JP7072449B2 - 作業車 - Google Patents

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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

本発明は、エアクリーナを備える作業車に関する。
特許文献1には、エンジンに供給される空気を浄化するエアクリーナを備える作業車が開示されている。特許文献1の作業車は、運転部の前方にボンネットが設けられており、ボンネットの内部にエンジンが設けられている。ボンネット内には、外気を取り込み、取り込んだ外気の塵埃等を取り除き、エンジンに清浄な空気を供給するエアクリーナが設けられている。このエアクリーナは作業車の機体前後方向に沿って設けられており、エアクリーナからの清浄な空気は、機体前後方向に延びる配管であるターボチャージャーを介してエンジンに供給される。これにより、エンジンに清浄な空気を供給することができる。
特開2015-163512号公報
ターボチャージャーは、機体前後方向に延びる配管であるとともに、エンジンの上端部に取り付けられている。よって、エアクリーナからの清浄な空気は、機体前後方向に延びた後端においてエンジンの上端部に向かって屈曲する配管を通って、エンジンに供給される。ここで、エンジンと配管との接続部分がエンジンの吸気部分となるが、このエンジンの吸気部分での騒音がエンジンの後方の運転部に到達する。
そこで、本発明は、運転部に到達する騒音を低減可能な作業車を提供することを目的とする。
本発明に係る作業車の特徴構成は、
走行機体の前部に設けられた原動部と、
前記原動部を覆うボンネットと、
前記原動部の後方側に設けられ、運転座席が設けられた運転部と、
前記ボンネットの内部に配置されたエンジンと、
前記ボンネットの内部において前記エンジンの上方に配置されており、前記エンジンに供給する外気を処理するエアクリーナと、
前記エアクリーナに連結されており、前記エアクリーナに外気を取り込む吸気管と、
前記エンジンと前記エアクリーナとの間に連結されており、外気が前記エアクリーナを通過することで処理された処理空気を前記エンジンに供給する連結管と、を備え、
前記連結管は、エンジンに連結される第3配管と前記第3配管から上方に湾曲して左右方向に延びる第2配管と前記第2配管から湾曲して前記エアクリーナに向かって延びる第1配管とを有して、前記エンジンと連結されつつ、前記走行機体の左右方向に沿って延び、前記エアクリーナに連結され、前記第2配管の径は、前記第1配管及び前記第3配管の径よりも大きく、
前記吸気管は、前記エアクリーナとの連結部分から、前記エアクリーナの前方に延び、かつ、湾曲して前記エアクリーナの上方を経由して前記走行機体の後方に延びている点にある。
上記構成によれば、エアクリーナとエンジンとの連結管は、エンジンと連結されつつ、走行機体の左右方向に沿って延びてエアクリーナに連結される。連結管が、走行機体の左右方向に延びる部分を有しているため、連結管内を流れる処理空気も左右方向に沿って流れてエンジンに導入される。よって、エンジンが連結管と連結された部分であり、処理空気をエンジンに取り込む吸気部分で発生する騒音の少なくとも一部は、走行機体の後方に向かうのではなく、処理空気の左右方向の流れに沿って走行機体の左右方向に向かう。これにより、エアクリーナ及びエンジンの後方に設けられた運転部に向かう、吸気部分の騒音を抑制できる。
また、上記構成によれば、吸気管は、エアクリーナからそのまま後方に延びるのではなく、一旦、エアクリーナの前方に延びてから、湾曲して後方に延びている。よって、吸気管の開放端から吸い込まれる空気の前後方向の流れが、湾曲部分で弱められる。これにより、運転部に向かう騒音をさらに抑制できる。
本発明に係る作業車の更なる特徴構成は、前記エアクリーナは、長手方向が前記走行機体の左右方向に沿って配置されている点にある。
上記構成によれば、エアクリーナの長手方向が走行機体の左右方向に沿っているため、エアクリーナに取り込まれた外気の前後方向の流れよりも、左右方向の流れが大きい。これにより、吸気部分で発生し、エアクリーナ及びエンジンの後方に設けられた運転部に向かう騒音をさらに抑制できる。
本発明に係る作業車の更なる特徴構成は、
前記エアクリーナには、前記処理空気が排出される排気部が前記走行機体の左右方向の側方に設けられており、
前記連結管は、前記エンジンから、前記走行機体の左右方向に沿って延びた後、前記排気部に向かって湾曲して延びて前記排気部に連結される点にある。
上記構成によれば、エアクリーナの長手方向が走行機体の左右方向に沿っていることに加え、排気部がエアクリーナの側方に設けられている。よって、エンジンに連結された連結管を左右方向に沿って延ばす構成を採用しつつ、連結管をエアクリーナに容易に接続することができる。
本発明に係る作業車の更なる特徴構成は、
前記エンジンの後方に設けられ、前記エンジンを冷却するための冷却水を冷却するラジエータと、
前記ラジエータの直前に設けられた冷却ファンと、を備え、
前記吸気管の後方の端部は、前記ラジエータよりも後方に位置している点にある。
上記構成によれば、吸気管の後方の端部がラジエータよりも後方に位置しているので、ラジエータに供給される前の冷却風を、吸気管を介してエアクリーナに取り入れるように構成できる。これにより、エンジンにおいて空気不足に起因した不完全燃焼が生じ難くなる。
トラクタの左側面図である。 トラクタの平面図である。 トラクタの背面図である。 原動部のエンジンルーム内を示す左側面図である。 エアクリーナ、連結管、吸気管の構成を示す平面図である。 照明部の配置位置を示す左側面図である。 HST機構を示す側面図である。 HSTリンクステーを示す斜視図である。
[実施形態]
以下、本発明の実施の形態を図面の記載に基づいて説明する。
尚、本実施形態での説明における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、次のように記載している。つまり、本発明を適用したトラクタ(作業車の一例)の作業走行時における前進側の進行方向(図1,2における矢印F参照)が「前」、後進側への進行方向(図1,2における矢印B参照)が「後」、その前後方向での前向き姿勢を基準としての右側に相当する方向(図2における矢印R参照)が「右」、同様に左側に相当する方向(図2における矢印L参照)が「左」である。また、上側に相当する方向(図1における矢印T参照)が「上」、同様に下側に相当する方向(図1における矢印B参照)が「下」である。
〔全体構成〕
本実施形態で示す作業車の一例であるトラクタは、次のように構成されている。
図1及び図2に示すように、本実施形態で例示するトラクタは、車体の骨組みを形成する車体フレーム1、車体フレーム1の前部側に支持される原動部2、車体フレーム1の後部側に位置する搭乗式の運転部4、左右の走行装置5、及び、車体フレーム1の後端部に連結される保護フレーム6、などを備える走行機体100から構成されている。
左右の走行装置5は、操舵可能で原動部2からの動力で駆動される左右の前輪5A、及び、原動部2からの動力で駆動される左右の後輪5B、を備える四輪駆動型に構成されている。
図1乃至図4に示すように、車体フレーム1は、前後方向に沿う左右一対の鋼板製のサイドメンバー10、及び左右のサイドメンバー10の前端にわたる鋼板製のフロントメンバー11を備えている。
そして、左右のサイドメンバー10の前後方向におけるほぼ中央位置には、左右のサイドメンバー10にわたってセンタピラー12が備えられている。また、左右のサイドメンバー10の後端部に近い位置には、原動部2に備えられているエンジン21の動力を変速して、左右の走行装置5等へ伝達するトランスミッション13が取り付けられている。
トランスミッション13には、走行装置5の左右それぞれの左右の前輪5A及び左右の後輪5Bに対応して、HST(静油圧式変速機構:Hydro-Static Transmission)50が無段変速機構の一例として設けられている。後述の運転部ステップ15にHST操作ペダル51が設けられている。HST操作ペダル51が操作されると、HST操作ペダル51の操作がHSTリンク機構(図示せず)を介してHST50に伝達され、HST50が無段変速される。
原動部2の後方側に設けられる運転部4では、トランスミッション13の上方に運転座席42が配置され、運転座席42と原動部2との前後方向間隔幅内に、運転者が搭乗可能な運転部ステップ15が設けられ、運転座席42の左右両側に後輪フェンダ16が設けられている。
原動部2のボンネット20よりも後方側の部位にダッシュボード40が設けられている。このダッシュボード40は、前輪操舵用のステアリングホイール41、及びエンジン回転数などを表示する計器類が設けられていて、運転部4の一部を構成する部材として機能するものである。
図4に示すように、エンジン21におけるエンジン本体の横側部位置に、エンジン21のスロットルを操作するスロットルレバー27が設けられている。このスロットルレバー27は、図4に示す上下方向軸心y1の周りで水平方向に回動可能に支持され、その先端側にアクセルワイヤ28が連結されている。
したがって、運転部4に備えたアクセル操作具29の操作に基づいて、前記アクセルワイヤ28が押し引き操作されることにより、スロットルレバー27の回転角が変更され、エンジン21の回転数が調節される。
上記のダッシュボード40の下部と運転部ステップ15との間には、後述する隔壁部3が設けられている。
したがって、ダッシュボード40は、計器類などを装備する運転部4の構成要素として用いられているものであるが、同時に、隔壁部3の上側の蓋として、隔壁部3とともに原動部2におけるエンジンルーム2Aの一部を構成する原動部2側の部材としても機能している。
隔壁部3は、格子状に形成された主枠部30と、多数の通気孔を備えて主枠部30の後面側に設けられた外壁板31とが組み合わされたものである。
この隔壁部3は、ダッシュボード40の下方側箇所で、運転部ステップ15上に設けられている。左右方向で隔壁部3の中間部に相当する箇所が後方向きに膨出し、平面視ではほぼ門形に形成されている。この平面視形状で門形となる隔壁部3の内周側の空間には、バッテリー26が収容されている。
〔原動部〕
原動部2は次のように構成されている。
図1乃至図4に示されるように、原動部2では、左右のサイドメンバー10にわたって固定されたセンタピラー12よりも前方側が、ボンネット20によって覆われたエンジンルーム2Aとなっている。センタピラー12よりも後方側では、隔壁部3の上部に運転部4の一部分を構成するダッシュボード40が設けられている。これによって、ボンネット20で覆われた空間と、隔壁部3の内部空間とが、原動部2の内部空間であるエンジンルーム2Aに相当する。
エンジンルーム2A内には、車体フレーム1の前部に防振支持される水冷式のガソリンエンジンで構成されたエンジン21が設けられている。さらにエンジンルーム2A内には、エンジン21の後方に配置される冷却ファン22、冷却ファン22の後方に配置されるラジエータ23、エンジン21の上方に配置されるエアクリーナ24、及び、エンジン21よりも前方側に位置させたマフラー25などが配置されている。
ボンネット20は、原動部2の前端部を覆う通気可能なフロントカバー20a、原動部2の横側部を覆う左右のサイドカバー20b、原動部2の上部を覆うアッパカバー20c、及び、ヘッドライトユニット20d、などが一体的に連結される一体型のものである。このボンネット20が、車体フレーム1の前端部に位置する左右向きの支軸x1を支点にして上下方向に開閉揺動可能に構成されている。
これにより、ボンネット20は、原動部2を覆う閉じ位置と原動部2を開放する開き位置とにわたって上下揺動可能で、その開き位置ではボンネット20内の後部側を大きく解放する後開き式に構成されている。その結果、原動部2の後部側に配備されるラジエータ23及びエアクリーナ24などに対するメンテナンスが行い易くなっている。
エンジンルーム2A内の後端部にラジエータ23が設けられていて、そのラジエータ23に対して外気を接触させるための外気導入用の冷却ファン22が、ラジエータ23よりも前方のエンジンルーム2Aに設けられている。このラジエータ23に供給される外気は、後方側の隔壁部3を通過して、図4の矢印に示すように吸引導入され、ラジエータ23、エンジン21,及びマフラー25を冷却したのち、前部のフロントカバー20a部分から排出される。
前記ボンネット20の内部には、エンジン21よりも上部であり、ラジエータ23の前方にエアクリーナ24が配置されている。エアクリーナ24には、外気を取り込む吸気管61が連結されている。また、エンジン21とエアクリーナ24との間には連結管63が連結されている。エアクリーナ24は、吸気管61から外気を取り込み、刈草や砂等のゴミを取り除いて除塵処理し、連結管63を介してエンジン21に処理された処理空気を供給する。
〔エアクリーナ、連結管、吸気管〕
エアクリーナ24の構成について、図4、図5を用いてさらに説明する。
エアクリーナ24は、長手方向に延びる円筒状に構成されており、長手方向が走行機体100の左右方向に沿って配置されている。エアクリーナ24は、左右方向に延びる円筒状側面部24bと、円筒状側面部24bの左右方向それぞれの端部の左側面部24c及び右側面部24dとを有している。エアクリーナ24の左側面部24cの近傍には、外気を取り込む吸気口24aが設けられている。吸気口24aは、エンジン21よりも機体後方側寄りで、ラジエータ23よりも前方側の位置に、斜め後方下向きに開口している。吸気口24aからは、隔壁部3及びラジエータ23を通過した外気がエアクリーナ24内に吸気される。
エアクリーナ24の円筒状側面部24bには、円筒状側面部24bから、前方側かつ斜め上方に突出する突出部24eが設けられている。また、エアクリーナ24の右側面部24dには、エアクリーナ24で除塵処理された処理空気が排気される排気部24fが設けられている。
エアクリーナ24には、外気をエアクリーナ24に取り込む吸気管61と、エアクリーナ24からエンジン21に連結されている連結管63とが接続されている。
吸気管61は、エアクリーナ24の突出部24eに接続されている。よって、吸気管61は、突出部24eに沿って、エアクリーナの前方に延びてから、湾曲して走行機体100の後方に延びている。これにより、吸気管61は、後方の端部において開口された吸気開放端部61aと、吸気開放端部61aから前後方向に沿って延びる吸気長尺部61bと、突出部24eから前方に延び、かつ左後方に向かって湾曲する吸気湾曲部61cと、突出部24eに接続される吸気接続端部61dとを有している。
吸気開放端部(吸気管61の後方の端部)61aは、例えばラジエータ23の前側とは隙間をおきつつ、前側近傍に位置している。この吸気開放端部61aから外気が取り込まれ、吸気長尺部61b、吸気湾曲部61c及び吸気接続端部61dを介して外気がエアクリーナ24に導入される。
連結管63は、エアクリーナ24の右側面部24dに設けられた排気部24fに連結されており、エアクリーナ24内での処理後の処理空気をエンジン21に送り出す。具体的には、連結管63は、エンジン21と連結されつつ、走行機体100の左右方向に沿って延びた後、排気部24fに向かって湾曲して延びて排気部24fに連結される。この連結管63は、エンジン21の上部の開口に連結される第3配管63cと、第3配管63cから右上方に湾曲して左右方向に延びる第2配管63bと、第2配管63bから排気部24fに向かって湾曲してエアクリーナ24に向かって延びる第1配管63aとを有している。
第1配管63aは、排気部24fから右前方向に延びた後、左前方向に向かって湾曲しており、第2配管63bに連結されている。第2配管63bは、第1配管63aから左右方向に沿って延びており、第3配管63cと連結されている。第2配管63bは、第3配管63cと連結可能なように、左右方向に沿って延びる部分の左部分から下方に向かって延びている。第3配管63cは、エンジン21の上部の開口に連結されており、上下方向に沿って延びている。第3配管63cは、第2配管63bとの連結のために第2配管63bに向かって湾曲していてもよい。
上記構成によれば、エアクリーナ24とエンジン21との連結管63は、エンジン21と連結されつつ、走行機体100の左右方向に沿って延びてエアクリーナ24に連結される。連結管63が、走行機体100の左右方向に延びる第2配管63bを有しているため、連結管63内を流れる処理空気も左右方向に沿って流れてエンジン21に導入される。よって、エンジン21が連結管63と連結された部分であり、処理空気をエンジン21に取り込む吸気部分で発生する騒音の少なくとも一部は、走行機体100の後方に向かうのではなく、処理空気の左右方向の流れに沿って走行機体100の左右方向に向かう。これにより、エアクリーナ24及びエンジン21の後方に設けられた運転部4に向かう、吸気部分の騒音を抑制できる。
ここで、吸気部分で発生する騒音が、連結管63及びエアクリーナ24等で発生する騒音よりも支配的であることが知られている。よって、吸気部分の騒音を抑制することは、運転部4に向かう騒音の抑制に効果的である。
なお、エアクリーナ24とエンジン21との連結管63が、左右方向に延びることなく、走行機体100の後方に向かって延びてエアクリーナ24に連結された場合には、エアクリーナ24から連結管63を介してエンジン21に導入される処理空気が、走行機体100の前後方向に流れる。よって、エンジン21と連結管63とが連結される吸気部分で発生する騒音が、処理空気の前後方向の流れに沿って後方に向かう。例えば、トラクタが前方に向かって走行している場合には、ボンネット20内に後方に向かう処理空気の流れが発生し、騒音はさらに後方に向かい、運転部4に向かう。よって、上記本実施形態に係る構成によれば、運転部4に向かう騒音を抑制できる。
また、エアクリーナ24の長手方向が走行機体100の左右方向に沿っているため、エアクリーナ24に取り込まれた外気の流れの向きは、前後方向よりも、左右方向が大きい。これにより、前述の吸気部分で発生し、エアクリーナ24及びエンジン21の後方に設けられた運転部4に向かう騒音をさらに抑制できる。
そして、エアクリーナ24の長手方向が走行機体100の左右方向に沿っていることに加え、排気部24fがエアクリーナ24の右側面部24dに設けられている。よって、エンジン21に連結された連結管63を左右方向に沿って延ばす構成を採用しつつ、連結管63をエアクリーナ24に容易に接続することができる。
また、吸気管61は、エアクリーナ24からそのまま後方に延びるのではなく、一旦、エアクリーナ24の前方に延びてから、湾曲して後方に延びる吸気湾曲部61cを有している。よって、吸気管61の吸気開放端部61aから吸い込まれる空気の前後方向の流れが、湾曲部分で弱められる。これにより、運転部4に向かう騒音さらに抑制できる。
また、エアクリーナ24が吸気口24a及び吸気管61を備えることで、外気を複数箇所から取り込むことができるので、エンジン21への空気の供給量を十分に確保できる。これにより、エンジン21において空気不足に起因した不完全燃焼が生じ難くなる。
〔保護フレーム〕
保護フレーム6の構成について図1~図3を用いてさらに説明する。
図1~図3に示すように、運転座席42の後方側には、車体フレーム1の後端部に連結された門形の保護フレーム6が備えられている。
この門形の保護フレーム6が、左右の支柱部6a,6aと、連結部材6bとを有している。左右の支柱部6a,6aは、運転座席42の後方側の左右両側に位置している。左右の支柱部6a,6aは、上下方向に沿って延びるとともに、上方端部において左右方向の中央側に向かって対向するように延びる。左右の支柱部6a,6aの上方で対向する端部は、連続的に形成されておらず、連結部材6bによって支柱部6a,6aの上方で対向する端部が連結されている。つまり、左の支柱部6aの上方の中央側端部と連結部材6bの端部とが締結部材6b1により固定されており、右の支柱部6aの上方の中央側端部と連結部材6bの端部とが締結部材6b1により固定されている。
上記の保護フレーム6の構成によれば、左右の支柱部6a,6aそれぞれを走行機体100に嵌め込んだ後に連結部材6bにより固定すればよく、保護フレーム6の組立が容易である。左右の支柱部6a,6aは、走行機体100に取り付けられる下方で湾曲しており、かつ、上方で湾曲している。よって、左右の支柱部6a,6aに湾曲部分を集約できる。また、左右の支柱部6a,6aは同一形状であるので、左右で異なる部材を製造する場合に比べて製造が容易である。
[別実施形態]
(1)上記実施形態では、エアクリーナ24は、長手方向が左右方向となるように配置されている。しかし、連結管63が、エンジン21からエアクリーナ24に延びる過程で、左右方向に延びる第2配管63bを少なくとも有していればよい。よって、例えば、エアクリーナ24は、長手方向が前後方向に配置されていてもよい。そして、連結管63が左右方向に延びるとともに、エアクリーナ24の長手方向の側方、つまり、図5に示す円筒状側面部24bに連結されていればよい。あるいは、連結管63が左右方向に延びるとともに、エアクリーナ24の長手方向の前側の端部(図5で言うところの右側面部24d、又は左側面部24c)に連結されていればよい。
なお、上記実施形態では、エアクリーナ24は円筒状であるが、これに限定されず、例えば直方体状、楕円形状、球形状、直方体状等であってもよい。
(2)上記実施形態では、エアクリーナ24は前方側かつ斜め上方に突出する突出部24eを有している。しかし、吸気管61がエアクリーナ24に対して後方側に延びるようにエアクリーナ24に接続されていればよく、突出部24eは前方側かつ斜め上方に突出している必要はない。例えば、突出部24eは、後方側に突出していてもよい。ただし、上記実施形態のように。突出部24eが前方側かつ斜め上方に突出して吸気管61に接続されることで、吸気管61が吸気湾曲部61cを有する。よって、吸気管61の吸気開放端部61aから吸い込まれる空気の前後方向の流れが、吸気湾曲部61cで弱められる。これにより、運転部4に向かう騒音の量をさらに抑制できる。
(3)上記実施形態では、エアクリーナ24は吸気口24aを有しているが、吸気口24aは必ずしも設けられている必要はない。また、吸気口24aは左側面部24cの近傍に設けられている必要はなく、例えば右側面部24d又は円筒状側面部24bに設けられていてもよい。
(4)上記実施形態では、排気部24fは右側面部24dに設けられている。しかし、排気部24fは左側面部24cに設けられていてもよく、この排気部24fに、排気部24fから左前方向に延び、次に右方向に湾曲する第1配管63aが接続され、さらに左右方向に沿った第2配管63b、エンジン21に接続される第3配管63cが接続されていてもよい。
(5)上記実施形態では、原動部2内に配設されるエンジン21として、水冷式のガソリンエンジンを採用した構造のものを例示したが、この構造に限定されるものではない。例えば、エンジン21として空冷式のガソリンエンジンを採用しても良い。また、ガソリンエンジンではなくディーゼルエンジンを採用した構造のもの、及びDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルタ)を有する排気処理装置を備える構造のものを採用してもよい。
さらには、原動部2が、エンジン21と電動モータとを備えて、ハイブリッド仕様に構成されたものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
(6)上記実施形態では、吸気開放端部(吸気管61の後方の端部)61aは、ラジエータ23の前方近傍に位置している。しかし、吸気開放端部61aは、ラジエータ23よりも後方に位置していてもよい。この場合、ラジエータ23に供給される前の冷却風を、吸気開放端部61aを介してエアクリーナ24に取り入れるように構成できる。
(7)上記実施形態では、ボンネット20にヘッドライトユニット20dが設けられている。ただし、ライトユニットは、ヘッドライトユニット20dに限定されず、図6に示すように、走行機体100の複数の箇所に設けられていてもよい。図6では、トラクタは、ボンネット20の前方のヘッドライトユニット20dに加えて、ボンネット20の上面部のライトユニット71、後輪フェンダ16の側面部のライトユニット72、後輪フェンダ16の上面部のライトユニット73、後輪フェンダ16の後面部のライトユニット74等を備えていてもよい。走行機体100の全周に亘って複数箇所にライトユニットが設けられることで、トラクタの全周囲に亘って光を照射でき、夕方及び夜間など暗い場合でも作業がし易い。
(8)上記実施形態では、HSTリンク機構(無段変速伝達機構)の構成は特に言及していない。しかし、HSTリンク機構が、図7、図8に示すHSTリンクステー90を有していてもよい。
図7、図8に示すHSTリンク機構120は、HST操作ペダル51の操作をHST50に伝達する機構であり、HST操作ペダル51が操作されると、HSTリンクステー90が操作に応じて軸部95を中心に揺動し、この揺動によりHST50の斜板(図示せず)が制御され、HST50の出力が制御される。
HSTリンクステー90は、一枚板から形成されており、板状面に沿って突出又は凹むことで複数の突出部分を有する多角形状を有している。一の突出部分に軸部95が設けられており、他の位置の突出部分に貫通孔91、92、93、94が設けられている。HSTリンクステー90の軸部95が車体フレーム1(図1等)に揺動可能に連結されている。貫通孔92には、HST50とHSTリンクステー90との間を連結するロッド83の端部が枢支される。貫通孔91は、図示しない別部材とHSTリンクステー90との連結に用いられる。
その他、貫通孔93、94は次のように用いられる。HSTリンクステー90には、HST50への急激な操作を緩和するためのシリンダ81が、介在部材101を介して連結されている。シリンダ81の一端部は車体フレーム1に固定されており、他端部は介在部材101の締結部101cに連結されている。また、HSTリンクステー90の貫通孔93は長孔状に形成されており、介在部材101の係止部材101bが貫通孔93内の長孔に沿って移動可能となっている。また、介在部材101の締結部101aがHSTリンクステー90の貫通孔94に連結されている。
HST操作ペダル51が操作された場合、シリンダ81が伸縮し、介在部材101の係止部材101bが貫通孔93の長孔に沿って移動する。これにより、HST50への急激な操作を緩和できる。
上記構成によれば、HSTリンク機構120のHSTリンクステー90が一枚板で形成されているため、構成を簡素化できる。
(9)上記実施形態では、連結管63の第2配管63bは、第1配管63a及び第2配管63bよりも一回り大きく形成されている。しかし、第2配管63bは、このような構成に限定されず、第1配管63a及び第2配管63bと同様の配管であってもよい。
21: エンジン
24: エアクリーナ
61: 吸気管
63: 連結管

Claims (4)

  1. 走行機体の前部に設けられた原動部と、
    前記原動部を覆うボンネットと、
    前記原動部の後方側に設けられ、運転座席が設けられた運転部と、
    前記ボンネットの内部に配置されたエンジンと、
    前記ボンネットの内部において前記エンジンの上方に配置されており、前記エンジンに供給する外気を処理するエアクリーナと、
    前記エアクリーナに連結されており、前記エアクリーナに外気を取り込む吸気管と、
    前記エンジンと前記エアクリーナとの間に連結されており、外気が前記エアクリーナを通過することで処理された処理空気を前記エンジンに供給する連結管と、を備え、
    前記連結管は、エンジンに連結される第3配管と前記第3配管から上方に湾曲して左右方向に延びる第2配管と前記第2配管から湾曲して前記エアクリーナに向かって延びる第1配管とを有して、前記エンジンと連結されつつ、前記走行機体の左右方向に沿って延び、前記エアクリーナに連結され、前記第2配管の径は、前記第1配管及び前記第3配管の径よりも大きく、
    前記吸気管は、前記エアクリーナとの連結部分から、前記エアクリーナの前方に延び、かつ、湾曲して前記エアクリーナの上方を経由して前記走行機体の後方に延びている、作業車。
  2. 前記エアクリーナは、長手方向が前記走行機体の左右方向に沿って配置されている、請求項1に記載の作業車。
  3. 前記エアクリーナには、前記処理空気が排出される排気部が前記走行機体の左右方向の側方に設けられており、
    前記連結管は、前記エンジンから、前記走行機体の左右方向に沿って延びた後、前記排気部に向かって湾曲して延びて前記排気部に連結される、請求項2に記載の作業車。
  4. 前記エンジンの後方に設けられ、前記エンジンを冷却するための冷却水を冷却するラジエータと、
    前記ラジエータの直前に設けられた冷却ファンと、を備え、
    前記吸気管の後方の端部は、前記ラジエータよりも後方に位置している、請求項1から3のいずれか一項に記載の作業車。
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