<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態を、図1~図7を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、画像形成装置1の一例としてタンデム型のフルカラープリンタについて説明している。但し、本発明はタンデム型の画像形成装置1に限られず、他の方式の画像形成装置であってもよく、また、フルカラーであることにも限られず、モノクロやモノカラーであってもよい。
図1に示すように、画像形成装置1は、画像形成装置本体(以下、装置本体という)10を備えている。装置本体10は、画像読取部15と、シート給送部30と、画像形成部40と、シート搬送部50と、シート排出部60と、制御部70と、を備えている。なお、記録材であるシートSは、トナー像が形成されるものであり、具体例として、普通紙、普通紙の代用品である樹脂製のシート、厚紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート等がある。
画像読取部15は、装置本体10の上部に設けられている。画像読取部15は、原稿載置台としての不図示のプラテンガラスと、プラテンガラスに載置された原稿に光を照射する不図示の光源と、反射光をデジタル信号に変換する不図示のイメージセンサ等を備えている。シート給送部30は、装置本体10の下部に配置されており、シートSを積載して収容するシートカセット31と、給送ローラ32とを備え、収容されたシートSを画像形成部40に給送する。
画像形成部40は、画像形成ユニット80と、トナー容器20と、レーザスキャナ43と、中間転写ユニット44と、二次転写部45と、定着装置46とを備え、画像を形成する。画像形成部40は、画像情報に基づいてシートSに画像を形成可能である。なお、本実施形態の画像形成装置1は、フルカラーに対応するものであり、画像形成ユニット80y,80m,80c,80kは、イエロー(y)、マゼンタ(m)、シアン(c)、ブラック(k)の4色それぞれに同様の構成で別個に設けられている。トナー容器20y,20m,20c,20kも同様に、イエロー(y)、マゼンタ(m)、シアン(c)、ブラック(k)の4色それぞれに同様の構成で別個に設けられている。このため、図1中では4色の各構成について同符号の後に色の識別子を付して示すが、他の図及び明細書中では色の識別子を付さずに符号のみで説明する場合がある。
トナー容器(補給トナー容器)20y,20m,20c,20kは、トナーが収容され、各画像形成ユニット80y,80m,80c,80kの上方に配置されている。トナー容器20y,20m,20c,20kは、装置本体10に形成された収容部12y,12m,12c,12kにそれぞれ収容されている。即ち、各収容部12は、画像形成部40にトナーを補給可能に、トナー容器20を収容している。装置本体10の不図示の前カバーが開放されている際には、トナー容器20が各々装置本体10の収容部12に対して装置本体10の前面において着脱可能になる。
各収容部12には、それぞれ装着センサ13(図2参照)及び補給モータ25(図3参照)が設けられている。装着センサ13は、収容部12にトナー容器20が装着された場合にオン信号を出力し、収容部12からトナー容器20が離脱された場合にオフ信号を出力する光学式センサである。補給モータ25は、収容部12に収容されたトナー容器20に係合してトナー容器20を回転駆動させる。トナー容器20の詳細については後述する。
画像形成ユニット80は、トナー画像を形成する感光ドラム81y、81m、81c、81kと、帯電ローラ82と、現像装置83と、クリーニングブレード84とを備えている。本実施形態では、画像形成ユニット80は、装置本体10に対して着脱可能である。また、感光ドラム81と、帯電ローラ82と、現像装置83と、クリーニングブレード84と、後述する現像スリーブ87とについても、イエロー(y)、マゼンタ(m)、シアン(c)、ブラック(k)の4色それぞれに同様の構成で別個に設けられている。尚、図1中に示す感光ドラム81y、81m、81c、81kは、明細書中では単に感光ドラム81と表記する場合がある。
感光ドラム81は、不図示のドラムモータによって回転され、画像形成する際に画像情報に基づいて形成された静電像を担持して周回移動する。帯電ローラ82は、感光ドラム81の表面に接触して、表面を帯電させる。
図2に示すように、現像装置83は、現像容器88と、現像容器88の開口部に回転可能に設けられた現像スリーブ87とを有し、感光ドラム81(図1参照)に形成された静電潜像をトナーにより現像する。現像容器88の内部の略中央部は、現像スリーブ87の回転軸線方向に沿って延在する隔壁88cによって、現像室と攪拌室83aとに水平方向に区画されている。現像室及び攪拌室83aには、非磁性のトナーと磁性キャリアとの混合物である二成分現像剤が収容されている。現像室及び攪拌室83aには、攪拌スクリュ89がそれぞれ配置されている。隔壁88cの長手方向両端部には、現像室と攪拌室83aとの間での現像剤の通過を許す受渡し部が設けられている。
攪拌室83aの攪拌スクリュ89の搬送方向上流端部には、現像容器88内にトナーを含む現像剤を補給するための現像剤補給口88aが設けられている。現像剤補給口88aは、後述する現像剤補給装置2の補給搬送部24に接続されている。したがって、補給用の現像剤は、現像剤補給装置2から補給搬送部24及び現像剤補給口88aを介して攪拌室83a内に供給される。攪拌スクリュ89には、モータやギヤ列等を有するスクリュ駆動部が連結されており、スクリュ駆動部の駆動により攪拌スクリュ89が回転する。攪拌スクリュ89は、現像剤補給口88aから補給された現像剤と、既に攪拌室83a内にある現像剤とを攪拌しつつ搬送し、トナー濃度を均一化すると共に、トナーを磁性キャリアとの摺擦により負極性に摩擦帯電する。現像スリーブ87は、内部に固定配置されたマグネットにより現像容器88の内部の現像剤を磁気的に保持し、感光ドラム81(図1参照)とのギャップ部へ搬送する機能を有している。
現像剤補給装置2は、補給トナーを収容するトナー容器20と、補給機構22と、補給搬送部24とを有している。トナー容器20は、例えば一端にトナー排出口を有する円筒状の容器の内壁に螺旋状の案内溝を設けた構成となっており、補給モータ25(図3参照)によりトナー容器20を回転することで長手方向(回転軸線方向)へと現像剤の搬送力を発生させる。トナー容器20の現像剤搬送方向下流側(装置本体10の奥側)の端部は、補給機構22に接続されている。補給機構22は、トナー容器20から現像剤が搬送される排出口23から排出するポンプ部22aを有する。ポンプ部22aは、蛇腹状に形成され、回転駆動されることで容積が変化して空気圧を発生し、トナー容器20から搬送された現像剤を排出口23から排出する。
排出口23には、補給搬送部24の上端部が接続されており、補給搬送部24の下端部は、現像装置83の現像剤補給口88aに接続されている。即ち、補給搬送部24は、排出口23と現像剤補給口88aとを連通させている。したがって、ポンプ部22aにより排出口23から排出された補給トナーは、補給搬送部24を通って現像装置83の現像容器88の攪拌室83aに補給される。
現像装置83には、現像装置83内に蓄積されたトナーの量を検知するインダクタンスセンサ83sが設けられている。インダクタンスセンサ83sは、現像装置83に収容されている現像剤の透磁率を示す信号を制御部70(図3参照)へ出力する。インダクタンスセンサ83sの出力信号は、現像装置83に収容されているトナーの量に応じて変動する信号である。
ここで、インダクタンスセンサ83sの出力信号について説明する。現像剤中のトナーの割合(トナー濃度)が増加すると、現像剤中のキャリアの割合が減少するので、インダクタンスセンサ83sの出力値は減少する。一方、トナー濃度が減少すると、現像剤中のキャリアの割合が増加するので、インダクタンスセンサ83sの出力値は増加する。そして、制御部70(図3参照)は、インダクタンスセンサ83sの出力信号に基づいて現像装置83に収容されているトナーの量を検知する。即ち、インダクタンスセンサ83sの出力信号は、現像装置83に収容されているトナーの量を示す信号である。
このような現像剤補給装置2による補給は、自動トナー補給制御(以下、ATR(Automatic Toner Replenisher)制御という)により行われる。ATR制御は、画像形成時の画像比率と、現像装置83のインダクタンスセンサ83sの検知結果とに応じて、現像剤補給装置2の動作を制御し、補給トナーを現像装置83に補給する。
トナー容器20の外周部には、メモリタグ(第1記憶部)21が設けられている。メモリタグ21には、例えば、トナー残量Zやカラー情報等が記憶されている。また、収容部12には、収容されたトナー容器20に設けられたメモリタグ21に通信可能に接触する端子部(第1読出部)14が設けられている。端子部14は制御部70に接続されており、端子部14がメモリタグ21に接触した状態で、制御部70とメモリタグ21との間で情報を送受信することができる。尚、メモリタグ21及び端子部14は、トナー容器20及び収容部12と同様に、イエロー(y)、マゼンタ(m)、シアン(c)、ブラック(k)の4色それぞれ別個に設けられている(図3参照)。
図1に示すように、クリーニングブレード84は、感光ドラム81の表面に接して配置され、一次転写後の感光ドラム81の表面に残留する現像剤を清掃する。レーザスキャナ43は、帯電ローラ82により帯電された感光ドラム81の表面を露光して、感光ドラム81の表面上に静電潜像を形成する。
中間転写ユニット44は、画像形成ユニット80の上方に配置されている。中間転写ユニット44は、駆動ローラ44aや不図示の従動ローラ、一次転写ローラ44y,44m,44c,44k等の複数のローラと、これらのローラに巻き掛けられた中間転写ベルト44bとを備えている。一次転写ローラ44y,44m,44c,44kは、感光ドラム81y,81m,81c,81kにそれぞれ対向して配置され、中間転写ベルト44bに当接する。
中間転写ベルト44bは、駆動していない時も一定以上の張力が掛かっており、感光ドラム81y,81m,81c,81kに対して離間する構成ではなく、常に接触している。中間転写ベルト44bに一次転写ローラ44y,44m,44c,44kによって正極性の転写バイアスを印加することにより、感光ドラム81y,81m,81c,81k上のそれぞれの負極性を持つトナー像が中間転写ベルト44bに順次多重転写される。これにより、中間転写ベルト44bは、感光ドラム81y,81m,81c,81kの表面で静電像を現像して得られたフルカラーのトナー像を転写して移動する。
二次転写部45は、二次転写内ローラ45aと、二次転写外ローラ45bとを備えている。二次転写外ローラ45bに正極性の二次転写バイアスを印加することによって、中間転写ベルト44bに形成されたフルカラー画像をシートSに転写する。定着装置46は、定着ローラ46a及び加圧ローラ46bを備えている。定着ローラ46aと加圧ローラ46bとの間をシートSが挟持搬送されることにより、シートSに転写されたトナー像は加熱及び加圧されてシートSに定着される。
シート搬送部50は、シート給送部30から給送されたシートSを画像形成部40からシート排出部60に搬送する。シート排出部60は、排出ローラ対61と、排出ローラ対61の下流側に配置された排出トレイ62とを備えている。排出ローラ対61は、シート搬送部50から搬送されるシートSをニップ部から給送し、装置本体10に形成された排出口10aを通して排出トレイ62に排出する。
本実施形態では、装置本体10に保管スロット(保管部)12sが設けられている。保管スロット12sは、収容部12と同等の大きさであり、トナー容器20を収容することができるが、現像剤補給装置2は設けられていない。このため、保管スロット12sは、画像形成部40にトナーを補給不能に、トナー容器20sを保管可能になっている。保管スロット12sには、図3に示すように、保管スロット12sに保管されたトナー容器20sに設けられたメモリタグ21sに通信可能に接続して情報を読み出し可能な端子部(第2読出部)14sが設けられている。
図3に示すように、制御部(出力部)70はコンピュータにより構成され、例えばCPU71と、各部を制御するプログラムを記憶するROM72と、データを一時的に記憶するRAM73と、外部と信号を入出力する入出力回路(I/F)74とを備えている。制御部70は、入出力回路74を介して、操作部11、送受信部(送信部)75、画像読取部15、シート給送部30、画像形成部40、シート搬送部50、シート排出部60に接続され、各部と信号をやり取りすると共に動作を制御する。また、制御部70は、装置本体10に接続された不図示のコンピュータからの指令や、操作部11の操作等により、ユーザが操作や設定をすることができる。制御部70は、各端子部14によりメモリタグ21から読み出した情報に基づいて、トナー容器20の交換に関する交換情報を出力する。
操作部11は、装置本体10(図1参照)の前側上部に設けられ、操作ボタンと液晶パネル等からなる表示部11aとを備えている。ユーザは操作部11を操作することで印刷ジョブを実行可能であり、制御部70は操作部11からの信号を受けて、画像形成装置1の各種デバイスを動作させる。表示部11aは、各種の設定や状態を表示することができると共に、制御部70から出力された後述する交換情報を受信して交換アラームとして表示する。送受信部75は、画像形成装置1と、その外部に接続された装置との間で情報を送受信するために設けられている。
尚、このように構成された画像形成装置1は、画像形成システム(情報出力システム)100に組み込まれている。即ち、画像形成システム100は、画像形成装置1と、サーバ装置(情報出力装置)101と、外部表示装置102とを備え、これらは互いにネットワーク103により通信可能に接続されている。画像形成装置1は市場等、ユーザの使用環境に設置され、サーバ装置101は画像形成システム100の管理会社の管理部等に設置され、外部表示装置102は販売会社や配送センター等、サービスマンの使用環境に設置されている。尚、サーバ装置101及び外部表示装置102は、いずれも販売会社や配送センター等、サービスマンの使用環境に設置されていてもよい。
サーバ装置101は、送受信部104と、処理部105とを有している。送受信部104は、送受信部75と通信可能であると共に、送受信部75により送信された情報を受信する。処理部105は、送受信部104により受信した情報に基づいて、外部表示装置102に交換情報を出力可能である。
ここで、ユーザの契約状況によって、例えば、トナー容器20の配送が契約内容に含まれている場合は、画像形成装置1からの交換情報は表示部11aに表示せずにサーバ装置101及び外部表示装置102に直接出力するようにしてもよい。この場合、交換情報を受領した販売会社は、トナー容器20を速やかにユーザに配送することができる。あるいは、ユーザの契約状況によって、例えば、トナー容器20の配送が契約内容に含まれていない場合は、画像形成装置1からの交換情報は表示部11aに表示し、それを見たユーザが自分でトナー容器20の配送を注文する。
次に、このように構成された画像形成装置1における画像形成動作について説明する。
画像形成動作が開始されると、まず感光ドラム81が回転して表面が帯電ローラ82により帯電される。そして、レーザスキャナ43により画像情報に基づいてレーザ光が感光ドラム81に対して発光され、感光ドラム81の表面上に静電潜像が形成される。この静電潜像にトナーが付着することにより、現像されてトナー画像として可視化され、中間転写ベルト44bに転写される。
一方、このようなトナー像の形成動作に並行して給送ローラ32が回転し、シートカセット31の最上位のシートSを分離しながら給送する。そして、中間転写ベルト44bのトナー画像にタイミングを合わせて、シートSが二次転写部45に搬送される。更に、中間転写ベルト44bからシートSに画像が転写され、シートSは、定着装置46に搬送され、ここで未定着トナー像が加熱及び加圧されてシートSの表面に定着され、排出ローラ対61により排出口10aから排出されて排出トレイ62に積載される。
次に、トナー容器20から現像装置83にトナーを補給するトナー補給制御処理について、図3~図5に基づいて説明する。このトナー補給制御処理は、画像形成部40が画像データに基づくトナー像を形成することによって現像装置83から消費されるトナーの消費量と、インダクタンスセンサ83sの検知結果とに基づいて、実行される。トナー補給制御処理のために使用されるシステムワークメモリは、RAM73である。トナー補給制御処理を制御するための制御プログラムは、ROM72に格納されている。尚、図4では、説明を判り易くするために、トナー補給制御処理においてCPU71によって実行される各機能をブロックで表現している。
図3に示すように、制御部70は、装着センサ13の出力信号がオフ信号からオン信号に変化したことに応じて、収容部12にトナー容器20が装着されていない未装着状態から収容部12にトナー容器20が装着された装着状態に変化したことを検知する。即ち、制御部70は、装着センサ13の出力信号に基づいて、トナー容器20が交換されたか否かを判定する。
カウンタ90(図4参照)は、入出力回路74により制御部70に入力された画像データに基づいて、1ページ分の画像に含まれる画素毎の濃度の総和(以降、ビデオカウント値という)を計数する。カウンタ90により計数されたビデオカウント値は、画像形成部40がシート1ページのトナー像を形成することによって現像装置83から消費されるトナーの消費量に相当する。尚、ビデオカウント値を取得する方法は、公知の技術であるので説明を省略する。
本実施形態では、制御部70は、インダクタンスセンサ83sの出力信号に基づいて検知された現像装置83内のトナーの量と、カウンタ90により取得されたビデオカウント値とに基づいて、現像装置83に補給すべきトナーの量(必要量)を決定する。そして、制御部70は、必要量の累積値が閾値を越えた場合に補給モータ25を駆動して、トナー容器20から現像装置83へトナーを補給する。
次に、本実施形態におけるトナー補給制御処理を、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。制御部70は、画像読取部15が原稿を読み取ることによって生成された原稿に基づく画像データ、又は、不図示のPCにより出力された画像データが、入出力回路74を介して制御部70に転送されることに応じてトナー補給制御を開始する。画像形成部40が入出力回路74から転送された画像データに基づいて複数の画像を形成する場合、制御部70はシート1ページの画像が形成される度にトナー補給量制御処理を実施する。あるいは、トナー容器20を交換した際にも、トナー補給量制御処理を実行する。
制御部70は、画像データに基づいてトナーの消費量Cを算出する(ステップS1)。ここでは、カウンタ90が画像データに基づいてビデオカウント値Vnを計数する。そして、消費量演算部91は、ビデオカウント値Vnとトナーの消費量Cとの対応関係を示す換算テーブルを参照し、カウンタ90により計数されたビデオカウント値Vnに基づいてトナーの消費量Cを決定する。なお、換算テーブルは、予めROM72に記憶されている。本実施形態では、消費量演算部91は、画像形成部40がシート1ページ分のトナー像を形成する前に、このトナー像が画像形成部40に形成されることによって現像装置83から消費されるトナーの消費量Cを出力する。
画像形成部40が消費量演算部91により消費量Cが算出されたトナー像を形成する前に、制御部70は、現像装置83に収容されているトナー量を、インダクタンスセンサ83sの出力信号に基づいて検知する(ステップS2)。次いで、差分演算部92が、現像装置83に収容されているトナー量と、目標値決定部93により出力される目標量との差分ΔDを算出する(ステップS3)。ここでは、目標値決定部93は、画像形成装置1に設けられた不図示の環境センサにより検知された画像形成装置1の周辺温度や周辺湿度に基づき、現像装置83に収容されているべきトナーの目標量を決定する。
消費量演算部91により消費量が算出され、且つ、差分演算部92により差分が算出された後、必要量演算部95は、トナー容器20から現像装置83に補給すべきトナーの必要量Xを算出する(ステップS4)。必要量演算部95は、消費量C、差分ΔD、後述する累積必要量ΣΔDに基づいて必要量Xを算出する。本実施形態では、必要量Xは、例えば、数式(1)を用いて算出される制御パラメータである。
X=(α×C)+(β×ΔD)+(γ×ΣΔD) …(1)
ここで、定数α、β、γは、実験によって予め決定されたゲインの値である。尚、本実施形態においては、例えば、定数β、γを1よりも小さい正の値とする。
必要量Xを決定した後、必要量演算部95は必要量を積算した累積必要量ΣXを算出し(ステップS5)、制御部70は、累積必要量ΣXが閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS6)。制御部70は、累積必要量ΣXが閾値よりも大きいと判断した場合は(ステップS6のYES)、補給モータ25によってトナー容器20を1回転させ、トナー容器20から現像装置83にトナーを補給する(ステップS7)。
補給モータ25がトナー容器20を回転駆動することによって、トナー容器20内のトナーが略一定量ずつ現像装置83に供給される。そのため、制御部70は、トナー容器20から現像装置83に補給すべきトナー量の累積必要量ΣXに基づいて、トナー容器20の回転回数を決定できる。制御部70は、例えば、累積必要量ΣXが閾値の2倍以上、且つ、3倍未満であればトナー容器20を2回転し、累積必要量ΣXが閾値の3倍以上、且つ、4倍未満であればトナー容器20を3回転する。画像形成部40がトナー像を形成している間に、補給モータ25は制御部70により決定された回転回数に従ってトナー容器20を回転駆動させる。尚、本実施形態では、トナー容器20の最小回転量を1回転(360度)としている。そのため、トナー容器20から現像装置83に補給すべきトナーの量の累積必要量ΣXが閾値を上回っていなければ、トナー容器20は回転しない。
閾値は、トナー容器20を1回転(最小回転量)させた場合にトナー容器20から現像装置83に補給されることが予測されるトナー量よりも少ない値としている。これは、トナー容器20から現像装置83にトナーを補給しない場合の現像装置83のトナー量と目標値との差が、トナー容器20から現像装置83にトナーを補給した場合の現像装置83のトナー量と目標値との差よりも大きくなることを抑制するためである。尚、1回分の補給動作が実施された場合、即ち、トナー容器20を1回転させた場合にトナー容器20から現像装置83に補給されることが予測されるトナー量は、実験によって予め決まっている。ここでは、閾値は、例えば、トナー容器20を1回転させたときにトナー容器20から現像装置83に補給されるトナーの量の80%としている。この閾値の値は、予めROM72に記憶されている。
制御部70は、トナー容器20の回転回数やその時の周辺温度や周辺湿度等から、トナー容器20のトナー残量を算出し、メモリタグ21に保存する(ステップS8)。尚、ステップS8におけるトナー残量保存処理の詳細は、図6に基づいて後述する。次いで、制御部70は、トナー容器20から現像装置83に補給すべきトナーの累積必要量ΣXから補給したトナーに相当する閾値を減算し(ステップS9)、ステップS6を再び実行する。ステップS6からステップS9までの処理において、トナー容器20から現像装置83に補給すべきトナーの累積必要量ΣXが閾値以下になるまで、制御部70は補給モータ25によってトナー容器20を回転駆動させる。
一方、ステップS6において、制御部70は、累積必要量ΣXが閾値よりも大きくないと判断した場合は(ステップS6のNO)、トナー容器20から補給されるべきトナー量が少なくなっており、トナー容器20のトナー残量が少ないものと判断される。このため、制御部70は、トナー容器配送処理を行う(ステップS10)。トナー容器配送処理については、図7に基づいて後述する。トナー容器配送処理後、トナー補給制御処理を終了する。
次に、本実施形態におけるトナー残量保存処理を、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。このトナー残量保存処理では、トナー容器20のトナー残量をトナー容器20に設けられたメモリタグ21に保存する。
トナー消費量は、トナー容器20の回転回数にほぼ比例するが、温度、湿度、通紙条件などにより変化する。そこで、制御部70は、トナー消費量Yを、例えば、数式(2)を用いて算出する(ステップS11)。
Y=Sup×(α×Δt)×(β×Δh) …(2)
ここで、定数Sup、α、βは、実験によって予め決定された値である。Supはトナー容器20の1回転当たりのトナー補給量の基準値であり、Δtはトナー容器20の周辺温度と基準温度との差分であり、Δhはトナー容器20の周辺湿度と基準湿度との差分である。
トナー容器20に設けられたメモリタグ21には、トナー残量Zが保存されている。新品のトナー容器20のメモリタグ21には、予め所定のトナー残量Zが書き込まれている。制御部70は、端子部14を介してメモリタグ21からトナー残量Zを読み取る(ステップS12)。制御部70は、読み取ったトナー残量Zからトナー消費量Yを減算し(ステップS13)、端子部14を介してメモリタグ21に減算後のトナー残量Zを上書きする(ステップS14)。尚、メモリタグ21に書き込む情報は、トナー容器20内のトナー量の消耗程度を表す指標であれば何でもよく、例えば、トナー残量ではなく、トナー消費量を書き込んでも良いし、ライフ値を定義して100%から減算して書き込んでも良い。
次に、本実施形態におけるトナー容器配送処理を、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。このトナー容器配送処理では、トナー容器20のトナー残量が少なくなった際に、新しいトナー容器20の準備を促して配送させる。ここでは、例えば、ブラック色のトナー容器20kのトナー残量が少なくなった場合について説明する。
制御部70は、補給を行ったトナー容器20kのメモリタグ21kと、保管スロット12sに挿入されたトナー容器20sのメモリタグ21sとから、端子部14k,14sにより各カラー情報、トナー残量Zk,Zsを読み取る(ステップS21)。制御部70は、補給を行ったトナー容器20kのカラー情報と、保管スロット12sに挿入されたトナー容器20sのカラー情報とが一致するか否かを判断する(ステップS22)。制御部70は、各カラー情報が一致すると判断した場合は(ステップS22のYES)、トナー容器20kのトナー残量Zkとトナー容器20sのトナー残量Zsとを加算した値を総残量ΣZとする(ステップS23)。制御部70は、各カラー情報が一致しないと判断した場合は(ステップS22のNO)、補給を行ったトナー容器20kのトナー残量Zkを総残量ΣZとする(ステップS24)。尚、保管スロットが画像形成装置1の内外を含めて複数ある場合は、全ての保管スロットのカラー及びトナー残量を読み取り、カラーが一致するトナー容器のトナー残量Zを全て加算した値を総残量ΣZとする。尚、ここでは、ブラック色のトナー容器20kのトナー残量が少なくなった場合について説明している。このため、補給を行ったトナー容器20はトナー容器20kであるが、他の色のトナー容器20のトナー残量が少なくなった場合はその色のトナー容器20に補給を行うのは勿論である。
制御部70は、画像形成装置1の稼働条件を示す値に基づいて、現時点において予想される今後のトナー消費量である想定消費量を算出する(ステップS25)。想定消費量は、各収容部12に収容されたトナー容器20からの補給頻度に関する情報に相当する。想定消費量の算出方法としては、過去数十日のトナー消費量の平均を用いる方法や、稼働条件を示す値を加味した重回帰により算出する方法がある。
制御部70は、総残量ΣZと想定消費量とから、補給したカラーの全てのトナー容器20が空になるトナー容器交換日を予測し、トナー容器交換日からトナー容器配送に要する日数分、例えば7日前の日をトナー容器配送日として算出する(ステップS26)。制御部70は、トナー容器配送日に合わせて、ネットワーク103を介してサーバ装置101に交換情報として配送要求信号を送信することでトナー容器20を発注する(ステップS27)。即ち、制御部70は、各端子部14により読み出した情報に基づいたトナー残量Zと、各収容部12に収容されたトナー容器20からの補給頻度に関する情報とに基づいて、交換情報を出力する。サーバ装置101では、トナー容器20の発注を受けて、外部表示装置102に配送指示を表示し、配送センターからトナー容器20が配送される(ステップS28)。
上述したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、制御部70は、各端子部14により読み出した情報に基づいて、トナー容器20の交換に関する交換情報として配送要求信号を送信する。このため、補給を行ったトナー容器20だけでなく、保管スロット12sのトナー容器20sも空にするように交換情報を出力できるので、使用中のトナー容器20の他にも在庫がある場合に、次のトナー容器20の配送時期を適正化することができる。
また、本実施形態の画像形成装置1によれば、制御部70は、保管スロット12sに保管されたトナー容器20sのトナー残量Zsと補給を行ったトナー容器20のトナー残量Zとを加算した値を総残量ΣZとしている。そして、制御部70は、総残量ΣZ及び想定消費量に基づいて、補給したカラーの全てのトナー容器20が空になるトナー容器交換日を予測する。このため、補給を行ったトナー容器20だけでなく、保管スロット12sのトナー容器20sも空にするようにトナー容器交換日を予測するので、保管されたトナー容器20sにトナーが残っているにも関わらず配送されてしまうことを抑制できる。これにより、使用中のトナー容器20の他にもトナー容器20sの在庫がある場合に、次のトナー容器20の配送時期を適正化することができる。
尚、上述した本実施形態の画像形成装置1では、制御部70は、総残量ΣZ及び想定消費量に基づいて、補給したカラーの全てのトナー容器20が空になるトナー容器交換日を予測して交換情報を出力する場合について説明したが、これには限られない。例えば、制御部70は、総残量ΣZのみに基づいて交換情報を出力するようにしてもよい。この場合、制御部70は、端子部14により読み出した情報に基づいてトナー容器20のトナー残量Zを取得し、端子部14sにより読み出した情報に基づいてトナー容器20sのトナー残量Zsを取得する。そして、制御部70は、各トナー残量Z,Zsの合計値である総残量ΣZが閾値を下回った場合に、交換情報を出力する。
例えば、閾値が残量20%であるとすると、ブラック色に関して、トナー容器20kのトナー残量Zkが30%、トナー容器20sのトナー残量Zsが10%である場合には、総残量ΣZ=40%であるので、閾値を下回らない。これに対し、トナー容器20kのトナー残量Zkが5%、トナー容器20sのトナー残量Zsが10%である場合には、総残量ΣZ=15%であるので、閾値を下回ることで交換情報を出力する。この場合も、補給を行ったトナー容器20だけでなく、保管スロット12sのトナー容器20sも空にするように交換情報を出力するので、保管されたトナー容器20sにトナーが残っているにも関わらず配送されてしまうことを抑制できる。
また、上述した本実施形態の画像形成装置1では、制御部70は、ネットワーク103を介してサーバ装置101に配送要求信号を送信することでトナー容器20を発注しているが、これには限られない。例えば、制御部70は、ステップS26において算出したトナー容器配送日を表示部11aに表示することで交換情報を出力し、ユーザに発注を促すようにしてもよい。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を、図3を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、画像形成装置1の制御部70は交換情報を出力せず、サーバ装置101の処理部105が交換情報を出力する点で、第1の実施形態と構成を異にしている。尚、図3は第1の実施形態の画像形成システム100を示す図であるが、ハードの構成は第1の実施形態と第2の実施形態とは同様であるので、図面を援用し、符号を同じくして詳細な説明を省略する。
本実施形態では、画像形成システム100は、画像形成装置1と、サーバ装置(情報出力装置)101と、外部表示装置102とを備えている。サーバ装置101は、送受信部(受信部)104と、処理部(出力部)105とを有している。送受信部104は、送受信部75と通信可能であると共に、送受信部75により送信された情報を受信する。処理部105は、送受信部104により受信した情報に基づいて、トナー容器20の交換情報を出力可能である。ここでは、処理部105は、トナー容器配送処理を実行することにより、外部表示装置102に交換情報を出力可能である。
画像形成装置1の送受信部75は、各端子部14により読み出した情報を送信する。サーバ装置101の処理部105は、送受信部75及び送受信部104を介して各端子部14により読み出した情報を受信し、トナー容器配送処理を実行する。画像形成装置1の制御部70は、トナー容器配送処理を実行しない。
上述した本実施形態の画像形成装置1によっても、補給を行ったトナー容器20だけでなく、保管スロット12sのトナー容器20sも空にするように交換情報を出力できる。このため、使用中のトナー容器20の他にも在庫がある場合に、次のトナー容器20の配送時期を適正化することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を、図8を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、画像形成装置1Aは保管スロットを有さずに、保管装置3に接続されている点で、第1の実施形態と構成を異にしている。但し、それ以外の構成については、第1の実施形態と同様であるので、符号を同じくして詳細な説明を省略する。
画像形成システム200は、画像形成装置1Aと、保管装置3と、サーバ装置101と、外部表示装置102とを備えている。画像形成装置1Aは、トナーを補給不能にトナー容器20を保管可能な保管スロットを有していない。
保管装置3は、6か所の保管スロット12s1~12s6と、各保管スロット12s1~12s6に設けられた端子部(第2読出部、読出部)14s1~14s6と、を有している。各保管スロット12s1~12s6は、画像形成部40にトナーを補給不能にトナー容器20s1~20s6を保管可能である。端子部14s1~14s6は、制御部70に通信可能に接続可能である。また、端子部14s1~14s6は、保管スロット12s1~12s6に保管されたトナー容器20s1~20s6に設けられたメモリタグ(第2記憶部)21(図2、図3参照)に通信可能に接続して情報を読み出し可能である。
制御部70は、第1の実施形態と同様に、トナー補給制御処理、トナー残量保存処理、トナー容器配送処理を実行する。トナー容器配送処理においては、制御部70は、図7のステップS21において、全ての保管スロット12s1~12s6のカラー及びトナー残量を読み取る。また、制御部70は、ステップS23において、カラーが一致するトナー容器20s1~20s6のトナー残量Zを全て加算した値を総残量ΣZとする。
上述した本実施形態の画像形成システム200によっても、画像形成装置1A内で補給を行ったトナー容器20だけでなく、外部に設けられた保管スロット12s1~12s6のトナー容器20s1~20s6も空にするように交換情報を出力できる。このため、使用中のトナー容器20の他にも在庫がある場合に、次のトナー容器20の配送時期を適正化することができる。
また、上述した本実施形態の画像形成システム200によれば、既存の画像形成装置に対して保管装置3を接続し、制御部70にアプリケーションをインストールすることで、この画像形成システム200を実現することができる。このため、既存の画像形成装置を利用した汎用性の高い画像形成システム200を得ることができる。
また、上述した本実施形態の保管装置3によれば、6か所の保管スロット12s1~12s6を有しているので、例えば、4色のトナー容器20を利用する場合でも、各色のトナー容器20を保管することができ、利便性が高い。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態を、図8を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、画像形成装置1Aの制御部70は交換情報を出力せず、サーバ装置101の処理部105が交換情報を出力する点で、第3の実施形態と構成を異にしている。尚、図8は第3の実施形態の画像形成システム200を示す図であるが、ハードの構成は第3の実施形態と第4の実施形態とは同様であるので、図面を援用し、符号を同じくして詳細な説明を省略する。
本実施形態では、画像形成システム200は、画像形成装置1Aと、保管装置3と、サーバ装置(情報出力装置)101と、外部表示装置102とを備えている。サーバ装置101は、送受信部(受信部)104と、処理部(出力部)105とを有している。送受信部104は、送受信部75と通信可能であると共に、送受信部75により送信された情報を受信する。処理部105は、送受信部104により受信した情報に基づいて、トナー容器20の交換情報を出力可能である。ここでは、処理部105は、トナー容器配送処理を実行することにより、外部表示装置102に交換情報を出力可能である。
画像形成装置1Aの送受信部75は、各端子部14により読み出した情報を送信する。サーバ装置101の処理部105は、送受信部75及び送受信部104を介して各端子部14により読み出した情報を受信し、トナー容器配送処理を実行する。画像形成装置1Aの制御部70は、トナー容器配送処理を実行しない。
上述した本実施形態の画像形成装置1Aによっても、補給を行ったトナー容器20だけでなく、保管スロット12s1~12s6のトナー容器20s1~20s6も空にするように交換情報を出力できる。このため、使用中のトナー容器20の他にも在庫がある場合に、次のトナー容器20の配送時期を適正化することができる。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態を、図9を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、画像形成装置1B,1Cは保管スロットを有さずに、1つの保管装置3に接続されている点で、第3の実施形態と構成を異にしている。但し、それ以外の構成については、第3の実施形態と同様であるので、符号を同じくして詳細な説明を省略する。
画像形成システム300は、画像形成装置1Bと、画像形成装置1Cと、保管装置3と、サーバ装置101と、外部表示装置102とを備えている。複数の前記画像形成装置1B,1Cが、1つの保管装置3に通信可能に接続されている。画像形成装置1B,1Cは、いずれもトナーを補給不能にトナー容器20を保管可能な保管スロットを有していない。
本実施形態では、画像形成装置1Bの制御部70と、画像形成装置1Cの制御部70とは別個に動作する。このため、各制御部70は、第3の実施形態と同様に、トナー補給制御処理、トナー残量保存処理、トナー容器配送処理を別個に実行する。このため、画像形成装置1Bの制御部70は、トナー容器配送処理の図7のステップS21において、全ての保管スロット12s1~12s6のカラー及びトナー残量を読み取る。そして、画像形成装置1Bの制御部70は、ステップS23において、カラーが一致するトナー容器20s1~20s6のトナー残量Zを全て加算した値を総残量ΣZとする。その一方、画像形成装置1Cの制御部70は、トナー容器配送処理のステップS21において、全ての保管スロット12s1~12s6のカラー及びトナー残量を読み取る。そして、画像形成装置1Cの制御部70は、ステップS23において、カラーが一致するトナー容器20s1~20s6のトナー残量Zを全て加算した値を総残量ΣZとする。
上述した本実施形態の画像形成システム300によっても、画像形成装置1B,1C内で補給を行ったトナー容器20だけでなく、外部に設けられた保管スロット12s1~12s6のトナー容器20s1~20s6も空にするように交換情報を出力できる。このため、使用中のトナー容器20の他にも在庫がある場合に、次のトナー容器20の配送時期を適正化することができる。
また、上述した本実施形態の画像形成システム300によれば、複数の画像形成装置1B,1Cに対して1つの保管装置3を利用しているので、保管装置3を共通化することができ、省スペース化及び設備コストの増加防止を図ることができる。しかも、複数の画像形成装置1B,1Cのそれぞれでトナー残量を管理しているので、処理の複雑化を招くことなく、次のトナー容器20の配送時期を適正化することができる。
上述した本実施形態の画像形成装置1では、2台の画像形成装置1B,1Cを接続した場合について説明したが、これには限られず、3台以上の画像形成装置を接続しても良い。また、保管装置3は、6本のトナー容器20s1~20s6を収容可能なものとしたが、これには限られず、1本でも複数本でも任意に設定することができる。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態を、図9を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、画像形成装置1B,1Cの制御部70は交換情報を出力せず、サーバ装置101の処理部105が交換情報を出力する点で、第5の実施形態と構成を異にしている。尚、図9は第5の実施形態の画像形成システム300を示す図であるが、ハードの構成は第5の実施形態と第6の実施形態とは同様であるので、図面を援用し、符号を同じくして詳細な説明を省略する。
本実施形態では、画像形成システム300は、画像形成装置1B,1Cと、保管装置3と、サーバ装置(情報出力装置)101と、外部表示装置102とを備えている。サーバ装置101は、送受信部(受信部)104と、処理部(出力部)105とを有している。送受信部104は、送受信部75と通信可能であると共に、送受信部75により送信された情報を受信する。処理部105は、送受信部104により受信した情報に基づいて、トナー容器20の交換情報を出力可能である。ここでは、処理部105は、トナー容器配送処理を実行することにより、外部表示装置102に交換情報を出力可能である。
画像形成装置1B,1Cの各送受信部75は、各端子部14により読み出した情報を送信する。サーバ装置101の処理部105は、送受信部75及び送受信部104を介して各端子部14により読み出した情報を受信し、トナー容器配送処理を実行する。画像形成装置1の制御部70は、トナー容器配送処理を実行しない。
上述した本実施形態の画像形成装置1によっても、補給を行ったトナー容器20だけでなく、保管スロット12s1~12s6のトナー容器20s1~20s6も空にするように交換情報を出力できる。このため、使用中のトナー容器20の他にも在庫がある場合に、次のトナー容器20の配送時期を適正化することができる。