JP7069775B2 - 物性が改質された畜肉加工品又は水産加工品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、物性が改質された畜肉加工品又は水産加工品の製造方法並びに畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するための塩漬剤及びピックル液等に関する。
ハムやベーコンなどの畜肉加工品や魚の切り身やエビフライなどの水産加工品は、品質維持や衛生上の観点から、一般的にはチルド条件又は冷凍条件で保存される。畜肉加工品及び水産加工品のチルド/冷凍条件での保存は、常温での保存と比べて品質劣化や微生物の増殖抑制の観点から有用である。しかしながら、畜肉加工品や水産加工品を長時間低温に曝すことにより、加工品中のタンパク質や澱粉などが変性し、食感低下、離水、変色による外観悪化などが生じてしまうデメリットも存在する。
食品のチルド/冷凍保存に伴う諸問題を克服するために、例えば、トレハロースと乳酸カルシウムを用いた冷凍食品の食感を維持する方法(特許文献1)や、トレハロースと炭酸ナトリウムを用いた食肉の変色を抑制する方法(特許文献2)などが開発されている。また、アルカリ条件下でトレハロースを作用させることを特徴とする、擂潰食肉のタンパク質変性抑制剤(特許文献3)なども開発されている。
特許第4391029号公報 特許第4370288号公報 特許第3653203号公報
しかし、これらの文献に開示される方法及び剤は、いずれも低温への曝露に起因する畜肉加工品又は水産加工品の食感低下、離水、及び外観の悪化を一挙に改善するものではない。
かかる背景から、低温への曝露に起因する食感低下、離水、及び外観悪化を一挙に改善し得る新規手段の確立が強く求められている。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討した結果、(1)トランスグルタミナーゼ、(2)加工でん粉、及び(3)トレハロース及びマルトシルトレハロースのいずれか又は両方を畜肉原料又は水産原料に作用させることにより、畜肉原料又は水産原料の物性を顕著に向上させることができることを見出し、当該知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]トランスグルタミナーゼ及びトレハロースを含むピックル液を畜肉原料又は水産原料に作用させることを含む、畜肉加工品又は水産加工品の製造方法。
[2]該ピックル液が、加工でん粉をさらに含む、[1]の製造方法。
[3]加工でん粉が、ヒドロキシプロピル化でん粉、及びリン酸架橋でん粉からなる群から選択される少なくとも1つである、[2]の製造方法。
[4]前記畜肉加工品又は水産加工品が単味品である、[1]~[3]のいずれかの製造方法。
[5]前記単味品が、ハム、ベーコン、焼き豚、ローストビーフ、及びトンカツからなる群から選択される、[4]の製造方法。
[6]チルド保存又は冷凍保存耐性が付与された畜肉加工品又は水産加工品を製造するための、[1]~[5]のいずれかの製造方法。
[7]トランスグルタミナーゼ及びトレハロースを含んでなる、畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するための塩漬剤。
[8]加工でん粉をさらに含んでなる、[7]の塩漬剤。
[9]加工でん粉が、ヒドロキシプロピル化でん粉、及びリン酸架橋でん粉からなる群から選択される少なくとも1つである、[8]の塩漬剤。
[10]前記畜肉加工品又は水産加工品が単味品である、[7]~[9]のいずれかの塩漬剤。
[11]前記単味品が、ハム、ベーコン、焼き豚、ローストビーフ、及びトンカツからなる群から選択される、[10]の塩漬剤。
[12]チルド保存又は冷凍保存耐性が付与された畜肉加工品又は水産加工品を製造するための、[7]~[11]のいずれかの塩漬剤。
[13]トランスグルタミナーゼ及びトレハロースを含んでなる、畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するためのピックル液。
[14]加工でん粉をさらに含んでなる、[13]のピックル液。
[15]加工でん粉が、ヒドロキシプロピル化でん粉、及びリン酸架橋でん粉からなる群から選択される少なくとも1つである、[14]のピックル液。
[16]前記畜肉加工品又は水産加工品が単味品である、[13]~[15]のいずれかのピックル液。
[17]前記単味品が、ハム、ベーコン、焼き豚、ローストビーフ、及びトンカツからなる群から選択される、[16]のピックル液。
[18]チルド保存又は冷凍保存耐性が付与された畜肉加工品又は水産加工品を製造するための、[13]~[17]のいずれかのピックル液。
[19](1)トランスグルタミナーゼ、(2)加工でん粉、及び(3)トレハロース及びマルトシルトレハロースのいずれか又は両方を畜肉原料又は水産原料に作用させることを含む、畜肉加工品又は水産加工品の製造方法。
[20]加工でん粉が、ヒドロキシプロピル化でん粉、及びリン酸架橋でん粉からなる群から選択される少なくとも1つである、[19]の製造方法。
[21]前記畜肉加工品又は水産加工品が、ソーセージ、ハンバーグ、ハム、ベーコン、焼き豚、ローストビーフ、トンカツ、焼き鳥、鶏の唐揚げ、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、切り身、焼き魚、及びエビフライからなる群から選択される、[19]又は[20]の製造方法。
[22]チルド保存又は冷凍保存耐性が付与された畜肉加工品又は水産加工品を製造するための、[19]~[21]のいずれかの製造方法。
[23](1)トランスグルタミナーゼ、(2)加工でん粉、及び(3)トレハロース及びマルトシルトレハロースのいずれか又は両方を含んでなる、畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するための塩漬剤。
[24]加工でん粉が、ヒドロキシプロピル化でん粉、及びリン酸架橋でん粉からなる群から選択される少なくとも1つである、[23]の塩漬剤。
[25]前記畜肉加工品又は水産加工品が、ソーセージ、ハンバーグ、ハム、ベーコン、焼き豚、ローストビーフ、トンカツ、焼き鳥、鶏の唐揚げ、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、切り身、焼き魚、及びエビフライからなる群から選択される、[23]又は[24]の塩漬剤。
[26]チルド保存又は冷凍保存耐性が付与された畜肉加工品又は水産加工品を製造するための、[23]~[25]のいずれかの塩漬剤。
[27](1)トランスグルタミナーゼ、(2)加工でん粉、及び(3)トレハロース及びマルトシルトレハロースのいずれか又は両方を含んでなる、畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するためのピックル液又は漬け込み液。
[28]加工でん粉が、ヒドロキシプロピル化でん粉、及びリン酸架橋でん粉からなる群から選択される少なくとも1つである、[27]のピックル液又は漬け込み液。
[29]前記畜肉加工品又は水産加工品が、ソーセージ、ハンバーグ、ハム、ベーコン、焼き豚、ローストビーフ、トンカツ、焼き鳥、鶏の唐揚げ、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、切り身、焼き魚、及びエビフライからなる群から選択される、[27]又は[28]のピックル液又は漬け込み液。
本発明の製造方法、塩漬剤、又はピックル液等を用いれば、チルド/冷凍のいずれの温度に長時間曝された場合であっても、食感低下、離水、及び/又は外観悪化が顕著に改善された畜肉加工品又は水産加工品を製造することができる。さらに本発明の製造方法、塩漬剤、又はピックル液等は、擂潰食肉のみならず、ハムやベーコンをはじめとする単味品の物性改質にも使用することができる。特に、本発明の製造方法、塩漬剤、又はピックル液等を用いれば、冷解凍後の食感低下、離水、及び外観悪化が顕著に改善された単味品である畜肉加工品又は水産加工品を製造することができる。
畜肉加工品又は水産加工品の製造方法
本発明は、(1)トランスグルタミナーゼ、(2)加工でん粉、及び(3)トレハロース及びマルトシルトレハロースのいずれか又は両方を畜肉原料又は水産原料に作用させることを含む、畜肉加工品又は水産加工品の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」と称することがある)を提供する。
本発明の製造方法において用いられるトランスグルタミナーゼ(以下、単に「TG」と称することがある。)は、タンパク質やペプチド中のグルタミン残基を供与体とし、リジン残基を受容体とするアシル転移反応を触媒する活性を有する酵素であり、例えば、哺乳動物由来のもの、魚類由来のもの、微生物由来のものなど、種々の起源のものが知られている。本発明において用いられるトランスグルタミナーゼは、上述の活性を有すればその起源は特に制限されず、いかなる起源のトランスグルタミナーゼであっても使用できる。また、組み換え酵素を使用してもよい。本発明において用いられるトランスグルタミナーゼは市販品であってもよく、具体例としては、味の素株式会社より「アクティバ」TGという商品名で市販されている微生物由来のトランスグルタミナーゼなどを用いることができる。
本発明においてトランスグルタミナーゼの活性単位は、次のように測定され、かつ、定義される。すなわち、温度37℃、pH6.0のトリス緩衝液中、ベンジルオキシカルボニル-L-グルタミルグリシン及びヒドロキシルアミンを基質とする反応系で、トランスグルタミナーゼを作用せしめ、生成したヒドロキサム酸をトリクロロ酢酸存在下で鉄錯体を形成させた後、525nmにおける吸光度を測定し、ヒドロキサム酸量を検量線により求め、1分間に1μモルのヒドロキサム酸を生成せしめる酵素量を1ユニット(1U)とする(特開昭64-27
471号公報参照)。
本発明の製造方法において用いられるトランスグルタミナーゼの量は、本発明の製造方法における所望の効果が得られる限り特に限定されないが、例えば畜肉原料又は水産原料1g当たりの酵素活性が、0.0001U以上~1000U以下であることが好ましく、0.001U以上~100U以下であることがより好ましく、0.01U以上~10U以下であることが特に好ましい。
本発明の製造方法において用いられるトレハロース又はマルトシルトレハロースは、食品に添加可能であるものである限り特に限定されない。トレハロース及びマルトシルトレハロースは、自体公知の方法により製造してもよく、或いは市販品を用いてもよい。本発明の製造方法において好適に使用されるトレハロースとしては、例えば、株式会社林原から市販される「トレハロース」又は「ハローデックス(登録商標)」(マルトシルトレハロース)などが挙げられる。
本発明の製造方法において用いられるトレハロース又はマルトシルトレハロースの量は、本発明の製造方法における所望の効果が得られる限り特に限定されないが、例えば、畜肉原料又は水産原料1g当たり、0.0001g以上0.3g以下であることが好ましく、0.001g以上~0.2g以下であることがより好ましい。
本発明の製造方法において用いられる畜肉原料又は水産原料としては、畜肉又は水産加工品の原料となり得るものであれば特に限定されないが、例えば、牛肉、豚肉、羊肉、鶏肉、家禽肉等の畜肉原料、及び、サケ、サーモン、タラ、タイ、マグロ、カジキマグロ、カツオ、イワシ等の魚肉やエビ、イカ、タコ、貝類などの水産原料であってよい。本発明の好ましい一態様において、畜肉原料は、牛肉、豚肉、及び鶏肉であり、水産原料は、サケ、サーモン、エビである。
本発明の製造方法において、各成分を「畜肉原料又は水産原料に作用させる」とは、例えば、ピックル液を用いて加工食品を調製する実施形態においては、ピックル液を、乾塩法、漬け込み法、又は注入法(インジェクション法)などの自体公知の方法により畜肉原料又は水産原料へ接触させることを意味する。本発明の好ましい一態様において、ピックル液は、漬け込み法又は注入法によって、畜肉原料又は水産原料に作用させることができる。また、漬け込み液を用いて畜肉加工食品又は水産加工食品を調製する実施形態においては、各成分が溶解/分散している漬け込み液中に畜肉原料又は水産原料を浸漬させることを意味する。さらに、ピックル液や漬け込み液等を用いない実施形態においては、各成分と畜肉原料又は水産原料とを混合し、直接的に接触させることを意味する。
ピックル液又は漬け込み液を畜肉原料又は水産原料に作用させる条件は、本発明の所望の効果が得られる限りにおいて当業者に周知の条件を用いることができる。ピックル液又は漬け込み液を畜肉原料又は水産原料に作用させる温度は、例えば、0℃以上~30℃以下が好ましい。また、ピックル液又は漬け込み液を畜肉原料又は水産原料に作用させる時間は、例えば、1分以上~1週間以下が好ましく、工業的なフローにおいては30分以上~24時間以下がより好ましい。
また、本明細書における畜肉加工品又は水産加工品の「物性」とは、畜肉加工品又は水産加工品の食感、離水性(離水耐性)、外観の変色耐性(乃ち、冷凍焼けによる色の変色防止や氷結晶の生成のし難さ)を意味する。本発明により、畜肉加工品又は水産加工品のチルド条件での保存後の食感等が改善されるとともに、当該畜肉加工品又は水産加工品を冷解凍した場合にも、食感、離水性(離水耐性)、及び外観の変色耐性が一挙に改善され得る。なお、本明細書における「チルド(状態)」とは、0℃以上~15℃以下を意味し、「冷凍(状態)」とは、-80℃以上~-0.5℃以下を意味する。
また、本明細書における「畜肉加工品」には、畜肉を加工することにより得られる食品が含まれる。畜肉加工品としては、例えば、ソーセージ、ハンバーグ、ハム(単味品、及びプレスハム、チョップドハム等の加工ハムを含む)、ベーコン、焼き豚、ローストビーフ、トンカツ、焼き鳥及び鶏の唐揚げなどが挙げられるが、これらに限定されない。なお、「水産加工品」には魚肉ハム、魚肉ソーセージ、切り身、焼き魚及びエビフライなどが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の好ましい一態様において、畜肉加工品又は水産加工品は単味品である。「単味品」とは、牛肉、豚肉、羊肉などの畜肉原料又は水産原料をミンチすることなく、塊のまま加工して製造される加工品を指し、具体的には、ハム(単味品)、ベーコン、焼き豚、ローストビーフ、及びトンカツなどが挙げられる。単味品である畜肉又は水産加工品は、ミンチされた畜肉又は水産加工品と比較して冷解凍時の氷結晶による損傷が大きいため、この結果、低温状態での保存後の食感及び/又は外観の維持が、擂潰品よりも困難であることが知られている。
本発明の製造方法においてピックル液又は漬け込み液を用いる場合、これらのpHは、所望の効果が得られる限り特に限定されないが、例えば、5以上~13以下が好ましい。
本発明の製造方法において用いられる加工でん粉としては、例えば、アセチル化アジピン酸架橋でん粉、アセチル化リン酸化架橋でん粉、アセチル化酸化でん粉、オクテニルコハク酸でん粉ナトリウム、酢酸でん粉、酸化でん粉、ヒドロキシプロピル化でん粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋でん粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋でん粉、リン酸化でん粉、リン酸架橋でん粉、でん粉グリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウムなどが例示される。本発明の製造方法における好ましい一態様において、加工でん粉は、リン酸架橋でん粉又はヒドロキシプロピル化でん粉であり、特に好ましい一態様において、加工でん粉はヒドロキシプロピル化でん粉である。なお、本発明の製造方法に用いられる加工でん粉は、自体公知の方法により製造することができ、或いは、市販のものを使用することもできる。市販品としては、例えば、リン酸架橋でん粉であれば、J-オイルミルズ株式会社製の「ハイトラストH-10」、ヒドロキシプロピル化でん粉であれば、松谷化学工業株式会社製の「松谷マーガレット」などを好適に使用することができる。
本発明の製造方法において配合され得る加工でん粉の量は、本発明の製造方法の所望の効果が得られる限り特に限定されないが、例えば、リン酸架橋でん粉又はヒドロキシプロピル化でん粉を用いる場合は、畜肉原料又は水産原料1gに対して、0.001g以上~0.1g以下が好ましく、0.01g以上~0.05g以下がより好ましい。
本発明の製造方法に用いられるトランスグルタミナーゼ、トレハロース又はマルトシルトレハロース、加工でん粉以外の添加物は、食品に添加が可能であって、且つ本発明の所望の効果が得られる限り特に限定されず、一般に加工食品を調製する際に用いられる添加物(例えば、食塩、重合リン酸塩製剤、糖類、アルカリ材、香辛料、発色剤、ビタミンC、タンパク質製剤、増粘多糖類(カードラン、カラギーナン等)、又は色素等)が挙げられる。
また、畜肉原料又は水産原料への加水量も、本発明の所望の効果を得られる限りにおいて特に限定されないが、例えば畜肉原料又は水産原料に対して、5(重量)%以上~120(重量)%以下で加水してもよく、好ましくは60(重量)%以上~120(重量)%以下である。
畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するための塩漬剤
本発明は、(1)トランスグルタミナーゼ、(2)加工でん粉、及び(3)トレハロース及びマルトシルトレハロースのいずれか又は両方を含んでなる、畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するための塩漬剤(以下、単に「本発明の塩漬剤」と称することがある)もまた提供する。
本発明の塩漬剤は、畜肉加工品又は水産加工品を製造するためのピックル液又は漬け込み液の原料の一つとして使用され得る。或いは、本発明の塩漬剤は、畜肉加工品又は水産加工品の原材料に直接添加・配合することもできる。
本発明の塩漬剤に配合されるトランスグルタミナーゼ、加工でん粉、トレハロース、及びマルトシルトレハロースは、本発明の製造方法において記載したものと同様のものを用いることができる。また、それらの配合量は、当業者により適宜決定され得る。
また、本発明の一態様において、本発明の塩漬剤は、単味品である畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するために用いられ得る。
畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するためのピックル液又は漬け込み液
本発明は、(1)トランスグルタミナーゼ、(2)加工でん粉、及び(3)トレハロース及びマルトシルトレハロースのいずれか又は両方を含んでなる、畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するためのピックル液又は漬け込み液(以下、単に「本発明のピックル液等」と称することがある)もまた提供する。
本発明のピックル液等は、物性が改質された畜肉加工品又は水産加工品を製造するために使用され得る。また、本発明のピックル液等は、チルド保存又は冷凍保存耐性が付与された畜肉加工品又は水産加工品を製造するために用いることもできる。
本発明のピックル液等に配合されるトランスグルタミナーゼ、トレハロース又はマルトシルトレハロース、及び加工でん粉、並びにピックル液中の配合量は、本発明の製造方法において記載したものと同様のものを用いることができる。
また、一態様において、本発明のピックル液等は、単味品である畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するために用いられ得る。
本発明のピックル液等に配合されるトランスグルタミナーゼ、トレハロース又はマルトシルトレハロース、及び加工でん粉以外の添加物もまた、本発明の製造方法において記載したものと同様のものを添加することができる。
以下の実施例において本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[実施例1]高加水ロースハムにおける物性改質1
低温での保存後であっても、食感の低下、離水、外観の悪化を引き起こし難い畜肉加工品又は水産加工品の製造方法を確立するため、多数のピックル液を用いて原料肉の物性を改質し、その効果を比較検討した。
1.ピックル液の調製
まず、以下の表1に示される配合を有するピックル液を調製した(試験区1~7)。各原料を計量し、ディスパーサー(T50、ヤマト科学社製)を用いて各成分を溶解させた。なお、表1に示される配合比に関し、各試験区に共通する原料(乃ち、「粉末卵白」から「水」まで)の各数値は、「無添加のピックル液」における各原料の配合比(重量%)を示す。また、物性改質を目的として配合される成分(「水」よりも下位に記載される成分)は、「無添加のピックル液」の重量に対して、表に示される割合で添加される(表4、表7、表13も同様)。具体的には、例えば表1の試験区2のピックル液であれば、100gの無添加のピックル液を用いる場合、リン酸架橋でん粉を10g添加することによって、試験区2のピックル液が調製される。粘度計(VDA-L、芝浦セムテック社製)を用いて、調製された各ピックル液の粘度測定を行った。なお、粘度測定は、インジェクション適正を確認する目的において行った。調製されたいずれのピックル液も適切な粘度を有していた。得られたピックル液を5℃で一晩静置し、高加水ロースハム調製用のピックル液を得た。
Figure 0007069775000001
2.高加水ロースハムの調製
デンマーク産の冷凍豚ロース肉を解凍し、トリミング及び成型を行った。得られた原料肉(1kg)に対して、表1に示した配合比率により調製した各ピックル液(1kg)を、インジェクター(トーニチ社製)を用いて原料肉へインジェクションした。ピックル液がインジェクションされた原料肉を、テンダライザー(トーニチ社製)を用いて両面を1回ずつテンダライズした。その後、これを真空包装し、タンブラー(トーニチ社製)を用いて5℃環境下にて15rpm(運転20分、休止10分)で、一晩(18時間)タンブリングに供した。次いでこれをファイブラスケーシング(折りφ127mm、極東貿易社製)に充填し、スモークハウス(UKF-180BE型番、REICH社製)を用いて乾燥(55℃、2時間)、燻製(65℃、20分)、蒸煮(65℃で40分行った後、さらに75℃で2時間)に供することで、高加水ロースハムを得た。得られたロースハムは、流水で粗熱を取った後、冷蔵庫(5℃)で一晩保存した。
3.冷凍保存及びチルド保存時のロースハムの形態
チルド条件で保存するロースハムは原木の形態のままで、以下に示す期間保存した後に、スライサーを用いて約1.3mm厚にスライスした(スライスチルド品)。一方、冷凍条件で保存するロースハムは、冷凍保存前にスライサー(HL-II、ワタナベフーマック社製)を用いて約1.3mm厚にスライスし、スライスされた形態において冷凍保存に供した。
4.冷解凍条件及びチルド保存条件
冷凍保存は、冷凍前のスライス品を真空包装後、段ボールに入れ、冷凍庫(-25℃)にて1週間静置することにより行った(緩慢冷凍)。また、冷凍保存したサンプルの解凍は、5℃の冷蔵庫で3日間静置することにより行った。得られた解凍後のサンプルを「スライス冷凍品」とした。
また、チルド保存は、原木を真空包装後、5℃にて1週間静置することにより行った。チルド保存後の原木をスライサーにより約1.3mm厚にスライスしたものを、「スライスチルド品」とした。
5.評価
スライス冷凍品は、「食感」、「離水」、「外観」、「総合評価」の4項目について評価した。「食感」の評価は官能試験により行った。なお、本明細書における「食感」とは、食物を口に含んだ際の、歯ごたえや舌触りなどの感覚を意味する。また、「離水」とは、冷解凍により、食物の内部から外部に流出した水分量を意味する。また、「外観」とは、冷解凍後による、食物の見た目(色、つや、サシなど)の好ましさを意味する。さらに、「総合評価」は、「食感」、「離水」、及び「外観」の評価項目を総合し、畜肉加工品又は水産加工品の品質としての好ましさの度合を意味する。これらの評価項目は、3人の専門パネラーにより、以下の基準を用いて評価された。

食感:
<評価指標>
+:無添加と同等の食感
++:無添加に対して、食感がやや改善されるも課題と感じる
+++:無添加に対して、食感が改善されている
++++:無添加に対して、食感が中程度に改善されている
+++++:無添加に対して、食感が大幅に改善されている

離水:
<評価指標>
×:「無添加」に対して30%未満の離水抑制効果
○:「無添加」に対して30%以上~50%未満の離水抑制効果
◎:「無添加」に対して50%以上の離水抑制効果

外観:
<評価指標>
×:「無添加」よりも好ましくない見た目
○:「無添加」と同等の見た目
◎:「無添加」よりも好ましい見た目

総合評価:
<評価指標>
+:最終品質として、非常に好ましくない
++:最終品質として、好ましくない
+++:最終品質として、やや好ましい
++++:最終品質として、好ましい
+++++:最終品質として、非常に好ましい
チルド条件に関しては、「離水」及び「外観」に関しては、保存前後において顕著な変化は見られなかったことから、「食感」に関して冷凍品と同様の評価基準を用いて5段階で評価した。
6.結果
結果を以下の表2(スライス冷凍品)及び表3(スライスチルド品)に示す。
Figure 0007069775000002
Figure 0007069775000003
表2及び表3に示される通り、試験区6(リン酸架橋でん粉、トランスグルタミナーゼ、トレハロース、及びカードランを含有するピックル液を用いた場合)のみ、冷凍保存における食感、離水、外観の改善、且つ、チルド保存における食感改善効果が確認された。
一方で、それ以外の試験区においては一部の評価項目において好ましい改善が見られた試験区もあるものの、全ての評価項目に亘って品質を一挙に改善できたものはなかった。
[実施例2]高加水ロースハムにおける物性改質2
本発明者らは、畜肉加工品又は水産加工品に対してより高い低温耐性効果を付与し得る素材又はその組み合わせに関し、更なる検討を試みた。
1.ピックル液の調製
以下の表4に示される配合を有する5種のピックル液(試験区8~12)を、実施例1に記載の工程(1.ピックル液の調製)と同様の方法により調製した。
Figure 0007069775000004
得られた各ピックル液(試験区8~12)を用いて、高加水ロースハムを調製し、各低温条件下において保存し、得られたスライス冷凍品及びスライスチルド品に関して評価を行った。なお、高加水ロースハムの製造並びに評価に関しては、実施例1において記載された方法及び条件(2.高加水ロースハムの調製5.評価)を用いた。
2.結果
結果を以下の表5(スライス冷凍品)及び表6(スライスチルド品)に示す。
Figure 0007069775000005
Figure 0007069775000006
表5及び表6に示される通り、試験区10(トランスグルタミナーゼ及びトレハロース)、試験区11(トランスグルタミナーゼ、トレハロース、及びヒドロキシプロピル化でん粉)、並びに、試験区12(トランスグルタミナーゼ、トレハロース、及びリン酸架橋でん粉)において、冷凍・チルド保存の全ての評価項目において、好ましい低温耐性が付与されたことを確認した。
[比較例]
本発明者らは、畜肉加工品又は水産加工品に対して冷凍耐性効果を付与し得る素材又はその組み合わせを検討する目的で、未加工のでん粉の使用可能性を検討した。
1.ピックル液の調製
以下の表7に示される配合を有する3種(試験区13(無添加)、試験区14(試験区11に相当(本発明))、試験区15(未加工のでん粉))のピックル液を、実施例1に記載の工程(1.ピックル液の調製)と同様の方法により調製した。未加工のでん粉としては、馬鈴薯でん粉(「松谷乾燥ばれいしょでん粉」(松谷化学工業(株)製))を使用した(試験区15)。
Figure 0007069775000007
得られた各ピックル液(試験区13~15)を用いて、高加水ロースハムを調製し、冷解凍した。当該工程を経て得られたスライス冷凍品に関して、評価を行った。なお、高加水ロースハムの製造及び官能評価に関しては、実施例1において記載された方法及び条件(2.高加水ロースハムの調製5.官能評価)を用いた。
2.結果
結果を以下の表8(スライス冷凍品)に示す。
Figure 0007069775000008
表8に示される通り、未加工の馬鈴薯でん粉を用いた場合では、ある程度の離水耐性を付与できるものの、食感及び外観の評価は極めて低いものとなり、未加工のでん粉では、畜肉加工品に充分な冷凍耐性を付与することができないことが示された。
[実施例3]チョップドハムにおける物性改質
さらに、本発明者らは、チョップドハムに対する物性改質効果を確認した。
1.ピックル液の調製
以下の表9に示される配合を有するピックル液を、実施例1に記載の工程(1.ピックル液の調製)と同様の方法により調製した。本実施形態においては、トランスグルタミナーゼや加工でん粉等の成分はピックル液には配合せず、原材料と混合することにより直接作用させた。
Figure 0007069775000009
2.チョップドハムの調製
国産冷凍内モモ肉を解凍し、脂を取り除いて赤身のみとした後にこれを成形した。成形したモモ肉を、テンダライザー(トーニチ社製)を用いて両面を1回ずつテンダライズした。次いで、これをミンサー(ワタナベフーマック製)の三つ穴プレートでミンチ処理した。得られたミンチ肉の100重量部に対して、上述のピックル液100重量部をカバーにて添加した。これを、タンブラー(トーニチ社製、回転数メモリ:120)を用いて5℃真空環境下にて一晩(16時間)タンブリングに供した。このように調製した肉を塩漬肉とした。この塩漬肉95重量部に5重量部の乳タンパク質(スーパーラクト#1、太陽化学社製)を混合した。得られた混合物をサイレントカッター(TALSA製)でカッティングして、つなぎを調製した。次いで、以下表10に示される配合比で原材料を混合し、ホバートミキサーを用いて3分間混合することで、チョップドハム原料とした。チョップドハム原料をクレハロンケーシング(呉羽化学社製「クレハロンケーシング」折φ100mm)に充填後、リテーナーに詰め、加熱を行った。加熱条件は、80℃で2時間(中心温度72℃、達温管理)とした。加熱が終わったハムに冷水をかけて急冷したあと、1.2mm厚にスライスし、約100g/袋となるように分けたものを真空パックした後、実施例1の高加水ロースハムと同様に、冷凍保存については、冷凍庫(-25℃)にて1週間静置した後5℃の冷蔵庫で3日間静置することにより解凍したものを評価に供し、チルド保存については、5℃の冷蔵庫で1週間保存したものを評価に供した。なお、評価に関しても、実施例1において記載された方法及び条件を用いた。なお、チョップドハムに関しては、冷凍保存及びチルド保存の両方の条件に対して、「食感」、「離水」、「外観」、「総合評価」の4項目について評価した。
Figure 0007069775000010
3.結果
結果を以下表11及び12に示す。
Figure 0007069775000011
Figure 0007069775000012
表11及び12に示される通り、冷凍保存及びチルド保存のいずれの評価項目においても、好ましい低温耐性付与が確認された。なお、離水量に関して、冷凍保存の条件においては、試験区16においてはハム1kg当たり13gの離水が確認されたが、試験区17では、ハム1kg当たり4gに抑制されていた。
[実施例4]粗挽きソーセージにおける物性改質
さらに、本発明者らは、粗挽きソーセージに対する物性改質効果を確認した。
粗挽きソーセージの調製
以下表13に示されるベース配合にて原材料を混合し、常法を用いて粗挽きソーセージを調製した。簡潔には次の通りに粗挽きソーセージを調製した。デンマーク産豚ウデ赤味肉をトリミング後、脂肪を除し、2cm角にカットし、さらにミンサー(ワタナベフーマック社製)を用いて5mm程度までミンチ処理を行った。ミンチ肉に食塩や10%亜硝酸ナトリウム製剤等の塩類を加え、ニーダーで5分混合後加水し、更に調味料類を加えて7分間混合した。混合物を5℃環境下において一晩(16時間)静置した。翌日、塩漬肉を1kgごとに小分けし、各種天然調味料を加えてホバートミキサーにて2速で1分間混合し、真空シーラー(ムルチバック社製)を用いて真空脱気した。この調製物をコラーゲンケーシング(折りφ19mm、デブロ社製)に充填し、加熱した。加熱条件は、乾燥:60℃、30分、燻煙:60℃、10分、蒸煮:75℃、30分とした。加熱が終わった粗挽きソーセージを、5℃で3週間保存した。なお、評価に関しては、実施例1において記載された方法及び条件を用いた。また、表13中の「水あめ」としては「サンデック#250」(三和澱粉社製)を、「マルトシルトレハロース」としては「ハローデックス」(林原社製)を、それぞれ用いた。
Figure 0007069775000013
結果を以下表14に示す。
Figure 0007069775000014
表14に示される通り、トランスグルタミナーゼとヒドロキシプロピル化でん粉と、トレハロース又はマルトシルトレハロースのいずれかを併用した試験区(試験区21又は22)において、顕著に好ましい物性改質効果が認められた。
[実施例5]焼き魚における物性改質
さらに、本発明者らは、焼き魚に対する物性改質効果を確認した。
1.漬け込み液の調製
以下の表15に示される配合を有する漬け込み液を調製した。
Figure 0007069775000015
2.焼き魚の調製
市販の鯵を3枚に下ろし、鯵のドリップを拭き取った後に、上述した各漬け込み液に漬け込み(魚:漬け込み液=100重量物:50重量物)、真空包装後、5℃で一晩(16時間)静置した。翌日、漬け込んだ鯵の液切りを行い、スチームコンベクションオーブン(フジマック社製)で焼成した(コンビモード、180℃、水蒸気量60%、風量3、17分加熱)。焼成後、室温下に静置することで粗熱を取った後、冷蔵庫(4℃)で30分チルド保存を行った。
3.評価
チルド保存した焼き魚は、「食感」、「外観」、及び「総合評価」の項目について評価した。なお、「食感」の評価に関しては、離水の度合いが影響を与えると考えられる「繊維感」、「ふっくら感」及び「ジューシー感」について評価した。なお、本明細書における「繊維感」とは、筋線維一本いっぽんが感じられる状態を意味し、「ふっくら感」とは、適度な硬さ、弾力を有する状態を意味し、「ジューシー感」とは、噛んだ際に水分を吐き出す状態を、それぞれ意味する。また、「外観」とは、チルド保存後による、焼き魚の見た目(色、つや、サシなど)の好ましさを意味する。さらに、「総合評価」は、「食感」と「外観」の評価項目を総合した、畜肉加工品又は水産加工品の品質としての好ましさの度合を意味する。これらの評価項目は、5人の専門パネラーにより、以下の基準を用いて評価された。

食感:
<評価指標>
+:無添加と同等の食感
++:無添加に対して、食感がやや改善されるも課題と感じる
+++:無添加に対して、食感が改善されている
++++:無添加に対して、食感が中程度に改善されている
+++++:無添加に対して、食感が大幅に改善されている

外観:
<評価指標>
×:「無添加」よりも好ましくない見た目
○:「無添加」と同等の見た目
◎:「無添加」よりも好ましい見た目

総合評価:
<評価指標>
+:最終品質として、非常に好ましくない
++:最終品質として、好ましくない
+++:最終品質として、やや好ましい
++++:最終品質として、好ましい
+++++:最終品質として、非常に好ましい
4.結果
結果を以下表16に示す。
Figure 0007069775000016
表16に示される通り、トランスグルタミナーゼ、ヒドロキシプロピル化でん粉、及びトレハロースを併用した試験区(試験区27)において、顕著に好ましい物性改質効果が認められた。
本発明の製造方法、塩漬剤、又はピックル液等を用いれば、チルド/冷凍のいずれの温度に長時間曝された場合であっても、食感の低下、離水、及び/又は外観の悪化が顕著に改善された畜肉加工品又は水産加工品を製造することができる。さらに本発明の製造方法、塩漬剤、又はピックル液等は、擂潰食肉のみならず、ハムやベーコンをはじめとする食肉単味品の物性改質にも使用することができるため、畜肉加工品又は水産加工品の製造において極めて有用である。

Claims (7)

  1. (1)トランスグルタミナーゼ、(2)ヒドロキシプロピル化でん粉、及び(3)トレハロース及びマルトシルトレハロースのいずれか又は両方を畜肉原料又は水産原料に作用させることを含む、畜肉加工品又は水産加工品の製造方法であって、前記畜肉加工品又は水産加工品が、ソーセージ、ハンバーグ、ハム、ベーコン、焼き豚、ローストビーフ、トンカツ、焼き鳥、鶏の唐揚げ、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、切り身、焼き魚、及びエビフライからなる群から選択される、製造方法
  2. チルド保存又は冷凍保存耐性が付与された畜肉加工品又は水産加工品を製造するための、請求項1に記載の製造方法。
  3. (1)トランスグルタミナーゼ、(2)ヒドロキシプロピル化でん粉、及び(3)トレハロース及びマルトシルトレハロースのいずれか又は両方を含んでなる、畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するための塩漬剤。
  4. 前記畜肉加工品又は水産加工品が、ソーセージ、ハンバーグ、ハム、ベーコン、焼き豚、ローストビーフ、トンカツ、焼き鳥、鶏の唐揚げ、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、切り身、焼き魚、及びエビフライからなる群から選択される、請求項に記載の塩漬剤。
  5. チルド保存又は冷凍保存耐性が付与された畜肉加工品又は水産加工品を製造するための、請求項3又は4に記載の塩漬剤。
  6. (1)トランスグルタミナーゼ、(2)ヒドロキシプロピル化でん粉、及び(3)トレハロース及びマルトシルトレハロースのいずれか又は両方を含んでなる、畜肉加工品又は水産加工品の物性を改質するためのピックル液又は漬け込み液。
  7. 前記畜肉加工品又は水産加工品が、ソーセージ、ハンバーグ、ハム、ベーコン、焼き豚、ローストビーフ、トンカツ、焼き鳥、鶏の唐揚げ、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、切り身、焼き魚、及びエビフライからなる群から選択される、請求項に記載のピックル液又は漬け込み液。
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