JP7067493B2 - 内装部品の真空成形型 - Google Patents
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(1)基材を載置して真空吸引する下型と、前記下型に載置された前記基材の表面に加熱して軟化した表皮材を押圧して貼着させる上型と、前記上型に形成したガイド孔に進退可能に挿入され上下型の型閉じ方向に対して負角となる前記基材のアンダーカット部に前記表皮材を押圧して貼着させるスライドコアとを備え、前記下型と前記上型とを型閉じ状態とした後で、前記スライドコアを前進させて前記アンダーカット部に前記表皮材を押圧して貼着させる内装部品の真空成形型であって、
前記上型には、前記下型と前記上型とが型開き状態から型閉じ状態となるまで前記ガイド孔の成形面側の開口部を塞ぐ先行塞ぎ部を有し、型閉じ状態において前記スライドコアが前進する以前に前記開口部から退避する先行スライド部材を備えたことを特徴とする。
前記先行スライド部材が進退するガイド孔は、前記スライドコアのガイド孔と異なる方向へ直線状に形成され、かつ前記開口部で略V字状に交差することを特徴とする。
前記先行塞ぎ部は、前記表皮材と当接する表皮材当接面を備え、当該表皮材当接面は、上下型の型閉じ方向に対して下部が前記アンダーカット部と反対側へ開く開き角を備えた傾斜面であることを特徴とする。
前記上型の成形面と前記スライドコアの成形面との分割線は、前記基材の一般部から前記アンダーカット部へ折れ曲がるコーナ部に貼着される前記表皮材における表皮側のR止り近傍に設けたことを特徴とする。
前記スライドコアの成形面には、シボ形状が形成され、上下型の型閉じ状態において前記スライドコアを前記表皮材に押圧する押圧力を調節して、前記表皮材の表皮にシボ模様を転写することを特徴とする。
前記先行塞ぎ部は、前記先行スライド部材の前進端において、前記開口部における前記上型の成形面より外方へ突出するように形成されていることを特徴とする。
まず、本実施形態に係る内装部品の真空成形型における型構造を、図1~図4を用いて説明する。図1に、本実施形態に係る内装部品の真空成形型における型閉じ状態の概略断面図を示す。図2に、図1に示す内装部品の真空成形型における型閉じ途中の要部断面図を示す。図3に、図1に示す内装部品の真空成形型における型閉じ状態で成形完了したときの要部断面図を示す。図4に、図1に示す内装部品の真空成形型における変形例において、型閉じ状態で先行スライド部材が前進端にあるときの要部断面図を示す。
次に、本真空成形型の加工手順を、図5~図9を用いて説明する。図5に、図1に示す内装部品の真空成形型における型開き状態の概略断面図を示す。図6に、図1に示す内装部品の真空成形型における型閉じ状態で、先行スライド部材が前進しスライドコアが後退した時の概略断面図を示す。図7に、図1に示す内装部品の真空成形型における型閉じ状態で、先行スライド部材が後退しスライドコアが前進した時の概略断面図を示す。図8に、図1に示す内装部品の真空成形型における型閉じ状態で、先行スライド部材が前進しスライドコアが後退した時の概略断面図を示す。図9に、図1に示す内装部品の真空成形型における型開き状態で、成形後の内装部品を取り出す時の概略断面図を示す。
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係る内装部品の真空成形型10、10Bによれば、上型4には、下型2と上型4とが型開き状態から型閉じ状態となるまでガイド孔44の成形面側の開口部441を塞ぐ先行塞ぎ部61を有し、型閉じ状態においてスライドコア5が前進する以前に開口部441から退避する先行スライド部材6を備えたので、上下型の型閉じ途中から型閉じ状態まで、先行スライド部材6の先行塞ぎ部61が表皮材3と当接して、表皮材3がスライドコア5の開口部441からガイド孔44内へ入り込むことを阻止しつつ、先行塞ぎ部61と表皮材3との摩擦力によって基材1の一般部1bからアンダーカット部1aへ折れ曲がるコーナ部1cを基点に表皮材3を延伸させることができる。そのため、型閉じ状態で表皮材3が上型4の成形面411によって板厚以下に押し潰されたときにも、スライドコア5のガイド孔44内へ入り込む表皮材3の余肉部の発生を、抑制させることができる。また、先行スライド部材6は、スライドコア5が前進する以前に開口部441から退避するので、スライドコア5を前進させて基材1のアンダーカット部1aに表皮材3を押圧して貼着させることに支障は生じない。したがって、スライドコア5が、スライドコア5とガイド孔44との隙間に表皮材3の余肉部を噛み込むことによって、基材1のアンダーカット部1aに貼着された表皮材3に肉余り突起(バリ)が発生することを簡単に回避できる。
1a アンダーカット部
1b 一般部
1c コーナ部
2 下型
3 表皮材
4 上型
5 スライドコア
6 先行スライド部材
10、10B 内装部品の真空成形型
31 表皮
32 発泡層
33 R止り
44、45 ガイド孔
61 先行塞ぎ部
411 成形面
441 開口部
511 成形面
511S シボ形状
611、611B 表皮材当接面
611K、611BK 下部
F 押圧力
K 型閉じ方向
PL 分割線
SS シボ模様
α 負角
β 開き角
Claims (6)
- 基材を載置して真空吸引する下型と、前記下型に載置された前記基材の表面に加熱して軟化した表皮材を押圧して貼着させる上型と、前記上型に形成したガイド孔に進退可能に挿入され上下型の型閉じ方向に対して負角となる前記基材のアンダーカット部に前記表皮材を押圧して貼着させるスライドコアとを備え、前記下型と前記上型とを型閉じ状態とした後で、前記スライドコアを前進させて前記アンダーカット部に前記表皮材を押圧して貼着させる内装部品の真空成形型であって、
前記上型には、前記下型と前記上型とが型開き状態から型閉じ状態となるまで前記ガイド孔の成形面側の開口部を塞ぐ先行塞ぎ部を有し、型閉じ状態において前記スライドコアが前進する以前に前記開口部から退避する先行スライド部材を備えたことを特徴とする内装部品の真空成形型。 - 請求項1に記載された内装部品の真空成形型において、
前記先行スライド部材が進退するガイド孔は、前記スライドコアのガイド孔と異なる方向へ直線状に形成され、かつ前記開口部でV字状に交差することを特徴とする内装部品の真空成形型。 - 請求項1又は請求項2に記載された内装部品の真空成形型において、
前記先行塞ぎ部は、前記表皮材と当接する表皮材当接面を備え、当該表皮材当接面は、上下型の型閉じ方向に対して下部が前記アンダーカット部と反対側へ開く開き角を備えた傾斜面であることを特徴とする内装部品の真空成形型。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載された内装部品の真空成形型において、
前記上型の成形面と前記スライドコアの成形面との分割線は、前記基材の一般部から前記アンダーカット部へ折れ曲がるコーナ部に貼着される前記表皮材における表皮側のR止り近傍に設けたことを特徴とする内装部品の真空成形型。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された内装部品の真空成形型において、
前記スライドコアの成形面には、シボ形状が形成され、上下型の型閉じ状態において前記スライドコアを前記表皮材に押圧する押圧力を調節して、前記表皮材の表皮にシボ模様を転写することを特徴とする内装部品の真空成形型。 - 請求項5に記載された内装部品の真空成形型において、
前記先行塞ぎ部は、前記先行スライド部材の前進端において、前記開口部における前記上型の成形面より外方へ突出するように形成されていることを特徴とする内装部品の真空成形型。
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2019
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