JP5428419B2 - 樹脂成形品の成形装置、および樹脂成形品の成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂成形品の成形装置、および樹脂成形品の成形方法に関する。
周知のように、樹脂成形品の成形には射出成形が広く適用されている。樹脂成形品は、射出成形時の射出圧力によって成形型の成形面に押圧されている。このため、樹脂成形品は、成形面との間が真空状態となり、成形面に密着している。樹脂成形品を成形型から取りだすときに、樹脂成形品と成形面との間にエアーなどのガスを吹き入れて、成形面に対する樹脂成形品の真空密着を無くし、樹脂成形品の離型を容易にする技術が提案されている(特許文献1を参照)。特許文献1に記載された技術では、樹脂成形品の意匠面を形成する成形面に、エアーを噴出する噴出口を開口している。
特開平6−134786号公報
しかしながら、樹脂成形品の意匠面に噴出口が当接するので、意匠面にエアーエジェクトの分割線などが発生し、見栄え品質の不良あるいは低下を招く虞がある。
そこで、本発明の目的は、見栄え品質の不良あるいは低下を招くことなく、樹脂成形品の離型を容易に行い得る樹脂成形品の成形装置、および樹脂成形品の成形方法を提供することにある。
本発明の樹脂成形品の成形装置は、キャビティに連通するゲート部が形成された成形型と、ゲート部に開口する吐出口からゲート部を通してキャビティに溶融樹脂材料を充填する充填手段と、ゲート部に開口する噴出口からゲート部内にガスを噴出するガス噴出手段と、成形型に形成され、ゲート部から噴出口を間に挟むように対をなして窪んで伸びる掘り込み部と、を有している。樹脂成形品の成形装置はさらに、充填手段の吐出口とガス噴出手段の噴出口との間に配置され、ゲート部に充填した溶融樹脂材料によって形成された部位を、噴出口に向かう方向に押し付ける押し付け部材を有している。ゲート部から掘り込み部に充填した溶融樹脂材料によって、噴出口を間に挟むように対をなして突出する壁形状のリブを形成する。そして、成形型に密着している樹脂成形品と成形型との間に、噴出口から噴出したガスをリブによって案内して、樹脂成形品の少なくとも一部を成形型から離型させている。
本発明の樹脂成形品の成形方法は、まず、成形型のゲート部に開口する吐出口から前記ゲート部を通してキャビティに溶融樹脂材料を充填するときに、ゲート部から溶融樹脂材料を導くことによって、ゲート部にガスを噴出する噴出口を間に挟むように対をなして突出する壁形状のリブを成形型内に形成する。そして、吐出口と噴出口との間で、ゲート部に充填した溶融樹脂材料によって形成された部位を、噴出口に向かう方向に押し付けながら、成形型に密着している樹脂成形品と成形型との間に、噴出口から噴出したガスをリブによって案内して、樹脂成形品の少なくとも一部を成形型から離型させている。
本発明によれば、ガスを噴出する噴出口をゲート部に開口しているので、取り出した樹脂成形品の意匠面に、噴出口の痕跡が生じることがない。このため、見栄え品質の不良あるいは低下を招くことがない。さらに、成形型に密着している樹脂成形品と成形型との間に、ガスをリブによって漏れを少なくしつつ案内することができるので、樹脂成形品の少なくとも一部を成形型から容易に離型させることができる。よって、見栄え品質の不良あるいは低下を招くことなく、樹脂成形品の離型を容易に行い得る。
図1(A)は、成形型を型締めした状態を示す要部断面図、図1(B)は、図1(A)の1B−1B線に沿う断面図である。 図2(A)は、溶融樹脂材料を、充填手段の吐出口からゲート部を通して、キャビティに充填した状態を示す要部断面図、図2(B)は、図2(A)の2B−2B線に沿う断面図である。 成形型から取り出した樹脂成形品のうち、製品部分と製品外の部分とが連続した部分を示す斜視図である。 図4(A)は、キャビティへの溶融樹脂材料の射出が終了し、成形型を型開きした状態を示す断面図、図4(B)は、取り出し器具の押し付け部材およびチャックを下降させた状態を示す断面図である。 図5(A)は、ゲート部に充填した溶融樹脂材料によって形成された部位を、押し付け部材によって噴出口に向かう方向に押し付けている状態を示す断面図、図5(B)は、押し付け部材を押し付けたまま、噴出手段の噴出口を開いてゲート部内にガスの噴出を開始した状態を示す断面図である。 図6(A)は、噴出口から噴出したガスをリブによってキャビティ内の樹脂成形品と成形面との間に案内し、樹脂成形品の一部が成形面から離型した状態を示す断面図、図6(B)は、押し付け部材の押し付けを解除し、取り出しリブを把持したチャックによって樹脂成形品を引き抜き始めた状態を示す断面図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる。
図1(A)(B)、図2(A)(B)を参照して、実施形態に係る樹脂成形品の成形装置20は、概説すれば、キャビティ33に連通するゲート部34が形成された成形型30と、ゲート部34に開口する吐出口41からゲート部34を通してキャビティ33に溶融樹脂材料11を充填する射出装置40(充填手段40に相当する)と、ゲート部34に開口する噴出口51からゲート部34内にガス(例えば、エアー)を噴出するエアーエジェクタ50(ガス噴出手段50に相当する)と、成形型30に形成されゲート部34から噴出口51を間に挟むように対をなして窪んで伸びる掘り込み部35と、を有している。図3をも参照して、ゲート部34から掘り込み部35に充填した溶融樹脂材料11によって、噴出口51を間に挟むように対をなして突出する壁形状のリブ12を形成する。そして、成形型30に密着している樹脂成形品10と成形型30との間に、噴出口51から噴出したエアーをリブ12によって案内して、樹脂成形品10の少なくとも一部を成形型30から離型させている。図4(A)を参照して、成形装置20は、樹脂成形品10を取り出す取り出し器具60を有している。以下、詳述する。
樹脂成形品10は、特に限定されないが、例えば、自動車のインストルメントパネルの表面に使用する表皮成形品である。表皮の材質には、公知の材質を適宜選択することができる。例えば、塩化ビニール樹脂(PVC)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)などを用いることができる。表皮成形品の肉厚は、特に限定されないが、例えば、約1mmである。
図1(A)(B)を参照して、成形型30は、相対的に開閉自在なキャビ型31とコア型32とを有している。図示例では、キャビ型31を固定型とし、コア型32を可動型としてある。型開きすると、樹脂成形品10は、成形型30のキャビ型31に密着している(図4(A)を参照)。キャビ型31およびコア型32は、樹脂成形品10の外形形状に合致した内面形状の成形面31a、31bを有している。キャビ型31およびコア型32を型締めすることによって、キャビティ33と、キャビティ33に連通するゲート部34とを形成する。キャビティ33は、キャビ型31の成形面31aと、コア型32の成形面32aとによって形成する。ゲート部34は、キャビ型31のゲート面31bと、コア型32のゲート面32bとによって形成する。ゲート部34は、樹脂成形を行う上で成形型30に必ず設けられる部位である。成形型30から取り出す樹脂成形品10は、製品部分14と、製品外の部分15とが連続した形状を有している(図2(A)、図4(A)を参照)。キャビティ33の厚さ寸法は表皮成形品の肉厚を決定する寸法であり、例えば、約1mmである。ゲート部34の厚さ寸法は、製品部分14よりも若干大きい寸法であり、一例を挙げれば、約5mmである。
射出装置40の吐出口41は、キャビ型31に設けられて、ゲート部34に開口している。射出装置40のバルブシステムは、特に限定されないが、例えば、バルブゲートを用いることができる。バルブピン42が進退移動することによって、吐出口41を開閉し、溶融樹脂材料11の射出および停止を行う。射出された溶融樹脂材料11を、吐出口41からゲート部34を通して、キャビティ33に充填する。
エアーエジェクタ50の噴出口51は、キャビ型31に設けられて、ゲート部34に開口している。エアーエジェクタ50は、噴出口51を開閉する弁体52を有する。弁体52には、バネ53によって、噴出口51を閉じる方向の弾発力を付勢している。弾発力に抗して弁体52を移動し、噴出口51を開くことによって、図示しない供給源から供給されるエアーを、噴出口51からゲート部34内に噴出する。
掘り込み部35は、キャビ型31に形成され、図1(B)で見て、ゲート部34から噴出口51を間に挟むように対をなして窪んで伸びている。また、対をなす掘り込み部35は、図1(A)において下端部が、キャビティ33に開口し、キャビティ33に直接連通している。
コア型32には、ゲート部34から窪んで伸びる凹所36を形成してある。凹所36は、コア型32が移動する方向に沿って伸びている。
図2(A)(B)、図3を参照して、成形型30のゲート部34を通してキャビティ33に溶融樹脂材料11を充填するときに、ゲート部34からキャビ型31の掘り込み部35に溶融樹脂材料11を導いて充填することによって、噴出口51を間に挟むように対をなして突出する壁形状のリブ12を成形型30内に形成する。リブ12の肉厚は、特に限定されないが、例えば、約1mmである。掘り込み部35の厚さ寸法は、リブ12の肉厚を決定する寸法であり、例えば、約1mmである。
リブ12によって、キャビ型31に密着している樹脂成形品10とキャビ型31との間に、噴出口51から噴出したエアーを案内する。より具体的には、リブ12は、樹脂成形品10における製品外の部分15とキャビ型31におけるゲート面31bとの間にガスを案内する。そのガスは、キャビティ33内の樹脂成形品10つまり樹脂成形品10における製品部分14とキャビ型31における成形面31aとの間に導かれる。
対をなす掘り込み部35は、キャビティ33に直接連通していることが好ましい。リブ12は、樹脂成形品10における製品部分14とキャビ型31における成形面31aとの間に直接ガスを案内する。その結果、樹脂成形品10における製品部分14と成形面31aとの間に案内し得るエアー量を増加させることができ、真空密着を解除し易くなり、樹脂成形品10の成形面31aからの離型を促進させることができるからである。
なお、ゲート部34に充填した溶融樹脂材料11が冷却固化することによって形成された部位である製品外の部分15を、説明の便宜上、「ゲートスクラップ部15」とも言う。
ゲート部34からコア型32の凹所36に溶融樹脂材料11を導いて充填することによって、ゲートスクラップ部15に、リブ12とは反対側に向けて突出する取り出しリブ13を形成する。凹所36はコア型32が移動する方向に沿って伸びているので、取り出しリブ13はアンダーカット形状とはなっていない。樹脂成形品10をキャビ型31から取り出すときには、取り出しリブ13を把持して樹脂成形品10を引き抜く。
対をなす掘り込み部35は、窪んで伸びる側の先端に、互いに向かい合うように屈曲した屈曲部37を設けることが好ましい。リブ12の先端(屈曲先端部12a)は、互いに向かい合うように屈曲した形状となる。屈曲部37を設けることによって、噴出口51から噴出されエアーを囲むような形態となることから、真っ直ぐなリブの場合に比べて、エアーが逃げ難く、ゲートスクラップ部15の近傍に滞留させやすくなる。その結果、樹脂成形品10と成形面31a、ゲート面31bとの間に案内し得るエアー量を増加させることができ、真空密着を解除し易くなり、樹脂成形品10の成形面31a、ゲート面31bからの離型を促進させることができるからである。
屈曲部37は樹脂成形品10をキャビ型31から取り出すときにゲートスクラップ部15が移動する方向に対して交差する方向に伸びている。したがって、先端が屈曲したリブ12は、ゲートスクラップ部15の移動に対してアンダーカット形状となっている。しかしながら、本実施形態における表皮成形品は比較的柔軟なものである。このため、アンダーカット形状を有するリブ12であっても、ゲートスクラップ部15の移動に伴って掘り込み部35から容易に抜き出すことができる。掘り込み部35から抜き出すときにリブ12が変形したり破損したりしても、リブ12を抜き出した時点においてはもはや、エアーを案内するというリブ12に発揮させるべき機能は終わっている。したがって、リブ12がアンダーカット形状を有していても、何らの支障もない。しかも、リブ12を含むゲートスクラップ部15は、製品から切断して除去される部分であるので、この点からも、リブ12に変形などが生じたとしても何ら問題はない。
図5(A)(B)を参照して、成形装置20はさらに、射出装置40の吐出口41とエアーエジェクタ50の噴出口51との間に、ゲート部34に充填した溶融樹脂材料11によって形成された部位つまりゲートスクラップ部15を、噴出口51に向かう方向(図5(A)(B)において右側)に押し付ける押し付け部材61をさらに有していることが好ましい。押し付け部材61を設けることによって、エアー吹き入れ時の浮き上がりによるエアー漏れを防止することができる。つまり、噴出口51から噴出されエアーが、キャビティ33とは反対側つまり図中上側の吐出口41側に漏れることを抑えることができる。リブ12の形状と、押し付け部材61によるゲートスクラップ部15の押し付けとが相まって、エアーの逃げ道が、ゲートスクラップ部15とゲート面31bとの間、および樹脂成形品10における製品部分14と成形面31aとの間となる。その結果、樹脂成形品10と成形面31a、ゲート面31bとの間に案内し得るエアー量をさらに増加させることができ、真空密着をより一層解除し易くなり、樹脂成形品10の成形面31a、ゲート面31bからの離型をより一層促進させることができるからである。また、生産性の向上として、サイクル時間の短縮を図ることができる。
アンダーカット形状を有するリブ12は、脱型時の抵抗となる。エアー漏れ防止の機能をアシストする押し付け部材61を設けることによって、リブ12の寸法や数を、押し付け部材61がアシストする分だけ小さくすることが可能となる。リブ12の小型化を通して、脱型時の抵抗が小さくなり、樹脂成形品10を取り出す作業性が良好になる。
取り出し器具60は、上記の押し付け部材61と、ゲートスクラップ部15の取り出しリブ13を把持するチャック62と、を有している。チャック62は、取り出しリブ13を把持および把持解除自在なフィンガ63を有している。押し付け部材61およびチャック62のそれぞれは、圧縮エアーなどの流体圧によって作動するシリンダ(図示せず)によって、ゲートスクラップ部15に対して進退移動する。
次に、本実施形態の作用を説明する。
図1(A)(B)を参照して、成形型30のキャビ型31およびコア型32を型締めし、キャビティ33と、キャビティ33に連通するゲート部34とを形成する。
図2(A)(B)を参照して、バルブピン42が後退移動して吐出口41を開き、溶融樹脂材料11を、射出装置40の吐出口41からゲート部34を通して、キャビティ33に充填する。
成形型30のゲート部34を通してキャビティ33に溶融樹脂材料11を充填するときに、ゲート部34からキャビ型31の掘り込み部35に溶融樹脂材料11を導いて充填する。これによって、噴出口51を間に挟むように対をなして突出する壁形状のリブ12を成形型30内に形成する(図3をも参照)。対をなす掘り込み部35には屈曲部37を設けているので、リブ12は、先端が屈曲した形状を有する。また、ゲート部34からコア型32の凹所36に溶融樹脂材料11を導いて充填する。これによって、リブ12とは反対側に向けて突出する取り出しリブ13を形成する。
図4(A)を参照して、キャビティ33への溶融樹脂材料11の射出が終わると、コア型32を移動して型開きする。樹脂成形品10はキャビ型31に対して密着している。
図4(B)を参照して、取り出し器具60を下降し、押し付け部材61およびチャック62を、ゲートスクラップ部15に向かい合わせる。
図5(A)を参照して、押し付け部材61をゲートスクラップ部15に対して前進させ、ゲートスクラップ部15を、噴出口51に向かう方向(図5(A)において右側)に押し付ける。射出装置40の吐出口41とエアーエジェクタ50の噴出口51との間において、ゲートスクラップ部15がキャビ型31に密着し、両者の間の隙間を閉塞あるいは小さくする。
図5(B)を参照して、押し付け部材61によってゲートスクラップ部15を押し付けたまま、エアーエジェクタ50の噴出口51を開いてゲート部34内にエアーの噴出を開始する。
図6(A)を参照して、噴出口51から噴出したエアーを、リブ12によって、ゲートスクラップ部15とゲート面31bとの間を通し、樹脂成形品10における製品部分14と成形面31aとの間に案内する。これによって、樹脂成形品10の一部が成形面31aおよびゲート面31bから離型する。図中符号Sは、樹脂成形品10の離型によって生じたキャビ型31との間の隙間を示している。
このとき、対をなす掘り込み部35は、キャビティ33に直接連通しているので、リブ12は、樹脂成形品10における製品部分14とキャビ型31における成形面31aとの間に直接ガスを案内する。その結果、樹脂成形品10における製品部分14と成形面31aとの間に案内し得るエアー量を増加させることができ、樹脂成形品10の成形面31aからの離型を促進させることができる。
さらに、リブ12の先端(屈曲先端部12a)は屈曲した形状を有しているので、真っ直ぐなリブ12の場合に比べて、噴出口51から噴出されエアーを滞留させやすくなる。その結果、樹脂成形品10と成形面31a、ゲート面31bとの間に案内し得るエアー量を増加させることができ、樹脂成形品10の成形面31a、ゲート面31bからの離型を促進させることができる。
しかも、押し付け部材61によってゲートスクラップ部15を押しつけているので、噴出口51から噴出されエアーが、キャビティ33とは反対側の吐出口41側に漏れることを抑えることができる。その結果、樹脂成形品10と成形面31a、ゲート面31bとの間に案内し得るエアー量をさらに増加させることができ、樹脂成形品10の成形面31a、ゲート面31bからの離型をより一層促進させることができる。
また、エアーを案内するリブ12を樹脂成形と同時に形成することから、エアーを案内するための他の構造物を成形装置20に組み込む必要がない。
図6(B)を参照して、チャック62をゲートスクラップ部15に対して前進させ、フィンガ63によって取り出しリブ13を把持する。ゲートスクラップ部15の押し付けを解除して押し付け部材61を後退させ、かつ、取り出しリブ13を把持したままチャック62を後退させ、アンダーカット形状のリブ12を、掘り込み部35から引き抜く。そして、チャック62をさらに後退させ、樹脂成形品10の全体をキャビ型31から脱型させた後、取り出し器具60を初期位置(図4(A)を参照)まで上昇させる。以上により、樹脂成形品10の取り出し動作が完了する。その後、ゲートスクラップ部15を、樹脂成形品10の製品部分14から切除する。
エアーエジェクタ50の噴出口51をゲート部34に開口しているので、取り出した樹脂成形品10の意匠面に、噴出口の痕跡、例えばエアーエジェクトの分割線などが発生することがない。このため、見栄え品質の不良あるいは低下を招くことがない。しかも、リブ12や押し付け部材61の押し付け動作によって、樹脂成形品10と成形面31a、ゲート面31bとの間にエアーを効率的に吹き込んで、樹脂成形品10の一部を成形面31a、ゲート面31bから簡単に離型させることができる。
射出成形の後工程において製品部分の一部を切除して開口部を形成するような樹脂成形品にあっては、開口部に相当する部位にエアーエジェクタの噴出口を位置させる形態も考えられる。しかしながら、このような形態にあっては、樹脂材料を無駄に使うことになるので、材料歩留まりの観点から好ましくない。また、ゲート部34は樹脂成形時に必須のものであるから、意匠面に開口部のない樹脂成形品であっても、エアーエジェクタの噴出口を位置させるためだけに、製品部以外の部分を無駄に大きく設定する必要がなくなる。
樹脂成形品が成形面に密着した状態で、樹脂成形品に設けた取り出しリブなどを持って引き抜く対比例では、次のような問題が生じ得る。すなわち、樹脂成形品を無理に変形させて脱型することになるため、樹脂成形品の意匠面に、変形によるシワや折り目、亀裂、伸びなどの不具合が発生してしまう。
これに対して、本実施形態にあっては、噴出口51からエアーを噴出するエアーアシストによって樹脂成形品10の少なくとも一部を成形面31aから離型させた後に、取り出しリブ13を持って引き抜いていることから、脱型時の抵抗がひじょうに小さくなる。したがって、樹脂成形品10の意匠面に、変形によるシワなどの不具合が発生することがない。
なお、エアーアシストは、取り出しリブ13を持って樹脂成形品10を引き抜く動作を始めたタイミングにおいて停止してもよいし、引き抜く動作によって樹脂成形品10とキャビ型31との間の空間が大気開放されるまで継続してもよい。
以上説明したように、本実施形態の樹脂成形品の成形装置20、および樹脂成形品の成形方法によれば、成形型30のゲート部34を通してキャビティ33に溶融樹脂材料11を充填するときに、ゲート部34から溶融樹脂材料11を導くことによって、ゲート部34にエアーを噴出する噴出口51を間に挟むように対をなして突出する壁形状のリブ12を成形型30内に形成し、成形型30に密着している樹脂成形品10と成形型30との間に、噴出口51から噴出したエアーをリブ12によって案内して、樹脂成形品10の少なくとも一部を成形型30から離型させている。ガスを噴出する噴出口51をゲート部34に開口しているので、取り出した樹脂成形品10の意匠面に、噴出口51の痕跡が生じることがない。このため、見栄え品質の不良あるいは低下を招くことがない。さらに、成形型30に密着している樹脂成形品10と成形型30との間に、ガスをリブ12によって漏れを少なくしつつ案内することができるので、樹脂成形品10の少なくとも一部を成形型30から容易に離型させることができる。よって、見栄え品質の不良あるいは低下を招くことなく、樹脂成形品10の離型を容易に行うことができる。
本実施形態は、ゲート部34と樹脂成形品10との間にエアーを吹き込んで樹脂成形品10を脱型させるので、樹脂成形品10を必要以上に変形させることなく、容易に脱型できる。このため、変形によるシワや折り目、亀裂などを懸念する必要がない。よって、美観が要求される内装部品に好適に適用することができる。
対をなす掘り込み部35は、キャビティ33に直接連通しているので、リブ12は、キャビティ33内の樹脂成形品10とキャビ型31との間に直接ガスを案内する。その結果、キャビティ33内の樹脂成形品10とキャビ型31との間に案内し得るエアー量を増加させることができ、樹脂成形品10のキャビ型31からの離型を促進させることができる。
対をなす掘り込み部35は、窪んで伸びる側の先端に、互いに向かい合うように屈曲した屈曲部37を有しているので、リブ12の先端(屈曲先端部12a)が互いに向かい合うように屈曲した形状を有することとなり、真っ直ぐなリブ12の場合に比べて、噴出口51から噴出されエアーを滞留させやすくなる。その結果、樹脂成形品10とキャビ型31との間に案内し得るエアー量を増加させることができ、樹脂成形品10のキャビ型31からの離型を促進させることができる。
射出装置40の吐出口41とエアーエジェクタ50の噴出口51との間に、ゲート部34に充填した溶融樹脂材料11によって形成された部位つまりゲートスクラップ部15を、噴出口51に向かう方向に押し付ける押し付け部材61をさらに有しているので、噴出口51から噴出されエアーが、キャビティ33とは反対側の吐出口41側に漏れることを抑えることができる。その結果、樹脂成形品10とキャビ型31との間に案内し得るエアー量をさらに増加させることができ、樹脂成形品10のキャビ型31からの離型をより一層促進させることができる。
また、本実施形態にあっては、エアーアシストによって樹脂成形品10の少なくとも一部をキャビ型31から離型させた後に引き抜いていることから、脱型時の抵抗がひじょうに小さくなる。したがって、樹脂成形品10の意匠面に、変形によるシワなどの不具合の発生を低減することができる。
10 樹脂成形品、
11 溶融樹脂材料、
12 リブ、
12a 屈曲先端部、
13 取り出しリブ、
14 製品部分、
15 製品外の部分、ゲートスクラップ部(ゲート部に充填した溶融樹脂材料によって形成された部位)、
20 樹脂成形品の成形装置、
30 成形型、
31 キャビ型、
31a 成形面、
31b ゲート面、
32 コア型、
32a 成形面、
32b ゲート面、
33 キャビティ、
34 ゲート部、
35 掘り込み部、
36 凹所、
37 屈曲部、
40 射出手段(充填手段)、
41 吐出口、
50 エアーエジェクタ(ガス噴出手段)、
51 噴出口、
60 取り出し器具、
61 押し付け部材、
62 チャック、
S 樹脂成形品とキャビ型との間の隙間。

Claims (4)

  1. キャビティに連通するゲート部が形成された成形型と、
    前記ゲート部に開口する吐出口から前記ゲート部を通して前記キャビティに溶融樹脂材料を充填する充填手段と、
    前記ゲート部に開口する噴出口から前記ゲート部内にガスを噴出するガス噴出手段と、
    前記成形型に形成され、前記ゲート部から前記噴出口を間に挟むように対をなして窪んで伸びる掘り込み部と
    前記充填手段の前記吐出口と前記ガス噴出手段の前記噴出口との間に配置され、前記ゲート部に充填した前記溶融樹脂材料によって形成された部位を、前記噴出口に向かう方向に押し付ける押し付け部材と、を有し、
    前記ゲート部から前記掘り込み部に充填した前記溶融樹脂材料によって、前記噴出口を間に挟むように対をなして突出する壁形状のリブを形成し、前記成形型に密着している樹脂成形品と前記成形型との間に、前記噴出口から噴出したガスを前記リブによって案内して、前記樹脂成形品の少なくとも一部を前記成形型から離型させる、樹脂成形品の成形装置。
  2. 対をなす前記掘り込み部は、窪んで伸びる側の先端に、互いに向かい合うように屈曲した屈曲部を有している、請求項1に記載の樹脂成形品の成形装置。
  3. 対をなす前記掘り込み部は、前記キャビティに直接連通している、請求項1または請求項2に記載の樹脂成形品の成形装置。
  4. 成形型のゲート部に開口する吐出口から前記ゲート部を通してキャビティに溶融樹脂材料を充填するときに、前記ゲート部から前記溶融樹脂材料を導くことによって、前記ゲート部にガスを噴出する噴出口を間に挟むように対をなして突出する壁形状のリブを前記成形型内に形成し、
    前記吐出口と前記噴出口との間で、前記ゲート部に充填した前記溶融樹脂材料によって形成された部位を、前記噴出口に向かう方向に押し付けながら、前記成形型に密着している樹脂成形品と前記成形型との間に、前記噴出口から噴出したガスを前記リブによって案内して、前記樹脂成形品の少なくとも一部を前記成形型から離型させる、樹脂成形品の成形方法。
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