JP7067364B2 - 建設機械のキャブ - Google Patents

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Description

本発明は、建設機械のキャブに関する。
従来より、油圧ショベルや油圧クレーンなどの建設機械のキャブ(運転室)には、窓が設けられている。例えば、特許文献1には、前面の窓枠内に上下に分割された上窓と下窓とを備えた建設機械のキャブが開示されている。この建設機械のキャブでは、窓枠と下窓の表面との間に縦サイドシール部材が設けられ、上窓と下窓との間に横中間シール部材が設けられている。そして、横中間シール部材に縦サイドシール部材が被さるシール重複部の下方に生じる隙間に配置されるように、下窓の表面に封止部材が設けられている。
特開2018-21354号公報
特許文献1のキャブにおいて、シール重複部の下方に生じるシール隙間(横中間シール部材と下窓と縦サイドシール部材とに囲まれた隙間)は、縦サイドシール部材の窓幅方向(特許文献1では左右方向)に延びており、シール隙間の途中に封止部材が設けられている。しかしながら、シール隙間が窓幅方向における内側(中央に近い側)に露出されているので、窓幅方向における内側から隙間へ向けて水や塵などが浸入するおそれがある。
そこで、本発明は、防水性および防塵性を向上させることが可能な建設機械のキャブを提供することを目的とする。
第1の発明は、建設機械のキャブに関する。この建設機械のキャブは、窓面を構成するように並んで配置されて一方が開閉摺動可能な第1窓部および第2窓部を有する窓と、前記窓を前記キャブに保持する窓枠と、弾性を有し、前記第1窓部および前記第2窓部の窓幅方向における縁部の表面側に沿うように延びて前記窓枠に固定されるサイドシール部材と、弾性を有し、前記第1窓部の前記第2窓部と対向する縁部である第1縁部に沿うように延びて該第1縁部に固定され、前記窓が閉状態である場合に前記窓幅方向における端部に前記サイドシール部材が被さる中間シール部材と、前記第2窓部の前記第1窓部と対向する縁部である第2縁部の前記窓幅方向における端部の表面側に設けられ、前記サイドシール部材の該窓幅方向における内側に沿うように延びる壁部とを備えている。前記中間シール部材は、前記窓が閉状態である場合に前記第2窓部の前記第2縁部に押し付けられ、該第2縁部に押し付けられた縁部であるシール縁部が該第2縁部の表面側および裏面側に膨出するように弾性変形して該第2縁部を挟み込むように構成されている。前記壁部は、前記窓が閉状態である場合に前記第2窓部の前記第2縁部の表面側に膨出する前記シール縁部の一部が嵌り込む凹部を有し、該窓が閉状態である場合に前記窓幅方向における内側から見たときに該第2縁部の表面側に膨出する該シール縁部の一部と該第2窓部と該サイドシール部材とに囲まれた隙間を覆い隠すように構成されている。
前記の構成では、壁部を設けることにより、窓幅方向における内側から第2縁部の表面側に膨出するシール縁部の一部と第2窓部とサイドシール部材に囲まれた隙間(以下「シール隙間」と記載)への水や塵などの侵入を壁部で阻害することができる。これにより、防水性および防塵性を向上させることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記第2窓部の前記第2縁部の前記窓幅方向における端部の表面側に設けられ、前記壁部の前記窓幅方向における外側に隣り合うように配置され、前記サイドシール部材が被さる膨出面部を備えている。前記膨出面部は、該膨出面部の前記中間シール部材と対向する縁部である第1面縁部に繋がる面であり前記窓が閉状態である場合に前記第2窓部の前記第2縁部の表面側に膨出する前記シール縁部の一部と接触する接触面と、該膨出面部の該第1面縁部の反対側に位置する該膨出面部の縁部である第2面縁部に繋がる傾斜面とを有している。
前記の構成では、膨出面部を設けることにより、シール隙間(第2縁部の表面側に膨出するシール縁部の一部と第2窓部とサイドシール部材とに囲まれた隙間)に膨出面部を配置することができる。これにより、シール隙間を狭くすることができるので、防水性および防塵性をさらに向上させることができる。
第3の発明は、第2の発明において、前記接触面が、前記凹部の前記第2窓部に近い側の面である第1面に繋がり、前記窓幅方向と直交する断面の形状が該第1面の該窓幅方向と直交する断面の形状と同一となるように構成されている。
前記の構成では、壁部の凹部から膨出面部の接触面に亘ってシール縁部を同様に弾性変形させることができる。これにより、シール縁部と凹部および接触面との密着性を向上させることができるので、防水性および防塵性をさらに向上させることができる。
第4の発明は、第1~第3の発明のいずれか1つにおいて、前記中間シール部材の前記窓幅方向における端部の表面側に設けられ、前記窓が閉状態である場合に前記壁部の前記窓幅方向における内側に位置し、且つ、該窓が閉状態である場合に該窓幅方向における内側から見たときに該壁部と重なるように構成されたシール壁部を備えている。
前記の構成では、シール壁部を設けることにより、窓幅方向における内側からシール隙間への水や塵などの侵入を壁部とシール壁部とで阻害することができる。これにより、窓幅方向における内側からシール隙間へ向かう侵入ルートを複雑にすることができるので、防水性および防塵性を向上させることができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記第2窓部の前記第2縁部の前記窓幅方向における端部の表面側に設けられ、前記窓が閉状態である場合に前記シール壁部の前記窓幅方向における内側に位置し、且つ、該窓が閉状態である場合に該窓幅方向における内側から見たときに該シール壁部と重なるように構成された補助壁部と、前記第2窓部の前記第2縁部と所定の間隔をおいて対向するように配置されて前記壁部と前記補助壁部を連結し、前記窓が閉状態である場合に前記第2窓部の表面側から見たときに該壁部と該補助壁部との間に位置する前記シール壁部と重なるように構成された連結壁部とを備えている。
前記の構成では、補助壁部を設けることにより、窓幅方向における内側からシール隙間への水や塵などの侵入を壁部とシール壁部と補助壁部とで阻害することができる。また、連結壁部を設けることにより、壁部の第2窓部から遠い側から壁部とシール壁部との間の隙間への水や塵などの侵入を連結壁部で阻害することができる。以上により、窓幅方向における内側からシール隙間へ向かう侵入ルートをさらに複雑にすることができるので、防水性および防塵性をさらに向上させることができる。
第6の発明は、第1~第5の発明のいずれか1つにおいて、前記壁部が、前記凹部の前記第2窓部から遠い側に設けられた突出部を有し、前記窓が閉状態である場合に該突出部が前記中間シール部材の表面側と重なるように構成されている。
前記の構成では、壁部に突出部を設けることにより、第2窓部の第2縁部の表面側に膨出するシール縁部の一部と凹部との接触部分への水や塵などの侵入を突出部で阻害することができる。これにより、防水性および防塵性をさらに向上させることができる。
第7の発明は、第6の発明において、前記壁部が、前記第2窓部の前記第2縁部の前記窓幅方向における端部の表面側に設けられている場合に、前記窓の閉動作における前記中間シール部材の移動軌跡に前記突出部が重ならず、該第2窓部の該第2縁部の該窓幅方向における端部の裏面側に設けられている場合に、該窓の閉動作における該中間シール部材の移動軌跡に該突出部が重なるように構成されている。
前記の構成では、第2窓部の裏面側に設けられている場合に窓の閉動作に伴う中間シール部材の移動軌跡に突出部が重なるように壁部を構成することにより、壁部が誤って第2窓部の裏面側に設けられている場合に、窓の閉動作に伴って第2窓部の第2縁部へ向けて近づいてくる中間シール部材に壁部の突出部を接触させることができる。これにより、壁部が誤って第2窓部の裏面側に設けられていることを発見することができる。
第8の発明は、第1~第7の発明のいずれか1つにおいて、前記第2窓部の前記第2縁部の前記窓幅方向における端部が嵌め込まれて該第2窓部に装着される装着部材を備えている。前記壁部は、前記装着部材の表面側に設けられている。
前記の構成では、第2窓部の第2縁部の窓幅方向における端部が嵌め込まれる装着部材に壁部を設けることにより、壁部の位置決めを容易に行うことができる。また、接着剤などを用いて壁部を第2窓部に接着する場合よりも、壁部を第2窓部に設けるための作業を容易にすることができる。
以上のように、本発明によれば、防水性および防塵性を向上させることができる。
実施形態による建設機械の構成を例示する概略図である。 実施形態による建設機械のキャブの外観を例示する斜視図である。 実施形態による建設機械のキャブの構成を例示する正面図である。 横中間シール部材の構成を例示する正面図である。 図4のV-V線における断面図である。 下窓および装着部材の構成を例示する正面図である。 装着部材の構成を例示する斜視図である。 装着部材の構成を例示する正面図である。 装着部材の構成を例示する側面図である。 窓が閉状態である場合のキャブの要部を例示する正面図である。 図10のXI-XI線における断面図である。 図10のXII-XII線における断面図である。 図10のXIII-XIII線における断面図である。 図10のXIV-XIV線における断面図である。 装着部材の変形例1の構成を例示する断面図である。 装着部材の変形例2の構成を例示する斜視図である。 装着部材の変形例3の構成を例示する斜視図である。 装着部材の変形例3の構成を例示す斜視断面図である。 装着部材の変形例3の構成を例示する斜視図である。 装着部材の変形例3の構成を例示する正面図である。 装着部材の変形例4の構成を例示する正面図である。 図21のXXII-XXII線における断面図である。
以下、実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
(建設機械)
図1は、実施形態による建設機械10の構成を例示している。この例では、建設機械10は、油圧ショベルを構成している。具体的には、建設機械10は、クローラ式の下部走行体11と、下部走行体11上に旋回自在に搭載された上部旋回体12と、アタッチメント13と、キャブ14と、機械室15とを備えている。
アタッチメント13は、上部旋回体12の前部に設置されている。そして、アタッチメント13は、ブーム13aやアーム13bやバケット13cなどにより構成されている。ブーム13aとアーム13bとバケット13cは、油圧制御された油圧シリンダ13dの伸縮に連動して動作し、掘削などの作業を行う。これらの操作は、キャブ14において行われる。
キャブ14は、矩形の箱状に形成された運転室である。キャブ14は、アタッチメント13に隣接して上部旋回体12の前部に設置されている。機械室15は、上部旋回体12の後部に設けられている。機械室15の内部には、エンジンや油圧ポンプなど(図示を省略)が収容されている。機械室15の周囲は、機械室カバー16や前後のバランスを確保するためのカウンタウェイト17で覆われている。また、上部旋回体12には、アッパーフレーム18が設けられており、キャブ14は、アッパーフレーム18上に設置されている。
なお、以下の説明において用いる方向(上下左右前後)は、キャブ14を正面から見た場合の方向を示し、「表面側」は、キャブ14の外側(室外側)を示し、「裏面側」は、キャブ14の内側(室内側)を示している。
(建設機械のキャブ)
図2および図3は、キャブ14の構成を例示している。キャブ14は、窓20と、窓枠30と、シール部材40とを備えている。この例では、キャブ14の前面側に窓枠30が設けられ、その窓枠30により窓20がキャブ14に保持されている。すなわち、窓20は、キャブ14の前窓を構成している。
〔窓〕
窓20は、第1窓部21と第2窓部22とを有する。第1窓部21と第2窓部22は、それぞれ矩形の板状に形成され、1つの窓面を構成するように並んで配置されている。そして、第1窓部21および第2窓部22のうち一方の窓部は、開閉摺動可能に構成されている。第1窓部21と第2窓部22とが後述する中間シール部材45を間に挟んで窓枠30の開口を閉塞することで、窓20が閉状態となり、第1窓部21と第2窓部22とが互いに離間して窓枠30の開口を開放することで、窓20が開状態となる。この例では、第1窓部21および第2窓部22は、窓20が閉状態である場合に、第1窓部21と第2窓部22との裏面側の挟角が鈍角となるように、くの字状に配置される。また、窓20が開状態から閉状態となる閉動作では、第1窓部21と第2窓部22との裏面側の挟角が鈍角となる姿勢で、第1窓部21および第2窓部22の一方が他方へ向けて移動する。
この例では、第1窓部21および第2窓部22は、それぞれの窓幅方向が左右方向を向き、第1窓部21が第2窓部22の上方に位置するように上下方向に並んで配置されている。すなわち、この例では、窓20の窓幅方向は、左右方向となっており、第1窓部21は、上窓を構成し、第2窓部22は、下窓を構成している。そして、下窓を構成する第2窓部22は、その窓面が上下方向に沿うように窓枠30に保持されている。一方、上窓を構成する第1窓部21は、第1窓部21との間に後述する中間シール部材45を挟んで窓枠30の開口を閉塞する閉位置と、第2窓部22から離間してキャブ14の天井部に退避する開位置とに摺動可能に構成されている。また、閉位置に配置された第1窓部21は、前方から後方へ向けて上方傾斜する姿勢となっている。窓20の閉動作では、第1窓部21が前方から後方へ向けて上方傾斜する姿勢で、第1窓部21が第2窓部22へ向けて移動する。
なお、以下の説明では、第1窓部21の第2窓部22と対向する縁部(この例では下縁部)を「第1縁部21a」と記載し、第1窓部21の窓幅方向と直交する方向である第1窓部21の長さ方向において第1窓部21の第1縁部21aの反対側に位置する第1窓部21の縁部(この例では上縁部)を「第1窓部21の反対側の縁部」と記載する。また、第2窓部22の第1窓部21と対向する縁部(この例では上縁部)を「第2縁部22a」と記載し、第2窓部22の長さ方向において第2窓部22の第2縁部22aの反対側に位置する第2窓部22の縁部(この例では下縁部)を「第2窓部22の反対側の縁部」と記載する。
〔窓枠〕
窓枠30は、窓20をキャブ14に保持する。この例では、窓枠30は、2つのサイド枠材31と、アンダー枠材32と、アッパー枠材33とを有している。
2つのサイド枠材31は、窓20の窓幅方向(この例では左右方向)における両縁部に配置され、それぞれが窓幅方向と直交する方向(この例では上下方向)に延びている。アンダー枠材32は、窓幅方向に延びて2つのサイド枠材31の一端部(この例では下端部)を接続している。アッパー枠材33は、窓20の窓幅方向に延びて2つのサイド枠材31の他端部(この例では上端部)を接続している。
〔シール部材〕
シール部材40は、窓20と窓枠30との間をシールする。この例では、シール部材40は、2つのサイドシール部材41と、アンダーシール部材42とを有している。
〔サイドシール部材〕
2つのサイドシール部材41は、それぞれ弾性を有している。例えば、サイドシール部材41は、ゴムによって構成されている。また、2つのサイドシール部材41は、第1窓部21および第2窓部22の窓幅方向(この例では左右方向)における両縁部の表面側に沿うように延びている。そして、2つのサイドシール部材41は、窓枠30の2つのサイド枠材31にそれぞれ固定されている。このような構成により、2つのサイドシール部材41は、第1窓部21および第2窓部22の窓幅方向における両縁部と2つのサイドシール部材41との間をそれぞれシールする。
〔中間シール部材〕
中間シール部材45は、弾性を有している。例えば、中間シール部材45は、ゴムによって構成されている。中間シール部材45は、第1窓部21の第1縁部21aに沿うように延びている。そして、中間シール部材45は、第1窓部21の第1縁部21aに固定されている。なお、中間シール部材45の窓幅方向における端部には、サイドシール部材41が被さっている。
また、中間シール部材45は、窓20が閉状態である場合に第2窓部22の第2縁部22aに押し付けられる。そして、中間シール部材45は、第2縁部22aに押し付けられた縁部(以下「シール縁部45a」と記載)が第2縁部22aの表面側および裏面側に膨出するように弾性変形して第2縁部22aを挟み込むように構成されている。このような構成により、中間シール部材45は、窓20が閉状態である場合に第1窓部21と第2窓部22との間をシールする。
図4および図5に示すように、この例では、中間シール部材45には、差込凹部45bが設けられている。差込凹部45bは、中間シール部材45の延伸方向(すなわち窓幅方向)と直交する断面の形状がU字状に形成されている。差込凹部45bに第1窓部21の第1縁部21aが差し込まれることにより、中間シール部材45が第1窓部21の第1縁部21aに固定されている。
〔装着部材〕
また、図6に示すように、キャブ14は、2つの装着部材50を備えている。2つの装着部材50は、第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向(この例では左右方向)における両端部がそれぞれ嵌め込まれるように構成されている。2つの装着部材50に第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における両端部がそれぞれ嵌め込まれることにより、2つの装着部材50が第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における両端部にそれぞれ装着されている。
なお、2つの装着部材50は、第2窓部22の窓幅方向における中央を通過する対称軸を中心として互いに対象となるように構成されている。以下では、2つの装着部材50のうち第2窓部22の第2縁部22aの左端部に装着される左側の装着部材50を例に挙げて説明する。
図7,図8,図9に示すように、装着部材50は、壁部51と、膨出面部52と、裏面部53と、対向面部54と、側面部55とを有している。なお、図7,図8,図9は、それぞれ、左側の装着部材50の斜視図,正面図,右側面図である。
この例では、壁部51と膨出面部52と裏面部53と対向面部54と側面部55とが一体に形成されている。そして、壁部51と膨出面部52と裏面部53と対向面部54と側面部55とにより装着凹部が構成されている。装着凹部は、壁部51と膨出面部52と裏面部53と対向面部54と側面部55とに囲まれた部分であり、第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における端部が嵌め込まれる。例えば、装着部材50は、樹脂によって構成されている。
〈壁部〉
壁部51は、第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における端部(この例では左端部)の表面側に設けられる。そして、壁部51は、サイドシール部材41の窓幅方向における内側(この例では右側)に沿うように延びている。
この例では、壁部51は、装着部材50の表面部の一部を構成している。壁部51は、第2窓部22の長さ方向(この例では上下方向)に延びる板状に形成され、その板面が第2窓部22の窓幅方向(この例では左右方向)と直交するように配置されている。
《凹部》
また、壁部51は、凹部510を有している。凹部510は、窓20が閉状態である場合に第2窓部22の第2縁部22aの表面側に膨出するシール縁部45aの一部が嵌り込むように構成されている。そして、図13に示すように、壁部51は、窓20が閉状態である場合に窓幅方向における内側から見たときに第2縁部22aの表面側に膨出するシール縁部45aの一部と第2窓部22とサイドシール部材41とに囲まれた隙間(以下「シール隙間SS」と記載)を覆い隠すように構成されている。
この例では、凹部510は、第2窓部22の第2縁部22aから第2窓部22の反対側の縁部へ向かう方向(この例では下方)に凹んでいる。そして、凹部510は、第2窓部22の窓幅方向と直交する断面の形状がU字状に形成されており、第2窓部22に近い側の第1面510aと、第2窓部22から遠い側の第2面510bとを有している。
《突出部》
また、壁部51は、突出部511を有している。突出部511は、凹部510の第2窓部22から遠い側に設けられている。そして、図13に示すように、壁部51は、窓20が閉状態である場合に突出部511が中間シール部材45の表面側と重なるように構成されている。
この例では、突出部511は、第2窓部22の反対側の縁部から第2窓部22の第2縁部22aへ向かう方向(この例では上方)に突出している。そして、突出部511は、第2窓部22の窓幅方向と直交する断面の形状が三角形状に形成されており、窓20が閉状態である場合に中間シール部材45の表面側と接触する接触面511aを有している。
〈膨出面部〉
膨出面部52は、第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における端部(この例で左端部)の表面側に設けられる。膨出面部52は、壁部51の窓幅方向における外側(この例では左側)に隣り合うように配置されている。そして、図10および図12に示すように、膨出面部52にサイドシール部材41が被さっている。
この例では、膨出面部52は、装着部材50の表面部の一部を構成している。また、膨出面部52は、接触面521と、傾斜面522と、中間面523とを有している。なお、以下では、膨出面部52の中間シール部材45と対向する縁部を「第1面縁部52a」と記載し、第1面縁部52aの反対側に位置する膨出面部52の縁部を「第2面縁部52b」と記載する。
《接触面》
接触面521は、膨出面部52の第1面縁部52aに繋がる面である。そして、接触面521は、窓20が閉状態である場合に第2窓部22の第2縁部22aの表面側に膨出するシール縁部45aの一部と接触するように構成されている。この例では、図8に示すように、接触面521は、膨出面部52の表面側(この例では前側)から見た場合に矩形状となっている。そして、図7および図9に示すように、接触面521は、凹部510の第1面510aに繋がっており、第2窓部22の窓幅方向(この例では左右方向)と直交する断面の形状が凹部510の第1面510aの窓幅方向と直交する断面の形状と同一となるように構成されている。
《傾斜面》
傾斜面522は、膨出面部52の第2面縁部52bに繋がる面である。この例では、図8に示すように、傾斜面522は、膨出面部52の表面側(この例では前側)から見た場合に矩形状となっている。そして、図7,図9,図12に示すように、傾斜面522は、膨出面部52の第1面縁部52a側から第2面縁部52b側へ向かうに連れて第2窓部22に次第に近づくように構成されている。
《中間面》
中間面523は、接触面521と傾斜面522とを繋ぐ面である。この例では、図8に示すように、中間面523は、膨出面部52の表面側(この例では前側)から見た場合に矩形状となっている。そして、図7に示すように、中間面523は、接触面521の縁部から傾斜面522の縁部へ向けて傾斜(この例では後方から前方へ向けて下方傾斜)している。
〈裏面部〉
裏面部53は、第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における端部(この例で左端部)の裏面側に設けられる。そして、図12および図13に示すように、裏面部53の中間シール部材45と対向する縁部は、窓20が閉状態である場合にシール縁部45a(具体的には第2窓部22の第2縁部22aの表面側に膨出するシール縁部45aの一部)と接触する。
この例では、裏面部53は、装着部材50の裏面部を構成している。裏面部53は、第2窓部22の長さ方向(この例では上下方向)に延びる矩形の板状に形成され、その板面が第2窓部22の窓面に沿うように配置されている。また、第2窓部22の長さ方向において、裏面部53の長さは、膨出面部52の長さよりも長くなっている。
〈対向面部〉
対向面部54は、第2窓部22の第2縁部22aの中間シール部材45と対向する端面(この例では上面)に設けられる。対向面部54は、壁部51および膨出面部52と裏面部53とを連結している。そして、図12および図13に示すように、対向面部54は、窓20が閉状態である場合にシール縁部45aと接触する。
この例では、対向面部54は、装着部材50の対向面部(中間シール部材45と対向する面部)を構成している。対向面部54は、第2窓部22の窓幅方向に延びる矩形の板状に形成され、その板面が第2窓部22の第2縁部22aの端面に沿うように配置されている。
〈側面部〉
側面部55は、第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における外側の面(この例では左側面)に設けられる。側面部55は、膨出面部52と裏面部53と対向面部54とを連結している。
この例では、側面部55は、装着部材50の側面部(第2窓部22の窓幅方向における外側の面部)を構成している。側面部55は、第2窓部22の長さ方向(この例では上下方向)に延びる板状に形成され、その板面が第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における外側の面に沿うように配置されている。
〔シール壁部〕
図4および図5に示すように、中間シール部材45の延伸方向(すなわち窓幅方向)における両端部(この例では左右方向における両端部)の表面側には、2つのシール壁部60がそれぞれ設けられている。2つのシール壁部60は、2つの装着部材50にそれぞれ対応している。
なお、2つのシール壁部60は、第2窓部22の窓幅方向における中央を通過する対称軸を中心として互いに対象となるように構成されている。以下では、2つのシール壁部60のうち中間シール部材45の左端部に設けられる左側のシール壁部60を例に挙げて説明する。図4には、左側のシール壁部60が図示されている。
シール壁部60は、中間シール部材45の窓幅方向における端部の表面側に設けられている。そして、図10および図14に示すように、シール壁部60は、窓20が閉状態である場合に壁部51の窓幅方向における内側(この例では右側)に位置し、且つ、窓20が閉状態である場合に窓幅方向における内側から見たときに壁部51と重なるように構成されている。
この例では、シール壁部60は、第1窓部21の長さ方向(この例では上下方向)に延びる板状に形成され、その板面が第1窓部21の窓幅方向(この例では左右方向)と直交するように配置されている。
〔窓の閉動作〕
次に、図10~図14を参照して、窓20が閉状態である場合について説明する。
図10に示すように、窓20が閉状態になると、中間シール部材45が第2窓部22の第2縁部22aに押し付けられる。これにより、図11および図12に示すように、シール縁部45a(第2縁部22aに押し付けられた中間シール部材45の縁部)が第2縁部22aの表面側および裏面側に膨出するように弾性変形して第2縁部22aを挟み込む。このとき、図12に示すように、第2縁部22aの表面側に膨出するシール縁部45aの一部と第2窓部22とサイドシール部材41との間にシール隙間SSが形成される。このシール隙間SSは、サイドシール部材41の窓幅方向(この例では左右方向)に延びている。
また、図13に示すように、窓20が閉状態になると、第2窓部22の第2縁部22aの表面側に膨出するシール縁部45aの一部が壁部51の凹部510に嵌まり込む。そして、窓幅方向(この例では左右方向)における内側から見たときにシール隙間SSが壁部51に覆い隠されるようになる。また、図10に示すように、窓20が閉状態になると、シール壁部60が壁部51の窓幅方向における内側(この例では右側)に配置され、図14に示すように、窓幅方向における内側から見たときにシール壁部60が壁部51と重なるようになる。なお、この例では、窓20が閉状態である場合に窓幅方向における内側から見たときに、シール壁部60が壁部51を介してシール隙間SSと重なっている。
〔実施形態による効果〕
以上のように、壁部51を設けることにより、窓幅方向における内側からシール隙間SS(第2縁部22aの表面側に膨出するシール縁部45aの一部と第2窓部22とサイドシール部材41とに囲まれた隙間)への水や塵などの侵入を壁部51で阻害することができる。これにより、防水性および防塵性を向上させることができる。
また、膨出面部52を設けることにより、シール隙間SS(第2縁部22aの表面側に膨出するシール縁部45aの一部と第2窓部22とサイドシール部材41とに囲まれた隙間)に膨出面部52を配置することができる。これにより、シール隙間SSを狭くすることができるので、防水性および防塵性をさらに向上させることができる。
また、凹部510の第1面510aに繋がり、且つ、接触面521の窓幅方向と直交する断面の形状が凹部510の第1面510aの窓幅方向と直交する断面の形状と同一となるように、膨出面部52の接触面521を構成することにより、壁部51の凹部510から膨出面部52の接触面521に亘ってシール縁部45aを同様に弾性変形させることができる。これにより、シール縁部45aと凹部510および接触面521との密着性を向上させることができるので、防水性および防塵性をさらに向上させることができる。
また、膨出面部52の第1面縁部52a側から第2面縁部52b側へ向かうに連れて第2窓部22に次第に近づくように、膨出面部52の傾斜面522を構成することにより、膨出面部52の傾斜面522と第2窓部22との段差を小さくすることができる。これにより、膨出面部52の第2面縁部52bにおけるサイドシール部材41と第2窓部22との密着性を向上させることができる。これにより、防水性および防塵性をさらに向上させることができる。
また、シール壁部60を設けることにより、窓幅方向における内側からシール隙間SSへの水や塵などの侵入を壁部51とシール壁部60とで阻害することができる。これにより、窓幅方向における内側からシール隙間SSへ向かう侵入ルートを複雑にすることができるので、防水性および防塵性を向上させることができる。
また、壁部51に突出部511を設けることにより、第2窓部22の第2縁部22aの表面側に膨出するシール縁部45aの一部と凹部510との接触部分への水や塵などの侵入を突出部511で阻害することができる。これにより、防水性および防塵性をさらに向上させることができる。
また、第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における端部が嵌め込まれる装着部材50に壁部51を設けることにより、壁部51の位置決めを容易に行うことができる。また、接着剤などを用いて壁部51を第2窓部22に接着する場合よりも、壁部51を第2窓部22に設けるための作業を容易にすることができる。また、接着剤などを用いて壁部51を第2窓部22に接着する場合とは異なり、窓20の開閉動作に伴う振動や摩擦による壁部51の剥がれ落ちを防止することができる。なお、膨出面部52と裏面部53と対向面部54についても同様のことがいえる。例えば、装着部材50に膨出面部52を設けることにより、膨出面部52の位置決めを容易に行うことができる。
(装着部材の変形例1)
図15は、装着部材50の変形例1の構成を例示している。図15に示した装着部材50は、壁部51の構成が図7~図9に示した装着部材50の構成と異なっている。図15に示した装着部材50のその他の構成は、図7~図9に示した装着部材50の構成と同様となっている。
図15に示した装着部材50では、壁部51は、第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における端部の表面側に設けられている場合(図15の実線で示す状態である場合)に、窓20の閉動作における中間シール部材45の移動軌跡MLに突出部511が重ならず、第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における端部の裏面側に設けられている場合(図15の二点鎖線で示す状態である場合)に、窓20の閉動作における中間シール部材45の移動軌跡MLに突出部511が重なるように構成されている。
〔装着部材の変形例1による効果〕
以上のように、第2窓部22の裏面側に設けられている場合に窓20の閉動作に伴う中間シール部材45の移動軌跡MLに突出部511が重なるように壁部51を構成することにより、壁部51が誤って第2窓部22の裏面側に設けられている場合に、窓20の閉動作に伴って第2窓部22の第2縁部22aへ向けて近づいてくる中間シール部材45に壁部51の突出部511を接触させることができる。これにより、壁部51が誤って第2窓部22の裏面側に設けられていることを発見することができる。
(装着部材の変形例2)
図16は、装着部材50の変形例2の構成を例示している。図16に示した装着部材50は、図7~図9に示した装着部材50の構成に加えて、リブ70を有している。
リブ70は、第2窓部22の窓幅方向(この例では左右方向)と直交するように裏面部53から対向面部54を経由して膨出面部52に延びている。この例では、リブ70は、裏面部53の上縁部と対向面部54と膨出面部52の接触面521とに設けられている。
〔装着部材の変形例2による効果〕
以上のように、リブ70を設けることにより、窓20が閉状態である場合に膨出面部52と裏面部53と対向面部54に接触する中間シール部材45の接触面を波状に弾性変形させることができる。これにより、膨出面部52と裏面部53と対向面部54と中間シール部材45との接触部分に水や塵などを侵入させにくくすることができるので、防水性および防塵性をさらに向上させることができる。
(装着部材の変形例3)
図17~図20は、装着部材50の変形例3の構成を例示している。図17~図20に示した装着部材50は、図16に示した装着部材50の構成に加えて、補助壁部81と、連結壁部82と、補助膨出面部83と、補助リブ84とを有している。この例では、補助壁部81と連結壁部82と補助膨出面部83は、装着部材50の表面部の一部を構成している。壁部51と膨出面部52と補助壁部81と補助膨出面部83は、対向面部54により裏面部53と連結されている。
〈補助壁部〉
補助壁部81は、第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における端部(この例では左端部)の表面側に設けられる。図20に示すように、補助壁部81は、窓20が閉状態である場合にシール壁部60の窓幅方向における内側(この例では右側)に位置し、且つ、窓20が閉状態である場合に窓幅方向における内側から見たときにシール壁部60と重なるように構成されている。
この例では、補助壁部81は、第2窓部22の長さ方向(この例では上下方向)に延びる板状に形成されている。そして、補助壁部81は、その板面が第2窓部22の窓幅方向(この例では左右方向)と直交し、且つ、第2窓部22の窓幅方向において壁部51と所定の間隔をおいて対向するように配置されている。
《補助凹部》
また、補助壁部81は、補助凹部810を有している。補助凹部810の構成は、凹部510の構成と同様となっている。具体的には、補助凹部810は、第2窓部22の窓幅方向(左右方向)と直交する断面の形状が凹部510の窓幅方向と直交する断面の形状と同一となっている。この例では、補助凹部810は、第2窓部22に近い側の第1補助面810aと、第2窓部22から遠い側の第2補助面810bとを有している。
《補助突出部》
また、補助壁部81は、補助突出部811を有している。補助突出部811の構成は、図7~図9に示した突出部511の構成と同様となっている。補助突出部811は、窓20が閉状態である場合に中間シール部材45の表面側と接触する接触面を有している。なお、図17に示すように、補助突出部811は、第2窓部22の窓幅方向と直交する断面の形状が三角形状に形成されている。一方、図19に示すように、突出部511は、第2窓部22の窓幅方向と直交する断面の形状が矩形状に形成されている。
〈連結壁部〉
連結壁部82は、第2窓部22の第2縁部22aと所定の間隔をおいて対向するように配置されて壁部51と補助壁部81とを連結している。そして、図20に示すように、連結壁部82は、窓20が閉状態である場合に第2窓部22の表面側(この例では前側)から見たときに壁部51と補助壁部81との間に位置するシール壁部60と重なるように構成されている。
この例では、壁部51と補助壁部81と連結壁部82は、壁部51と補助壁部81と連結壁部82とに囲まれた空間が上方および下方に開口するように構成されている。壁部51と補助壁部81と連結壁部82とに囲まれた空間を上方に開口させることにより、窓20が閉状態である場合に、壁部51と補助壁部81と連結壁部82とに囲まれた空間にシール壁部60を挿入することができる。また、壁部51と補助壁部81と連結壁部82とに囲まれた空間を下方に開口させることにより、壁部51と補助壁部81と連結壁部82とに囲まれた空間に流れ込んだ水や塵などを下方に排出することができる。
〈補助膨出面部〉
補助膨出面部83は、第2窓部22の第2縁部22aの窓幅方向における端部(この例で左端部)の表面側に設けられる。そして、補助膨出面部83は、壁部51と補助壁部81との間に配置され、壁部51と補助壁部81とを連結している。
この例では、補助膨出面部83の構成は、膨出面部52の構成と同様となっている。補助膨出面部83は、補助接触面831と、補助傾斜面832と、補助中間面833とを有している。補助接触面831と補助傾斜面832と補助中間面833の構成は、接触面521と傾斜面522と中間面523の構成と同様となっている。
図17および図18に示すように、補助接触面831は、凹部510の第1面510aおよび補助凹部810の第1補助面810aに繋がっており、第2窓部22の窓幅方向(この例では左右方向)と直交する断面の形状が凹部510の第1面510aの窓幅方向と直交する断面の形状と同一となるように構成されている。補助傾斜面832は、膨出面部52の第1面縁部52a側から第2面縁部52b側へ向かうに連れて第2窓部22に次第に近づくように構成されている。
〈補助リブ〉
補助リブ84は、第2窓部22の窓幅方向(この例では左右方向)と直交するように裏面部53から対向面部54を経由して補助膨出面部83に延びている。この例では、補助リブ84は、裏面部53の上縁部と対向面部54と補助膨出面部83の補助接触面831とに設けられている。
〔装着部材の変形例3による効果〕
以上のように、補助壁部81を設けることにより、窓幅方向における内側からシール隙間SS(第2縁部22aの表面側に膨出するシール縁部45aの一部と第2窓部22とサイドシール部材41とに囲まれた隙間)への水や塵などの侵入を壁部51とシール壁部60と補助壁部81とで阻害することができる。また、連結壁部82を設けることにより、壁部51の第2窓部22から遠い側(この例では前側)から壁部51とシール壁部60との間の隙間への水や塵などの侵入を連結壁部82で阻害することができる。以上により、窓幅方向における内側からシール隙間SSへ向かう侵入ルートをさらに複雑にすることができるので、防水性および防塵性をさらに向上させることができる。
(装着部材の変形例4)
図21および図22は、装着部材50の変形例4の構成を例示している。図21および図22の例では、2つの装着部材50が連結部90により連結されている。
〔連結部〕
図21に示すように、連結部90は、第2窓部22の第2縁部22aに沿うように延びて2つの装着部材50を連結している。図22に示すように、連結部90の表面側の部分は、第2窓部22の窓幅方向と直交する断面の形状が凹部510の第1面510aの窓幅方向と直交する断面の形状と同一となっている。また、連結部90の裏面側の部分は、第2窓部22の窓幅方向と直交する断面の形状が裏面部53の上縁部の窓幅方向と直交する断面の形状と同一となっている。そして、連結部90の中間シール部材45と対向する部分は、第2窓部22の窓幅方向と直交する断面の形状が対向面部54の窓幅方向と直交する断面の形状と同一となっている。
〔装着部材の変形例4による効果〕
以上のように、2つの装着部材50を連結部90で連結することにより、装着部材50と第2窓部22の第2縁部22aとの段差を無くす(または小さくする)ことができる。これにより、中間シール部材45と第2窓部22の第2縁部22aおよび装着部材50との密着性を向上させることができるので、防水性および防塵性をさらに向上させることができる。
(その他の実施形態)
なお、以上の説明において、壁部51は、サイドシール部材41と接触するように設けられていてもよいし、第2窓部22の窓幅方向においてサイドシール部材41との間に微小な隙間(例えば2mm程度の隙間)を隔てて対向するように設けられていてもよい。
また、以上の説明では、壁部51が装着部材50に設けられる場合を例に挙げたが、壁部51は、第2窓部22に直接的に設けられていてもよい。例えば、壁部51は、接着剤などを用いて第2窓部22に接着された部材によって構成されていてもよい。膨出面部52についても同様である。
また、以上の説明では、第1窓部21および第2窓部22のうち上窓を構成する第1窓部21が摺動開閉可能である場合を例に挙げたが、第1窓部21および第2窓部22のうち下窓を構成する第2窓部22が摺動開閉可能であってもよい。また、第1窓部21が上窓を構成し、第2窓部22が下窓を構成する場合を例に挙げたが、第1窓部21が下窓を構成し、第2窓部22が上窓を構成するようになっていてもよい。例えば、中間シール部材45が下窓に設けられ、装着部材50が上窓に装着されていてもよい。
また、以上の説明では、建設機械10が油圧ショベルである場合を例に挙げたが、建設機械10は、その他の建設機械であってもよい。
また、以上の実施形態および変形例を適宜組み合わせて実施してもよい。以上の実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
10 建設機械
14 キャブ
20 窓
21 第1窓部
21a 第1縁部
22 第2窓部
22a 第2縁部
30 窓枠
40 シール部材
41 サイドシール部材
45 中間シール部材
45a シール縁部
50 装着部材
51 壁部
510 凹部
511 突出部
52 膨出面部
53 裏面部
54 対向面部
60 シール壁部
70 リブ
81 補助壁部
82 連結壁部
83 補助膨出面部
84 補助リブ
90 連結部

Claims (8)

  1. 建設機械のキャブであって、
    窓面を構成するように並んで配置されて一方が開閉摺動可能な第1窓部および第2窓部を有する窓と、
    前記窓を前記キャブに保持する窓枠と、
    弾性を有し、前記第1窓部および前記第2窓部の窓幅方向における縁部の表面側に沿うように延びて前記窓枠に固定されるサイドシール部材と、
    弾性を有し、前記第1窓部の前記第2窓部と対向する縁部である第1縁部に沿うように延びて該第1縁部に固定され、前記窓が閉状態である場合に前記窓幅方向における端部に前記サイドシール部材が被さる中間シール部材と、
    前記第2窓部の前記第1窓部と対向する縁部である第2縁部の前記窓幅方向における端部の表面側に設けられ、前記サイドシール部材の該窓幅方向における内側に沿うように延びる壁部とを備え、
    前記中間シール部材は、前記窓が閉状態である場合に前記第2窓部の前記第2縁部に押し付けられ、該第2縁部に押し付けられた縁部であるシール縁部が該第2縁部の表面側および裏面側に膨出するように弾性変形して該第2縁部を挟み込むように構成され、
    前記壁部は、前記窓が閉状態である場合に前記第2窓部の前記第2縁部の表面側に膨出する前記シール縁部の一部が嵌り込む凹部を有し、該窓が閉状態である場合に前記窓幅方向における内側から見たときに該第2縁部の表面側に膨出する該シール縁部の一部と該第2窓部と該サイドシール部材とに囲まれた隙間を覆い隠すように構成されている
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
  2. 請求項1において、
    前記第2窓部の前記第2縁部の前記窓幅方向における端部の表面側に設けられ、前記壁部の前記窓幅方向における外側に隣り合うように配置され、前記サイドシール部材が被さる膨出面部を備え、
    前記膨出面部は、該膨出面部の前記中間シール部材と対向する縁部である第1面縁部に繋がる面であり前記窓が閉状態である場合に前記第2窓部の前記第2縁部の表面側に膨出する前記シール縁部の一部と接触する接触面と、該膨出面部の該第1面縁部の反対側に位置する該膨出面部の縁部である第2面縁部に繋がる傾斜面とを有している
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
  3. 請求項2において、
    前記接触面は、前記凹部の前記第2窓部に近い側の面である第1面に繋がり、前記窓幅方向と直交する断面の形状が該第1面の該窓幅方向と直交する断面の形状と同一となるように構成されている
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
  4. 請求項1~3のいずれか1項において、
    前記中間シール部材の前記窓幅方向における端部の表面側に設けられ、前記窓が閉状態である場合に前記壁部の前記窓幅方向における内側に位置し、且つ、該窓が閉状態である場合に該窓幅方向における内側から見たときに該壁部と重なるように構成されたシール壁部を備えている
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
  5. 請求項4において、
    前記第2窓部の前記第2縁部の前記窓幅方向における端部の表面側に設けられ、前記窓が閉状態である場合に前記シール壁部の前記窓幅方向における内側に位置し、且つ、該窓が閉状態である場合に該窓幅方向における内側から見たときに該シール壁部と重なるように構成された補助壁部と、
    前記第2窓部の前記第2縁部と所定の間隔をおいて対向するように配置されて前記壁部と前記補助壁部とを連結し、前記窓が閉状態である場合に前記第2窓部の表面側から見たときに該壁部と該補助壁部との間に位置する前記シール壁部と重なるように構成された連結壁部とを備えている
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
  6. 請求項1~5のいずれか1項において、
    前記壁部は、前記凹部の前記第2窓部から遠い側に設けられた突出部を有し、前記窓が閉状態である場合に該突出部が前記中間シール部材の表面側と重なるように構成されている
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
  7. 請求項6において、
    前記壁部は、前記第2窓部の前記第2縁部の前記窓幅方向における端部の表面側に設けられている場合に、前記窓の閉動作における前記中間シール部材の移動軌跡に前記突出部が重ならず、該第2窓部の該第2縁部の該窓幅方向における端部の裏面側に設けられている場合に、該窓の閉動作における該中間シール部材の移動軌跡に該突出部が重なるように構成されている
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
  8. 請求項1~7のいずれか1項において、
    前記第2窓部の前記第2縁部の前記窓幅方向における端部が嵌め込まれて該第2窓部に装着される装着部材を備え、
    前記壁部は、前記装着部材の表面側に設けられている
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
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