JP7063182B2 - 建設機械のキャブ - Google Patents

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Description

本発明は、油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械のキャブに関し、特にその防水性及び防塵性の改善に関する。
従来より、下部走行体と、下部走行体の上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、上部旋回体の前部に起伏可能に設けられた作業装置とによって構成された油圧ショベル等の建設機械が知られている。このような建設機械には、通常、上部旋回体のアッパーフレーム上にオペレータが乗車する運転室としてのキャブが設けられ、キャブの前面側の窓枠に前窓が保持されている。
また、キャブにおいては、オペレータの視界を確保するために、例えば、前窓が上窓と下窓とに分割され、下窓が着脱可能に取り付けられると共に上窓が開閉可能に取り付けられるものが知られている。そして、前窓と前窓を保持する窓枠との間、及び上窓と下窓との間からの水や埃等の侵入を防ぐために、前窓の左右両端部と窓枠との間に上下方向に延びる縦サイドシール部材を設け、上窓と下窓との間には、左右方向に延びて上窓及び下窓をそれぞれ前後方向から弾力的に挟む横中間シール部材を設けるといった工夫がなされている。
しかし、このような構造としたときに、前窓の左右両端部において、横中間シール部材に縦サイドシール部材が交差して重なる場合がある(以下、このように交差して重なる部分をシール重複部という)。そうすると、このシール重複部の近傍で、横中間シール部材の厚みによって、縦サイドシール部材を前窓の表面に沿わせにくい部分が生じ、この部分に隙間が生じて防水性や防塵性が不十分となる可能性がある。特に、横中間シール部材の上辺と縦サイドシール部材の側辺とが交差する上隅角部、及び横中間シール部材の下辺と縦サイドシール部材の側辺とが交差する下隅角部にそれぞれ生じる隙間から水や埃等が侵入することが懸念される。
この対策として、例えば特許文献1では、上窓を閉窓位置にしたときに、縦サイドシール部材と横中間シール部材とが交差する上隅角部に存するように、横中間シール部材の上部両側に略三角系の閉塞部材を一体的に形成して、シール重複部近傍の防水性及び防塵性を高めるようにしたものが知られている。
特開2002-88815号公報
しかし、特許文献1では、横中間シール部材の上辺と縦サイドシール部材の側辺とが交差する上隅角部における防水性や防塵性は期待できるものの、横中間シール部材の下辺と縦サイドシール部材の側辺とが交差する下隅角部における防水性や防塵性は望めない。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、窓枠と前窓との間に縦サイドシール部材が設けられ、上窓と下窓の間に横中間シール部材が設けられた建設機械のキャブにおいて、縦サイドシール部材と横中間シール部材とが重なるシール重複部近傍に生じる隙間からの水や埃等の侵入をより確実に防止することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、シール重複部の近傍、特に、隙間が生じやすい上隅角部及び下隅角部の両方を覆うことができるカバー部材を設けるようにした。
具体的には、第1の発明では、摺動開閉可能な上窓と着脱可能な下窓とを有する前窓を備えた建設機械のキャブが前提である。そして、上記前窓を上記キャブに保持する窓枠を備えたキャブ本体と、上記窓枠と上記前窓の表面との間を上下方向に延び、弾性を有する縦サイドシール部材と、上記上窓と上記下窓との間を左右方向に延び、弾性を有する横中間シール部材とを備え、上記前窓の幅方向両側において、上記縦サイドシール部材は上記横中間シール部材の前側に重なるように設けられており、上記縦サイドシール部材の幅方向内側の側辺と上記横中間シール部材の上辺とが交差する上隅角部、及び上記縦サイドシール部材の幅方向内側の側辺と上記横中間シール部材の下辺とが交差する下隅角部の両方を前側から覆うカバー部材が設けられている。
この第1の発明では、横中間シール部材に縦サイドシール部材が交差して重なっているため、両シール部材が交差する上隅角部及び下隅角部において、縦サイドシール部材と前窓表面との間に隙間が生じ、ここから水や埃等が侵入しやすいところ、カバー部材によってこれらの角部の両方を覆うことができる。よって、シール重複部の近傍において、両シール部材が交差する上隅角部及び下隅角部に生じる隙間から、水や埃などがキャブ内に侵入することを確実に防止できる。
第2の発明では、第1の発明において、上記カバー部材は、上記キャブ本体に取り付けられている。
この第2の発明では、カバー部材が前窓の開閉や着脱時に動かないキャブ本体に取り付けられているので、前窓の開閉や着脱によるカバー部材のずれや脱落を防止できる。
第3の発明では、第1又は第2の発明において、上記カバー部材は、上記キャブ本体に取り付けられる金属製又は硬質合成樹脂製の取付部と、弾性を有し、前窓に当接する閉塞部とを備える。
この第3の発明では、キャブ本体に取り付けられる取付部は金属製又は硬質合成樹脂製のため安定して取付けることができると共に、閉塞部は弾性を有するので前窓に沿わせやすくなり、シール性が向上する。
第4の発明では、第3の発明において、上記カバー部材は、上記閉塞部の外周側に設けられ、上記前窓表面に弾力的に当接する外周リップ部と、上記外周リップ部よりも内周側に設けられ、該外周リップ部よりも柔軟性を有する内側柔軟部とを備え、外部から上記閉塞部の内側に侵入した水の水圧が、上記内側柔軟部で減衰されるようになっている。
この第4の発明では、外周リップ部よりも内周側に設けられた内側柔軟部によって、閉塞部の外部から水が侵入してきた場合であってもその水圧が減衰されるので、水がキャブ内へ侵入することをより確実に防止できる。
第5の発明では、第3又は第4の発明において、上記閉塞部は、上記縦サイドシール部材の幅方向内側の側部に密着する密着部を備える。
この第5の発明では、縦サイドシール部材の幅方向内側の側部に閉塞部の密着部が密着するので、閉塞部の外部から水等がキャブ内へ侵入することをより確実に防止できる。
第6の発明では、第3から第5のいずれか1つの発明において、上記閉塞部の下部に、水抜き孔が設けられている。
この第6の発明では、外部から閉塞部内に水が侵入してきた場合であっても、閉塞部の下部に設けられた水抜き孔から水が外部に排出されるため、水がキャブ内へ侵入することをより確実に防止できる。
以上説明したように、本発明によると、シール重複部の近傍において、前窓の表面と縦サイドシール部材との間に生じる横中間シール部材の厚みによる隙間から、水や埃などがキャブ内に侵入することを確実に防止できる。
本発明の実施形態1に係る建設機械の構成を示す概略側面図である。 本発明の実施形態1に係る建設機械のキャブの斜視図である。 本発明の実施形態1に係る建設機械のキャブの正面図である。 図3における要部の拡大図である。 図4のV-V線端面拡大図である。 図4のVI-VI線断面拡大図である。 本発明の実施形態1に係る要部の断面拡大図である。 本発明の実施形態2に係る、図3相当図である。 本発明の実施形態2に係る、図4相当図である。 図9のX-X線端面拡大図である。 図9のXI-XI線断面拡大図である。 図9のXII-XII線断面拡大図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1に示すように、建設機械としての油圧ショベル10は、クローラ式の下部走行体11と、下部走行体11上に旋回自在に搭載された上部旋回体12とを備えている。上部旋回体12は、アッパーフレーム18を備えている。以下、特に言及しない限り、図1に矢印で示した上下及び前後の方向に従って説明する。また、左右方向は、前方を向いて見た状態を基準とする。
アタッチメント13は、上部旋回体12の前部に設置され、例えばブーム13a、アーム13b、及びバケット13c等で構成されている。ブーム13a、アーム13b、及びバケット13cはそれぞれ、油圧制御された油圧シリンダ13dの伸縮に連動して動作し、掘削等の作業を行う。
キャブ14は、アッパーフレーム18上に設置され、アタッチメント13に隣接して上部旋回体12の左前部に設置されている。キャブ14内の運転室において、ブーム13a等の操作が行われる。上部旋回体12の後部には機械室15が設けられている。機械室15の内部には、エンジンや油圧ポンプ等(図示省略)が収容されている。機械室15の周囲は、機械室カバー16や前後のバランスを確保するためのカウンタウエイト17で覆われている。
図2及び図3に示すように、キャブ14は矩形箱状のキャブ本体14aを備え、キャブ本体14aの前面側に窓枠20が設けられている。窓枠20は、略矩形状からなり、窓枠20内の前窓40をキャブ本体14aに保持している。
前窓40は、窓枠20の上部に配設されて上下に摺動開閉可能な略矩形状の上窓41と、上窓41の下方に配設されて窓枠20に着脱可能に取り付けられた下窓45とを有する。上窓41は、下窓45と共に窓枠20内の開口を塞ぐ閉状態と、上方に摺動してキャブ本体14aの天井部に退避する開状態とに変位可能に設けられている。摺動開閉しない下窓45は、キャブ本体14aの下部に設けられているため比較的土砂等が付着しやすく、必要に応じて取り外して作業視認性を高められるようになっている。
図2及び図3に示すように、窓枠20は、左右両側において各々上下方向に延びる縦サイド枠材21と、縦サイド枠材21の下端部同士を接続して左右方向に延びるアンダー枠材23と、縦サイド枠材21の上端部同士を接続して左右方向に延びるアッパー枠材24とを有する。
図3に示すように、窓枠20に沿って、上窓41及び下窓45の表面側(前面側)又は裏面側(後面側)に相当する位置に、弾性を有するシール部材30が設けられている。シール部材30は、上窓41及び下窓45の左右側部においてそれぞれの表面に圧接するよう窓枠20に取り付けられた縦サイドシール部材31と、下窓45の下部において裏面に圧接するアンダーシール部材(図示省略)と、下窓45の上端と上窓41の下端との間に介在し、上窓41の下端に接着され、下窓45の上端に圧接する横中間シール部材34とを有する。
左右の縦サイドシール部材31は、各々縦サイド枠材21に嵌められ、縦サイドシール部材31の下端部は、アンダー枠材23の一部に嵌められている。
縦サイドシール部材31は、図6に示すように、取付基部31b及び中空シール部31cが一体成型されてなる。取付基部31bは、断面略U字状であり、その開口した側に縦サイド枠材21のブラケット21aの端部が挿入されている。また、中空シール部31cは中空の略環状で、取付基部31bに連続して形成されている。中空シール部31cは、上窓41、下窓45、及び横中間シール部材34に押圧されて弾性変形し、それぞれとの密着性を高めるようになっている。
横中間シール部材34は、図3~図7に示すように、左右方向に延びるように上窓41の下端に沿って設けられ、上窓41を前後方向から挟むように、上窓41の下端に嵌められている。上窓41を下げて閉位置にすると、上窓41の下端に嵌められた横中間シール部材34が下窓45の上端縁に圧接し、下窓45を前後方向から挟むように弾性変形して、上窓41と下窓45との隙間を密に塞ぐようになっている。
このとき、図4~図7に示すように、前窓40の幅方向(左右)両側で上窓41と下窓45との境界部分近傍では、縦サイドシール部材31と横中間シール部材34とが重なるシール重複部36が生じることとなる。なお、分かりやすいように、図4においてはシール重複部36にハッチングを施して示す。具体的には、前窓40の左右両側かつ表面側において、左右方向に延在する横中間シール部材34のさらに前側に、上下方向に延在する縦サイドシール部材31が交差して重なる。そうすると、このシール重複部36近傍において、縦サイドシール部材31と前窓40の表面との間に、前窓40の表面側にある横中間シール部材34の厚みによって段差が生じて、図7に示すように、この段差が隙間S1,S2として生じる。すなわち、縦サイドシール部材31は、横中間シール部材34の前側面(表面)と前窓40の表面とに跨がって延びているため、この段差によって、縦サイドシール部材31が前窓40に当接しにくい部分が生じ、その部分が隙間S1,S2となる。すなわち、図5~図7に示すように、横中間シール部材34の上辺34aと縦サイドシール部材31の幅方向内側の側辺31aとが交差する上隅角部38に隙間S1が生じると共に、横中間シール部材34の下辺34bと縦サイドシール部材31の幅方向内側の側辺31aとが交差する下隅角部39に隙間S2が生じることとなる。そしてこれらの隙間S1,S2から水や埃等が侵入することが懸念される。
特に、図5に示すように、縦サイドシール部材31と下窓45の表面との間においては、横中間シール部材34が下窓45の上端縁に当接したとき(すなわち、上窓41を閉位置にしたとき)に、横中間シール部材34の下部が下窓45を前後方向から挟むように弾性変形し、下窓45の表面側及び裏面側に膨出するので、縦サイドシール部材31と上窓41の表面との間の段差と比して段差が大きくなり、大きな隙間が生じることとなる。また、上窓41と下窓45とでくの字を描くように屈曲して位置付けられているので、この隙間をさらに大きくすることとなる。
そこで、前側からこれらの隙間S1,S2が生じる上隅角部38及び下隅角部39の両方を同時に覆うように、カバー部材50が設けられている。具体的には、上窓41の表面、横中間シール部材34の表面、及び下窓45の表面を一体的に覆うように、キャブ本体14aに取り付けられている。このカバー部材50によって、上隅角部38及び下隅角部39からキャブ14内への水や埃等の侵入が防止される。なお、カバー部材50は、前窓40の左右両側に対称に設けられているため、以下においては、一方のカバー部材50についてのみ説明し、他方のカバー部材50についての説明を省略する。
カバー部材50の詳細構造を、図4~図7に基づいて説明する。カバー部材50は、上窓41、下窓45及びこれらの間に存する横中間シール部材34に対して弾力的に当接して水や埃等の侵入を防ぐ閉塞部51と、閉塞部51を支持してキャブ本体14a(窓枠20)に取り付けられる取付部55とを備える。閉塞部51は、例えばゴム等の弾性を有する素材からなり、取付部55は、例えば金属板や硬質合成樹脂材等からなる。このように、相対的に剛性の高い素材を取付部55とし、弾性の高い素材を閉塞部51とすることによって、カバー部材50を安定してキャブ本体14aに取り付けることができると共に、前窓40の表面や横中間シール部材34の表面に対する追従性を高めることができるようになっている。
閉塞部51は、図4に示すように、正面視で略矩形状からなり、その幅方向外側の側辺が縦サイドシール部材31の幅方向内側の側辺31aと近接するように設けられている。また、閉塞部51の上下方向の中央位置と横中間シール部材34の縦幅中央位置とは、ほぼ一致するように設けられている。すなわち、閉塞部51は、上窓41側及び下窓45側のいずれかに偏ることなく、上隅角部38、下隅角部39、及びこれらの周囲が偏りなく覆われるように設けられている。また本実施形態1では、閉塞部51の左右幅は縦サイドシール部材31の横幅よりも広く、上下長さは横中間シール部材34の縦幅の倍程度となっている。詳細は後述するが、仮に閉塞部51内に水が侵入してきた場合であっても、上隅角部38又は下隅角部39に到達しないようその水圧を減衰するために、ある程度の左右幅を確保することが好ましいところ、左右幅が広過ぎると視界の妨げとなる虞がある。一方、左右幅が狭過ぎると侵入した水が上隅角部38又は下隅角部39に到達する虞があるので、適正な左右幅とすることが好ましい。なお、左右幅を狭くする必要がある場合には、後述する内側柔軟部54に、より水圧に対する減衰率の高い素材を用いる等すればよい。
閉塞部51は、図6に示すように、前窓40と略平行に延びる平坦部52と、平坦部52とで断面略L字状を形成するように前窓40に向かって延びる外周リップ部53とを備える。
外周リップ部53は、平坦部52の外周側、すなわち上縁部、幅方向内側の側縁部、及び下縁部を囲むように連続して一体に設けられ、その先端部53aが前窓40及び横中間シール部材34に弾力的に当接することで、水や埃等の侵入を防ぐようになっている。
図5及び図6に示すように、閉塞部51において、外周リップ部53で囲まれたその内周側には、内側柔軟部54が設けられている。内側柔軟部54は、外周リップ部53よりも柔軟性を有する素材、例えば立毛若しくは起毛した素材又はゴムスポンジ材等を用いることができる。本実施形態1では、ブラシ状に立毛した素材を用いた例を挙げて説明する。
内側柔軟部54は、閉塞部51の裏面に、前窓40の表面に向かって生えるように設けられている。なお、図面においては、分かりやすいように、中央部に設けられた内側柔軟部54は図示を省略する。
例えば金属板からなる取付部55は、例えば断面視で所謂クランク形状となっていて、前窓40と略平行に延びる第1取付部55a、第1取付部55aの先端から屈曲して前窓40に向かって延びる第2取付部55b、第2取付部55bの先端から屈曲して前窓40と平行に延びる第3取付部55cとで構成されている。第1取付部55aは、その基端が例えばボルト59で縦サイド枠材21のブラケット21aに締結固定されている。第2取付部55bは縦サイドシール部材31の側辺31aに沿うように配され、第3取付部55cに閉塞部51の平坦部52が取り付けられている。平坦部52は、第1平坦部52a及び第2平坦部52bの二股に分かれていて、表面側に位置する第1平坦部52aと裏面側に位置する第2平坦部52bとの間に、第3取付部55cが挟み込まれて保持されている。
キャブ本体14aに対して第1取付部55aをボルト59で締め付けることで、一体的に形成された第3取付部55cに保持された閉塞部51、すなわち外周リップ部53が前窓40や横中間シール部材34の表面に押し付けられるように構成されている。
以上説明したように、閉塞部51の外周側に設けられた外周リップ部53が前窓40や横中間シール部材34に弾力的に当接することで、外部からキャブ内14への水や埃等の侵入を効果的に防ぐことができる。
ところで、外周リップ部53のうち、幅方向内側に位置する部分においては、上窓41、横中間シール部材34及び下窓45に跨がって配されるため、横中間シール部材34の厚みによる前窓40との段差により、弾性を有していても先端部53aを沿わせにくい部分が生じる可能性がある。そうするとその部分が隙間となり、水等が閉塞部51内に侵入する虞が生じる。しかし、本実施形態1では、外周リップ部53よりも内周側に、さらに柔軟性を有する内側柔軟部54が設けられているため、侵入した水の水圧が徐々に減衰される。よって、侵入した水が上隅角部38又は下隅角部39まで到達することを防ぐことができる。また埃等も内側柔軟部54に付着するのでせき止めることができる。よって、外部からキャブ14内への水や埃等の侵入を確実に防ぐことができる。ここで、前述したように、本実施形態1では、閉塞部51の左右幅を縦サイドシール部材31の横幅よりも広く設けている。閉塞部51の左右幅は、仮に水等が侵入してきた場合であっても内側柔軟部54によって上隅角部38又は下隅角部39に到達しない程度の幅があればよいものであり、これに限られるものではないが、視界確保と防水性及び防塵性確保の観点から、前窓の左右半分幅を100とすると、5~10程度の割合で設けることが好ましい。
なお、閉塞部51と縦サイドシール部材31の幅方向内側の側辺31aとの間は僅かに空いており、この部分から、すなわち上方から水等が侵入することが考えられる。しかし、本実施形態1では、左右方向に延在する横中間シール部材34の上に、上下方向に延在する縦サイドシール部材31が重なっているため、横中間シール部材34の厚みにより上隅角部38及び下隅角部39に生じる隙間S1,S2は、上方に向けてではなく、幅方向内側に向けて開口した状態となっている。よって、水等が上方から侵入したとしても、そのまま下方に流れ、キャブ14内に侵入することなく排出される。すなわち、閉塞部51と縦サイドシール部材31の幅方向内側の側辺31aとの僅かな空間は、その下部が閉塞部51に侵入した水等の排出口としても機能する。
さらに、本実施形態1のカバー部材50はキャブ本体14aに前側から取り付けることができるため、前窓40、キャブ本体14aの構造や建て付けに関係なく、既存の油圧ショベル10に取り付けることができる。
(実施形態2)
実施形態2について、図8~図13に基づいて説明する。なお、実施形態2は、実施形態1に比較して、カバー部材501の構成が異なるだけであるため、基本的に異なる部分のみ説明し共通部分の説明は省略する。
カバー部材501は、閉塞部511と、閉塞部511を支持してキャブ本体14aに取り付ける取付部551とを備える。取付部551は、実施形態1の取付部55と同様の構成であり詳細な説明は省略するが、第1取付部551a、第2取付部551b及び第3取付部551cを備える。
本実施形態2の閉塞部511は、実施形態1の閉塞部51と比較して、より広い範囲を覆うように設けられている。
具体的には、図9及び図11に示すように、閉塞部511に一体的に連続して、幅方向外側及び上下方向に延長された延長部512が設けられている。
延長部512は、左右方向においては閉塞部511の幅方向外側に延長されて第1取付部551aの半分程度、すなわち正面視で縦サイドシール部材31を覆うように設けられ、上下方向においては、第1取付部551aから上下にはみ出すように長く設けられている。
閉塞部511は、その幅方向内側端から正面視で円弧を描いて延長部512の上下端と一体的に繋がるように形成されている。
外周リップ部531は、閉塞部511の上縁部、幅方向内側の側縁部、及び下縁部に連続して一体に設けられ、下縁部においては、幅方向外側部分に下方に開口した水抜き孔513が設けられている。
また、閉塞部511は、第2平坦部521bからなり、縦サイドシール部材31の幅方向内側の側部に密着する密着部を備える。密着部(第2平坦部521b)は、実施形態1における第2平坦部52よりもさらに幅方向外側に延びて、縦サイドシール部材31の幅方向内側部分に密着するように設けられている。すなわち、取付基部31bと中空シール部31cとの間の凹部に入り込むように延び、外周リップ部531と縦サイドシール部材31の側辺部31aが連続して前窓40に密着するようにゴム加硫製法によって一体的に成型されている。
本実施形態2では、閉塞部511が密着部(第2平坦部521b)を備えることで、閉塞部511と縦サイドシール部材31との間を密に埋めることができるので、閉塞部511と縦サイドシール部材31との間からの水等の侵入が抑制される。すなわち、上記実施形態1において、閉塞部51と縦サイドシール部材31との間が僅かに空いていたところ、本実施形態2ではその空間を埋めるよう密着部を設けたので、キャブ14内への水等の侵入がより確実に防止される。
また、閉塞部511の下部に、下方に開口した水抜き孔513を設けたことで、仮に外部から閉塞部511内に水等が侵入した場合であっても内部に溜まることなく、水抜き孔513から下方に排出される。
(その他の実施形態)
カバー部材50,501は、縦サイドシール部材31及び横中間シール部材34の重なりによって隙間S1,S2が生じやすい上隅角部38及び下隅角部39の両方を覆うことで、水や埃等がキャブ14内に侵入することを防止できればよいものであり、上記各実施形態の構造に限られるものではない。
また、外周リップ部53は上記各実施形態で示した形状に限られるものではなく、例えば中空シール部31cのように中空形状にして、押圧された場合に弾性変形しやすいようにしてもよい。
また、上記実施形態1において、上記実施形態2で示した密着部(第2平坦部521b)や水抜き孔513を設けてもよい。
また、上記各実施形態では、カバー部材50,501をキャブ本体14aにボルト59で締結固定した例を示したが、この取付手段に限られるものではなく、上窓41を上方に摺動させて開状態にするときにカバー部材50,501を動かせるように、例えば、回転又はスライド移動できるように取り付けてもよい。
また、上記各実施形態では、建設機械を油圧ショベル10としたが、これに限られるものではなく、例えば、油圧クレーンやラフテレーンクレーンや杭打ち機等、摺動開閉可能な上窓と着脱可能な下窓45とを前側に備えたキャブ14を有するものであれば、特に限定されない。
さらに、上記実施形態1及び2では、カバー部材50は、上隅角部38と下隅角部39の両方を覆うものとしたが、どちらか一方の隅角部のみを覆うものでもよい。
10 油圧ショベル(建設機械)
11 下部走行体
12 上部旋回体
14 キャブ
14a キャブ本体
20 窓枠
21 縦サイド枠材
30 シール部材
31 縦サイドシール部材
34 横中間シール部材
36 シール重複部
40 前窓
41 上窓
45 下窓
50 カバー部材
51 閉塞部
52 平坦部
53 外周リップ部
54 内側柔軟部
55 取付部

Claims (6)

  1. 摺動開閉可能な上窓と着脱可能な下窓とを有する前窓を備えた建設機械のキャブであって、
    上記前窓を上記キャブに保持する窓枠を備えたキャブ本体と、
    上記窓枠と上記前窓の表面との間を上下方向に延び、弾性を有する縦サイドシール部材と、
    上記上窓と上記下窓との間を左右方向に延び、弾性を有する横中間シール部材とを備え、
    上記前窓の幅方向両側において、上記縦サイドシール部材は上記横中間シール部材の前側に重なるように設けられており、
    上記縦サイドシール部材の幅方向内側の側辺と上記横中間シール部材の上辺とが交差する上隅角部、及び上記縦サイドシール部材の幅方向内側の側辺と上記横中間シール部材の下辺とが交差する下隅角部の両方を前側から覆うカバー部材が設けられている
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
  2. 請求項1において、
    上記カバー部材は、上記キャブ本体に取付けられている
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
  3. 請求項1又は2において、
    上記カバー部材は、
    上記キャブ本体に取り付けられる金属製又は硬質合成樹脂製の取付部と、
    弾性を有し、前窓に当接する閉塞部とを備える
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
  4. 請求項3において、
    上記カバー部材は、
    上記閉塞部の外周側に設けられ、上記前窓表面に弾力的に当接する外周リップ部と、
    上記外周リップ部よりも内周側に設けられ、該外周リップ部よりも柔軟性を有する内側柔軟部とを備え、
    外部から上記閉塞部の内側に侵入した水の水圧が、上記内側柔軟部で減衰されるようになっている
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
  5. 請求項3又は4において、
    上記閉塞部は、上記縦サイドシール部材の幅方向内側の側部に密着する密着部を備える
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
  6. 請求項3から5のいずれか1つにおいて、
    上記閉塞部の下部に、水抜き孔が設けられている
    ことを特徴とする建設機械のキャブ。
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