JP7066971B2 - 熱転写受像シート - Google Patents

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Description

本発明は、感熱転写方式のプリンタに使用される感熱転写記録媒体に関するものであり、特に基材シートの片面に少なくとも断熱層、受容層を順次形成した熱転写受像シートに関する。
更に詳しくは、色材層を少なくとも有する熱転写シートと前記受容層とを対向配置し、サーマルヘッドを用いて印字を行った際に、印画画像のシャドー部の濃度をできるだけ高く、またハイライト部の画像濃度を低下させることのできる熱転写受像シートに関するものである。
熱転写を利用した画像形成手法として、プラスチックフィルム等の支持体上に昇華性染料を含む色材層を設けた昇華性の熱転写シートと、紙やプラスチック等の基材シート上に受容層を設けた熱転写受像シートを互いに重ね合わせ、フルカラー画像を形成する昇華型転写方式が知られている。
この方法は、昇華性染料を色材としているため、ドット単位で濃度や、階調を自由に調節でき、フルカラー画像の再現性に優れ、銀塩写真に匹敵する高品質な画像を得ることができるものである。
このため、昇華型の感熱転写方式は、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等、幅広く利用されている。
しかし、用途の多様化と普及の拡大に伴い、よりフルカラー画像の再現性を向上させたいという要望も高いと言える。
このような要望に対する手段としては、熱転写受像シートの受容層に用いる樹脂の選定や、架橋剤を用いることによって、印画画像のシャドー部の濃度をできるだけ高くし、またハイライト部の画像濃度を低下させ、自然画を忠実に再現させることが出来ると考えられる。
この様な受容層用の樹脂の選定や架橋剤の添加を提案している例としては、例えば、特許文献1に見られるように、受容層の樹脂としてスチレンアクリル共重合体樹脂を用い、これに架橋剤を添加することが示されている。
また、特許文献2では、受容層ほかの樹脂として、塩化ビニル-アクリル共重合体樹脂や塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂を用いることが提案されている。
しかしながら、上記のような受容層ではプリンタによっては自然画を忠実に再現できるほどのシャドー部の濃度アップと、ハイライト部の画像濃度の低下を両立することが望めず、十分な効果があるとは言えなかった。
特開2009-190385号公報 特開2010-194786号公報
本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、昇華型の熱転写方式によって印画された印画物のハイライト部の濃度を低下させ、シャドー部の濃度を高くすることを両立することができる熱転写受像シートを提供しようとするものである。
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基材シートと、前記基材シート上に少なくとも受容層を備える熱転写受像シートであって、
前記受容層が、カルボキシル官能基を有する水溶性アクリルオリゴマーに内包された塩化ビニル系樹脂を少なくとも含み、カルボジイミド架橋剤ならびにウレタン会合剤を添加してなる事を特徴とする熱転写受像シートである。
請求項2に記載の発明は、前記ウレタン会合剤の含有量が、前記塩化ビニル系樹脂なら
びに前記カルボジイミド架橋剤の混合樹脂に対する固形分比率で、0.1%以上5.0%以下の範囲で添加されていることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シートである。
請求項3に記載の発明は、前記カルボキシル官能基に対する前記カルボジイミド架橋剤のカルボジイミド官能基の当量比が0.1以上1.0以下の範囲で配合されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱転写受像シートである。
本発明によれば、昇華型の熱転写方式によって印画された印画物のハイライト部の濃度を低下させ、シャドー部の濃度を高くすることを両立することができ、自然画を忠実に再現することが可能な熱転写受像シートを提供することができる。
本発明の実施形態に係わる熱転写受像シートの構成例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る熱転写受像シートの構成例を示す断面図である。
図1では、熱転写受像シート10の構成例として、基材シート11の一方の面上に、背面層12を設け、その反対側の面上には、断熱層13、下地層14、染料受容層15がこの順で積層されている例を示している。
ここで、基材シート11は、従来公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリイミド等の合成樹脂からなるフィルム、および上質紙、中質紙、コート紙、アート紙、樹脂ラミネート紙などの紙類等を単独、あるいは組み合わされた複合体として使用することができる。
基材シート11の厚さは、印画物としてのコシ、強度や耐熱性等を考慮し、25μm以上250μm以下の範囲のものが使用可能であるが、より好ましくは50μm以上200μm以下程度のものが好ましい。
また、基材シート11には、必要に応じて帯電防止処理や易接着処理などの各種処理が施されてあってもよい。
上述のような基材シート11の一方の面には、背面層12が設けられてあって良く、背面層12はプリンタ搬送性向上や、染料受容層15とのブロッキング防止、さらには印画前後の熱転写受像シートのカール防止などの目的で設けられる。
背面層12に用いられる材料としては、従来公知の材料で対応することができ、例えばポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂などのバインダ樹脂を用いることができる。
また、背面層12には、必要に応じてフィラー類や帯電防止剤等の、各種公知の添加剤が添加されてあっても良い。
次に、基材シート11の背面層12が設けられているのとは反対の面に設けられている断熱層13としては、従来公知のものを採用することができ、例えば、有機あるいは無機の中空粒子や多孔質材料と、バインダ樹脂によって構成されたものや、発泡ポリプロピレンフィルムや発泡ポリエチレンテレフタレート等の発泡フィルムなどを用いたもの、さらには発泡フィルムの片面または両面にスキン層を設けた複合フィルムを設けたものなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
断熱層13の厚さは、10μm以上80μm以下の範囲のものが使用可能であるが、より好ましくは20μm以上60μm以下程度のものが好ましい。
また、基材シート11と断熱層13との間には、必要に応じて接着層などが設けられてあってもよい。
接着層としては、熱可塑性樹脂であれば、何れも用いることが可能であり、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、酢酸ビニル系樹脂など各種の公知樹脂を任意に用いることができる。
接着層は、各種有機溶剤に溶解したインキ、あるいは水系エマルジョンインキなどを、従来公知のコーティング方式を用いて塗布してもよいが、熱可塑性樹脂をエクストルーダなどによる押出し法により設けて良く、接着層を設けた後、あるいは設けると同時に基材シート11と断熱層13とをラミネートすることにより接着することができる。
続いて、下地層14を設けることにより、染料受容層15の密着性を向上させることが期待できるとともに、画像形成時の印画濃度を調整することが期待できる。
下地層14としては、水系溶剤に水溶性樹脂や水溶性高分子を溶解あるいは分散した水系コーティング剤、あるいは水性エマルジョンなどから構成される水系コーティング剤などをコーティングすることによって形成することができる。
水溶性樹脂または水溶性高分子としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル共重合体、ポリメタクリル酸などの水溶性のアクリル樹脂、ゼラチン、澱粉、カゼインおよびそれらの変性物などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、水性エマルジョンの例としては、ポリオレフィンエマルジョン、塩化ビニル樹脂エマルジョン、塩化ビニル-酢酸ビニル樹脂エマルジョン、塩化ビニル-アクリル樹脂エマルジョンなどの塩ビ系樹脂エマルジョン、アクリル系樹脂エマルジョン、ウレタン系樹脂エマルジョンなどを挙げることができる。
これらの各種樹脂あるいは高分子は、それぞれを単独で、あるいは混合物として用いられてあってもよい。
下地層14の厚さは、0.1μm以上3μm以下の範囲で設けることができるが、より好ましくは、0.2μm以上1.0μm以下程度であることが望ましい。
これは、下地層14の膜厚が0.1μm未満であると膜厚調整が困難となることや、膜厚が0.1μm未満でバラつきが生じると、断熱層13と染料受容層15との間の密着性を低下させる恐れがあるためであり、また、膜厚が厚すぎると、印画濃度の低下を招く恐れがあるためである。
また、下地層14は、必要に応じて、架橋剤や酸化防止剤、蛍光染料や、公知の添加剤を含有していても良い。
次に、受容層15は、少なくともカルボキシル官能基を有する水溶性アクリルオリゴマーに内包された塩化ビニル系樹脂、カルボジイミド架橋剤を含む層であり、熱転写シートから放出される昇華性染料を受容して染着させる機能を有する。
受容層15の主剤となる樹脂成分であるカルボキシル官能基を有する水溶性アクリルオリゴマーに内包された塩化ビニル系樹脂の例としては、例えば、日信化学工業(株)社製のビニブラン700、701、715S、735、745などを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、受容層15の主剤となる樹脂成分としては、上述のカルボキシル官能基を有する水溶性オリゴマーに内包された塩化ビニル系樹脂だけではなく、各種樹脂が添加されてあっても良く、特にアクリル酸エステル共重合タイプの塩化ビニル系樹脂やポリエステル系樹脂などを含むことが望ましい。
これらの樹脂を含むことによって、印画画像におけるシャドー部の濃度を高めることが期待できる。
また、上述のカルボキシル基に対する架橋剤として添加される、カルボジイミド架橋剤の例としては、日清紡ケミカル(株)社製のV-02、SV-02、V-10、E-05といったカルボジイミド架橋剤を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
このようなカルボジイミド架橋剤の添加量としては、上記カルボキシル官能基に対するカルボジイミド官能基の当量比が、0.1以上1.0以下程度であることが好ましい。
これは、カルボジイミド架橋剤を添加しないか、あるいは添加量が極めて少ないと、ハイライト部の印画濃度を十分に低下することができないと同時に、シャドー部の印画時に熱転写シートの貼り付きなどによる異常転写が発生しやすくなるためであり、また当量比1.0よりも多い架橋剤が添加されると、反応に寄与しない架橋剤による不具合発生が懸念される。
さらに、受容層15には、ウレタン会合剤をはじめ、離型剤などが添加されていることが望ましい。
ウレタン会合剤の具体的な例としては、(株)ADEKA社製のアデカノール UH450VF、UH526、UH530、UH540、UH472、UH420、UH752、UH756VFや、BASF社製のRheovis PU1191、Rheovis PU1331、Rheovis HS1212などを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
このようなウレタン会合剤を受容層15に添加することにより、印画画像におけるハイライト部の濃度を抑制しつつ、シャドー部の濃度を向上させることができる。
ウレタン会合剤の添加量は、主剤である樹脂ならびにカルボジイミド架橋剤の混合樹脂に対する固形分重量比率で、0.1%~5%程度添加されていることが望ましい。
ウレタン会合剤の添加量が0.1%より少ない場合には、シャドー部の濃度向上が十分ではなく、また5%よりも多い場合には、ウレタン結合部が増えることにより、印画画像が赤みを帯びる場合がる。
印画画像が赤みを帯びる原因としては、ウレタン結合とマゼンタインクに用いられる染料との染着頻度が増強されることにより、赤みが強く発現するものと推定される。また、加工適性面から見た際にも、添加量が5%を超えると、インキ粘度の増粘効果が生じる。
このため、特に公知のグラビアコートやリバースコートなどで塗布する場合には、インキ粘度が高いことによる、ドクターブレードの掻き取り不足が生じ、結果として、スジ、ムラ等の外観不良の発生が懸念される。
離型剤は、主に支持体上に昇華性染料層を設けた熱転写シートとの貼りつきなどによる異常転写の防止や、熱転写シートとの滑り性などに起因するバンディングやスティッキングといった不具合を防止する観点から、添加されていることが望ましく、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどに例示される各種シリコーン系材料が好適に用いられる。
更に、受容層15は、必要に応じて、各種フィラー類やワックス類、酸化防止剤、触媒、蛍光染料や、公知の添加剤などを含有していても良い。
受容層15の厚さは、0.1μm以上10μm以下のものを使用することができるが、0.2μm以上8μm以下程度のものが好ましいと言える。
この様な受像層15を設ける手段としては、ロールコート、バーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、ダイコート、スライドコート、カーテンコートなどの従来公知のコーティング方法を用いることができる。
上述に示すような構成として得られた熱転写受像シートを用いることで、ハイライト部の印画濃度低下とシャドー部の印画濃度向上を両立させることが可能となる。
以下、実施例について詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。各実施例並びに比較例で用いた熱転写受像シートの染料受容層構成例を、表1に示した。
Figure 0007066971000001
〔熱転写受像シートの作製〕
(実施例1)
本発明の熱転写受像シートの製造には、公知の製造方法を用いることができる。
紙からなる基材シートに対し、エクストルーダーラミネートにより、基材シートの一方の面に低密度ポリエチレン接着性樹脂を介して、背面層となるOPPフィルムをラミネートし、他方の面に低密度ポリエチレン接着性樹脂を介して、断熱層となる発泡OPPフィルムを形成した。
断熱層である発泡OPPフィルム上に、水性エマルジョンからなる下記下地層コーティング剤を、乾燥後の厚みが、0.5μmとなるように塗布、乾燥することで、下地層を形成した。
更に、その下地層の上に、水性エマルジョンからなる下記受容層コーティング剤-1を、乾燥後の膜厚が3μm となるように塗布、乾燥することで、受容層を形成した。
尚、文中で「部」とあるのは、特に断りの無い限り、重量基準である。
<下地層コーティング剤>
アローベースSB-1010(ユニチカ(株)製) … 20部
(ポリオレフィンエマルジョン)
ビニルブラン603(日信化学工業(株)製) … 20部
(塩化ビニル共重合エマルジョン)
トリプロピレングリコールモノメチルエーテル … 4部
純水 … 56部
<受容層コーティング剤-1>
ビニブラン690(日信化学工業(株)製、NV54%) … 16.2部
(塩化ビニル-アクリル酸エステル共重合体)
ビニブラン700(日信化学工業(株)製、NV30%) … 55.5部
(アクリルオリゴマーに内装された塩化ビニル系樹脂)
KF-352A(信越化学工業(株)製、NV100%) … 1.9部
(シリコーン化合物)
アデカノールUH-450VF((株)ADEKA製、NV30%) … 0.1部
(ウレタン会合剤)
カルボジライトE-05(日清紡ケミカル(株)製、NV41.3%)… 13.8部
(カルボジイミド架橋剤)
IPA … 12.4部
(実施例2)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層を下記組成の受容層コーティング剤-2にした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の熱転写受像シートを得た。
<受容層コーティング剤-2>
ビニブラン690(日信化学工業(株)製、NV54%) … 15.5部
ビニブラン700(日信化学工業(株)製、NV30%) … 52.9部
KF-352A(信越化学工業(株)製、NV100%) … 1.8部
アデカノールUH-450VF((株)ADEKA製、NV30%) … 4.9部
カルボジライトE-05(日清紡ケミカル(株)製、NV41.3%)… 13.2部
IPA … 11.8部
(実施例3)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層を下記組成の受容層コーティング剤-3とした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の熱転写受像シートを得た。
<受容層コーティング剤-3>
ビニブラン690(日信化学工業(株)製、NV54%) … 18.6部
ビニブラン700(日信化学工業(株)製、NV30%) … 63.7部
KF-352A(信越化学工業(株)製、NV100%) … 1.8部
アデカノールUH-450VF((株)ADEKA製、NV30%) … 0.1部
カルボジライトE-05(日清紡ケミカル(株)製、NV41.3%)… 1.6部
IPA … 14.2部
(実施例4)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層を下記組成の受容層コーティング剤-4とした以外は、実施例1と同様にして、実施例4の熱転写受像シートを得た。
<受容層コーティング剤-4>
ビニブラン690(日信化学工業(株)製、NV54%) … 17.8部
ビニブラン700(日信化学工業(株)製、NV30%) … 60.7部
KF-352A(信越化学工業(株)製、NV100%) … 1.7部
アデカノールUH-450VF((株)ADEKA製、NV30%) … 4.7部
カルボジライトE-05(日清紡ケミカル(株)製、NV41.3%)… 1.5部
IPA … 13.6部
(比較例1)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層を下記組成の受容層コーティング剤-5とした以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写受像シートを得た。
<受容層コーティング剤-5>
ビニブラン690(日信化学工業(株)製) … 16.3部
ビニブラン700(日信化学工業(株)製) … 55.6部
KF-352A(信越化学工業(株)製) … 1.9部
カルボジライトE-05(日清紡ケミカル(株)製) … 13.9部
IPA … 12.4部
(比較例2)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層を下記組成の受容層コーティング剤-6とした以外は、実施例1と同様にして、比較例2の熱転写受像シートを得た。
<受容層コーティング剤-6>
ビニブラン690(日信化学工業(株)製) … 18.9部
ビニブラン700(日信化学工業(株)製) … 64.7部
KF-352A(信越化学工業(株)製) … 1.8部
アデカノールUH-450VF((株)ADEKA製) … 0.1部
IPA … 14.5部
(比較例3)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層を下記組成の受容層コーティン
グ剤-7とした以外は、実施例1と同様にして、比較例3の熱転写受像シートを得た。
<受容層コーティング剤-7>
ビニブラン690(日信化学工業(株)製) … 18.9部
ビニブラン700(日信化学工業(株)製) … 64.8部
KF-352A(信越化学工業(株)製) … 1.8部
IPA … 14.5部
(比較例4)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層を下記組成の受容層コーティング剤-8とした以外は、実施例1と同様にして、比較例4の熱転写受像シートを得た。
<受容層コーティング剤-8>
ビニブラン690(日信化学工業(株)製) … 18.0部
ビニブラン700(日信化学工業(株)製) … 61.5部
KF-352A(信越化学工業(株)製) … 1.7部
アデカノールUH-450VF((株)ADEKA製) … 4.7部
ケミタイトPZ-33((株)日本触媒製) … 0.3部
(アジリジン系架橋剤)
IPA … 13.8部
〔熱転写シートの作製〕
支持体として、厚み4.5μmのポリエステルフィルムを用いて、グラビアコート法により、支持体の一方の面に、耐熱性樹脂層形成用インクを塗布し、乾燥膜厚1.3μmで形成して耐熱性樹脂層を得た。
他方の面に、所定位置にそれぞれ用意された昇華性染料層形成用イエローインク、昇華性染料層形成用マゼンタインク、昇華性染料層形成用シアンインクを用いて、昇華性染料層を各乾燥膜厚0.8μmで面順次に形成し、昇華性染料層を得た。
昇華性染料層の後方に剥離層形成用インクを用いて、剥離層を乾燥膜厚0.3μmで形成し、剥離層上に接着層形成用インクを用いて、接着層を乾燥膜厚1.5μmで形成することにより、二層構成からなる剥離性保護層を得た。
<耐熱性樹脂層形成用インク>
アクリルポリオール樹脂 … 15.0部
ステアリン酸亜鉛 … 1.5部
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル … 1.5部
タルク … 1.0部
2,6-トリレンジイソシアネート … 5.0部
トルエン … 50.0部
メチルエチルケトン … 20.0部
酢酸エチル … 6.0部
<昇華性染料層形成用イエローインク>
C.I.ソルベントイエロー93 … 0.6部
C.I.ソルベントイエロー16 … 3.6部
ポリビニルブチラール樹脂 … 3.2部
有機変性ポリシロキサン … 0.1部
2,6-トリレジンイソシアネート … 0.7部
メチルエチルケトン … 60.5部
トルエン … 30.3部
<昇華性染料層形成用マゼンタインク>
C.I.ディスパースレッド60 … 6.7部
C.I.ディスパースバイオレット26 … 1.3部
C.I.ソルベントブルー36 … 0.4部
ポリビニルブチラール樹脂 … 5.2部
有機変性ポリシロキサン … 0.1部
2,6-トリレンジイソシアネート … 0.9部
メチルエチルケトン … 55.3部
トルエン … 27.6部
シクロヘキサノン … 2.5部
<昇華性染料層形成用シアンインク>
C.I.ソルベントブルー36 … 5.9部
C.I.ソルベントブルー63 … 1.5部
ポリビニルブチラール樹脂 … 5.2部
有機変性ポリシロキサン … 0.2部
2,6-トリレンジイソシアネート … 0.8部
メチルエチルケトン … 55.9部
トルエン … 27.9部
シクロヘキサノン … 2.6部
<剥離層形成用インク>
アクリル樹脂 … 20.0部
ポリエチレンジオキシチオフェン … 4.0部
シリコーンパウダー … 4.0部
メチルエチルケトン … 48.0部
トルエン … 24.0部
<接着層形成用インク>
アクリル樹脂 … 10.0部
ポリエステル樹脂 … 3.5部
エポキシ樹脂 … 3.5部
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤 … 8.0部
メチルエチルケトン … 40.0部
トルエン … 35.0部
〔評価方法〕
上記で作製した熱転写受像シートならびに熱転写シートを用いて、市販の熱転写式昇華プリンタ(三菱電機(株)製デジタルカラープリンター CP-D70D)により、自然画を印画した。
判定方法としては、印画された自然画のハイライト部ならびにシャドー部を目視観察することにより、判定を行なった。
上記の評価の結果を表2に示す。
Figure 0007066971000002

表2の結果において、実施例1~実施例4より、本発明の熱転写受像シートを用いることにより、ハイライト部については濃度を低下させ、シャドー部においては、高い濃度の印画物を作製でき、自然画を忠実に再現できることが判った。
これに対し、比較例1では、ウレタン会合剤を添加しないことにより、シャドー部の印画濃度が、十分には高い濃度が得られない事がわかった。
これは、ウレタン会合剤が有するウレタン結合部の染料受容性の効果が得られなかったためと考えることができる。
また、比較例2と比較例3では、カルボジイミド架橋剤を含まないために、ハイライト部においては印画濃度が高くなっており、シャドー部においては、異常転写が発生していることが判る。
これは、架橋剤が含まれていないために、サーマルヘッドの低エネルギー領域においても、主剤である樹脂の染料受容性が発揮されてしまうためと考えられる。
比較例4では、カルボジイミド架橋剤の替わりとして、アジリジン系架橋剤を添加したことにより、ハイライト部の印画濃度を低下させることができるが、同時にシャドー部の印画濃度も低下してしまい、十分な自然画の再現がなされていない事が判る。
これは、カルボジイミド架橋剤に替えて、アジリジン系架橋剤を用いたことにより、全体的に昇華染料の受容性が低下してしまったためと考えられる。
以上のように、本発明の熱転写受像シートを用いることにより、印画画像のハイライト部は印画濃度を低下させ、シャドー部では高い印画濃度を出すことができ、自然画を忠実に再現した印画物を提供するができる。
10 … 熱転写受像シート
11 … 基材シート
12 … 背面層
13 … 断熱層
14 … 下地層
15 … 受容層

Claims (3)

  1. 基材シートと、前記基材シート上に少なくとも受容層を備える熱転写受像シートであって、
    前記受容層が、カルボキシル官能基を有する水溶性アクリルオリゴマーに内包された塩化ビニル系樹脂を少なくとも含み、カルボジイミド架橋剤ならびにウレタン会合剤を添加してなる事を特徴とする熱転写受像シート。
  2. 前記ウレタン会合剤の含有量が、前記塩化ビニル系樹脂ならびに前記カルボジイミド架橋剤の混合樹脂に対する固形分比率で、0.1%以上5.0%以下の範囲で添加されていることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
  3. 前記カルボキシル官能基に対する前記カルボジイミド架橋剤のカルボジイミド官能基の当量比が0.1以上1.0以下の範囲で配合されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱転写受像シート。
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