JP7066424B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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また、ADFを備えた画像読取装置では、生産性向上のために画像読取ユニットを2つ設けて、原稿の表裏(一方の面と他方の面)を一度の搬送で読み取ること(1パス両面読取と称す)ができるようにした構成も知られている。
画像読取装置において読取画像に生じる傾きについては、原稿の読取後に、読み取られた画像から原稿の斜行量を算出し、算出した斜行量に基づいて、読取画像の傾きを画像処理により補正する技術が知られている。
また、特許文献2では、画像読取装置において、読取画像から原稿先端を特定し、特定した原稿先端から原稿の傾きを算出する画像処理回路を表面用、裏面用それぞれに備えている。
特許文献1のように読取画像からエッジを抽出して斜行検知するためには、まず斜行検知を行う対象の画像データのすべての画素についてエッジであるか否かの判定を行って、エッジを抽出する。そのため、エッジ抽出には対象画像データのデータ量に応じた時間を要する。従って、斜行検知対象の画像領域(以下、斜行検知領域と称す)を狭めると、エッジ抽出完了までに掛かる時間を短縮でき、結果として斜行検知時間を短縮できる。
一方、斜行検知領域と、斜行検知する原稿のサイズと傾きにより、斜行量を算出できない場合が存在する。図3(b)では、図3(a)と同じ斜行検知領域であって、斜行量を算出できない例を示している。この場合のように、原稿の搬送方向において原稿の先端側の左右いずれか(または両方)の頂点が斜行検知領域から外れてしまっている場合、抽出したエッジから原稿先端部を特定することができず、従って斜行量を算出することができない。
[本実施例の画像読取装置及び画像形成装置の構成例]
図1は、ADFを含む画像読取装置の構成の一例を示す概略縦断面図である。
本実施形態に係る画像読取装置1000は、原稿の画像を読み取る画像読取部(以下、リーダと称す)200、自動原稿給紙部(以下、ADFと称す)100を有する。また、画像読取装置1000は図示しないコントローラ300が接続される。
以下、ADF100の動作について、図1を参照しながら説明する。
まず、図2(a)の制御ブロック図の説明をする。CPU(A)251はリーダ200及びADF100の各ユニットを統括的に制御する中央演算処理装置である。ROM(A)252はCPU(A)251が実行すべき制御内容をプログラムとして格納した記憶装置である。RAM(A)253はCPU(A)251が制御を行うのに必要な作業領域として使用される記憶装置である。
画像メモリ(A)260は、表面読取センサ208及び裏面読取センサ108により読み取られた画像データを一時的に格納する記憶装置である。
画像処理部(A)261は、画像メモリ(A)260に格納された読取画像に対し、必要に応じて後述する画像処理による補正を行う。
画像転送部(A)255は、画像処理部(A)261及び後述する斜行補正部270により画像処理が施された画像データを、後述するコントローラ300の画像メモリ(B)406に転送する。
また、CPU(A)251には原稿トレイ30上の原稿の有無を判断する原稿検知センサ14が接続される。
バックアップ部(A)256は、リーダ200及びADF100の制御に使用する作業用データの一部や、機体毎に設定を持つ場合の設定値等を保存するための記憶装置である。
また、CPU(A)251には、表面読取センサ208及び裏面読取センサ108により読み取られた原稿画像の斜行補正を実現するために、画像入力選択部273、斜行検知部(α)271及び斜行検知部(β)272、斜行補正部270、が接続される。
画像入力選択部273による画像入力選択機能、斜行検知部(α)271及び斜行検知部(β)272による斜行検知機能、斜行補正部270による斜行補正機能の詳細は後述する。
次に、図2(b)の制御ブロック図の説明をする。コントローラ300は、リーダ200、ADF100を含む画像読取システムとしての全体を制御する装置である。
CPU(B)301は、コントローラ300の各ユニットを統括的に制御する中央演算装置である。
ROM(B)302はCPU(B)301が実行すべき制御内容をプログラムとして格納した記憶装置である。
RAM(B)303はCPU(B)301が制御を行うのに必要な作業領域として使用される記憶装置である。
画像転送部(B)308は、画像転送部(A)255から画像を受信し、画像メモリ(B)306へ格納する。操作部304はユーザからの画像読取システム全体に対する動作指示やユーザへのメッセージ表示および読み取られた画像の表示を行う為のものであり、CPU(B)301との間で通信して所望の表示や入力を実施する。
リーダ200及びADF100の動作について、図1を参照して説明する。
画像読取装置1000の動作中、CPU(A)251は原稿トレイ30に設けられた原稿検知センサ14の出力を監視し、出力に変化があった場合は、その都度、通信ライン401を介して原稿検知センサ14の出力をCPU(B)301へ通知する。CPU(B)301は、通知された原稿検知センサ14の出力に基づき、原稿トレイ30上に原稿束Sが積載されているか否かを判断する。
一方、「流し読み開始要求」は、原稿トレイ30に積載された原稿束Sについて、表面読み取りユニット202を所定位置に停止させた状態で、ADF100により原稿を搬送しながら原稿を読み取る「流し読み」の開始を要求するものである。
一方、ユーザから原稿読み取り開始の指示が入力された際に、原稿トレイ30上に原稿束Sが積載されていれば、CPU(B)301は、CPU(A)251へ「流し読み開始要求」を送信する。
リーダ200は、CPU(B)301からの画像読取開始要求が「固定読み開始要求」と「流し読み開始要求」のいずれであるかに応じて、固定読みまたは流し読みを開始する。
以下、ADF100の動作について、図1を参照しながら説明する。
[片面流し読み]
ここでは、ADF100を使用した片面原稿読み取り動作(片面流し読み)について説明する。
ADF100は、1枚以上の原稿シートで構成される原稿束Sを積載する原稿トレイ30と、原稿の搬送開始前に、原稿束Sが原稿トレイ30より突出して下流への進出を規制する分離パッド21及び分離ローラ2と、給紙ローラ1とを有する。
原稿トレイ30には原稿検知センサ14が配設されており、原稿トレイ30上の原稿の有無が判断できるようになっている。
給紙ローラ1は、原稿トレイ30に積載された原稿束Sの原稿面に落下して回転する。これにより、原稿束の最上面の原稿が給紙される。給紙ローラ1によって給紙された原稿は、分離ローラ2と分離パッド21の作用によって1枚に分離される。この分離は公知の分離技術によって実現されている。
給紙路に送られた原稿は、表面読み取り搬送ローラ5及び表面読み取り上流ローラ51、表面読み取り下流ローラ52によって表面流し読み位置に搬送される。表面流し読みガラス201と表面ガラス対向部材6の間を通過する原稿の表面は表面LED203a、203bで照射される。その反射光は、複数のミラー204a、204b、204cで屈曲されながら、表面読取センサ208によって原稿の表面画像を1ラインずつ読み取られる(表面読み取り)。
表面読み取り下流ローラ52により搬送された原稿は、裏面読み取り搬送ローラ7及び裏面読み取り上流ローラ53、裏面読み取り下流ローラ54によって搬送された後、排紙ローラ12によって排紙トレイ13まで搬送される。
原稿が原稿トレイ30上に複数枚有る場合には、最終原稿の表面読み取り及び排紙トレイ13への排紙が終了するまで、前述の原稿束Sからの給紙、分離、搬送処理、表面流し読み位置での片面読取処理、及び排紙処理、を繰り返す。
ここでは、ADF100を使用した両面原稿読み取り動作(両面流し読み)について説明する。
両面流し読みは、片面流し読みにおける原稿表面の読み取りに、原稿裏面の読み取り動作を加えたものである。原稿の給紙、分離、搬送、及び表面読み取りについては前述の片面読み取り時と同様であるので説明を省略する。
表面読み取り下流ローラ52により搬送された原稿は、裏面読み取り搬送ローラ7及び裏面読み取り上流ローラ53、裏面読み取り下流ローラ54によって裏面流し読み位置に搬送される。原稿が裏面流し読み位置に達するより前に、移動可能に構成された裏面流し読みガラス101を図1に示す位置に移動させておく。
原稿が原稿トレイ30上に複数枚有る場合には、最終原稿の表面読み取り、裏面読み取り及び排紙トレイ13への排紙が終了するまで、前述の原稿束Sからの給紙、分離、搬送処理、表面流し読み位置及び裏面流し読み位置での表裏それぞれの読取処理、及び排紙処理、を繰り返す。
搬送に用いられるローラは、搬送系モータ111(図1には不図示の1つまたは複数のモータ)を駆動源として回転する。なお、搬送に用いられるローラは、給紙ローラ1、分離ローラ2、引き抜きローラ3、搬送ローラ4、読み取り上流ローラ5、表面読み取り上流ローラ51、表面読み取り下流ローラ52、裏面読み取り搬送ローラ7である。また、裏面読み取り上流ローラ53、裏面読み取り下流ローラ54、排紙ローラ12である。
特に、リードセンサ18を用いて搬送中の原稿の先端を検知し、リードセンサ18の原稿先端検知タイミングとリードセンサ18から表面流し読み位置までの距離に基づいて、表面流し読み位置での読み取り開始を制御する。また同様に、リードセンサ18の原稿先端検知タイミングとリードセンサ18から裏面流し読み位置までの距離に基づいて、裏面流し読み位置での読み取り開始を制御する。
リーダ200の動作について、図1を参照しながら説明する。
リーダ200は、原稿台ガラス209上に載置された原稿について、図1には図示しない光学系モータ226により移動可能に構成された表面読み取りユニット202を、図1の矢印に示す副走査方向に一定速度で走査する。これにより、原稿に記録された画像情報を1ラインずつ光学的に読み取る(固定読み)。
原稿トレイ30に積載された原稿の両面を読み取る場合は、表面(一方の面)については片面流し読みと同様に画像を読み取り、裏面(他方の面)については前述の通りADF100に搭載された裏面読み取りユニット102で画像を読み取る(両面流し読み)。
表面シェーディング白板210及び裏面シェーディング白板110は、シェーディングによる白レベルの基準データを作成するための白板である。
原稿の読み取り前に表面シェーディング白板210及び裏面シェーディング白板110を表面読み取りユニット202及び裏面読み取りユニット102でそれぞれ読み取り、読み取った結果を画像処理することで表裏それぞれの基準データを作成する。
図4は、リーダ200及びADF100における画像データの授受(経路)の一例を示す図である。リーダ200及びADF100における読取画像の画像処理について、図4を参照して説明する。
図4に示すように、表面読取センサ208及び裏面読取センサ108により読み取られた画像データは、前述の通り画像メモリ(A)260に格納されるが、同時に、画像入力選択部273へも入力される。
画像入力選択部273は、表面読取センサ208及び裏面読取センサ108と、斜行検知部(α)271及び斜行検知部(β)272を、CPU(A)251から予め設定された情報に基づき選択的に接続する。
図5(a)は、表面読取センサ208からの入力を斜行検知部(α)271へ出力し、かつ裏面読取センサ108からの入力を斜行検知部(β)272へ出力する場合を表している。
画像入力選択部273は、斜行検知部(α)271への出力を選択する画像入力選択部(α)273aと、斜行検知部(β)272への出力を選択する画像入力選択部(β)273bを有する。
ここで図4に示すように、斜行検知部(α)271及び斜行検知部(β)272は、画像入力選択部273から画像データの入力を受ける。
斜行検知部(α)271及び斜行検知部(β)272は、画像入力選択部273から入力された読取画像の画像データと、CPU(A)251から予め設定された情報に基づいて読取画像から原稿の斜行検知を行う。予め設定される情報として、斜行検知領域がある。斜行検知部(α)271及び斜行検知部(β)272は全く同じ構成であるので、以下、斜行検知部(α)271を例に説明する。
図6(a)は原稿を表し、図6(b)は図6(a)の原稿の表面を流し読みで読み取った読取画像を表している。
表面読み取りユニット202で原稿画像を読み取る際には、原稿に斜行が発生する可能性を考慮し、図6(b)のように予め原稿サイズより大きい領域を読み取る。具体的には、画像読取装置1000として許容する量の上限まで斜行が発生していたとしても、原稿全体を読み取ることが可能なように読取領域を拡大する。
読取領域の主走査幅については、表面読取センサ208及び裏面読取センサ108で読取可能な最大幅で固定する。読取領域の副走査長については、原稿サイズと読取開始タイミング及び読取終了タイミングにより決定される。
図21(a1)、(a2)、(a3)、(a4)は、搬送中の原稿に斜行が発生していない場合を表している。図21(a1)及び(a3)はADF100の断面図、図21(a2)、(a4)はADF100の湾曲した搬送路を平面に展開した図である。図21(a1)と(a2)、(a3)と(a4)の間の鎖線は、それぞれ二図における位置の対応を示している。
リードセンサ18の副走査位置と、表面流し読み位置との距離をLとする。図21(a2)において、原稿先端がリードセンサ18に達した後、距離Lだけ原稿を搬送し、その搬送において斜行が生じなかった場合の原稿位置は、図21(a4)に示すようになる。
例えば、図21(a2)、(a4)に示すように原稿が斜行していなければ、原稿先端がリードセンサ18に達した後、距離Lだけ原稿を搬送したタイミング(図21(a4)で表した時点)で表面の読取を開始したとする。この場合でも、原稿先端全体(図中原稿左上頂点から原稿右上頂点まで)を読み取ることができる。
図22(b1)、(b3)及び図23(b5)は、ADF100の断面図、図22(b2)、(b4)及び図23(b6)は、湾曲した搬送路を平面に展開した図である。
なお、図22(b1)と(b2)、(b3)と(b4)、図23(b5)と(b6)の間の鎖線は、それぞれ二図における位置の対応を示している。
図22(b2)において原稿先端がリードセンサ18に達した後、距離Lだけ原稿を搬送し、その搬送において新たな斜行が生じなかった場合の原稿位置は、図22(b4)に示すようになる。このとき、原稿先端の搬送路における主走査方向中心位置、すなわち原稿先端のうちリードセンサ18で検知した箇所(以下、先端検知点と称す)は、表面流し読み位置に達している。しかし、原稿左上頂点は表面流し読み位置より下流に位置している。
この様な場合、このタイミング(図22(b4)で表した時点)で表面の読取を開始すると、表面流し読み位置より下流に位置している原稿部分については読み取ることができずに読取画像に欠落が生じてしまう。
また、原稿左上頂点は表面流し読み位置より上流に位置しており、このタイミングで表面の読取を開始すれば、読取画像に欠落は発生しない。本実施形態においては、原稿画像先端側の欠落を防ぐために、原稿先端がリードセンサ18に達した後、距離(L-20.0[mm])だけ原稿を搬送したタイミングで表面読取を開始する。すなわち、先端検知点が表面読み取り開始位置に達する20.0[mm]手前から、画像読取を開始するものとする。
また、裏面読取についても、表面読取と同様に、読取画像に欠落が発生しないよう、読取開始タイミング及び読取終了タイミングを決定する。先端検知点が裏面読み取り開始位置に達する20.0[mm]手前から画像読取を開始し、後端検知点が裏面読み取り開始位置に達した20.0[mm]後に、画像読取を終了する。
本実施形態においては、斜行検知部(α)271では、この影を検知して原稿先端を判定して斜行量を算出する。具体的には、読取画像のうち斜行検知領域の画像についてエッジ抽出を行った後、連続したエッジを抽出して原稿先端部の影及び原稿先端を判定し、原稿先端から斜行量を算出する。
図6(c)、(d)に示すように、抽出したエッジのうち、連続するエッジを原稿の影として判定し、原稿の影の内側が原稿である、すなわち、原稿の影の1つ内側の画素を原稿端として判定する。原稿先端の判定後、図6(d)に示すように、読取領域と原稿の主走査方向の先端の縁とが成す角から、斜行量θを算出する。また、原稿の左上頂点及び右上頂点の座標も合わせて算出する。特に左上頂点(以下、基準端点と称す)の座標は、斜行補正の際に回転処理の基準として用いる。
例えば、図3(b)に示したように、設定された斜行検知領域に対し原稿の傾きが大きくなるとする。この場合、搬送方向において原稿の先端側の左右いずれか(または両方)の頂点が斜行検知領域から外れてしまい、抽出したエッジから原稿先端部を特定することができず、斜行量を算出することができない。
斜行検知部(α)271は、斜行検知を行った後、斜行検知結果(斜行量を算出できたか否か、及び斜行量を算出できた場合にはその斜行量と基準端点の座標)を内部に保持する。CPU(A)251は、斜行検知部(α)271が内部に保持する斜行検知結果を読み出して使用する。
画像処理部261は、図4に示すように、画像メモリ260から読み出された画像データの入力を受ける。画像処理部261は、入力された画像データに対し、CPU(A)251から予め設定された情報に基づき、画像データ上のスジ画像等のゴミ画像の検知及び補正の画像処理を施す。
画像処理部261により画像処理された画像データは、図4に示すように、斜行補正部270へ入力される。斜行補正部270は入力された画像データに対し、CPU(A)251から予め設定された情報に基づき、画像の斜行を画像処理により補正(以下、斜行補正と称す)し、補正した画像を画像転送部(A)255へ出力する。
図7(a)は、原稿の読取画像、すなわち、補正を行う前の元画像を表している。図7(a)に示す場合では、原稿画像が右肩下がりに斜行量θだけ傾いている。斜行検知部(α)271及び斜行検知部(β)272による斜行検知により、原稿の斜行量θ及び基準端点の座標が算出されている。
斜行補正部270は、CPU(A)251から予め設定された原稿の主走査幅と副走査長、斜行量(角度)及び基準端点の座標に基づき、入力された画像データの各画素について出力の可否及び出力の順番を制御することで画素の並べ替えを行う。
画素1-1の右下にある画素1-2は原稿外領域でなく、また既に出力済みでもないため、その画素を画素1-2として出力する。画素1-2の出力後は、右隣の画素が原稿外領域でなく、また既に出力済みでもないため、その画素を画素1-3として出力する。
[斜行検知時間]
図8は、画像読取から画像出力までのタイミングの一例を示す図である。図8(a)を用いて、斜行検知時間について説明する。
図8(a)は、片面読み取りにおいて、斜行検知部(α)271で斜行検知をした場合の例である。この場合、前述の通り、表面読取センサ208による表面画像読取(図中(1))開始後、斜行検知部(α)271は、表面読取センサ208により読み取られた画像データを、画像入力選択部273を経て順次入力として受け(図中(2-1))、斜行検知を行う。
斜行検知においては前述の通り、まず読取画像のうち斜行検知領域の画像についてエッジ抽出を行う(図中(2-2))。エッジ抽出は画像データの入力と並行して行われる。斜行検知領域の画像についてのエッジ抽出が完了した後、抽出したエッジから原稿先端を特定し(図中(2-3))、斜行量及び基準端点の座標を算出し(図中2-4)、斜行検知が完了する。
斜行検知完了後、画像処理部261における画像処理(図中(3))、斜行補正部270及び画像転送部(A)255における斜行補正及び画像出力(図中(4))が行われる。
このように斜行検知領域の副走査長を短くすると、画像データの入力を受けてエッジ抽出を行う時間(図中(2-2))が短縮されることで、斜行検知完了のタイミングが早くなる。すなわち、斜行検知時間が短縮される。斜行検知完了のタイミングが早まることに従い、画像の出力開始タイミングも早くなる。その結果、画像の出力完了タイミングも早まるため原稿の読み取りを開始してから出力が完了するまでの時間を短縮できる。すなわち、画像読取装置の生産性が向上する。
斜行検知部(α)271及び斜行検知部(β)272で斜行検知を行う際、CPU(A)251は予め斜行検知領域の設定を行う。斜行検知部(α)271及び斜行検知部(β)272は設定された斜行検知領域に基づき、前述の方法で斜行検知を行う。
また、図6(c)、(d)中に斜線で表した斜行検知領域は、前述の通り、斜行検知時間削減のため、副走査長を必要最小限まで狭めることが望ましい。一方前述の通り、斜行検知領域の設定と斜行検知する原稿のサイズと傾きにより、斜行量を算出できない場合が存在する。従って、斜行検知領域は、検知したい斜行量に応じて設定する必要がある。具体的には、検知したい斜行量の最大値に応じて、斜行検知領域の副走査方向開始位置及び副走査長を設定する。
なお、斜行検知領域の主走査幅については、表面読取センサ208及び裏面読取センサ108で読取可能な最大幅で固定する。
図9(a1)、(a2)に示すように、A3サイズ縦送り原稿の斜行を3[°]まで斜行検知したい場合は、画像読取を開始し副走査方向に10.0[mm]読み取ったところで斜行検知を開始する。すなわち、リードセンサ18において検知した先端検知点が表面流し読み位置に到達する10.0[mm]手前を斜行検知領域の副走査方向開始位置とする。
また、斜行検知領域の副走査長については、原稿先端側の左右両方の頂点が斜行検知領域内に収まるため、すなわち、A3サイズ縦送りの3[°]の斜行を検知できるためには、297×sin3[°]≒15.5[mm]より長く取る必要がある。
なお、本実施形態においては、A3サイズ縦送り原稿が読取可能な主走査方向最大サイズの原稿となっている。従って図9(a1)、(a2)に示すように斜行検知領域を設定した場合、全ての原稿に対して、3[°]までの斜行検知が可能である。以下、図9(a1)、(a2)に示した斜行検知領域の設定を「3[°]設定」と称す。
また、斜行検知領域の副走査長については、原稿先端側の左右両方の頂点が斜行検知領域内に収まるため、すなわち、A4サイズ縦送りの12[°]の斜行を検知できるためには、210×sin12[°]≒43.7[mm]より長く取る必要がある。
なお、図10(b1)、(b2)に示すようにA4サイズ縦送りの12[°]の斜行を検知できるように検知領域を設定した場合、B4サイズ縦送りの原稿についても12[°]までの斜行を検知できる。以下、図10(b1)、(b2)に示した斜行検知領域の設定を「12[°]設定」と称す。
図11は、ADF100及び原稿トレイ30に載置された原稿束を上から見た図である。原稿束は、原稿表面が上向き(フェイスアップと称す)の状態で原稿トレイ30に載置される。図11を用いて、異幅混載時の斜行量について説明する。
原稿トレイ30には、図11中の上下方向に移動可能な原稿ガイド120が備えられている。ユーザが原稿トレイ30に原稿束を載置する際、原稿束の主走査幅に合わせて原稿ガイド120を移動させる。これにより、載置された原稿束は原稿ガイド120により主走査方向に規制され、整えられる。結果として、給紙時の原稿の斜行を抑制することができる。
図11(c)、(d)においては、主走査幅が小さい方の原稿(図中「小サイズ原稿」)が原稿束のうち最上部に位置している。
異幅混載の場合、原稿ガイド120は原稿のうち最大の主走査幅、すなわち主走査幅が大きい方の原稿(図中「大サイズ原稿」)に合わせて移動せざるを得ない。そのため、小サイズ原稿については、原稿ガイド120による規制が行われない。
本実施形態において、原稿ガイド120により主走査方向に規制された原稿を給紙して読み取る場合、すなわち、原稿が非混載あるいは同幅混載の場合、原稿の読取画像において生じる斜行量は最大で3[°]である。
画像読取装置1000として保証する組み合わせの異幅混載において、搬送された小サイズ原稿の読取画像において生じる斜行量は、図12に示すようにB4サイズ縦送り原稿で最大8.9[°]、A4サイズ縦送り原稿で最大12[°]となる。なお、ここではA3サイズ縦送りとB4サイズ縦送りの混載、B4サイズ縦送りとA4サイズ縦送りの混載であるとする。
前述の通り、斜行検知時間削減のため、斜行検知領域の副走査長は必要最小限とすることが望ましい。従って異幅混載以外のジョブ(非混載のジョブまたは同幅混載のジョブ)においては、全ての原稿で3[°]まで検知できればよい。そのため、斜行検知領域を3[°]設定とする。なお、この場合の斜行検知領域を第2の検知領域とする。
一方、異幅混載のジョブにおいては、B4サイズ縦送り原稿で8.9[°]且つA4サイズ縦送り原稿で12[°]まで検知できるように斜行検知領域を設定する必要がある。すなわち、斜行検知領域を12[°]設定にする必要がある。なお、この場合の斜行検知領域を第1の検知領域とする。
また、異幅混載であってもユーザが小サイズ原稿の突き当てを行った場合、斜行が抑制され、斜行量が3[°]以下に収まる可能性がある。この場合のように3[°]以下に収まるのであれば、斜行検知領域を3[°]設定とした方が斜行検知時間が短縮されて好ましい。
斜行検知部(β)272では斜行量が3[°]以下に収まった場合に斜行検知時間を短縮するために3[°]設定、つまり図9(a1)、(a2)に示すように斜行検知領域を設定して斜行検知を行う。
図13(a)は、原稿の斜行量が3[°]以下の場合、図13(b)は原稿の斜行量が3[°]を超えて12[°]以下の場合である。
図13(a)の場合では、斜行検知部(β)272の斜行検知で斜行量が算出できるため、その時点で斜行検知が完了する。
なお、両面ジョブについては、図5(a)に示すように、画像入力選択部273の設定を行い。表面の読取画像について斜行検知部(α)271により斜行検知が行われ、裏面の読取画像については斜行検知部(β)272により斜行検知が行われるように構成する。
これは、表面読み取りユニット202及び裏面読み取りユニット102の組み付け誤差、またリーダ200に対してのADF100の組み付け誤差、ADF100内の各種搬送ローラの製造誤差など、表面画像と裏面画像にそれぞれ異なる傾きが生じることへの対処である。
図14、15は、画像読取装置1000の流し読みジョブにおける制御フローの一例を示すフローチャートである。
図14、15に示す各処理は、主としてCPU(A)251が実行する。図14、15を用いて、コントローラ300から流し読み開始要求を受けてから、原稿画像を読み取りコントローラ300へ送信するまでのリーダ200及びADF100の制御について説明する。
CPU(A)251は、CPU(B)301から流し読み開始要求を受信すると、まず原稿の搬送を開始する(S101)。原稿を前述の方法で搬送していくが、原稿が読取開始位置に達する前に、画像入力選択部273及び斜行検知部(α)271、斜行検知部(β)272、の設定を行う必要がある。これらの設定は、ジョブが片面読み取りジョブであるか両面読み取りジョブであるか、また異幅混載ジョブであるかそれ以外のジョブであるかにより異なる。
片面読み取りジョブであった場合(S102:Yes)、CPU(A)251は、異幅混載ジョブであるか否かを判断する(S103)。
異幅混載ジョブであった場合(S103:Yes)、CPU(A)251は、図5(b)に示すように画像入力選択部273の設定を行う(S104)。すなわち、表面の読取画像について斜行検知部(α)271と斜行検知部(β)272の両者で斜行検知が行われるようにする。
CPU(A)251は、斜行検知部(β)272の斜行検知領域を3[°]設定とする(S106)。
CPU(A)251は、ステップS101の処理において搬送を開始された原稿について、原稿表面の読取処理を行う(S107)。本実施形態においては、前述の通りリードセンサ18において検知した先端検知点が読取開始位置(ステップS107の処理においては表面流し読み位置)に到達する20.0[mm]手前から画像読取を開始する。読み取られた画像は、前述の通り画像メモリ(A)260へ格納されると共に、画像入力選択部273へ入力される。
CPU(A)251は、3[°]設定における斜行検知時間が経過していなければ(S108:No)、ステップS108の処理を繰り返す。
CPU(A)251は、画像メモリ(A)260に格納された読取画像に対し、画像処理部261における画像処理及びステップS110の処理において読み出した斜行量及び基準端点の座標に基づいて、斜行補正部270における斜行補正を行う(S111)。
CPU(A)251は、補正した画像を、前述の通り画像転送部(A)255により順にコントローラ300へ転送する(S112)。
CPU(A)251は、原稿トレイ30上に原稿がない場合(S114:No)、全ての原稿の読取処理が完了しているため、CPU(A)251は、ジョブを終了する。
この場合CPU(A)251は、12[°]設定における斜行検知時間が経過したら(S120:Yes)、12[°]設定により斜行検知を行った斜行検知部(α)271の斜行検知結果を読み出し、斜行量を算出できたか否かを確認する(S121)。
CPU(A)251は、画像メモリ(A)260に格納された読取画像に対し、画像処理部261における画像処理、及びステップS122の処理において読み出した斜行量及び基準端点の座標に基づいて、斜行補正部270における斜行補正を行う(S123)。
以降の処理では、CPU(A)251は、斜行検知部(β)272により斜行量が算出できていた場合(S109:Yes)と同様に処理を行う(S112)。
このように大きく斜行して搬送される原稿は、紙詰まりにより原稿がダメージを受けてしまう可能性が高い。そのため、原稿がダメージを受けることを防ぐためにこの場合、CPU(A)251は、原稿の搬送を停止する(S130)。その後CPU(A)251は、コントローラ300へ紙詰まり(JAM)発生を通知して(S131)、ジョブを終了する。
なお、この場合は片面読み取りジョブであるため、裏面の画像読み取りは行われず、裏面の読取画像は画像入力選択部273へ入力されない。
CPU(A)251は、ステップS101の処理において搬送を開始された原稿について、原稿表面の読取処理を行う(S142)。なお、読取処理については、ステップS107の処理と同様である。
CPU(A)251は、3[°]設定における斜行検知時間が経過していなければ(S143:No)、ステップS143の処理を繰り返す。
CPU(A)251は、画像メモリ(A)260に格納された読取画像に対し、画像処理部261における画像処理、及びステップS145の処理において読み出した斜行量及び基準端点の座標に基づいて、斜行補正部270における斜行補正を行う(S146)。
以降の処理では、CPU(A)251は、前述の場合と同様にステップS112の処理を行う。
CPU(A)251は、図5(a)に示すように画像入力選択部273の設定を行う(S201)。すなわち、表面の読取画像について斜行検知部(α)271により斜行検知を行い、裏面の読取画像について斜行検知部(β)272により斜行検知が行われるようにする。
CPU(A)251は、12[°]設定における斜行検知時間が経過していなければ(S206:No)、ステップS206の処理を繰り返す。
CPU(A)251は、画像メモリ(A)260に格納された表面読取画像に対し、画像処理部261における画像処理、及びステップS208の処理において読み出した斜行量及び基準端点の座標に基づいて、斜行補正部270における斜行補正を行う(S209)。
CPU(A)251は、画像1枚分の転送が完了すると(S211:Yes)、原稿表面の読取処理が完了する。転送が完了していない場合(S211:No)、CPU(A)251は、ステップS211の処理を繰り返す。
CPU(A)251は、12[°]設定における斜行検知時間が経過していなければ(S212:No)、ステップS211の処理を繰り返す。
CPU(A)251は、斜行検知部(β)272により斜行量が算出できていた場合(S213:Yes)、斜行検知部(β)272が保持する斜行量及び基準端点の座標を読み出す(S214)。
CPU(A)251は、補正した画像を前述の通り画像転送部(A)255により順にコントローラ300へ転送する(S216)。
CPU(A)251は、画像1枚分の転送が完了すると(S217:Yes)、原稿裏面の読取処理が完了する。転送が完了していない場合(S217:No)、CPU(A)251は、ステップS217の処理を繰り返す。
このように、ステップS217の処理まで進むと原稿1枚の表裏読取処理が完了する。以降は片面ジョブの場合と同様にステップS114の処理を実行する。
また、斜行検知部(α)271により表面読取画像の斜行量が算出できたが斜行検知部(β)272により裏面読取画像の斜行量が算出できなかった場合(S212:No)、12[°]を超える斜行が発生していると判断する。すなわち12[°]設定で斜行量が算出できなかった場合、12[°]を超える斜行が発生していると判断する。この場合には、CPU(A)251は、ステップS121:Noの場合と同様にステップS130以降の処理を行う。
以下、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ機能構成は、同一の符号を付すと共にその説明を省略する。
画像読取装置1000においては、表面読み取りユニット202及び裏面読み取りユニット102の組み付け誤差、またリーダ200に対してのADF100の組み付け誤差、ADF100内の各種搬送ローラの製造誤差などが生じることがある。この場合、表面画像と裏面画像にそれぞれ異なる傾きが生じることがある。
これにより、表面画像の斜行量がわかれば裏面画像の斜行量を算出することができるため、原稿の両面読み取り時に表裏それぞれの斜行検知を行わなくても、表面の斜行検知のみを行えばよい。
本実施形態に係る画像読取装置1000は、機体毎の設定値θΔ及び(xΔ,yΔ)をバックアップ部(A)256に有する。
設定値θΔは、両面読み取り時の表面画像に対する裏面画像の斜行量(相対斜行量)である。設定値(xΔ,yΔ)は、両面読み取り時の裏面画像における表面基準端点座標に相当する点の、表面画像との座標の差分である。
なお、設定値θΔ及び(xΔ,yΔ)の取得は、画像読取装置1000の製造時に行われる。設定値θΔ及び(xΔ,yΔ)の取得に先立ち、オペレータは調整用のチャートを原稿トレイ30上に平行に載置し、原稿ガイド120により主走査方向に規制を行う。
CPU(A)251は、図5(a)に示すように画像入力選択部273の設定を行う(S302)。すなわち、表面の読取画像について斜行検知部(α)271により斜行検知が行われ、裏面の読取画像について斜行検知部(β)272により斜行検知が行われるようにする。
CPU(A)251は、斜行検知部(β)272の斜行検知領域についても3[°]設定とする(S304)。
ステップS302及びS303の処理、また、ステップS302及びS304の処理により、搬送された原稿の表裏の読取画像において生じる斜行量がそれぞれ3[°]までであれば、斜行検知部(α)271及び斜行検知部(β)272により斜行検知できる。
本実施形態においては、前述の通りリードセンサ18において検知した原稿先端が読取開始位置(ステップS305の処理においては表面流し読み位置と裏面流し読み位置のそれぞれ)に到達する20[mm]手前から画像読取を開始する。
なお、読み取られた画像は、前述の通り画像メモリ(A)260へ格納されると共に、画像入力選択部273へ入力される。
CPU(A)251は、3[°]設定における斜行検知時間が経過していなければ(S306:No)、ステップS306の処理を繰り返す。
CPU(A)251は、斜行検知部(α)271により斜行量が算出できていた場合(S307:Yes)、斜行検知部(α)271が保持する斜行量θ1及び原稿右上頂点の座標(x1,y1)を読み出す(S308)。
CPU(A)251は、3[°]設定における斜行検知時間が経過していなければ(S309:No)、ステップS309の処理を繰り返す。
CPU(A)251は、ステップS308の処理において読み出した斜行量θ1及びステップS311の処理において読み出した斜行量θ2に基づいて、設定値θΔを算出する(S312)。以下、設定値θΔの算出について説明する。
図17(a)に示す表面読取画像の斜行量θ1 =-2[°]、また、図17(b)に示す裏面読取画像の斜行量θ2 = 3[°]に対してθΔを求める。
図17(a)の表面画像に対して斜行量の表裏での差が全くない場合、裏面画像は図17(c)に示すようになり、θ2 = -θ1となる。図17(c)に対する図17(b)の斜行量の差分(図17(d)に示す)が、設定値θΔとなる。従って、設定値θΔはθΔ = θ2 -(- θ1) = θ2 + θ1により求められる。従って、このときθΔ = 1[°]となる。
なお、図17に示すように斜行量は基準端点である原稿左上頂点を基準に、反時計回りを正、時計回りを負としている。
図18(a)に示す表面読取画像の原稿右上頂点の座標(x1,y1)、図18(b)に示す裏面読取画像の基準端点の座標(x2,y2)に対して、(xΔ,yΔ)を求める。
図18(a)の表面画像に対し、斜行量の表裏での差が全くない場合、裏面画像は図18(c)に示すようになる。この場合の基準端点は、表面の原稿右上頂点に相当し、(x3,y3) =(x1,ymax - y1) となる。
なお、図18中の(x0,y0)は原点、すなわち(x0,y0) = (0,0)であり、ymaxは表面読取センサ208及び裏面読取センサ108で読取可能な最大幅(画素数)である。
また、CPU(A)251は、斜行検知部(α)271により表面読取画像の斜行量が算出できたが、斜行検知部(β)272により裏面読取画像の斜行量が算出できなかった場合(S310:No)、3[°]を超える斜行が発生していると判断する。
この場合、CPU(A)251は、原稿がダメージを受けることを防ぐために原稿の搬送を停止する(S320)。
CPU(A)251は、コントローラ300へ紙詰まり(JAM)発生を通知して(S321)処理を終了する。
なお、設定値の取得に際しこのようにJAMが発生した場合、オペレータは操作部304を通じJAM発生通知を受ける。その後、操作部304に表示される指示に従いJAM解消処理を行った後、調整用チャートを再度原稿トレイ30上に平行に載置し、原稿ガイド120により主走査方向に規制を行ったうえで設定値の取得をやり直す。
設定値θΔ及び(xΔ,yΔ)を用いることで、両面読み取り時でも表裏の読取画像それぞれについて斜行検知を行わずに表面の斜行検知のみ行えば、表面の斜行量と設定値θΔに基づいて裏面の斜行量を算出することができる。また、裏面の基準端点座標についても、表面の原稿右上頂点の座標と設定値(xΔ,yΔ)に基づいて算出することができる。
図19、20は、画像読取装置1000の流し読みジョブにおける制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、図19、20に示す各処理は、主としてCPU(A)251により実行される。図19、20を用いて、コントローラ300から流し読み開始要求を受けてから、原稿画像を読み取りコントローラ300へ送信するまでのリーダ200及びADF100の制御について説明する。
なお、図19に示す各処理については、図14に示す処理と同様の処理であるためその説明を省略する。すなわち、本実施形態における片面読み取り時の制御は、第1実施形態の場合と同様である。
以下、両面読み取りジョブであった場合(S402:No)について、図20を用いて説明する。
CPU(A)251は、異幅混載ジョブであった場合(S501:Yes)、図5(b)に示すように画像入力選択部273の設定を行う(S502)。すなわち、表面の読取画像について斜行検知部(α)271と斜行検知部(β)272でそれぞれ斜行検知が行われるようにする。
CPU(A)251は、斜行検知部(β)272の斜行検知領域を3[°]設定とする(S504)。
CPU(A)251は、ステップS401の処理において搬送を開始された原稿について、原稿両面の読取処理を行う(S505)。
CPU(A)251は、3[°]設定における斜行検知時間が経過していなければ(S506:No)、ステップS506の処理を繰り返す。
CPU(A)251は、画像メモリ(A)260に格納された表面読取画像に対し、画像処理部261における画像処理、及びステップS508の処理において読み出した斜行量及び基準端点の座標に基づいて、斜行補正部270における斜行補正を行う(S509)。
画像1枚分の転送が完了すると(S511:Yes)、原稿表面の読取処理が完了する。転送が完了していない場合(S511:No)、CPU(A)251は、ステップS511の処理を繰り返す。
CPU(A)251は、ステップS508の処理において読み出した斜行量と右上頂点の座標、ステップS512の処理において読み出した設定値θΔ及び(xΔ,yΔ)に基づいて、裏面読取画像の斜行量及び基準端点座標を算出する(S513)。
CPU(A)251は、補正した画像を前述の通り画像転送部(A)255により順にコントローラ300へ転送する(S515)。
画像1枚分の転送が完了すると(S516:Yes)、原稿裏面の読取処理が完了する。転送が完了していない場合(S516:No)、 CPU(A)251は、ステップS516の処理を繰り返す。
このように、ステップS516の処理まで進むと原稿1枚の表裏読取処理が完了する。以降は片面ジョブの場合と同じく、ステップS413の処理を実行する。
CPU(A)251は、画像メモリ(A)260に格納された表面読取画像に対し、画像処理部261の画像処理、及びステップS522の処理において読み出した斜行量及び基準端点の座標に基づいて、斜行補正部270における斜行補正を行う(S523)。
画像1枚分の転送が完了すると(S525:Yes)、原稿表面の読取処理が完了する。転送が完了していない場合(S525:No)、CPU(A)251は、ステップS525の処理を繰り返す。
CPU(A)251は、ステップS522の処理において読み出した斜行量と右上頂点の座標、ステップS526の処理において読み出した設定値θΔ及び(xΔ,yΔ)に基づいて、裏面読取画像の斜行量及び基準端点座標を前述の方法で算出する(S527)。
以降の処理では、CPU(A)251は、斜行検知部(β)272により斜行量が算出できていた場合(S507:Yes)と同様に処理を行う(S515)。
また、本実施形態では、異幅混載以外の両面ジョブにおいては、表面の読取画像について斜行検知部(α)271で行い、裏面の読取画像について斜行検知部(β)272で斜行検知が行われるようにしているが、これに限るものではない。例えば、表面の読取画像について斜行検知部(α)271で斜行検知を行い、裏面の斜行量については異幅混載時と同様に設定値設定値θΔ及び(xΔ,yΔ)と表面の斜行量から算出してもよい。
Claims (6)
- 原稿を第1方向に搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送される前記原稿の第1面の画像を読み取る第1の読取手段と、
前記搬送手段によって搬送される前記原稿の前記第1面とは反対側の第2面の画像を読み取る第2の読取手段と、
前記第1の読取手段の読取結果を表す第1の読取画像における前記第1方向に直交する第2方向に対する前記第1の読取画像の傾き量に対応する斜行量を前記第1の読取画像に対応する画像データに基づいて決定し、且つ前記第2の読取手段の読取結果を表す第2の読取画像における前記第2方向に対する前記第2の読取画像の傾き量に対応する斜行量を決定する決定手段、
前記第1の読取画像における斜行量と前記第2の読取画像における斜行量との関係を示す情報が格納された格納手段と、
前記決定手段によって決定された前記第1の読取画像における斜行量が小さくなるように前記第1の読取画像に対して斜行補正を行い、且つ前記決定手段によって決定された前記第2の読取画像における斜行量が小さくなるように前記第2の読取画像に対して斜行補正を行う補正手段と、を有する装置であって、
前記格納手段には、画像読取装置の機器毎に予め算出された前記情報が格納されており、
前記決定手段は、前記第1の読取画像に対応する画像データに基づいて決定された前記第1の読取画像の斜行量と、前記格納手段に格納された前記情報とに基づいて、前記第2の読取画像の斜行量を決定することを特徴とする、
画像読取装置。 - 前記格納手段には、前記第1の読取画像の斜行量と前記第2の読取画像の斜行量との差と、前記第1の読取画像の斜行補正の際の基準となる端点と前記第2の読取画像の斜行補正の際の基準となる端点との位置の差分とが、前記情報として格納されることを特徴とする、
請求項1に記載の画像読取装置。 - 前記決定手段は、
第1の検知領域に対応する、前記第1の読取手段から出力された前記第1の読取画像の画像データに基づき、前記第1の読取画像における斜行量を検知する第1の検知手段と、
第2の検知領域に対応する、前記第1の読取手段から出力された前記第1の読取画像の画像データに基づき、前記第1の読取画像における斜行量を検知する第2の検知手段と、を備え、
前記第1の検知手段で前記第1の読取画像における斜行量が検知できない場合に、前記第2の検知手段で前記第1の読取画像における斜行量を検知することを特徴とする、
請求項1又は2に記載の画像読取装置。 - 前記原稿の搬送方向における前記第1の検知領域の長さは、前記原稿の搬送方向における前記第2の検知領域の長さより長いことを特徴とする、
請求項3に記載の画像読取装置。 - 前記第1の検知領域および前記第2の検知領域は、前記原稿の搬送方向において前記原稿の先端側であることを特徴とする、
請求項3又は4に記載の画像読取装置。 - 前記決定手段は、前記第1、第2の読取手段により前記第2方向の幅が異なる原稿を読み取る場合、前記第1の検知手段で前記第1の検知領域に対応する、前記第1の読取手段から出力された前記第1の読取画像の画像データに基づき、前記第1の読取画像における斜行量を検知し、前記第1の読取画像における斜行量を検知できない場合には、前記第2の検知手段で前記第2の検知領域に対応する、前記第2の読取手段から出力された前記第2の読取画像の画像データに基づき、前記第2の読取画像における斜行量を検知することを特徴とする、
請求項3乃至5のいずれか一項に記載の画像読取装置。
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