JP7066001B2 - 計測装置 - Google Patents

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Description

本開示は、計測対象の粒子を含む液体と比較対象の液体とをそれぞれ流路に流して光学センサで計測する計測装置に関する。
計測対象の粒子を含む液体、例えば白血球などを含む血液などの液体と、その粒子を含まない比較対象である液体、例えば較正のための生理食塩水などの液体とを、いわゆるマイクロ流路を有する反応装置またはマイクロチップに供給して、計測対象の粒子を含む液体について種々の計測を行なうことが知られている(例えば、特開2001-74724号公報および国際公開第2009/145022号を参照)。またその粒子の計測として、発光素子および受光素子を有する光学センサを用いて、計測対象の粒子の濃度などを計測することも知られている。
本開示の計測装置は、計測対象の粒子を含む第1液体が流されるとともに該第1液体中の前記粒子を光学センサで計測する計測領域を有する第1流路、前記粒子を含まない比較対象の第2液体が流されるとともに該第2液体を前記光学センサで計測する比較領域を有する第2流路、および前記光学センサの較正のための較正領域を有するとともに、前記計測領域および前記比較領域に対応して前記光学センサの反対側の前記第1流路および前記第2流路に重なる領域に配置された非反射部材を有している流路デバイスと、発光素子および受光素子が1つの基板上に一体的に配置されている前記光学センサが第1端に配置され、第2端に駆動軸が配置されているアーム状部材と、前記駆動軸に接続され、前記アーム状部材を所定の範囲内で回転駆動する回転駆動用アクチュエータとを備えており、前記計測領域、前記比較領域および前記較正領域は、それぞれ前記アーム状部材の回転駆動に伴って前記光学センサが動く円周状の位置を含む領域として配置されている。
本開示の計測装置の実施形態の例を示す、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 本開示の計測装置の実施形態の他の例を示す、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 本開示の計測装置の他の例の一部を示す上面図である。 本開示の計測装置の他の例の一部の構成を模式的に示すブロック図である。 本開示の計測装置の他の例の一部を示す断面図である。 本開示の計測装置における流路デバイスの例を示す上面図である。 本開示の計測装置における流路デバイスの例の一部を示す上面図である。 本開示の計測装置における光学センサの例を示す断面図である。 本開示の計測装置の例の一部を示す、(a)は断面図であり、(b)は計測の仕組みを説明する図である。 本開示の計測装置の他の例の一部を示す断面図である。 本開示の計測装置の他の例を示す上面図である。 本開示の計測装置の他の例の一部を示す断面図である。 本開示の計測装置の他の例の一部の構成を模式的に示すブロック図である。 本開示の計測装置における流路デバイスの他の例の一部を示す上面図である。 本開示の計測装置における流路デバイスの他の例の一部を示す上面図である。 本開示の計測装置における流路デバイスの他の例の一部を示す上面図である。 本開示の計測装置における流路デバイスの他の例の一部を示す断面図である。 本開示の計測装置における流路デバイスの他の例の一部を示す上面図である。
計測対象の粒子を含む液体および比較対象の液体を光学センサで計測するには、それぞれの液体をマイクロ流路などの流路に流して、その流路の所定の領域において計測することが行なわれる。その際、両方の流路に対して、それぞれ光学センサを配置して同時に計測したり、1つの光学センサで順に計測したりすることが行なわれる。
しかしながら、複数の光学センサを用いてそれぞれの流路に対して配置する場合には、計測装置の小型化が困難になる傾向があり、また、光学センサ間の特性のばらつきあるいは劣化を補正して精度よく計測することが困難になる傾向があった。一方、両方の流路の所定領域に対して1つの光学センサを用いて、光学センサを移動させて順に計測する場合には、光学センサの特性のばらつきあるいは劣化の影響は低減されるものの、移動機構の小型化を図りつつ各領域に対応させて速やかにかつ精度よく移動させることが困難になる傾向があった。
そこで、計測領域を有する流路と比較領域を有する流路とを有する流路デバイスに対して、光学センサによって精度よく安定した計測を行なうことができる実用的な手段が求められている。
本開示の計測装置によれば、計測対象の粒子を含む第1液体が流され、計測領域を有する第1流路と、粒子を含まない比較対象の第2液体が流され、比較領域を有する第2流路とを有する流路デバイスに対して、発光素子および受光素子を有する光学センサが第1端に配置され、回転駆動用アクチュエータが接続された駆動軸が第2端に配置されているアーム状部材を用い、このアーム状部材の回転駆動に伴って光学センサが動く円周状の位置に計測領域および比較領域が配置されていることから、計測装置の小型化を図りつつ精度よくかつ安定した計測を行なうことができる。また、流路デバイスには、光学センサが動く円周状の位置に較正領域が配置されていることから、計測に際して必要に応じて光学センサの較正を行なうことができるので、光学センサの特性のばらつきあるいは劣化の影響を低減して、精度よく安定した計測を行なうことができる。
以下、本開示の計測装置の実施形態の例について、またこの計測装置における流路デバイスの例について、図面を参照しつつ説明する。本開示では、便宜的に直交座標系(X,Y,Z)を定義してZ軸方向の正側を上方とするが、本開示においては、いずれの方向が上方または下方とされてもよい。以下の内容は本開示の実施形態を例示するものであって、本開示はこれらの実施形態に限定されるものではない。本開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を加えても差し支えないことは言うまでもない。
図1は、本開示の計測装置の実施形態の例を示す図であり、図1(a)は上面図であり、図1(b)は側面図である。なお、図1(a)においては、一部を透視して示すとともに、動作を説明するために他の一部を重複して示している。
本例の計測装置1は、検査対象である第1液体および比較対象である第2液体をそれぞれ検査用デバイス(図示せず)の第1流入口および第2流入口に供給するためのものである。計測装置1は、計測対象の粒子を含む第1液体が流されるとともにこの第1液体中の粒子を光学センサ3で計測する計測領域105を有する第1流路5、粒子を含まない比較対象の第2液体が流されるとともにこの第2液体を光学センサ3で計測する比較領域106を有する第2流路6、および光学センサ3の較正のための較正領域107を有する流路デバイス2を備えている。また、発光素子および受光素子を有する光学センサ3が第1端(図における左側の端)に配置され、第2端(図における右側の端)に駆動軸101が配置されているアーム状部材100を備えている。また、駆動軸101に接続され、アーム状部材100を所定の範囲内で回転駆動する回転駆動用アクチュエータ102を備えている。そして、流路デバイス2における計測領域105、比較領域106および較正領域107は、それぞれアーム状部材100の回転駆動に伴って光学センサ3が動く円周状の位置(図1(a)中に仮想的に一点鎖線で示す。)を含む領域として配置されている。
なお、図1(a)および(b)において、流路デバイス2の内部に位置する計測領域105(第1流路5)および比較領域106(第2流路6)ならびに較正領域107(図1(b)では図示を省略)の位置は、それぞれ破線で示している。また、図1(a)において、光学センサ3およびアーム状部材100は、流路デバイス2を透視して示しているとともに、光学センサ3が各領域105,106,107に対向する場合を重複して3か所に位置するように示し、破線の両矢印の円弧でその動きを示している。
このような本例の計測装置1によれば、駆動軸101に回転駆動用アクチュエータ102が接続されたアーム状部材100によって、光学センサ3を所定の範囲内(駆動軸101を回転中心とした円周上の範囲)で回転駆動するとともに、計測領域105および比較領域106が、アーム状部材100の回転駆動に伴って光学センサ3が動く円周状の位置を含む領域として配置されていることによって、計測領域105での計測と比較領域106での比較計測とをアーム状部材100のわずかな動きで順に行なうことが可能となる。これにより、簡便に精度よく計測が行なえるとともに、光学センサ3の駆動機構が大掛かりなものにならず、計測装置1の小型化を図ることができる。また、光学センサ3の較正に使用する較正領域107も、同様に光学センサ3が動く円周状の位置を含む領域として配置されているので、計測毎に測定上のゼロ点として光学センサ3の特性を較正することができ、光学センサ3の特性の変動による影響を低減して、安定して精度よく計測を行なうことができる。また、光学センサ3による計測領域105での計測、比較領域106での比較計測、および較正領域107での較正を、所望の順序で容易に行なうことができる。
本開示の計測装置1は、第1液体として例えば血液を用いて、第1液体中の計測対象の粒子として例えば白血球等の細胞を扱うことにより、光学センサ3によってその粒子の濃度を光学的に計測することができるものであり、粒子濃度計測装置として機能するものである。第1液体として血液を用いる場合には、粒子を含まない第2液体としては、例えば生理食塩水(リン酸緩衝生理食塩水、Phosphate Buffered Salts:PBS)を用いることができる。なお、計測対象である粒子としては、他にも種々の無機物あるいは有機物からなる粒子にも適用することができ、いずれも適当な媒質である第1液体および第2液体を用いることができる。これにより、本開示の計測装置1は、第1液体中の種々の粒子の濃度を光学的に計測することができる粒子濃度計測装置として機能する。
流路デバイス2の例における構成については、詳しくは後述するが、基本的な構成として、流路デバイス2の上面側から第1液体および第2液体が供給され、計測を終えた液体は流路デバイス2の下面側から排出されて回収あるいは廃棄される。従って、光学センサ3は流路デバイス2の下面側に配置されることとなる。しかしながら、第1液体および第2液体の供給および排出は流路デバイス2の上面側および下面側のどちら側から行なってもよいので、流路デバイス2の構成に応じて、光学センサ3を流路デバイス2の上面側に配置してもよい。
流路デバイス2は、計測領域105および比較領域106において第1液体および第2液体に対する光学的な測定を行なうため、少なくともこれらの領域は透光性であるが、その他の部分については、透光性であっても非透光性であってもよい。
なお、較正領域107については、必ずしも計測領域105および比較領域106を有する流路デバイス2の基板に一体に配置されている必要はない。例えば、計測に当たって流路デバイス2をセットするステージ(図示せず)の一部を、セットすることによって一体的に流路デバイス2を構成する部材としておき、この流路デバイス2を構成する部材に較正領域107を配置しておくようにしてもよい。これによれば、複数の第1液体の交換に伴って複数の流路デバイス2を交換する場合にも、同じ較正領域107によって同じ基準での光学センサ3の較正を行なうことができ、精度よく安定した計測を行なう上で有利となる。また、較正領域107は光学的測定の基準(ゼロ点)として機能するものであるので、較正領域107を流路デバイス2の基板に一体に配置した場合には、複数の流路デバイス2を交換する場合に、常に新規な基準として機能させることができ、例えば計測の対象物の特性が変わる場合に、その特性に応じた基準として較正領域107の特性を設定することができ、多様な計測に対応できるものとすることができる。
光学センサ3は、発光素子および受光素子を有しており、発光素子から発した光を第1液体が存在する計測領域105、第2液体が存在する比較領域106、および較正領域107に照射し、それぞれの領域から反射してくる反射光を受光素子で受光することにより、その出力電流を検出することによって対象物の光学的な計測を行なうことができる。
アーム状部材100は、回転駆動用アクチュエータ102によって回転駆動されて、駆動軸101を中心とした円周状に光学センサ3を移動させるものである。アーム状部材100の形状および大きさは、流路デバイス2の構成に応じて、また光学センサ3の移動に際して所望の強度および精度が確保できるように、適宜設定すればよい。また、アーム状部材100の材質についても、所望の強度、精度および耐久性が確保できるものであれば、各種の樹脂、金属、ガラス、セラミックスなど、種々の材料を選択できる。アーム状部材100は、全体を1つの部材として構成するものに限られず、各部のパーツに分けて適宜組み合わせて構成してもよい。
駆動軸101は、回転駆動用アクチュエータ102の回転駆動軸とアーム状部材100の第2端とに接続されて、アーム状部材100を所望の回転角および速度で回転駆動する中心点として機能する。
回転駆動用アクチュエータ102は、アーム状部材100を所定の位置に精度よく回転駆動できるものであれば種々の駆動手段を用いることができる。例えば、パルスモータ(ステッピングモータともいう)、サーボモータなどの各種モータを駆動軸101への直結あるいはギヤ機構を介して接続すればよいのはもとより、スライダクランク機構あるいは直線運動を回転運動に変換するラック&ピニオンのようなギヤ機構を備えたシリンジ(ピストン)、ピエゾアクチュエータまたはリニアモータなど、本開示におけるアーム状部材100の回転駆動を行なえるものであれば特に制約はない。
中でも、回転駆動用アクチュエータ102には、パルスモータを用いることが好ましい。パルスモータによる回転駆動は、制御が用意で、低速で高トルクによる回転駆動ができ、位置決め精度も良好であるので、本開示における光学センサ3の移動についての駆動手段として好適である。また、光学センサ3による光学的測定をするためには、各領域において光学センサ3の位置決めをして、かつその場において静止状態で保持することが重要であるが、そのような特性においてもパルスモータは好適である。
なお、図示は省略しているが、本開示の計測装置1は、光学センサ3における発光素子に電力を供給して発光させるための電源部、受光素子からの出力電流が入力されて所定の演算処理をするための処理部、および回転駆動用アクチュエータ102に所望の回転駆動を行なわせるための駆動制御部などを有する制御部も備える。これら各部には、公知の種々の回路または装置などを適用することができる。
本開示の計測装置1において、図1(b)に示すように、流路デバイス2は、計測領域105および比較領域106に対応して光学センサ3の反対側、本例では上面側に配置された反射部材24または非反射部材24を有していることが好ましい。反射部材24は、光学センサ3の発光素子が出射した光のうち、計測領域105の第1流路5および比較領域106の第2流路6のそれぞれを通過した光を、光学センサ3の受光素子へ反射することができる。また、非反射部材24は、光損失の測定において計測領域105の第1流路5および比較領域106の第2流路6のそれぞれを通過した光にDCオフセットの成分が多い場合に、その光の反射を防ぎ、また外乱光の入射を防ぐことができる。
次に、図2は、本開示の計測装置の実施形態の他の例を示す図であり、図2(a)は上面図であり、図2(b)は側面図である。図2(b)においても、図1(b)と同様に、一部(流路デバイス2)を透視して示すとともに、動作を説明するために他の一部(アーム状部材100など)を重複して示している。
本例の計測装置1においては、流路デバイス2は、アーム状部材100の可動範囲内に、第1流路5が接続されていて第1液体が流れ出る第1流出口13を有しており、アーム状部材100は、第1流出口13に対応して配置され、この第1流出口13から流れ出る第1液体を回収する第1液体回収容器108を有している。これによれば、第1流路5の計測領域105において計測を終えた第1液体を第1流出口13から流出させ、その第1液体をこの第1流出口13に対応するように位置させた第1液体回収容器108で回収し、その後、アーム状部材100を流路デバイス2の外側に、また流路デバイス2が載置されるステージの外側に、回転移動させることによって、第1液体回収容器108を簡単に取り替えて、第1液体を回収または廃棄することができる。
本例の計測装置1における第1液体回収容器108は、図1に示した例に比べて、アーム状部材100の第1端を延長し、光学センサ3よりも第1端側に位置するように、その延長した部分に配置している。この場合には、第1液体回収容器108を流路デバイス2の外側に移動させて第1液体を回収または廃棄する際に、アーム状部材100の回転移動の距離が小さくてすむという利点がある。
なお、アーム状部材100に配置される第1液体回収容器108の位置は、流路デバイス2における第1流出口13の位置に合わせて、また流路デバイス2の外側での回収に差し支えないように設定すればよく、アーム状部材100において光学センサ3に対して第1端側に配置しても、第2端側に配置してもよい。
第1流出口13は、後述するように、流路デバイス2の上面または下面に位置した第1開口11として形成される。なお、第1流出口13から流出させる第1液体は、必ずしも第1液体回収容器108によって回収しなければならないものではない。例えば、第1流出口13をアーム状部材100の可動範囲外に配置して、別途配置した回収容器あるいは回収用に接続したチューブなどによって、アーム状部材100の動きとは無関係に第1液体を回収できるようにしてもよい。また、第1流出口13は流路デバイス2の下面に配置して、重力を利用して第1液体を回収するのが好ましいが、第1流出口13を流路デバイス2の上面に配置して、回収容器あるいはチューブなどを接続して、第1流路5から押し出されて流出する第1液体を吸収したり吸引したりして回収するようにしてもよい。
次に、図3~5に、本開示の計測装置の他の例の一部を示す。図3は、計測装置1の上面図である。図4は、計測装置1の構成を模式的に示すブロック図である。図5は、計測装置1の断面図であり、図3に示したA-A線に沿って計測装置1を切断した場合の断面図である。なお、これらの図においては、光学センサ3を回転駆動する機構の図示は省略している。
計測装置1は、液体中の特定の粒子を対象として計測することができる。計測装置1は、流路デバイス2と、光学センサ3と、制御部4とを有している。なお、光学センサ3を回転駆動する機構についての図示は省略している。流路デバイス2中には、特定の粒子(粒子、例えば白血球)を含んだ液体(第1液体、例えば血液)および粒子を含まない液体(第2液体、例えばPBS)が流れる。光学センサ3は、流路デバイス2の所定の流路の計測領域、比較領域に対向するように移動可能に配置され、第1液体に光を照射し、第1液体を通過した光(通過後に反射して再び通過して戻ってきた光)を受光することができる。制御部4は、光学センサ3の出力に基づいて、粒子の数などを推定して計測することができる。なお、第1液体は、計測対象の粒子を含む液体であり、計測による検査の対象である場合には検体である。
光学センサ3から第1液体に光を照射したときに、第1液体を通過する光は、粒子によって反射、散乱または吸収され、光の強度が低下する。そして、粒子の数が既知である検体と光の減衰量との関係を示した検量線を予め準備しておき、制御部4によって光の強度と検量線とを比較することによって、粒子の濃度を計測することができる。
図6に、流路デバイス2の例を模式的に示す。図6は、流路デバイス2を上面透視した場合の上面図である。なお、図6中のA-A線は、図3中のA-A線に対応している。
流路デバイス2は、第1液体中の粒子を計測するための計測用の流路である。流路デバイス2は、透光性の第1流路5および第2流路6を有している。第1流路5には、粒子を含む計測対象である第1液体が流れる。第2流路6には、粒子を含まない、比較対象である第2液体が流れる。第1流路5は、計測用の流路であり、第2流路6は、比較計測用の流路である。第1液体は、検査における検体であり、例えば血液などが想定される。第2液体は、比較用の液体であり、例えばPBSなどを利用することができる。
光学センサ3は、第1液体中の粒子をセンシングすることができる。光学センサ3は、計測時に、第1流路5および第2流路6のそれぞれに光を照射するとともに、第1流路5および第2流路6を通過したそれぞれの光を受光する。光学センサ3は、発光素子7と受光素子8とを有している。発光素子7は、例えばLED(Light emitting Diode)またはLD(Laser Diode)であればよく、本例の発光素子7は、LEDである。受光素子8は、例えばPD(Photo Diode)であればよい。
制御部4は、計測装置1を制御するものである。制御部4は、光学センサ3によって得られる第1流路5を通過した光(第1光)の強度および第2流路6を通過した光(第2光)の強度を比較することによって、第1液体中の粒子を計測することができる。すなわち、制御部4は、第1光と第2光との強度差を算出し、第1光と第2光との強度差を検量線と比較することによって、粒子を計測することができる。
ここで、従来の計測装置を繰り返し使用していると、光学センサの発光素子が劣化し、光の強度が低下してくる。すなわち、光学センサを用いて、粒子の光の分散、吸収などを利用して光の強度の変化から粒子を計測する場合に、例えば、光学素子の劣化によって光の強度が低下すると、粒子の数が本来の数よりも多いという計測結果に誤認してしまう。これに対して、本開示の計測装置1では、上記の通り、第1光と第2光との強度差から粒子を計測しているので、光学素子の劣化に左右されず、計測の精度を維持あるいは向上させることができる。
流路デバイス2は、上記の通り、計測用および比較用の流路として機能するものである。流路デバイス2は、光学センサ3で第1液体中の粒子を計測するために、少なくとも第1流路5の計測領域および第2流路6の比較領域が透光性を有している。
流路デバイス2は、例えば板状である。本例の流路デバイス2は、主に第1基板9および第2基板10を接合することによって形成されている。具体的には、流路デバイス2は、溝を有した第1基板9と、第1基板9の表面に配された第2基板10とを有している。第2基板10は、第1基板9の溝の開口を塞いでいる。すなわち、第1基板9の溝および第2基板10の表面によって、第1流路5および第2流路6が構成される。なお、流路デバイス2は、第1基板9および第2基板10以外の部材を有していても構わない。
第1基板9は、例えば、平板状の部材である。第1基板9の材料は、例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状オレフィン・コポリマー(COC)樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)樹脂またはポリジメチルシロキサン(PDMS)樹脂等であればよい。本例の第1基板9の材料は、PDMSである。第1基板9の屈折率は、例えば1.4~1.6に設定される。
第1基板9の溝の幅は、例えば500~4000μm(0.5~4mm)であればよい。溝の深さは、例えば100~1000μm(0.1~1mm)であればよい。なお、第1基板9および第1基板9の溝は、従来周知の方法によって形成することができる。第1基板9の溝の底面からの厚みは、例えば0.5~1mmに設定されている。なお、本例の流路デバイス2では、第1基板9の溝の幅および深さは、第1流路5および第2流路6の幅および高さと同じである。
第2基板10は、例えば平板状の部材である。第2基板10の材料は、例えばガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂またはポリジメチルシロキサン(PDMS)樹脂等であればよい。第2基板10の屈折率は、例えば1.4~1.6に設定される。本例の第2基板10の材料は、ガラスである。第2基板10は、従来周知の方法によって形成することができる。第2基板10の厚みは、例えば0.5~1mmに設定されている。なお、第2基板10の厚みは、第1基板9の厚みよりも小さく設定されている。
なお、第1基板9および第2基板10は、いずれが上側に位置していてもよいが、本例の流路デバイス2では、第2基板10の上面に第1基板9が配されている。
図7に、流路デバイス2の一部を模式的に示す。図7は、図6中の破線部を拡大した上面図である。
第1流路5は、少なくとも第1液体が流れ込む流路である。第1流路5は、流路デバイス2の両面に位置した複数の第1開口11を有している。複数の第1開口11は、少なくとも第1液体が流入したり流出したりするための開口であればよい。複数の第1開口11は、流路デバイス2の上面(第2基板10の上面)に配置された第1流入口12と、流路デバイス2の下面(第1基板9の下面)に配置された第1流出口13とを有している。第1流入口12は、液体が第1流路5に流入するための開口である。第1流出口13は、第1流路5から液体が流出するための開口である。そして、第1流入口12に第1液体を供給するように外部の容器あるいはチューブが接続される。
第1流路5は、第1流入口12に接続しているとともに厚み方向に延びている鉛直部14と、鉛直部14に接続しているとともに平面の一方向に沿って延びている平面部15とをさらに有している。鉛直部14は、第1基板9に形成された貫通孔である。平面部15は、第1基板9に形成された溝である。平面部15の断面(液体の移動方向に直交する断面)の形状は、例えば矩形状であればよい。
平面部15は、鉛直部14に接続している第1平面部16と、第1平面部16に接続しているとともに第1平面部16よりも幅が大きい第2平面部17とをさらに有していてもよい。第1平面部16および第2平面部17の接続部は、徐々に幅広になっている。なお、光学センサ3の発光素子7の照射領域は、第2平面部17であり、この照射領域が図1(a)に示した計測領域105となる。
また、第2平面部17は、第1平面部16よりも高さが高くてもよい。それにより、粒子を第1液体中で拡散させやすくすることができる。第1平面部16の高さは、例えば0.2~1mmであればよい。第2平面部17の高さは、例えば1~5mmであればよい。
第2流路6は、少なくとも第2液体が流れ込む流路である。第2流路6は、流路デバイス2の両面のいずれかに位置した複数の第2開口18を有している。複数の第2開口18は、少なくとも液体が流入したり流出したりするための開口であればよい。複数の第2開口18は、流路デバイス2の上面(第1基板9の上面)に配置された第2流入口19と、流路デバイス2の下面(第2基板10の下面)に配置された第2流出口20とを有している。そして、第2流入口19に対して第2液体を供給するように外部の容器あるいはチューブが接続される。
第2流路6は、第2流入口19に接続しているとともに厚み方向に延びている鉛直部(図示せず)と、鉛直部に接続しているとともに平面の一方向に沿って延びている第3平面部21とをさらに有している。第2流路6の第3平面部21の一部は、例えば、少なくとも第1流路5の第2平面部17と同一形状を有していればよい。この第3平面部21における光学センサ3の発光素子7の照射領域が、図1(a)に示した比較領域106となる。また、第2平面部17と同一形状を有する第3平面部21の一部の厚み方向の位置は、例えば第1流路5と同一位置であればよい。なお、第2流路6は、比較用流路として機能することができれば、第1流路5と同一形状および同一位置でなくてもよい。
流路デバイス2は、第1流路5の他に、第1流路5に接続した第3流路22をさらに有していてもよい。そして、第3流路22は、第1流路5の平面部15に接続されていてもよい。第3流路22は、例えばガスなどを流すことによって、平面部15に到達した検体を押し流す機能を有する。その結果、第1流路5(平面部15)内での検体の滞留を低減することができる。
本例の流路デバイス2では、第3流路22は、第1流路5の鉛直部14と平面部15との接続部に接続されるように配されている。また、第3流路22は、流路デバイス2の表面(本例では、第1基板9の上面)に位置した第3開口23を有している。第3開口23は、検体を押し流すための押出用液体を流入させるための開口である。
本例の流路デバイス2は、第2基板10の上面の第1流路5および第2流路6に重なる領域に配置された、例えばミラー部材などの反射部材24をさらに有していてもよい。反射部材24は、光学センサ3の発光素子7が出射した光のうち、第1流路5および第2流路6のそれぞれを通過した光を、光学センサ3の受光素子8へ反射することができる。
流路デバイス2において、第1流路5および第2流路6に対して、光学センサ3と反対側の第1流路5および第2流路6に重なる領域に、光学センサ3が照射する光を光学センサ3に向けて反射する反射部材24を配置することによって、光学センサ3が照射する光を第1流路5および第2流路6を通して効率よく光学センサ3で受光することができる。また、第1流路5および第2流路6に対して光学センサ3と反対側から入射する外乱光を反射部材24によって遮光することができるので、光学センサ3による計測の精度を良好に確保することができる。
反射部材24は、例えば薄膜状の部材であればよい。反射部材24の材料は、屈折率が第1基板9の屈折率と異なる材料であればよい。反射部材24の材料は、例えばアルミニウムまたは金などの金属材料、あるいは例えば誘電体多層膜フィルタなどの誘電体材料の積層体で形成することができる。反射部材24の屈折率は、例えば1.4~1.6に設定される。反射部材24は、例えば、蒸着法またはスパッタリング法などの方法によって第1基板9の上面に形成することができる。
また、本例においては、反射部材24は、後述するように第1流路5および第2流路6に重なるように配置されるものであるが、第1流路5および第2流路6の両方をカバーする一体のものに限られるものではなく、第1流路5および第2流路6のそれぞれに重なるように別々に配置されていても構わない。反射部材24を別々に配置する場合には、外乱光を遮光するために、それら反射部材24の間に遮光部材を配置してもよい。また、反射部材24によって外乱光を遮光する効果をより確実に奏するために、反射部材24の上に、または反射部材24に代えて、非反射部材(遮光部材)を配置して、非反射部材24によって光の透過および外乱光の入射を防ぐようにしてもよい。
本例の流路デバイス2は、第1流路5および第2流路6に対して、光学センサ3と反対側の第1流路5および第2流路6に重なる領域に、光学センサ3が照射する光を反射しない非反射部材24を配置することによって、光学センサ3が照射する光のうち第1流路5に含まれる粒子で反射した光あるいは第1流路5および第2流路6の界面(光学センサ3側から見た天井面)で反射した光を光学センサ3で受光することができる。これにより、界面からの反射を計測してDCオフセットを光学的に行なうことができるとともに、粒子で反射した光を良好に受光することができる。また、第1流路5および第2流路6に対して光学センサ3と反対側から入射する外乱光を非反射部材24によって確実に遮光することができるので、光学ノイズを除去して、光学センサ3による計測の精度を良好にすることができる。この非反射部材24としては、例えば無反射布などを用いることができる。また、黒色などの艶消し塗料を塗布して非反射部材24としてもよい。反射部材24に代えて非反射部材24を配置する場合には、光学センサ3が計測する領域の全体に渡って第1流路5および第2流路6の両方をカバーする一体のものとすることが好ましい。
本例の流路デバイス2は、図9(a)に断面図で示すように、非反射領域に較正領域107を有している。非反射領域には、流路デバイス2のうち第1流路5および第2流路6が無い部分であり、かつ上面視したときに反射部材24が配置されていない領域を利用することができる。そして、この非反射領域に、光学センサ3が照射する光を反射しない基準用の非反射部材107aを配置するとよい。非反射部材107aは、光学センサ3の受光素子8についての較正に使用することができ、光学センサ3による計測のときに基準となるものである。非反射部材107aにおける反射光の強度を基準にすることによって、光学センサ3の使用時に発生するノイズの影響を低減することができる。この非反射部材107aを配置した部位が、較正領域107として機能する部位となる。なお、非反射部材107aとしては、例えば、無反射布などを設置すればよく、黒色の艶消し塗料などを塗布して形成しても構わない。
また、非反射部材107aは、第1流路5および第2流路6に重ならない領域で、非反射領域に対応する第2基板10の下面に配置してもよい。この非反射部材107aを配置した部位も、較正領域107として機能する部位となる。この場合にも、非反射部材107aにおける反射光の強度を基準にすることによって、光学センサ3の使用時に発生するノイズの影響を低減することができる。
本例の計測装置1は、図4にブロック図で模式的に示すように、第1流路5に第1液体を供給する第1ポンプ26、第2流路6に第2液体を供給する第2ポンプ27、第3流路22に気体(以下、ガスともいう。)を供給する第3ポンプ28をさらに有している。第1ポンプ26、第2ポンプ27および第3ポンプ28は、チューブなどの複数の他の流路(図示せず)を介して、それぞれ第1開口11、第2開口18、第3開口23に通じている。
図8に、光学センサ3の例を模式的に示す。図8は、図に示した光学センサ3を拡大した断面図である。
光学センサ3は、第1液体中の粒子を計測するためのセンサである。光学センサ3は、上記の通り、発光素子7と受光素子8とを有している。本例の受光素子8は、上面に一導電型の領域29aおよび他導電型の領域29bを有した半導体基板29と、一対の第1電極30とを有している。本例の発光素子7は、半導体基板29の受光素子8として機能する部分から離れて配された複数の半導体層31と、一対の第2電極32とを有している。
光学センサ3は、流路デバイス2の表面に対して、平面方向にアーム状部材100の回転駆動によって移動可能に設置されている。それにより、計測装置1は、光学センサ3を移動させながら、第1流路5の計測領域105および第2流路6の比較領域106ならびに較正領域107に対して順番に光を照射することができ、それぞれに対する個々の光の強度を測定することができる。
このように、光学センサ3は、発光素子7および受光素子8が1つの半導体基板29に一体的に配置されていることから、光学センサ3を小型化できるとともに、光学センサ3の焦点距離を短くすることができ、微小な領域に対しても精度よく計測を行なうことができる。
なお、ここでは光学センサ3として1つの半導体基板29に発光素子7および受光素子8が形成されている例を示したが、光学センサ3の構成はこれに限られるものではなく、1つの基板上に個別の発光素子7と受光素子8とを搭載して、それらが一体的に配置されているものであってもよい。
制御部4は、計測装置1における種々の動作などを制御することができる。具体的には、制御部4は、光学センサ3、第1ポンプ26、第2ポンプ27および第3ポンプ28などの駆動も制御することができる。制御部4は、第1ポンプ26を駆動して、第1液体を第1流路5に流入させることができる。また、制御部4は、第2ポンプ27を駆動して、第2液体を第2流路6に流入させることができる。また、制御部4は、第3ポンプ28を駆動して、ガスを第3流路22に流入させることができる。さらに、制御部4は、図示していない回転駆動用アクチュエータ102の動作も制御することができる。制御部4は、種々の回路を組み合わせて構成される。
制御部4は、光学センサ3の出力結果に基づいて、計測結果を算出することができる。制御部4は、上記の通り、第1流路5を通過した光の強度および第2流路6を通過した光の強度を比較することによって、第1流路5における第1粒子を計測することができる。その計測の仕組みを、図9を参照して説明する。図9(a)は、計測装置1を図3および図6に示すB-B線で切断したときの断面図であり、図9(b)は、計測の仕組みを説明する図である。
まず、光学センサ3は、較正領域107として機能する非反射部材107aに対応した光の強度を測定し、較正された基準信号としての較正信号S1を出力する(同図中の丸付き数字1)。次に、光学センサ3は、第2流路6に到る前の部分で第1基板9および第2基板10の通過光(反射部材24または非反射部材24からの反射光)の強度を測定するが、これは計測には特に必要ではない(丸付き数字2)。次に、光学センサ3は、第2流路6の比較領域106における第2液体の通過光(反射部材24または非反射部材24からの反射光)の強度を測定し、比較信号S2を出力する(丸付き数字3)。なお、この比較信号S2は、較正信号S1を使用しない場合には、較正信号として使用できる信号である。次に、光学センサ3は、第2流路6と第1流路5との間の部分で第1基板9および第2基板10の通過光(反射部材24または非反射部材24からの反射光)の強度を測定するが、これも計測には特に必要ではない(丸付き数字4)。次に、光学センサ3は、第1流路5の計測領域105における第1液体の通過光(反射部材24または非反射部材24からの反射光であるが、非反射部材24を配置した場合は、実質的には非反射部材24で反射されなかった以外の例えば粒子および第1流路5の界面(天井面)による反射光)の強度を測定し、計測信号S3を出力する(丸付き数字5)。その後、光学センサ3は、第1流路5を過ぎた部分で第1基板9および第2基板10の通過光(反射部材24または非反射部材24からの反射光)の強度を測定するが、これも計測には特に必要ではない(丸付き数字6)。
次に、第2流路6における比較信号S2と較正信号S1との差(S2-S1)と、第1流路5における計測信号S3と較正信号S1との差(S3-S1)とを引き算した計測値R(=(S2-S1)-(S3-S1)=S2-S3)を算出する。そして、計測値Rと、予め制御部4に記憶されている検量線の値とを比較することによって、第1流路5における第1液体中の粒子の数を推定することができる。
なお、以上の計測の仕組みは、図10に図9(a)と同様の断面図で示すような、較正領域107としての非反射部材107aを流路デバイス2の光学センサ3側(第2基板10の下面)に配置した場合も同様である。
ここで、較正信号S1と計測対象による光損失に対応する比較信号S2および計測信号S3との差が十分に大きいときは、反射部材である反射部材24を配置すればよいが、その差が小さい場合には、精度よく計測することが難しくなる場合がある。この対策としては、光学センサ3の発光素子7の光出力を増加させるか、受光素子8で受光した後に信号の増幅率を高めるかといったことが考えられる。しかしながら、発光素子7の光出力を増加させるのは容易ではない場合が多く、信号の増幅率を高めるにも増幅回路の制約などがあって増幅範囲にも限界がある。また、信号処理の回路上で一定の出力を差し引いてから増幅する方法も考えられるが、一定の出力を差し引く際には、信号がその分小さくなるもののノイズ成分はそのまま残るため、増幅後にはノイズ成分がより大きく増幅されてしまうという問題がある。
これに対して、上記の本例の計測装置1および計測方法によれば、光出力の計測に際して光学的に光信号を差し引くために、流路デバイス2から透過して外部に出た光が反射して戻って来たり、外部の光が外乱光として入射したりすることを効果的に低減することができる。これにより、計測に当たってDCオフセットの設定を光学的に行なうことができ、外部からの余分な光を遮光することができ、流路デバイス2に対して安定した計測ができる。その結果、精度の良好な計測を安定して行なうことができる。
また、本例の計測装置1および計測方法によれば、非反射部材107aによる較正領域107と第1流路5の計測領域105と第2流路6の比較領域106とを一体的に配置し、それらを走査するように光学センサ3をアーム状部材100の回転駆動によって移動させながら計測を行なうことで、短時間に1度の計測で所望の信号およびデータを得ることができるので、例えば発光素子7の出力変動などに起因する測定誤差の低減が可能となる。
また、制御部4における信号に対する演算を、例えば-10×log(計測信号/基準信号)として光損失(dB)で行なう場合には、発光素子7の発光強度を相当程度変化させても計算結果はほとんど影響を受けず変わらないので、長期使用における発光素子7の劣化にも影響を受けにくく、安定した計測が可能となる。
また、上記の計測の仕組みにおいて説明した丸付き数字2,4,6の信号を、それら同士あるいは較正信号S1、比較信号S2および計測信号S3と比較することで、流路デバイス2と光学センサ3とが相対的に正しい位置および角度に設置されているかどうかの確認を行なうことも可能となる。
なお、検量線のデータ(標準データ)は、必ずしも制御部4に記憶されている必要はない。例えば、制御部とネットワークで接続された他の記憶媒体に記録しておき、測定毎にその記憶媒体にアクセスして引き出すようにしてもよい。
制御部4は、比較信号S2を取得したときに、標準データにおける第2液体の基準信号と比較してもよい。その結果、両者の信号に大きな差がある場合には、測定に異常が生じたと判断することができる。その結果、正確な測定データのみを収集することに役立つ。
光学センサ3は、1回の測定毎に、第1流路5の計測領域105および第2流路6の比較領域106のそれぞれに光を照射し、第1流路5および第2流路6を通過したそれぞれの光を受光してもよい。また、制御部4は、1回の測定毎に、第1流路5を通過した光の強度および第2流路6を通過した光の強度を比較してもよい。その結果、例えば、血液中の白血球などの粒子を計測する場合には、わずかな光の出力の変動であっても計測結果に大きな影響があるため、上記の構成を有することによって、粒子の計測精度を向上させることができる。
制御部4は、較正信号S1を取得したときに、その値が任意の基準値よりも下回っていた場合には、エラー信号を出力してもよい。その結果、例えば、光学センサ3の発光素子7の寿命を知らせることができる。なお、基準値は、標準データにおける第2液体の基準信号から一定値を差し引いた値などを用いてもよい。
制御部4は、光学センサ3が各信号S1、S2およびS3を出力した後に、光学センサ3を元の位置に戻してもよい。また、制御部4は、光学センサ3が各信号S1、S2およびS3を出力した後に、光学センサ3を元の位置に戻さなくてもよい。なお、光学センサ3を元の位置に戻さない場合には、次の測定時には、反対方向から計測してもよい。
制御部4は、光学センサ3を点灯して、各信号S1、S2およびS3を出力した後、光学センサ3の移動中に、光学センサ3を消灯してもよい。また、制御部4は、計測中に光学センサ3をパルス駆動して点滅させてもよい。その結果、連続点灯させる場合に比べて、光学センサ3の発光素子7の劣化を低減することができる。
制御部4は、計測終了後に、第1液体回収容器108を第1流出口13に対応するように位置させてから、第3ポンプ28を駆動して、計測領域105の第1流路5に流入させた第1液体を押し出してもよい。なお、計測終了の判断は、光学センサ3が各信号S1、S2およびS3を出力した時でもよい。また、計測終了の判断は、光学センサ3が、流路デバイス2に対して、移動を開始して元の位置に戻って来てからでもよい。また、計測終了の判断は、光学センサ3に、較正領域107、第1流路5の計測領域105、第2流路6の比較領域106を計測させた後、再度、較正領域107を計測させることによって行なってもよい。また、計測終了の判断は、光学センサ3を駆動してから一定時間経過後であってもよい。
制御部4は、第1ポンプ26を駆動した後、一定時間経過後に第3ポンプ28を駆動してもよい。その結果、第1ポンプ26の駆動によって第1流路5に流入した第1液体を、第3ポンプ28の駆動によってガスを第3流路22を介して第1流路5に流入させることによって、第1流路5内で移動させて運ぶことができる。その結果、第1流路5中の第1液体の移動が速くなり、計測効率を向上させることができる。
制御部4は、第1流路5に第1液体が流入した後、第3ポンプ28によって、第3流路22内のガスの圧力を変動させてもよい。その結果、第1流路5内に流入した第1液体を撹拌し、第1液体中の粒子を攪拌することができる。このように計測対象の粒子を攪拌することによって、計測精度を向上させることができる。
制御部4は、光学センサ3によって第1流路5に第1液体が流入したことを確認した後、第3ポンプ28によって第1液体を撹拌し、粒子の攪拌を開始してもよい。それにより、第3ポンプ28によって第1流路5内の圧力を減圧し過ぎて、第1流路5内の第1液体が第3流路22から漏れてしまうことを低減することができる。なお、具体的には、第1流路5に粒子を含む第1液体が流入すると、光学センサ3の計測信号S3が、粒子がない場合と比較して小さくなるため、計測信号S3が小さくなったときに、第1流路5に第1液体が流入したと判定すればよい。
制御部4は、第1ポンプ26を駆動した後、一定時間経過後に第1液体を撹拌し、粒子の攪拌を開始してもよい。これにより、発光素子7の劣化を低減することができる。この場合、粒子の攪拌の開始位置は、発光素子7の照射領域の手前であっても構わない。また、この場合は、粒子の攪拌の終了後、第3ポンプ28によって第3流路22を介してガスを第1流路5に流入させ、第1液体を発光素子7の照射領域まで押し出してもよい。
制御部4は、第3ポンプ28によって第1流路5内の圧力を変動させつつ、光学センサ3を駆動してもよい。すなわち、第1流路5および第3流路22につながる第1ポンプ26を停止し、第3ポンプ28を駆動してもよい。その結果、計測対象の粒子が攪拌されたかどうかを確認することができる。すなわち、粒子が凝集しているとき、計測信号S3が小さくなり、粒子を攪拌して粒子の凝集がなくなると、計測信号S3が大きくなる場合がある。したがって、計測信号S3の変動が一定の範囲に収まったことを確認すれば、粒子が攪拌されたかどうか確認することができる。なお、具体的には、例えば、最新の計測信号S3(または計測値R)と、直前の5回分の同じ指標との差が±5%以下であれば、粒子の攪拌が完了したと判断すればよい。
制御部4は、計測対象の粒子の攪拌中に、光学センサ3を、第1流路5を測定する位置に待機させていてもよい。それにより、計測効率を向上させることができる。
また、制御部4は、粒子の攪拌中に、光学センサ3を待機させている場合に、光学センサ3を点滅させてもよい。それにより、発光素子7の劣化を低減することができる。
また、制御部4は、粒子の攪拌中に、光学センサ3を待機させた場合は、粒子の攪拌の完了後に、第2流路6を測定した方がよい。それにより、計測精度を向上させることができる。
制御部4は、第3ポンプ28によって、第1液体を攪拌するとともに、第2ポンプ27によって、第2流路6に第2液体を流入させてもよい。すなわち、計測対象の粒子の攪拌完了前に、第2ポンプ27を駆動して第2流路6に第2液体を流入させてもよい。その結果、計測効率を向上させることができる。なお、第2ポンプ27の駆動は、第1ポンプ26または第3ポンプ28と同時であってもよいし。第1ポンプ26および第3ポンプ28よりも先に駆動していてもよい。
次に、本開示の計測装置の他の例について説明する。
図11~13に、他の例の計測装置1Aの一部を模式的に示す。図11は、計測装置1Aを上面視した上面図である。図12は、計測装置1Aの断面図であり、図11に示したA-A線に沿って計測装置1Aを切断した場合の断面図である。図13は、計測装置1Aの概念図であり、ブロック図によって各構成要件の関係を示す。なお、これらの図においても、光学センサを回転駆動する機構の図示は省略している。
計測装置1Aは、流路デバイス2Aの上面に配された分離用流路デバイス33をさらに備えている。分離用流路デバイス33は、検体から計測対象となる特定の粒子を分離して取り出し、選別するための流路である。計測装置1Aが、流路デバイス2Aおよび分離用流路デバイス33を備えていることで、計測対象である粒子を検体から分離して選別することが連続したプロセスで可能になり、作業効率を向上させることができる。なお、本例の以下の説明では、流路デバイス2Aを「測定用流路デバイス2A」とする。
図14および図15に分離用流路デバイス33を模式的に示す。図14は、分離用流路デバイス33を上面透視したときの上面図である。図15は、図14中の破線部を拡大した図である。
分離用流路デバイス33は、液体に含まれる粒子を分離し、検体中から取り出すように選別して回収することができる。分離用流路デバイス33は、第4流路34を有している。これにより、粒子を分離し、回収することができる。
分離用流路デバイス33は、例えば、板状の部材である。また、分離用流路デバイス33の平面形状は例えば矩形状であり、表面は平坦面である。分離用流路デバイス33の厚みは、例えば1~5mmであればよい。分離用流路デバイス33の平面形状は、例えば短辺が10~30mm、長辺が10~50mmであればよい。分離用流路デバイス33は、例えば射出成型によって成形することができる。
分離用流路デバイス33は、主に、第3基板35および第4基板36によって形成されている。具体的には、分離用流路デバイス33は、溝を有した第3基板35と、第3基板35の表面に配された第4基板36とを有している。第4基板36は、第3基板35の溝の開口を塞いでいる。すなわち、第3基板35の溝および第4基板36の表面によって、第4流路34が構成される。なお、分離用流路デバイス33は、第3基板35および第4基板36以外の部材を有していても構わない。
第3基板35および第4基板36は、例えば平板状の部材である。第3基板35および第4基板36の材料は、例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂またはポリジメチルシロキサン(PDMS)樹脂等であればよい。本例の第3基板35および第4基板36の材料は、PDMSである。
なお、第3基板35および第4基板36は、いずれが上側に位置していてもよいが、本例の分離用流路デバイス33では、第4基板36の上面に第3基板35が配されている。
第4流路34は、第4主流路37と、第4主流路37から分岐した第4分岐流路38とを有している。本例の分離用流路デバイス33においては、分離用流路デバイス33内を流れる液体は、第4主流路37に流入し、計測対象となる特定の粒子(第1粒子P1)とは異なる粒子(第2粒子P2)のみが第4主流路37から第4分岐流路38に流れこむことによって、特定の粒子を分離して回収し、分離した特定の粒子(第1粒子P1)を検体に含ませて回収することができる。なお、異なる粒子のみが第4分岐流路38に流れ込むことによって、異なる粒子(第2粒子P2)を第4分岐流路38側に分離して回収することもできる。
なお、第4分岐流路38は、第2粒子P2のみが分岐するように設計するが、必ずしも第2粒子P2のみが分岐するとは限らない。すなわち、第4分岐流路38には、第2粒子P2とは異なる粒子が流入することもある。
図15に、第1粒子P1と第2粒子P2との分離の様子を模式的に示す。なお、図中の大きい円が第1粒子P1を示し、小さい円が第2粒子P2を示す。また、X軸方向に沿った太い矢印が主流であり、Y軸方向に沿った太い矢印が、後述する「押付流れ」を示す。さらに、図中のハッチングの領域は、後述する「引込み流れ」を示す。
本例の第4流路34は、1つの第4主流路37と、1つの第4主流路37の片側に接続された複数の第4分岐流路38とを有している。分離用流路デバイス33では、第4主流路37および第4分岐流路38のそれぞれの断面積および長さ、ならびに検体の流速などを調整することによって、第4主流路37内に、第4主流路37から第4分岐流路38へ流れ込む「引込み流れ」を発生させることができる。そして、分離用流路デバイス33では、第4流路34に、第4主流路37内を流れる検体を第4分岐流路38側に押し付け可能な押付流れを発生させている。その結果、図15に示したように、引込み流れの幅を、検体中を流れる所定の粒子(第2粒子P2)の重心位置よりも大きく、また他の粒子(第1粒子P1)の重心位置よりも小さくすることによって、第4分岐流路38に所定の粒子(第2粒子P2)を引き込むことができる。
本例の分離用流路デバイス33は、特に、血液中の赤血球(第2粒子P2)と白血球(第1粒子P1)とを分離することを意図している。なお、血液中の赤血球の重心位置は、例えば縁から2~2.5μmの位置であり、白血球の重心位置は、例えば縁から5~10μmの位置である。この場合、第4主流路37は、例えば、断面積が300~1000μm2、長さが0.5~20mmであればよい。また、第4分岐流路38は、例えば断面積が100~500μm2、長さが3~25mmであればよい。また、第4流路34内の流速は、例えば0.2~5m/sにすればよい。その結果、引込み流れの幅を、例えば2~15μmに設定することができ、血液から第2粒子P2としての赤血球と第1粒子P1としての白血球とを分離することができる。
第4流路34は、第4主流路37に接続した第4回収流路39をさらに有しており、第1粒子P1を回収することができる。本開示では、第4流路34では、押付流れを利用して、第4回収流路39に第1粒子P1を回収することができる。
また、第4流路34は、複数の第4分岐流路38に接続した第4廃棄流路40を有していてもよい。第4廃棄流路40によって、分離された第2粒子P2を回収してもよいし、廃棄してもよい。なお、複数の第4分岐流路38によって第1粒子P1を回収する場合には、複数の第4分岐流路38が接続した1つの第4廃棄流路40は、第1粒子P1を回収する流路として機能する。また、この場合に第4主流路37を最後まで流れた液体は、廃棄してもよい。
第4流路34は、分離用流路デバイス33の表面に位置した複数の第4開口41を有している。複数の第4開口41は、少なくとも第4主流路37に検体が流入する第4検体流入口42と、第4回収流路39から第1粒子を回収する第4検体流出口43と、検体から第1粒子を除いた成分を回収する少なくとも1つの第4廃棄流出口44とを有している。また、本例では、検体を第4分岐流路38側に押し付けるための第3液体が流入する第4押付流入口45も有している。なお、本例では、第4廃棄流出口44は、第4主流路37および第4廃棄流路40に接続されている。または、第4廃棄流出口44から流出する液体は、後述する第2流路デバイス2Aに形成された貫通孔44′を介して回収される。なお、第4検体流出口43は、測定用流路デバイス2Aの第1流路5の第1流入口12に接続されている。
次に、図16に、測定用流路デバイス2Aを模式的に示す。図16は、測定用流路デバイス2Aを上面透視したときの上面図である。
本例の測定用流路デバイス2Aの上面は、図12に示した例と同様に、分離用流路デバイス33が配置された第1領域46およびそれと重ならない第2領域47を有している。上面視したときに、測定用流路デバイス2Aの第1流路5は、第1領域46から第2領域47にわたって配されており、分離用流路デバイス33は、測定用流路デバイス2Aの第1領域46のみに配されている。それにより、第2領域47に第1流路5が露出していることから、第2領域47を測定領域(計測領域105および比較領域106)として使用することができる。本例では、第2領域47には反射部材24が配される。
測定用流路デバイス2Aは、第1流路5、第2流路6および第3流路22とは異なる、第5流路48をさらに有していてもよい。また、第5流路48は、測定用流路デバイス2Aの表面に位置した複数の第5開口49を有していてもよい。第5流路48は、粒子分離前の検体が流れる流路として機能することができる。
複数の第5開口49は、第5流入口50および第5流出口51を有している。第5流入口50は、検体が第5流路48に流入するための開口である。第5流出口51は、検体が第5流路48から流出するための開口である。第5流入口50は露出しており、第5流出口51は、分離用流路デバイス33の第4検体流入口42に接続されている。
第5流入口50および第5流出口51は、測定用流路デバイス2Aの上面(第1基板9の上面)に位置している。本例では、第5流入口50は、第1流入口12と同じ面に位置している。また、本例では、第5流出口51は、第1流入口12と同じ面に位置している。複数の第5開口49の第5流入口50、第3開口23と同じ面に位置している。
測定用流路デバイス2Aは、第1流路5、第2流路6、第3流路22および第5流路48とは異なる、第6流路52をさらに有していてもよい。第6流路52は、測定用流路デバイス2Aの表面に位置した複数の第6開口53を有している。複数の第6開口53は、第6流入口54および第6流出口55を有している。第6流入口54は、分離用流路デバイス33における押付流れのための第3液体が第6流路52に流入するための開口である。第6流出口55は、第3液体が第6流路52から流出するための開口である。第6流入口54は露出しており、第6流出口55は、分離用流路デバイス33の第4押付流入口45に接続されている。
次に、図17に、分離用流路デバイス33と測定用流路デバイス2Aの接続構造を模式的に示す。なお、図17は、図12中の破線部を拡大した断面図である。
分離用流路デバイス33は、上記の通り、測定用流路デバイス2Aの上面に配されている。具体的には、分離用流路デバイス33の下面は、測定用流路デバイス2Aの上面との間にシート部材56を介在させてもよい。言い換えれば、計測装置1は、分離用流路デバイス33と測定用流路デバイス2Aとの間に配されたシート部材56を有していてもよい。
シート部材56は、難接着の材料同士を接合するための中間層としての機能を有している。シート部材56は、例えばシリコーンまたはPDMSなどの材料で形成されていればよい。なお、シート部材56は、複数の貫通孔57を有している。分離用流路デバイス33と測定用流路デバイス2Aとの間は、貫通孔57を介して液体が流れることになる。本例の分離用流路デバイス33と測定用流路デバイス2Aとは、シート部材56の下面に塗布された接着剤を介して接続されている。
本例の計測装置1Aは、図13に示すように、第5流路48に第1液体を供給する第1ポンプ26A、第6流路52に第3液体を供給する第4ポンプ58をさらに有している。なお、第1ポンプ26Aは、上述の例における第1ポンプ26に相当するものである。すなわち、第1ポンプ26Aは、第5流路48、第4流路34の順に通じて、第1流路5に第1液体を供給するものである。第1ポンプ26A、第2ポンプ27、第3ポンプ28および第4ポンプ58は、チューブなどの複数の他の流路(図示せず)を介して、それぞれ第5開口49、第2開口18、第3開口23および第6開口53に通じている。
制御部4Aは、計測装置1Aを制御することができる。具体的には、制御部4Aは、光学センサ3、第1ポンプ26A、第2ポンプ27、第3ポンプ28および第4ポンプ58などの駆動も制御することができる。制御部4Aは、第1ポンプ26Aを駆動させて、特定の粒子を含む液体を第1液体として第1流路5に流入させることができる。また、制御部4Aは、第2ポンプ27を駆動させて、特定の粒子を含まない液体を第2液体として第2流路6に流入させることができる。また、制御部4Aは、第3ポンプ28を駆動させて、気体(ガス)を第3流路22に流入させることができる。さらに、制御部4Aは、図示していない回転駆動用アクチュエータ102の動作も制御することができる。制御部4Aは、種々の回路を組み合わせて構成されている。
制御部4Aは、第3液体を第4流路34の第4主流路37に流入させた後に、検体を第4流路34の第4主流路37に流入させるとよい。制御部4Aは、第4ポンプ58を駆動して第4主流路37に第3液体を流入させた後に、第1ポンプ26を駆動して第4主流路37に検体を流入させればよい。
本開示は、上述した実施形態の例に限定されるものではない。すなわち、上記の第1の例および第2の例の各構成要件は適宜組み合わせてもよく、また、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良などが可能である。
上述した例では、第2流路6の一端は第2流出口20を有している例を説明したが、図18に示したように、第2流路6の一端は、第1流路5に接続されていてもよい。第2流路6が第1流路5に接続している場合は、第1流路5に第2流路6を介して第2液体を流入させることができる。その結果、第1流路5に流入する第1液体の量が少ない場合に、第2流路6から第1流路5に第2液体を補充することができる。なお、この場合、第2液体は、第3液体と同じ液体であってもよい。
また、第2流路6が第1流路5に接続している場合は、制御部4は、第1液体が第1流路5に到達する前に、第1流路5に一定量の第2液体を流入させてもよい。その結果、一定量の溶媒(第1液体)中にどの程度の粒子が含まれているかを定量的に測定することができる。
制御部4は、第1流路5に第2液体を流入させる場合に、光学センサ3によって液体の有無を確認してもよい。この場合には、制御部4は、第2ポンプ27を駆動して第2流路6に第2液体を流入させた後、光学センサ3を駆動し、それとともに第1ポンプ26(または第1ポンプ26Aおよび第4ポンプ58)を駆動して、第1流路5に第1液体を(および第6流路52に液体を)流入させてもよい。また、制御部4は、第1ポンプ26(または第1ポンプ26Aおよび第4ポンプ58)を駆動した後、一定時間内に第2ポンプ27を駆動してもよい。
また、第1流路5と第2流路6が接続している場合は、第1流路5と第2流路6との接続部に第3流路22を接続してもよい。この場合には、制御部4は、まず、第1流路5に第2液体を流入させた後、第1流路5に第1液体を流入させ、次に第1流路5にガスを流入させるとよい。それにより、第2流路6に第1液体が流入することを低減することができる。
また、第1流路5にガスを流入させて、第2流路6から第1流路5にわたって存在している第2液体を分断した後、第1液体を流入させてもよい。この場合は、制御部4は、第2ポンプ27を駆動した後、第3ポンプ28を駆動し、第1ポンプ26を駆動すればよい。
上述した例では、第4流路34に第6流路52から第3液体を供給する例を説明したが、第6流路52の代わりに、第2流路6から第3液体を供給してもよい。この場合には、第2液体と第3液体とは同一の液体になる。すなわち、第6流路52は存在せず、第2流路6の一端が第4流路34の第4押付流入口45に接続される。
また、上述した例では、分離用流路デバイス33が第3基板35および第4基板36を有している例を説明したが、第4基板36の代わりにシート部材56を第4基板36として機能させてもよい。
1、1A 計測装置
2 流路デバイス
2A 測定用流路デバイス
3 光学センサ
4、4A 制御部
5 第1流路
6 第2流路
7 発光素子
8 受光素子
13 第1流出口
24 反射部材、非反射部材
33 分離用流路デバイス
100 アーム状部材
101 駆動軸
102 回転駆動用アクチュエータ
105 計測領域
106 比較領域
107 較正領域
107a 非反射部材
108 第1液体回収容器

Claims (5)

  1. 計測対象の粒子を含む第1液体が流されるとともに該第1液体中の前記粒子を光学センサで計測する計測領域を有する第1流路、前記粒子を含まない比較対象の第2液体が流されるとともに該第2液体を前記光学センサで計測する比較領域を有する第2流路、および前記光学センサの較正のための較正領域を有するとともに、前記計測領域および前記比較領域に対応して前記光学センサの反対側の前記第1流路および前記第2流路に重なる領域に配置された非反射部材を有している流路デバイスと、
    発光素子および受光素子が1つの基板上に一体的に配置されている前記光学センサが第1端に配置され、第2端に駆動軸が配置されているアーム状部材と、
    前記駆動軸に接続され、前記アーム状部材を所定の範囲内で回転駆動する回転駆動用アクチュエータとを備えており、
    前記計測領域、前記比較領域および前記較正領域は、それぞれ前記アーム状部材の回転駆動に伴って前記光学センサが動く円周状の位置を含む領域として配置されている、
    計測装置。
  2. 前記流路デバイスは、前記較正領域に対応して前記光学センサの反対側または前記光学センサ側に配置された非反射部材を有している、請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記流路デバイスは、前記アーム状部材の可動範囲内に、前記第1流路が接続されていて前記第1液体が流れ出る第1流出口を有しており、
    前記アーム状部材は、前記第1流出口に対応して配置され、該第1流出口から流れ出る前記第1液体を回収する第1液体回収容器を有している、請求項1に記載の計測装置。
  4. 前記回転駆動用アクチュエータは、パルスモータである、請求項1に記載の計測装置。
  5. 前記光学センサは、前記発光素子および前記受光素子が1つの基板に一体的に配置されている、請求項1に記載の計測装置。
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