JP6766820B2 - 光学式検体検出システム - Google Patents

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Description

本発明は、表面プラズモン共鳴(SPR:Surface Plasmon Resonance)現象を応用した表面プラズモン共鳴装置や、表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS:Surface Plasmon-field enhanced Fluorescence Spectroscopy)の原理に基づいた表面プラズモン励起増強蛍光測定装置などを用いてセンサーチップ内に含まれる測定対象物質の検出を行う光学式検体検出システムに関する。
従来、極微少な物質の検出を行う場合において、物質の物理的現象を応用することでこのような物質の検出を可能とした様々な検体検出装置が用いられている。
このような検体検出装置の一つとして、ナノメートルレベルなどの微細領域中で電子と光が共鳴することにより、高い光出力を得る現象(表面プラズモン現象(SPR:Surface Plasmon Resonance))を応用し、例えば、生体内の極微少なアナライトの検出を行うようにした表面プラズモン共鳴装置(以下、「SPR装置」と言う)が挙げられる。
また、表面プラズモン共鳴(SPR)現象を応用した、表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS:Surface Plasmon-field enhanced Fluorescence Spectroscopy)の原理に基づき、SPR装置よりもさらに高精度にアナライト検出を行えるようにした表面プラズモン励起増強蛍光分光測定装置(以下、「SPFS装置」と言う)も、このような検体検出装置の一つである。
この表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS)は、光源より照射したレーザー光などの励起光が、金属膜表面で全反射減衰(ATR:Attenuated Total Reflectance)する条件において、金属膜表面に表面プラズモン光(疎密波)を発生させることによって、光源より照射した励起光が有するフォトン量を数十倍〜数百倍に増やして、表面プラズモン光の電場増強効果を得るようになっている。
図13は、従来のSPFSシステムの構成を説明するための概略構成図である。
従来のSPFSシステム100は、鉛直断面形状が略台形であるプリズム形状の誘電体部材102と、この誘電体部材102の水平な上面102aに形成された金属膜104と、金属膜104の上面に形成された反応層106と、反応層106を囲繞するように流路108を形成する流路形成部材110及び流路蓋部材112とからなるセンサーチップ114を備えており、このセンサーチップ114は、SPFS装置101のセンサーチップ装填部116に装填されている。
センサーチップ114の反応層106は、蛍光物質で標識されたアナライトを捕捉するための固相膜を有しており、アナライトを含む検体液を流路108に送液することにより、アナライトを金属膜104上に固定することができる。
また、センサーチップ114の上方には、金属膜104上に発生した表面プラズモン光(疎密波)により励起された蛍光物質により発光される蛍光118の強度を測定するため、SPFS装置101の受光ユニット120が配置されている。
また、誘電体部材102の下方の一方の側面(入射面102b)側には、図13に示すように、SPFS装置101の光源122が配置されており、この光源122から照射される励起光124が、誘電体部材102の外側下方から、誘電体部材102の入射面102bに入射し、誘電体部材102を介して、誘電体部材102の上面102aに形成された金属膜104に照射される。
このように構成された従来のSPFSシステム100では、光源122から金属膜104に向かって励起光124を照射することにより、金属膜104表面に表面プラズモン光(疎密波)が発生し、この表面プラズモン光(疎密波)によって、アナライトを標識する蛍光物質が励起され、蛍光118が発光する。この蛍光118を受光ユニット120によって検出し、蛍光118の光量に基づき、アナライトの量を算出している。
このようなSPFS測定では、蛍光118の光量は、励起光量に対して10桁程度低いため、受光ユニット120に励起光124が僅かでも入射するとS/Nが悪化し、検出精度が劣化してしまうため、迷光を低減することが重要となる。
励起光124は、図13に示すように、誘電体部材102の入射面102bから入射した後、金属膜104で反射し、誘電体部材102の出射面102cから出射するようになっている。
しかしながら、図13に示すように、誘電体部材102の出射面102cにおいて、励起光124の一部が反射し、誘電体部材102の入射面102bから出射する出射面反射光124bが存在する。
この出射面反射光124bが、図13に示すように、流路蓋部材112に入射すると、流路蓋部材112内を導光する光となり、受光ユニット120の視野範囲に出射面反射光124bが存在すると、流路蓋部材112内の自家蛍光を検出してしまい、S/Nの悪化に繋がる。
なお、出射面反射光124bは、通常、励起光124の4%程度の光量があり、蛍光118に対して十分大きな光量であるため、除去すべき迷光と言える。
このような迷光を除去するために、特許文献1では、図14に示すように、金属膜104で反射した金属膜反射光を吸収する光吸収部126を誘電体部材102の光路中に設けている。
また、特許文献2では、図15に示すように、センサーチップ114内部の散乱光や反射光を除去するための励起光カットフィルタ(波長フィルタ)128をセンサーチップ114の上面に設けることで励起光124をカットしている。
特開2014−167479号公報 特開2012−202911号公報
しかしながら、特許文献1のような構成では、光吸収部126において金属膜反射光が100%吸収されるわけではなく、光吸収部126において微小な反射光が存在してしまい、このような反射光の迷光を完全に除去することは出来なかった。
また、図13に示すような構成では、誘電体部材外に出射した出射面反射光などをカットすることはできず、やはり迷光が発生してしまっていた。
さらに、特許文献1のように、流路蓋部材112の幅が、誘電体部材102の幅よりも大きい場合には、上述したように、発生した迷光が流路蓋部材112に入射することで、測定精度に大きな影響を及ぼしていた。
本発明では、このような現状に鑑み、流路蓋部材などの蓋部材に入射する迷光を除去し、受光ユニットの視野範囲に蛍光よりも光量の大きい励起光由来の光が存在しないようにして、高精度に検体を測定することができる光学式検体検出システムを提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題を解決するために発明されたものであって、上述した目的のうち少なくとも一つを実現するために、本発明の一側面を反映した光学式検体検出システムは、誘電体部材と、
前記誘電体部材の上面に隣接する金属膜と、
前記金属膜の上面に隣接する反応層と、
前記反応層の上面に配置される蓋部材と、を備えたセンサーチップと、
前記センサーチップを保持するためのチップ保持手段と、
前記金属膜に前記誘電体部材を介して励起光を照射する投光ユニットと、を備え、前記金属膜に前記誘電体部材を介して前記励起光を照射することで検体の検出を行う光学式検体検出システムであって、
前記励起光の光路断面において、前記蓋部材の幅が、前記誘電体部材の幅よりも大きく、
前記励起光が前記誘電体部材の出射面に反射した後、前記誘電体部材外に出射する出射面反射光が、前記励起光の測定走査角度内において、前記蓋部材に入射しないように構成され
前記誘電体部材の入射面と出射面が、それぞれ平滑面であり、
前記励起光の測定走査角度内の少なくとも一部の角度において、前記誘電体部材の前記金属膜に隣接する面と前記入射面とがなす角度θ a 、前記誘電体部材の前記金属膜に隣接する面と前記出射面とがなす角度θ b 、前記誘電体部材の屈折率n 1 が、下記式を満たす光学式検体検出システム。
Figure 0006766820
ここで、θは前記励起光の前記金属膜への入射角度、n 0 は前記誘電体部材の前記入射面における励起光入射側の屈折率である。
本発明によれば、蛍光に比べて光量の大きい励起光に由来する出射面反射光が蓋部材に入射しないように設計されているため、蓋部材内に出射面反射光が導光されず、大幅にS/Nを向上させることができ、高精度に検体を測定することができる。
図1は、本発明の光学式検体検出システムの一態様であるSPFSシステムの概略を模式的に示す概略図である。 図2は、図1のSPFSシステムの一部を底面側から見た概略底面図である。 図3は、センサーチップの一例を示す概略断面図である。 図4は、センサーチップの別の一例を示す概略断面図である。 図5は、本実施例のSPFSシステムにおける投光ユニットの光学構成の一例を示す模式図である。 図6は、本実施例のSPFSシステムにおける測定の流れを説明するフローチャートである。 図7は、本実施例のSPFSシステムにおける誘電体部材の形状の一例を示す模式図である。 図8は、励起光の入射角度と、出射面反射光の出射角度との関係を示すグラフである。 図9は、励起光の測定走査角度を60°から72°とした場合における励起光の入射角度と、出射面反射光の入射面における出射角度及び入射面反射光の反射角度との関係を示すグラフである。 図10は、励起光の測定走査角度を61°から73°とした場合における励起光の入射角度と、出射面反射光の入射面における出射角度及び入射面反射光の反射角度との関係を示すグラフである。 図11は、センサーチップのさらに別の一例を示す概略底面図である。 図12は、本発明の光学式検体検出システムの一態様であるSPFSシステムの別の一例を模式的に示す概略図である。 図13は、従来のSPFSシステムの構成を説明するための概略図である。 図14は、特許文献1に開示されたセンサーチップの構成を説明するための概略図である。 図15は、特許文献2に開示されたSPFSシステムの構成を説明するための概略図である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいて、より詳細に説明する。
図1は、本発明の光学式検体検出システムの一態様であるSPFSシステムの概略を模式的に示す概略図、図2は、図1のSPFSシステムの一部を底面側から見た概略図である。
なお、本明細書では、図1の状態において、「上」、「下」の方向を規定する。
この実施例のSPFSシステム10は、鉛直断面形状が略台形であるプリズム形状の誘電体部材12と、この誘電体部材12の水平な上面12aに形成された金属膜14と、金属膜14の上面に形成された反応層16と、反応層16を囲繞するように流路18を形成する流路形成部材20及び流路蓋部材22とからなるセンサーチップ24を備えており、このセンサーチップ24は、SPFS装置11のチップ装填部26に装填されている。
センサーチップ24の反応層16は、蛍光物質で標識されたアナライトを細くするための固相膜を有しており、アナライトを含む検体液を流路18に送液することにより、アナライトを金属膜14上に固定することができる。
固相膜は、アナライトを捕捉するためのリガンドが固定化されたものであって、例えば、SAM(Self-Assembled Monolayer:自己組織化単分子膜)及びSAM上に形成された固相化層によって構成することができる。
なお、固相化層としては、例えば、グルコース,カルボキシメチル化グルコース,ならびにビニルエステル類,アクリル酸エステル類,メタクリル酸エステル類,オレフィン類,スチレン類,クロトン酸エステル類,イタコン酸ジエステル類,マレイン酸ジエステル類,フマル酸ジエステル類,アリル化合物類,ビニルエーテル類およびビニルケトン類それぞれに包含される単量体からなる群より選択される少なくとも1種の単量体から構成される高分子を含むことが好ましく、デキストランおよびデキストラン誘導体などの親水性高分子ならびにビニルエステル類,アクリル酸エステル類,メタクリル酸エステル類,オレフィン類,スチレン類,クロトン酸エステル類,イタコン酸ジエステル類,マレイン酸ジエステル類,フマル酸ジエステル類,アリル化合物類,ビニルエーテル類およびビニルケトン類それぞれに包含される疎水性単量体から構成される疎水性高分子を含むことがより好ましく、カルボキシメチルデキストラン(CMD)などのデキストランが生体親和性、非特異的な吸着反応の抑制性、高い親水性の観点から特に好適である。
また、誘電体部材12としては、少なくとも励起光40に対して光学的に透明な材料であれば、特に限定されるものではないが、安価で取り扱い性に優れるセンサーチップとする上で、射出成型による樹脂材料から形成されている。
誘電体部材12を形成する樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン類、環状オレフィンコポリマー(COC)、環状オレフィンポリマー(COP)などのポリ環状オレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリスチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)などを用いることができる。
また、金属膜14としては、特に限定されるものではないが、好ましくは、金、銀、アルミニウム、銅、および白金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属からなり、より好ましくは、金からなり、さらに、これら金属の合金から構成してもよい。
すなわち、このような金属は、酸化に対して安定であり、かつ、後述するような表面プラズモン光(疎密波)による電場増強効果が大きくなるため、金属膜14として好適である。
また、金属膜14の形成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、スパッタリング法、蒸着法(抵抗加熱蒸着法、電子線蒸着法など)、電解メッキ法、無電解メッキ法などが挙げられる。好ましくは、スパッタリング法、蒸着法を使用するのが、薄膜形成条件の調整が容易である点で望ましい。
さらに、金属膜14の厚さとしては、特に限定されるものではないが、好ましくは、5nm〜500nmの範囲内であることが望ましい。なお、電場増強効果の観点からは、より好ましくは、金:20nm〜70nm、銀:20nm〜70nm、アルミニウム:10〜50nm、銅:20〜70nm、白金:20〜70nm、および、これらの合金:10〜70nmの範囲内であることが望ましい。
金属膜14の厚さが上記範囲内であれば、表面プラズモン光(疎密波)が発生しやすく好適である。また、このような厚さを有する金属膜14であれば、形状は、特に限定されない。
また、流路形成部材20としては、例えば、所定幅、所定長さの流路溝が打ち抜かれたアクリル系粘着シートなどを用いることができる。このようなアクリル系粘着シートの厚さとしては、特に限定されるものではないが、0.1mm程度であることが好ましい。
また、流路蓋部材22としては、励起光40や蛍光48に対して透光性を有する素材であれば、特に限定されるものではないが、上述する誘電体部材12と同様な樹脂材料を用いることができる。
なお、流路蓋部材22には、アナライトを含む検体液を流路18の送液するための検体流入口28及び検体排出口30を備えている。この検体流入口28と検体排出口30とを、例えば、ポンプなどの循環送液手段によって接続することで、検体液を一方向に循環送液することができる。
また、図3に示すように、検体排出口30に液溜部32を設け、例えば、ピペットなどを用いて検体液を検体流入口28に注入するとともに、ピペットによって検体液の吸引・注入を繰り返すことで、ピペット、流路18、液溜部32において、検体液を往復移動させることができ、固相膜に固定化されたリガンドに、迅速かつ効率良く検体液中のアナライトが捕捉されることになる。特に、固相膜に対して検体液を往復移動させることによって、少量の検体液であっても、アナライトと固相膜との反応効率が高くなり、アナライトの検出精度を向上させることができる。
なお、本実施例では、流路18に反応層16を設け、検体液を流路18に送液する構成で説明しているが、例えば、図4に示すように、ウェル部19に反応層16を設け、検体液をこのウェル部19に滞留させるようにしてもよい。この場合、蓋部材としては、流路蓋部材22の代わりに、ウェル蓋部材23が用いられる。
また、本実施例では、励起光40の光路断面において、流路蓋部材22の幅が、誘電体部材12の幅よりも大きく設計されている。このように構成することによって、流路蓋部材22に保持領域34を設けることができ、センサーチップ24は、この保持領域34とチップ装填部26のチップ保持手段36とが接触するように、チップ装填部26に装填することができる。
このように装填することにより、センサーチップ24の交換を行った場合にも、センサーチップ24と後述する投光ユニットとの位置関係を一定に保つことができ、測定誤差を少なくすることができる。
なお、本明細書において「光路断面」とは、投光ユニット38から金属膜14に向かって励起光40を照射した場合に、励起光40の光路(後述する金属膜反射光40a、出射面反射光40cの光路を含む)を含む面と一致する断面を意味している。
センサーチップ24の下方の一方の側面側には、図1に示すように、励起光40を照射するSPFS装置11の投光ユニット38が設けられている。
投光ユニット38は、例えば、LD(Laser Diode:レーザーダイオード)やLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)、HID(High Intensity Discharge)ランプ(高輝度放電ランプ)などからなる光源と、光源から照射された光を平行光束とするコリメートレンズなどを含んで構成される。
図5は、本実施例のSPFSシステム10における投光ユニット38の光学構成の一例を示す模式図である。
図5に示すように、投光ユニット38の光学系は、光源であるLD(レーザーダイオード)54と、LD54から出射した光をコリメートするためのコリメートレンズ56と、センサーチップ24の金属膜14へ照射する励起光40をP偏光とするための偏光板58と、LD54の散乱光や迷光が受光ユニット50により検出されないように一部の波長の光をカットするためのショートパスフィルター60と、金属膜14への照射スポットサイズを規制するためのアパーチャー62とを備えている。
このような投光ユニット38から出射する励起光40は略平行光となっている。なお、LD54の出射波長は、少なくとも金属膜14上で表面プラズモンを発生させる波長を含んでいる。
ここで、LD54に定電流を流していたとしても、測定環境温度等によりLD54の出射光量が変化するため、被検体の量に相関する光量として絶対光量を計測する必要がある光学式検体検出システムにおいては、正確な測定ができなくなる。
このため、本実施例のSPFSシステム10では、投光ユニット38の出射光量を一定に保つためにAPC(Auto Power Control)用光学系64が投光ユニット38内に設けられている。具体的には、APC用フォトダイオード66と、アパーチャー62から出射した励起光40の一部をAPC用フォトダイオード66へ反射させ、残りの光を金属膜14へ出射させるビームスプリッタ68とを備えてなる光学系である。
ビームスプリッタ68で反射した光の光量をAPC用フォトダイオード66で検出し、検出した光量に応じて、LD54の投入電流値にフィードバックをかけて、APC用フォトダイオード66の検出光量が一定となるよう、すなわち、投光ユニット38の出射光量が一定となるように図示しない制御部により制御している。
さらに、ビームスプリッタ68は、例えば、屈折率1.6以上の高屈折率材料で形成することが望ましく、また、ビームスプリッタ68への励起光40の入射角度は小さい方が望ましく、例えば、40°以下であることが望ましい。
このように構成することにより、投光ユニット38内のLD54やコリメートレンズ56などの光学素子が、環境変化や経時変化によって偏芯することで、ビームスプリッタ68への励起光40の入射角度が変化したとしても、ビームスプリッタ68の反射/透過の分岐比率の変動量を小さく抑えられるため、投光ユニット38の出射光量を安定させることができる。
この投光ユニット38は、励起光40の金属膜14への入射角度を、所定の測定走査角度の範囲で変更可能なように、照射角度可変機構(図示せず)を備えている。
ここで、測定走査角度とは、投光ユニット38から励起光40を出射し、受光ユニット50で蛍光48またはプラズモン散乱光などの散乱光、もしくは蛍光48と散乱光の両方を計測している間に、投光ユニット38を走査し出射する励起光40の出射角度(角度のゼロ基準は、金属膜14平面の垂線)を言う。
ここで、プラズモン散乱光とは、金属膜14上で発生する表面プラズモン自体が散乱する光であり、その波長は励起光40の波長に等しい。なお、励起光40の出射角度を走査した場合に、プラズモン散乱光の光量が最大となる角度が増強角度であり、この増強角度の近傍の角度において、表面プラズモンによる強い蛍光強度が得られる。
増強角度は、センサーチップ24における誘電体部材12の形状や屈折率、金属膜14の材料や膜厚、流路18内の流体屈折率などに依存するため、センサーチップ24の製造時の誤差を考慮すると、測定ごとに最適な増強角度を求めることが望ましい。
投光ユニット38から、誘電体部材12の入射面12bに向けて励起光40が照射され、誘電体部材12の上面に隣接する金属膜14に入射する。これにより、金属膜14上に発生した表面プラズモン光(疎密波)により励起された蛍光物質により発光される蛍光48を、センサーチップ24の上方に設けられた受光ユニット50により検出する。
受光ユニット50の光学系としては、例えば、表面プラズモンにより発生した散乱光(プラズモン散乱光)や蛍光48を受光するための受光素子であるフォトダイオードと、フォトダイオードへ集光するためのレンズと、励起光40の波長の光をカットするための励起光カットフィルタとを備えてなる。
励起光カットフィルタは、蛍光48を測定する場合には、受光ユニット50内の光路上に設置してあり、プラズモン散乱光を測定する場合には、例えば、励起光カットフィルタ駆動機構を用いて、受光ユニット50内の光路上から少なくとも一部分を待避して、プラズモン散乱光がフォトダイオードへ入射できるように構成されている。
励起光カットフィルタは、例えば、誘電体多層膜からなるバンドパスフィルタであり、受光ユニット50内における光路のうち、蛍光48が略平行光束となる位置に設置されている。
また、受光素子としては、例えば、光電子倍増管やアバランシェ・フォトダイオード(APD)など受光光量を測定できるものであればフォトダイオードに限らない。
一方で、励起光40のうち、金属膜14において反射した光(金属膜反射光40a)は、誘電体部材12の出射面12cより出射する。
また、図1に示すように、金属膜反射光40aの一部は、出射面12cにおいて反射し、この出射面反射光40bは、励起光40の金属膜14への入射角度にもよるが、入射面12bに向けて直進し、入射面12bより誘電体部材12外へ出射する。
本実施例のSPFSシステム10では、この出射面反射光40bが、測定走査角度内において、流路蓋部材22に入射しないように構成されている。
具体的には、以下のように構成することによって、出射面反射光40bが、測定走査角度内において、流路蓋部材22に入射しないようにできる。
以下に、本実施例のSPFSシステム10における測定の流れの一例を示す。
図6は、本実施例のSPFSシステムにおける測定の流れを説明するフローチャートである。
(S101)センサーチップ24が準備され、SPFSシステム10のチップ装填部26に取り付けられる。センサーチップ24は、生化学検査の1検体ごとに交換され使い捨てされる。検体は一般的には血液などが使用される。
(S102)次に、センサーチップ24の流路18内の洗浄を行う。センサーチップ24の流路18内には、固相膜においてアナライトを捕捉する感度を保つために保湿剤が塗布されている。流路18内に洗浄液を導入することで、この保湿剤を洗浄する。また、洗浄により、固相膜周辺の汚染物も除去される。
(S103)次に、アナライトが混在している検体液を流路18内に導入し、抗原抗体反応(1次反応)によって、流路18中の固相膜にアナライトが捕捉される。捕捉後、余剰な検体液は流路18内から吸引することで除去される。また、必要に応じて適当な洗浄液で流路18内の残留物を除去する。
(S104)次に、増強角測定を行う。増強角測定では、投光ユニット38から出射する励起光40の出射角度を走査し、受光ユニット50によってプラズモン散乱光を検出し、増強角度を求める。このとき、受光ユニット50における光路から、後述する蛍光測定で用いる励起光カットフィルタは待避させておく。これにより、励起光40と同じ波長であるプラズモン散乱光が受光ユニット50内の受光素子まで到達でき、受光ユニット50でプラズモン散乱光の光量を測定することが可能となる。
(S105)次に、受光ユニット50における光路内に励起光カットフィルタを配置させ、投光ユニット38から励起光40を照射し、受光ユニット50で検出した光量を計測し、この光量を光学ブランク値(oB)として記録する。このとき、励起光40の出射角度は、増強角測定で求めた増強角度となるように、投光ユニット38の角度を設定する。
(S106)次に、流路18内に蛍光標識液を導入し、蛍光標識液に含まれる蛍光標識抗体をアナライトに接触、結合させて蛍光標識化反応(2次反応)を行う。これにより、蛍光標識がアナライトに付加される。その後、余剰な蛍光標識抗体を除去するために流路18内を洗浄する。
(S107)次に、励起光40の出射角度を増強角度となるように投光ユニット38の角度を設定し、受光ユニット50内における光路上に励起光カットフィルタを配置した状態で、励起光40を照射し、受光ユニット50で検出した蛍光シグナル値(S)を計測する。
さらに、蛍光シグナル値(S)から、光学ブランク値測定S105で得られた光学ブランク値(oB)を引いた値を算出する。これにより、アナライトの量に相関する蛍光強度(ΔS)が求まる。
(S108)最後に、センサーチップ24をSPFSシステム10から取り外し、測定が終了する。
以上の過程において、センサーチップ24や励起光カットフィルタなどの移動や、流路18内への検体液の導入や吸引、洗浄などの作業は、測定者が手動で行ってもよいし、SPFSシステム10内において自動で行う駆動機構や制御機構を有してもよい。また、測定結果を記録する記録手段や結果を出力する出力手段をSPFSシステム10に設けてもよい。
図7は、本実施例のSPFSシステムにおける誘電体部材の形状の一例を示す模式図である。
図1に示す実施例では、誘電体部材12において、入射面12bと出射面12cがそれぞれ平滑面であり、誘電体部材12の金属膜14に隣接する上面12aと、入射面12bとがなす角度θaと、誘電体部材12の金属膜14に隣接する上面12aと、出射面12cとがなす角度θbとが同じ角度になっているが、図7に示す実施例では、θaとθbとが異なる角度となっている。
図7(a)の例では、θaがθbよりも小さい角度となっている。この場合、金属膜反射光40aは、出射面12cで反射した後、上面12aで反射し、入射面12bから出射する。このように、上面12aで反射した出射面反射光40bは、流路蓋部材22側に向かうことはないため、測定走査角度内において、出射面反射光40bを流路蓋部材22に入射しないようにできる。
図7(b)の例では、θaがθbよりも大きい角度であり鈍角となっている。この場合、金属膜反射光40aは、出射面12cで反射した後、底面12dから出射する。このように、誘電体部材12の底面12dから出射面反射光40bを出射させることにより、出射面反射光40bが流路蓋部材22に入射しないようにすることができる。
なお、図7(c)に示すように、出射面12cを複数の面で構成していてもよく、この場合も、θaがθbよりも大きい角度となっていれば、図7(b)と同様に、出射面反射光40bが流路蓋部材22に入射しないようにすることができる。
このように、θaをθbよりも大きい角度にすることによって、図6に示すように、入射面12bに向かう出射面反射光40bは、底面12d寄りとなるため、センサーチップ24を構成しやすくなる。
なお、図8(a)は、θa=80°,θb=82°の場合、図8(b)は、θa=80°,θb=80°の場合、図8(c)は、θa=80°,θb=78°の場合の励起光40の入射角度と出射面反射光40bの入射面12bにおける出射角度θcとの関係を示している。
なお、出射面反射光40bの底面12dへの入射角によっては、一部の光が入射面12bに向かい、流路蓋部材22に入射してしまうことがある。このため、誘電体部材12の底面12dを散乱面や非平面とすることで底面12dから入射面12bに出射面反射光40bが向かわないようにすることが好ましい。
また、励起光40の測定走査角度内の少なくとも一部の角度において、下記式(1)を満たすように誘電体部材12を形成することで、入射面12bにおいて出射面反射光40bが水平よりも底面側に出射することになり、出射面反射光40bが流路蓋部材22に入射しないようにすることができる。
Figure 0006766820
但し、n1は誘電体部材12の屈折率、n0は誘電体部材12の入射面12bにおける励起光入射側の屈折率、θは励起光40の金属膜14への入射角度である。

なお、誘電体部材12の入射面12bにおいては、励起光40の入射時に、励起光40の一部が入射面12bに反射してしまう。このような入射面反射光40cが、流路蓋部材22に入射してしまうと、上述するような出射面反射光40bと同様な問題が生じるため、入射面反射光40cが流路蓋部材22に入射しないようした方がよい。
また、励起光40の測定走査角度内において、入射面12bにおける出射面反射光40bの出射角度θcと、入射面12bにおける入射面反射光40cの反射角度θdとが一致するように構成することが好ましい。
このように構成することによって、図9,10に示すように、励起光40の測定走査角度内において、出射面反射光40bの出射角度θcの範囲と、入射面反射光40cの反射角度θdの範囲とが重複するため、出射面反射光40b及び入射面反射光40cが通過する光の存在範囲が狭くなり、センサーチップ24を、出射面反射光40b及び入射面反射光40cが流路蓋部材22に入射しないように構成しやすくなる。
なお、図9は、励起光40の測定走査角度を60°から72°とし、図9(a)は、θa=80°,θb=82°の場合、図9(b)は、θa=80°,θb=80°の場合、図9(c)は、θa=80°,θb=78°の場合の励起光40の入射角度と、出射面反射光40bの入射面における出射角度θc及び入射面反射光40cの反射角度θdとの関係を示している。
また、図10は、励起光40の測定走査角度を61°から73°とし、図10(a)は、θa=80°,θb=82°の場合、図10(b)は、θa=80°,θb=80°の場合、図10(c)は、θa=80°,θb=78°の場合の励起光40の入射角度と、出射面反射光40bの入射面における出射角度θc及び入射面反射光40cの反射角度θdとの関係を示している。
また、図11に示すように、励起光40の光路断面において、流路蓋部材22の一部に切欠部22aを設けることもできる。
このように切欠部22aを設けることによって、流路蓋部材22に保持領域34を設けることができるとともに、出射面反射光40bが流路蓋部材22に入射することがない。
なお、誘電体部材12から出射した出射面反射光40bは、例えば、SPFSシステム10の壁面などに反射して、これが迷光の原因となってしまうことがある。このため、図1に示すように、誘電体部材12の入射面12bから出射した出射面反射光40bを吸光したり、もしくは、影響のない方向へ反射させたりするための遮光部材52を設けることが好ましい。
図12は、本発明の光学式検体検出システムの一態様であるSPFSシステムの別の一例を模式的に示す概略図である。
この実施例のSPFSシステム10は、基本的には、図1に示すSPFSシステム10と同様な構成であるため、同一の構成部材には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本実施例では、センサーチップ24が、励起光40に対して透光性を有する素材により形成された試薬ウェル42を備えている。
試薬ウェル42は、例えば、検体液や薬液などが収容される容器である。センサーチップ24は、試薬ウェル42に設けられたセンサーチップ装填孔44に装填される。
この時、流路蓋部材22の保持領域34と、センサーチップ装填孔44の保持部44aとが接触するように、センサーチップ24をセンサーチップ装填孔44に装填することによって、センサーチップ24と試薬ウェル42との位置関係を一定に保つことができる。
さらに、試薬ウェル42の保持領域46とチップ装填部26のチップ保持手段36とが接触するように、チップ装填部26に装填することによって、センサーチップ24と投光ユニット38との位置関係を一定に保つことができ、測定誤差を少なくすることができる。
このように励起光40に対して透光性を有する素材により形成された試薬ウェル42を備える場合には、出射面反射光40bが、励起光40の測定走査角度内において、流路蓋部材22のみならず、試薬ウェル42にも入射しないように構成することが好ましい。
具体的には、上述するように、θa及びθbの角度など誘電体部材12の形状を、出射面反射光40bが試薬ウェル42に入射しないように設計することで対応可能である。
また、図12に示すように、励起光40の光路断面において、試薬ウェル42の一部に切欠部42aを設けることもできる。
このように切欠部42aを設けることによって、試薬ウェル42に保持領域46を設けることができるとともに、出射面反射光40bが試薬ウェル42に入射することがない。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、光学式検体検出システムの一態様としてSPFSシステムを例に挙げて説明したが、他の態様として例えば、SPRシステムなどにも適用可能であるなど、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、例えば、表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS)を用いた、血液検査などの臨床試験のような、高精度の検出が要求される分野において、検体検出を高精度かつ迅速に行うことができる。
10 SPFSシステム
11 SPFS装置
12 誘電体部材
12a 上面
12b 入射面
12c 出射面
12d 底面
14 金属膜
16 反応層
18 流路
20 流路形成部材
22 流路蓋部材
22a 切欠部
24 センサーチップ
26 チップ装填部
28 検体流入口
30 検体排出口
32 液溜部
34 保持領域
36 チップ保持手段
38 投光ユニット
40 励起光
40a 金属膜反射光
40b 出射面反射光
40c 入射面反射光
42 試薬ウェル
42a 切欠部
44 センサーチップ装填孔
44a 保持部
46 保持領域
48 蛍光
50 受光ユニット
52 遮光部材
54 LD(レーザーダイオード)
56 コリメートレンズ
58 偏光板
60 ショートパスフィルター
62 アパーチャー
64 APC用光学系
66 APC用フォトダイオード
68 ビームスプリッタ
100 SPFSシステム
101 SPFS装置
102 誘電体部材
102a 上面
102b 入射面
102c 出射面
104 金属膜
106 反応層
108 流路
110 流路形成部材
112 流路蓋部材
114 センサーチップ
116 センサーチップ装填部
118 蛍光
120 受光ユニット
122 光源
124 励起光
124b 出射面反射光
126 光吸収部
128 励起光カットフィルタ

Claims (15)

  1. 誘電体部材と、
    前記誘電体部材の上面に隣接する金属膜と、
    前記金属膜の上面に隣接する反応層と、
    前記反応層の上面に配置される蓋部材と、を備えたセンサーチップと、
    前記センサーチップを保持するためのチップ保持手段を有するチップ装填部と、
    前記金属膜に前記誘電体部材を介して励起光を照射する投光ユニットと、を備え、前記金属膜に前記誘電体部材を介して前記励起光を照射することで検体の検出を行う光学式検体検出システムであって、
    前記励起光の光路断面において、前記蓋部材の幅が、前記誘電体部材の幅よりも大きく、
    前記励起光が前記誘電体部材の出射面に反射した後、前記誘電体部材外に出射する出射面反射光が、前記励起光の測定走査角度内において、前記蓋部材に入射しないように構成され
    前記誘電体部材の入射面と出射面が、それぞれ平滑面であり、
    前記励起光の測定走査角度内の少なくとも一部の角度において、前記誘電体部材の前記金属膜に隣接する面と前記入射面とがなす角度θ a 、前記誘電体部材の前記金属膜に隣接する面と前記出射面とがなす角度θ b 、前記誘電体部材の屈折率n 1 が、下記式を満たす光学式検体検出システム。
    Figure 0006766820
    ここで、θは前記励起光の前記金属膜への入射角度、n 0 は前記誘電体部材の前記入射面における励起光入射側の屈折率である。
  2. 前記誘電体部材の入射面と出射面が、それぞれ平滑面であり、
    前記誘電体部材の前記金属膜に隣接する面と前記入射面とがなす角度θaと、
    前記誘電体部材の前記金属膜に隣接する面と前記出射面とがなす角度θbと、が異なる請求項1に記載の光学式検体検出システム。
  3. 前記誘電体部材の前記金属膜に隣接する面と前記出射面とがなす角度θbが、前記誘電体部材の前記金属膜に隣接する面と前記入射面とがなす角度θaよりも大きい請求項2に記載の光学式検体検出システム。
  4. 前記励起光の測定走査角度内において、前記入射面における前記出射面反射光の出射角度と、前記入射面における前記励起光の反射角度とが一致する請求項1からのいずれかに記載の光学式検体検出システム。
  5. 前記出射面反射光が、前記出射面から前記入射面に向けて直進し、前記誘電体部材外へ出射するように構成されている請求項1からのいずれかに記載の光学式検体検出システム。
  6. 前記蓋部材の保持領域と、前記チップ保持手段とが接することで、前記センサーチップと前記投光ユニットとの位置決めがなされる請求項1からのいずれかに記載の光学式検体検出システム。
  7. 前記センサーチップが、試薬ウェルをさらに備える請求項1からのいずれかに記載の光学式検体検出システム。
  8. 前記試薬ウェルが、前記励起光に対して透光性を有する素材により形成されており、
    前記出射面反射光が、前記励起光の測定走査角度内において、前記試薬ウェルに入射しないように構成されている請求項に記載の光学式検体検出システム。
  9. 前記試薬ウェルの保持領域と、前記チップ保持手段とが接することで、前記センサーチップと前記投光ユニットとの位置決めがなされる請求項またはに記載の光学式検体検出システム。
  10. 前記励起光の光路断面において、前記試薬ウェルの一部に切欠部を有する請求項からのいずれかに記載の光学式検体検出システム。
  11. 前記励起光の光路断面において、前記蓋部材の一部に切欠部を有する請求項1から10のいずれかに記載の光学式検体検出システム。
  12. 前記誘電体部材の底面が散乱面である請求項1から11のいずれかに記載の光学式検体検出システム。
  13. 前記誘電体部材の底面が非平面である請求項1から12のいずれかに記載の光学式検体検出システム。
  14. 前記出射面反射光の光量が、前記励起光の光量の2%よりも大きい請求項1から13のいずれかに記載の光学式検体検出システム。
  15. 前記光学式検体検出システムが、遮光部材をさらに備え、
    前記入射面から出射した前記出射面反射光が、前記遮光部材に照射されるように構成されている請求項1から14のいずれかに記載の光学式検体検出システム。
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