JP2006308511A - 化学分析装置及びその分析方法 - Google Patents

化学分析装置及びその分析方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006308511A
JP2006308511A JP2005134034A JP2005134034A JP2006308511A JP 2006308511 A JP2006308511 A JP 2006308511A JP 2005134034 A JP2005134034 A JP 2005134034A JP 2005134034 A JP2005134034 A JP 2005134034A JP 2006308511 A JP2006308511 A JP 2006308511A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
chemical substance
optical system
angle
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005134034A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Nishiuma
聡 西馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2005134034A priority Critical patent/JP2006308511A/ja
Publication of JP2006308511A publication Critical patent/JP2006308511A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】本発明は、捕捉体に標的的物質結合する量と結合状態との詳細情報を得ることを目的とする。
【解決手段】 基板上に形成された金属薄膜に固定された化学物質を、基板の法線に対し角度Θで入射される入射光を、基板の法線に対し−Θで受光する光学系と、化学物質が固定された面に対向する位置に化学物質による散乱光を受光する光学系とを配し、表面プラズモン共鳴により化学物質の量に関する情報を、ラマン散乱により、化学物質の結合状態に関する情報を同時に得るとともに、ラマン散乱を表面プラズモン共鳴により増幅することを特徴とする化学物質分析装置である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属薄膜上に付着する化学物質の量と化学結合状態に関する情報を同時に得る化学分析装置およびその方法に関する。
分子や固体の化学結合状態を調べる手法として確立されているものに、ラマン分光法がある。ラマン分光法は、物質に光を照射すると、分子の分極率が変化することにより生じる、励起光と異なる振動数を持つ散乱光を測定・解析し、分子の状態を調べる手法である。
特許文献1には、プリズム底面と金属表面との間に空隙を有するOtto配置で、金・銀・銅または白金表面の銅フタロシアニン(CuPc)分子のラマン散乱を、プラズモン共鳴条件下で測定すると、ラマン活性なピークが増強された極大値をとることが示されている。
特許文献2非特許文献1には、Kretchmann配置でゾルゲル法により形成したTiO2について、膜厚と結晶状態をプラズモン共鳴とラマン散乱を用いて測定した結果が開示されている。
一方、生物学的なリガンド−アナライト相互作用を利用して、特定の化合物を識別するセンサーが提案されている。血液中には、ガン・肝炎・糖尿病・骨粗しょう症など特定の疾患に対するマーカーが複数存在している。罹患した際には、平時より特定のタンパク質の濃度が増加する。これらを平時からモニターしておくことで、重大な病気を早期に発見することが出来るため、次世代の医療技術として期待されている。
センサーには、蛍光免疫法、プラズモン共鳴法、光干渉法など幾つかの方式があるが、どの場合もリガントをセンサー表面に固定し、検体中のアナライトを高感度にかつ選択性よく選別して結合することにより夾雑物を排除し、目的とするタンパク質のみを高効率に基板表面に固定化することが共通のステップとなる。
蛍光免疫法では、リガンド−アナライト複合体にさらに蛍光色素で標識した第2のリガントをさらに結合させ、蛍光色素を励起し、蛍光量を測定することでアナライトの濃度を測定する。プラズモン共鳴法では、金属プラズモンが界面物質の屈折率変化に高感度に反応することを利用して、金属薄膜や金属の微粒子の上に固定化されたリガンドに結合するアナライトの濃度を測定している。
例えば特許文献3には、回折格子を用いたプラズモン共鳴の測定手法が開示されており、抗原抗体反応の測定が示されている。これらセンサーでは、リガンドに吸着したアナライトの濃度の測定や、アナライトがリガントに吸着する反応速度などを測定することが出来る。しかしながら、どの部位が結合に関与しているのかという情報やどういうメカニズムで結合が生じているのかということは分からない。
特開平09−257578号公報 特許第2502222号公報 A.Brioude、"Raman spectroscopy of sol−gel ultrathinfilms enhanced by surface plasmon polaritons"、Journal of Applied Physics vol.88,No.11 p.6187−6191
表面プラズモンとラマン散乱分光を同時におこなっている前記手法では、Otto配置ではプリズムと金属薄膜の空隙を厳密に制御する必要があり、Kretchmann配置ではサイズが大きくなり、工業製品として大量生産するには不向きであった。また、表面プラズモン共鳴法では、リガントにアナライトがどの程度結合するかという量を高感度に測定することは可能であるが、その結合状態を調べ、より詳細な情報を得ることは不可能であった。
上記に挙げた課題は、本発明の、基板と、少なくとも前記基板上の一方の面に形成された金属薄膜と、前記金属膜上に固定された化学物質と、前記基板表面に対し第1の角度Θで入射される入射光を発する光源を含む第1の光学系と、前記第1の光学系からの入射光を受けて前記基板から−θで前記化学物質により反射される反射光を受光する第2の光学系と、前記基板の前記化学物質が固定された面に対向する位置に前記化学物質による散乱光を受光する第3の光学系とを有し、第2の光学系による表面プラズモン共鳴により前記化学物質の量に関する情報を、第3の光学系によるラマン散乱により、前記化学物質の結合状態に関する情報を同時に得るとともに、前記ラマン散乱を表面プラズモンにより増幅することを特徴とする化学物質分析装置により解決される。
本発明により、化学物質の量もしくは濃度を感度よく測定するのみならず、結晶状態など化学結合に関する情報も同時に得ることができるようになる。また。本発明を生物学的なセンサーであるリガント−アナライトの系に応用すると、吸着量のみならず結合に関する情報を得ることが可能となる。
以下、図を参照しながら本発明に関わる実施形態につき述べる。ここでは本発明を完全に理解してもらうため、特定の実施形態について詳細な説明をおこなうが、本発明はここに記した内容に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の化学物質分析装置の概略構成を示す図で、基台16上には樹脂製の基板15が載置されている。基板15は、表面に回折格子25が形成され、少なくとも回折格子25の表面には金属膜14が形成されている。基板15の法線方向からθの角度で設置された光源11から発せられた入射光23は、コリメートレンズ12と偏光フィルター13を介して、基板15の回折格子25に照射される。回折格子25で回折された反射光24は、基板15の法線方向から−θの角度に反射し、基板15の法線方向から−θの角度に配された、集光レンズ18を介して検出器19で検出される。
又、ラマン散乱光を検出するために、基板15に対向して、集光レンズ20、分光器21、検出器22がこの順で配置されている。
化学物質17を固定する前にθを順次スキャンし、各角度における反射光24の強度を測定することにより、表面プラズモン共鳴の測定をおこない参照となるプラズモン共鳴特性を測定する。次に回折格子表面の金属膜14に化学物質17を固定する。その後、同様のプロセスにより金属膜14に化学物質を固定した状態での表面プラズモン共鳴の測定をおこなう。また、同時に基板15対向して配された集光レンズ20、分光器21、検出器22の構成により回折格子25や吸着物質により散乱されたラマン散乱光の検出をおこない、吸着物質の結合状態を評価することが可能となる。
検出器19は、反射光の強度を検出する光センサーで構成され、検出器22は、分光器21で各波長に分けられた反射光の波長ごとの強度を検出する光センサーである。
回折格子25としては、ホログラフィー回折格子、ブレーズド回折格子26、ブラッグ回折格子27等を用いることができる。
本実施の形態では、金属膜14に化学物質17を固定した状態で、表面プラズモン共鳴状態で、ラマン散乱を測定すると通常のラマン散乱よりも102〜103増幅された状態でラマン散乱を観測することがでる。プラズモン共鳴状態は、表面プラズモン共鳴を測定し、得られた表面プラズモン共鳴角の状態でラマン散乱を検出することで得られる。この効果は、下記の実施の形態の場合でも同様の手順で測定を行なうことで得られることは言うまでもない。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態について、図2を参照しながら説明する。本実施形態ではプリズムを使用するので、図2(b)を用いてプリズムを説明する。プリズムは直角プリズムを使用する。説明の便宜上、直角柱プリズム37の各面をA、B、Cと名前を付ける。
直角プリズム37のA面には、樹脂製の基板35が配され、基板35上に金属膜36が形成され、金属膜上に化学物質38が固定されている。更に、プリズムのA面の鉛直方向からθの角度に設置された光源11から発せられた入射光23は、コリメートレンズ12、偏向フィルター13を介して直角プリズム37のB面にA面で全反射する角度で入射され、反射光24は、直角プリズムのC面側に、A面の鉛直方向から−θの角度に設置されている集光レンズ18を介し光センサー20に入射する。角度θをスキャンして実施例1と同様の手順で測定することで表面プラズモンの測定ができる。
また、ラマン散乱は、直角プリズム37のA面の上側に設けられた集光レンズ20、分光器21を介し検出器22により検出される。ラマン散乱も、上述の実施の形態と同様表面プラズモン共鳴状態で測定することで増幅されることは同様である。
(第3の実施形態)
次に本発明の第3の実施形態について、図3を参照しながら説明する。基台16上には、表面に複数の回折格子が4行4列の行列状に形成された回折格子領域34が形成されている。
基板15の法線方向からθの角度で設置された光源11から発せられた入射光23は、集光レンズ(不図示)により集光された後、ビームエキスパンダー28、偏光フィルター13を介して基板15上に形成された回折格子25に照射される。この際に照射光は、ビームエキスパンダー28によりビーム径を広げられているので、基板16の少なくとも回折格子領域34全面を照射する。
基板15の回折格子上には金属膜14が形成され、金属膜14上に、化学物質17が固定されている。
入射光はこの行列状に配置された回折格子領域全体を照射し、回折格子25で回折された反射光が集光レンズ29を介して、2次元光検出器30に入射する。
基板15に対向して集光レンズ31、分光器32を介し2次元光検出器33が配されている。
回析格子15で反射されたラマン散乱光および表面プラズモン共鳴光は共に2次元検出器に入射するので、島状の回折格子に異なった化学物質を固定することで複数の化学物質のラマン散乱光による解析と表面プラズモン共鳴光による解析を同時に行うことができる。回折格子毎に上述の実施の形態と同様の手順で測定を行なう。
ラマン散乱および表面プラズモン共鳴による解析は、θを順次スキャンし、各角度におけるラマン散乱光および表面プラズモン共鳴光の強度を測定することにより行う。
本実施の形態の場合、各格子の位置を分析装置に記憶させ、回折格子毎に、表面プラズモン共鳴を測定し、表面プラズモン共鳴の角度θの位置でラマン散乱を測定するようにあらかじめ化学分析装置をプログラムしておくことで分析を自動化できることは言うまでもない。
回折格子アレイ34には、ホログラフィー回折格子、ブレーズド回折格子、ブラッグ回折格子をパターニングして用いる構成が好ましい。基板35は、金属膜36は、厚さ100nm以下のAu、Ag、Cu、Al、もしくはその合金や金属間化合物が好ましく用いられ、本構成ではAu、Agあるいはそれらの合金を選択して用いることがより好ましい。Au,Agなどの材料は、自由電子が充分に存在し、ある特定の条件下でフォトンとカップリングが生じ、材料の表面に電荷の粗密波を生じさせる。材料表面に生じた電磁波により、局所電場が生じるので、センサとして用いることが可能となる。
第1〜3の実施の形態で使用される光源11は、波長が200nm〜1000nmの範囲のレーザーダイオードまたはガスレーザを選択して用いることができる。光源11の波長は、解析する化学物質のラマン散乱が、効率よく生じる波長のものを選択して用いればよい。コリメートレンズ12は、非球面レンズ、セルフォックレンズ、平凸もしくは両凸レンズ群、顕微鏡用対物レンズなどを用いることが出来る。
偏光フィルター13は、偏向光だけを入射したいという理由で、消光比が高いものを用いることが好ましく、消光比10-3以上が好ましい。14の金属膜としてはAu、Ag,Cu、Alあるいはその合金などの金属が用いることができる。本構成では、Au、Agあるいはそれらの合金を選択して用いることがより好ましい。
回折格子を形成する基板15は、樹脂製の基板でよく、樹脂の材質としては、透明でかつ可塑性であれば良く、本実施形態ではエポキシ樹脂を用いた。基板16は、ガラス、シリコン、樹脂などを用いられるが、本構成では、製造コストを下げられるという理由で、表面研磨したガラスを用いることが好ましい。解析対象となる化学物質17は、抗原抗体複合体、DNA−cDNA複合体、自己組織化膜、各種有機材料、各種無機材料が解析可能である。集光レンズ18は、平凸シリンダーレンズ、平凹シリンダーレンズ、非球面レンズ、平凸もしくは両凸球面レンズ群、顕微鏡用対物レンズ、セルフォックレンズを用いることが出来る。本構成では、製造コストを下げられるという理由で、平凸シリンダーレンズまたは平凹シリンダーレンズを用いることが好ましい。光センサー19および光センサー22は、各種フォトダイオード、低ノイズCCD、光電子増倍管などを用いることができ、反射光の強度によって適宜選択すればよい。集光レンズ20は、F値の小さなカメラ用レンズが用いられる。分光器21は、ツェルニターナ型のダブルモノクロメータ、トリプルモノクロメータ、高分散プリズム、誘電体フィルターなどを用いることができる。本構成では、高分解能であるという理由で、ツェルニターナ型モノクロメータもしくは誘電体フィルターを用いる構成が好ましい。回折格子25は、ホログラフィー回折格子、ブレーズド回折格子、ブラッグ回折格子を選択して用いることができる。ビームエキスパンダー28は、センシング領域にコリメート光が均一に照射されるものを用いることが好ましい。集光レンズ29は、集光レビームエキスパンダーリンダーレンズ、平凹シリンダーレンズ、非球面レンズ、平凸もしくは両凸球面レンズ群、顕微鏡用対物レンズ、セルフォックレンズ、カメラ用レンズを用いることが出来る。本構成では、高解像度で画像を取り込みたいという理由で、カメラ用の高解像タイプのレンズを用いることが好ましい。
基板上に複数の回折格子を形成する場合、検出器として、2次元光検出器を用いることが好ましく、二次元光検出器30、33としては、フォトダイオードアレイ、CCDアレイを用いることができる。光学系31,32,33は、ラマン散乱光の二次元イメージングが可能である構成が好ましく、フォトダイオードアレイやCCDアレイを用いることが好ましい。
プリズムを用いる構成の場合、基台には、各種ガラス材料を用いることができる。本構成では、プリズムと屈折率が実質的に同じ物を用い、プリズムとの密着にはインデックスマッチングオイルを用い間隙の屈折率もプリズムの屈折率と同じになるようにすることが好ましい。
プリズム37は、屈折率1.4〜2.0の材料を用い、A面の精度がλ/4以上であり、B,C面には反射防止コーティングが施してあるものが好ましい。
以下本発明の実施例を述べるが、本発明はここに記述した内容だけに制限を受けるものではない。
(実施例1)
図6を参照しながら説明する。出射側の第1の光学系は、光源11、コリメータレンズ12および偏光フィルター13をこの順に並べ盤上に固定する。光源11は、三洋電機製、DL3038−033レーザーダイオード、コリメートレンズ12は、シグマ光機製、平凸レンズ5mmφおよび偏光フィルター13は、平凸レンズ(シグマ光機製、平凸レンズ5mmφ)を用い、13の偏光フィルターは、シグマ光機製、SPF−30C−32可視光偏光フィルターを用いた。
表面プラズモン共鳴を解析する反射光を受光する第2の光学系は、反射光を受光する側から、集光レンズ18、光センサー19をこの順に並べ、アーム39に固定した。集光レンズ18は、シグマ光機製、平凸レンズ5mmφを、光センサー19は、アドバンテスト製、TQ8210 パワーメータを用いた。
ゴニオメータ38は、シグマ光機製、SKIDS−60YAW(θz)−Aθ(Ver2.0)2軸小型自動回転ステージを用いた。
ゴニオメータ38上に、基板を介して回折格子25を設けた。回折格子25は、エドモンドオプティクス製、格子周波数1200本/mm、ブレーズ波長750nm、サイズ12.5x12.5mmの反射型のブレーズド回折格子を用いた。回折格子の表面には、厚さ50nmの金の薄膜が形成され、金の薄膜上に、測定しようとする化学物質を固定化させて用いた。
基板上には、ラマン散乱による解析を行う為の第3の光学系が配されている。第3の光学系は、基板側から、集光レンズ20、分光器21および検出器22が配され、検出器22のデータを計測する計測装置が検出器22に接続されている。集光レンズは、F値の小さな明るいレンズを用いた。分光器21と検出器22とデータ計測装置41は、浜松フォトニクス社製、PMA11 マルチチャネル検出器を用いた。
まず参照用として、回折格子25の金の薄膜に化学物質を固定化させず、表面プラズモン共鳴を測定する。測定では、入射光学系とラマン散乱測定光学系の角度をθに、入射と反射光学系の角度を2θに保つようにして、角度をスキャンして測定をおこなった。
得られたプラズモン共鳴特性は、図7(a)のようになる。次に、回折格子表面の金の薄膜に銅フタロシアニン(CuPc)を固定化し、プラズモン共鳴特性、ならびにラマン散乱を測定する。プラズモン共鳴では、図7(b)のような特性が得られ、共鳴角のシフト量からCuPcの膜厚が求められる。次に、プラズモン共鳴を起す角度で、ラマン散乱スペクトルを測定する。ラマン散乱スペクトルでは、ラマン活性なバンド1530cm-1,1455cm-1,1345cm-1が確認された。
(実施例2)
ゾルゲル法により得られたTiO2を、ディップコート法により形成し、約100℃で乾燥させる。さらに、結晶化処理の為、酸素雰囲気下で約650℃の熱処理をおこない回折格子上の金の薄膜に固定し、実施例1で用いた光学系を用い、実施例1と同様の手順で、プラズモン共鳴とラマン散乱分光の測定をおこなった。
プラズモン共鳴法により、膜厚が5nmであることを確認することができた。さらにラマン散乱スペクトルにより、アナターゼ由来とされる活性バンド(144cm-1,395cm-1,514cm-1)を確認し、結晶状態を評価することができた。
(実施例3)
環状ペプチドであるオキシトシン水溶液を回折格子上の金の薄膜に固定し、実施例1で用いた光学系を用い、実施例1と同様の手順で、プラズモン共鳴とラマン散乱分光の測定を
おこなった。
プラズモン共鳴法により、濃度が10μg/mLであることを確認することができ、さらにラマン散乱スペクトルにより、活性バンド(1260cm-1(アミド結合)、1347cm-1(C−H)、1455cm-1(C−H2))を確認し、化学結合状態を評価することができた。
本発明の実施形態1を表す図である。 本発明の実施形態2を表す図である。 本発明の実施形態3を表す図である。 本発明の実施例を説明するための図である。 本発明の実施例を説明するための図である。
符号の説明
11 光源
12 コリメートレンズ
13 偏光フィルター
14 金属膜
15 基板
16 基台
17 化学物質
18 集光レンズ
19 検出器
20 集光レンズ
21 分光器
22 検出器
23 入射光
24 反射光
25 回折格子
27 回折格子
28 ビームエキスパンダー
29 集光レンズ
30 2次元光検出器
31 集光レンズ
32 分光器
33 2次元光検出器
34 回折格子アレイ
35 基板
36 金属膜
37 プリズム
38 ゴニオメータ
39 アーム
40 アーム
41 計測装置

Claims (7)

  1. 基板と、
    少なくとも前記基板上の一方の面に形成された金属薄膜と、前記金属膜上に固定された化学物質と、
    前記基板表面に対し、基板と鉛直方向から角度Θで入射される入射光を発する光源を含む第1の光学系と、
    前記第1の光学系からの入射光を受けて前記基板と鉛直方向から−θで前記化学物質により反射される反射光を受光する第2の光学系と、
    前記基板の前記化学物質が固定された面に対向する位置に前記化学物質による散乱光を受光する第3の光学系とを有し、
    第2の光学系による表面プラズモン共鳴により前記化学物質の量に関する情報を、第3の光学系によるラマン散乱により、前記化学物質の結合状態に関する情報を同時に得るとともに、前記ラマン散乱を表面プラズモンにより増幅することを特徴とする化学物質分析装置。
  2. 前記入射光と基板表面に入射する角度θを変化させたときに、前記第2の光学系の基板と鉛直方向の角度を−θに保持するように前記基板と前記第2の光学系を維持する回転手段を有することを特徴とする請求項1に記載の化学物質分析装置。
  3. 前記基板による反射が、前記基板上に形成された回折格子によるものであることを特徴とする請求項1に記載の化学分析装置。
  4. 前記基板による反射が、三角プリズムの第1の辺上に載置された基板に対し、前記入射光が、前記三角プリズムの第2の辺から入射され、前記第1の辺で反射し、前記第3の辺から前記反射光が出射されることを特徴とする請求項1に記載の化学分析装置。
  5. 前記化学物質が、自己組織化膜、有機材料、無機材料又は捕捉体−標的物質複合体であることを特徴とする請求項1に記載の化学物質分析装置。
  6. 前記捕捉体−標的物質複合体が、抗原抗体複合体又はDNA−cDNA複合体であることを特徴とする請求項4に記載の化学物質測定装置。
  7. 基板と、少なくとも前記基板上の一方の面に形成された金属薄膜と、前記金属膜上に固定された化学物質と、前記基板表面に対し第1の角度Θで入射される入射光を発する光源を含む第1の光学系と、前記第1の光学系からの入射光を受けて前記基板から−θで前記化学物質により反射される反射光を受光する第2の光学系と、前記基板の前記化学物質が固定された面に対向する位置に前記化学物質による散乱光を受光する第3の光学系とを有する化学物質測定装置を用いた化学物質の測定方法であって、
    前記第1の角度を変化させて、前記第2の光学系を用いてプラズモン共鳴角を求める工程と、
    前記第1の角度をプラズモン共鳴角に固定し、前記第3の光学系を用いてラマン散乱を測定する工程とを有する化学物質の測定方法。
JP2005134034A 2005-05-02 2005-05-02 化学分析装置及びその分析方法 Pending JP2006308511A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005134034A JP2006308511A (ja) 2005-05-02 2005-05-02 化学分析装置及びその分析方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005134034A JP2006308511A (ja) 2005-05-02 2005-05-02 化学分析装置及びその分析方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006308511A true JP2006308511A (ja) 2006-11-09

Family

ID=37475554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005134034A Pending JP2006308511A (ja) 2005-05-02 2005-05-02 化学分析装置及びその分析方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006308511A (ja)

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008286775A (ja) * 2007-01-31 2008-11-27 Fujifilm Corp 生理活性物質固定基板の製造方法及び基板
WO2008143109A1 (ja) * 2007-05-15 2008-11-27 Andes Electric Co., Ltd. 抗原検出用センサーチップとその作製方法および抗原検出用センサー
KR100899887B1 (ko) 2007-03-21 2009-05-29 삼성전기주식회사 표면 플라즈몬을 이용한 바이오 센서
KR100958443B1 (ko) * 2008-02-11 2010-05-18 주식회사 엑스엘 표면 플라즈몬 공명 광센서
JP2010203900A (ja) * 2009-03-03 2010-09-16 Konica Minolta Holdings Inc 表面プラズモン増強蛍光センサおよび表面プラズモン増強蛍光センサに用いられるチップ構造体
JP2010223802A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Fujifilm Corp 光信号検出方法
JP2011106928A (ja) * 2009-11-16 2011-06-02 Niigata Univ 水素吸着検知センサ及び水素吸着検知装置
JP2011128135A (ja) * 2009-11-19 2011-06-30 Seiko Epson Corp センサーチップ、センサーカートリッジ及び分析装置
JP2013033000A (ja) * 2011-08-03 2013-02-14 Seiko Epson Corp 光学デバイス、検出装置及び検出方法
KR20130057761A (ko) * 2011-11-24 2013-06-03 삼성전자주식회사 홀로그래피 소자, 이를 포함한 3차원 영상 표시 장치 및 홀로그래피 영상 처리 방법
WO2014055970A1 (en) * 2012-10-05 2014-04-10 Seagate Technology Llc Chemical characterization of surface features
JP2014167479A (ja) * 2014-04-14 2014-09-11 Konica Minolta Inc 表面プラズモン増強蛍光センサおよび表面プラズモン増強蛍光センサに用いられるチップ構造体
US9036142B2 (en) 2012-05-09 2015-05-19 Seagate Technology Llc Surface features mapping
US9212900B2 (en) 2012-08-11 2015-12-15 Seagate Technology Llc Surface features characterization
US9217714B2 (en) 2012-12-06 2015-12-22 Seagate Technology Llc Reflective surfaces for surface features of an article
WO2016017910A1 (ko) * 2014-07-29 2016-02-04 경희대학교 산학협력단 눈물 방울을 이용한 바이러스 감염진단 방법 및 기기
KR20160056169A (ko) * 2014-11-11 2016-05-19 삼성전자주식회사 격자패턴 소자, 표적물질 측정장치 및 표적물질 측정방법
US9377394B2 (en) 2012-10-16 2016-06-28 Seagate Technology Llc Distinguishing foreign surface features from native surface features
WO2017082043A1 (ja) * 2015-11-11 2017-05-18 コニカミノルタ株式会社 光学式検体検出システム
JP2019128157A (ja) * 2018-01-19 2019-08-01 国立大学法人電気通信大学 分光用デバイス、分光器、及び分光測定方法

Cited By (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008286775A (ja) * 2007-01-31 2008-11-27 Fujifilm Corp 生理活性物質固定基板の製造方法及び基板
JP2008286776A (ja) * 2007-01-31 2008-11-27 Fujifilm Corp 生理活性物質を固定化した基板の製造方法
KR100899887B1 (ko) 2007-03-21 2009-05-29 삼성전기주식회사 표면 플라즈몬을 이용한 바이오 센서
WO2008143109A1 (ja) * 2007-05-15 2008-11-27 Andes Electric Co., Ltd. 抗原検出用センサーチップとその作製方法および抗原検出用センサー
KR100958443B1 (ko) * 2008-02-11 2010-05-18 주식회사 엑스엘 표면 플라즈몬 공명 광센서
JP2010203900A (ja) * 2009-03-03 2010-09-16 Konica Minolta Holdings Inc 表面プラズモン増強蛍光センサおよび表面プラズモン増強蛍光センサに用いられるチップ構造体
JP2010223802A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Fujifilm Corp 光信号検出方法
JP2011106928A (ja) * 2009-11-16 2011-06-02 Niigata Univ 水素吸着検知センサ及び水素吸着検知装置
JP2011128135A (ja) * 2009-11-19 2011-06-30 Seiko Epson Corp センサーチップ、センサーカートリッジ及び分析装置
JP2013033000A (ja) * 2011-08-03 2013-02-14 Seiko Epson Corp 光学デバイス、検出装置及び検出方法
KR20130057761A (ko) * 2011-11-24 2013-06-03 삼성전자주식회사 홀로그래피 소자, 이를 포함한 3차원 영상 표시 장치 및 홀로그래피 영상 처리 방법
KR101859663B1 (ko) 2011-11-24 2018-06-29 삼성전자주식회사 홀로그래피 소자, 이를 포함한 3차원 영상 표시 장치 및 홀로그래피 영상 처리 방법
US9488593B2 (en) 2012-05-09 2016-11-08 Seagate Technology Llc Surface features mapping
US9036142B2 (en) 2012-05-09 2015-05-19 Seagate Technology Llc Surface features mapping
US9212900B2 (en) 2012-08-11 2015-12-15 Seagate Technology Llc Surface features characterization
US9766179B2 (en) 2012-10-05 2017-09-19 Seagate Technology Llc Chemical characterization of surface features
US9297751B2 (en) 2012-10-05 2016-03-29 Seagate Technology Llc Chemical characterization of surface features
WO2014055970A1 (en) * 2012-10-05 2014-04-10 Seagate Technology Llc Chemical characterization of surface features
US9377394B2 (en) 2012-10-16 2016-06-28 Seagate Technology Llc Distinguishing foreign surface features from native surface features
US9217714B2 (en) 2012-12-06 2015-12-22 Seagate Technology Llc Reflective surfaces for surface features of an article
JP2014167479A (ja) * 2014-04-14 2014-09-11 Konica Minolta Inc 表面プラズモン増強蛍光センサおよび表面プラズモン増強蛍光センサに用いられるチップ構造体
KR20160014866A (ko) * 2014-07-29 2016-02-12 경희대학교 산학협력단 눈물 방울을 이용한 바이러스 감염진단 방법 및 기기
KR101626045B1 (ko) 2014-07-29 2016-06-01 경희대학교 산학협력단 눈물 방울을 이용한 바이러스 감염진단 방법 및 기기
WO2016017910A1 (ko) * 2014-07-29 2016-02-04 경희대학교 산학협력단 눈물 방울을 이용한 바이러스 감염진단 방법 및 기기
KR20160056169A (ko) * 2014-11-11 2016-05-19 삼성전자주식회사 격자패턴 소자, 표적물질 측정장치 및 표적물질 측정방법
KR102280685B1 (ko) * 2014-11-11 2021-07-22 삼성전자주식회사 격자패턴 소자, 표적물질 측정장치 및 표적물질 측정방법
WO2017082043A1 (ja) * 2015-11-11 2017-05-18 コニカミノルタ株式会社 光学式検体検出システム
US10648914B2 (en) 2015-11-11 2020-05-12 Konica Minolta, Inc. Optical sample detection system
JP2019128157A (ja) * 2018-01-19 2019-08-01 国立大学法人電気通信大学 分光用デバイス、分光器、及び分光測定方法
JP7084020B2 (ja) 2018-01-19 2022-06-14 国立大学法人電気通信大学 分光用デバイス、分光器、及び分光測定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006308511A (ja) 化学分析装置及びその分析方法
US6859280B2 (en) Imaging apparatus and method
US9995623B2 (en) Ambient light assisted spectroscopy
JP5920996B2 (ja) 2次元試料配列を検出及び撮像するためのシステム及び方法
EP2433102B1 (en) Large area scanning apparatus for analyte quantification by surface enhanced raman spectroscopy
JP6134719B2 (ja) 試料配列の自己対照型検出及び撮像のためのシステム及び方法
US6833920B2 (en) Apparatus and method for imaging
US20030227628A1 (en) Systems and methods for filter based spectrographic analysis
JP5560891B2 (ja) 光デバイス及び分析装置
KR20090128528A (ko) 바이오센서를 위한 교정 및 정규화 방법
JP2003270132A (ja) 化学センサ装置・媒体およびそれを用いた検査方法
US20080285039A1 (en) Dynamic plasmonics-enabled signal enhancement, a device comprising the same, and a method using the same
US20150377780A1 (en) Plasmonic projected diffraction sensor
JP2009244018A (ja) 蛍光検出方法および蛍光検出装置
US7368294B2 (en) Method for optical detection of an adjoining of a material component to a sensor material with the aid of biological, chemical or physical interaction and device for carrying out said method (variants)
WO2006083316A2 (en) Multipoint method for identifying hazardous agents
KR101514894B1 (ko) 파장-의존성 미분간섭대비 현미경법을 이용한 표적 생체분자의 비형광 검출방법 및 시스템
KR20160019581A (ko) 전반사 산란을 이용한 표적 생체분자의 비형광 검출 방법 및 그 시스템
KR100860267B1 (ko) 표면 플라즈몬 공명 센싱 시스템
JP4219689B2 (ja) イメージングの装置及び方法
JP4173746B2 (ja) 測定装置
JP6468572B2 (ja) 増強電磁場を用いたアレイ型センサーを使用した測定方法及び測定装置
JP2007147314A (ja) 表面プラズモンセンサーおよび表面プラズモンセンサーを用いた標的物質の検出方法
CN111965152A (zh) 一种用于刑侦现场生物斑迹检测的识别仪
JP6373553B2 (ja) アレイ型センサーを使用した測定装置