JP7064962B2 - ガイドレール据付用作業台システム及びその制御方法 - Google Patents

ガイドレール据付用作業台システム及びその制御方法 Download PDF

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本発明はガイドレール据付用作業台システム及びその制御方法に関し、特に、エレベータの昇降路内にガイドレールを据え付ける際の作業スペースとして利用される作業台に適用して好適なものである。
従来、エレベータの昇降路内には、乗りかごの移動方向をガイドするガイドレールが設置されている。ガイドレールは、1本の長さが3~5メートルのレールを複数繋ぎ合わせることにより形成されており、各レールは、昇降路の壁に取り付けられたブラケットにそれぞれ固定される。エレベータの走行中の乗り心地などに配慮し、各レールはピアノ線等の基準線を用いて高精度に位置決めした状態でブラケットに固定される。
ガイドレールの昇降路内への据付方法は、まず最下部1段目のレールを基準線との位置関係を計測しながら位置決めして昇降路の内壁面に固定する。次に、揚重機で最上部のレールを吊り上げ、そのレールの下端に次のレールを連結し、これらを揚重しその下端に次のレールを連結するという作業を行程分繰り返す。最初に取り付けた1段目の上端と揚重している最後に取り付けられた2段目の下端を連結して各レールを仮止めにした状態にする。仮止めの状態から2段目以降のレールを、基準線との距離を一定に調整しながら芯出しを行いブラケットで昇降路の内壁面に順次固定する。
上述のようにガイドレールは、昇降路の内壁面に高精度に位置決めして固定する必要があるため、昇降路への据付時にはミリメートル単位以下での調整が必要となる。またガイドレールを構成する各レールの上下にはそれぞれ他のレールが繋がるため、ガイドレールの位置を調整するに際しては適切な力加減が必要であり、ガイドレールの位置合わせや固定作業には熟練を要し時間もかかる。このようなガイドレールの据付作業の作業性の向上のために、ガイドレール位置を自動で調整し固定する昇降路内作業装置が特許文献1に開示されている。
特開平5-105362号公報
ところで、かかる特許文献1に開示された昇降路内作業装置では、上下方向の移動時や固定時における昇降路内作業装置の前後左右方向の傾きについては何らの考慮もなされていない。
しかしながら、かかる昇降路内作業装置では、作業が進むにつれて部品ストッカに収納されていたアンカーボルトやブラケットなどの部品が減少していくため、これに起因して昇降路内作業装置全体が前後方向や左右方向に僅かながらも傾き、未固定のガイドレールに荷重を作用させる(未固定のガイドレールをいずれかの方向に押す)可能性があった。そして、このような状態でガイドレールの固定作業が行われた場合、ガイドレールが正しい位置からずれた状態で固定され、エレベータの昇降に不具合を生じさせたり乗り心地を悪化させるおそれがある。
このような事態の発生を回避するため、ガイドレールを固定するに際しては、精度よく芯出しを行う必要があるが、荷重が作用した状態のガイドレールを高精度に芯出しするためには相応の時間を要し、作業性が悪くなる問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、ガイドレールの据付作業の作業性を向上させ得るガイドレール据付用作業台システム及びその制御方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、エレベータの乗りかごの昇降方向のガイドとなるガイドレールを昇降路内に据え付ける際の作業スペースとして利用される作業台を有するガイドレール据付用作業台システムであって、前記ガイドレールと係合し、前記昇降路内における前記作業台の昇降方向をガイドするガイド装置と、前記床面の傾きを検出する水平検出部と、前記作業台の床板上を移動し及び又は姿勢を変形することにより前記作業台の重心位置を移動させる重心位置調整装置と、伸縮自在のアーム部と、当該アーム部の先端に設けられた圧接部とをそれぞれ有する少なくとも3つの作業台固定装置と、前記重心位置調整装置及び各前記作業台固定装置を制御する制御装置とを設け、前記制御装置は、前記水平検出器の検出結果に基づいて、前記作業台が水平状態となるように、前記重心位置調整装置を前記床面上で移動させ及び又は前記重心位置調整装置の姿勢を変形させた後に、前記作業台が前記昇降路内の作業位置に位置した状態で、各前記作業台固定装置の前記アーム部をそれぞれ伸長させて各前記作業台固定装置の前記圧接部を前記昇降路の内壁面にそれぞれ圧接させることにより、前記作業台を前記昇降路内に固定させ各前記作業台固定装置の前記圧接部における前記昇降路の前記内壁面との接触面にそれぞれ配設され、前記圧接部と前記昇降路の前記内壁面との接触を検出する接触検出器をさらに設け、前記制御装置は、各前記作業台固定装置の前記圧接部を前記昇降路の内壁面にそれぞれ圧接させる際、前アーム部を伸長させる動作を各前記作業台固定装置に開始させ、対応する前記接触検出器の出力に基づいて、前記圧接部と、前記昇降路の前記内壁面との接触を検出した前記作業台固定装置の前記アーム部の伸長動作を順次停止させ、すべての前記作業台固定装置の前記アーム部の伸長動作を停止させた後に、各前記作業台固定装置に前記アーム部の伸長動作を再開させるようにした。
また本発明においては、エレベータの乗りかごの昇降方向のガイドとなるガイドレールを昇降路内に据え付ける際の作業スペースとして利用される作業台を有するガイドレール据付用作業台システムの制御方法であって、前記ガイドレール据付用作業台システムは、前記ガイドレールと係合し、前記昇降路内における前記作業台の昇降方向をガイドするガイド装置と、前記床面の傾きを検出する水平検出部と、前記作業台の床板上を移動し及び又は姿勢を変形することにより前記作業台の重心位置を移動させる重心位置調整装置と、前記重心位置調整装置を制御する制御装置とを有し、前記制御装置が、前記水平検出器の検出結果を取得する第1のステップと、前記制御装置が、前記水平検出器の検出結果に基づいて、前記作業台が水平状態となるように、前記重心位置調整装置を前記床面上で移動させ及び又は前記重心位置調整装置の姿勢を変形させる第2のステップとを設けるようにした。
本発明のガイドレール据付用作業台システム及びその制御方法によれば、重心位置調整装置の移動及び変形により作業台が水平状態となるよう作業台の重心位置を調整できるため、作業台の傾きに起因して作業台がガイドレールに荷重を与えることを確実に防止することができる。
本発明によれば、ガイドレールを昇降路の内壁面に固定する際の芯出しを容易にかつ短時間で行うことができ、かくしてガイドレールの据付作業の作業性を向上させることができる。
第1の実施の形態によるガイドレール据付用の作業台の構成を示す斜視図である。 ガイドレール据付作業の流れの説明に供するフローチャートである。 第1の実施の形態による制御盤により実行される制御処理の処理手順を示すフローチャートである。 重心位置調整機構が複数台のガイドレール据付自動化装置から構成される場合の作業台の傾き調整方法の説明に供する斜視図である。 重心位置調整機構が複数台のガイドレール据付自動化装置から構成される場合の作業台の傾き調整方法の説明に供する斜視図である。 第2の実施の形態によるガイドレール据付用の作業台の構成を示す斜視図である。 第2の実施の形態による制御盤により実行される制御処理の処理手順を示すフローチャートである。 第3の実施の形態によるガイドレール据付用の作業台の構成を示す斜視図である。 (A)は、第3の実施の形態によるガイド装置の構成を示す斜視図であり、(B)は、当該ガイド装置の構成を示す3面図である。 第3の実施の形態による制御盤により実行される制御処理の処理手順を示すフローチャートである。 第4の実施の形態によるガイドレール据付用の作業台の構成を示す斜視図である。 第4の実施の形態による制御盤により実行される制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)第1の実施の形態
図1において、1は全体として本実施の形態によるガイドレール据付用の作業台を示す。この作業台1は、ガイドレール2を昇降路内に据え付ける際の作業スペースとして利用される。
ガイドレール2は、上述のように複数本のレールを連結した状態で揚重機により吊り下げ、その状態で高精度に位置決めしながら各レールを昇降路内にそれぞれ固定するようにして据え付けられる。ガイドレール2の昇降路内への据付は、ガイドレール2の昇降路の内壁面に取付け金具3をアンカーボルト等により固定し、その取付け金具3にブラケット4を介してガイドレール2を固定するようにして行われる。
この際、昇降路内には、ガイドレール2の位置を決めるための芯出し用の基準線5が配設される。基準線5は、例えば昇降路の天井から吊るされたピアノ線などから構成される。昇降路内におけるガイドレール2の位置は、レール位置調整雇6により計測される基準線5との距離に基づいて決定される。レール位置調整雇6については自動で位置を調整する装置や、手動で位置を調整するものがあるが、本実施の形態では手動及び自動のどちらでもよい。
作業台1の床面を構成する平板状の床部7における矢印yで示す右方向及びこれと逆の左方向の両端部には、それぞれ昇降路の天井に固定された揚重機8に一端側が巻きつけられたロープ9の他端側が固定される。本実施の形態の場合、揚重機8としては、例えば、巻上げローラの回転量を検出する回転検出器付きのワインダ式巻上げ機が適用される。また、かかる床部7の左右両端部には、それぞれガイドレール2と係合し、作業台1の移動方向をガイドレール2の長手方向にガイドするガイド装置10も配設されている。
これにより各揚重機8をそれぞれ稼動させてロープ9を巻き取り又は巻き出させるように動作させることによって、作業台1をガイドレール2に沿って上下方向に移動させることができるようになされている。
ただし、このような構成を採用した場合、作業台1が上下方向に移動する際にアンバランスとなったときに、作業台1がガイド装置10を介してガイドレール2に力を与え、ガイドレール2に荷重が作用するおそれがある。ガイドレール2に荷重が作用した場合、ガイドレール2を昇降路の内壁面に固定する際に、ガイドレール2の位置及び傾きを調整するために必要な力が増加し、ガイドレール2の調整に精度が出難くなり、作業時間も長くなる。
また、図1に示すように、レール位置調整雇6と、ガイドレール2を固定するためのブラケット4とは、ブラケット4の固定作業との兼ね合いで同じ高さに設けることができない。このため、ガイドレール2が傾いている場合、レール位置調整雇6の高さガイドレール2が規定位置に位置していたとしても、ブラケット4の高さでは規定位置からずれてしまい、ガイドレール2の傾き状態によってはブラケット4の高さにおける規定位置からのずれが無視できなくなる場合がある。
ガイドレール2に荷重が作用する原因としては、作業台1上の重心位置と、吊り位置とのずれによる作業台の傾きがある。そこで本実施の形態では、作業台1に水平検出器11を設け、この水平検出器11により作業台1の傾きを検出する。そして作業台1を上下方向に移動させる際には、水平検出器11で検出した作業台1の傾きがゼロになるように、作業台1に設けた重心位置調整機構12により作業台1の重心位置を調整することで作業台1上のアンバランスを低減する。
本実施の形態の場合、かかる重心位置調整機構12は、作業台1の床面上を移動が可能及び姿勢変形が可能なガイドレール据付自動化装置から構成される。このガイドレール据付自動化装置は、自走台車にロボットアームを搭載することにより構成され、自走台車により作業台1上を自在に走行でき、ロボットアームの姿勢を許容範囲内で自在に変化させることができる機構を有する。
重心位置調整機構12を、このようなガイドレール据付自動化装置から構成することにより、ガイドレール据付自動化装置の位置やロボットアームの姿勢を制御することで作業台1の重心位置を調整することができるだけでなく、ガイドレール2のブラケット4への固定を自動化することができる。さらに水平検出器11を、ロボットアームの姿勢制御用の角度検出器と兼用することも可能となる。
一方、上述した重心位置調整機構12により作業台1の水平を調整できたとしても、実際の作業時にはガイドレール2付近での作業が必要になり、作業員による作業や、重心位置調整機構12の位置及び姿勢の変化により作業台1にアンバランスが発生し、ガイド装置10を介してガイドレール2に荷重が作用する。
そこで、本作業台1では、作業台1の床部7の背面側に4つの作業台固定装置13が配設されており、ガイドレール2の据付作業前にこれら作業台固定装置13を用いて作業台1を昇降路の内壁面に固定することで、作業台1にアンバランスが発生した場合においてもガイドレール2に荷重が作用するのを防止する。
この作業台固定装置13は、それぞれリニアに駆動ができるリニアモータや、駆動モータ付きのボールねじなどから構成されるアクチュエータを備えて構成されるもので、当該アクチュエータによりその先端部に設けられたアーム部13Aを伸縮させることができる。これにより各作業台固定装置13のアーム部13Aをそれぞれ伸長させ、これら各アーム部13Aの先端部に設けられた圧接部13Bを昇降路の内壁面にそれぞれ圧接させることで、作業台1を昇降路内に固定することができる。
なお作業台固定装置13は、必ずしも4つ必要ではなく、作業台1に3つ以上の作業台固定装置13を設けるようにすればよい。例えば作業台1に3つの作業台固定装置13を設ける場合には、矢印xで示す前方向及びこれと逆の後方向と、右方向(矢印y)及び左方向とのうちのいずれか3方向にアーム部13Aを伸長できるように作業台固定装置13を配置することで、少ないアクチュエータ数で作業台1の固定を行うことができる。
また、かかる3方向として少なくとも前方向(矢印x方向)及び後方向にそれぞれアーム部13Aをそれぞれ伸長できるように2台の作業台固定装置13を配置することによって、作業台1の位置の前後方向の位置調整が可能となり、ガイド装置10からガイドレール2に与えられる前後方向の荷重を除去することができる。
水平検出器11としては、種々の構成のものを適用することができる。例えば、水平検出器11として振り子式やフロート式、磁気式などの傾斜センサを用いた場合、直接的に角度を検出することが可能となる。後述のように揚重機8や重心位置調整機構12及び作業台固定装置13の動作を制御する制御盤14に水平検出器11の取付け向きの情報を与えることにより水平検出器11の取付け位置を自由に選択できるようになる。
また水平検出器11として3軸加速度センサを用いても角度を検出することができる。水平検出器11として3軸加速度センサを用いた場合、重力成分から作業台1の角度を算出する。3軸加速度センサは、傾斜センサと同様に取付け位置に制限はないが、取付け向きにより傾斜方向が変わる。水平検出器11として傾斜センサ及び加速度センサを用いる場合、その取付け位置に制限はないが、水平検出器11を作業台1の床部7の裏面に配置することにより作業スペースを広く使用することができる。
また水平検出器11をガイド装置10に設けることで、垂直に吊り下げられているガイドレール2に対する傾きを構造等の歪みの影響なく検出することができる。さらに水平検出器11を重心位置調整機構12に設けることで、設置者による設置位置の誤差などの影響を最小限に抑えることができる。このとき本実施の形態のように重心位置調整機構12がロボットアームを備える自走式のガイドレール据付自動化装置の場合には、ロボットアームの自走台車の座標軸を、作業台1の座標軸に変換し、作業台1の傾きを算出する必要がある。
安価な水平検出器11として、レーザ変位計などの距離センサを適用することもできる。水平検出器11として距離計測センサを適用する場合、この水平検出器11を作業台1の床部7における左右方向及び前後方向の両端部にそれぞれ設けることで作業台1が大型サイズのときに作業台1の傾きを距離として検出し易くなる。
水平検出器11によって検出された作業台の傾き情報は制御盤14に与えられ、制御盤14は、この傾き情報に基づいて重心位置調整機構12の位置及び姿勢を制御する。また、重心位置調整機構12の位置及び姿勢制御の時間を短縮するために、作業前に重心位置調整機構12の基準となる位置(以下、これを基準位置と呼ぶ)及び基準となる姿勢(以下、これを基準姿勢と呼ぶ)を設定するようにしてもよく、このようにすることにより重心位置調整機構12を基準位置及び基準姿勢に戻すだけで作業台1を水平にすることができる。
このような重心位置調整機構12の基準位置及び基準姿勢は作業開始前における作業台1の重心位置で設定を行うが、作業が進むと作業台1の重心位置が変化する可能性があり、かかる基準位置及び基準姿勢を更新する必要が生じる。例えば、ガイドレール2の固定作業が進むにつれて、作業台1上に搭載したブラケット4の数量が徐々に減っていくため作業台1の重心位置が変化する。また、揚重機8の吊り位置の関係により、作業台1の高さの位置によっても作業台1にアンバランスが発生し、作業台1からの荷重がガイドレール2に作用する。そこで、このような作業台1の重心位置の変化を水平検出器11により逐次検出し、検出結果に基づいて重心位置調整機構12の基準位置及び基準姿勢を逐次変化させることにより作業台1の傾きを調整することができる。
図2は、本作業台1を用いて行われる昇降路へのガイドレール2の据付作業の流れを示す。まず、作業台1が作業位置にまで移動され、その作業位置において、重心位置調整機構12の移動及び又は変形による作業台1の重心位置の調整が行われる(S1)。その後、作業台1が水平となった否かが判定され(S2)、以上のステップS1及びステップS2の処理が、作業台1が水平になるまで繰り返される。
作業台1が水平となったら、作業台固定装置13が作業台1を昇降路の内壁面に固定し(S3)、その後、昇降路の内壁面に対するガイドレール2の固定作業を実施する(S4)。そして、その作業位置でのガイドレール2の固定作業が終了したら、重心位置調整機構12の位置及び姿勢を基準位置及び基準姿勢に戻させ(S5)、この後、作業台固定装置13による作業台1の固定を解除する(S6)。
その後、ガイドレール2の固定作業がすべて完了していない場合には、作業台1を次の作業位置まで移動させ(S8)、この後ステップS1以降の処理を、ガイドレール2の固定作業が完了するまで繰り返す。そして、この後、ガイドレール2の固定作業が完了すると、この一連の作業が終了する。
なお、ステップS5において、重心位置調整機構12をその位置及び姿勢を基準位置及び基準姿勢に戻す際に、作業台固定装置13による固定前にステップS1及びステップS2で微調整した位置及び姿勢を新しい基準位置及び基準姿勢として再設定するようにしてもよい。このように基準位置及び基準姿勢を再設定することにより、ブラケット4等の吊荷の荷重の変化分や、作業台1と揚重機8との位置関係によるアンバランス分の影響を受け難くなり、作業台固定装置13の固定を解除したときに発生する作業台1の傾きを低減することができる。これにより、移動後の作業台1の傾きの再調整を行うための時間を短縮することができ、全体の作業時間の短縮することができる。
図3は、図2について上述したガイドレール2の据付作業の流れを実現するために制御盤14により実行される制御処理の流れを示す。制御盤14は、図2に示した作業の中で揚重機8、重心位置調整機構12及び作業台固定装置13に対する制御処理を実行する。
実際上、制御盤14は、作業台1が昇降路内の最下段に吊るされた状態で起動される。そして制御盤14は、起動されると、まず、位置及び姿勢を基準位置及び基準姿勢に戻すよう重心位置調整機構12に指示を与える(S10)。
続いて、制御盤14は、水平検出器11の出力を取得し、作業台1が水平状態にあるか否かを判定する(S11)。そして制御盤14は、この判定で否定結果を得ると、重心位置調整機構12を制御することにより、作業台1を水平となるよう重心位置調整機構12を移動及び又は変形させる(S12)。
この後、制御盤14は、ステップS11に戻り、ステップS11で肯定結果を得るまでステップS11-ステップS12-ステップS11のループを繰り返す。そして制御盤14は、やがて作業台1が水平状態となることによりステップS11で肯定結果を得ると、そのときの重心位置調整機構12の位置及び姿勢をそれぞれ当該重心位置調整機構12の基準位置及び基準姿勢に確定(設定)する(S13)。
続いて、制御盤14は、ロープ9の巻上げ動作を開始するよう揚重機8(図1)に指示を与え(S14)、この後、揚重機8に設けられた回転検出器の出力に基づいて作業台1の位置を監視しながら、作業台1が次の作業位置に到達するのを待ち受ける(S15)。
そして制御盤14は、やがて作業台1が次の作業位置に到達することによりステップS15で肯定結果を得ると、ロープ9の巻上げ動作を停止するよう揚重機8に指示を与えた後に、各作業台固定装置13を稼動させて作業台1を昇降路内におけるその作業位置に固定させる(S16)。
続いて、制御盤14は、例えば、重心位置調整機構12がロボットアームを有するガイドレール据付自動化装置である場合には、その重心位置調整機構12に対して、その作業位置におけるガイドレール2の固定作業を開始するよう指示を与え(S17)この後、ガイドレール2の固定作業が終了するのを待ち受ける(S18)。
なお本実施の形態の場合、重心位置調整機構12は、かかるガイドレール2の固定作業が完了した場合にその旨を制御盤14に通知するよう構成されており、制御盤14は、この通知を受信するのをステップS18で待ち受ける。ただし、ガイドレール2の固定作業を作業員が行い、その固定作業の終了後に作業員が所定の入力操作によりその旨を制御盤14に通知するようにしてもよい。
そして制御盤14は、やがてガイドレール2の固定作業が終了した旨の通知を受信することによりステップS18で肯定結果を得ると、基準位置及び基準姿勢に戻るよう重心位置調整機構12に指示を与える(S19)。また制御盤14は、その作業位置における作業台1の固定を解除するよう作業台固定装置13に指示を与える(S20)。
次いで、制御盤14は、現在の作業台1の位置が昇降路内の最も上の作業位置であるか否かを判定する(S21)。そして制御盤14は、この判定で否定結果を得るとステップS10に戻り、この後、ステップS21で肯定結果を得るまでステップS10~ステップS21の処理を繰り返す。
そして制御盤14は、やがて作業台1が昇降路内の最も上の作業位置に到達し、その作業位置におけるガイドレール2の固定作業が完了することによりステップS21で肯定結果を得ると、この制御処理を終了する。
なお、重心位置調整機構12により作業台1の傾きを調整(補正)する方法は、重心位置調整機構12の構成によって異なる。重心位置調整機構12が図1に示すような自走式の自走台車を備える場合には、作業台1の重心位置の調整を重心位置調整機構12の移動のみで行うことができる。また重心位置調整機構12がロボットアームのような関節を持つ場合には、関節の姿勢制御によって作業台1の重心位置のずれを調整することができる。
一方、図1との対応部分に同一符号を付した図4に示すように、複数台の上述のガイドレール据付自動化装置から重心位置調整機構12が構成される場合には、すべてのガイドレール据付自動化装置をそれぞれそのガイドレール据付自動化装置について設定された基準位置及び基準姿勢に位置及び遷移させた上で、1台のガイドレール据付自動化装置のみを移動させたり、1台のガイドレール据付自動化装置だけロボットアームの姿勢を変形させることで作業台1の重心位置を移動させることができ、これにより作業台1の傾き調整を行うことができる。
ただし、1台のガイドレール据付自動化装置のみの制御だけでは作業台1の傾きを取り除くことができない場合もある。このような場合には、複数のガイドレール据付自動化装置を移動させたり、複数のガイドレール据付自動化装置の姿勢を変形させることにより作業台1の傾きを調整するようにしてもよい。その際、作業台1の傾き角度から当該作業台1の重心位置を求め、図5に示すように、作業台1における2本のロープ9間を結ぶ吊り芯15から重心位置がずれている側又は吊り芯側にあるガイドレール据付自動化装置(重心位置調整機構12)を移動させたり、当該ガイドレール据付自動化装置を変形させることにより作業台1の傾きを調整することができる。
以上のように本実施の形態では、重心位置調整機構12の移動及び変形により作業台1が水平状態となるよう作業台の重心位置を調整できるため、作業台1の傾きに起因して作業台1がガイドレール2に荷重を与えることを確実に防止することができる。従って、本作業台1によれば、ガイドレール2を昇降路の内壁面に固定する際の芯出しを容易にかつ短時間で行うことができ、かくしてガイドレール2の据付作業の作業性を向上させることができる。
(2)第2の実施の形態
第1の実施の形態の作業台1において、水平状態の作業台1を作業台固定装置13によって昇降路の内壁面に固定する際に、昇降路の内壁面の凹凸や不整により各作業台固定装置13の圧接部13Bの初期位置から内壁面までの距離が作業台固定装置間で異なる場合について考える。
この場合、最初に昇降路の内壁面に圧接部13Bが接触した作業台固定装置13がそのアーム部13Aが伸長する方向とは反対の方向に作業台1を押すことになり、押された方向に位置するガイドレール2に作業台1が荷重をかけてしまうことになるが、これは作業台1に傾きとしては現れない。
そこで図1との対応部分に同一符号を付した図6に示すように、本実施の形態の作業台20では、各作業台固定装置21のアーム部21Aの先端に設けられた圧接部21Bにおける昇降路の内壁面との接触面に、圧力センサなどからなる接触検出器22をそれぞれ配設し、いずれかの接触検出器22の出力に基づいて昇降路の内壁面との接触を検出した段階でその接触検出器22が配設された作業台固定装置21のアーム部21Aの伸長動作を停止させるようにする。他の作業台固定装置21についても同様に、接触検出器22の出力に基づいて昇降路の内壁面との接触を検出した段階でその作業台固定装置21のアーム部21Aの伸長動作を停止させるようにする。
そして、すべての作業台固定装置21の圧接部21Bと、昇降路の内壁面との接触を検出した段階で、各作業台固定装置21のアーム部21Aの伸長動作を一斉に再開させて各作業台固定装置21の圧接部21Bをそれぞれ昇降路の内壁面に圧接させる。これにより、昇降路の内壁面との距離が短い作業台固定装置21の圧接部21Bが先に昇降路の内壁面と接触して、そのまま作業台20を押してしまう事態の発生を確実に防止することができる。
このときの接触検出器22としてレーザ変位計などの近接距離センサを用いることによって、いずれかの作業台固定装置21が作業台20に荷重をかける前にその作業台固定装置21のアーム部21Aの伸長動作を停止することができる。また接触検出器22として圧力センサを用いた場合には、それぞれの作業台固定装置21が作業台20に同じ荷重をかける制御ができるので、さらにガイドレール2に作用する荷重を低減することが可能となる。
図7は、以上の制御を実現するために本実施の形態の制御盤23により実行される制御処理の処理手順を示す。ステップS30~ステップS36の処理は、図3について上述した第1の実施の形態による制御処理のステップS10~ステップS16と同様であるため、ここでの説明は省略する。
制御盤23は、ステップS36において各作業台固定装置21にアーム部21Aの伸長動作を開始させた後、各作業台固定装置21の接触検出器22の出力を監視し、いずれかの作業台固定装置21の圧接部21Bが昇降路の内壁面と接触するのを待ち受ける(S37)。
そして制御盤23は、いずれかの作業台固定装置21の接触検出器22の出力に基づいてその作業台固定装置21の圧接部21Bが昇降路の内壁面と接触を検出したことを検知すると、アーム部21Aの伸長動作を停止するようその作業台固定装置21を制御し(S38)、この後、すべての作業台固定装置21の接触検出器22が昇降路の内壁面との接触を検出し終えたか否かを判定する(S39)。制御盤23は、この判定で否定結果を得るとステップS37に戻り、この後、ステップS39で肯定結果を得るまでステップS37~ステップS39の処理を繰り返す。
そして制御盤23は、やがてすべての作業台固定装置21の圧接部21Bと、昇降路の内壁面との接触を検出し終えることによりステップS39で肯定結果を得ると、すべての作業台固定装置21にアーム部21Aの伸長動作を再開させる(S40)。これにより各作業台固定装置21の圧接部21Bをそれぞれ昇降路の内壁面に圧接させて、作業台20を昇降路内のその位置に固定させることができる。
この後、制御盤23は、ステップS41~ステップS45の処理を、図について上述した第1の実施の形態によるガイドレール据付制御処理のステップS17~ステップS21と同様に処理し、この後、この制御処理を終了する。
以上のような本実施の形態の作業台20によれば、昇降路の内壁面との距離が短い作業台固定装置21の圧接部21Bが先に昇降路の内壁面と接触して、そのまま作業台20を押してしまうことを確実に防止することができる。
従って、本実施の形態の作業台20によれば、昇降路内に作業台20を固定する際に作業台20がガイドレール2に荷重を与えることを防止することができ、ガイドレール2を昇降路の内壁面に固定する際の芯出しを容易にかつ短時間で行うようにすることができる。かくするにつき、本実施の形態の作業台20によれば、ガイドレール2の据付作業の作業性をより一層と向上させることができる。
(3)第3の実施の形態
第1の実施の形態では、作業台1が傾いていない状態であっても、ガイドレール2が歪んでいる場合には作業台1のガイド装置10がガイドレール2と接触し、ガイドレール2に荷重が作用することがある。
そこで、本実施の形態においては、ガイド装置10に荷重検出器を配設し、この荷重検出器によりガイド装置10とガイドレール2との接触を検出できるようにする。これにより例えば、ガイドレール2同士間の距離が長く、ガイド装置10の変位誤差が作業台1の傾きとして出にくい状況においても、ガイドレール2に作用する荷重を直接検出することができる。
図1との対応部分に同一符号を付した図8は、本実施の形態による作業台30を示す。本実施の形態の作業台30は、ガイド装置31以外のハードウェア構成については第1の実施の形態の作業台1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本実施の形態のガイド装置31は、図9(A)及び(B)に示すように、ガイドレール2との対向面に矩形状の切欠き部32Aが設けられた上面視凹字状のガイド本体部32を有し、ガイドレール2の突状部2A(図8)がガイド本体部32の切欠き部32A内に位置するように作業台30に固定される。
そしてガイド本体部32の下面における切欠き部32Aの周囲には、ガイド本体部32の切欠き部32A内に位置するガイドレール2の突状部2Aを図8の前後方向側及び右方向側から囲むように、3つの直方体形状の荷重検出器支持部33が設けられている。
さらに、これら荷重検出器支持部33におけるガイドレール2の突状部2Aとの対向面には、それぞれガイド本体部32の切欠き部32Aの対応する内壁面と面一となるようにシート状の荷重検出器34が取り付けられている。この場合、荷重検出器34としては、例えばロードセルなどを適用することができる。ただし、荷重検出器34として、バネとその変位を計測するような構造のものでも適用することができる。各荷重検出器34により検出された荷重は荷重検出信号として制御盤35(図8)に与えられる。
制御盤35は、いずれかの作業位置にまで作業台30が移動後、各ガイド装置31の各荷重検出器34からそれぞれ与えられる荷重検出信号に基づいて、いずれかの荷重検出器34が荷重を検出したが否かを判定する。そして制御盤35は、いずれかの荷重検出器34が荷重を検出している場合には、重心位置調整機構12を移動させ及び又は重心位置調整機構12の姿勢を変形させて作業台30の重心位置を変えて、ガイド装置31とガイドレール2とが接触しないように作業台30の傾きを調整する。これにより作業台30からの荷重がガイドレール2に作用するのを防止することができる。
なお作業台30は固定前のガイドレール2の区間を走行するため、ガイドレール2同士の距離が元々狭い場合においては、ガイド装置31に設けた荷重検出器34は常に荷重がかかる状態となる。この場合には、両側又は片側のガイド装置31に設けた荷重検出器24とガイドレール2との間に荷重が発生していることになるが、ガイドレール2の固定作業上は、その後ガイドレール2の位置調整を行うためかかる状況を無視してよい。
ただし、作業台30が傾いたことによりガイドレール2に荷重が作用したかの判定をするために、本実施の形態の作業台30は、第1の実施の形態の作業台1を基本構成とし、この基本構成に図9(A)及び(B)について上述した荷重検出器34を追加した構成とする。
図10は、本実施の形態の制御盤35により実行される制御処理の一連の処理手順を示す。ステップS50~ステップS55の処理は、図3について上述した第1の実施の形態による制御処理のステップS10~ステップS15と同様であるため、ここでの説明は省略する。
制御盤35は、作業台30が次の作業位置にまで移動し終えることにより、ステップS55で肯定結果を得ると、各ガイド装置31の各荷重検出器34からそれぞれ与えられる荷重検出信号に基づいて、いずれかの荷重検出器34が荷重を検出しているか否かを判定する(S56)。
そして制御盤35は、この判定で否定結果を得ると各ガイド装置31のいずれの荷重検出器34も荷重を検出しなくなるように(つまりいずれのガイドレール2にも作業台30からの荷重が作用しないように)重心位置調整機構12を移動又は変形させ(S57)、この後、ステップS56で肯定結果を得るまでステップS56-ステップS57-ステップS56のループを繰り返す。
そして制御盤35は、やがていずれのガイドレール2にも作業台30からの荷重が作用しないように作業台30の傾きが調整し終えることによりステップS56で肯定結果を得ると、この後、ステップS58~ステップS63を図3について上述した第1の実施の形態による制御処理のステップS16~ステップS21と同様に処理し、この後、この制御処理を終了する。
以上のような本実施の形態の作業台30によれば、ガイドレール2の歪みに起因してガイド装置31とガイドレール2とが接触した状態でガイドレール2の据付作業が行われることを確実に防止することができる。従って、本実施の形態の作業台30によれば、ガイドレール2の据付作業の作業性をより一層と向上させることができる。
(4)第4の実施の形態
第1の実施の形態では、揚重機8の昇降路内の取付け位置や、ロープ9の個体差によるばね定数の違いによって、作業台1が水平状態であっても、各ロープ9間に張力差が発生する可能性がある。このロープ9間の張力差により作業台1に水平方向の力が発生し、ガイドレール2に作業台1からの荷重が作用する。
そこで本実施の形態では、図11に示すように、各ロープ9及び作業台40間にロープ9の張力を検出する張力検出器41がそれぞれ設けられている。そして各張力検出器41がそれぞれ検出したロープ9の張力は、張力検出信号として制御盤42に与えられる。
制御盤42は、これら張力検出器41の検出結果に基づいてロープ9間の張力差を検出し、ロープ9間の張力差がなくなるように、張力が小さい方のロープ9を対応する揚重機8に巻き上げさせ、又は、張力が大きい方のロープ9を対応する揚重機8に巻き出させる。この際、制御盤42は、作業台40が傾く可能性があるため、この傾きを重心位置調整機構12により調整する。これにより、ロープ9間の張力差がなく、作業台40を水平とすることができ、ロープ9間の張力差に起因してガイドレール2に作用する作業台40からの荷重を低減させることができる。
ここで、張力検出器41としては、ロードセルなどの直接的に荷重を検出する検出器や、ロープ9の端部にバネなどの弾性を持つ支持構造を設け弾性体の変形量を計測することにより張力を検出する検出器などを適用することができる。
図12は、本実施の形態の制御盤42により実行される制御処理の一連の処理手順を示す。ステップS70~ステップS75の処理は、図1について上述した第1の実施の形態による制御処理のステップS10~ステップS15と同様であるため、ここでの説明は省略する。
制御盤42は、作業台40が次の作業位置にまで移動し終えることにより、ステップS75で肯定結果を得ると、各張力検出器41からそれぞれ与えられる張力検出信号に基づいて、2本のロープ9の張力に差(張力差)がないか否かを判定する(S76)。そして制御盤42は、この判定で否定結果を得ると、張力が小さい方のロープ9を引き上げるように当該ロープ9の一端部が巻きつけられた揚重機8を動作させる(S77)。
また制御盤42は、これと併せて水平検出器11の出力を取得し、作業台40が水平状態にあるか否かを判定する(S78)。そして制御盤42は、この判定で否定結果を得ると、作業台40が水平状態となるように移動及び又は変形するよう重心位置調整機構12に指示を与える(S79)。
この後、制御盤42は、ステップS76に戻り、ステップS76又はステップS78で肯定結果を得るまでステップS76~ステップS79の処理を繰り返す。そして制御盤42は、やがてロープ9間の張力差がなくなり、又は、作業台40が水平状態となることによりステップS76又はステップS78で肯定結果を得ると、ステップS80~ステップS85を図3のステップS16~ステップS21と同様に処理し、この後、この制御処理を終了する。
以上のような本実施の形態の作業台40によれば、ロープ9の張力差に起因して作業台40がガイドレール2に荷重を与えることを防止することができる。従って、本実施の形態の作業台40によれば、ガイドレール2を昇降路の内壁面に固定する際の芯出しを容易にかつ短時間で行うようにすることができ、かくしてガイドレール2の据付作業の作業性をより一層と向上させることができる。
(5)他の実施の形態
なお上述の第1~第4の実施の形態においては、第1~第4の実施の形態の特徴的構成をそれぞれ独立してもつように作業台1,20,30,40をそれぞれ構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これら第1~第4の実施の形態の一部又は全部を組み合わせるようにしてもよい。
また上述の第1~第4の実施の形態においては、重心位置調整機構12を、自走台車にロボットアームを搭載したガイドレール据付自動化装置により構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、重心位置調整機構12の構成としては、この他種々の構成を広く適用することができる。
本発明は、エレベータの乗りかごの昇降方向のガイドとなるガイドレールを昇降路内に据え付ける際の作業スペースとして利用される種々の構成の作業台に広く適用することができる。
1,20,30,40……作業台、2……ガイドレール、2A……突状部、4……ブラケット、7……底板、8……揚重機、9……ロープ、10,31……ガイド装置、11……水平検出器、12……重心位置調整機構、13,21……作業台固定装置、13A,21A……アーム部、13B,21B……圧接部、14,23,35,42……制御盤、22……接触検出器、32……ガイド本体部、32A……切欠き部、34……荷重検出器、41……張力検出器。

Claims (8)

  1. エレベータの乗りかごの昇降方向のガイドとなるガイドレールを昇降路内に据え付ける際の作業スペースとして利用される作業台を有するガイドレール据付用作業台システムであって、
    前記ガイドレールと係合し、前記昇降路内における前記作業台の昇降方向をガイドするガイド装置と、
    前記床面の傾きを検出する水平検出部と、
    前記作業台の床板上を移動し及び又は姿勢を変形することにより前記作業台の重心位置を移動させる重心位置調整装置と、
    伸縮自在のアーム部と、当該アーム部の先端に設けられた圧接部とをそれぞれ有する少なくとも3つの作業台固定装置と、
    前記重心位置調整装置及び各前記作業台固定装置を制御する制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記水平検出器の検出結果に基づいて、前記作業台が水平状態となるように、前記重心位置調整装置を前記床面上で移動させ及び又は前記重心位置調整装置の姿勢を変形させた後に、前記作業台が前記昇降路内の作業位置に位置した状態で、各前記作業台固定装置の前記アーム部をそれぞれ伸長させて各前記作業台固定装置の前記圧接部を前記昇降路の内壁面にそれぞれ圧接させることにより、前記作業台を前記昇降路内に固定させ
    各前記作業台固定装置の前記圧接部における前記昇降路の前記内壁面との接触面にそれぞれ配設され、前記圧接部と前記昇降路の前記内壁面との接触を検出する接触検出器をさらに備え、
    前記制御装置は、
    各前記作業台固定装置の前記圧接部を前記昇降路の内壁面にそれぞれ圧接させる際、前アーム部を伸長させる動作を各前記作業台固定装置に開始させ、
    対応する前記接触検出器の出力に基づいて、前記圧接部と、前記昇降路の前記内壁面との接触を検出した前記作業台固定装置の前記アーム部の伸長動作を順次停止させ、
    すべての前記作業台固定装置の前記アーム部の伸長動作を停止させた後に、各前記作業台固定装置に前記アーム部の伸長動作を再開させる
    ことを特徴とするガイドレール据付用作業台システム。
  2. 前記ガイド装置に設けられ、前記作業台が前記ガイドレールに与える荷重を検出する荷重検出器を備え、
    前記制御装置は、
    前記荷重検出器の出力に基づいて前記ガイド装置と前記ガイドレールとの接触を検出した場合には、前記ガイド装置と前記ガイドレールとが接触しなくなるように、前記重心位置調整装置を前記床面上で移動させ及び又は前記第1の装置の姿勢を変形させて前記作業台の重心位置を調整する
    ことを特徴とする請求項1に記載のガイドレール据付用作業台システム。
  3. エレベータの乗りかごの昇降方向のガイドとなるガイドレールを昇降路内に据え付ける際の作業スペースとして利用される作業台を有するガイドレール据付用作業台システムであって、
    前記ガイドレールと係合し、前記昇降路内における前記作業台の昇降方向をガイドするガイド装置と、
    前記床面の傾きを検出する水平検出部と、
    前記作業台の床板上を移動し及び又は姿勢を変形することにより前記作業台の重心位置を移動させる重心位置調整装置と、
    前記重心位置調整装置を制御する制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記水平検出器の検出結果に基づいて、前記作業台が水平状態となるように、前記重心位置調整装置を前記床面上で移動させ及び又は前記重心位置調整装置の姿勢を変形させ、
    前記作業台には2本以上のロープが接続され、
    各前記ロープはそれぞれ異なる揚重機に巻き上げ又は巻き出され、
    各前記ロープにそれぞれ対応させて設けられ、対応する前記ロープの張力をそれぞれ検出する張力検出器をさらに備え、
    前記制御部は、
    各前記張力検出器により検出される各前記ロープの張力差がなくなるように、必要な前記揚重機に前記ロープを巻き上げ又は巻き出させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のガイドレール据付用作業台システム。
  4. エレベータの乗りかごの昇降方向のガイドとなるガイドレールを昇降路内に据え付ける際の作業スペースとして利用される作業台を有するガイドレール据付用作業台システムの制御方法であって、
    前記ガイドレール据付用作業台システムは、
    前記ガイドレールと係合し、前記昇降路内における前記作業台の昇降方向をガイドするガイド装置と、
    前記床面の傾きを検出する水平検出部と、
    前記作業台の床板上を移動し及び又は姿勢を変形することにより前記作業台の重心位置を移動させる重心位置調整装置と、
    前記重心位置調整装置を制御する制御装置と
    を有し、
    前記制御装置が、前記水平検出器の検出結果を取得する第1のステップと、
    前記制御装置が、前記水平検出器の検出結果に基づいて、前記作業台が水平状態となるように、前記重心位置調整装置を前記床面上で移動させ及び又は前記重心位置調整装置の姿勢を変形させる第2のステップと
    を備えることを特徴とするガイドレール据付用作業台システムの制御方法。
  5. 前記ガイドレール据付用作業台システムは、
    伸縮自在のアーム部と、当該アーム部の先端に設けられた圧接部とをそれぞれ有する少なくとも3つの作業台固定装置を有し、
    前記制御装置が、前記作業台が前記昇降路内の作業位置に位置した状態で、各前記作業台固定装置の前記アーム部をそれぞれ伸長させて各前記作業台固定装置の前記圧接部を前記昇降路の内壁面にそれぞれ圧接させることにより、前記作業台を前記昇降路内に固定させる第3のステップをさらに備える
    ことを特徴とする請求項に記載のガイドレール据付用作業台システムの制御方法。
  6. 各前記作業台固定装置の前記圧接部における前記昇降路の前記内壁面との接触面に、前記圧接部と前記昇降路の前記内壁面との接触を検出する接触検出器がそれぞれ配設され、
    前記第3のステップにおいて、前記制御装置は、
    前アーム部を伸長させる動作を各前記作業台固定装置に開始させ、
    対応する前記接触検出器の出力に基づいて、前記圧接部と、前記昇降路の前記内壁面との接触を検出した前記作業台固定装置の前記アーム部の伸長動作を順次停止させ、
    すべての前記作業台固定装置の前記アーム部の伸長動作を停止させた後に、各前記作業台固定装置に前記アーム部の伸長動作を再開させる
    ことを特徴とする請求項に記載のガイドレール据付用作業台システムの制御方法。
  7. 前記作業台が前記ガイドレールに与える荷重を検出する荷重検出器が前記ガイド装置に設けられ、
    前記制御装置が、前記荷重検出器の出力に基づいて前記ガイド装置と前記ガイドレールとの接触を検出した場合には、前記ガイド装置と前記ガイドレールとが接触しなくなるように、前記重心位置調整装置を前記床面上で移動させ及び又は前記第1の装置の姿勢を変形させて前記作業台の重心位置を調整する第3のステップを備える
    ことを特徴とする請求項に記載のガイドレール据付用作業台システムの制御方法。
  8. 前記作業台には2本以上のロープが接続され、
    各前記ロープはそれぞれ異なる揚重機に巻き上げ又は巻き出され、
    前記ガイドレール据付用作業台システムは、各前記ロープにそれぞれ対応させて設けられ、対応する前記ロープの張力をそれぞれ検出する張力検出器をさらに有し、
    前記第2のステップにおいて前記制御部は、
    各前記張力検出器により検出される各前記ロープの張力差がなくなるように、必要な前記揚重機に前記ロープを巻き上げ又は巻き出させる第3のステップをさらに備える
    ことを特徴とする請求項に記載のガイドレール据付用作業台システムの制御方法。
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