JP7064702B2 - 誘導電動機 - Google Patents
誘導電動機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7064702B2 JP7064702B2 JP2018111603A JP2018111603A JP7064702B2 JP 7064702 B2 JP7064702 B2 JP 7064702B2 JP 2018111603 A JP2018111603 A JP 2018111603A JP 2018111603 A JP2018111603 A JP 2018111603A JP 7064702 B2 JP7064702 B2 JP 7064702B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotor
- stator
- induction motor
- recesses
- pair
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
Description
誘導電動機の1種である三相誘導モータ(SRモータともいう)は、永久磁石を用いるPMモータに比べて、コギングトルクが発生しない点、空走時の誘導起電力が発生しない点等の優位性があるため、車両のインホイールモータや電化製品等様々な分野で使用されている。
特許文献1の誘導モータは、ステータと、このステータに対して相対回転可能で且つステータとの間に所定の空隙を介して収容された中実コア鋼製ロータと、このロータ外面に固着された銅層スリーブとを有している。これにより、ロータとステータとの間の見かけ上の空隙を減少し、電気抵抗を低下させている。
特許文献2の誘導電動機は、回転子がかご型ロータに構成され、このロータが、コアの各収容孔とエンドリングの各接合孔とが対向するようにコア両端にエンドリングを配置し、各収容孔と接合孔にアルミ導体部材を収容し、接合孔内に位置するアルミ導体部材の接合部分にてエンドリングに接合されている。これにより、強度確保のためのステンレス製のエンドプレートを用いる必要が無く、小型軽量化を図っている。
それ故、特許文献1の誘導モータのように、ロータとステータとの間の離隔距離、所謂エアギャップを小さくすることにより、誘導電動機の高出力化が可能である。
しかし、エアギャップの最小化は、高い加工精度が要求される上、作動時、ステータ温度の急激な上昇に伴う熱膨張に起因した回転抵抗増加や部材間干渉による損傷等が懸念される。
即ち、誘導電動機の高出力化と信頼性向上とを両立させることは容易ではない。
前記ロータの回転時、前記複数の凹条部が、前記ステータの複数の凹部に保持された磁気伝導球体に回転接触するため、ロータとステータとのエアギャップを最小化しても、磁気伝導球体の介装によりエアギャップを安定的に維持することができる。
この構成によれば、ロータを軽量化に優れたかご型ロータにすることができ、重量軽減を図ることができる。
この構成によれば、ロータを支持する1対のベアリングに作用する軸受荷重を低減することができる。
この構成によれば、磁気伝導球体の軸受機能を維持しつつ軸受抵抗を軽減することができる。
この構成によれば、透磁率を高くすることができ、一層の高出力化を図ることができる。
本実施例の車両は、誘導電動機であるインホイールモータ(以下、IWMという)2が搭載されたハイブリッド自動車である。
まず、IWM2の説明の前に、本実施例の車両の前提技術について説明する。
この車両は、車体前部に内燃機関であるエンジン(図示略)が搭載され、主駆動輪である左右1対の後輪(図示略)を駆動するFR(Front engine Rear drive)車である。
エンジンと主駆動モータは、クラッチ(図示略)を介して締結解除可能に接続されている。この主駆動モータは、エンジンと直列に接続され、主駆動モータが発生した駆動力は、エンジンの駆動力と同様に、動力伝達機構を介して後輪に伝達される。
IWM2は、例えば、120Vで駆動される17kWの三相誘導モータ(SRモータ)によって構成され、キャパシタ(図示略)の電流を変換するインバータ(図示略)から交流電流が供給されている。
このフロントサスペンション装置は、1対の前輪1に夫々対応して形成されたホイールハウス(図示略)の車幅方向外側に収容されている。
図1,図2に示すように、本実施例のフロントサスペンション装置は、ダブルウィッシュボーン型であって、上方車体部材(図示略)に上下回動自在に軸支されたアッパアーム3と、サブフレームの前側部材(図示略)に上下回動自在に軸支されたロアアーム4と、アッパアーム3とロアアーム4とに回転自在に取り付けられたナックル部材5と、上下方向に延びる緩衝装置6等を備えている。
尚、前輪1及びこの前輪1を支持するフロントサスペンション装置は左右対称構造であるため、以下、右側の構造について主に説明する。
また、図において、矢印F方向を前方向とし、矢印L方向を左方向とし、矢印U方向を上方向として説明する。
このフロントサスペンション装置は、車幅方向に延びるステアリングギアユニット(図示略)、及びこのステアリングギアユニットから車幅方向外側に延びてナックル部材5の前側部分に回動自在な連結部を介して取り付けられたタイロッド7を有している。
ステアリングギアユニットに連動連結されたステアリングホイール(図示略)の操作によってタイロッド7が左右に移動し、ナックル部材5を介して前輪1が転舵される。
ハブ13の車幅方向外側には、中空円盤状のブレーキディスク8が固定されている。
ブレーキキャリパ9は、IWM2の後方に配設されている。
このブレーキキャリパ9は、ナックル部材5の後側部分に固定され、ブレーキディスク8の後側部分を制動可能に構成されている。尚、14は、ブレーキディスク8の車幅方向内側に設けられた遮熱用保護カバーである。
以上により、リム11の径方向内側空間には、IWM2、ブレーキディスク8、ブレーキキャリパ9等が収容されている。
IWM2は、リム11の径方向内側空間において、右側部分がナックル部材5に部分的に囲繞された状態でナックル部材5に支持されている。
図5,図6に示すように、このIWM2は、右側端部が有底とされた略筒状のアウタケース21と、このアウタケース21の左側端部を閉塞するリッド22と、固定子であるステータ23と、前輪1を回転駆動する回転子としてのロータ24と、エアギャップ維持機構Gを主な構成要素としている。このIWM2は、ステータ23の径方向内側空間に設けられたロータ24が回転するインナロータタイプの誘導電動機である。
図3~図5に示すように、ステータ23によって加熱された冷却媒体としての作動液は、気化して導出部21aから上流通路16を流れて熱交換器15に移動する。
熱交換器15で放熱凝縮された作動液は重力により下流通路17を流れて導入部21bからIWM2内に還流される。
ステータ23は、直方体状の複数の突条部23aと、各突条部23aの側壁部に分布巻により取り付けられたU相コイル、V相コイル及びW相コイルからなるステータコイル25と、後述する複数の凹部31等を備えている。
アウタケース21の外周壁の径方向内側には、複数の突条部23aとステータコイル25とを全体的に浸漬する作動液が封入された収容室が形成されている。
ロータ24は、中空状のロータシャフト26と、このロータシャフト26に所定間隔離隔した状態で固着された1対の円環状エンドリング27と、この1対のエンドリング27を連結する複数の連結部材28と、後述する複数の凹条部32等を備えている。
ロータシャフト26は、左側部分が左右1対のベアリングb1によってアウタケース21に支持され、右側部分がハブ13に一体形成されたインナレース18に連結されている。インナレース18は、ベアリングb2及びアウタレース19を介してナックル部材5に回転自在に支持されている。
具体的には、1対のエンドリング27の径方向外側部分同士を棒状導体である複数の連結部材28によって連結し、これら複数の連結部材28を導電材料、例えば、アルミニウム或いはアルミニウム合金により鋳包んでいる。
尚、要求出力に余裕が存在する場合、強度確保のみを狙いとして、導電材料に代えてエポキシ系合成樹脂等によって鋳包むことも可能である。
特に、本実施例では、エアギャップが略零になるように設定している。
凹部31は、鉄球33の40~60%の容積を収容可能に構成され、各々の隣接する突条部23a同士間において、外径方向に凹入するように左右全域に亙り等間隔に複数箇所(例えば、6箇所)形成されている。
図6,図7に示すように、突条部23aの頂部分には、周方向一方側に6つの部分球面状凹入部が形成され、周方向他方側に6つの部分球面状凹入部が形成され、隣接する突条部23aの凹入部同士が協働して凹部31を構成している。
これにより、突条部23aに対して接触面積を小さくしながら鉄球33を回転自在に保持している。
図5,図7に示すように、このリング状の凹条部32は、ロータ24の回転に伴って6組の環状に配置された各鉄球33が相対的に夫々摺接移動可能に構成されている。
また、本実施例では、導電材料により鋳包まれた連結部材28が外部に露出するように凹条部32の深さが設定されているため、突条部23aと連結部材28とが鉄球33によって直接的に接続されている。
これにより、突条部23aとの径方向内端とロータ24の径方向外端との干渉を回避しつつ突条部23aとロータ24を強磁性体である鉄球33で連結している。
このIWM2では、ロータ24の外周面に内径方向に凹入して周方向に一周する凹条部32が軸方向に離散して複数条設けられ、ステータ23の内周面であってロータ24の複数の凹条部32に軸方向に合致する位置に、外径方向に凹入した複数の凹部31が周方向に離散して設けられたため、複数の鉄球33をステータ23に対して回転自在に保持させることができる。
ロータ24の回転時、複数の凹条部32が、ステータ23の複数の凹部31に保持された鉄球33に回転接触するため、ロータ24とステータ23とのエアギャップを最小化しても、鉄球33の介装によりエアギャップを安定的に維持することができる。
1〕前記実施例においては、ロータをかご型導体構造に構成した例を説明したが、特にロータの型構造は限定されず、ロータを巻線型導体構造に構成しても良い、
また、アウタロータタイプの誘導電動機にも適用可能である。
軸受機能を期待する場合、鉄系材料が好ましい。
21 アウタケース
23 ステータ
23a 突条部
24 ロータ
25 ステータコイル
27 エンドリング
28 連結部材
31 凹部
32 凹条部
33 鉄球
Claims (5)
- 中心部で回転するロータと、このロータの外周を所定間隙を介して囲繞すると共にコイルが巻回されたステータとを備えた誘導電動機において、
前記ロータの外周面に内径方向に凹入して周方向に一周する凹条部が軸方向に離散して複数条設けられ、
前記ステータの内周面であって前記ロータの複数の凹条部に軸方向に合致する位置に、外径方向に凹入した複数の凹部が周方向に離散して設けられ、
前記ステータの複数の凹部に磁気伝導体からなる磁気伝導球体が夫々保持され、
前記ロータの回転時、前記複数の凹条部が、前記ステータの複数の凹部に保持された磁気伝導球体に回転接触することを特徴とする誘導電動機。 - 前記ロータが、1対のエンドリングと、前記1対のエンドリングを連結する複数の連結部材とを有することを特徴とする請求項1に記載の誘導電動機。
- 前記ロータとステータとを収容するケーシングを設け、
前記ロータが、前記ケーシングに1対のベアリングを介して回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導電動機。 - 前記ステータは周方向に並べた突条部を有し、
前記複数の凹条部が、隣接する突条部同士間に設けられたことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の誘導電動機。 - 前記複数の磁気伝導球体が鉄系金属材料で構成されたことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の誘導電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018111603A JP7064702B2 (ja) | 2018-06-12 | 2018-06-12 | 誘導電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018111603A JP7064702B2 (ja) | 2018-06-12 | 2018-06-12 | 誘導電動機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019216517A JP2019216517A (ja) | 2019-12-19 |
JP7064702B2 true JP7064702B2 (ja) | 2022-05-11 |
Family
ID=68919018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018111603A Active JP7064702B2 (ja) | 2018-06-12 | 2018-06-12 | 誘導電動機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7064702B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004032957A (ja) | 2002-06-28 | 2004-01-29 | Nissan Motor Co Ltd | 電動機構造 |
JP5996844B2 (ja) | 2000-06-30 | 2016-09-21 | フィッシャー−ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド | バッチプロセスキャンペーン実行方法、バッチプロセスキャンペーン実行システム。 |
JP2017112687A (ja) | 2015-12-15 | 2017-06-22 | 株式会社豊田自動織機 | 誘導モータ |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5996844A (ja) * | 1982-11-25 | 1984-06-04 | Noboru Narita | 電動機 |
JPH0213242A (ja) * | 1988-06-27 | 1990-01-17 | Matsushita Electric Works Ltd | モータ |
-
2018
- 2018-06-12 JP JP2018111603A patent/JP7064702B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5996844B2 (ja) | 2000-06-30 | 2016-09-21 | フィッシャー−ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド | バッチプロセスキャンペーン実行方法、バッチプロセスキャンペーン実行システム。 |
JP2004032957A (ja) | 2002-06-28 | 2004-01-29 | Nissan Motor Co Ltd | 電動機構造 |
JP2017112687A (ja) | 2015-12-15 | 2017-06-22 | 株式会社豊田自動織機 | 誘導モータ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019216517A (ja) | 2019-12-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11411450B2 (en) | Sealed axial flux motor with integrated cooling | |
US20180145574A1 (en) | Axial Flux Machine | |
JP2018506254A (ja) | 軸方向磁束機械 | |
US11299031B2 (en) | Wheel hub motor for electric vehicle | |
US11794516B2 (en) | In-wheel motor unit | |
US20040212259A1 (en) | Wheel motor | |
KR102318963B1 (ko) | 비상시에 운전 가능한 보조모터를 가진 전기차용 다중 인휠 모터 | |
KR20150012267A (ko) | 전기 모터 또는 제너레이터 시스템 | |
JP2017186006A (ja) | モータ及び電動車両 | |
JP2007060748A (ja) | 超電導多軸モータおよびそれを備えた車両 | |
JP2019194056A (ja) | インホイールモータ駆動装置 | |
JP2005329817A (ja) | 車両用ホイール駆動装置 | |
JP7064702B2 (ja) | 誘導電動機 | |
JP6112525B1 (ja) | ボビン構造 | |
JP6584198B2 (ja) | 発電機付き車輪用軸受装置 | |
JP2019194055A (ja) | インホイールモータ駆動装置 | |
JP2023545583A (ja) | リムを駆動するための電気的なディスクモータ | |
JP2019194054A (ja) | インホイールモータ駆動装置 | |
JP2020164024A (ja) | 電動車両用モータ | |
JP7128437B2 (ja) | インホイールモータ駆動装置 | |
WO2023032486A1 (ja) | インホイールモータ | |
JP7190102B2 (ja) | インホイールモータ駆動装置 | |
JP6154452B2 (ja) | ホイールインモータ及び電動車両 | |
WO2024062869A1 (ja) | 車輪駆動装置 | |
JP2024046268A (ja) | 車輪駆動装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210413 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220315 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220324 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220406 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7064702 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |