以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
<画像形成装置の構成>
図1は、本発明の実施の形態の画像形成装置1の全体構成を示す図である。画像形成装置1は、電子写真法を用いてカラー画像を形成するプリンタである。画像形成装置1は、印刷用紙等の媒体Pを給紙し、搬送する媒体搬送機構70と、媒体Pにトナー像(現像剤像)を形成する画像形成部100と、媒体Pにトナー像を定着する定着装置85とを備える。
媒体搬送機構70は、媒体Pを収容する給紙トレイ71と、給紙トレイ71に収容された媒体Pに当接するように配置されたピックアップローラ72と、ピックアップローラ72に隣接して配置されたフィードローラ73と、フィードローラ73に対向するように配置されたリタードローラ74とを有する。
給紙トレイ71は、印刷用紙等の媒体Pを積載状態で収容する。ピックアップローラ72は、給紙トレイ71の媒体Pに当接して回転し、給紙トレイ71から媒体Pを繰り出す。フィードローラ73は、ピックアップローラ72によって繰り出された媒体Pを搬送路R1に送り出す。リタードローラ74は、フィードローラ73による送り出し方向とは逆方向に回転し、媒体Pに搬送抵抗を付与して重送を防止する。
媒体搬送機構70は、また、搬送路R1に沿って、2対のローラ対である搬送ローラ75,76を有する。搬送ローラ75は、媒体Pの先端が両ローラのニップ部に当接してから所定のタイミングで回転を開始し、これにより媒体Pのスキューを矯正して搬送する。搬送ローラ76は、搬送ローラ75からの媒体Pを画像形成部100に搬送する。
画像形成部100は、ブラック、シアン、マゼンタおよびイエローのトナー像を形成する画像形成ユニットとしての4つのプロセスユニット10K,10C,10M,10Yと、トナー像を媒体Pに転写する転写ユニット80とを有する。プロセスユニット10K,10C,10M,10Yの各感光体ドラム11(後述)に対向するように、露光装置としての印刷ヘッド13K,13C,13M,13Yが配置されている。
プロセスユニット10K,10C,10M,10Yは、媒体Pの搬送方向に(ここでは図中右から左に)、この順に配列されている。プロセスユニット10K,10C,10M,10Yは、特に区別する必要がない場合には、「プロセスユニット10」と称する。また、印刷ヘッド13K,13C,13M,13Yは、特に区別する必要がない場合には、「印刷ヘッド13」と称する。
プロセスユニット10は、トナー像を担持する像担持体としての感光体ドラム11と、帯電部材としての帯電ローラ12と、現像剤担持体としての現像ローラ14と、供給部材としての供給ローラ15と、これらを収容するユニットフレーム16とを有する。
感光体ドラム11は、導電性の基体の表面に感光層(電荷発生層および電荷輸送層)を設けた円筒状の部材であり、駆動モータ18(図12)により図中時計回りに回転する。
帯電ローラ12は、感光体ドラム11の表面に当接するように配置され、感光体ドラム11の回転に追従して回転する。帯電ローラ12は、帯電電圧電源202(図12)により帯電電圧を印加され、感光体ドラム11の表面を一様に帯電させる。一様に帯電した感光体ドラム11の表面には、印刷ヘッド13の光照射によって静電潜像が形成される。
現像ローラ14は、感光体ドラム11の表面に当接するように配置され、感光体ドラム11と逆方向に回転する。現像ローラ14は、現像電圧電源203(図12)により現像電圧を印加され、感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させ、トナー像を形成する。
供給ローラ15は、現像ローラ14の表面に当接または対向するように配置され、現像ローラ14と同方向に回転する。供給ローラ15は、供給電圧電源204(図12)により供給電圧を印加され、現像ローラ14にトナーを供給する。各プロセスユニット10において、現像ローラ14および供給ローラ15を含む部分(すなわち感光体ドラム11の静電潜像の現像に寄与する部分)は、現像ユニットを構成する。
画像形成装置1の筐体は、プロセスユニット10K,10C,10M,10Yを収容する筐体部分であるバスケットフレーム101と、バスケットフレーム101に取り付けられた開閉可能なトップカバー102と、これらを支持するベースフレーム103とを有する。
プロセスユニット10K,10C,10M,10Yの上方には、プロセスユニット10K,10C,10M,10Yにトナーを供給する現像剤収容部としてのトナーカートリッジ20K,20C,20M,20Yが着脱可能に備えられている。トナーカートリッジ20K,20C,20M,20Yは、トップカバー102に取り付けられている。
トナーカートリッジ20K,20C,20M,20Yは、ブラック、シアン、マゼンタおよびイエローのトナーをそれぞれ収容している。トナーカートリッジ20K,20C,20M,20Yは、特に区別する必要がない場合には、「トナーカートリッジ20」と称する。
印刷ヘッド13は、例えば、LED(発光ダイオード)等の発光素子を配列した発光素子アレイと、発光素子の出射光を感光体ドラム11の表面に集光させるレンズアレイとを有する。印刷ヘッド13は、ヘッド制御部206(図12)によって駆動され、感光体ドラム11の表面を露光して静電潜像を形成する。
転写ユニット80は、無端状の転写ベルト82と、転写ベルト82が張架された駆動ローラ83およびアイドルローラ84と、転写ベルト82を介してプロセスユニット10K,10C,10M,10Yの各感光体ドラム11に対向配置された転写ローラ81K,81Y,81M,81Cとを有する。
転写ベルト82は、その表面に媒体Pを静電気力により吸着保持して走行する。駆動ローラ83は、ベルトモータ214(図12)により回転し、転写ベルト82を走行させる。アイドルローラ84は、転写ベルト82に張力を付与する。転写ローラ81K,81Y,81M,81Cは、転写電圧電源205(図12)により転写電圧を印加され、各感光体ドラム11上のトナー像を媒体Pに転写する。
定着装置85は、媒体Pの搬送方向において画像形成部100の下流側に配置されている。定着装置85は、例えば、定着ローラ86と、この定着ローラ86に押圧される加圧ローラ87とを有する。定着ローラ86は、熱源としてヒータ88(図12)を内蔵し、また、定着モータ215(図12)によって回転する。定着ローラ86および加圧ローラ87は、媒体Pに転写されたトナー像に熱と圧力を加え、媒体Pに定着する。
媒体Pの搬送方向において定着装置85の下流側には、2対のローラ対である排出ローラ77,78(排出機構)が配置されている。排出ローラ77,78は、定着装置85から送り出された媒体Pを排出搬送路R2に沿って搬送し、画像形成装置1の外部に排出する。画像形成装置1の上部カバーには、排出ローラ77,78によって排出された媒体を積載するスタッカ部79が設けられている。
画像形成装置1には、両面印刷のため、表面にトナー像が定着した媒体Pを反転させて、上述した搬送ローラ76まで搬送する再搬送機構90が備えられている。また、定着装置85の下流側には、定着装置85から送り出された媒体Pを、排出ローラ77,78(排出搬送路R2)または再搬送機構90に案内する切り替えガイド91が設けられている。
再搬送機構90は、媒体Pを退避路R4に一旦送り込んで前後を入れ替える搬送ローラ92,94および切り替えガイド93と、媒体Pを戻り搬送路R3に沿って搬送する搬送ローラ95,96,97を有する。搬送ローラ95~97によって戻り搬送路R3を搬送された媒体Pは、搬送ローラ75,76を経て画像形成部100に搬送される。再搬送機構90についての詳細説明は、省略する。なお、画像形成装置1が両面印刷機能を有さない場合は、再搬送機構90は不要である。
図1において、媒体Pが画像形成部100を通過するときの媒体Pの移動方向を、Y方向(より具体的には、+Y方向)とする。また、Y方向に搬送される媒体Pの幅方向を、X方向とする。X方向は、感光体ドラム11の回転軸と平行である。X方向とY方向に直交する方向を、Z方向とする。図1では、X方向とY方向とを含む面(XY面)は水平面に対して傾斜しているが、必ずしも傾斜している必要はない。
<トナーカートリッジからプロセスユニットへのトナー搬送>
図2は、プロセスユニット10K,10C,10M,10Yとトナーカートリッジ20K,20C,20M,20Yとの位置関係を示す模式図である。
プロセスユニット10K,10C,10M,10Yは、いずれもX方向に長い形状を有し、Y方向に一列に配列されている。一方、トナーカートリッジ20K,20C,20M,20Yは、いずれもY方向に長い形状を有し、プロセスユニット10K,10C,10M,10Yの配列方向に直交する方向(すなわちX方向)に配列されている。
トナーカートリッジ20K,20C,20M,20Yと、プロセスユニット10K,10C,10M,10Yとの間には、トナー搬送路であるダクト22K,22C,22M,22Yがそれぞれ設けられている。
ダクト22K,22C,22M,22Yは、トナーカートリッジ20K,20C,20M,20Yに連結される連結部21K,21C,21M,21Yと、プロセスユニット10K,10C,10M,10Yに接続される接続部23K,23C,23M,23Yとを有する。
この例では、連結部21K,21C,21M,21Yは、互いに同じY方向位置に配置されている。また、接続部23K,23C,23M,23Yは、互いに同じX方向位置に配置されている。但し、このような配置に限定されるものではない。
これらトナーカートリッジ20K,20C,20M,20Yとダクト22K,22C,22M,22Yとにより、トナー供給ユニット(現像剤供給ユニット)2が構成される。トナー供給ユニット2はトップカバー102に取り付けられている。
ダクト22K,22C,22M,22Yは、特に区別する必要がない場合には、「ダクト22」と称する。連結部21K,21C,21M,21Yは、特に区別する必要がない場合には、「連結部21」と称する。接続部23K,23C,23M,23Yは、特に区別する必要がない場合には、「接続部23」と称する。
図3(A)は、トナー供給ユニット2とプロセスユニット10K,10C,10M,10YとのYZ面内の位置関係を示す図である。ダクト22は、図3(A)では1本のように示されているが、実際には、図2に示したように4本のダクト22K,22C,22M,22Yが設けられている。
トナーカートリッジ20に収容されたトナーは、連結部21からダクト22内に落下供給される。各ダクト22の内部には、トナーを搬送するための搬送部材としての搬送スパイラル25(図3(B))が設けられている。搬送スパイラル25は、ダクト22に沿って、連結部21から接続部23までトナーを搬送する。ダクト22内を接続部23まで搬送されたトナーは、プロセスユニット10に落下供給される。
図3(B)は、ダクト22内の搬送スパイラル25を示す図である。搬送スパイラル25は、ダクト22の長手方向の概ね全域に亘って配置され、ダクト22の長手方向の回転軸を中心として回転する。搬送スパイラル25は、トナー供給モータ26によって駆動される。トナー供給モータ26は、ここでは搬送スパイラル25毎に設けられている。但し、共通のトナー供給モータ26の駆動力を、クラッチを介して個々の搬送スパイラル25に伝達するようにしてもよい。
図4は、画像形成装置1のトップカバー102を開いた状態を示す図である。トップカバー102は、バスケットフレーム101の+Y方向の端部近傍に設けられた揺動軸105により揺動可能に支持されている。揺動軸105の軸方向は、X方向である。トップカバー102を、揺動軸105を中心として揺動させることにより、図に矢印Aで示すようにトップカバー102を開放することができる。
上記の通り、トナー供給ユニット2(すなわち、トナーカートリッジ20K,20C,20M,20Yおよびダクト22K,22C,22M,22Y)は、トップカバー102に支持されている。そのため、トップカバー102が開放されると、トナー供給ユニット2も矢印Aで示す方向(開方向)に揺動する。
トナーカートリッジ20の交換は、トップカバー102を開放した状態で行われるが、このときには連結部21(図2)とトナーカートリッジ20との連結が解除される。これについては、詳細説明を省略する。
図5(A)は、トップカバー102が開放されたときのバスケットフレーム101を示す斜視図である。トップカバー102が開放されると、バスケットフレーム101内のプロセスユニット10K,10C,10M,10Yの+Z方向の面(ここでは上面)が露出する。この状態で、プロセスユニット10の交換を行うことができる。
プロセスユニット10K,10C,10M,10Yのユニットフレーム16には、トナーカートリッジ20からのトナーを受け入れる受入口としてのトナー受入口31が設けられている。トナー受入口31は、ここではユニットフレーム16のX方向中央に設けられているが、X方向中央に限定されるものではない。
トナー受入口31には、このトナー受入口31を開閉するための受入側シャッタ40が設けられている。受入側シャッタ40は、X方向にスライド可能である。また、トナー受入口31に隣接して、位置決め部としての位置決め凹部33が形成されている。位置決め凹部33は、トップカバー102を閉じたときにトナー供給ユニット2の位置決め凸部53(図6(B))に係合する。
図5(B)は、図5(A)に一点鎖線5Bで囲んだ領域を拡大して示す斜視図である。トナー受入口31は、ここでは四角形の穴である。トナー受入口31の周囲を囲むように、受入側シール部材32が設けられている。受入側シール部材32は、例えばスポンジで構成されている。
図6(A)は、トップカバー102を-Z側から見た斜視図である。トップカバー102には、トナーカートリッジ20K,20C,20M,20Yを支持する板金140(板状部材)が取り付けられている。上述したダクト22(連結部21および接続部23を含む)は、板金140の+Z側に配置されているため、図6(A)では隠れている。
板金140の-Z側には、上述した接続部23(図3(A))につながる供給口としてのトナー供給口51が設けられている。トナー供給口51は、上述したトナー受入口31(図5(A))に対向する位置に形成されている。
トナー供給口51には、このトナー供給口51を開閉するための供給側シャッタ60が設けられている。供給側シャッタ60は、X方向にスライド可能である。また、トナー供給口51に隣接して、位置決め部としての位置決め凸部53が形成されている。位置決め凸部53は、トップカバー102を閉じたときにプロセスユニット10の位置決め凹部33(図5(A))に係合する。
図6(B)は、図6(A)に一点鎖線6Bで囲んだ領域を拡大して示す斜視図である。トナー供給口51は、ここでは四角形の穴である。トナー供給口51の周囲を囲むように、供給側シール部材52が設けられている。供給側シール部材52は、例えばスポンジで構成されている。
板金140には、駆動操作部としてのハンドルレバー120が取り付けられている。ハンドルレバー120は、画像形成装置1の正面側(-Y方向)のユーザが把持できるよう、トップカバー102の-Y方向の端部近傍に配置されている。
ハンドルレバー120は、ユーザに把持される把持部と、板金140に沿ってY方向に延在するスライダ121を有する。スライダ121は、板金140に対してY方向にスライド可能に保持されている。また、板金140には、各供給側シャッタ60とスライダ121とを連動させるリンク部材130が設けられている。
リンク部材130は、板金140に設けられた支軸131を中心として回転可能である。また、リンク部材130は、供給側シャッタ60に設けられた係合溝部68に係合する係合部132と、スライダ121に連結されるピン133とを有する。支軸131、係合部132およびピン133は、三角形の3頂点をなす位置に配置されている。
例えば、ハンドルレバー120が-Y方向に移動する(すなわち引き出される)と、スライダ121のピン133が-Y方向に移動するため、リンク部材130が支軸131を中心として図中反時計回りに回転する。リンク部材130が図中反時計回りに回転すると、係合部132が供給側シャッタ60の係合溝部68を-X方向に付勢し、供給側シャッタ60が-X方向に移動する。このように供給側シャッタ60が-X方向(第1の方向)に移動すると、トナー供給口51が閉鎖される。
また、ハンドルレバー120が+Y方向に移動する(すなわち押し込まれる)と、スライダ121のピン133が+Y方向に移動するため、リンク部材130が支軸131を中心として図中時計回りに回転する。リンク部材130が図中時計回りに回転すると、係合部132が供給側シャッタ60の係合溝部68を+X方向に付勢し、供給側シャッタ60が+X方向に移動する。このように供給側シャッタ60が+X方向(第2の方向)に移動すると、トナー供給口51が開放される。
図7は、トップカバー102を閉鎖した状態でのトナー供給ユニット2とプロセスユニット10との接続部を示す斜視図である。トナー供給ユニット2は、トナー供給口51を有する供給側ホルダ50を備える。ダクト22の先端の接続部23は、筒状部24を介してトナー供給口51に接続されている。
供給側ホルダ50は、X方向に相対する一対の壁部と、Y方向に相対する一対の壁部と、-Z方向の端部を規定する底板とを有する。供給側ホルダ50は、トナー供給口51を開閉する供給側シャッタ60をX方向に移動可能に保持している。供給側ホルダ50のX方向両端(すなわち一対の壁部)からは、突起部59がそれぞれX方向に突出している。
供給側ホルダ50は、板金140(図6(A))に取り付けられた一対の懸架支持部150によって吊られた状態で保持されている。懸架支持部150は、板金140に固定される固定板151と、固定板151から-Z方向に延在する溝部152とを有する。溝部152はY方向に幅を有し、溝部152の内側に供給側ホルダ50の突起部59が係合する。また、固定板151の-Z側には、供給側ホルダ50を-Z方向に付勢する付勢部材としてのコイルばね155が設けられている。
供給側ホルダ50がコイルばね155によって-Z側に付勢されることにより、突起部59が溝部152の底153に当接し、供給側ホルダ50のZ方向位置が規制される。また、突起部59が溝部152に係合することにより、供給側ホルダ50のY方向位置が規制される。
なお、溝部152のY方向の幅は、底153から+Z方向に離れると広くなっており、供給側ホルダ50が+Z方向に持ち上げられた状態でY方向に変位可能となっているが、これについては説明を省略する。
図8(A)は、供給側シャッタ60を示す斜視図である。図8(B)は、供給側ホルダ50を示す斜視図である。図8(A)に示すように、供給側シャッタ60は、トナー供給口51を閉鎖するX方向に長いシャッタ板61と、シャッタ板61のY方向両端に沿って延在する一対の支持バー65と、シャッタ板61の+X方向端部に設けられた係合溝部68とを有する。
一対の支持バー65は、シャッタ板61よりも-X方向に突出し、それぞれの先端にはスライド保持部(挟持部)62が形成されている。各スライド保持部62は、Y方向内側に突出する+Z側の係合部62aと-Z側の係合部62bとを有する。各スライド保持部62は、供給側ホルダ50の後述するガイドレール55(図8(B))に沿ってスライドする部分である。
なお、シャッタ板61のY方向両端部は、直角に折り曲げられて折り曲げ片66を構成している。それぞれの折り曲げ片66は、固定部材67により各支持バー65のY方向外側に固定されている。
各支持バー65には、片持ち梁形状の第1の係合部63が形成されている。第1の係合部63は、シャッタ板61がトナー供給口51(図8(B))を閉鎖している状態で、トナー供給口51よりも+X方向に位置する。第1の係合部63の一部は、支持バー65から-Z方向に突出している。
図8(C)は、第1の係合部63の形状を示す模式図である。第1の係合部63は、X方向に対して傾斜して延在するアーム部63aと、アーム部63aの先端から支持バー65に向けて+Z方向に突出する突起部63bとを有する。アーム部63aは、-X方向に進むにつれて-Z方向に変位するように傾斜している。アーム部63aの根元部分の弾性変形により、アーム部63aの傾斜角度が変化する。
図8(A)に戻り、各スライド保持部62の+X方向の端面は、第2の係合部64を構成している。第2の係合部64は、シャッタ板61がトナー供給口51(図8(B))を閉鎖している状態で、トナー供給口51よりも-X方向に位置する。
図8(B)に示すように、供給側ホルダ50のX方向中央部には、トナー供給口51を有するトナー通路部56が一体に形成されている。トナー通路部56の+Z側には、係合部材58および押え板57が配置されているが、これらについては後述する。
トナー通路部56のX方向両側には、図7に示した一対のコイルばね155の内周側に係合するばね受け部54が配置されている。供給側ホルダ50は、ばね受け部54に係合するコイルばね155によって-Z方向に付勢される。
供給側ホルダ50のY方向両側に沿って、X方向に延在するガイドレール55がそれぞれ形成されている。各ガイドレール55は、Y方向外側の面に、ガイド溝55aを有する。このガイド溝55aには、供給側シャッタ60のスライド保持部62の係合部62a(図8(A))が係合する。すなわちガイドレール55は、供給側シャッタ60をX方向に案内する案内部である。
図9(A)は、受入側シャッタ40を示す斜視図である。図9(B)は、プロセスユニット10のユニットフレーム16を含む部分を示す斜視図である。図9(A)に示すように、受入側シャッタ40は、トナー受入口31を閉鎖するX方向に長いシャッタ板41を有する。
シャッタ板41は概ね長方形状であるが、その-X方向の端縁41aはV字形状を有している。これはシャッタ板41が-X方向に移動して受入側シール部材32(図9(B))に接触した際の引っ掛かりを防止するためである。
シャッタ板41のY方向両端部は、直角に折り曲げられて折り曲げ片42を構成している。各折り曲げ片42は、ユニットフレーム16の後述するガイドレール35(図9(B))にY方向両側から当接する。
シャッタ板41のY方向の各端部には、第1の当接部43と第2の当接部44とが形成されている。第1の当接部43は、シャッタ板41の+X方向の端部に位置し、第2の当接部44は、シャッタ板41の-X方向の端部に位置する。ここでは、第1の当接部43および第2の当接部44は、いずれも折り曲げ片42の一部を切り起して形成されているが、シャッタ板41からY方向外側に突出する突出部であればよい。
図9(B)に示すように、ユニットフレーム16の+Z側の面には、受入側ホルダ30が形成されている。受入側ホルダ30には、トナー受入口31を有するトナー通路部36が一体に形成されている。
受入側ホルダ30は、X方向に延在する一対のガイドレール35を有する。各ガイドレール35は、+Z側の保持面35aと-Z側の摺動面35bとを有する。保持面35aには、受入側シール部材32が取り付けられている。摺動面35bは、供給側シャッタ60のスライド保持部62の係合部62b(図8(A))が摺動する面である。
受入側シール部材32は、供給側シール部材52(図10)との当接によってZ方向に圧縮されるため、受入側シール部材32の+Z側の面は図9(B)に示した位置よりも低くなる。受入側ホルダ30は、受入側シール部材32に隣接して、圧縮された受入側シール部材32の+Z側の面と同じ高さのガイド面37を有する。シャッタ板41(図9(A))は、ガイド面37および受入側シール部材32の+Z側の面に沿って摺動する。
図10は、トナー供給ユニット2とプロセスユニット10との接続部を、トナー供給口51およびトナー受入口31の中心を通る面で切断した部分断面斜視図である。ダクト22(図7)の接続部23の内側には、トナー供給口51に向けて延在する筒状部24が取り付けられている。
供給側ホルダ50の内側には、トナー供給口51を有するトナー通路部56が設けられており、筒状部24は、トナー通路部56の内側に挿入されている。トナー通路部56の+Z側には、筒状部24の外周部に係合する係合部材58が配置されている。係合部材58は、押え板57によりトナー通路部56に固定されている。
受入側ホルダ30の内側には、トナー受入口31を有するトナー通路部36が設けられている。供給側ホルダ50の位置決め凸部53(図8(B))と受入側ホルダ30の位置決め凹部33(図9(B))との係合により、トナー供給口51およびトナー受入口31は互いに位置決めされる。
トナー通路部56の-Z側には、供給側シール部材52が取り付けられている。また、トナー通路部36の+Z側には、受入側シール部材32が取り付けられている。供給側シール部材52と受入側シール部材32とは、互いに接している。
供給側シャッタ60のスライド保持部62は、+Z方向の係合部62aがガイドレール55のガイド溝55aに係合し、-Z方向の係合部62bがガイドレール35の摺動面35bに係合する。このスライド保持部62により、供給側シール部材52と受入側シール部材32とはZ方向に押圧される。
筒状部24の内部には、図3(B)に示した搬送スパイラル25の一端を保持する軸部27が回転可能に設けられている。軸部27は、トナー供給モータ26(図3(B))によって回転し、搬送スパイラル25を回転させる。
図11(A)および(B)は、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40の動作を説明するための斜視図である。図11(A)は、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40が開位置にある状態を示す。図11(B)は、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40が閉位置にある状態を示す。
ハンドルレバー120(図6(B))の操作により供給側シャッタ60が+X方向(第2の方向)に移動すると、図11(A)に示すように、供給側シャッタ60の第2の係合部64が受入側シャッタ40の第2の当接部44を+X方向に押圧し、受入側シャッタ40が+X方向に移動する。これにより、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40は、それぞれトナー供給口51およびトナー受入口31を開放する開位置に到達する。
供給側シャッタ60および受入側シャッタ40が開位置にあるときには、供給側シャッタ60のスライド保持部62が供給側ホルダ50のガイド溝55aおよび受入側ホルダ30の摺動面35bをZ方向に挟持している(図10参照)。そのため、供給側ホルダ50および受入側ホルダ30は互いに分離しない状態にロックされる。
図11(A)に示した状態から、ハンドルレバー120(図6(B))の操作により供給側シャッタ60が-X方向(第1の方向)に移動すると、図11(B)に示すように、供給側シャッタ60の第1の係合部63が受入側シャッタ40の第1の当接部43を-X方向に押圧し、受入側シャッタ40が-X方向に移動する。これにより、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40は、それぞれトナー供給口51およびトナー受入口31を閉鎖する閉位置に到達する。
供給側シャッタ60および受入側シャッタ40が閉位置にあるときには、供給側シャッタ60のスライド保持部62が受入側ホルダ30を-X方向に抜ける。そのため、供給側ホルダ50および受入側ホルダ30のロックは解除され、互いに分離可能となる。
<画像形成装置の制御系>
次に、画像形成装置1の制御系について説明する。図12は、画像形成装置1の制御系を示すブロック図である。画像形成装置1は、制御装置200と、I/F(インタフェース)制御部221と、受信メモリ222と、画像データ編集メモリ223と、操作部224と、センサ群225とを有する。
画像形成装置1は、また、電源制御部201と、ヘッド制御部206と、駆動制御部207と、ベルト駆動制御部208と、定着制御部209と、定着駆動制御部210と、給紙搬送制御部211とを備える。
制御装置200は、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポート、タイマ等を有して構成されている。制御装置200は、上位装置からI/F制御部221を介して印刷データおよび制御コマンドを受信し、画像形成装置1の動作を制御する。
受信メモリ222は、上位装置からI/F制御部221を介して入力された印刷データを一時的に記憶する。画像データ編集メモリ223は、受信メモリ222に記憶した印刷データを受け取ると共に、その印刷データを編集処理することによって形成された画像データ、すなわちイメージデータを記録する。
操作部224は、画像形成装置1の状態を表示するための表示部(例えばLED)および操作者が指示を入力するためのスイッチ等を備える。センサ群225は、画像形成装置1の動作状態を監視するための各種センサ、例えば、プロセスユニット10内のトナー残量を検知するトナー残量センサ、トナーカートリッジ20内のトナー残量を検知するトナー残量センサ、媒体Pの搬送位置を検出する媒体位置センサを含む。
電源制御部201は、帯電ローラ12に帯電電圧を印加する帯電電圧電源202、現像ローラ14に現像電圧を印加する現像電圧電源203、供給ローラ15に供給電圧を印加する供給電圧電源204、および転写ローラ81に転写電圧を印加する転写電圧電源205を制御する。ヘッド制御部206は、画像データ編集メモリ223に記録されたイメージデータを印刷ヘッド13に送り、印刷ヘッド13の発光を制御する。
駆動制御部207は、各プロセスユニット10の感光体ドラム11を回転させる駆動モータ18を制御する。なお、帯電ローラ12は感光体ドラム11の回転に追従して回転し、現像ローラ14および供給ローラ15は感光体ドラム11からの回転伝達により回転する。ベルト駆動制御部208は、転写ベルト82を駆動するためのベルトモータ214を制御する。
定着制御部209は、温度調節回路を有し、定着装置85のサーミスタ89の出力信号に基づき、ヒータ88に電流を供給する。定着駆動制御部210は、定着装置85の定着ローラ86(図1)を回転させる定着モータ215を制御する。なお、排出ローラ77,78は、定着モータ215からの回転伝達により回転する。
給紙搬送制御部211は、ピックアップローラ72およびフィードローラ73を回転させる給紙モータ212と、搬送ローラ75,76を回転させる搬送モータ213とを制御する。
また、制御装置200は、各プロセスユニット10に対応するトナーカートリッジ20からトナーを供給するため、搬送スパイラル25を駆動するトナー供給モータ26の回転を制御する。
<画像形成装置の動作>
次に、画像形成装置1による画像形成動作(印刷動作)について、図1および図12を参照して説明する。画像形成装置1の制御装置200は、上位装置からI/F制御部221を介して印刷コマンドと印刷データを受信すると、画像形成動作を開始する。制御装置200は、受信メモリ222に印刷データを一時的に記録し、記録した印刷データを編集処理してイメージデータを生成し、画像データ編集メモリ223に記録する。
制御装置200は、給紙搬送制御部211により給紙モータ212を駆動し、ピックアップローラ72およびフィードローラ73を回転させる。ピックアップローラ72は、給紙トレイ71に収容された媒体Pを繰り出し、フィードローラ73は繰り出された媒体Pを搬送路R1に送り出す。また、搬送モータ213により搬送ローラ75,76が回転し、搬送路R1に送り出された媒体Pを画像形成部100に搬送する。
制御装置200は、ベルト駆動制御部208によりベルトモータ214を駆動し、駆動ローラ83を回転させて転写ベルト82を走行させる。転写ベルト82は、媒体Pを吸着保持して搬送する。媒体Pは、プロセスユニット10K,10C,10M,10Yの順に通過する。
制御装置200は、各プロセスユニット10において、各色のトナー像の形成を行う。すなわち、制御装置200は、電源制御部201により、各プロセスユニット10の帯電ローラ12、現像ローラ14および供給ローラ15に、帯電電圧、現像電圧および供給電圧をそれぞれ印加する。
制御装置200は、また、駆動制御部207により駆動モータ18を回転させ、感光体ドラム11を回転させる。感光体ドラム11の回転に伴って、帯電ローラ12、現像ローラ14および供給ローラ15も回転する。帯電ローラ12は、その帯電電圧により、感光体ドラム11の表面を一様に帯電させる。
制御装置200は、さらに、各色のイメージデータに基づき、ヘッド制御部206により印刷ヘッド13を発光制御する。印刷ヘッド13は、感光体ドラム11の表面を露光し、静電潜像を形成する。
感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像は、現像ローラ14に付着したトナーによって現像され、感光体ドラム11の表面にトナー像が形成される。感光体ドラム11の回転によりトナー像が転写ベルト82の表面に接近すると、電源制御部201が転写ローラ81に転写電圧を印加する。これにより、感光体ドラム11に形成されたトナー像が、転写ベルト82上の媒体Pに転写される。
このように、各プロセスユニット10K,10C,10M,10Yで形成された各色のトナー像が媒体Pに順次転写され、重ね合わされる。各色のトナー像が転写された媒体Pは、転写ベルト82によってさらに搬送され、定着装置85に到達する。
定着装置85では、定着ローラ86がヒータ88によって定着温度まで加熱され、定着モータ215によって回転している。定着装置85に搬送された媒体Pは、定着ローラ86と加圧ローラ87との間で加熱および加圧され、トナー像が媒体Pに定着される。
トナー像が定着した媒体Pは、排出ローラ77,78により排出搬送路R2に沿って搬送され、画像形成装置1の外部に排出される。排出された媒体Pは、スタッカ部79上に積載される。これにより、媒体Pへの画像形成動作が完了する。
なお、両面印刷の場合には、表面にトナー像が定着した媒体Pが、切り替えガイド91、搬送ローラ92および切り替えガイド93によって退避路R4に一旦退避したのち、退避路R4から逆向きに送り出され、搬送ローラ95~97によって戻り搬送路R3を搬送される。戻り搬送路R3を搬送された媒体Pは、搬送路R1に到達し、搬送ローラ75,76によって画像形成部100に搬送される。その後、媒体Pの表面へのトナー像の形成と同様に、媒体Pの裏面へのトナー像の形成が行われる。
上述した画像形成動作において、いずれかのプロセスユニット10内のトナー残量が少なくなったことが残量検知センサによって検知された場合には、制御装置200は、そのプロセスユニット10に対応するトナー供給モータ26を駆動し、トナーカートリッジ20からダクト22を経由してプロセスユニット10にトナーを供給する。
<作用>
次に、本実施の形態の作用について説明する。図13(A)~(C)は、本実施の形態の作用を説明するための図である。図13(A)~(C)には、トナー供給口51およびトナー受入口31を含むトナーの通路を、Tで示している。
プロセスユニット10等の交換時には、トップカバー102を開く必要がある。ユーザは、まず、ハンドルレバー120(図6(B))を引き出す方向に操作する。これにより、リンク部材130を介して供給側シャッタ60が-X方向に移動し、第1の係合部63が第1の当接部43に当接して受入側シャッタ40も-X方向に移動する。その結果、図13(A)に示すように、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40が共に閉位置に到達する。
供給側シャッタ60および受入側シャッタ40が閉位置にある場合には、供給側シャッタ60のスライド保持部62が受入側ホルダ30よりも-X方向に移動するため、供給側ホルダ50と受入側ホルダ30とは離間可能となる。そのため、トップカバー102を開くことが可能となる。
プロセスユニット10等を交換し、トップカバー102を閉じた後、ユーザは、ハンドルレバー120を押し込む方向に操作する。これにより、リンク部材130を介して供給側シャッタ60が+X方向に移動し、第2の係合部64が第2の当接部44に当接して受入側シャッタ40も+X方向に移動する。その結果、図13(B)に示すように、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40が共に開位置に到達する。
これにより、供給側シャッタ60のスライド保持部62が、供給側ホルダ50のガイド溝55aおよび受入側ホルダ30の摺動面35bに係合し(図10参照)、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40を互いに分離しない状態にロックする。また、トナー供給口51およびトナー受入口31が開放されるため、トナーカートリッジ20からダクト22を経由してプロセスユニット10にトナーを供給することができる。すなわち、画像形成動作が可能になる。
ここで、トップカバー102が開放されている間に、ユーザが誤ってプロセスユニット10の受入側シャッタ40に触れ、トナー受入口31を開放する可能性がある。この状態でトップカバー102を閉鎖すると、供給側シャッタ60はトナー供給口51を閉鎖しているのに対し、受入側シャッタ40はトナー受入口31を開放しているため、図13(C)に示すように、第1の係合部63が第1の当接部43よりも-X方向に位置した状態となる。
そこで、本実施の形態では、第1の係合部63が片持ち梁形状を有し、第1の当接部43を+X方向に乗り越えられるように構成されている。そのため、図13(C)に示した状態から、ハンドルレバー120(図6(B))を操作して供給側シャッタ60を+X方向に移動させることにより、図13(B)に示す状態に復帰することができる。
図14(A)~(C)は、第1の係合部63が第1の当接部43を乗り越える状態を示す模式図である。図14(A)に示すように、第1の係合部63のアーム部63aは、-X方向に進むにつれて-Z方向に変位するように傾斜している。
そのため、図14(B)に示すように、第1の係合部63が第1の当接部43に+X方向に当接すると、第1の係合部63の根元部分が弾性変形してアーム部63aの傾斜角度が小さくなり、アーム部63aが第1の当接部43に乗り上げる。第1の係合部63がさらに+X方向に移動すると、図14(C)に示すように、第1の係合部63が第1の当接部43の+X方向に位置する。
図14(C)に示した状態では、第1の係合部63の突起部63bが第1の当接部43に対向している。すなわち、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40とも上述した図13(B)の状態に復帰している。
そのため、ハンドルレバー120(図6(B))を操作して供給側シャッタ60を-X方向に移動させることにより、誤操作によりトナー受入口31を開放される前と同様に、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40を閉位置に移動させることができる。
このように、本実施の形態では、誤操作により受入側シャッタ40がトナー受入口31を開放した状態でトップカバー102が閉鎖された場合であっても、ハンドルレバー120を操作して供給側シャッタ60を+X方向に移動させれば、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40を共に開位置(図12(B))に移動させることができる。また、その後、供給側シャッタ60を-X方向に移動させれば、これに連動して受入側シャッタ40を-X方向に移動させ、共に閉位置に移動させることができる。すなわち、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40を、誤操作によりトナー受入口31を開放される前の状態に復帰することができる。
<実施の形態の効果>
以上説明したように、本実施の形態の画像形成装置1は、トナー供給ユニット2(現像剤供給ユニット)とプロセスユニット10(画像形成ユニット)とを備える。トナー供給ユニット2は、-X方向(第1の方向)に移動してトナー供給口51を閉鎖し、+X方向(第2の方向)に移動してトナー供給口51を開放する供給側シャッタ60を有する。プロセスユニット10は、-X方向に移動してトナー受入口31を閉鎖し、+X方向に移動してトナー受入口31を開放する受入側シャッタ40を有する。供給側シャッタ60は、受入側シャッタ40の第1の当接部43に-X方向に当接する第1の係合部63と、受入側シャッタ40の第2の当接部44に+X方向に当接する第2の係合部64とを有する。供給側シャッタ60がトナー供給口51を閉鎖している状態で、受入側シャッタ40がトナー受入口31を開放し、第1の係合部63が第1の当接部43に対して-X方向に位置しているときに、供給側シャッタ60を+X方向に移動させることにより、第1の係合部63が第1の当接部43を+X方向に乗り越える。
そのため、誤操作により受入側シャッタ40がトナー受入口31を開放した場合であっても、供給側シャッタ60を+X方向に移動させれば、第1の係合部63が第1の当接部43を+X方向に乗り越えることにより、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40を共に開位置に移動させることができる。また、その後、供給側シャッタ60を-X方向に移動させることにより、受入側シャッタ40を連動させ、共に閉位置に移動させることができる。
すなわち、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40を、誤操作によりトナー受入口31が開放される前の状態に復帰することができる。また、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40をばね等で常に付勢する必要が無いため、狭いスペースおよび少ない部品点数で、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40の開閉を行うことができる。
また、第1の係合部63が片持ち梁形状を有するため、第1の係合部63の弾性変形を利用して、簡単な構成で、第1の係合部63に第1の当接部43を乗り越えさせることができる。
また、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40が、いずれもX方向に直進移動可能であるため、狭いスペースでもトナー供給口51およびトナー受入口31の開閉を行うことができる。
また、第1の当接部43および第2の当接部44は、X方向において第1の係合部63と第2の係合部64との間に配置されているため、供給側シャッタ60および受入側シャッタ40を連動させるための構成が簡単になる。
また、供給側シャッタ60は、開位置にあるときに供給側ホルダ50と受入側ホルダ30とを挟持するスライド保持部(挟持部)62を有するため、供給側ホルダ50と受入側ホルダ30を離間させないようにロックすることができる。すなわち、誤操作によってトップカバー102が開かれることが防止される。
また、供給側シャッタ60が閉位置にあるときには、供給側ホルダ50と受入側ホルダ30との挟持が解除されるため、供給側ホルダ50と受入側ホルダ30との離間が可能になり、従ってトップカバー102の開閉が可能になる。
また、供給側ホルダ50および受入側ホルダ30が、相互の位置を規制するための位置規制部(位置決め凸部53および位置決め凹部33)を有するため、トナー供給口51とトナー受入口31との位置ずれを防止することができる。
また、供給側ホルダ50を受入側ホルダ30に向けて付勢するコイルばね155(付勢部材)が設けられているため、供給側ホルダ50と受入側ホルダ30との隙間からのトナー漏れを防止することができる。
また、トナー供給口51を囲む供給側シール部材52と、トナー受入口31を囲む受入側シール部材32とが設けられているため、トナー供給口51とトナー受入口31との隙間からのトナー漏れを防止することができる。
また、プロセスユニット10がバスケットフレーム101に取り付けられ、トナー供給ユニット2が開閉可能なトップカバー102に取り付けられているため、トップカバー102を開放することによりプロセスユニット10を交換することができる。
また、供給側シャッタ60をX方向に移動させるためのハンドルレバー120(駆動操作部)と、ハンドルレバー120の動作を供給側シャッタ60に伝達するリンク部材130とが設けられているため、ユーザによる供給側シャッタ60の開閉が容易になる。
また、トナー供給ユニット2が、トナーカートリッジ20とプロセスユニット10とを接続するダクト22を有するため、プロセスユニット10およびトナーカートリッジ20の配置の自由度が増す。
上記の実施の形態では、トナーカートリッジ20とプロセスユニット10とをダクト22で接続した画像形成装置1について説明した。しかしながら、画像形成装置1は、ダクト22を用いず、プロセスユニット10にトナーカートリッジ20を直接取り付ける構成であってもよい。この場合も、トナーカートリッジ20側にトナー供給口51と供給側シャッタ60を設け、プロセスユニット10側にトナー受入口31と受入側シャッタ40を設ければ、上述した作用を発揮することができる。
また、図1~図4では、プロセスユニット10K,10C,10M,10Yの配列方向とトナーカートリッジ20K,20C,20M,20Yの配列方向とが直交していたが、両配列方向が互いに平行であってもよい。
また、本発明は、電子写真方式を利用して媒体に画像を形成する画像形成装置(例えば複写機、ファクシミリ、プリンタ、複合機等)に利用することができる。