JP7062542B2 - 作業機の測位システム及び作業機の測位方法 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、様々な場所で作業を行う作業機に対して精度のよい測位を行うことができる作業機を提供することを目的とする。
作業機の測位システムは、作業機に設けられ且つ、測位衛星から送信された衛星信号に基づいて第1位置を求める第1位置演算部と、前記作業機に設けられ且つ、前記第1位置演算部が求めた第1位置を送信可能な位置送信部と、前記位置送信部から送信された第1位置を受信する位置受信部と、前記位置受信部が受信した前記作業機の第1位置に基づいて、基準点を設定する基準点設定部と、前記基準点設定部で設定した前記基準点に対応し且つ前記測位衛星とは異なる他の測位衛星の衛星信号から得られた補正情報を前記作業機に送信する補正情報送信部と、前記作業機に設けられ且つ、前記補正情報送信部から送信された前記補正情報を受信する補正受信部と、前記作業機に設けられ且つ、前記補正情報及び前記衛星信号に基づいて、前記作業機の作動時における位置である第2位置を求める第2位置演算部と、を備え、前記基準点設定部は、複数の作業機の第1位置に基づいて、前記複数の作業機のそれぞれに設けられた移動局測位装置の共通の前記基準点を設定する。
前記基準点設定部は、前記基準点と予め定められた基線長とで設定される測位エリアに、前記複数の作業機の第1位置が含まれるように、前記基準点を設定する。
作業機の測位システムは、作業場と前記作業場で作業を行う作業機とを含む作業計画を作成する計画作成部を備え、前記基準点設定部は、前記作業計画で示された前記作業場に前記作業機が存在する場合に、当該作業機の第1位置に基づいて前記基準点を設定する。
作業機の測位方法は、測位衛星から送信された衛星信号に基づいて作業機の位置である第1位置を求めるステップと、前記第1位置を作業機から外部に送信するステップと、前記作業機から送信された第1位置を受信するステップと、前記受信した第1位置に基づいて基準点を設定するステップと、前記基準点に対応し且つ前記測位衛星とは異なる測位衛星の衛星信号から得られた補正情報を作業機に送信するステップと、前記作業機が前記補正情報を受信するステップと、前記補正情報及び前記衛星信号に基づいて、作動時における作業機の位置である第2位置を求めるステップと、を備え、前記基準点を設定するステップでは、前記複数の作業機の第1位置に基づいて、前記複数の作業機に搭載した衛星測位装置の共通の前記基準点を設定する。
図1に示すように、作業機の測位システムは、移動局側である作業機1の位置に基づいて、測位を行うための基準点を基地局側である基地局測位装置70によって設定することができるシステムである。作業機は、トラクタ、コンバイン、田植機等の農業機械、バックホー、ローダ等の建設機械である。
図8に示すように、トラクタ1は、走行装置7を有する走行車両(走行車体)3と、原動機4と、変速装置5とを備えている。走行装置7は、前輪7F及び後輪7Rを有する装置である。前輪7Fは、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。また、後輪7も、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。原動機4は、ディーゼルエンジン、電動モータ等である。変速装置5は、変速によって走行装置7の推進力を切換可能であると共に、走行装置7の前進、後進の切換が可能である。走行車両3にはキャビン9が設けられ、当該キャビン9内には運転席10が設けられている。
シャトル部5dは、シャトル軸12と、前後進切換部13とを有している。シャトル軸12には、副変速部5cから出力された動力がギア等を介して伝達される。前後進切換部13は、例えば、油圧クラッチ等で構成され、油圧クラッチの入切によってシャトル軸12の回転方向、即ち、トラクタ1の前進及び後進を切り換える。シャトル軸12は、後輪デフ装置に接続されている。後輪デフ装置は、後輪7Rが取り付けられた後車軸を回転自在に支持している。
図3に示すように、移動局測位装置30は、筐体31aを備え、当該筐体31aはトラクタ1のキャビン9に設けられている。移動局測位装置30の筐体31aは、キャビン9のルーフ9aの幅方向の中央部に配置されている。図1に示すように、筐体31aの内部には、アンテナ31b、信号処理部31c、第1位置演算部31d及び位置送信部31eが格納されている。
アンテナ31bは、GNSS衛星101の衛星信号(第1衛星信号)を受信するアンテナである。アンテナ31bは、第1衛星信号として、GNSS衛星101から送信されたL1信号(中心周波数1575.42MHz)及びL2信号(中心周波数1227.60 MHz)を受信する。L1信号には、航法メッセージ、C/Aコード、L1搬送波が含まれ、L2信号には、少なくともL2搬送波が含まれている。
第1位置演算部31dは、信号処理部31cから出力された観測データ(復調されたL1信号、L2信号)に基づいて、位置(第1位置)の演算を行う。即ち、第1位置演算部31dは、GNSS衛星101の観測データ(第1観測データ)に基づいて単独測位を行う。
以上、移動局測位装置30によれば、例えば、トラクタ1の現在の位置(第1位置)を基地局測位装置70に送信することができる。
図1に示すように、基地局測位装置70は、アンテナ71a、アンテナ71b、信号処理部71cと、位置受信部71dと、基準点設定部71eと、補正情報演算部71f、補正情報送信部71gとを備えている。信号処理部71c、位置受信部71d、基準点設定部71e、補正情報演算部71f及び補正情報送信部71gは、MPU、CPU等の電子・電子部品、又は、MPU、CPU等に格納されたプログラム等で構成されている。
位置受信部71dは、トラクタ1に設けた位置送信部31e、即ち、移動局測位装置30から送信された第1位置を受信する。具体的には、位置受信部71dは、近距離の通信装置、或いは、携帯電話通信網、データ通信網、携帯電話通信網等によって無線通信を行う通信装置であり、少なくとも移動局測位装置30から送信された第1位置を受信する。
補正情報演算部71fは、基準点設定部71eで設定した基準点BP1に対応する補正情報を演算する。具体的には、補正情報演算部71fは、少なくともQZSS衛星102から送信された第2衛星信号に含まれるL6信号から基準点BP1における衛星時計誤差、衛星信号バイアス誤差、衛星軌道誤差、対流圏伝播誤差、電離層伝播誤差を求め、求めた誤差を含む情報を補正情報に設定する。
さて、トラクタ1側(移動局測位装置30)は、基地局測位装置70から送信された補正情報を用いて測位を行う。移動局測位装置30は、補正受信部31fと、第2位置演算部31gとを備えている。補正受信部31f及び第2位置演算部31gは、移動局測位装置30に設けられたMPU、CPU等の電子・電子部品、又は、MPU、CPU等に格納されたプログラム等で構成されている。
第2位置演算部31gは、補正受信部31fが補正情報を受信すると、受信した補正情報(衛星時計誤差、衛星信号バイアス誤差、衛星軌道誤差、対流圏伝播誤差、電離層伝播誤差を含む)と、アンテナ31bが受信したL1信号及びL2信号(航法メッセージ、C/Aコード、L1搬送波等)の観測情報とを用いて、移動局測位装置30の物理的な第2位置を求める。例えば、第2位置演算部31gは、トラクタ1が走行中、トラクタ1が作業装置2の駆動中などのトラクタ1の作動時における第2位置を求める。
図5に示すように、GNSS衛星101の第1衛星信号に基づいてトラクタ1の第1位置Pnを移動局測位装置30によって求める(S1)。移動局測位装置30が第1位置を求めると、求めた第1位置Pnをトラクタ1から外部である基地局測位装置70に送信する(S2)。基地局測位装置70は、トラクタ1(移動局測位装置30)から送信された第1位置Pnを受信し(S3)、受信した第1位置Pnに基づいて基準点を設定する(S4:基準点設定ステップ)。基準点設定ステップでは、複数のトラクタの第1位置Pnに基づいて、複数の衛星測位装置30の共通の基準点BP1を設定する。
図6は、自動操舵におけるトラクタ1(トラクタ1A、トラクタ1B、トラクタ1C)の位置と、走行予定ラインZ2との関係を示している。以下、トラクタ1Aを例にとり、自動操舵について説明する。
計画作成部81は、圃場等の作業場と、作業場で作業を行う作業機とを含む作業計画を作成する。パーソナルコンピュータ、携帯端末(スマートフォン、タブレット)の端末90が管理サーバ80に接続し、当該端末90から管理サーバ80へ対して作業計画の作成の要求を行うと、当該管理サーバ80は、図7Aに示すように、端末80に作業計画を作成する計画作成画面M1を表示する。計画作成画面M1では、作業場85a、日時などの作業時間85b、耕耘、代掻き、収穫、刈取、集草、薬剤散布、施肥等の作業内容85c、作業を行う作業機85d等の作業計画を入力することができる。作業作成画面M1において、作業計画を入力すると、図7Bに示すように、管理サーバ80には、管理情報と共に作業計画が保存される。
上述した実施形態では、第1位置Pnに基づいて基準点BP1を設定していたが、これに加え、第1位置Pnとトラクタ1の移動範囲とに基づいて、基準点BP1を求めてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
30 移動局測位装置
31d 第1位置演算部
31e 位置送信部
31f 補正受信部
31g 第2位置演算部
70 基地局測位装置
71d 位置受信部
71e 基準点設定部
71g 補正情報送信部
71f 補正情報演算部
81 計画作成部
82 移動範囲演算部
Pn 第1位置
L10 基線長
L11 移動範囲
Claims (8)
- 作業機に設けられ且つ、測位衛星から送信された衛星信号に基づいて第1位置を求める第1位置演算部と、
前記作業機に設けられ且つ、前記第1位置演算部が求めた第1位置を送信可能な位置送信部と、
前記位置送信部から送信された第1位置を受信する位置受信部と、
前記位置受信部が受信した前記作業機の第1位置に基づいて、基準点を設定する基準点設定部と、
前記基準点設定部で設定した前記基準点に対応し且つ前記測位衛星とは異なる他の測位衛星の衛星信号から得られた補正情報を前記作業機に送信する補正情報送信部と、
前記作業機に設けられ且つ、前記補正情報送信部から送信された前記補正情報を受信する補正受信部と、
前記作業機に設けられ且つ、前記補正情報及び前記衛星信号に基づいて、前記作業機の作動時における位置である第2位置を求める第2位置演算部と、
を備え、
前記基準点設定部は、複数の作業機の第1位置に基づいて、前記複数の作業機のそれぞれに設けられた移動局測位装置の共通の前記基準点を設定する作業機の測位システム。 - 前記第1位置演算部及び前記第2位置演算部は、前記作業機に設けられた前記移動局測位装置に設けられている請求項1に記載の作業機の測位システム。
- 前記基準点設定部は、前記基準点と予め定められた基線長とで設定される測位エリアに、前記複数の作業機の第1位置が含まれるように、前記基準点を設定する請求項1又は2に記載の作業機の測位システム。
- 前記位置受信部、前記基準点設定部及び前記補正情報送信部は、予め定められた基地局測位装置であり、
前記移動局測位装置は、前記測位衛星であるGNSS衛星から送信された衛星信号を受信可能なGNSS測位装置を含み、前記基地局測位装置は、前記他の測位衛星であるQZSS衛星から送信された衛星信号を受信可能なQZSS測位装置を含んでいる請求項1~3のいずれかに記載の作業機の測位システム。 - 少なくとも前記QZSS測位装置が受信した衛星信号に基づいて、前記基準点に対応する補正情報を演算する補正情報演算部を備え、前記補正情報演算部は、前記衛星信号に基づいて前記補正情報を演算する請求項4に記載の作業機の測位システム。
- 作業場と前記作業場で作業を行う作業機とを含む作業計画を作成する計画作成部を備え、
前記基準点設定部は、前記作業計画で示された前記作業場に前記作業機が存在する場合に、当該作業機の第1位置に基づいて前記基準点を設定する請求項1~5のいずれかに記載の作業機の測位システム。 - 前記作業計画において所定の作業機が前記作業場を移動する移動範囲を求める移動範囲演算部を備え、
前記基準点設定部は、前記移動範囲演算部で求めた移動範囲に前記複数の作業機の第1位置が含まれるように、前記基準点を設定する請求項6に記載の作業機の測位システム。 - 測位衛星から送信された衛星信号に基づいて作業機の位置である第1位置を求めるステップと、
前記第1位置を作業機から外部に送信するステップと、前記作業機から送信された第1位置を受信するステップと、
前記受信した第1位置に基づいて基準点を設定するステップと、
前記基準点に対応し且つ前記測位衛星とは異なる測位衛星の衛星信号から得られた補正情報を作業機に送信するステップと、
前記作業機が前記補正情報を受信するステップと、前記補正情報及び前記衛星信号に基づいて、作動時における作業機の位置である第2位置を求めるステップと、
を備え、
前記基準点を設定するステップでは、前記複数の作業機の第1位置に基づいて、前記複数の作業機に搭載した衛星測位装置の共通の前記基準点を設定する作業機の測位方法。
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柳原徳久 初本慎太郎,RTK-GPS,情報処理,日本,社団法人情報処理学会,2002年08月15日,第43巻 第8号,Pages 831-835,ISSN 0447-8053 |
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