JP6832996B2 - 走行経路生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、第一作業車両と第二作業車両が併走して作業することが可能な走行経路を生成する走行経路生成方法に関する。
従来、タッチパネル式の表示部を備える表示装置に、メニュー画面を表示させて、タッチキーにより位置データ、作業の内容、作業幅、表示グリッド線間隔などの入力・教示を行う技術が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−14208号公報
前記技術において、経路表示キーを押すだけで、圃場区画、車両の現在位置、圃場や作業内容等を考慮して作業能率の高い走行・作業経路が設定して表示されるようにしていた。しかし、作業車両は一台であるため、二台の作業車両により同時に作業することは考慮されておらず、二台の作業車両が同時に作業して、作業効率を上げようとすると、各作業車両毎に走行経路を設定しなければない。しかも、一方の作業車両の走行経路を設定する時には他の作業車両は表示されないため、互いの走行状態が分かりにくい表示となっていた。
本発明は、以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、第一作業車両若しくは第二作業車両のいずれか一方の作業機が作業車両の中央に対して偏心した場合であっても、両作業車両の最適な走行経路を設定することが可能な経路設定方法を提供する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、第一作業車両と第二作業車両が併走して作業することが可能な走行経路を生成する方法であって、作業形態に応じて第一作業車両及び第二作業車両の各々に装着される作業機を選択する手段と、作業形態における第一作業車両に対する第二作業車両の作業配置位置を設定する手段と、を備え、前記第一作業車両及び前記第二作業車両のうち少なくともいずれか一方の作業車両が他方の作業車両の斜め配置となる配置が選択された場合、かつ、前記作業車両の中央に対して偏心された作業機が選択された場合、前記作業車両の走行経路として、回り作業を行う走行経路を設定する走行経路生成方法である。
本発明によれば、第一作業車両若しくは第二作業車両のいずれか一方の作業機が作業車両の中央に対して偏心した場合であっても、両作業車両の最適な走行経路を設定することが可能となる。
第一作業車両と第二作業車両の概略側面図。 制御ブロック図。 設定画面を示す図。 作業機設定画面を示す図。 他の実施形態の作業機設定画面を示す図。 第一作業車両と第二作業車両が前後左右斜めに配置して作業する場合の設定走行経路を示す図。 第一作業車両と第二作業車両が前後左右斜めに配置して作業する場合の他の設定走行経路を示す図。 第一作業車両と第二作業車両が前後左右斜めに配置して作業する場合の他の設定走行経路を示す図。 第一作業車両の後方を第二作業車両が走行して作業する場合の設定走行経路を示す図。 第一作業車両の後方を第二作業車両が走行し、作業機が異なる場合の設定走行経路を示す図。 第一作業車両と第二作業車両が左右並んで配置して作業する場合の設定走行経路を示す図。 第一作業車両と第二作業車両が左右並んで配置して異なる作業をする場合の設定走行経路を示す図。
併走走行しながら作業を行う第一作業車両と第二作業車両は無人または有人のトラクタとされる。まず、代表的な組み合わせとなる、第一作業車両が、無人で自動走行可能な自律走行作業車両1とし、第二作業車両が第一作業車両に随伴してオペレータが搭乗して操向操作する随伴走行作業車両100とした実施形態について説明する。前記第一作業車両となる自律走行作業車両1及び第二作業車両となる随伴走行作業車両100には作業機としてロータリ耕耘装置24・224が装着される。但し、第一作業車両と第二作業車両はトラクタに限定するものではなく、コンバイン等でもよく、また、作業機はロータリ耕耘装置24に限定するものではなく、施肥播種機や草刈機や薬剤散布機や消毒機や収穫機等であってもよい。
図1、図2において、自律走行作業車両1となるトラクタの全体構成について説明する。ボンネット2内にエンジン3が内設され、該ボンネット2の後部のキャビン11内にダッシュボード14が設けられ、ダッシュボード14上に操向操作手段となるステアリングハンドル4が設けられている。該ステアリングハンドル4の回動により操舵装置を介して前輪9・9の向きが回動される。自律走行作業車両1の操舵方向は操向センサ20により検知される。操向センサ20はロータリエンコーダ等の角度センサからなり、前輪9の回動基部に配置される。但し、操向センサ20の検知構成は限定するものではなく操舵方向が認識されるものであればよく、ステアリングハンドル4の回動を検知したり、パワーステアリングの作動量を検知してもよい。操向センサ20により得られた検出値は制御装置30に入力される。制御装置30はCPU(中央演算処理装置)やRAMやROM等の記憶装置30mやインターフェース等を備え、記憶装置30mには自律走行作業車両1を動作させるためのプログラムやデータ等が記憶される。
前記ステアリングハンドル4の後方に運転席5が配設され、運転席5下方にミッションケース6が配置される。ミッションケース6の左右両側にリアアクスルケース8・8が連設され、該リアアクスルケース8・8には車軸を介して後輪10・10が支承される。エンジン3からの動力はミッションケース6内の変速装置(主変速装置や副変速装置)により変速されて、後輪10・10を駆動可能としている。変速装置は例えば油圧式無段変速装置で構成して、可変容量型の油圧ポンプの可動斜板をモータ等の変速手段44により作動させて変速可能としている。変速手段44は制御装置30と接続されている。後輪10の回転数は車速センサ27により検知され、走行速度として制御装置30に入力される。但し、車速の検知方法や車速センサ27の配置位置は限定するものではない。
ミッションケース6内にはPTOクラッチやPTO変速装置が収納され、PTOクラッチはPTO入切手段45により入り切りされ、PTO入切手段45は制御装置30と接続され、PTO軸への動力の断接を制御可能としている。
前記エンジン3を支持するフロントフレーム13にはフロントアクスルケース7が支持され、該フロントアクスルケース7の両側に前輪9・9が支承され、前記ミッションケース6からの動力が前輪9・9に伝達可能に構成している。前記前輪9・9は操舵輪となっており、ステアリングハンドル4の回動操作により回動可能とするとともに、操舵装置の駆動手段となるパワステシリンダからなる操舵アクチュエータ40により前輪9・9が左右操舵回動可能となっている。操舵アクチュエータ40は制御装置30と接続され、自動走行手段により制御されて駆動される。
制御装置30にはエンジン回転制御手段となるエンジンコントローラ60が接続され、エンジンコントローラ60にはエンジン回転数センサ61や水温センサや油圧センサ等が接続され、エンジンの状態を検知できるようにしている。エンジンコントローラ60では設定回転数と実回転数から負荷を検出し、過負荷とならないように制御するとともに、後述する遠隔操作装置112にエンジン3の状態を送信して表示装置113で表示できるようにしている。
また、ステップ下方に配置した燃料タンク15には燃料の液面を検知するレベルセンサ29が配置されて制御装置30と接続され、自律走行作業車両1のダッシュボードに設ける表示手段49には燃料の残量を表示する燃料計が設けられ制御装置30と接続されている。そして、制御装置30から遠隔操作装置112に燃料残量に関する情報が送信されて、遠隔操作装置112の表示装置113に燃料残量と作業可能時間が表示可能とされる。
前記ダッシュボード14上にはエンジンの回転計や燃料計や油圧等や異常を示すモニタや設定値等を表示する表示手段49が配置されている。
また、トラクタ機体後方に作業機装着装置23を介して作業機としてロータリ耕耘装置24が昇降自在に装設させている。前記ミッションケース6上に昇降シリンダ26が設けられ、該昇降シリンダ26を伸縮させることにより、作業機装着装置23を構成する昇降アームを回動させてロータリ耕耘装置24を昇降できるようにしている。昇降シリンダ26は昇降アクチュエータ25の作動により伸縮され、昇降アクチュエータ25は制御装置30と接続されている。
制御装置30には衛星測位システムを構成する移動通信機33が接続されている。移動通信機33には移動GPSアンテナ34とデータ受信アンテナ38が接続され、移動GPSアンテナ34とデータ受信アンテナ38は前記キャビン11上に設けられる。該移動通信機33には、位置算出手段を備えて緯度と経度を制御装置30に送信し、現在位置を把握できるようにしている。なお、GPS(米国)に加えて準天頂衛星(日本) やグロナス衛星(ロシア)等の衛星測位システム(GNSS)を利用することで精度の高い測位ができるが、本実施形態ではGPSを用いて説明する。
自律走行作業車両1は、機体の姿勢変化情報を得るためにジャイロセンサ31、及び進行方向を検知するために方位センサ32を具備し制御装置30と接続されている。但し、GPSの位置計測から進行方向を算出できるので、方位センサ32を省くことができる。ジャイロセンサ31は自律走行作業車両1の機体前後方向の傾斜(ピッチ)の角速度、機体左右方向の傾斜(ロール)の角速度、及び旋回(ヨー)の角速度、を検出するものである。該三つの角速度を積分計算することにより、自律走行作業車両1の機体の前後方向及び左右方向への傾斜角度、及び旋回角度を求めることが可能である。ジャイロセンサ31の具体例としては、機械式ジャイロセンサ、光学式ジャイロセンサ、流体式ジャイロセンサ、振動式ジャイロセンサ等が挙げられる。ジャイロセンサ31は制御装置30に接続され、当該三つの角速度に係る情報を制御装置30に入力する。
方位センサ32は自律走行作業車両1の向き(進行方向)を検出するものである。方位センサ32の具体例としては磁気方位センサ等が挙げられる。方位センサ32は制御装置30に接続され、機体の向きに係る情報を制御装置30に入力する。
こうして制御装置30は、上記ジャイロセンサ31、方位センサ32から取得した信号を姿勢・方位演算手段により演算し、自律走行作業車両1の姿勢(向き、機体前後方向及び機体左右方向の傾斜、旋回方向)を求める。
次に、自律走行作業車両1の位置情報をGPS(グローバル・ポジショニング・システム)を用いて取得する方法について説明する。GPSは、元来航空機・船舶等の航法支援用として開発されたシステムであって、上空約二万キロメートルを周回する二十四個のGPS衛星(六軌道面に四個ずつ配置)、GPS衛星の追跡と管制を行う管制局、測位を行うための利用者の通信機で構成される。GPSを用いた測位方法としては、単独測位、相対測位、DGPS(ディファレンシャルGPS)測位、RTK−GPS(リアルタイムキネマティック−GPS)測位など種々の方法が挙げられ、これらいずれの方法を用いることも可能であるが、本実施形態では測定精度の高いRTK−GPS測位方式を採用し、この方法について図1、図2より説明する。
RTK−GPS(リアルタイムキネマティック−GPS)測位は、位置が判っている基準局と、位置を求めようとする移動局とで同時にGPS観測を行い、基準局で観測したデータを無線等の方法で移動局にリアルタイムで送信し、基準局の位置成果に基づいて移動局の位置をリアルタイムに求める方法である。
本実施形態においては、自律走行作業車両1に移動局となる移動通信機33と移動GPSアンテナ34とデータ受信アンテナ38が配置され、基準局となる固定通信機35と固定GPSアンテナ36とデータ送信アンテナ39が圃場の作業の邪魔にならない所定位置に配設される。本実施形態のRTK−GPS(リアルタイムキネマティック−GPS)測位は、基準局及び移動局の両方で位相の測定(相対測位)を行い、基準局の固定通信機35で測位したデータをデータ送信アンテナ39からデータ受信アンテナ38に送信する。
自律走行作業車両1に配置された移動GPSアンテナ34はGPS衛星37・37・・・からの信号を受信する。この信号は移動通信機33に送信され測位される。そして、同時に基準局となる固定GPSアンテナ36でGPS衛星37・37・・・からの信号を受信し、固定通信機35で測位し移動通信機33に送信し、観測されたデータを解析して移動局の位置を決定する。こうして得られた位置情報は制御装置30に送信される。
こうして、この自律走行作業車両1における制御装置30は自動走行させる自動走行手段を備えて、自動走行手段はGPS衛星37・37・・・から送信される電波を受信して移動通信機33において設定時間間隔で機体の位置情報を求め、ジャイロセンサ31及び方位センサ32から機体の変位情報及び方位情報を求め、これら位置情報と変位情報と方位情報に基づいて機体が予め設定した設定経路Rに沿って走行するように、操舵アクチュエータ40、変速手段44、昇降アクチュエータ25、PTO入切手段45、エンジンコントローラ60等を制御して自動走行し自動で作業できるようにしている。なお、作業範囲となる圃場Hの外周の位置情報も周知の方法によって予め設定され、記憶装置30mに記憶されている。
また、自律走行作業車両1には障害物センサ41が配置されて制御装置30と接続され、障害物に当接しないようにしている。例えば、障害物センサ41はレーザセンサや超音波センサで構成して機体の前部や側部や後部に配置して制御装置30と接続し、機体の前方や側方や後方に障害物があるかどうかを検出し、障害物が設定距離以内に近づくと走行を停止させるように制御する。
また、自律走行作業車両1には前方を撮影するカメラ42Fや後方の作業機や作業後の状態を撮影するカメラ42Rが搭載され制御装置30と接続されている。カメラ42F・42Rは本実施形態ではキャビン11のルーフの前部上と後部上に配置しているが、配置位置は限定するものではなく、キャビン11内の前部上と後部上や一つのカメラ42を機体中心に配置して鉛直軸を中心に回転させて周囲を撮影しても、複数のカメラ42を機体の四隅に配置して機体周囲を撮影する構成であってもよい。カメラ42F・42Rで撮影された映像は随伴走行作業車両100に備えられた遠隔操作装置112の表示装置113に表示される。
遠隔操作装置112は、自律走行作業車両1の走行経路Rを設定したり、自律走行作業車両1を遠隔操作したり、自律走行作業車両1の走行状態や作業機の作動状態を監視したり、作業データを記憶したりするものであり、制御装置(CPUやメモリ)119や通信装置111や表示装置113等を備える。
有人走行車両となる随伴走行作業車両100はオペレータが乗車して運転操作するとともに、随伴走行作業車両100に遠隔操作装置112を搭載して自律走行作業車両1を操作可能としている。随伴走行作業車両100の基本構成は自律走行作業車両1と略同じ構成であるので詳細な説明は省略する。なお、随伴走行作業車両100(または遠隔操作装置112)にはGPS用の移動通信機233や移動GPSアンテナ234やデータ受信アンテナ238を備える構成とすることも可能である。また、操向センサ120、角度センサ121、変速位置検出手段122、エンジン回転数検知手段123、PTO入切検知手段124、昇降アクチュエータ125、車速センサ127、走行停止手段143、変速手段144、PTO入切手段245等を備えて自動走行するように構成することも可能である。
遠隔操作装置112は、随伴走行作業車両100及び自律走行作業車両1のダッシュボード等の操作部に着脱可能としている。遠隔操作装置112は随伴走行作業車両100のダッシュボードに取り付けたまま操作することも、随伴走行作業車両100の外に持ち出して携帯して操作することも、自律走行作業車両1のダッシュボードに取り付けて操作可能としている。遠隔操作装置112は例えばノート型やタブレット型のパーソナルコンピュータで構成することができる。本実施形態ではタブレット型のコンピュータで構成している。
さらに、遠隔操作装置112と自律走行作業車両1は無線で相互に通信可能に構成しており、自律走行作業車両1と遠隔操作装置112には通信するための通信装置110・111がそれぞれ設けられている。更に、遠隔操作装置112は随伴走行作業車両100の制御装置130と通信装置133・111を介して通信可能としている。通信装置111は遠隔操作装置112に一体的に構成されている。通信手段は例えばWiFi等の無線LANで相互に通信可能に構成されている。遠隔操作装置112は画面に触れることで操作可能なタッチパネル式の操作画面とした表示装置113を筐体表面に設け、筐体内に通信装置111やCPUや記憶装置やバッテリ等を収納している。
走行経路設定装置は、前記遠隔操作装置112、または、第一作業車両となる自律走行作業車両1の表示手段49、及び/または、第二作業車両となる随伴走行作業車両100の表示手段149とされ、該遠隔操作装置112の表示装置113、または、自律走行作業車両1の表示手段49、及び/または、随伴走行作業車両100の表示手段149には、設定画面を表示可能としている。設定画面における設定方法は同じであるため、以下、遠隔操作装置112の表示装置113により設定を行う方法について説明する。
遠隔操作装置112の表示装置113では設定ボタン等を設けて、タッチ操作で容易に設定画面を表示できるようにしている。但し、遠隔操作装置112自体に設定ボタンを設けてもよい。前記設定画面において、圃場を特定した後、走行経路設定画面が表示される。図3に示すように、走行経路設定画面315は第一・第二作業車両配置設定画面315aと、有人・無人設定画面315bと、作業機設定画面315cを備え、第一・第二作業車両配置設定画面315a、有人・無人設定画面315b、作業機設定画面315cにそれぞれ表示される選択画面で実際に行う作業形態と作業機を選択することで、自動的に作業可能な走行経路が表示され、走行経路が複数考えられる場合は、その中から選択できるようにしている。なお、前記圃場Hの位置を定めたり、衛星測位システムを利用して走行したり、走行経路Rを設定したりするために地図データ(情報)が参照されるが、この地図データは、インターネットに公開されている地図データや地図メーカ等が配信している地図データやカーナビ地図データ等が用いられる。
前記第一・第二作業車両配置設定画面315aは、第一作業車両と第二作業車両の四つの配置パターンが表示され、タッチすることで選択可能としている。つまり、第一・第二作業車両配置設定画面315aは、第一作業車両が斜め前配置315a1と、第一作業車両斜め後配置315a2と、第一・第二作業車両前後配置315a3と、第一・第二作業車両左右配置315a4とが並べて表示され、更に、各画面には枕地での左右旋回方向設定ボタン316が設けられて、タッチして選択すると点灯または点滅等で、選択結果が分かるようにしている。
但し、第一・第二作業車両配置設定画面315aは前記画面に限定するものではなく、図5に示す画面とすることも可能である。つまり、図5に示す実施形態の第一・第二作業車両配置設定画面315aでは、第一作業車両となる自律走行作業車両1を表す概略絵を中央に配置し、その周囲の八方向に第二作業車両となる随伴走行作業車両100の概略絵が表示され、自律走行作業車両1に対して随伴走行作業車両100がどの位置で作業を行うかを任意に選択可能に構成されている。その選択操作は随伴走行作業車両100が位置する画面をタッチすることで行え、点灯等によって設定が分かるようにしている。
また、前記走行経路設定画面315において、第一作業車両と第二作業車両がそれぞれ有人(手動走操作)であるか無人(自動操縦)であるかも選択できるようにしている。即ち、図3に示すように、有人・無人設定画面315bでは、第一作業車両に対して有人と無人が選択可能とされ、第二作業車両に対して有人と無人が選択できるようにしている。この選択はタッチすることで選択可能として、選択すると点灯するようにしている。
また、前記走行経路設定画面315には、第一作業車両と第二作業車両にそれぞれ装着される作業機を選択する画面が設けられる.即ち、図3に示すように、作業機設定画面315cで、第一作業車両のボタンをタッチすると、図4の画面に切り替わり、作業機選択画面113sと長さ設定画面113gが表示される。作業機選択画面113sではそのトラクタに装着可能な作業機、または、ユーザが持っている作業機が並べて表示され、タッチすることで選択可能としている。長さ設定画面113gは作業機の幅や前後長や第一作業車両と第二作業車両の作業機の重複長を設定できるようにしている。この設定は直接数字を入力しても数字を増減しても良く入力方法は限定するものではない。また、前記作業機設定画面315cにおける第二作業車両のボタンをタッチすると第一作業車両と同様の画面が表示され、第二作業車両に装着する作業機を選択可能としている。但し、作業機設定画面315cの画面構成は限定するものではなく、第一作業車両のボタンをタッチすると作業機の種類が並べて表示されるスクロール部が現れて、タッチすると選択できるようにしてもよい。前記作業機設定画面315cで決定ボタン318を押して作業機の設定が終了すると、図3の画面に戻る。なお、作業機設定画面315cで作業機を設定すると、以降に表示される画面では、選択した作業機の形状を模した概略図で表示され、目視で設定作業機を確認できるようにしている。
こうして、第一作業車両と第二作業車両の配置と、第一作業車両と第二作業車両の有人と無人、及び、作業機の種類を選択して設定し、決定ボタン318を押すと、最も効率良く作業ができる作業走行経路が自動的に演算されて表示される。つまり、第一作業車両と第二作業車両の配置と、作業機の種類と、作業機の幅や前後長や重複長が設定されると、作業を行う圃場に対して必然的に走行経路は決まってくるので、予め、記憶装置30mに記憶された複数の走行パターンから作業可能な走行経路パターンが表示される。その中から実際の作業に合致した走行経路をタッチして決定する。このタッチ操作による選択によって、自律走行作業車両1と随伴走行作業車両100の作業走行経路が表示される。その表示された経路でよい場合は決定ボタン318をタッチすることで走行経路が確定される。異なる走行経路にしたい場合は再設定ボタン317を押し、手動で走行経路を設定することになる。この手動設定は、自動走行可能な複数の走行経路から選択して設定できるようにしている。このような簡単な操作で容易に走行経路を設定できるようにしている。
次に、走行経路を設定する具体例について説明する。遠隔操作装置112の表示装置113に設定画面315を表示させる。なお、設定画面315では、有人・無人と作業機と走行経路とを設定する実施形態について説明するが、その他、圃場や作業速度や作業回転数等も設定することができ、その設定は他の画面で設定できるものとし、詳細な説明は省略する。
まず、設定画面315の第一・第二作業車両配置設定画面315aにおいて、第一作業車両と第二作業車両の作業時の配置(位置関係)をタッチ操作で選択する。本実施例では、図3で示すように、第一作業車両が斜め前で、第二作業車両が右斜め後方に配置して作業する場合、第一作業車両が斜め前配置315a1ボタンをタッチして選択し、続いて、左右どちら方向に作業を進めるかを左右旋回方向設定ボタン316により選択する。そのタッチ操作でその画面が点灯され(または、点滅、または、他が消えるようにし)、選択結果が容易に分かるようにしている。
次に、有人・無人設定画面315bから第一作業車両と第二作業車両がそれぞれ有人(手動操作)であるか無人(自動操縦)であるか選択する。無人または有人をタッチして選択すると、点灯するようにしている。この実施例では、第一作業車両が無人で第二作業車両が有人と設定する。
次に、作業機設定画面215cにおいて、第一作業車両と第二作業車両に装着される作業機の種類を選択する。この実施例の場合、第一作業車両の作業機はロータリ耕耘装置とし、第二作業車両の作業機もロータリ耕耘装置とする。そして図4に示す作業機選択画面113sと長さ設定画面113gでそれぞれ必要な長さを入力する。なお、前記有人・無人設定画面315b、作業機設定画面315cで一度入力すると、前回の設定が記憶されているものとし、同じであればその設定は省けるようにしている。
前述のように、図3に示すように、第一作業車両と第二作業車両の配置が、第一作業車両が斜め前配置315a1を選択し、枕地で左方向に作業を進める場合で、第一作業車両が無人の自律走行作業車両1とし、第二作業車両が有人の随伴走行作業車両100とし、作業機が両方ともロータリ耕耘装置と設定して、決定ボタン318を押すと、図6のような、第一作業車両と第二作業車両の設定走行経路が表示される。その経路でよければ確定ボタン319を押す。異なる走行経路にしたい場合は再設定ボタン317を押す。なお、図6の場合では、第一作業車両の作業機と第二作業車両の作業機が同じで往復作業を行うので、略二倍の効率で作業ができる。また、作業機がロータリ耕耘装置以外の播種機や施肥機やモアや防除機等でも同様の走行経路が設定される。
前記第一作業車両が斜め前配置315a1の場合において、第一作業車両の作業機と第二作業車両の作業機が異なる場合、例えば、第一作業車両1には集草装置を装着し、第二作業車両100にベーラを装着した場合、その作業機を作業機設定画面315cで設定すると、図7のような走行経路が表示される。この場合、作業機が機体中央に対して偏心して装着されるため、往復作業ができずに回り作業となる。その経路でよければ確定ボタン319を押し、異なる走行経路にしたい場合は再設定ボタン317を押し、所望する走行経路を複数のパターンの中から選択する。
また、第一・第二作業車両配置設定画面315aで、第一作業車両斜め後配置315a2を選択し、枕地で左方向に作業を進める場合で、第一作業車両(随伴走行作業車両100)は有人で、第二作業車両(自律走行作業車両1)は無人で、作業機が両方ともロータリ耕耘装置と設定して、決定ボタン318を押すと、図8のような、走行経路が表示される。この走行経路は、第一作業車両1が往復作業した後に、第二作業車両の斜め後方を第一作業車両が一条飛ばした条に位置して作業を行う。したがって、作業機は第一作業車両と第二作業車両が同じであっても異なっても同じ走行経路となる。第一作業車両は第二作業車両から突出したマーカーを目標に走行するが、衛星測位システムを利用して走行経路に沿って走行してもよい。
また、第一・第二作業車両配置設定画面315aで、第一・第二作業車両前後配置315a3を選択し、枕地で左方向に作業を進めるよう設定し、作業機が両方ともロータリ耕耘装置と設定して、決定ボタン318を押すと、図9に示すように、第一作業車両の後方を第二作業車両が走行しながら作業を行う走行経路が表示される。この作業では、第一作業車両で荒耕しをし、第二作業車両で再度耕耘して畝立てを行う場合等である。このような作業機では隣接した条に旋回して往復作業すると、作業幅は一部重複させているので、作業機同士が干渉してしまうので、1条飛ばしで作業経路が設定される。
また、第一・第二作業車両配置設定画面315aで、第一・第二作業車両前後配置315a3を選択し、左方向に作業を進めるよう設定し、作業機設定画面315cで第一作業車両の作業機と第二作業車両の作業機が異なる作業機が装着される場合、例えば、第一作業車両がロータリ耕耘装置で、第二作業車両が播種機の場合で決定ボタン318を押すと、図10に示すような隣接条を往復する走行経路となる。この場合、第一作業車両が隣接条に旋回して逆方向から走行して作業を行っても、第二作業車両の作業機は狭いため干渉することはなく、作業ができる。
また、第一・第二作業車両配置設定画面315aで、第一・第二作業車両左右配置315a4を選択し、枕地で左方向に作業を進めるよう設定し、作業機設定画面315cで、車幅よりも狭い作業機、例えば、播種機や施肥機やサブソイラ等を選択し、決定ボタン318を押すと、図11に示すように、1条飛ばしの往復の作業経路が設定される。なお、作業機設定画面315cにおいて、第一作業車両と第二作業車両の作業機が両方ともロータリ耕耘装置と設定して、決定ボタン318を押すと、ロータリ耕耘装置が重複して当たってしまうので、不可能と表示され、設定変更が促される。この場合、長さ設定画面113gで重複長さをマイナスとすると、走行経路は表示される。
また、第一・第二作業車両配置設定画面315aで、第一・第二作業車両左右配置315a4を選択し、作業機設定画面315cで第一作業車両の作業機が収穫機で、第二作業車両の作業機がベーラとし、決定ボタン318を押すと、図11のような、往復の走行経路が表示される。または、図7のような回り作業の走行経路が表示される。
上記のように、第一作業車両と第二作業車両の配置位置をタッチすることで、走行経路が設定され、作業開始位置に無人作業車両を配置すると、衛星測位システムを利用して、自車の位置を測位して、前記走行経路に沿って走行しながら作業を行う。有人作業車両は、無人作業車両に随伴して走行しながら作業を行う。この有人作業車両は、衛星測位システムを利用して、自車の位置を測位して、前記設定した走行経路を表示装置149に表示して、そのガイドを見ながら走行することもできる。または、衛星測位システムで測位して、予め設定した走行経路に沿って自動走行するようにしてもよい。また、第一作業車両と第二作業車両の両方を無人とした場合も、前記同様の走行経路とし、作業を行うこともできる。
以上のように、第一作業車両と第二作業車両により併走走行しながら作業を行うための走行経路設定装置であって、走行経路設定装置は遠隔操作装置112に備えるタッチパネル式の表示装置113により構成されて、第一作業車両、及び/または、第二作業車両と遠隔操作装置112が通信装置を介して通信可能とし、該走行経路設定装置の設定画面315において、圃場を特定した後、第一作業車両に対する第二作業車両の作業配置位置を設定すると、第一作業車両と第二作業車両の作業を行うための走行経路が設定されて表示されるので、オペレータは、所定の画面をタッチして選択するだけで、第一作業車両と第二作業車両の位置関係が容易に把握でき、走行経路が自動的に設定され、設定作業が簡単に行える。
また、前記第一作業車両に対する第二作業車両の作業配置位置は、配置可能な組み合わせが並べて表示され、任意に選択可能に構成されるので、オペレータは実作業の配置と一致する配置の画面を選択するだけでよく、設定のための操作数を減少でき、設定間違いも減らすことができる。
また、前記設定画面315には、第一作業車両と第二作業車両がそれぞれ有人であるか無人であるかを選択する画面が設けられるので、前後または左右を走行する第一作業車両と第二作業車両の有人・無人を用意に設定することができる。
前記設定画面315には、第一作業車両と第二作業車両にそれぞれ装着される作業機を選択する画面が設けられるので、第一作業車両及び第二作業車両に装着される作業機に合わせて最適の走行経路が設定され、第一作業車両と第二作業車両の作業機が干渉するような作業経路を設定することがない。
1 自律走行作業車両
30 制御装置
110・111 通信装置
112 遠隔操作装置
113 表示装置
315 走行経路設定画面
315a 第一・第二作業車両配置設定画面
315b 有人・無人設定画面
315c 作業機設定画面

Claims (1)

  1. 第一作業車両と第二作業車両が併走して作業することが可能な走行経路を生成する方法であって、
    作業形態に応じて第一作業車両及び第二作業車両の各々に装着される作業機を選択する手段と、
    作業形態における第一作業車両に対する第二作業車両の作業配置位置を設定する手段と、を備え、
    前記第一作業車両及び前記第二作業車両のうち少なくともいずれか一方の作業車両が他方の作業車両の斜め配置となる配置が選択された場合、かつ、前記作業車両の中央に対して偏心された作業機が選択された場合、前記作業車両の走行経路として、回り作業を行う走行経路を設定する
    走行経路生成方法
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