JPH10243707A - 走行制御装置 - Google Patents

走行制御装置

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JPH10243707A
JPH10243707A JP9047630A JP4763097A JPH10243707A JP H10243707 A JPH10243707 A JP H10243707A JP 9047630 A JP9047630 A JP 9047630A JP 4763097 A JP4763097 A JP 4763097A JP H10243707 A JPH10243707 A JP H10243707A
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JP
Japan
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traveling
vehicle body
information
azimuth
gps
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Application number
JP9047630A
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English (en)
Inventor
Koji Yoshikawa
浩司 吉川
Masanori Fujiwara
正徳 藤原
Ryozo Kuroiwa
良三 黒岩
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業者の負担を軽くしながら、偏角値を補正
した正確な車体方位を求めて、車体を予定走行経路に沿
って適正な状態で自動走行させるための走行制御装置を
得る。 【解決手段】 地球の回転軸を基準とした南北方向Nに
対して地磁気水平成分Hxyの方向が偏位している偏角
値αが、走行車体の予定走行範囲に対応させた状態で記
憶され、走行車体に付設された地磁気センサS4にて検
出された地磁気水平成分Hxyから求まる方位角φを上
記記憶した偏角値αで引き算して(φ−α)車体方位角
が求められ、その車体方位角情報と、走行車体の平面視
における位置検出情報とに基づいて、走行車体を予定走
行範囲内に設定した予定走行経路に沿って自動走行させ
るように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地磁気成分を検出
する地磁気センサが走行車体に付設され、その地磁気セ
ンサの検出情報に基づいて前記走行車体の車体方位角を
求める方位算出手段と、前記走行車体の平面視における
位置を検出する位置検出手段と、前記方位算出手段の車
体方位角情報及び前記位置検出手段の位置情報に基づい
て、前記走行車体を予定走行範囲内に設定した予定走行
経路に沿って自動走行させるように制御する走行制御手
段とが設けられた走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる走行制御装置は、例えば肥料用の
薬剤を散布する農業用の作業車を、予定走行範囲として
の圃場内の予定走行経路に沿って自動走行させるべく、
地磁気センサの検出情報から求めた車体方位が上記予定
走行経路に沿う状態で、例えばGPS方式等の位置検出
手段にて圃場内での車体の現在位置を検出しながら、圃
場内を走行させるためのものである。
【0003】上記地磁気センサに基づく車体方位算出に
ついて説明すると、地磁気の方向が地球の回転軸を基準
とする南北方向に向いているので、地磁気成分のうちの
水平成分を直交する2方向(例えば車体前後方向及び車
体横幅方向)の磁力成分を検出して、その2つの磁力成
分を合成して地磁気の水平成分の方向を求めると、その
方向が南北方向となる。ただし、実際の地磁気水平成分
の方向は、地球の回転軸を基準とする南北方向に対して
偏角を有し、しかも、その偏角値は地球上の位置によっ
て変動することから、従来では、その偏角の影響をなく
すために、車体の向きを予め基準方向(例えば東向き)
に向けた状態での地磁気センサの検出値を記憶して、以
後は、その基準方向からの方位角として車体の方位を求
めていた(例えば、特開平6‐149355号公報参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、作業者が車体の向きを基準方向に正確に向
けて地磁気センサの検出値を初期設定する必要があるた
めに、その設定作業が面倒であって作業者の負担が大き
いとともに、設定時の車体の向きが基準方向からずれて
いる場合には誤差を生じて、この誤差のために、車体を
予定走行経路に沿って適正な状態で自動走行させること
ができないという不具合があった。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、上記従来技術の不具合を解消さ
せるべく、作業者の負担を軽くしながら、偏角値を補正
した正確な車体方位を求めて、車体を予定走行経路に沿
って適正な状態で自動走行させるための走行制御装置を
得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1では、地球の回
転軸を基準とした南北方向に対して地磁気水平成分の方
向が偏位している偏角値が、走行車体の予定走行範囲に
対応させた状態で記憶され、走行車体に付設された地磁
気センサにて検出された地磁気水平成分から求まる方位
角を上記記憶した偏角値で補正して車体方位角が求めら
れ、その車体方位角情報と、走行車体の平面視における
位置検出情報とに基づいて、走行車体を上記予定走行範
囲内に設定した予定走行経路に沿って自動走行させるよ
うに制御する。
【0007】従って、予定走行範囲に対応した状態で予
め記憶された偏角値で地磁気センサの検出値を補正して
車体方位角を求めるので、従来のように地磁気センサの
検出値を初期設定する作業が不要になって作業者の負担
が軽減され、しかも、その予定走行範囲に対応した正確
な車体方位が求められ、もって、車体を予定走行経路に
沿って適正な状態で自動走行させることができる。
【0008】請求項2によれば、請求項1において、複
数個の予定走行範囲の夫々に対応する複数個の偏角値の
情報が記憶されるとともに、複数個の予定走行範囲のう
ちのいずれか1つが選択され、上記複数個の偏角値のう
ちで選択された1つの予定走行範囲に対応する偏角値
が、地磁気センサの検出値を補正するための偏角値とし
て記憶される。
【0009】従って、複数個の予定走行範囲のうちで、
走行車体を実際に走行させる予定走行範囲を選択すれ
ば、その予定走行範囲に対応する偏角値にて地磁気セン
サの検出値が補正されるので、例えば、走行車体を北海
道地方や九州地方等のように異なる地域で走行させる場
合にも、各地方に対応させて車体方位を正確に求めるこ
とができ、もって、上記請求項1の好適な手段が得られ
る。
【0010】請求項3によれば、請求項1において、走
行車体を所定距離直進走行させたときの車体の位置検出
情報から、地球の回転軸を基準とした南北方向に対する
上記直進走行方向の角度情報を求め、その直進走行方向
の角度情報と、上記直進走行時の地磁気センサによる方
位角検出情報とに基づいて、現在の予定走行範囲に対す
る偏角値を求めて、地磁気センサの検出値を補正するた
めの偏角値として記憶される。
【0011】従って、現在の予定走行範囲に対する偏角
値の情報が記憶されていない場合に、その予定走行範囲
に対応する偏角値の情報が走行車体をその場で所定距離
走行させるだけで得られるので、例えば、特別の偏角値
計測装置等を用意する必要もなくて一層便利に使用する
ことができ、もって、上記請求項1の好適な手段が得ら
れる。
【0012】請求項4によれば、請求項1〜3のいずれ
か1項において、地上側の基準位置において、GPS衛
星からの搬送波信号がGPS基準局で受信され、そのG
PS基準局での搬送波位相情報が基準側通信手段から車
体側に向けて送信される一方、走行車体において、GP
S移動局が受信したGPS衛星からの搬送波信号及び上
記基準側通信手段の送信情報を受信する車体側通信手段
が受信したGPS基準局での搬送波位相情報から求めた
二重位相差情報に基づいて、走行車体の平面視での位置
が時系列的な位置データとして求められる。
【0013】従って、GPS衛星からの搬送波信号の二
重位相差情報に基づいて、予定走行範囲における車体位
置を正確に検出することができるので、予定走行範囲の
予定走行範囲に沿って、より正確な状態で自動走行させ
ることができ、もって、上記請求項1〜3のいずれか1
項の好適な手段が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、薬剤散布用の作業車Vが、矩形状の圃場F内を自動
走行しながら肥料である薬剤の散布作業を行う場合につ
いて図面に基づいて説明する。
【0015】図2に示すように、例えばその地点の重力
方向に対して水平方向を東西及び南北方向で表した局地
水平座標系E(東方向),N(北方向),H(地球中心
からの高さ方向)において高精度に位置(上記座標系
E,N,Hでの座標値)が判っている地上側の基準位置
に設置されて、少なくとも4個のGPS衛星2からのス
ペクトラム拡散変調された搬送波信号を受信するGPS
基準局R(以後、単に基準局Rともいう)用のアンテナ
19aと、そのアンテナ19aの受信信号を処理して搬
送波の位相情報を得るGPS受信機19と、そのGPS
受信機19からのGPS基準局での搬送波位相情報を送
信する送信アンテナ20aを備えた地上側のデータ送受
信機20とが設けられている。
【0016】一方、作業車Vには、GPS衛星2からの
搬送波信号を受信するGPS受信アンテナ17aと、そ
のGPS受信アンテナ17aの受信信号を処理して搬送
波位相情報を得るGPS受信機17と、地上側の送受信
機20の送信情報(基準局Rでの搬送波位相情報)を受
信するデータ受信アンテナ18aを備えたデータ送受信
機18とが設けられて、GPS移動局I(以後、単に移
動局Iともいう)が構成されている。
【0017】前記基準局R及び移動局Iの各GPS受信
機19,17は、図4に示すように、ほぼ同様の構成に
なるものであって、夫々のGPS受信アンテナ19a,
17aで受信した電波信号は、先ず高周波信号処理部3
0,40に入力して低周波数に変換される。その低周波
数変換された信号は、C/Aコード解析部31,41に
て衛星番号等が解読されるとともに、搬送波位相計測部
33,43において、上記衛星番号に応じて作成される
C/Aコードと相関をとって搬送波が再生され、さらに
内蔵した時計34,44にて設定時間間隔で搬送波の位
相が計測される。同時に、C/Aコード解析部31,4
1からの情報に基づいて、航路メッセージ解読部32,
42にて衛星位置情報等が判別される。そして、上記各
部からの情報は、夫々の制御用のコンピュータ35,4
5に入力されて各基準局R及び移動局Iにおける搬送波
位相情報が求められる。
【0018】さらに、基準局R側コンピュータ35から
出力された基準局Rでの搬送波位相情報が、地上側の送
受信機20を経て送信アンテナ20aから送信されて作
業車V側のアンテナ18aで受信され、送受信機18を
経て移動局I側のコンピュータ45に入力される。そし
て、その移動局I側コンピュータ45によって、移動局
Iでの搬送波位相情報及び上記受信した基準局Rでの搬
送波位相情報から二重位相差情報を求め、その二重位相
差情報に基づいて、基準局Rに対する移動局Iつまり作
業車Vの走行車体5の位置を所定時間間隔の時系列的な
GPS位置データとして求めるGPS位置データ算出手
段45が構成されている。
【0019】ここで、二重位相差情報について概略を説
明すると、異なる2つの衛星2からの各搬送波信号を2
つの受信局(基準局R及び移動局I)夫々で受信して、
各衛星2ごとに対応する2つの位相差を求め、さらにこ
れら2つの位相差の差分をとったものを二重位相差と呼
ぶ。これによって各衛星2での送信信号の位相乱れの影
響が除去されるとともに、各受信局の位相計測用の時計
の同期ずれの影響が除去され、最終的に、衛星側及び受
信局側での誤差の影響を少なくした精度のよい位相差情
報が得られる。尚、基準局Rに対する移動局Iの位置ベ
クトルr(図5参照)を求めるために、実際は、異なる
4つの衛星2からの各搬送波信号に基づいて、独立した
3つの二重位相差が求められることになる。
【0020】前記3つの二重位相差情報に基づく走行車
体5の位置検出について具体的に説明する。先ず最初
に、作業車Vを局地水平座標系E,N,Hにおいて高精
度に位置が判っている地点に位置させ、移動局I側及び
基準局R側の各GPS受信機17,19の受信情報から
3つの二重位相差を計算し、基準局R及び作業車V間の
相対位置が判っていることから上記二重位相差情報に含
まれる搬送波波長の整数倍の不確定(整数値バイアス)
を確定させる。次に、図5に示すように、作業車Vを圃
場F内の未知の点に移動させたときの3つの二重位相差
情報より、基準局Rから作業車Vへの位置ベクトルrが
求まり、この位置ベクトルrと基準局Rの位置とから、
走行車体5の3次元位置(x,y,z)(具体的には、
受信アンテナ17aの位置)が判別される。
【0021】以上より、走行車体5の平面視における位
置(x,y)を検出する位置検出手段102が、GPS
基準局Rと、そのGPS基準局Rでの搬送波位相情報を
送信する基準側通信手段としてのデータ送受信機20と
が、地上側の基準位置に設置されるとともに、GPS移
動局Iと、地上側のデータ送受信機20の送信情報を受
信する車体側通信手段としてのデータ送受信機18と、
前記GPS位置データ算出手段45とが、走行車体5に
備えられて構成されることになる。
【0022】次に、作業車Vの装置構成を、図1〜図3
に基づいて説明する。左右一対の前輪3及び後輪4を備
えた走行車体5の後部に、薬剤散布装置6と、この薬剤
散布装置6に対して薬剤を加圧供給する供給タンク21
とが設置されている。薬剤散布装置6は、車体横幅方向
において所定作業幅で圃場面に向けて薬剤を噴射するた
めに、細かいピッチで配列した多数の噴射ノズル6aを
備えている。薬剤散布装置6の車体左右両側の各端部位
置は、GPS受信アンテナ17aの位置に対して、車体
後方側に距離b、車体横幅方向に車体中心から左右に各
距離aに位置し、上下方向には距離c下方に位置してい
る。これより、薬剤散布装置6の車体横幅方向での作業
幅は2aになる。この薬剤散布装置6の作業幅2a、及
び、走行車体5(受信アンテナ17aの位置)に対する
位置関係の情報は、後述の制御装置16内に記憶されて
いる。
【0023】前輪3及び後輪4は、左右を一対として各
別に操向操作自在に構成され、操向用の油圧シリンダ
7,8と、これに対する電磁操作式の制御弁9,10と
が設けられている。そして、切換スイッチ13によっ
て、前輪3又は後輪4の一方のみを操向する2輪ステア
リング形式、前後輪3,4を逆位相で且つ同角度に操向
する4輪ステアリング形式、前後輪3,4を同位相で且
つ同角度に操向する平行ステアリング形式の3種類のス
テアリング形式を選択できる。
【0024】作業車Vには、エンジンE、エンジンEか
らの出力を変速して前後輪3,4の夫々を同時に駆動す
る油圧式無段変速装置11、その変速操作用の電動モー
タ12、前記供給タンク21から各ノズル6aへの薬剤
供給を断続する制御弁14が設けられている。16は作
業車Vの走行等を制御するマイクロコンピュータ利用の
制御装置であって、各種センサの検出情報及び予め記憶
された作業データに基づいて、変速用モータ12、各制
御弁9,10,14等を作動させる。
【0025】作業車Vに装備されるセンサ類について説
明すれば、図1に示すように、前後輪3,4夫々の操向
角を検出するポテンショメータ利用の操向角検出センサ
R1,R2と、変速装置11の変速状態に基づいて間接
的に前後進状態及び車速を検出するポテンショメータ利
用の車速センサR3と、変速装置11の出力軸の回転数
を計数して走行距離を検出するエンコーダS3とが設け
られている。
【0026】又、地磁気成分を検出する地磁気センサS
4が走行車体5に付設されている。地磁気センサS4
は、具体的には、図6に示すように、高透磁率のトロイ
ダルコイル51に励磁コイル52を巻回し、その上から
互いに直交する直径方向(y方向とx方向)に巻回した
一対の出力コイル53,54を設けたフラックスゲート
式に構成されて、車体前後方向をy方向に車体横幅方向
をx方向にして、トロイダルコイル51の軸芯z方向が
鉛直方向になる姿勢で車体5に取り付けられている。励
磁コイル52には発信器55からドライバ56を介して
十分大きな振幅の交流電流が流されて、トロイダルコイ
ル51には、飽和特性により正弦波の山と谷がクランプ
された正負対称波形の交流磁界が発生している。そし
て、各出力コイル53,54におけるトロイダルコイル
51の直径方向の両端側で発生する起電力の向きが逆で
大きさが等しいために、出力コイル53,54には電圧
が誘起されない。
【0027】しかし、例えば出力コイル53に直角な方
向(x方向)から外部直流磁力(地磁気)が加わると、
一端側で励磁コイル52による交流磁界と地磁気の方向
が一致すれば、他端側では方向が逆になるので、一端側
ではトロイダルコイル51の飽和特性による起電力のク
ランプ量が大きくなり、他端側では小さくなるために、
出力コイル53の両端側で発生する起電力の大きさのバ
ランスが崩れる。この結果、出力コイル53に交流電圧
が誘起される。一方、出力コイル53と直角な方向に設
けられた出力コイル54には地磁気の影響が現れないの
で電圧が誘起されない。上記とは逆に、出力コイル54
に直角な方向(y方向)から地磁気が加わった場合に
は、出力コイル54に交流電圧が誘起され、出力コイル
53には電圧が誘起されない。そして、各出力コイル5
3,54に誘起された交流電圧は、夫々のフィルタ増幅
器57及び検波器58を経て、直流電圧Vx,Vyとし
て取り出されて、制御装置16に入力されている。
【0028】地磁気センサS4は、図7に示すように、
平面視において直交する2成分の磁力として、車体前後
方向(y方向)及び車体横幅方向(x方向)に沿う各磁
力Hy,Hxを検出する。そして、この2つの磁力成分
Hy,Hxを合成したベクトルである地磁気水平成分H
xyが、地球の回転軸を基準とした南北方向に沿うこと
から、走行車体5の車体方位角が求まる。つまり、図1
に示すように、前記制御装置16を利用して、地磁気セ
ンサS4の検出情報に基づいて走行車体5の車体方位角
を求める方位算出手段101が構成されている。
【0029】ただし、地磁気の方向つまり水平成分Hx
yの方向は、地球の回転軸を基準とした南北方向つまり
前記局地水平座標系E,N,Hでの北方向Nに対して偏
位していて偏角値α(北方向Nから東側の偏位をプラ
ス、西側の偏位をマイナスとする)を有し、しかも、こ
の偏角値αは、地球上での位置によって異なる。そし
て、地磁気は3次元のベクトルHxyzで表され、地磁
気水平成分Hxyがy方向(車体前後方向)となす角度
つまり車体方位角の検出値をφとすると、下式の関係が
成立する。地磁気センサS4では、車体鉛直方向(z方
向)に沿う磁力Hzは検出していない。
【0030】
【数1】Hx=Hxy・sin(φ),Hy=Hxy・
cos(φ) φ=tan-1(Hy/Hx)
【0031】図1に示すように、前記制御装置16を利
用して、前記偏角値αを予定走行範囲(現在の圃場F)
に対応させた状態で記憶する偏角値記憶手段103と、
複数個の予定走行範囲(例えば、九州や北海道等の各地
域毎の圃場)の夫々に対応する複数個の偏角値αの情報
を記憶する偏角値情報記憶手段104とが構成されると
ともに、上記複数個の予定走行範囲のうちのいずれか1
つを選択する走行範囲選択手段としての走行範囲選択ス
イッチ15が設けられている。
【0032】そして、上記偏角値記憶手段103は、上
記偏角値情報記憶手段104に記憶された複数個の偏角
値のうちで、走行範囲選択スイッチ15にて選択された
予定走行範囲(尚、この走行範囲の選択は、例えば出荷
時に使用対象地域に対応させて選択される)に対応する
偏角値αを記憶し、前記方位算出手段101は、前記地
磁気水平成分Hxyから求まる方位角(φ)を、前記偏
角値記憶手段103に記憶した偏角値αで補正して前記
車体方位角とするように構成されている。具体的には、
図7に示すように、補正後の車体方位角は、検出される
方位角φから偏角値αを引き算して求まる。
【0033】又、前記制御装置16を利用して、前記方
位算出手段101の車体方位角情報及び前記位置検出手
段102の位置情報に基づいて、前記走行車体5を予定
走行範囲(圃場F)内に設定した予定走行経路に沿って
自動走行させるように制御する走行制御手段100が構
成されている。
【0034】具体的には、図5に示すように、圃場Fの
角部側のスタート地点Stから圃場長手方向に沿って直
線状の作業経路Lを直進走行しながら薬剤散布し、圃場
端部に達すると180度旋回して、隣接する作業経路L
の始端側に移動してその作業経路Lを逆方向に走行する
ことを繰り返して圃場Fの全体を走行するように予定走
行経路が設定されている。この際、薬剤散布装置6によ
る散布範囲に非散布領域が生じず且つ極力重複しないよ
うに作業経路Lの間隔が設定される。
【0035】次に、図8〜図10に示すフローチャート
に基づいて、制御装置16の制御作動について説明す
る。メインフロー(図8)では、先ず、矩形状の圃場F
の4隅位置の3次元位置データを入力して、圃場Fの区
画条件を設定する。次に、走行開始及び終了地点と、薬
剤散布装置6の作業幅2a及び位置関係のデータとを入
力すると、前記並置された複数個の作業経路Lからなる
予定走行経路を決定して、無人作業走行処理を開始す
る。
【0036】無人作業走行処理(図9)では、スタート
地点Stから、2輪ステアリングで作業経路Lに沿って
直進走行を開始するるともに、経路始端側の作業開始位
置に達すると薬剤散布装置6による薬剤散布作業を開始
して、各作業経路に沿わせるための操向制御を行う。経
路終端側の作業停止位置に達すると薬剤散布作業を停止
するが、残りの作業があって走行終了でない場合は、そ
の地点から所定距離直進した後、ステアリングを2輪か
ら4輪に切り換えて、隣接する次の作業経路の始端部に
向けて180度旋回動作し、旋回後は、ステアリングを
2輪に戻して次の作業経路を反対向きに操向制御しなが
ら走行する。一方、作業が終了していれば、走行終了と
判断して走行停止してメインフローに戻る。
【0037】操向制御処理(図10)では、GPS位置
データを取り込んで、現時点での車体位置P(x,y)
を算出し、又、車体方位検出データ(φ)を取り込んで
から、その検出データ(φ)を偏角値αで補正する。次
に、上記上記車体位置と作業経路Lにおける適正位置と
の偏位dを求め、この偏位dの情報と、補正後の車体方
位φの情報と、前輪3の操舵角θの情報(これは操向角
検出センサR1にて検出される)とに基づいて下式のよ
うに、前輪3に対する目標操舵角θfを演算する。尚、
k1,k2,k3は所定のゲイン係数である。そして、
この目標操舵角θfになるように、前輪3がステアリン
グ操作される。
【0038】
【数2】θf=k1・d+k2・φ+k3・θ
【0039】〔別実施形態〕次に、上記実施例では、複
数個の偏角値を記憶させるとともに、そのうちの1つを
選択して記憶させるようにしたが、この偏角値記憶手段
103に記憶させる偏角値αを求める別の手段について
説明する。図11に示すように、走行車体5を所定距離
直進走行させたときに前記位置検出手段102の位置検
出情報から求まる前記南北方向(N方向)に対する上記
直進走行方向の角度(β)情報、及び、その直進走行時
の地磁気センサS4による方位角検出情報に基づいて偏
角値αを求める偏角値算出手段105が、前記制御装置
16を利用して構成されている(図1参照)。そして、
偏角値記憶手段103は、偏角値算出手段105にて求
めた偏角値αを記憶するように構成されている。
【0040】具体的に説明すると、直進走行開始位置T
1でのGPS位置データをN(0),E(0)、走行終
了位置T2でのGPS位置データをN(n),E(n)
とすると、直進走行方向の角度βは、下式にて求まる。
一方、直進走行時の地磁気センサS4の検出値はほぼ一
定であるので、その地磁気センサS4の検出値から求ま
る方位角D(n)と、上記角度βとの差が偏角値αとす
る。
【0041】
【数3】β=tan-1((E(n)−E(0))/(N
(n)−N(0)) α=D(n)−β
【0042】上記実施例では、圃場に対して薬剤を散布
する薬剤散布用の作業車Vを自動走行させる場合につい
て説明したが、これ以外の農作業用及びその他の用途の
各種作業車に適用できる。
【0043】上記実施例では、予定走行経路として圃場
内に平行状態で設定間隔を隔てて隣接して並ぶように作
業経路Lを形成したが、これに限るものではなく、例え
ば、矩形状の作業地の外周の4辺に沿って、90度づつ
向き変更しながら順次作業走行する「周り走行」用の経
路を形成してもよい。
【0044】上記実施例では、地磁気センサS4を、フ
ラックスゲート式に構成したが、これ以外の、例えばホ
ール素子を用いた地磁気センサ等でもよい。
【0045】位置検出手段102は、上記実施例に示し
たGPS受信データに基づくものに限らない。例えば、
地上側から光利用の追尾式3次元位置検出装置にて作業
車Vの位置を計測して、その位置データを作業車側に送
るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】作業車の制御構成を示すブロック図
【図2】作業車及びGPS基準局を示す概略側面図
【図3】作業車の平面図
【図4】GPS受信局の構成を示すブロック図
【図5】予定走行経路に沿っての自動走行を説明するた
めの平面図
【図6】地磁気センサの斜視図及び処理回路ブロック図
【図7】地磁気センサによる方位検出を示す説明図
【図8】制御作動のフローチャート
【図9】制御作動のフローチャート
【図10】制御作動のフローチャート
【図11】別実施例の方位算出を示す説明図
【符号の説明】
5 走行車体 15 走行範囲選択手段 18 車体側通信手段 20 基準側通信手段 45 GPS位置データ算出手段 100 走行制御手段 101 方位算出手段 102 位置検出手段 103 偏角値記憶手段 104 偏角値情報記憶手段 105 偏角値算出手段 I GPS移動局 R GPS基準局 S4 地磁気センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01V 3/40 G01V 3/40 G05D 1/02 G05D 1/02 L

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地磁気成分を検出する地磁気センサが走
    行車体に付設され、 その地磁気センサの検出情報に基づいて前記走行車体の
    車体方位角を求める方位算出手段と、前記走行車体の平
    面視における位置を検出する位置検出手段と、 前記方位算出手段の車体方位角情報及び前記位置検出手
    段の位置情報に基づいて、前記走行車体を予定走行範囲
    内に設定した予定走行経路に沿って自動走行させるよう
    に制御する走行制御手段とが設けられた走行制御装置で
    あって、 地球の回転軸を基準とした南北方向に対して地磁気水平
    成分の方向が偏位している偏角値を、前記予定走行範囲
    に対応させた状態で記憶する偏角値記憶手段が設けら
    れ、 前記方位算出手段は、前記地磁気水平成分から求まる方
    位角を、前記偏角値記憶手段に記憶した偏角値で補正し
    て前記車体方位角とするように構成されている走行制御
    装置。
  2. 【請求項2】 複数個の前記予定走行範囲の夫々に対応
    する複数個の偏角値の情報を記憶する偏角値情報記憶手
    段と、前記複数個の予定走行範囲のうちのいずれか1つ
    を選択する走行範囲選択手段とが設けられ、 前記偏角値記憶手段は、前記偏角値情報記憶手段に記憶
    された複数個の偏角値のうちで、前記走行範囲選択手段
    にて選択された予定走行範囲に対応する偏角値を記憶す
    るように構成されている請求項1記載の走行制御装置。
  3. 【請求項3】 前記走行車体を所定距離直進走行させた
    ときに前記位置検出手段の位置検出情報から求まる前記
    南北方向に対する前記直進走行方向の角度情報、及び、
    前記直進走行時の前記地磁気センサによる方位角検出情
    報に基づいて前記偏角値を求める偏角値算出手段が設け
    られ、 前記偏角値記憶手段は、前記偏角値算出手段にて求めた
    偏角値を記憶するように構成されている請求項1記載の
    走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記位置検出手段は、 GPS衛星からの搬送波信号を受信するGPS基準局
    と、そのGPS基準局での搬送波位相情報を送信する基
    準側通信手段とが、地上側の基準位置に設置されるとと
    もに、 前記GPS衛星からの搬送波信号を受信するGPS移動
    局と、 前記基準側通信手段の送信情報を受信する車体側通信手
    段と、 前記GPS移動局での搬送波位相情報及び前記車体側通
    信手段が受信した前記GPS基準局での搬送波位相情報
    から求めた二重位相差情報に基づいて、前記走行車体の
    位置を時系列的な位置データとして求めるGPS位置デ
    ータ算出手段とが、前記走行車体に備えられて構成され
    ている請求項1〜3のいずれか1項に記載の走行制御装
    置。
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