以下、図面を適宜参照して、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る宅配ボックスが適用されるホームネットワークシステムの構成例を示した図である。図1に示すように、ホームネットワークシステムは、宅配ボックス1と、ホームユニット2と、無線ルータ3と、携帯端末4a,4bと、サーバ5と、を有している。図1には、ホームネットワークシステムの他に、住宅A1と、宅配業者(宅配人)A2と、宅配業者A2によって住宅A1に配達される宅配物A3と、が示してある。また、図1には、携帯電話ネットワークおよびインターネット等を含む公衆のネットワーク6が示してある。宅配ボックス1およびホームユニット2は、宅配ボックスシステムと呼ばれてもよい。ホームユニット2は、宅内通信装置と呼ばれてもよい。
宅配ボックス1は、例えば、住宅A1の屋外の門柱または外壁(図示せず)に嵌め込まれ、または載置されている。宅配ボックス1には、宅配業者A2によって配達される宅配物A3が収納される。
宅配ボックス1は、宅配物A3を収納するための扉を有し、扉の前方を撮影するカメラ(図1では図示せず)を有している。宅配ボックス1は、具備するカメラで、扉の前方に立つ人物を撮影する。宅配ボックス1は、ホームユニット2と通信可能に接続されている。宅配ボックス1は、無線によってホームユニット2に接続されてもよいし、有線によって接続されてもよい。
ホームユニット2は、住宅A1内に配置されている。ホームユニット2には、宅配ボックス1を含め、住宅A1に設置されている様々な機器(図示せず)が接続されている。例えば、ホームユニット2には、ドアホンや照明器具、火災報知器などが接続されている。ホームユニット2は、接続されている様々な機器を統括的に制御している。ホームユニット2には、宅配ボックス1が接続され、他の機器は接続されていなくてもよい。
ホームユニット2は、無線ルータ3を介して、住宅A1内にある携帯端末4bと無線通信を行う。また、ホームユニット2は、無線ルータ3およびネットワーク6を介して、住宅A1の外にある携帯端末4aおよびサーバ5と通信を行う。
携帯端末4a,4bは、例えば、住宅A1の居住者が所持するスマートフォンである。携帯端末4aは、外出中の居住者に所持されている。携帯端末4bは、住宅A1に在宅している居住者に所持されている。
ホームユニット2には、宅配ボックス1から送られてくるデータが記憶される。携帯端末4a,4bは、無線ルータ3を介して、ホームユニット2に記憶されているデータにアクセスできる。また、携帯端末4a,4bは、無線ルータ3およびネットワーク6を介して、ホームユニット2に記憶されているデータにアクセスできる。図1の例では、携帯端末4aは、外出中の居住者に所持されているので、無線ルータ3とネットワーク6を介してホームユニット2に記憶されているデータにアクセスできる。携帯端末4bは、住宅A1に在宅している居住者に所持されているので、無線ルータ3を介して、ホームユニット2に記憶されているデータにアクセスできる。
図1のホームネットワークシステムの概略動作について説明する。宅配業者A2は、住宅A1に配達する宅配物A3を宅配ボックス1に収納するため、宅配ボックス1の扉を開ける。宅配ボックス1は、少なくとも扉が開けられている間、具備するカメラで、扉の前に立つ人物(ここでは宅配業者A2)を撮影する。
宅配ボックス1は、ホームユニット2に制御メッセージを送受信して、撮影する画像データをホームユニット2に送信する。ホームユニット2は、宅配ボックス1から受信する画像データを、メモリ等の記憶装置に記憶する。ホームユニット2に記憶された画像データは、携帯端末4a,4bで見ることができる。
これにより、住宅A1の居住者は、宅配業者A2等、宅配ボックス1の扉を開閉した人物を、携帯端末4a,4bで確認できる。
宅配ボックス1は、中が空の状態のとき(宅配物A3が収納されていないとき)、パスワードの入力がなくても扉が開くようになっている(無条件で扉を開ける)。一方、宅配ボックス1は、中に宅配物A3が収納されると、パスワードが無ければ、扉を開けることができないようになっている(条件付きで扉を開ける)。
パスワードは、例えば、予め住宅A1の居住者から、宅配業者A2に知らされる。宅配業者A2は、例えば、2個目以降の宅配物においては、住宅A1の居住者から通知されたパスワードを入力して、宅配物を宅配ボックス1に収納する。
これにより、宅配業者A2は、1個目の宅配物A3を宅配ボックス1に収納するとき、パスワードを入力しなくても扉を開けることができ、手間なく宅配物A3を宅配ボックス1に収納できる。
一方、宅配ボックス1は、宅配物A3が収納された後は、パスワードが入力されないと、扉を開けない。これにより、宅配ボックス1は、第三者により不正に操作されないようにすることができる。
図2は、宅配ボックス1の斜視図である。図2に示すように、宅配ボックス1は、収納部11と、内扉12aと、外扉12bと、電気錠13と、カメラ14と、表示装置15と、タッチパネル16と、マイクロフォン17と、スピーカ18と、を有している。以下の説明において、宅配ボックス1の「前」および「前方」とは、カメラ14および表示装置15が設けられた側を意味する。
収納部11は、宅配物を収納するための略直方体形状の空間を有している。収納部11は、宅配ボックス1の前方に宅配業者が宅配物を収納するための開口部を有している。
内扉12aは、収納部11の前方の開口部に設けられている。内扉12aは、図2の矢印A11方向に開閉する。
外扉12bは、収納部11の前方の開口部に設けられている。外扉12bは、図2の矢印A11方向に開閉する。外扉12bは、内扉12aを閉じると、閉じることができる。外扉12bは、内扉12aより外側に設けられ、内扉12aより大きい。外扉12bは、閉じられたとき、内扉12aおよび前方の機器(カメラ14、表示装置15、タッチパネル16、マイクロフォン17、およびスピーカ18)を覆う大きさを有している。外扉12bは、風雨等から、前方の機器を保護することができる。宅配ボックス1は、外扉12bを施錠および解錠する電気錠を備えず、外扉12bは、施錠されない。つまり、外扉12bは、自由に開閉される。
電気錠13は、収納部11の内側であって、収納部11の前方に設けられている。電気錠13は、後述する制御部の制御に応じて、内扉12aを施錠し、解錠する。
カメラ14は、収納部11の上部前方に設けられたパネル11aに設けられている。カメラ14は、収納部11の開口部の前方を撮影する。カメラ14は、少なくとも、内扉12aおよび外扉12bを開閉する人物の顔を撮影するように画角等が設定されている。
表示装置15は、所定の画像を表示する。表示装置15は、例えば、LED表示装置、液晶表示装置、または有機EL(Electro Luminescence)表示装置であってもよい。
タッチパネル16は、表示装置15の上面に重ねられている。タッチパネル16は、宅配業者および荷受人の操作を受け付ける。タッチパネル16は、表示装置15とは別の位置に配置されたキー入力装置であってもよい。
マイクロフォン17は、周囲の音声を集音してアナログ音声データに変換する。スピーカ18は、入力されるアナログ音声データを、音声に変換して出力する。スピーカ18は、携帯端末4a,4bから送信される音声を出力する。
なお、図示していないが、宅配ボックス1は、内扉12aおよび外扉12bの開閉を検知する開閉検知回路を備えている。
図3は、宅配ボックス1のブロック構成例を示した図である。図3において、図2と同じものには同じ符号が付してある。図3に示すように、宅配ボックス1は、制御部31と、記憶部32と、画像処理部33と、音声処理部34と、グラフィックI/F部35と、入力I/F部36と、通信部37,38と、を有している。
制御部31は、宅配ボックス1全体を制御する。制御部31は、例えば、CPU(Central Processing Unit)で構成されてもよい。
記憶部32には、例えば、制御部31が動作するためのプログラムが記憶される。また、記憶部32には、制御部31が計算処理を行うためのデータや、接続されている各部を制御するためのデータが記憶される。記憶部32は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、およびHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置によって構成されてもよい。
画像処理部33は、カメラ14から出力されるアナログ映像データを、デジタル映像データに変換し、変換したデジタル映像データを制御部31へ出力する。
音声処理部34は、マイクロフォン17から出力されるアナログ音声データを、デジタル音声データに変換して、制御部31へ出力する。また、音声処理部34は、制御部31から出力されるデジタル音声データを、アナログ音声データに変換し、スピーカ18へ出力する。
グラフィックI/F部35には、表示装置15が接続されている。グラフィックI/F部35は、制御部31からの指示に従って、画像を表示装置15に表示させる。
入力I/F部36には、タッチパネル16が接続されている。入力I/F部36は、タッチパネル16から送られてくる信号を制御部31に出力する。
通信部37は、ホームユニット2と通信を行う。通信部37は、制御部31から出力されるデータをホームユニット2に送信し、ホームユニット2から受信したデータを制御部31に出力する。
通信部38は、電気錠13と通信を行う。通信部38は、制御部31から出力されるデータを電気錠13に送信し、電気錠13から受信したデータを制御部31に出力する。
図4は、宅配ボックス1の制御部31のブロック構成例を示した図である。図4に示すように、制御部31は、カメラ制御部31aと、扉開閉検知部31bと、電気錠制御部31cと、を有している。
カメラ制御部31aは、カメラ14の撮影の開始および停止を制御する。例えば、カメラ制御部31aは、タッチパネル16が内扉12aを開ける操作を受け付けると、撮影を開始するようにカメラ14を制御する。また、カメラ制御部31aは、外扉12bが閉じられると、撮影を停止するようにカメラ14を制御する。
扉開閉検知部31bは、宅配ボックス1に設けられた(例えば、内扉12aおよび外扉12bに設けられた)開閉検知回路(図示せず)から出力される信号を受けて、内扉12aおよび外扉12bの開閉を検知する。なお、電気錠13から出力される信号により内扉12aの開閉を検知するようにしてもよい。
電気錠制御部31cは、内扉12aを施錠および解錠するように電気錠13を制御する。電気錠制御部31cは、内扉12aが閉じられると、内扉12aを施錠するように電気錠13を制御する。解錠には、タッチパネル16でのパスワードの入力が不要な解錠と、タッチパネル16でのパスワードの入力が必要な解錠とがある。
図5は、ホームユニット2のブロック構成例を示した図である。図5に示すように、ホームユニット2は、制御部41と、記憶部42と、通信部43,44と、を有している。
制御部41は、ホームユニット2全体を制御する。制御部41は、例えば、CPUで構成されてもよい。
記憶部42には、例えば、制御部41が動作するためのプログラムが記憶される。また、記憶部42には、制御部41が計算処理を行うためのデータや、接続されている各部を制御するためのデータが記憶される。記憶部42は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、SDカード、およびHDDなどの記憶装置によって構成されてもよい。
通信部43は、宅配ボックス1と通信を行う。通信部43は、制御部41から出力されるデータを宅配ボックス1に送信し、宅配ボックス1から受信したデータを制御部41に出力する。
通信部44は、無線ルータ3と無線通信を行う。通信部44は、制御部41から出力されるデータを無線ルータ3に送信し、無線ルータ3から受信したデータを制御部41に出力する。
図6は、携帯端末4aのブロック構成例を示した図である。図6に示すように、携帯端末4aは、制御部51と、記憶部52と、画像処理部53と、カメラ53aと、音声処理部54と、マイクロフォン54aと、スピーカ54bと、グラフィックI/F部55と、表示装置55aと、入力I/F部56と、タッチパネル56aと、通信部57,58と、を有している。
制御部51は、携帯端末4a全体を制御する。制御部51は、例えば、CPUで構成されてもよい。
記憶部52には、例えば、制御部51が動作するためのプログラムが記憶される。また、記憶部52には、制御部51が計算処理を行うためのデータや、接続されている各部を制御するためのデータが記憶される。記憶部52は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、およびHDDなどの記憶装置によって構成されてもよい。
画像処理部53は、カメラ53aから出力されるアナログ映像データを、デジタル映像データに変換し、変換したデジタル映像データを制御部51へ出力する。
音声処理部54は、マイクロフォン54aから出力されるアナログ音声データを、デジタル音声データに変換して、制御部51へ出力する。また、音声処理部54は、制御部51から出力されるデジタル音声データを、アナログ音声データに変換し、スピーカ54bへ出力する。
グラフィックI/F部55には、表示装置55aが接続されている。表示装置55aは、例えば、液晶表示装置または有機EL表示装置である。グラフィックI/F部55は、制御部51からの指示に従って、画像を表示装置55aに表示させる。
入力I/F部56には、タッチパネル56aが接続されている。タッチパネル56aは、表示装置55aの上面に重ねられている。入力I/F部56は、タッチパネル56aから送られてくる信号を制御部51に出力する。
通信部57は、ネットワーク6を介して、無線ルータ3またはサーバ5と通信を行う。通信部57は、制御部51から出力されるデータを、ネットワーク6を介して無線ルータ3またはサーバ5に送信し、ネットワーク6を介して無線ルータ3またはサーバ5から受信したデータを制御部51に出力する。
通信部58は、無線ルータ3と直接通信を行う。通信部58は、制御部51から出力されるデータを無線ルータ3に送信し、無線ルータ3から受信したデータを制御部51に出力する。
なお、携帯端末4bは、携帯端末4aと同様のブロック構成を有し、その説明を省略する。
図7A-図7Hは、宅配ボックス1の表示装置15の画面例を示した図である。現在、宅配ボックス1は、中が空の状態であるとする。
宅配業者は、宅配物を宅配ボックス1に収納するため、宅配ボックス1の外扉12bを開ける。宅配ボックス1の外扉12bを開けると、表示装置15を含むパネル11aと、閉じた状態の内扉12aとが現れる。
宅配ボックス1は、外扉12bが開けられると、図7Aに示す画面61を表示装置15に表示する。図7Aの画面61には、開始ボタン61aと、施錠マーク61bとが表示されている。施錠マーク61bは、内扉12aが施錠されていることを示している。なお、宅配ボックス1は、図2および図3に示してないが、例えば、外扉12bの開閉を検知するセンサを備えている。宅配ボックス1は、そのセンサによって、外扉12bが開けられたことが検知されると、画面61を表示装置15に表示する。
宅配業者は、宅配物を宅配ボックス1に収納するため、表示装置15に表示されている開始ボタン61aを押下する(操作対象となる画像に対応する位置のタッチパネル16を押下する。以下同じ。)。
宅配ボックス1は、図7Aに示す開始ボタン61aが押下されると、図7Bに示す画面62を表示装置15に表示する。図7Bの画面62には、確定ボタン62aと、施錠マーク62bとが表示されている。
宅配ボックス1は、図7Bに示す確定ボタン62aが押下されると、内扉12aを解錠し、図7Cに示す画面63を表示装置15に表示する。図7Cの画面63には、ロックボタン63aと、解錠マーク63bとが表示されている。解錠マーク63bは、内扉12aが解錠されたことを示している。
このように、宅配業者は、宅配ボックス1の外扉12bを開け、図7Aの開始ボタン61aを押下し、図7Bの確定ボタン62aを押下することにより、宅配ボックス1の内扉12aを開けることができる。そして、宅配業者は、宅配ボックス1の収納部11に宅配物を収納できる。
宅配業者は、宅配物を宅配ボックス1に収納し終えると、内扉12aを閉じる。そして、宅配業者は、図7Cに示すロックボタン63aを押下する。
宅配ボックス1は、ロックボタン63aが押下されると、図7Dに示す画面64を表示装置15に表示する。図7Dの画面64には、施錠マーク64aと、インジケータ64bとが表示されている。インジケータ64bは、宅配ボックス1に宅配物が収納されていることを示す。
なお、宅配ボックス1は、例えば、宅配物の収納を検知するための重量センサ等を備えていない。宅配ボックス1は、空の状態から、内扉12aが開けられて閉じられると、収納部11に宅配物が収納されたと判断する。宅配ボックス1は、収納部11に宅配物が収納されたと判断すると、表示装置15に、図7Dに示したインジケータ64bを表示する。
宅配業者は、図7Dの施錠マーク64aと、インジケータ64bとの表示を確認して、外扉12bを閉じる。これにより、宅配業者は、宅配ボックス1への宅配物の宅配を完了する。
宅配業者は、2個目の宅配物を宅配ボックス1に配達するとする。宅配業者は、宅配物を宅配ボックス1に収納するため、宅配ボックス1の外扉12bを開ける。宅配ボックス1の外扉12bを開けると、表示装置15を含むパネル11aと、閉じた状態の内扉12aとが現れる。
宅配ボックス1は、外扉12bが開けられると、図7Eに示す画面65を表示装置15に表示する。図7Eの画面65には、開始ボタン65aと、施錠マーク65bと、インジケータ65cと、扉マーク65dとが表示されている。
宅配ボックス1は、収納部11が空の状態では、外扉12bが開けられたとき、図7Aに示した画面61を表示装置15に表示した。図7Aの画面61には、収納部11に宅配物が収納されていることを示すインジケータは、表示されていない。これに対し、図7Eの画面65では、収納部11に宅配物が収納されているので、インジケータ65cが表示されている。宅配業者は、図7Eのインジケータ65cによって、宅配物がすでに収納部11に収納されていることを認識できる。
宅配業者は、宅配物(2個目の宅配物)を宅配ボックス1に収納するため、図7Eの開始ボタン65aを押下する。宅配ボックス1は、図7Eに示す開始ボタン65aが押下されると、図7Fに示す画面66を表示装置15に表示する。図7Fの画面66には、表示装置15にパスワード入力を促すテキスト66aと、パスワード入力を受け付けるためのボタン66bと、確定ボタン66cとが表示されている。
宅配業者は、宅配物の受取人から、予めパスワードが通知されている。宅配業者は、受取人から予め通知されたパスワードを、ボタン66bに入力する。そして、宅配業者は、確定ボタン66cを押下する。
宅配ボックス1は、入力されたパスワードが適切であれば、施錠された内扉12aを解錠し、図7Gに示す画面67を表示装置15に表示する。図7Gの画面67には、ロックボタン67aと、解錠マーク67bと、インジケータ67cとが表示されている。
このように、宅配業者は、宅配ボックス1の外扉12bを開け、図7Eの開始ボタン65aを押下し、図7Fのボタン66bにパスワードを入力して、確定ボタン66cを押下することにより、宅配ボックス1の内扉12aを開けることができる。そして、宅配業者は、宅配ボックス1の収納部11に宅配物を収納できる。
一方、宅配ボックス1は、入力されたパスワードが不適切であれば、内扉12aを解錠しない。また、宅配ボックス1は、1個目の宅配物については、上記したようにパスワード入力なしで内扉12aを解錠する。これにより、宅配ボックス1は、宅配業者の手間を低減できる。
宅配業者は、宅配物を宅配ボックス1に収納し終えると、内扉12aを閉じる。そして、宅配業者は、図7Gに示すロックボタン67aを押下する。
宅配ボックス1は、ロックボタン67aが押下されると、図7Hに示す画面68を表示装置15に表示する。図7Hの画面68には、施錠マーク68aと、インジケータ68bとが表示されている。
宅配業者は、図7Hの施錠マーク68aと、インジケータ68bとの表示を確認して、外扉12bを閉じる。これにより、宅配業者は、宅配ボックス1への宅配物(2個目)の宅配を完了する。
3個目以降の宅配物の配達における表示装置15の画面例は、図7E-図7Hと同様である。
受取人が収納部11に収納されている宅配物を取出すため、外扉12bを開けると、表示装置15には、図7Eの画面65が表示される。受取人が、図7Eの扉マーク65dを押下すると、表示装置15には、図7Fの画面66が表示される。
受取人は、図7Fのボタン66bにおいて、宅配業者に通知したパスワード(宅配物の配達用パスワード)とは別のパスワード(宅配物の取出用パスワード)を入力し、確定ボタン66cを押下する。これにより、宅配ボックス1の内扉12aは開き、受取人は、収納部11に収納されている宅配物を取出せる。
受取人は、宅配物を取出すと、内扉12aを閉じる。宅配ボックス1は、内扉12aが閉じられると、内扉12aを自動で施錠する。宅配ボックス1は、図7Hに示す画面68を表示装置15に表示する。ただし、画面68には、宅配物が収納部11に収納されていることを示すインジケータ68bは表示されない。
宅配ボックス1は、宅配物が取出された後、外扉12bが開けられると、図7Eに示した画面65ではなく、インジケータが表示されない図7Aに示した画面61を表示装置15に表示する。
なお、宅配ボックス1は、図7Aに示した開始ボタン61aが押下されると、カメラ14による撮影を開始する。また、宅配ボックス1は、図7Eに示した開始ボタン65aが押下されると、カメラ14による撮影を開始する。
すなわち、宅配ボックス1は、内扉12aを開ける操作が行われると、カメラ14による撮影を開始する。これにより、宅配ボックス1は、内扉12aを操作しようとしている人物を、カメラ14で撮影することができる。
宅配ボックス1は、外扉12bが閉じられた後、カメラ14の撮影を停止する。または、宅配ボックス1は、撮影開始後、例えば、1分間が経過すると、カメラ14の撮影を停止する。
宅配ボックス1は、カメラ14で撮影する画像をホームユニット2に送信する。ホームユニット2は、宅配ボックス1から送信された画像を記憶する。携帯端末4a,4bは、ホームユニット2にアクセスし、記憶された画像を表示装置に表示できる。これにより、携帯端末4a,4bの所持者(宅配物の受取人)は、宅配ボックス1を操作した人を確認することができる。また、携帯端末4a,4bの所持者は、宅配物が宅配ボックス1に適切に届けられたことを確認できる。
図8は、中が空の状態における宅配ボックス1の動作例を示したフローチャートである。宅配業者は、宅配ボックス1に宅配物を収納するため、外扉12bを開ける。宅配ボックス1の制御部31は、外扉12bが開けられたことにより、図7Aに示した画面61を表示装置15に表示する。
制御部31は、図7Aの画面61の開始ボタン61aの押下を受け付ける(ステップS1)。
制御部31は、ステップS1の開始ボタン61aの押下に応じて、撮影を開始するようにカメラ14を制御する(ステップS2)。なお、制御部31は、カメラ14が撮影する画像データをホームユニット2に送信する。
制御部31は、ステップS1の開始ボタン61aの押下に応じて、図7Bに示した画面62を表示装置15に表示し、確定ボタン62aの押下を受け付ける(ステップS3)。
制御部31は、ステップS3の確定ボタン62aの押下に応じて、内扉12aを解錠するように電気錠13を制御する(ステップS4)。
なお、制御部31は、確定ボタン62aの押下により、図7Cの画面63を表示装置15に表示する。宅配業者は、画面63の解錠マーク63bの表示により、内扉12aが解錠したことを認識できる。宅配業者は、内扉12aを開け、宅配物を収納部11に収納する。
制御部31は、内扉12aが閉められ、図7Cのロックボタン63aが押下されたか否かを判定する(ステップS5)。制御部31は、内扉12aが閉められず、図7Cのロックボタン63aが押下されていないと判定した場合(S5の「No」)、当該ステップS5の判定を繰り返す。
一方、制御部31は、内扉12aが閉められ、図7Cのロックボタン63aが押下されたと判定した場合(S5の「Yes」)、内扉12aを施錠するように電気錠13を制御する(ステップS6)。また、制御部31は、収納部11が空の状態において、内扉12aが開けられ、閉じられたことにより、収納部11に宅配物が収納されたことを検知する(ステップS6)。
制御部31は、外扉12bが閉められることにより、撮影を停止するようにカメラ14を制御する(ステップS7)。
このように、宅配ボックス1は、中が空の状態では、無条件(パスワードなし)で内扉12aを開ける。これにより、宅配業者は、手間なく宅配物を宅配ボックス1に収納できる。また、宅配ボックス1は、内扉12aを開ける操作を受け付けた後、外扉12bが閉じられるまで、カメラ14による撮影を行う。これにより、宅配ボックス1は、セキュリティを高めることができる。
なお、制御部31は、ステップS6にて、収納部11に宅配物が収納されたことを検知する。従って、制御部31は、次に外扉12bが開けられたとき、図7Eの画面65を表示装置15に表示できる。画面65には、収納部11に宅配物が収納されていることを示すインジケータ65cが表示されている。
図9は、中に宅配物が収納されている宅配ボックス1の動作例を示したフローチャートである。宅配業者は、宅配ボックス1に宅配物を収納するため、外扉12bを開ける。宅配ボックス1の制御部31は、外扉12bが開けられたことにより、図7Eに示した画面65を表示装置15に表示する。
制御部31は、図7Eの画面65の開始ボタン65aの押下を受け付ける(ステップS11)。
制御部31は、ステップS11の開始ボタン65aの押下に応じて、撮影を開始するようにカメラ14を制御する(ステップS12)。なお、制御部31は、カメラ14が撮影する画像データをホームユニット2に送信する。
制御部31は、ステップS11の開始ボタン65aの押下に応じて、図7Fに示した画面66を表示装置15に表示し、ボタン66bの押下によってパスワードを受け付ける(ステップS13)。
なお、パスワードは、例えば、タッチパネル16またはホームユニット2から設定できる。宅配ボックス1は、タッチパネル16またはホームユニット2から設定されたパスワードを、記憶部32に記憶する。宅配ボックス1に設定されたパスワードは、予め宅配物の受取人から、宅配業者に通知される。
制御部31は、図7Fに示した画面66の確定ボタン66cの押下を受け付ける(ステップS14)。
制御部31は、ステップS14の確定ボタン66cの押下を受け付けると、ステップS13にて受け付けたパスワードが適切か否かを判定する(ステップS15)。例えば、制御部31は、ステップS13にて受け付けたパスワードと、記憶部32に記憶されたパスワードとを比較し、一致するか否かを判定する。制御部31は、パスワードが不適切であると判定した場合(S15の「No」)、当該フローチャートの処理を終了する。
一方、制御部31は、パスワードが適切であると判定した場合(S15の「Yes」)、内扉12aを解錠するように電気錠13を制御する(ステップS16)。
なお、制御部31は、適切なパスワードの入力判定(S15の「Yes」)により、図7Gの画面67を表示装置15に表示する。宅配業者は、画面67の解錠マーク67bの表示により、内扉12aが解錠したことを認識できる。宅配業者は、内扉12aを開け、宅配物を収納部11に収納する。
制御部31は、内扉12aが閉められ、図7Gのロックボタン67aが押下されたか否かを判定する(ステップS17)。制御部31は、内扉12aが閉められず、図7Gのロックボタン67aが押下されていないと判定した場合(S17の「No」)、当該ステップS17の判定を繰り返す。
一方、制御部31は、内扉12aが閉められ、図7Gのロックボタン67aが押下されたと判定した場合(S17の「Yes」)、内扉12aを施錠するように電気錠13を制御する(ステップS18)。
制御部31は、外扉12bが閉められることにより、撮影を停止するようにカメラ14を制御する(ステップS19)。
このように、宅配ボックス1は、宅配物が収納部11に収納されている状態では、条件付き(パスワードあり)で内扉12aを開ける。また、宅配ボックス1は、内扉12aを開ける操作を受け付けた後、外扉12bが閉じられるまで、カメラ14による撮影を行う。これにより、宅配ボックス1は、セキュリティを高めることができる。
以上説明したように、宅配ボックス1は、宅配物を収納する開口部を備えた収納部11と、開口部に設けられ、開閉する内扉12aと、開口部の前方を撮影するカメラ14と、内扉12aの開閉操作を受け付けるタッチパネル16と、タッチパネル16が内扉12aを開ける操作を受け付けると、撮影を開始するようにカメラ14を制御する制御部31と、を有する。これにより、宅配ボックス1は、宅配ボックスを操作する人を撮影できる。また、宅配ボックス1は、宅配ボックス1を操作する人を撮影するので、セキュリティを高めることができる。
また、制御部31は、ホームユニット2に、カメラ14が撮影する画像データを送信する。これにより、受取人は、携帯端末4a,4bを用いてホームユニット2にアクセスすることにより、宅配ボックス1を操作する人を見ることができる。
また、制御部31は、収納部11に宅配物が収納されていない状態において、タッチパネル16が内扉12aを開ける操作を受け付けると、パスワードなし(無条件)で内扉12aを解錠するように電気錠13を制御する。これにより、宅配ボックス1は、宅配業者が1個目の宅配物を宅配ボックス1に収納するときの手間を省くことができる。
また、宅配ボックス1の制御部31は、無条件で解錠した内扉12aが開けられて閉められた後、タッチパネル16に入力されるパスワードに応じて(条件付きで)、施錠している内扉12aを解錠するように電気錠13を制御する。
なお、宅配ボックス1は、収納部11の後方に後扉を設け、宅配物を前入れ後出ししてもよい。例えば、宅配業者は、宅配ボックス1の前方から宅配物を収納し、受取人は、宅配ボックス1の後方から宅配物を取出す。この場合、宅配ボックス1は、収納部11の後方にも表示装置とタッチパネルとを有する。宅配ボックス1の制御部31は、後扉を開けるためのパスワード入力画面を、収納部11の後方に設けられた表示装置に表示する。受取人は、宅配ボックス1の後方に設けられた表示装置(タッチパネル)から、パスワードを入力して後扉を開け、宅配物を取出す。
また、上記では、制御部31は、開始ボタン61a,65aの押下を受け付けてから、撮影を開始するようにカメラ14を制御したが、確定ボタン62a,66cの押下を受け付けてから、撮影を開始するようにカメラ14を制御してもよい。また、制御部31は、内扉12aが開けられたときに、撮影を開始するようにカメラ14を制御してもよい。また、制御部31は、外扉12bが開けられたときに、撮影を開始するようにカメラ14を制御してもよい。
また、制御部31は、カメラ14の撮影中に、内扉12aが閉じられると、カメラ14の撮影を停止するようにカメラ14を制御してもよい。
また、ホームユニット2の制御部41は、通信部43を介して受信した、宅配ボックス1から送信される画像データをサーバ5に送信してもよい。サーバ5は、ホームユニット2から送信された画像データを記憶してもよい。サーバ5に記憶された画像データは、携帯端末4a,4bがアクセスできてもよい。サーバ5は、ホームユニット2から受信した画像データを、その画像データを受信した時刻ともに記憶部に記憶してもよい。
また、ホームユニット2の制御部41は、通信部43を介して宅配ボックス1から受信した画像データを、通信部44を介して携帯端末4a,4bに送信してもよい。例えば、ホームユニット2の制御部41は、携帯端末4a,4bからの送信要求に応じて、記憶部42に記憶した画像データを携帯端末4a,4bに送信してもよい。また、ホームユニット2の制御部41は、宅配ボックス1から受信した画像データをリアルタイムに携帯端末4a,4bに送信してもよい。
また、ホームユニット2は、宅配ボックス1から受信した画像データを、受信時刻とともに記憶部42に記憶してもよい。
また、電気錠13は、タッチパネル16にて宅配業者用の解錠操作(例えば、第1のパスワード)にて解錠可能な第1の施錠状態と、宅配業者用の解錠操作では解錠できず、居住者用の解錠操作(例えば、第2のパスワード)にて解錠可能な第2の施錠状態と、を備えていてもよい。そして、制御部31は、第1の施錠状態においては、タッチパネル16にて宅配業者用の解錠操作にて解錠し、内扉12aを開けた後、内扉12aを閉じ、施錠操作が行われると第2の施錠状態に移行するように電気錠13を制御してもよい。
例えば、制御部31は、収納部11が空の状態の場合においては、タッチパネル16に宅配業者用のパスワードが入力されると内扉12aを解錠するように電気錠13を制御する(第1の施錠状態)。制御部31は、タッチパネル16に宅配業者用のパスワードが入力され、内扉12aが開けられ、閉じられた後は、居住者用のパスワードが入力されると、内扉12aを解錠するように電気錠13を制御する(第2の施錠状態)。言い換えれば、制御部31は、タッチパネル16に宅配業者用のパスワードが入力されて、内扉12aが開けられ、閉じられた後は、宅配業者用のパスワードが入力されても、内扉12aを解錠しないように電気錠13を制御する。なお、制御部31は、収納部11が空の状態の場合においては、タッチパネル16に居住者用のパスワードが入力されると内扉12aを解錠するように電気錠13を制御してもよい。
また、外扉12bは無くてもよい。すなわち、宅配ボックス1は、内扉12aだけを備えていてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1では、パスワード入力によって、収納部11に宅配物が収納された宅配ボックス1の内扉12aを解錠した。実施の形態2では、携帯端末4a,4bから、収納部11に宅配物が収納された宅配ボックス1の内扉12aを解錠する。
例えば、宅配ボックス1は、携帯端末4a,4bとビデオ通話を行うことができる。宅配業者は、宅配ボックス1を用いて、携帯端末4a,4bとビデオ通話を行い、受取人に対して宅配ボックス1の内扉12aを解錠するよう要求する。受取人は、宅配業者からの要求に応じて、携帯端末4a,4bを操作し、宅配ボックス1の内扉12aを解錠する。以下では、実施の形態1と異なる部分について説明する。
図10は、実施の形態2に係る宅配ボックス1の制御部31のブロック構成例を示した図である。図10に示すように、宅配ボックス1の制御部31は、ビデオ通話制御部71aと、解錠指示受信部71bと、電気錠制御部71cと、を有している。
ビデオ通話制御部71aは、タッチパネル16が内扉12aを開ける操作を受け付けると、ホームユニット2およびネットワーク6を介して、携帯端末4a,4bを呼び出す。ビデオ通話制御部71aは、呼び出しを受け取った携帯端末4a,4bとビデオ通話を行う。内扉12aを開ける操作は、言い換えれば、携帯端末4a,4bを呼び出す操作と言える。
解錠指示受信部71bは、携帯端末4a,4bから送信される解錠指示(解錠指示を示すデータ)を受信する。
電気錠制御部71cは、解錠指示受信部71bが携帯端末4a,4bから解錠指示を受信すると、内扉12aを解錠するように電気錠13を制御する。
図11は、携帯端末4aの制御部51のブロック構成例を示した図である。図11に示すように、携帯端末4aの制御部51は、ビデオ通話制御部72aと、解錠指示受付部72bと、解錠指示送信部72cと、を有している。
ビデオ通話制御部72aは、宅配ボックス1からの呼び出しを受信し、所持者(宅配物の受取人)に知らせる。例えば、ビデオ通話制御部72aは、表示装置55aでの画面表示またはスピーカ54bでの音声によって、宅配ボックス1からの呼び出しを所持者に知らせる。ビデオ通話制御部72aは、タッチパネル56aを介して、受取人から着信操作を受け付けると、宅配ボックス1とビデオ通話を開始する。
解錠指示受付部72bは、タッチパネル56aを介して、受取人から、宅配ボックス1の内扉12aの解錠指示を受け付ける。
解錠指示送信部72cは、解錠指示受付部72bが宅配ボックス1の内扉12aの解錠指示を受け付けると、解錠指示(解錠指示を示すデータ)を宅配ボックス1に送信する。
図12は、携帯端末4aの表示装置55aの画面例を示した図である。宅配業者は、宅配ボックス1の外扉12bを開いたとする。そして、宅配業者は、宅配ボックス1の表示装置15に表示された図7Eの開始ボタン65aを押下したとする。宅配ボックス1は、開始ボタン65aの押下に応じて、携帯端末4a,4bを呼び出す。以下では、携帯端末4aが宅配ボックス1からの呼び出しを受け取るとする。
携帯端末4aは、宅配ボックス1から呼び出しがあると、図12に示す画面81を表示装置55aに表示する。画面81には、ホームネットワークシステムからの呼び出しを知らせる画像81aが表示されている。携帯端末4aを所持している受取人は、ホームネットワークシステムからの呼び出しを受け取るため、画像81aをタップしたとする。
携帯端末4aは、受取人から、画像81aのタップ操作を受け付けると、図12に示す画面82を表示装置55aに表示する。画面82には、宅配ボックス1から送信される画像(動画像)82aが表示されている。また、画面82には、ホームネットワークシステムからの着信中であることを示すテキスト82bと、画像82aが宅配ボックス1のカメラ14が撮影している画像であることを示すテキスト82cとが表示されている。また、画面82には、ビデオ通話を開始するための通話ボタン82dと、内扉12aを解錠するための解錠ボタン82eと、画像81aの表示を終了するためのモニター終了ボタン82fとが表示されている。受取人は、宅配業者と通話するため、通話ボタン82dをタップしたとする。
携帯端末4aは、受取人から、通話ボタン82dのタップ操作を受け付けると、宅配ボックス1とビデオ通話を開始する。そして、携帯端末4aは、図12に示す画面83を表示装置55aに表示する。画面83には、宅配ボックス1から送信される画像83aが表示されている。また、画面83には、宅配ボックス1とビデオ通話中であることを示すテキスト83bと、画像83aが宅配ボックス1のカメラ14が撮影している画像であることを示すテキスト83cとが表示されている。また、画面83には、通話開始ボタンがタップされたことを示す画像83dと、内扉12aを解錠するための解錠ボタン83eと、ビデオ通話を終了するための通話終了ボタン83fとが表示されている。受取人は、宅配ボックス1の内扉12aを解錠するため、解錠ボタン83eをタップしたとする。
携帯端末4aは、受取人から、解錠ボタン83eのタップ操作を受け付けると、図12に示す画面84を表示装置55aに表示する。画面84には、宅配ボックス1の内扉12aの解錠を許可するためのOKボタン84aと、宅配ボックス1の内扉12aの解錠をキャンセルするためのキャンセルボタン84bとが表示されている。受取人は、宅配ボックス1の内扉12aの解錠を許可するため、OKボタン84aをタップしたとする。
携帯端末4aは、受取人から、OKボタン84aのタップ操作を受け付けると、宅配ボックス1に対し、内扉12aの解錠指示を送信する。そして、携帯端末4aは、図12に示す画面85を表示装置55aに表示する。画面85には、宅配ボックス1の内扉12aを解錠中であることを示す画像85aが表示されている。
携帯端末4aは、宅配ボックス1から、内扉12aの解錠が終了したことを受信すると、図12に示す画面86を表示装置55aに表示する。画面86には、宅配ボックス1から送信される画像86aが表示されている。また、画面86には、宅配ボックス1とビデオ通話中であることを示すテキスト86bと、画像86aが宅配ボックス1のカメラ14が撮影している画像であることを示すテキスト86cとが表示されている。また、画面86には、内扉12aが解錠されたことを示すテキスト86dと、通話開始ボタンがタップされたことを示す画像86eと、内扉12aを解錠するための解錠ボタン86fと、ビデオ通話を終了するための通話終了ボタン86gとが表示されている。
図13は、ビデオ通話におけるホームネットワークシステムの解錠動作例を示したシーケンス図である。図13では、携帯端末4bを省略している。ホームネットワークシステムは、図13に示すように制御メッセージを送受信し、画像データを送受信する。宅配業者は、宅配物を宅配ボックス1に収納するため、外扉12bを開け、図7Eに示した開始ボタン65aを押下したとする。
宅配ボックス1の制御部31は、開始ボタン65aが押下されたことを示す押下情報をホームユニット2に送信する(ステップS21)。すなわち、制御部31は、携帯端末4aの呼び出しを行う。
ホームユニット2の制御部41は、ステップS21の開始ボタン65aの押下情報の受信に応じて、宅配ボックス1に対し、画像送信要求を行う(ステップS22)。
宅配ボックス1の制御部31は、ステップS22の画像送信要求に応じて、カメラ14が撮影する画像データの、ホームユニット2への送信を開始する(ステップS23)。
ホームユニット2の制御部41は、ステップS23の画像データの送信開始を受け、宅配ボックス1から送信される画像データの録画を開始する(ステップS24)。例えば、制御部41は、記憶部42に画像データを記憶する。なお、図13には示していないが、ホームユニット2の制御部41は、宅配ボックス1から受信した画像データをサーバ5に送信する。
宅配ボックス1の制御部31は、ステップS23の画像送信開始以降、カメラ14が撮影する画像の画像データをホームユニット2に送信し続ける(ステップS25)。
ホームユニット2の制御部41は、ステップS21の開始ボタン65aの押下情報の受信に応じて、携帯端末4aに対し、着信を通知する(ステップS26)。
携帯端末4aの制御部51は、受取人から、呼び出し表示(例えば、図12の画像81a)のタップ操作を受け付ける(ステップS27)。
携帯端末4aの制御部51は、ステップS27の呼び出し表示のタップ操作を受け、ホームユニット2に対し、画像送信要求を行う(ステップS28)。
ホームユニット2の制御部41は、ステップS28の画像送信要求を受け、宅配ボックス1から送信されている画像データの、携帯端末4aへの送信を開始する(ステップS29)。
ホームユニット2の制御部41は、ステップS28の画像送信開始以降、宅配ボックス1から送信される画像データを携帯端末4aに送信し続ける(ステップS30)。
携帯端末4aの制御部51は、受取人から、通話ボタン(例えば、図12の通話ボタン82d)のタップ操作を受け付ける(ステップS31)。
携帯端末4aの制御部51は、ステップS31の通話ボタンのタップ操作を受け、ホームユニット2に対し、通話要求を送信する(ステップS32)。
ホームユニット2の制御部41は、ステップS32の携帯端末4aからの通話要求を受けて、宅配ボックス1に対し、通話要求を送信する(ステップS33)。
宅配ボックス1の制御部31は、ステップS33のホームユニット2からの通話要求を受けて、マイクロフォン17とスピーカ18とを携帯端末4aに接続し、携帯端末4aと通話を開始する(ステップS34)。これにより、宅配業者は、受取人に対し、宅配ボックス1の内扉12aの解錠を要求できる。
携帯端末4aの制御部51は、受取人から、宅配ボックス1の内扉12aの解錠操作(例えば、図12の解錠ボタン83eのタップ操作およびOKボタン84aのタップ操作)を受け付ける(ステップS35)。
携帯端末4aの制御部51は、ステップS35にて宅配ボックス1の内扉12aの解錠操作を受け付けると、ホームユニット2に対し、解錠要求(解錠を支持する制御メッセージ)を送信する(ステップS36)。
ホームユニット2の制御部41は、ステップS36の携帯端末4aからの解錠要求を受けて、宅配ボックス1に対し、解錠要求を送信する(ステップS37)。
宅配ボックス1の制御部31は、ステップS37のホームユニット2からの解錠要求を受けて、内扉12aを解錠する。宅配ボックス1の制御部31は、内扉12aの解錠が完了すると、ホームユニット2に対し、解錠完了を送信する(ステップS38)。
ホームユニット2の制御部41は、ステップS38の宅配ボックス1からの解錠完了を受けて、携帯端末4aに対し、解錠完了を送信する(ステップS39)。
このように、携帯端末4aは、宅配ボックス1とビデオ通話を行い、宅配ボックス1の内扉12aの解錠を行うことができる。
なお、携帯端末4a,4bを呼び出すための情報は、ホームユニット2の記憶部42に記憶されている。例えば、ホームユニット2の記憶部42には、携帯端末4a,4bの機器IDが記憶されている。携帯端末4a,4bの機器IDは、例えば、ホームネットワークシステムに携帯端末4a,4bを登録するときに、ホームユニット2の記憶部42に記憶される。
ホームユニット2の制御部41は、宅配ボックス1の表示装置15の開始ボタンが押下されると(例えば、図7Eの開始ボタン65aが押下されると)、記憶部42に記憶されている機器IDを、WebSocketサーバに通知する。WebSocketサーバは、ホームユニット2からの機器IDの通知を受けて、携帯端末4a,4bに、例えば、ホームユニット2のIPアドレスとポート情報の通知を行う。
携帯端末4a,4bは、ホームユニット2のIPアドレスとポート情報を受信すると、受信したIPアドレスとポート情報に基づいて、ホームユニット2にP2Pで接続する。これにより、ホームユニット2に接続されている宅配ボックス1と携帯端末4a,4bは、ビデオ通話を行うことができる。
なお、携帯端末4a,4bの機器IDは、宅配ボックス1の記憶部32に記憶されてもよい。宅配ボックス1は、開始ボタンが押下されると、記憶部32に記憶されている機器IDをホームユニット2に送信する。ホームユニット2の制御部41は、宅配ボックス1から受信した機器IDを、WebSocketサーバに通知する。また、携帯端末4a,4bには、WebSocket通知とプッシュ通知の両方が送信されてもよい。
以上説明したように、宅配ボックス1は、宅配物を収納する開口部を備えた収納部11と、開口部に設けられ、開閉する内扉12aと、開口部の前方を撮影するカメラ14と、カメラ14を用いて携帯端末4a,4bとビデオ通話を行う通信部37と、内扉12aの開閉操作を受け付けるタッチパネル16と、タッチパネル16が内扉12aを開ける操作を受け付けると、携帯端末4a,4bを呼び出してビデオ通話を開始する制御部31と、を有する。また、携帯端末4a,4bは、施錠可能な内扉12aを備え、宅配物を収納する宅配ボックス1とビデオ通話を行う通信部57,58と、内扉12aを解錠する操作を受け付けるタッチパネル56aと、宅配ボックス1から呼び出しを受けてビデオ通話を開始し、タッチパネル56aが内扉12aを解錠する操作を受け付けると、宅配ボックス1に対し、内扉12aを解錠するように指示する制御部51と、を有する。これにより、宅配業者と受取人は、宅配ボックス1と携帯端末4a,4bとを用いて、ビデオ通話を行うことができる。また、宅配業者は、ビデオ通話によって受取人に宅配物があることを通知できる。
また、制御部31は、ビデオ通話を開始した後、携帯端末4a,4bからの解錠指示に応じて、施錠している内扉12aを解錠するように電気錠13を制御する。これにより、宅配ボックス1は、第三者により不正に操作されないようにすることができる。
また、制御部31は、収納部11に宅配物が収納されていない状態においては、解錠指示が無くても、タッチパネル16が内扉12aを開ける操作を受け付けると、内扉12aを解錠するように電気錠13を制御する。これにより、宅配ボックス1は、宅配業者が1個目の宅配物を宅配ボックス1に収納するときの手間を省くことができる。
なお、制御部31は、ビデオ通話中に、外扉12bが閉じられると、携帯端末4a,4bとのビデオ通話を終了してもよい。また、制御部31は、ビデオ通話中に、内扉12aが閉じられると、携帯端末4a,4bとのビデオ通話を終了してもよい。
(実施の形態3)
実施の形態3では、1個目の宅配物を宅配ボックス1に収納するとき、無条件で宅配ボックス1の内扉12aを解錠するか、条件付きで宅配ボックス1の内扉12aを解錠するかを設定できるようにする。また、2個目以降の宅配物を宅配ボックス1に収納するとき、宅配ボックス1の内扉12aを解錠しないか、条件付きで宅配ボックス1の内扉12aを解錠するかを設定できるようにする。
図14は、実施の形態3に係る解錠設定の例を説明する図である。宅配ボックス1の内扉12aの解錠は、1個目の宅配物を収納するときと、2個目以降の宅配物を収納するときとで、設定を変えることができる。内扉12aの解錠設定は、例えば、タッチパネル16またはホームユニット2から行うことができる。タッチパネル16またはホームユニット2から設定した設定データは、宅配ボックス1の記憶部32に記憶される。
1個目の宅配物を収納するときの内扉12aの解錠には、3つの設定がある。例えば、図14の1個目の解錠設定91に示すように、無条件で内扉12aを解錠する設定1と、パスワードで内扉12aを解錠する設定2と、ビデオ通話による解錠指示で内扉12aを解錠する設定3とがある。
設定1は、パスワードの入力および携帯端末4a,4bからの解錠指示なしで(無条件で)、内扉12aを解錠する。設定1は、実施の形態1で説明した1個目の宅配物を収納するときの動作と同様である。例えば、宅配ボックス1は、外扉12bが開けられると、図7Aに示した画面61を表示装置15に表示する。宅配ボックス1は、画面61の開始ボタン61aが押下されると、図7Bに示した画面62を表示装置15に表示し、画面62の確定ボタン62aが押下されると、内扉12aを解錠する。
設定2は、パスワードの入力によって、内扉12aを解錠する。設定2は、実施の形態1で説明した2個目の宅配物を収納するときの動作と同様である。例えば、宅配ボックス1は、外扉12bが開けられると、図7Eに示した画面65を表示装置15に表示する。ただし、収納部11には宅配物が収納されていないので、インジケータ65cは表示されない。宅配ボックス1は、画面65の開始ボタン65aが押下されると、図7Fに示した画面66を表示装置15に表示し、画面66のボタン66bでパスワードが入力され、確定ボタン66cが押下されると、内扉12aを解錠する。
設定3は、ビデオ通話による携帯端末4a,4bからの解錠指示に応じて、内扉12aを解錠する。設定3は、実施の形態2で説明した2個目の宅配物を収納するときの動作と同様である。例えば、宅配ボックス1は、外扉12bが開けられると、図7Aに示した画面61を表示装置15に表示する。宅配ボックス1は、画面61の開始ボタン61aが押下されると、ビデオ通話を開始し、携帯端末4a,4bから解錠指示があると、内扉12aを解錠する。
2個目以降の宅配物を収納するときの内扉12aの解錠にも、3つの設定がある。例えば、図14の2個目の解錠設定92に示すように、パスワードで内扉12aを解錠する設定1と、ビデオ通話による解錠指示で内扉12aを解錠する設定2と、内扉12aを開けない(受取人による操作は除く)設定3がある。
設定1は、パスワードの入力によって、内扉12aを解錠する。設定1は、実施の形態1で説明した2個目の宅配物を収納するときの動作と同様である。例えば、宅配ボックス1は、外扉12bが開けられると、図7Eに示した画面65を表示装置15に表示する。宅配ボックス1は、画面65の開始ボタン65aが押下されると、図7Fに示した画面66を表示装置15に表示し、画面66のボタン66bでパスワードが入力され、確定ボタン66cが押下されると、内扉12aを解錠する。
設定2は、ビデオ通話による携帯端末4a,4bからの解錠指示に応じて、内扉12aを解錠する。設定2は、実施の形態2で説明した2個目の宅配物を収納するときの動作と同様である。例えば、宅配ボックス1は、外扉12bが開けられると、図7Aに示した画面61を表示装置15に表示する。宅配ボックス1は、画面61の開始ボタン61aが押下されると、ビデオ通話を開始し、携帯端末4a,4bから解錠指示があると、内扉12aを解錠する。
設定3は、内扉12aを開けない。ただし、宅配ボックス1は、受取人の操作があったとき(例えば、宅配物の取出し操作)があったとき、内扉12aを開ける。
このように、宅配ボックス1は、内扉12aの解錠を、1個目の宅配物が収納されるときと、2個目以降が収納されるときとで設定される。これにより、宅配ボックス1は、フレキシブルな宅配物の収納が可能となる。
例えば、1個目の宅配物を収納するとき、内扉12aが無条件で開くように設定されていると、宅配業者は、容易に宅配物を宅配ボックス1に収納できる。また、受取人は、宅配業者にパスワードを通知する手間が省ける。また、受取人は、宅配業者から、解錠指示のためのビデオ通話を受けなくて済み、受取人のビデオ通話の対応の手間が省ける。また、受取人は、収納ボックス1に対するいたずら等を抑制したいときは、1個目の宅配物の収納における内扉12aの解錠設定を設定2または設定3にすればよい。
上記の実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。