JP7059746B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、ビード部に補強ゴムを有する空気入りタイヤに関する。
下記特許文献1には、コアとカーカスとフィラーとが設けられたタイヤが記載されている。前記コアは、前記タイヤの半径方向内側に配されている。前記カーカスは、前記コアの軸方向外側に配される折り返し部を有している。前記フィラーは、前記折り返し部の軸方向外側に配されている。また、特許文献1には、前記フィラーの複素弾性率を小さくすると、乗り心地の低下が抑制されることが記載されている。
しかしながら、単に前記フィラーの複素弾性率を小さくするだけでは、コア近傍の剛性が低下するので、コアの締め付け力が小さくなり、ひいては、操縦安定性能が悪化するという問題があった。
特開2016-130053号公報
本発明は、以上のような実情に鑑み案出されたもので、操縦安定性能の悪化を抑制しつつ、乗り心地性能及びリム組み性能を向上し得る空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る本体部と、前記ビードコアの周りで折り返された折返し部とを含むカーカスプライを有するカーカス、及び、前記ビード部で前記カーカスプライの前記折返し部のタイヤ軸方向の外側に配された補強ゴムとを含む空気入りタイヤであって、前記補強ゴムは、前記ビード部の外面を形成する第1補強ゴムと、前記第1補強ゴムよりも複素弾性率が小さい第2補強ゴムとを含み、前記第2補強ゴムのタイヤ半径方向の内端は、前記ビードコアのタイヤ半径方向の外端よりもタイヤ半径方向の内側に位置する。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第2補強ゴムの前記内端が、前記カーカスのタイヤ半径方向の最内側位置よりもタイヤ半径方向の内側に位置するのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第2補強ゴムの前記内端が、前記ビードコアのタイヤ軸方向の中心よりもタイヤ軸方向の内側に位置するのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第2補強ゴムが、前記第1補強ゴムのタイヤ軸方向の内側に配されるのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第1補強ゴムの一部が、前記ビードコアの前記外端よりもタイヤ半径方向の内側に配され、前記ビードコアの前記外端よりもタイヤ半径方向の内側において、前記第2補強ゴムの断面積は、前記第1補強ゴムの断面積の10%~50%であるのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第2補強ゴムのタイヤ半径方向の外端が、前記第1補強ゴムのタイヤ半径方向の外端よりもタイヤ半径方向の外側に位置するのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤは、ビード部の外面を形成する第1補強ゴムと、前記第1補強ゴムよりも複素弾性率が小さく、かつ、前記第1補強ゴムのタイヤ軸方向の内側に配される第2補強ゴムとを含む補強ゴムを有している。第2補強ゴムのタイヤ半径方向の内端は、前記ビードコアのタイヤ半径方向の外端よりもタイヤ半径方向の内側に位置している。これにより、路面からビードコアに伝達された振動が第2補強ゴムで吸収されるので、乗り心地性能が向上する。また、第2補強ゴムは、ビードコアのタイヤ軸方向外側の剛性を小さくする。このため、リム組み時、ビード部と、リムのリムシート面に設けられたリム外れ防止用のハンプとの接触圧が小さくなる。これにより、ビード部がスムーズにハンプを乗り越えることができるので、リム組み性能が向上する。
本発明の空気入りタイヤでは、第1補強ゴムが、ビード部の剛性の大きな低下を抑制し、ビードコアのタイヤ半径方向への移動(変形)、又は、タイヤ軸方向への移動を拘束するので、ビードコアの締め付け力を高く維持する。このため、操縦安定性能の低減が抑制される。
従って、本発明の空気入りタイヤは、操縦安定性能の低減を抑制しつつ、優れた乗り心地性能及びリム組み性能を提供する。
本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示すタイヤ子午線断面図である。 図1のビード部の拡大図である。 補強ゴム等の断面積を概念的に示す図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本発明の一実施形態を示す空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1の正規状態におけるタイヤ回転軸(図示省略)を含むタイヤ子午線断面図である。本実施形態では、好ましい態様として、例えば、舗装路だけでなく砂利路も走行し得るSUV等の四輪駆動車用のタイヤ1が示される。但し、本発明は、このような態様に限定されるものではない。
前記「正規状態」とは、タイヤ1が正規リム(図示省略)にリム組みされ、かつ、正規内圧が充填され、しかも無負荷の状態である。以下、特に言及されない場合、タイヤ1の各部の寸法等はこの正規状態で測定された値である。
「正規リム」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITSAT VARIOUSCOLD INFLATION PRESSURES"に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、カーカス6とトレッド補強層7と補強ゴム9とを含んでいる。
カーカス6は、少なくとも1枚、本実施形態ではタイヤ半径方向の内、外に2枚のカーカスプライ6A、6Bで形成されている。各カーカスプライ6A、6Bは、タイヤ赤道Cに対して、例えば75~90°の角度で傾けて配列されたカーカスコードを有している。カーカスコードには、例えば、ナイロン、ポリエステル又はレーヨン等の有機繊維コード等が好適に採用される。
各カーカスプライ6A、6Bは、それぞれ本体部6a、6cと折返し部6b、6dとを具える。各本体部6a、6cは、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至っている。各折返し部6b、6dは、それぞれ本体部6a、6cに連なりかつビードコア5の周りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されてタイヤ半径方向の外側に立ち上がって終端している。
内のカーカスプライ6Aは、ビードコア5のタイヤ半径方向の内側にカーカス6の最内側位置6iを有している。
外のカーカスプライ6Bの本体部6cと折返し部6dとの間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外側に延びる断面略三角形状のビードエーペックスゴム8が設けられている。
トレッド補強層7は、カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されている。トレッド補強層7は、少なくとも1枚、本実施形態では、タイヤ半径方向の内外に2枚のベルトプライ7A及び7Bから構成されている。ベルトプライ7A及び7Bは、例えば、ベルトコードの配列体がトッピングゴムで被覆されて形成されている。ベルトプライ7A及び7Bのベルトコードは、スチールコード等の高弾性のものが望ましい。
タイヤ1は、本実施形態では、カーカス6のタイヤ軸方向内側かつタイヤ1の内腔面1aを形成し、空気不透過性のゴムからなるインナーライナー10が設けられている。インナーライナー10は、本実施形態では、ビードコア5間を跨いで設けられている。
ビードコア5は、例えば、スチール製のビードワイヤ(図示省略)を多列多段に巻回した断面多角形状に形成されている。
図2は、ビード部4の拡大図である。図2に示されるように、本実施形態のビードコア5は、例えば、断面四角形状に形成され、タイヤ半径方向外側でタイヤ軸方向にのびる上面5aと、タイヤ半径方向内側でタイヤ軸方向にのびる下面5bとを有している。本実施形態の上面5aは、ビードコア5のタイヤ半径方向の外端5eを有している。本実施形態の下面5bは、ビードコア5のタイヤ半径方向の内端5iを有している。
本実施形態の補強ゴム9は、ビード部4で内のカーカスプライ6Aの折返し部6bのタイヤ軸方向の外側に配されている。
補強ゴム9は、本実施形態では、ビード部4の外面4Aを形成する第1補強ゴム11と、第1補強ゴム11よりも複素弾性率が小さい第2補強ゴム12とを含んでいる。第2補強ゴム12は、そのタイヤ半径方向の内端12iがビードコア5のタイヤ半径方向の外端5eよりもタイヤ半径方向の内側に位置している。これにより、路面からビードコア5に伝達された振動が第2補強ゴム12で吸収されるので、乗り心地性能が向上する。また、第2補強ゴム12は、ビードコア5のタイヤ軸方向外側の剛性を小さくする。このため、リム組み時、ビード部4と、例えば、リムのリムシート面に設けられたリム外れ防止用のハンプ(図示省略)との接触圧が小さくなる。これにより、ビード部4がスムーズにハンプを乗り越えることができるので、リム組み性能が向上する。
第1補強ゴム11は、ビード部4の剛性の大きな低下を抑制し、ビードコア5のタイヤ半径方向への移動(変形)、又は、タイヤ軸方向への移動を拘束するので、ビードコア5の締め付け力を高く維持する。このため、操縦安定性能の低減が抑制される。したがって、本実施形態のタイヤ1は、操縦安定性能の低減が抑制されつつ、優れた乗り心地性能及びリム組み性能を有する。
第2補強ゴム12は、例えば、第1補強ゴム11のタイヤ軸方向の内側に配されている。これにより、路面からビードコア5に伝達された振動が効果的に第2補強ゴム12に吸収される。
第2補強ゴム12の内端12iは、本実施形態では、カーカス6の最内側位置6iよりもタイヤ半径方向の内側に位置している。このような第2補強ゴム12は、ビードコア5よりもタイヤ半径方向内側の剛性を適度に小さくして、リム(図示省略)に対する嵌合圧を低減するので、リム組み作業性をさらに向上する。また、このような第2補強ゴム12は、路面からビードコア5に伝達された振動をより効果的に吸収し得る。
上述の作用をさらに効果的に発揮させるために、第2補強ゴム12の内端12iは、ビードコア5のタイヤ軸方向の中心5cよりもタイヤ軸方向の内側に位置するのが望ましい。第2補強ゴム12の内端12iは、本実施形態では、ビードコア5のタイヤ軸方向の内端5fよりもタイヤ軸方向の内側、かつ、タイヤ1の内腔面1aに達することなく終端している。ビードコア5の中心5cは、本明細書では、前記タイヤ子午線断面におけるビードコア5の図心である。なお、第2補強ゴム12は、ビードコア5をタイヤ軸方向の外側から内側へ巻き込むように本体部6aに沿ってタイヤ半径方向の外側へ延びる態様でも良い(図示省略)。
第2補強ゴム12は、本実施形態では、第2外側部12Aと第2内側部12Bとを含む断面L字状に形成されている。本実施形態の第2外側部12Aは、ビードコア5のタイヤ軸方向の外側で折返し部6bに沿ってタイヤ半径方向に延びている。本実施形態の第2内側部12Bは、ビードコア5のタイヤ半径方向の内側に配され、タイヤ軸方向に延びている。このような第2補強ゴム12は、ビードコア5に伝達された振動をリムに伝えることなく効果的に吸収しうる。
第1補強ゴム11は、本実施形態では、第1外側部11Aと第1中央部11Bと第1内側部11Cとを含んだ断面J字状に形成されている。本実施形態の第1外側部11Aは、第2外側部12Aのタイヤ軸方向外側に配されてタイヤ半径方向に延びている。第1外側部11Aは、例えば、リムのリムフランジ面(図示省略)と接する。本実施形態の第1中央部11Bは、第2内側部12Bよりもタイヤ半径方向の内側に配されてタイヤ軸方向に延びている。第1中央部11Bは、例えば、リムのリムベース面(図示省略)と接する。本実施形態の第1内側部11Cは、第1中央部11Bに連なり、タイヤ1の内腔面1aに沿ってタイヤ半径方向に延びている。なお、第1補強ゴム11は、このような態様に限定されるものではない。
第1補強ゴム11のタイヤ半径方向の外端11eは、第2補強ゴム12のタイヤ半径方向の外端12eよりもタイヤ半径方向内側にあるのが望ましい。これにより、第1補強ゴム11がカーカス6と直接、接することが抑制されるので、路面からの振動が第1補強ゴム11に伝達されることなく、第2補強ゴム12で吸収される。
上述の作用を効果的に発揮させるために、第1補強ゴム11の外端11eと第2補強ゴム12の外端12eとの間のタイヤ半径方向の距離Laは、タイヤ断面高さ(図1に示す)Hの2%以上であるのが望ましい。前記距離Laが過度に大きい場合、タイヤ1の質量が増加して操縦安定性能を悪化させるおそれがある。このため、前記距離Laは、タイヤ断面高さHの6%以下が望ましい。
図3は、第1補強ゴム11及び第2補強ゴム12の断面積を概念的に示すタイヤ子午線断面図である。図3に示されるように、ビードコア5の外端5eよりもタイヤ半径方向の内側において、第2補強ゴム12の断面積A2は、第1補強ゴム11の断面積A1の10%~50%であるのが望ましい。前記断面積A2が前記断面積A1の10%未満の場合、ビードコア5よりもタイヤ半径方向内側のビード部4の剛性を効果的に低減することができず、リム組み作業性や乗り心地性能を高めれないおそれがある。前記断面積A2が前記断面積A1の50%を超える場合、ビードコア5よりもタイヤ半径方向内側のビード部4の剛性が過度に小さくなり、操縦安定性能が悪化するおそれがある。このため、前記断面積A2は、前記断面積A1の20%以上がより望ましく、40%以下がより望ましい。
ビードコア5の外端5eよりもタイヤ半径方向の外側において、第2補強ゴム12の断面積A4は、第1補強ゴム11の断面積A3の30%~70%であるのが望ましい。前記断面積A4が前記断面積A3の40%未満の場合、振動吸収効果が小さくなるおそれがある。前記断面積A4が前記断面積A3の70%を超える場合、ビード部4の剛性が過度に低減されるおそれがある。
第1補強ゴム11の複素弾性率E*1は、5MPa以上であるのが望ましい。第1補強ゴム11の複素弾性率E*1が5MPa未満の場合、ビード部4の剛性を効果的に高めることができず、操縦安定性能が悪化するおそれがある。第1補強ゴム11の複素弾性率E*1が過度に大きい場合、ビード部4の縦バネが大きくなり、乗り心地性能が悪化するおそれがある。このため、第1補強ゴム11の複素弾性率E*1は、25MPa以下が望ましい。
本明細書において、「複素弾性率E*」とは、JIS-K6394の規定に準じて、次に示される条件で、株式会社岩本製作所製の「粘弾性スペクトロメータ」を用いて測定した値である。
初期歪み:10%
振幅:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張り
測定温度:70℃
第2補強ゴム12の複素弾性率E*2は、20MPa以下であるのが望ましい。第2補強ゴム12の複素弾性率E*2が20MPaを超える場合、路面の振動を効果的に吸収できないおそれがある。第2補強ゴム12の複素弾性率E*2が過度に小さい場合、リムに対する嵌合圧が小さくなり過ぎ、リムずれが生じ易くなるおそれがある。このため、第2補強ゴム12の複素弾性率E*2は、3MPa以上が望ましい。
このような観点より、第2補強ゴム12の複素弾性率E*2は、第1補強ゴム11の複素弾性率E*1よりも5~25MPa小さいのが望ましい。
上述の作用をさらに効果的に発揮させるために、第1補強ゴム11のゴム硬さは、65~95度であるのが望ましい。また、第2補強ゴム12のゴム硬さは、55~90度であるのが望ましい。さらに、第2補強ゴム12のゴム硬さは、第1補強ゴム11のゴム硬さよりも5~15度小さいのが望ましい。
本明細書において「ゴム硬さ」とは、JIS-K6253に準拠し、23℃の環境下におけるデュロメータータイプAによる硬さである。
ビードエーペックスゴム8の複素弾性率E*3は、第2補強ゴム12の複素弾性率E*2よりも5~25MPa大きいのが望ましい。このようなビードエーペックスゴム8は、ビード部4の横剛性を高めて、操縦安定性能を向上する。同様の観点より、ビードエーペックスゴム8のゴム硬さは、第2補強ゴム12のゴム硬さと同じ又は第2補強ゴム12のゴム硬さとの差が15度以下で大きいのが望ましい。
図2に示されるように、ビードエーペックスゴム8のタイヤ半径方向の高さHbは、第2補強ゴム12のビードコア5の外端5eからのタイヤ半径方向の高さHaの0.2~0.5倍であるのが望ましい。ビードエーペックスゴム8の高さHbが第2補強ゴム12の高さHaの0.2倍未満の場合、ビード部4の剛性が小さくなり、操縦安定性能が悪化するおそれがある。ビードエーペックスゴム8の高さHbが第2補強ゴム12の高さHaの0.5倍を超える場合、ビード部4の剛性が過度に大きくなり、乗り心地性能が低下するおそれがある。
図3に示されるように、上述の作用を効果的に発揮させるために、ビードコア5の外端5eよりもタイヤ半径方向の外側において、ビードエーペックスゴム8の断面積A5は、第2補強ゴム12の断面積A4の40%~80%であるのが望ましい。
以上、本発明の実施形態について、詳述したが、本発明は例示の実施形態に限定されるものではなく、種々の態様に変形して実施し得るのは言うまでもない。
図1の基本構造をなすサイズが275/65R18の空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作され、乗り心地性能、操縦安定性能及びリム組み作業性がテストされた。各タイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
第1補強ゴム: 15MPa(複素弾性率) 、72度(ゴム硬さ)
第2補強ゴム: 8MPa(複素弾性率) 、65度(ゴム硬さ)
ビードエーペックスゴムゴム: 9MPa(複素弾性率) 、68度(ゴム硬さ)
表1中のA:ビードコアのタイヤ半径方向外側へ3mm離間
同B:ビードコアのタイヤ軸方向外側で、そのタイヤ半径方向の外端と内端との間の中間位置
同C:ビードコアのタイヤ軸方向外側で、カーカスのタイヤ半径方向の最内側位置よりもタイヤ半径方向の内側
同D:カーカスの最内側位置よりもタイヤ半径方向内側、かつ、ビードコアの中心とタイヤ軸方向の内端5fとの間の位置
同E:図2に記載の通り
実施例1ないし5は、断面積A1が同じである。
実施例6ないし9は、断面積A3+断面積A4が同じである。
実施例10、11は、断面積A4が同じである。
<乗り心地性能及び操縦安定性能>
試供タイヤが、下記の条件で、排気量3700ccの四輪駆動車の全輪に装着された。テストドライバーが、この車両を乾燥アスファルト路面のテストコースを走行させ、レーンチェンジ時や直進走行時の安定性に関する乗り心地性能、並びに、駆動、制動及び旋回性等に関する操縦安定性能がテストドライバーの官能により評価された。結果は、比較例1を100とする評点であり、数値が大きい程良好である。
リム:18×8.0J
内圧:230kPa
<リム組み作業性>
各試供タイヤを正規リムに装着する際の嵌合のし易さが作業者の官能によって評価された。結果は、比較例1を100とする評点であり、数値が大きい程、嵌合し易いことを示す。
テストの結果などが表1に示される。
Figure 0007059746000001
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて操縦安定性能の悪化が抑制されるとともに、乗り心地性能が向上していることが確認できた。また、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、リム組み作業性が向上していることが確認できた。さらに、補強ゴムの複素弾性率を好ましい範囲で変化させたが、同様の結果であった。
1 空気入りタイヤ
4 ビード部
4A 外面
5 ビードコア
5e 外端
6 カーカス
9 補強ゴム
11 第1補強ゴム
12 第2補強ゴム
12i 内端

Claims (5)

  1. トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る本体部と、前記ビードコアの周りで折り返された折返し部とを含むカーカスプライを有するカーカス、及び、前記ビード部で前記カーカスプライの前記折返し部のタイヤ軸方向の外側に配された補強ゴムとを含む空気入りタイヤであって、
    前記補強ゴムは、前記ビード部の外面を形成する第1補強ゴムと、前記第1補強ゴムよりも複素弾性率が小さい第2補強ゴムとを含み、
    前記第2補強ゴムのタイヤ半径方向の内端は、前記ビードコアのタイヤ半径方向の外端よりもタイヤ半径方向の内側に位置し、
    前記第1補強ゴムの一部は、前記ビードコアの前記外端よりもタイヤ半径方向の内側に配され、
    前記ビードコアの前記外端よりもタイヤ半径方向の内側において、前記第2補強ゴムの断面積は、前記第1補強ゴムの断面積の10%~50%である、
    空気入りタイヤ。
  2. 前記第2補強ゴムの前記内端は、前記カーカスのタイヤ半径方向の最内側位置よりもタイヤ半径方向の内側に位置する、請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第2補強ゴムの前記内端は、前記ビードコアのタイヤ軸方向の中心よりもタイヤ軸方向の内側に位置する、請求項2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第2補強ゴムは、前記第1補強ゴムのタイヤ軸方向の内側に配される、請求項1ないし3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第2補強ゴムのタイヤ半径方向の外端は、前記第1補強ゴムのタイヤ半径方向の外端よりもタイヤ半径方向の外側に位置する、請求項1ないし4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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