JP7057496B2 - 構造体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
好ましくは、前記記載の方法であって、前記金型は、前記金型のキャビティの内面に係合凸部を備え、前記インサート部材は、係合凹部を備え、前記インサート工程では、前記係合凹部を前記係合凸部に係合させることによって、前記金型に前記インサート部材を設置し、前記貫通孔は、前記係合凹部に連通するように設けられる、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記インサート部材は、前記金型のキャビティの内面に設けられた凹部に収容されて設置される、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記インサート部材は、一対の柱部と、これらを連結するブリッジ部を備え、前記柱部は、前記ブリッジ部よりも前記樹脂シートの方向に突出し、前記貫通孔は、前記ブリッジ部に設けられる、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記インサート部材は、基部と、前記基部から前記樹脂シートに向かって突出する突起を備え、前記貫通孔は、前記突起に隣接した位置において前記基部に設けられるか、又は前記突起の側面に設けられる、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記突起は、屈曲部を有する、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記インサート部材は、柱部を備え、前記柱部は、収容凹部を備え、前記収容凹部には、別の部材が挿入される、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記金型は、第1及び第2金型を備え、前記樹脂シートは、第1及び第2樹脂シートを備え、前記インサート部材は、第1金型に設置され、前記インサート部材は、柱部を備え、前記成形工程では、第1及び第2樹脂シートは、それぞれ、第1及び第2金型によって成形され、かつ前記柱部の先端に対向する部位において、第1及び第2樹脂シートが溶着された溶着部が形成される、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記柱部の先端に、前記溶着部の表面に沿った方向に突出する突出部が設けられている、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記インサート部材は、中空部を有し、前記貫通孔は、前記中空部に連通されており、前記中空部には、第2貫通孔が連通されており、前記成形工程では、第2貫通孔、前記中空部及び前記貫通孔を通じた減圧によって前記樹脂シートを吸引する、方法である。
本発明の別の観点によれば、樹脂成形体と、インサート部材を備える、構造体であって、前記樹脂成形体は、樹脂壁を備え、前記インサート部材は、貫通孔を備え、前記樹脂壁は、前記貫通孔の縁に密着している、構造体が提供される。
好ましくは、前記記載の構造体であって、前記インサート部材は、一対の柱部と、これらを連結するブリッジ部を備え、前記柱部は、前記ブリッジ部よりも前記樹脂壁の方向に突出し、前記貫通孔は、前記ブリッジ部に設けられる、構造体である。
好ましくは、前記記載の構造体であって、前記インサート部材は、基部と、前記基部から前記樹脂壁に向かって突出する突起を備え、前記貫通孔は、前記突起に隣接した位置において前記基部に設けられるか、又は前記突起の側面に設けられる、構造体である。
好ましくは、前記記載の構造体であって、前記突起は、屈曲部を有する、構造体である。
好ましくは、前記記載の構造体であって、前記インサート部材は、柱部を備え、前記柱部は、収容凹部を備え、前記収容凹部には、別の部材が挿入される、構造体である。
好ましくは、前記記載の構造体であって、前記樹脂壁は、互いに対向する表壁及び裏壁を備え、前記インサート部材は、柱部を備え、前記柱部の先端に対向する部位において、前記表壁及び前記裏壁が溶着された溶着部が形成される、構造体である。
好ましくは、前記記載の構造体であって、前記柱部の先端に、前記溶着部の表面に沿った方向に突出する突出部が設けられている、構造体である。
本実施形態では、特許請求の範囲の「構造体」は、樹脂製パネル1である。
図1~図4に示すように、本発明の一実施形態に係る樹脂製パネル1は、平面視において矩形状の樹脂成形体2に覆われたパネルである。
次に、図5を用いて、本発明の一実施形態の樹脂製パネル1の製造方法の実施に利用可能な成形機10について説明する。
ホッパー12は、原料樹脂11を押出機13のシリンダ13a内に投入するために用いられる。原料樹脂11の形態は、特に限定されないが、通常は、ペレット状である。原料樹脂は、例えばポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂であり、ポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物などが挙げられる。原料樹脂11は、ホッパー12からシリンダ13a内に投入された後、シリンダ13a内で加熱されることによって溶融されて溶融樹脂になる。また、シリンダ13a内に配置されたスクリューの回転によってシリンダ13aの先端に向けて搬送される。スクリューは、シリンダ13a内に配置され、その回転によって溶融樹脂を混練しながら搬送する。スクリューの基端にはギア装置が設けられており、ギア装置によってスクリューが回転駆動される。
原料樹脂は、シリンダ13aの樹脂押出口から押し出され、連結管25を通じてアキュームレータ17内に注入される。アキュームレータ17は、シリンダ17aとその内部で摺動可能なピストン17bを備えており、シリンダ17a内に溶融樹脂11aが貯留可能になっている。そして、シリンダ17a内に溶融樹脂11aが所定量貯留された後にピストン17bを移動させることによって、連結管27を通じて溶融樹脂11aをTダイ18内に設けられたスリットから押し出して垂下させて溶融状態の第1及び第2樹脂シート23a,23bを形成する。
樹脂シート23a,23bは、金型21,22間に導かれる。
次に、図5~図9を用いて、本発明の第1実施形態の樹脂製パネル1の製造方法について説明する。本実施形態の方法は、インサート工程と、成形工程を備える。以下、詳細に説明する。
図5~図6に示すように、インサート工程では、金型21にインサート部材7を設置する。具体的には、金型21の係合凸部21fにインサート部材7の係合凹部7b1を係合させる。この状態で、係合凸部21fの減圧吸引孔21f1と、係合凹部7b1の貫通孔7b2が連通する。
成形工程では、溶融状態の樹脂シート23a,23bを成形する。成形工程は、例えば、垂下工程、賦形工程、コア材溶着工程、型閉じ工程を備える。
垂下工程では、図6に示すように、金型21,22間に、溶融樹脂11aをTダイ18のスリットから押し出して垂下させて形成した樹脂シート23a,23bを垂下する。本実施形態では、Tダイ18から押し出された樹脂シート23a,23bをそのまま使用するダイレクト真空成形が行われるので、樹脂シート23a,23bは、成形前に室温にまで冷却されて固化されることがなく、固化された樹脂シート23a,23bが成形前に加熱されることもない。
賦形工程では、図6~図7に示すように、金型21,22によって樹脂シート23a、23bを減圧吸引して樹脂シート23a,23bを賦形する。金型21では、樹脂シート23aは、キャビティ21bの内面21b1及びインサート部材7の外形に沿った形状に賦形される。樹脂シート23bは、キャビティ22bの内面22b1に沿った形状に賦形される。樹脂シート23a,23bを賦形するタイミングは、ずれていてもよく、例えば、コア材溶着工程の後に樹脂シート23bを賦形したり、型締め工程において樹脂シート23bを賦形したりしてもよい。
コア材溶着工程では、図7~図8に示すように、コア材3を樹脂シート23aに溶着させる。コア材3は、不図示の治具を用いて、樹脂シート23a,23bの間に配置し、樹脂シート23aに向かって移動させることによって、樹脂シート23aに溶着させる。治具は、治具に設けられた吸盤等により、コア材3を吸引することで、コア材3を支持する。コア材3は、コア材3の穴部3aにインサート部材7が挿入されるように配置する。
型閉じ工程では、図8~図9に示すように、金型21,22を閉じる。これにより、ピンチオフ部21d,22dに隣接した部位において樹脂シート23a,23bが互いに溶着されて樹脂成形体2が形成される。また、この際に、柱部7aの先端に対応する部位において樹脂シート23a,23bが圧縮及び溶着されて溶着部2wが形成される。柱部7aの先端が溶着部2wに当接しており、柱部7aの先端に突出部7a1が設けられている分だけ、柱部7aが溶着部2wに当接する面積が大きくなっており、その分、強度が高められる。
2-1.樹脂製パネル1
図10~図11を用いて、本発明の第2実施形態の樹脂製パネル1について説明する。本実施形態の樹脂製パネル1は、第1実施形態と類似しており、インサート部材7の構造の違いが主な相違点である。以下、相違点を中心に説明する。
次に、図12~図16を用いて、本発明の第1実施形態の樹脂製パネル1の製造方法について説明する。本実施形態の樹脂製パネル1の製造方法は、第1実施形態に類似しているが、金型21の形状の違いが主な相違点である。以下、相違点を中心に説明する。
図12~図13に示すように、インサート工程では、金型21にインサート部材7を設置する。本実施形態では、金型21には係合凸部21fが設けられておらず、インサート部材7を収容する収容凹部21gが設けられている。このため、インサート工程では、インサート部材7を収容凹部21gに収容することによって、金型21にインサート部材7を設置する。
成形工程では、樹脂シート23a,23bを成形する。成形工程は、例えば、垂下工程、賦形工程、コア材溶着工程、型閉じ工程を備える。
垂下工程では、図13に示すように、金型21,22間に樹脂シート23a,23bを垂下する。
賦形工程では、図13~図14に示すように、金型21,22によって樹脂シート23a、23bを減圧吸引して樹脂シート23a,23bを賦形する。インサート部材7においては、貫通孔7g、中空部7f、貫通孔7c1を通じて樹脂シート23aが吸引される。
コア材溶着工程では、図14~図15に示すように、コア材3を樹脂シート23aに溶着させる。コア材3は、コア材3の収容凹部3bにインサート部材7が挿入されるように配置する。
型閉じ工程では、図15~図16に示すように、金型21,22を閉じる。これにより、ピンチオフ部21d,22dに隣接した部位において樹脂シート23a,23bが互いに溶着されて樹脂成形体2が形成される。
・コア材3は省略可能である。
・樹脂シートは、1枚であってもよい。
・樹脂シートは、筒状であってもよい。
・固化後に再加熱して溶融状態とした樹脂シートを成形してもよい。
1a :パネル部
1b :突出部
2 :樹脂成形体
2f :表壁
2f1 :凹部
2r :裏壁
2s :周囲壁
2w :溶着部
3 :コア材
3a :穴部
3b :収容凹部
7 :インサート部材
7a :柱部
7a1 :突出部
7a2 :収容凹部
7b :ブリッジ部
7b1 :係合凹部
7b2 :貫通孔
7c :基部
7c1 :貫通孔
7d :突起
7e :屈曲部
7f :中空部
7g :第2貫通孔
8 :ナット
10 :成形機
11 :原料樹脂
11a :溶融樹脂
12 :ホッパー
13 :押出機
13a :シリンダ
14 :樹脂供給装置
17 :アキュームレータ
17a :シリンダ
17b :ピストン
18 :Tダイ
21 :第1金型
21b :キャビティ
21b1 :内面
21d :ピンチオフ部
21e :吸引ノズル
21f :係合凸部
21f1 :減圧吸引孔
21g :収容凹部
22 :第2金型
22b :キャビティ
22b1 :内面
22d :ピンチオフ部
23a :第1樹脂シート
23b :第2樹脂シート
25 :連結管
26 :バリ
27 :連結管
Claims (7)
- 樹脂成形体と、インサート部材を備える、構造体であって、
前記樹脂成形体は、樹脂壁を備え、
前記樹脂壁は、間隔をおいて対向する表壁と裏壁を備え、
前記表壁は、前記裏壁に向かって凹む凹部を備え、
前記インサート部材は、前記凹部内に配置され、
前記インサート部材は、柱部を備え、
前記柱部に対向する位置において、前記表壁と前記裏壁が溶着されて溶着部となり、
前記柱部には、別の部材を収容可能な収容凹部が設けられており、
前記収容凹部には、ナットが収容されている、構造体。 - 請求項1に記載の構造体であって、
前記ナットは、前記収容凹部内に圧入されている、構造体。 - 請求項1又は請求項2に記載の構造体であって、
前記表壁側の表面において、前記インサート部材と前記表壁は、面一になっている、構造体。 - 請求項1~請求項3の何れか1つに記載の構造体であって、
前記柱部の先端に、前記溶着部の表面に沿った方向に突出する突出部が設けられている、構造体。 - インサート工程と、成形工程を備える、構造体の製造方法であって、
前記インサート工程では、金型にインサート部材を設置し、
前記成形工程では、溶融状態の樹脂シートの成形を行い、
前記金型は、第1及び第2金型を備え、
前記樹脂シートは、第1及び第2樹脂シートを備え、
前記インサート部材は、第1金型に設置され、
前記インサート部材は、柱部を備え、
前記成形工程では、第1及び第2樹脂シートは、それぞれ、第1及び第2金型によって成形され、かつ前記柱部の先端に対向する部位において、第1及び第2樹脂シートが溶着された溶着部が形成され、
前記インサート部材は、柱部を備え、
前記柱部は、別の部材を収容可能な収容凹部を備え、
前記収容凹部内にナットを収容する工程を備える、方法。 - 請求項5に記載の方法であって、
前記柱部の先端に、前記溶着部の表面に沿った方向に突出する突出部が設けられている、方法。 - 請求項5又は請求項6に記載の方法であって、
前記ナットは、前記収容凹部内に圧入される、方法。
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