JP7055927B1 - 蓄電池制御方法及び蓄電池制御プログラム - Google Patents

蓄電池制御方法及び蓄電池制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】蓄電池の容量劣化を簡易に抑制できる蓄電池制御方法及び蓄電池制御プログラムを得る。【解決手段】蓄電池制御方法は、複数の蓄電池に対し、放電時に容量劣化が進行しづらい順であると予測される放電優先順位又は充電時に容量劣化が進行しづらい順であると予測される充電優先順位を決定し、複数の蓄電池を放電優先順位に基づいて放電し、又は複数の蓄電池を充電優先順位に基づいて充電する。【選択図】図5

Description

本願の開示する技術は、蓄電池制御方法及び蓄電池制御プログラムに関する。
蓄電池の充放電を制御する各種の技術がある。たとえば特許文献1には、電力系統からの電力調整要求に基づき配下の複数の蓄電池に対して充放電制御を行う蓄電池制御システムが記載されている。具体的には、蓄電池の蓄電池情報に基づき該蓄電池の現在の蓄電容量を算出する蓄電容量算出手段と、蓄電池の運転を停止する際の目標蓄電容量を設定する目標蓄電容量設定手段と、予め設定された容量劣化速度相関情報に現在蓄電容量及び目標蓄電容量を適用して、各蓄電容量に対する現在容量劣化速度及び目標容量劣化速度を算出する容量劣化速度算出手段と、運転開始時からの経過時間をt、容量劣化速度が蓄電容量に応じて変動する場合の当該容量劣化速度の時間積分値を容量劣化量DSOC変動(t)、容量劣化速度が蓄電容量にかかわらず一定とした場合の当該容量劣化速度の時間積分値を容量劣化量DSOC一定(t)とした際に、容量劣化量DSOC変動(t)≦容量劣化量DSOC一定(t)の容量劣化量抑制条件を満たすように複数の蓄電池に電力を配分する電力配分手段と、を備えている。
特許文献2には、複数の蓄電池が並列に接続されて、蓄電池の電力を負荷に供給する電力変換システムが記載されている。この電力変換システムは、複数の蓄電池の各々の劣化情報を取得する劣化情報取得装置と、前記蓄電池の温度情報を検出する温度情報取得装置と、前記劣化情報取得装置による前記蓄電池の劣化情報と前記温度情報取得装置による前記蓄電池の温度情報に基づいて前記蓄電池用電力変換器を制御する制御装置とを備え、複数の前記蓄電池の劣化の状態を一致し得るようにしている。
特許文献3には、蓄電池の劣化状態を予測する蓄電池の劣化予測方法が記載されている。この劣化予測方法は、蓄電池の容量の時間経過に伴う劣化状況を、複数の温度域における蓄電池温度Tの在時間をパラメータとして表す演算式を求めておき、蓄電池の、時間経過に伴う予想温度変化から上記各温度域における蓄電池温度Tの在時間を把握し、その各温度域における蓄電池温度Tの在時間を演算式に当てはめることにより、蓄電池の劣化状況を予測する。
特許文献4には、蓄電池の充放電を制御する蓄電池制御装置及び充放電制御方法が記載されている。具体的には、蓄電池の温度を予測する温度予測モデルを学習する温度予測モデル学習手段と、蓄電池における充放電と蓄電池の劣化との関係を表す劣化予測モデルを学習する劣化予測モデル学習手段と、温度予測モデル及び劣化予測モデルを基に蓄電池における充放電計画の最適化に用いられる目的関数を生成する目的関数生成手段と、所定の制約条件の下で目的関数を最適化する蓄電池における充放電計画を作成する計画作成手段とを含んでいる。
特許文献5には、充放電配分制御装置、充放電配分制御システム、および充放電配分制御方法が記載されている。この技術では、電力系統に電力変換器を介して連系接続される蓄電池を含む複数の蓄電ユニットに、充放電要求量を受けて、充放電指令を送信する充放電配分制御装置は、劣化速度導出部と配分率決定部と充放電量算出部と充放電指令部とを備える。劣化速度導出部は、各蓄電池の内部温度と各蓄電池の劣化速度特性に基づいて各蓄電池の劣化速度を求める。配分率決定部は、劣化速度導出部の出力信号を受け、劣化速度がより小さい蓄電池に対してより大きい配分率を設定する。充放電量算出部は、配分率決定部の出力信号を受け、充放電要求量に対し各蓄電池の配分率を乗算して得た各値を各蓄電池の最大充放電量と比較して、各蓄電池の充放電指令値を算出する。充放電指令部は、充放電量算出部の出力信号を受け、複数の蓄電ユニットの各々に充放電指令値による充放電指令を送信する。
国際公開2016/114147号 国際公開2016/132586号 特開2003-161768号公報 国際公開2018/147194号 特開2013-191500号公報
特許文献1~5に記載される従来技術は、いずれも、蓄電池の充放電を制御することで、蓄電池の容量劣化の均一化を図ったり、容量劣化を予測したりするものである。
しかしながら、特許文献1では、現在容量劣化速度及び目標容量劣化速度を算出すると共に容量劣化速度の時間積分値を計算する等、劣化速度の算出が煩雑で、制御も複雑である。
引用文献2に記載される技術においても、複数の蓄電池の劣化情報と、蓄電池の温度情報と、に基づいて蓄電池用電力変換器を制御しており、劣化情報の取得が煩雑であり、制御も複雑である。
引用文献3では、蓄電池の所定の温度域での在時間を計測する必要があり、さらに、パラメータとして表される演算式を求めておく必要もあるため、予測の制御が複雑である。
引用文献4では、蓄電池の温度を予測する温度予測モデルや、蓄電池における充放電と劣化との関係を表す劣化予測モデルから、充放電計画の最適化に用いられる目的関数を生成しており、制御が複雑である。
引用文献5では、各蓄電池の劣化速度を求め、劣化速度が小さい蓄電池に対して大きい配分率を設定し、さらに、各蓄電池の配分率を乗算して得た各値を各蓄電池の最大充放電量と比較して各蓄電池の充放電指令値を算出しており、制御が複雑である。
本発明は上記事実を考慮し、蓄電池の容量劣化を簡易に抑制できる蓄電池制御方法及び蓄電池制御プログラムを得ることを目的とする。
複数の蓄電池を有する構成において、容量劣化の生じやすさが異なる蓄電池が存在することがある。しかしながら、容量劣化の生じやすい蓄電池が存在しているにも関わらす、いずれの蓄電池に対しても同じように充電又は放電を行うと、容量劣化の生じやすい蓄電池においては、容量劣化がより進行することがある。
第一態様の蓄電池制御方法では、複数の蓄電池に対し、放電時に容量劣化が進行しづらい順であると予測される放電優先順位又は充電時に容量劣化が進行しづらい順であると予測される充電優先順位を決定し、複数の前記蓄電池を前記放電優先順位に基づいて放電し、又は複数の前記蓄電池を前記充電優先順位に基づいて充電する。
複数の蓄電池を有する構成において、上記したように、蓄電池ごとに、容量劣化の生じやすさは異なる。第一態様では、複数の蓄電池に対し、放電優先順位又は充電優先順位を決定する。この放電優先順位は、放電時に容量劣化が進行しづらい順であると予測される蓄電池の優先順位である。また、充電優先順位は、充電時に容量劣化が進行しづらい順であると予測される蓄電池の優先順位である。複数の蓄電池に対し、放電による容量劣化が生じにくい蓄電池から優先的に放電することで、放電による容量劣化を抑制できる。また、複数の蓄電池に対し、充電による容量劣化の進行が生じにくい蓄電池から優先的に充電することで、充電による容量劣化を抑制できる。
そして、蓄電池の放電劣化を抑制するために、複雑な制御は不要であり、容量劣化を簡易に抑制できる。
第二態様では、前記放電優先順位及び前記充電優先順位の決定に、複数の前記蓄電池のそれぞれの満充電容量に対する充電量の割合を用いる。
複数の前記蓄電池のそれぞれにおける満充電容量に対する充電量の割合を用いることで、放電優先順位及び充電優先順位を適切に決定できる。
第三態様では、前記放電優先順位及び前記充電優先順位の決定に、複数の前記蓄電池のサイクル劣化の予測を用いる。
複数の蓄電池のサイクル劣化の予測を用いて放電優先順位及び充電優先順位を決定するので、サイクル劣化が生じやすい蓄電池の容量劣化を抑制できる。
第四態様では、前記放電優先順位及び前記充電優先順位の決定に、複数の前記蓄電池のカレンダー劣化の予測を用いる。
複数の蓄電池のカレンダー劣化の予測を用いて放電優先順位及び充電優先順位を決定するので、カレンダー劣化が生じやすい蓄電池の容量劣化を抑制できる。
本願では、蓄電池の容量劣化を簡易に抑制できる。
図1は第一実施形態の蓄電池制御方法に係る蓄電池を備えた蓄電池を示す構成図である。 図2は第一実施形態の蓄電池制御方法に係る蓄電池を放電状態で示す図である。 図3は第一実施形態の蓄電池制御方法に係る蓄電池を充電状態で示す図である。 図4は第一実施形態の蓄電池制御方法を行う制御部のハードウエア構成を示す構成図である。 図5は第一実施形態の蓄電池制御方法における放電時の制御を示すフローチャートである。 図6は複数の蓄電池と、これらの蓄電池の状態とを示す図である。 図7は第一実施形態の蓄電池制御方法における充電時の制御を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
図1には、第一実施形態の蓄電池16を備えた蓄電システム12の構成が示されている。また、図2及び図3には、蓄電池16の構成が概念的に示されている。
蓄電システム12は、複数の蓄電池16を備えた蓄電池ユニット14を有している。この蓄電池ユニット14のそれぞれの蓄電池16に対し、制御部18が、運転状態(充電及び放電のサイクルを行う動作)、及び、運転以外も含めた各種の制御を行う。
図2及び図3に示すように、蓄電池16は、容器20、正極22、負極24、電解質26及びセパレータ28を有している。正極22、負極24、電解質26及びセパレータ28は、容器20内に収容されている。本実施形態では、電解質26は液状の電解液であるが、液体ではない電解質を用いた蓄電池(いわゆる全固体電池)であってもよい。
正極22は正極活物質(本実施形態では、一例としてリチウムイオンを含有する金属酸化物)を、負極24は負極活物質(本実施形態では一例としてカーボン)を含有している。
放電時には、図2に示すように蓄電池16に負荷30が接続された状態となる。この状態で、負極活物質から稼働イオン(本実施形態ではリチウムイオン)34が離脱し、酸化反応が生じる。稼働イオン34は、電解質26を正極22側に移動して正極活物質に吸蔵される。負極では電子36が放出されるので、この電子36が負荷30を経て正極22に移動する。この電子36は、正極22において正極活物質に吸蔵され、還元反応が生じる。
これに対し、充電時には、図2に示すように蓄電池16に外部電源32が接続された状態となる。負極24に外部電源32から電子36が流れると共に、負極24では稼働イオン34が吸蔵される。正極22では、電子36が離脱して外部電源32へ流れると共に、稼働イオン34が放出され、電解質26を経て負極24に流れる。
蓄電池16では、このような放電と充電とを1つのサイクルとして運転され、このサイクルを繰り返し行うことが可能である。
図4には、蓄電池16の動作を制御する制御部18のハードウエア構成がブロック図として示されている。
制御部18は、コンピュータ40を有する。コンピュータ40は、プロセッサ42、メモリ44、ストレージ46、入力装置48、出力装置50、記憶媒体読取装置52及び通信I/F(Interface)54を有する。これらの各要素は、バス56を介して相互に通信可能に接続されている。
ストレージ46には、後述する蓄電池制御処理を実行するための蓄電池制御プログラム58が格納されている。プロセッサ42は、各種のプログラムを実行したり、各要素を制御したりすることが可能である。具体的には、プロセッサ42は、ストレージ46からプログラムを読み出し、メモリ44を作業領域としてプログラムを実行する。すなわち、プロセッサ42は、ストレージ46に格納されているプログラムに従って、各要素の制御及び各種の演算処理を行う。
メモリ44には、作業領域として、一時的にプログラム及び各種のデータを記憶可能である。
ストレージ46は、たとえば、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、及びSDD(Solid State Drive)等であり、各種プログラム及び各種データが格納される。このプログラムには、上記した蓄電池制御プログラム等のアプリケーションプログラムだけでなく、オペレーティングシステムも含まれる。
入力装置48は、コンピュータ40に対し各種の入力を行うための装置である。入力装置48としては、操作スイッチや操作ボタン等が含まれる他、パーソナルコンピュータ等に使用されるキーボードやマウス等のポインティングデバイス等を含んでいてもよい。
出力装置50は、コンピュータ40からの各種の情報を出力するための装置であり、たとえば、ディスプレイや表示ランプ、スピーカー等が含まれる。出力装置50としてタッチパネルディスプレイを用いることも可能であり、この場合には、タッチパネルディスプレイが入力装置48としても機能する。
記憶媒体読取装置52は、各種の記憶媒体に記憶されたデータの読み込み、及び、記憶媒体に対するデータの書き込みを行う装置である。記憶媒体としては、たとえば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM、ブルーレイディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ等を挙げることができる。
通信I/F54は、他の機器と通信するためのインターフェースである。通信のためには、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI(Fiber Distributed Dsta Interface)等の規格が用いられる。
本実施形態では、通信I/F54は、蓄電池16のそれぞれと通信することにより、蓄電池16のSOC(State Of Charge)を取得可能である。この通信は、無線であってもよいし、有線であってもよい。
さらに、ストレージ46には、複数の蓄電池16のそれぞれについて、「サイクル劣化」、「サイクル劣化の進行程度予測」、及び「カレンダー劣化」のデータが格納されている。この「サイクル劣化」は、蓄電池16の特定の状態、たとえば満充電状態から所定回数の充放電サイクルを経た状態での容量劣化の程度を示す指標である。「サイクル劣化の進行程度予測」は、蓄電池16が充放電を行う時点において、充放電サイクルの繰り返しにより、容量劣化がどの程度進行するか、を示す指標である。「カレンダー劣化」は、蓄電池16の特定の状態、たとえば満充電状態から所定時間経過後の容量劣化の程度を示す指標である。
本願の開示の技術において、「サイクル劣化」、「サイクル劣化の進行程度予測」、及び「カレンダー劣化」は、サイクル数及びSOCの関数である。すなわち、それぞれの蓄電池16において、サイクル数及びSOCの値が得られれば、これに対応する「サイクル劣化」、「サイクル劣化の進行程度予測」、及び「カレンダー劣化」の指標は決まる。なお、これらの指標は厳密に数値されていてもよいが、数値化されていなくても、サイクル数及びSOCの値に応じて、複数の蓄電池16の相対的な関係が明確になっていればよい。実際には、「サイクル劣化」、「サイクル劣化の進行程度予測」、及び「カレンダー劣化」は、たとえば、蓄電池16の製造時のデータ(セルデータ)から容易に取得できるので、たとえばデータベースとしてストレージ46に格納しておくことが可能である。
本願の開示の技術では、「サイクル劣化」、「サイクル劣化の進行程度予測」、及び「カレンダー劣化」の少なくとも一つを用いて、複数の蓄電池16における放電優先順位を決定し、容量低下を抑制する。たとえば、サイクル劣化の進行程度が相対的に小さい蓄電池16では、放電及び充電を行っても容量劣化は生じにくいため、放電優先順位及び充電優先順位を高くする。また、カレンダー劣化が相対的に生じやすい状態で放電及び充電を行わすに運転停止している蓄電池16があれば、放電優先順位及び充電優先順位を高くすることで、この状態が解消されるようにする。
次に、第一実施形態の蓄電池16を制御する蓄電池制御方法について説明する。蓄電池制御方法では、放電時には、図5に示すフローに従って、蓄電池制御処理が実行される。
複数の蓄電池16が放電すべき状態となった場合、制御部18は、ステップS102において、蓄電池16のそれぞれのSOCを取得する。
次に、制御部18は、ステップS104において、複数の蓄電池16における放電優先順位を決定する。
図6には、一例として、3つの蓄電池16A、16B、16Cを対象とした場合の、それぞれの蓄電池16の状態と、放電優先順位及び充電優先優位が示されている。
図6に示すように、蓄電池16A~16CのSOCで考えると、蓄電池16BはSOCの値が蓄電池16A及び蓄電池16Cよりも大きく、且つ放電によるサイクル劣化は小である。したがって、放電優先順位は、蓄電池16Bを最も高くすればよい。
次に、蓄電池16Aと蓄電池16Cとを比較する。SOCに着目すると、蓄電池16Aの方が蓄電池16CよりもSOCの値は小さい。しかしここで、放電によるサイクル劣化に着目すると、蓄電池16Cは、蓄電池16Aよりも、放電によるサイクル劣化がより進行しやすいことが分かる。すなわち、蓄電池16Aよりも蓄電池16Cの方が、サイクル数の増加(充放電の繰り返し)により容量劣化が進行する。そこで、放電優先順位は、蓄電池16Cよりも蓄電池16Aを高くする。
このようにして、放電優先順位は、蓄電池16B→蓄電池16A→蓄電池16Cの順となる。単にSOCのみに着目すると、SOCの高い順に蓄電池16B→蓄電池16C→蓄電池16Aとなる。しかしながら、本実施形態では、「放電によるサイクル劣化」にも着目しているため、SOCのみに着目した場合とは異なる放電優先順位となっている。
すなわち、蓄電池16Aと蓄電池16Cとの比較において、サイクル数の増加によって容量劣化が進行しやすい蓄電池16Cの放電優先順位を下げているので、3つの蓄電池16A~16Cを全体で考えた場合に、容量劣化を抑制できる。
制御部18は、ステップS106において放電優先順位を決定したのち、ステップS106に移行する。ステップS106では、決定された放電優先順位に従い、蓄電池16を放電する。
そして、制御部18は、ステップS108において、蓄電池制御処理の終了条件を満足しているか否かを判断する。終了条件とは、たとえば、蓄電池16の電源がオフにされた場合や、蓄電池16の使用者によって、蓄電池制御処理を終了する操作がなされた場合、等である。さらには、負荷30からの電力要求がなくなった場合も該当する。この判断が肯定された場合は、蓄電池制御処理を終了し、否定された場合は、ステップS102に戻る。
以上が、蓄電池制御方法における放電時の処理である。次に、蓄電池制御方法における充電時の処理について説明する。充電時には、図7に示すフローに従って、蓄電池制御処理が実行される。
複数の蓄電池16が充電すべき状態となった場合、制御部18は、ステップS202において、蓄電池16のそれぞれのSOCを取得する。
次に、制御部18は、ステップS204において、複数の蓄電池16のなかに、充電対象外の蓄電池16があるか否かを判定する。たとえば図6に示す例では、蓄電池16BではSOCが90%である。このようにSOCの値が高い蓄電池16については、充電の必要がない。すなわち、充電優先順位を決定するに際し、決定の前提としてSOCの値を用いている。なお、充電対象外であるか否かを判定するSOCの閾値は特に限定されないが、たとえば、90%以上の場合は充電対象外とする。
ステップS204の判断が否定された場合は、ステップS208に移行するが、この判断が肯定された場合は、ステップS206に移行する。ステップS206では、充電対象外の蓄電池16(図6の例では蓄電池16B)を、充電優先順位の順位付けから除外する。そして、蓄電池制御処理はステップS208に移行する。
ステップS208では、制御部18は、複数の蓄電池16における充電優先順位を決定する。図6に示す例では、ステップS206において、蓄電池16Bは充電優先順位の順位付けから除外されているので、蓄電池16Aと蓄電池16Cとで、充電優先順位を決定する。
図6に示すように、充電によるサイクル劣化は、蓄電池16Cよりも蓄電池16Aの方が大きい。すなわち、蓄電池16Cよりも蓄電池16Aの方が、充電によって容量劣化が進行しやすい。したがって、充電優先順位は、蓄電池16Aよりも蓄電池16Cを高くする。単純にSOCの値のみから蓄電池16Aと蓄電池16Cの充電優先順位を決定しようとすると、SOCの値がより小さい蓄電池16Aの方が蓄電池16Cよりも充電優先順位は高くなる。しかし、本実施形態では、「充電によるサイクル劣化」にも着目しているため、SOCのみに着目した場合とは異なる充電優先順位となっている。
なお、図6に示す「現SOCでのカレンダー劣化」とは、蓄電池制御処理を行っている時点でのSOCに対応するカレンダー劣化の進行程度である。この「現SOCでのカレンダー劣化」にも着目し、放電優先順位及び充電優先順位を決定してもよい。たとえば、実際の蓄電池16の運転状況によっては、充放電を行っていない時間が長い場合が想定され、この場合には、蓄電池16の容量劣化としてはカレンダー劣化が支配的となる。
このようにして、放電優先順位は、蓄電池16A→蓄電池16Cの順となる。蓄電池16Aと蓄電池16Cとの比較において、カレンダー劣化が充電により増大しやすい蓄電池16Cの充電優先順位を下げているので、3つの蓄電池16A~16Cを全体で考えた場合の容量劣化を抑制できる。
制御部18は、ステップS208において充電優先順位を決定したのち、ステップS210に移行する。ステップS210では、充電対象となっている蓄電池16に対し、決定された充電優先順位に従い、蓄電池16を放電する。
そして、制御部18は、ステップS212において、蓄電池制御処理の終了条件を満足しているか否かを判断する。終了条件とは、ステップS108の場合と同様に、たとえば、蓄電池16の電源がオフにされた場合や、蓄電池16の使用者によって、蓄電池制御処理を終了する操作がなされた場合等である。さらには、充電対象の蓄電池16のSOCが、所定値に達した場合も該当する。この判断が肯定された場合は、蓄電池制御処理を終了し、否定された場合は、ステップS102に戻る。
以上の説明から分かるように、複数の蓄電池16を有する構成において、充放電のサイクルや時間経過に伴う容量劣化の生じやすさは、蓄電池16ごとに異なる場合がある。本実施形態では、複数の蓄電池16に対して、放電優先順位及び充電優先順位を決定している。放電優先順位は、放電時に予測される容量劣化の進行が生じにくい順位である。複数の蓄電池16の放電時に、放電優先順位に基づいて、容量劣化が生じにくい蓄電池16から優先的に放電するので、このような放電優先順位に基づかずに放電する場合と比較して、容量劣化を抑制することができる。また、充電優先順位は、充電時に予測される容量劣化の進行が生じにくい順位である。複数の蓄電池16の充電時にも、充電優先順位に基づいて、容量劣化が生じにくい蓄電池16から優先的に充電するので、このような充電優先順位に基づかずに充電する場合と比較して、容量劣化を抑制することができる。
特に本実施形態では、複数の蓄電池16の放電優先順位の決定に、複数の蓄電池16のサイクル劣化の予測を用いている。したがって、充放電のサイクルを行う場合における放電時の容量結果を抑制できる。また、複数の蓄電池16の充電優先順位の決定に、複数の蓄電池16のサイクル劣化の予測を用いている。充電優先順位の決定にサイクル劣化の予測を用いると、充放電のサイクルを行う場合における充電時の容量結果を抑制できる。
また、本実施形態では、複数の蓄電池16の充電優先順位の決定に、上記したように、複数の蓄電池16のカレンダー劣化の予測を用いることも可能である。カレンダー劣化の予測を用いることで、たとえば満充電状態からの定時間経過した場合における充電時の容量劣化を抑制できる。なお、複数の蓄電池16の放電優先順位の決定に、複数の蓄電池のカレンダー劣化の予測を用いてもよい。放電優先順位の決定にカレンダー劣化の予測を用いると、たとえば満充電状態からの定時間経過した場合における放電時の容量劣化を抑制できる。
なお、複数の蓄電池16の放電優先順位又は充電優先順位の決定に、サイクル劣化の予測とカレンダー劣化の予測の両方を用いることが可能な構成としてもよい。この場合、たとえば、複数の蓄電池16の使用開始からの経過時間に応じて、サイクル劣化とカレンダー劣化のうち、放電又は充電による容量劣化に対しより支配的である方を用いるようにしてもよい。
本実施形態では、複数の蓄電池16の充電優先順位の決定に、SOCの値、すなわち、満充電容量に対する実際の充電量の割合を用いている。これにより、複数の蓄電池16の充電優先順位を、より適切に設定できる。たとえば、上記したように、特定の蓄電池16Bについて、充電優先順位の対象から除外することは、その一例である。また、複数の蓄電池16の放電優先順位の決定に、SOCの値を用いてもよい。たとえば、サイクル劣化が同程度である複数の蓄電池16が存在する場合には、SOCの値が大きい蓄電池16の放電優先順位を高めてもよい。加えて、SOCの値が所定の閾値よりも小さい蓄電池16が存在する場合は、そのような蓄電池16を放電優先順位の順位付けから除外してもよい。
本願の開示の技術において、複数の蓄電池16に対し、放電優先順位及び充電優先順位の両方が決定される必要はなく、いずれか一方のみが決定されるようになっていてもよい。複数の蓄電池16に対し、放電優先順位が決定される構成では、複数の蓄電池16の放電時において、容量劣化を抑制できる。複数の蓄電池16に対し、充電優先順位が決定される構成では、複数の蓄電池16の充電時において、容量劣化を抑制できる。
本願の開示の技術において、複数の蓄電池16に対して放電優先順位を決定するタイミングは、放電を実際に行う前の時点であってもよい。たとえば、複数の蓄電池16が初期状態から所定の充放電サイクル数、又は時間経過を経た段階で、放電優先順位を決定しておくようにしてもよい。同様に、複数の蓄電池16に対して充電優先順位を決定するタイミングも、充電を実際に行う前の時点であってもよい。たとえば、複数の蓄電池16が初期状態から所定の充放電サイクル数、又は時間経過を経た段階で、充電優先順位を決定しておくようにしてもよい。
本願の開示の技術において、蓄電ユニット14を構成している複数の蓄電池16のすべてに対し、一括で放電優先順位及び充電優先順位を決定する必要はない。たとえば、蓄電ユニット14を構成している複数の蓄電池16のうち、放電優先順位及び充電優先順位を決定する蓄電池16を予め複数選択しておいてもよい。また、蓄電ユニット14を構成している複数の蓄電池16をグループ分けし、それぞれのグループ内において、複数の蓄電池16の放電優先順位及び充電優先順位を決定してもよい。
以上説明したように、本実施形態では、複数の蓄電池16に対し、放電優先順位及び充電優先順位を決定する。放電優先順位は、放電時に容量劣化が進行しづらいと予測される蓄電池16の優先順位である。また、充電優先順位は、充電時に容量劣化が進行しづらいと予測される蓄電池16の優先順位である。放電時には、放電による容量劣化が生じにくい蓄電池16から順に放電する。充電時には、充電による容量劣化の進行が生じにくい蓄電池16から順に充電する。このため、複数の蓄電池16に対し、充電又は放電による容量劣化を抑制できる。蓄電池16の容量劣化を抑制するために複雑な制御等は不要であり、蓄電池16の容量劣化を簡易に抑制できる。
12 蓄電システム
14 蓄電池ユニット
16 蓄電池
18 制御部
40 コンピュータ
42 プロセッサ
58 蓄電池制御プログラム

Claims (5)

  1. 複数の蓄電池に対し、放電時に容量劣化が進行しづらい順であるとそれぞれの前記蓄電池の製造時のデータに基づいて予測される放電優先順位、又は充電時に容量劣化が進行しづらい順であるとそれぞれの前記蓄電池の製造時のデータに基づいて予測される充電優先順位を決定し、複数の前記蓄電池の満充電容量に対する充電量の割合であるSOCの大小に関わらず複数の前記蓄電池を前記放電優先順位に基づいて放電し、又は複数の前記蓄電池を前記充電優先順位に基づいて充電する、
    蓄電池制御方法。
  2. 前記放電優先順位及び前記充電優先順位の決定に、複数の前記蓄電池のそれぞれの前記SOCを用いる、請求項1に記載の蓄電池制御方法。
  3. 前記放電優先順位及び前記充電優先順位の決定に、複数の前記蓄電池のサイクル劣化の予測を用いる、請求項1又は請求項2に記載の蓄電池制御方法。
  4. 前記放電優先順位及び前記充電優先順位の決定に、複数の前記蓄電池のカレンダー劣化の予測を用いる、請求項1~請求項3の何れか一項に記載の蓄電池制御方法。
  5. コンピュータに、
    複数の蓄電池に対し、放電時に容量劣化が進行しづらい順であるとそれぞれの前記蓄電池の製造時のデータに基づいて予測される放電優先順位又は充電時に容量劣化が進行しづらい順であるとそれぞれの前記蓄電池の製造時のデータに基づいて予測される充電優先順位を決定し、複数の前記蓄電池の満充電容量に対する充電量の割合であるSOCの大小に関わらず複数の前記蓄電池の放電時には前記放電優先順位に基づいて放電し、複数の前記蓄電池の充電時には前記充電優先順位に基づいて充電を行う、
    処理を実行させるための蓄電池制御プログラム。
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