JP7053517B2 - スラグのエージング方法、土木材料の製造方法、およびスラグのエージング処理用水和促進剤 - Google Patents
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Description
[1]遊離CaO及び/又は遊離MgOを含有するスラグに対して、NaOH、KOH、NH3の中から選ばれる1種以上からなる水和促進剤を接触させた状態で、前記遊離CaO及び/又は遊離MgOを水和させるエージング処理を行うことを特徴とするスラグのエージング方法。
[2]上記[1]のエージング方法において、エージング処理が温水エージングであることを特徴とするスラグのエージング方法。
[3]上記[2]のエージング方法において、複数ロットのスラグを順次エージング処理する際に、1つのロットのスラグの温水エージングに用いた溶液を、次にエージング処理するロットのスラグの温水エージングに用いることを特徴とするスラグのエージング方法。
該工程(A)を経たCaO及び/又はMgOの水和物を含有するスラグに対して、炭酸塩、炭酸水素塩の中から選ばれる1種以上からなる炭酸化促進剤を接触させた状態で、前記水和物を炭酸化させるエージング処理を行う工程(B)を有することを特徴とするスラグのエージング方法。
[6]上記[4]のエージング方法において、工程(B)で用いる炭酸水素塩が炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウムの中から選ばれる1種以上であることを特徴とするスラグのエージング方法。
[7]上記[4]~[6]のいずれかのエージング方法において、工程(A)のエージング処理が温水エージングであることを特徴とするスラグのエージング方法。
[9]上記[4]~[8]のいずれかのエージング方法において、工程(B)のエージング処理が温水エージングであることを特徴とするスラグのエージング方法。
[11]上記[10]のエージング方法において、複数ロットのスラグを順次エージング処理する際に、工程(B)において、1つのロットのスラグの温水エージングに用いた溶液を、次にエージング処理するロットのスラグの温水エージングに用いることを特徴とするスラグのエージング方法。
該工程(A)の終了後に残存した水和促進剤をCO2と接触させて炭酸化することにより、炭酸塩、炭酸水素塩の中から選ばれる1種以上を生成させ、工程(A)を経たCaO及び/又はMgOの水和物を含有するスラグに対して、該生成物を炭酸化促進剤として接触させた状態で、前記水和物を炭酸化させるエージング処理を行う工程(B)を有することを特徴とするスラグのエージング方法。
[14]上記[12]のエージング方法において、工程(B)で生成する炭酸水素塩が炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウムの中から選ばれる1種以上であることを特徴とするスラグのエージング方法。
[15]上記[12]~[14]のいずれかのエージング方法において、工程(A)と工程(B)のエージング処理が温水エージングであることを特徴とするスラグのエージング方法。
[17]上記[16]のエージング方法において、複数ロットのスラグを順次エージング処理する際に、1つのロットのスラグに対する工程(B)の温水エージングに用いた溶液を、次にエージング処理するロットのスラグに対する工程(A)の温水エージングに用いることを特徴とするスラグのエージング方法。
[18]上記[12]~[17]のいずれかのエージング方法において、工程(B)のエージング処理において、スラグ中又はスラグが浸漬された温水中にCO2を吹き込むことを特徴とするスラグのエージング方法。
(i)遊離CaO及び/又は遊離MgOを水和させて水和物とする。
(ii)前記水和促進剤をCO2と接触させて炭酸化することにより、炭酸塩、炭酸水素塩の中から選ばれる1種以上を生成させ、該生成物を炭酸化促進剤として前記水和物を炭酸化させる。
[21]上記[19]のエージング方法において、生成する炭酸水素塩が炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウムの中から選ばれる1種以上であることを特徴とするスラグのエージング方法。
[22]上記[19]~[21]のいずれかのエージング方法において、エージング処理が温水エージングであることを特徴とするスラグのエージング方法。
[24]上記[1]~[23]のいずれかのエージング方法において、スラグが製鋼スラグであることを特徴とするスラグのエージング方法。
[25]スラグを上記[1]~[24]いずれかのエージング方法でエージング処理することにより、土木材料を製造することを特徴とする土木材料の製造方法。
[26]遊離CaO及び/又は遊離MgOを含有するスラグのエージング処理用の水和促進剤であって、NaOH、KOH、NH3の中から選ばれる1種以上からなることを特徴とするスラグのエージング処理用水和促進剤。
また、本発明のエージング方法は、特別な大型設備を設けるなどの設備的負担を要することなく、比較的簡便な設備を用いて実施することができる。
エージング処理の対象となるスラグの粒度は特に制限はないが、一般にはJIS A5015で規定する路盤材粒度で53mm以下が対象となる。また、スラグの微粒部分に膨張や高アルカリ水溶出の原因となる遊離CaOや遊離MgOが偏在する傾向があることから、例えば、粒度4.75mm以下のスラグを対象としてもよい。
このエージング方法は、遊離CaO及び/又は遊離MgOを含有するスラグに対して、特定の水和促進剤を接触させた状態で、前記遊離CaO及び/又は遊離MgOを水和させるエージング処理を行うものである。以下、説明の便宜上、遊離CaOを「CaO」、遊離MgOを「MgO」という。
水和促進剤としては、NaOH、KOH、NH3の中から選ばれる1種以上を用いる。この水和促進剤は、スラグ中のCaO、MgO(CaO及び/又はMgO)と反応し、CaO、MgOの水和を促進させるが、水和反応に消費されることはなく、水和反応に対して触媒的な働きをする。
CaO+2NaOH → Ca(OH)2+Na2O …(1a)
MgO+2NaOH → Mg(OH)2+Na2O …(1b)
Na2O+H2O → 2NaOH …(2)
CaO+H2O → Ca(OH)2 …(3a)
MgO+H2O → Mg(OH)2 …(3b)
CaO+2KOH → Ca(OH)2+K2O …(4a)
MgO+2KOH → Mg(OH)2+K2O …(4b)
K2O+H2O → 2KOH …(5)
CaO+H2O → Ca(OH)2 …(6a)
MgO+H2O → Mg(OH)2 …(6b)
CaO+H2O+2NH3 → Ca(OH)2+2NH3 …(7a)
MgO+H2O+2NH3 → Mg(OH)2+2NH3 …(7b)
エージング処理において、水和促進剤をスラグに接触させる方法は任意であるが、温水エージングの場合には、温水に水和促進剤を添加し、この水和促進剤を含む温水によりスラグをエージング処理すればよい。また、蒸気エージングや大気エージングの場合には、(i)水和促進剤を含む溶液(水溶液など)をスラグに散布する、(ii)スラグに水和促進剤を混合する、(iii)水和促進剤を含む溶液(水溶液など)にスラグを一時的に浸漬する、などのような方法を採ればよい。
水和促進剤の添加量に特別な制限はない。添加量が少ないと処理効率が低くなり、一方、添加量が多くなるとスラグに付着する水和促進剤成分の後処理(中和処理など)のための負荷が増大するので、水和促進剤の添加量はこれらの点を考慮して決めればよい。また、水の添加量も、エージングの種類に応じて適宜決めればよい。
エージング処理の処理時間(エージング期間)に特別な制限はないが、通常、スラグ中のCaO、MgOの水和が十分に進み、スラグの膨張抑制(水浸膨張比の低減)を達成できるように設定される。例えば、水浸膨張比(測定方法は実施例参照)1.0%以下を達成できるように処理時間が設定される。本発明のエージング方法によれば、従来法(単純な温水エージングや蒸気エージング)に較べてエージング期間を大幅に短縮できる利点がある。
また、エージング処理を実施する設備に特別な制限はなく、温水エージング、蒸気エージングなどを行う公知の設備を使用できる。
水和処理槽1では、温水中に水和促進剤としてNaOHが添加される。この水和処理槽1にCaOを含有するスラグが投入され、エージング処理(温水エージング)が行われる。この工程(A)では、上述した(1a)、(2)、(3a)式の反応によりCaOが水和してCa(OH)2が生じるが、水和促進剤として添加したNaOHは触媒的な働きをし、反応に消費されることはない。したがって、この水和促進剤を含む温水は、次のロットのスラグの温水エージングにそのまま使用することができる。この場合、新規な水和促進剤の投入は、不可避的に系外に持ち出される分を補充する程度でよい。
エージング処理(温水エージング)を終えたスラグは水和処理槽1から取り出され、脱水槽5で脱水処理された後、中和処理槽6で付着水のアルカリ分(NaOH)の中和処理がなされ、製品スラグとなる。中和処理槽6にはCO2含有ガスが供給され、アルカリ分(NaOH)の中和処理がなされる。
このエージング方法は、遊離CaO及び/又は遊離MgOを含有するスラグに対して、特定の水和促進剤を接触させた状態で、前記遊離CaO及び/又は遊離MgOを水和させるエージング処理を行う工程(A)と、この工程(A)を経たCaO及び/又はMgOの水和物を含有するスラグに対して、特定の炭酸化促進剤を接触させた状態で、前記水和物を炭酸化させるエージング処理を行う工程(B)を有するものである。以下、説明の便宜上、遊離CaOを「CaO」、遊離MgOを「MgO」という。
炭酸塩、炭酸水素塩の種類は特に制限はないが、例えば、炭酸塩としては炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸アンモニウム((NH4)2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)などが挙げられ、また、炭酸水素塩としては炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)、炭酸水素アンモニウム(NH4HCO3)、炭酸水素カリウム(KHCO3)などが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。
Ca(OH)2+Na2CO3 → CaCO3+2NaOH …(8a)
Mg(OH)2+Na2CO3 → MgCO3+2NaOH …(8b)
CaO+H2O+Na2CO3 → CaCO3+2NaOH …(8c)
MgO+H2O+Na2CO3 → MgCO3+2NaOH …(8d)
2NaOH+CO2 → Na2CO3+H2O …(9)
Ca(OH)2+CO2 → CaCO3+H2O …(10a)
Mg(OH)2+CO2 → MgCO3+H2O …(10b)
Ca(OH)2+K2CO3 → CaCO3+2KOH …(11a)
Mg(OH)2+K2CO3 → MgCO3+2KOH …(11b)
CaO+H2O+K2CO3 → CaCO3+2KOH …(11c)
MgO+H2O+K2CO3 → MgCO3+2KOH …(11d)
2KOH+CO2 → K2CO3+H2O …(12)
Ca(OH)2+CO2 → CaCO3+H2O …(13a)
Mg(OH)2+CO2 → MgCO3+H2O …(13b)
Ca(OH)2+(NH4)2CO3 → CaCO3+2NH3+2H2O …(14a)
Mg(OH)2+(NH4)2CO3 → MgCO3+2NH3+2H2O …(14b)
CaO+H2O+(NH4)2CO3 → CaCO3+2NH3+2H2O …(14c)
MgO+H2O+(NH4)2CO3 → MgCO3+2NH3+2H2O …(14d)
2NH3+H2O+CO2 → (NH4)2CO3 …(15)
Ca(OH)2+CO2 → CaCO3+H2O …(16a)
Mg(OH)2+CO2 → MgCO3+H2O …(16b)
Ca(OH)2+NaHCO3 → CaCO3+NaOH+H2O …(17a)
Mg(OH)2+NaHCO3 → MgCO3+NaOH+H2O …(17b)
CaO+H2O+NaHCO3 → CaCO3+NaOH+H2O …(17c)
MgO+H2O+NaHCO3 → MgCO3+NaOH+H2O …(17d)
2NaOH+CO2 → Na2CO3+H2O …(18-1)
Na2CO3+CO2+H2O → 2NaHCO3 …(18-2)
Ca(OH)2+CO2 → CaCO3+H2O …(19a)
Mg(OH)2+CO2 → MgCO3+H2O …(19b)
Ca(OH)2+KHCO3 → CaCO3+KOH+H2O …(20a)
Mg(OH)2+KHCO3 → MgCO3+KOH+H2O …(20b)
CaO+H2O+KHCO3 → CaCO3+KOH+H2O …(20c)
MgO+H2O+KHCO3 → MgCO3+KOH+H2O …(20d)
2KOH+CO2 → K2CO3+H2O …(21-1)
K2CO3+CO2+H2O → 2KHCO3 …(21-2)
Ca(OH)2+CO2 → CaCO3+H2O …(22a)
Mg(OH)2+CO2 → MgCO3+H2O …(22b)
Ca(OH)2+NH4HCO3 → CaCO3+NH3+2H2O …(23a)
Mg(OH)2+NH4HCO3 → MgCO3+NH3+2H2O …(23b)
CaO+H2O+NH4HCO3 → CaCO3+NH3+2H2O …(23c)
MgO+H2O+NH4HCO3 → MgCO3+NH3+2H2O …(23d)
2NH3+H2O+CO2 → (NH4)2CO3 …(24-1)
(NH4)2CO3+H2O+CO2 → 2NH4HCO3 …(24-2)
Ca(OH)2+CO2 → CaCO3+H2O …(25a)
Mg(OH)2+CO2 → MgCO3+H2O …(25b)
工程(B)のエージング処理において、炭酸化促進剤をスラグに接触させる方法は任意であるが、温水エージングの場合には、温水に炭酸化促進剤を添加し、この炭酸化促進剤を含む温水によりスラグをエージング処理すればよい。また、蒸気エージングや大気エージングの場合には、(i)炭酸化促進剤を含む溶液(水溶液など)をスラグに散布する、(ii)スラグに炭酸化促進剤を混合する、(iii)炭酸化促進剤を含む溶液(水溶液など)にスラグを一時的に浸漬する、などのような方法を採ればよい。
工程(B)においてスラグ中又は温水中にCO2(ガス)を吹き込むには、CO2含有ガス(例えば、冶金炉排ガス、燃焼排ガス、石灰焼成炉排ガスなど)を用いてもよい。CO2含有ガスのCO2濃度は特に制限はないが、処理効率上、CO2濃度が10vol%以上のCO2含有ガスを用いることが好ましい。
また、スラグ中にCO2(CO2含有ガスの場合を含む)を吹き込むには、例えば、吹き込みノズルを備えた蒸気配管が敷設された着生床の上にスラグを積み付け、蒸気配管の吹き込みノズルからスラグ層にCO2を吹き込むなどの方法を採ることができる。
スラグ中の可溶性CaO、可溶性MgO(水和し得るCaO、MgO)の含有量は、例えば、以下のような測定方法で求めることができる。
粒径0.075mm以下に粉砕したスラグ2gに蒸留水5gを加え、180℃のオートクレーブで24時間養生する。この処理により水和し得るCaO、MgOを全てCa(OH)2、Mg(OH)2に変換させる。この水和処理したスラグについて、以下のような熱重量分析を行う。この熱重量分析の条件は、温度範囲は常温~600℃、昇温速度は10℃/分、アルゴン雰囲気で流量は200mL/分とする。300-400℃での質量減少をMg(OH)2の脱水反応、400-500℃での質量減少をCa(OH)2の脱水反応によるものと考え、下記のように水和可能CaO量(可溶性CaO量)、水和可能MgO量(可溶性MgO量)を算出する。
水和可能MgO(mass%)=W300-400*40.3/18.0
水和可能CaO(mass%)=W400-500*56.1/18.0
ここで W300-400:300-400℃での脱水量(mass%)
W400-500:400-500℃での脱水量(mass%)
工程(B)のエージング処理の処理時間に特別な制限はないが、通常、スラグ中のCa(OH)2、Mg(OH)2の炭酸化が十分に進み、スラグの膨張抑制(水浸膨張比の低減)及びスラグからの高アルカリ水の溶出抑制(スラグ溶出水のpH低減)を達成できるように設定される。例えば、水浸膨張比(測定方法は実施例参照)1.0%以下、タンクリーチング試験で測定されるpH(測定方法は実施例参照)10.0以下を達成できるように処理時間が設定される。本発明のエージング方法によれば、従来法(単純な温水エージングや蒸気エージング)に較べてエージング期間を大幅に短縮できる利点がある。
水和処理槽1では、温水中に水和促進剤としてNaOHが添加される。この水和処理層1にCaOを含有するスラグが投入され、工程(A)のエージング処理(温水エージング)が行われる。この工程(A)では、上述した(1a)、(2)、(3a)式の反応によりCaOが水和してCa(OH)2が生じるが、水和促進剤として添加したNaOHは触媒的な働きをし、反応に消費されることはない。したがって、この水和促進剤を含む温水は、次のロットのスラグの温水エージングにそのまま使用することができる。この場合、新規な水和促進剤の投入は、不可避的に系外に持ち出される分を補充する程度でよい。
なお、図2の実施形態とは異なり、温水中にCO2を吹き込まない場合には、処理中に炭酸化促進剤(Na2CO3)が再生されないので、炭酸化促進剤は相応の添加量が必要となる。
工程(B)を終えたスラグは炭酸化処理槽2から取り出され、脱水槽5で脱水処理された後、中和処理槽6で付着水のアルカリ分(NaOH)の中和処理がなされ、製品スラグとなる。中和処理槽6には、炭酸化促進剤再生槽3を出たCO2含有ガスが供給され、アルカリ分(NaOH)の中和処理がなされる。
このエージング方法は、遊離CaO及び/又は遊離MgOを含有するスラグに対して、特定の水和促進剤を接触させた状態で、前記遊離CaO及び/又は遊離MgOを水和させるエージング処理を行う工程(A)と、この工程(A)の終了後に残存した水和促進剤をCO2と接触させて炭酸化することにより、炭酸塩、炭酸水素塩の中から選ばれる1種以上を生成させ、工程(A)を経たCaO及び/又はMgOの水和物を含有するスラグに対して、当該生成物を炭酸化促進剤として接触させた状態で、前記水和物を炭酸化させるエージング処理を行う工程(B)を有するものである。以下、説明の便宜上、遊離CaOを「CaO」、遊離MgOを「MgO」という。
工程(A)の終了後に残存した水和促進剤をCO2と接触させて炭酸化するために、通常、スラグ中又はスラグを浸漬した温水中にCO2(ガス)を吹き込む。このCO2の吹込みは当該エージング処理槽で行ってもよいし、別に用意された炭酸化促進剤生成槽で行ってもよい。
スラグ中又は温水中にCO2(ガス)を吹き込むには、CO2含有ガス(例えば、冶金炉排ガス、燃焼排ガス、石灰焼成炉排ガスなど)を用いてもよい。CO2含有ガスのCO2濃度は特に制限はないが、処理効率上、CO2濃度が10vol%以上のCO2含有ガスを用いることが好ましい。
スラグ中又はスラグを浸漬した温水中にCO2を吹き込む方法は、上述した本発明の第二のエージング方法と同様である。
2NaOH+CO2 → Na2CO3+H2O …(26)
Na2CO3+CO2+H2O → 2NaHCO3 …(27)
Ca(OH)2+Na2CO3 → CaCO3+2NaOH …(28a)
Mg(OH)2+Na2CO3 → MgCO3+2NaOH …(28b)
CaO+H2O+Na2CO3 → CaCO3+2NaOH …(28c)
MgO+H2O+Na2CO3 → MgCO3+2NaOH …(28d)
Ca(OH)2+NaHCO3 → CaCO3+NaOH+H2O …(29a)
Mg(OH)2+NaHCO3 → MgCO3+NaOH+H2O …(29b)
CaO+H2O+NaHCO3 → CaCO3+NaOH+H2O …(29c)
MgO+H2O+NaHCO3 → MgCO3+NaOH+H2O …(29d)
よって、工程(B)でのエージング処理の総括反応は、下記(30a)、(30b)式のとおりとなる。
Ca(OH)2+CO2 → CaCO3+H2O …(30a)
Mg(OH)2+CO2 → MgCO3+H2O …(30b)
2KOH+CO2 → K2CO3+H2O …(31)
K2CO3+CO2+H2O→ 2KHCO3 …(32)
Ca(OH)2+K2CO3 → CaCO3+2KOH …(33a)
Mg(OH)2+K2CO3 → MgCO3+2KOH …(33b)
CaO+H2O+K2CO3 → CaCO3+2KOH …(33c)
MgO+H2O+K2CO3 → MgCO3+2KOH …(33d)
Ca(OH)2+KHCO3 → CaCO3+KOH+H2O …(34a)
Mg(OH)2+KHCO3 → MgCO3+KOH+H2O …(34b)
CaO+H2O+KHCO3 → CaCO3+KOH+H2O …(34c)
MgO+H2O+KHCO3 → MgCO3+KOH+H2O …(34d)
よって、工程(B)でのエージング処理の総括反応は、下記(35a)、(35b)式のとおりとなる。
Ca(OH)2+CO2 → CaCO3+H2O …(35a)
Mg(OH)2+CO2 → MgCO3+H2O …(35b)
2NH3+H2O+CO2 → (NH4)2CO3 …(36)
(NH4)2CO3+H2O+CO2 → 2NH4HCO3 …(37)
Ca(OH)2+(NH4)2CO3 → CaCO3+2NH3+2H2O …(38a)
Mg(OH)2+(NH4)2CO3 → MgCO3+2NH3+2H2O …(38b)
CaO+H2O+(NH4)2CO3 → CaCO3+2NH3+2H2O …(38c)
MgO+H2O+(NH4)2CO3 → MgCO3+2NH3+2H2O …(38d)
Ca(OH)2+NH4HCO3 → CaCO3+NH3+2H2O …(39a)
Mg(OH)2+NH4HCO3 → MgCO3+NH3+2H2O …(39b)
CaO+H2O+NH4HCO3 → CaCO3+NH3+2H2O …(39c)
MgO+H2O+NH4HCO3 → MgCO3+NH3+2H2O …(39d)
よって、工程(B)でのエージング処理の総括反応は、下記(40a)、(40b)式のとおりとなる。
Ca(OH)2+CO2 → CaCO3+H2O …(40a)
Mg(OH)2+CO2 → MgCO3+H2O …(40b)
工程(A)、(B)のエージング処理において、水和促進剤(及びこの水和促進剤から生成する炭酸化促進剤)をスラグに接触させる方法は任意であるが、温水エージングの場合には、水和促進剤(及びこの水和促進剤から生成する炭酸化促進剤)を含む温水によりスラグをエージング処理すればよい。また、蒸気エージングや大気エージングの場合には、工程(A)を行うにあたり、(i)水和促進剤を含む溶液(水溶液など)をスラグに散布する、(ii)スラグに水和促進剤を混合する、(iii)水和促進剤を含む溶液(水溶液など)にスラグを一時的に浸漬する、などのような方法を採ればよい。
工程(B)のエージング処理の処理時間に特別な制限はないが、通常、スラグ中のCa(OH)2、Mg(OH)2の炭酸化が十分に進み、スラグの膨張抑制(水浸膨張比の低減)及びスラグからの高アルカリ水の溶出抑制(スラグ溶出水のpH低減)を達成できるように設定される。例えば、水浸膨張比(測定方法は実施例参照)1.0%以下、タンクリーチング試験で測定されるpH(測定方法は実施例参照)10.0以下を達成できるように処理時間が設定される。本発明のエージング方法によれば、従来法(単純な温水エージングや蒸気エージング)に較べてエージング期間を大幅に短縮できる利点がある。
工程(A)、(B)のエージング処理を実施する設備に特別な制限はなく、温水エージング、蒸気エージングなどを行う公知の設備を使用できるが、さきに述べたように、工程(A)、(B)を温水エージングで行うことが好ましいことから、1つの処理槽に入れられたスラグに対して、工程(A)のエージング処理と工程(B)のエージング処理を、それぞれ温水エージングにより順次行うようにすることが好ましい。
処理槽8では、温水中に水和促進剤としてNaOHが添加される。この処理層8にCaOを含有するスラグが投入され、工程(A)のエージング処理(温水エージング)が行われる。この工程(A)では、上述した(1a)、(2)、(3a)式の反応によりCaOが水和してCa(OH)2が生じるが、水和促進剤として添加したNaOHは触媒的な働きをし、反応に消費されることはない。
工程(B)を終えたスラグは処理槽8から取り出され、脱水槽5で脱水処理された後、中和処理槽6で付着水のアルカリ分(NaOH)の中和処理がなされ、製品スラグとなる。中和処理槽6には、炭酸化促進剤生成槽9を出たCO2含有ガスが供給され、アルカリ分(NaOH)の中和処理がなされる。
このエージング方法は、上述した本発明の第三のエージング方法における工程(A)の反応と工程(B)の反応が同時並行して生じるようにしたものである。すなわち、遊離CaO及び/又は遊離MgOを含有するスラグに対して、特定の水和促進剤を接触させた状態で、スラグ中又はスラグが浸漬された温水中にCO2を吹き込むことにより、当該スラグに対して下記(i),(ii)の反応を伴うエージング処理を行うものである。
(i)遊離CaO及び/又は遊離MgOを水和させて水和物とする。
(ii)前記水和促進剤をCO2と接触させて炭酸化することにより、炭酸塩、炭酸水素塩の中から選ばれる1種以上を生成させ、該生成物を炭酸化促進剤として前記水和物を炭酸化させる。
以下、説明の便宜上、遊離CaOを「CaO」、遊離MgOを「MgO」という。
スラグ中又はスラグを浸漬した温水中にCO2(ガス)を吹き込むには、CO2含有ガス(例えば、冶金炉排ガス、燃焼排ガス、石灰焼成炉排ガスなど)を用いてもよい。CO2含有ガスのCO2濃度は特に制限はないが、処理効率上、CO2濃度が10vol%以上のCO2含有ガスを用いることが好ましい。
スラグ中又はスラグを浸漬した温水中にCO2を吹き込む方法は、上述した本発明の第二のエージング方法と同様である。
このエージング処理において、水和促進剤(及びこの水和促進剤から生成する炭酸化促進剤)をスラグに接触させる方法は任意であるが、温水エージングの場合には、温水に水和促進剤を添加し、この水和促進剤(及びこの水和促進剤から生成する炭酸化促進剤)を含む温水によりスラグをエージング処理すればよい。また、蒸気エージングや大気エージングの場合には、工程(A)を行うにあたり、(i)水和促進剤を含む溶液(水溶液など)をスラグに散布する、(ii)スラグに水和促進剤を混合する、(iii)水和促進剤を含む溶液(水溶液など)にスラグを一時的に浸漬する、などのような方法を採ればよい。
エージング処理の処理時間(エージング期間)に特別な制限はないが、通常、スラグ中のCa(OH)2、Mg(OH)2の炭酸化が十分に進み、スラグの膨張抑制(水浸膨張比の低減)及びスラグからの高アルカリ水の溶出抑制(スラグ溶出水のpH低減)を達成できるように設定される。例えば、水浸膨張比(測定方法は実施例参照)1.0%以下、タンクリーチング試験で測定されるpH(測定方法は実施例参照)10.0以下を達成できるように処理時間が設定される。本発明のエージング方法によれば、従来法(単純な温水エージングや蒸気エージング)に較べてエージング期間を大幅に短縮できる利点がある。
エージング処理を実施する設備に特別な制限はなく、温水エージング、蒸気エージングなどを行う公知の設備を使用でき、温水エージングの場合には1つの処理槽に入れられたスラグに対して処理を行えばよい。
処理槽12には、CaOを含有するスラグが投入され、その温水中に水和促進剤としてNaOHが添加されるとともに、CO2が吹き込まれる。このエージング方法では、まず、上述した(1a)、(2)、(3a)式の反応によりCaOが水和してCa(OH)2が生じる(上述した(i)の反応)。水和促進剤として添加したNaOHは、触媒的な働きをするため水和反応に消費されることはないが、温水中に吹き込まれたCO2と反応し、NaOHが炭酸化してNa2CO3が生成する。そして、このNa2CO3を炭酸化促進剤としてスラグ中のCa(OH)2の炭酸化が促進されてCaCO3が生じる(上述した(ii)の反応)。ここでは、上述した(26)、(28a)、(30a)式(場合により、さらに(28c)式)の反応が生じる。この反応では、水和促進剤となるNaOHが再生成するので、この水和促進剤を含む温水は、次のロットのスラグの温水エージングにそのまま使用することができる。この場合、新規な水和促進剤の投入は、不可避的に系外に持ち出される分を補充する程度でよい。
エージング処理を終えたスラグは処理槽12から取り出され、脱水槽5で脱水処理された後、中和処理槽6で付着水のアルカリ分(NaOH)の中和処理がなされ、製品スラグとなる。中和処理槽6には、炭酸化促進剤生成槽13を出たCO2含有ガスが供給され、アルカリ分(NaOH)の中和処理がなされる。
また、以上述べたエージング方法に使用される本発明のエージング処理用水和促進剤は、遊離CaO及び/又は遊離MgOを含有するスラグのエージング処理用の水和促進剤であって、NaOH、KOH、NH3の中から選ばれる1種以上からなるものである。
各実施例でエージング処理されたスラグ及び未エージングのスラグについて、以下に示すような測定法により水浸膨張比と溶出水pHを測定した。その結果を、各実施例のエージング条件とともに表1に示す。
・発明例1
本発明の第一のエージング方法(図1の処理フロー参照)の実施例であり、水和促進剤としてNaOH(10.7kg)を用い、水和処理槽において温水エージング(50℃)を3日間行った。処理後のスラグは、脱水・中和槽において付着水をCO2で中和しながら脱水した。
・発明例2
本発明の第二のエージング方法(図2の処理フロー参照)の実施例であり、水和処理槽において発明例1と同じ条件で温水エージングした後、スラグを炭酸化処理槽に移し、炭酸化促進剤としてNa2CO3(28.3kg)を用いて温水エージング(50℃)を3日間行った。処理後のスラグは、脱水・中和槽において付着水をCO2で中和しながら脱水した。
本発明の第三のエージング方法(図3の処理フロー参照)の実施例であり、処理槽において発明例1と同じ条件で温水エージングした後、同じ処理槽においてCO2含有ガス(CO2濃度17vol%)を継続的に吹込み(平均CO2供給量0.17Nm3/h)、NaOH(水和促進剤)をCO2含有ガスと接触させてNa2CO3を生成させ、このNa2CO3を炭酸化促進剤としてさらに温水エージング(50℃)を3日間行った。処理後のスラグは、脱水・中和槽において付着水をCO2で中和しながら脱水した。
・発明例4
本発明の第四のエージング方法(図4の処理フロー参照)の実施例であり、水和促進剤としてNaOH(10.7kg)を用い、処理槽においてCO2含有ガス(CO2濃度17vol%)を継続的に吹込み(平均CO2供給量0.08Nm3/h)、温水エージング(50℃)を6日間行った。処理後のスラグは、脱水・中和槽において付着水をCO2で中和しながら脱水した。
水和促進剤、炭酸化促進剤を用いることなく、水和処理槽において温水エージング(50℃)を7日間行った。処理後のスラグは脱水槽において脱水した。
・比較例2
水和促進剤、炭酸化促進剤を用いることなく、反応容器(内径0.6m、内容積0.2m3)において蒸気エージング(100℃)を3日間行った。
・比較例3
水和促進剤を用いることなく、反応容器(内径0.6m、内容積0.2m3)において蒸気エージング(100℃)を3日間行った後、炭酸化促進剤を用いることなく、回転ドラムタイプの反応容器(内径0.6m、内容積0.2m3)において回転(10rpm)を付与しながらCO2含有ガス(CO2濃度17vol%、湿度100%)の吹込みによるガス炭酸化エージング(25℃)を3日間行った。
水和促進剤、炭酸化促進剤を用いることなく、回転ドラムタイプの反応容器(内径0.6m、内容積0.2m3)において回転(10rpm)を付与しながらCO2含有ガス(CO2濃度17vol%、湿度100%)の吹込みによるガス炭酸化エージング(25℃)を3日間行った。
・比較例5
水和促進剤、炭酸化促進剤を用いることなく、大気エージング(25℃)を189日間行った。
・水浸膨張比:JIS A5015「道路用鉄鋼スラグ」の付属書Bの試験方法に基づき、スラグの水浸膨張比を求めた。
・溶出水のpH測定:JIS K0058-1「タンクリーチング試験方法」の利用有姿の溶出試験の検液を用い、スラグ溶出水のpH測定を行った。
2 炭酸化処理槽
3 炭酸化促進剤再生槽
4 貯留槽
5 脱水槽
6 中和処理槽
7 ガス吹込み手段
8 処理槽
9 炭酸化促進剤生成槽
10 貯留槽
11 ガス吹込み手段
12 処理槽
13 炭酸化促進剤生成槽
14 貯留槽
15 ガス吹込み手段
16a,16b 経路
17a,17b 経路
18a,18b 経路
Claims (13)
- 遊離CaO及び/又は遊離MgOを含有するスラグに対して、NaOH、KOH、NH3の中から選ばれる1種以上からなる水和促進剤を接触させた状態で、前記遊離CaO及び/又は遊離MgOを水和させるエージング処理を行う工程(A)と、
該工程(A)を経たCaO及び/又はMgOの水和物を含有するスラグに対して、炭酸塩、炭酸水素塩の中から選ばれる1種以上からなる炭酸化促進剤を接触させた状態で、前記水和物を炭酸化させるエージング処理を行う工程(B)を有し、
工程(B)のエージング処理がスラグを温水に浸漬する温水エージングであって、その温水に前記炭酸化促進剤が添加され、
工程(B)のエージング処理中又は/及びエージング処理終了後に、スラグを浸漬した温水中にCO 2 を吹き込むことにより炭酸化促進剤を再生させ、
複数ロットのスラグを順次エージング処理する際に、工程(B)において、1つのロットのスラグの温水エージングに用いた溶液を、次にエージング処理するロットのスラグの温水エージングに用いることを特徴とするスラグのエージング方法。 - 工程(B)で用いる炭酸塩が炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸カリウムの中から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のスラグのエージング方法。
- 工程(B)で用いる炭酸水素塩が炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウムの中から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のスラグのエージング方法。
- 工程(A)のエージング処理が温水エージングであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のスラグのエージング方法。
- 複数ロットのスラグを順次エージング処理する際に、工程(A)において、1つのロットのスラグの温水エージングに用いた溶液を、次にエージング処理するロットのスラグの温水エージングに用いることを特徴とする請求項4に記載のスラグのエージング方法。
- 遊離CaO及び/又は遊離MgOを含有するスラグに対して、NaOH、KOH、NH3の中から選ばれる1種以上からなる水和促進剤を接触させた状態で、前記遊離CaO及び/又は遊離MgOを水和させるエージング処理を行う工程(A)と、
該工程(A)の終了後に残存した水和促進剤をCO2と接触させて炭酸化することにより、炭酸塩、炭酸水素塩の中から選ばれる1種以上を生成させ、工程(A)を経たCaO及び/又はMgOの水和物を含有するスラグに対して、該生成物を炭酸化促進剤として接触させた状態で、前記水和物を炭酸化させるエージング処理を行う工程(B)を有し、
工程(A)と工程(B)のエージング処理がスラグを温水に浸漬する温水エージングであり、1つの処理槽に入れられたスラグに対して、工程(A)のエージング処理と工程(B)のエージング処理を、それぞれ温水エージングにより順次行い、
工程(B)のエージング処理においては、スラグが浸漬された温水中にCO 2 を吹き込み、
複数ロットのスラグを順次エージング処理する際に、1つのロットのスラグに対する工程(B)の温水エージングに用いた溶液を、次にエージング処理するロットのスラグに対する工程(A)の温水エージングに用いることを特徴とするスラグのエージング方法。 - 工程(B)で生成する炭酸塩が炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸カリウムの中から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項6に記載のスラグのエージング方法。
- 工程(B)で生成する炭酸水素塩が炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウムの中から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項6に記載のスラグのエージング方法。
- 遊離CaO及び/又は遊離MgOを含有するスラグに対して、スラグを温水に浸漬する温水エージングによりエージング処理を行う方法であって、
スラグにNaOH、KOH、NH3の中から選ばれる1種以上からなる水和促進剤を接触させた状態で、スラグが浸漬された温水中にCO2を吹き込むことにより、当該スラグに対して下記(i),(ii)の反応を伴うエージング処理を行い、
(i)遊離CaO及び/又は遊離MgOを水和させて水和物とする。
(ii)前記水和促進剤をCO2と接触させて炭酸化することにより、炭酸塩、炭酸水素塩の中から選ばれる1種以上を生成させ、該生成物を炭酸化促進剤として前記水和物を炭酸化させる。
複数ロットのスラグを順次エージング処理する際に、1つのロットのスラグの温水エージングに用いた溶液を、次にエージング処理するロットのスラグの温水エージングに用いることを特徴とするスラグのエージング方法。 - 生成する炭酸塩が炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸カリウムの中から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項9に記載のスラグのエージング方法。
- 生成する炭酸水素塩が炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウムの中から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項9に記載のスラグのエージング方法。
- スラグが製鋼スラグであることを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載のスラグのエージング方法。
- スラグを請求項1~12のいずれかに記載のエージング方法でエージング処理することにより、土木材料を製造することを特徴とする土木材料の製造方法。
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