JP7052923B2 - 回路基板 - Google Patents
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Description
絶縁基板と、
前記絶縁基板上に直接接して設けられて形成された金属の回路パターンと、
を有し、
前記回路パターンの側面は、前記金属の延在方向に垂直な断面視における高さ方向中央部分における接線と前記絶縁基板の面との成す角度が80度以上100度以下の領域を有する、
回路基板を提供できる。
<放熱基板の概要>
図1は放熱基板10の平面図である。図2は放熱基板10の一部の断面図である。
放熱基板10は、発熱体の電子部品等を実装する回路基板であって、金属基板12と、絶縁層11と、回路パターン20とで構成されており、図2で示すように下からこの順で積層された積層板(積層体)である。回路パターン20の上に電子部品等が実装される。
金属基板12は、金属材料で構成された層であって、本実施形態では、この上面に絶縁層11が形成され、下面に放熱フィンやラジエータなどの放熱手段(図示せず)が適宜取り付けられる。
また、金属基板12の厚さT1の下限値は、例えば、0.1mm以上であり、好ましくは0.5mm以上であり、さらに好ましくは1.0mm以上である。この下限値以上の金属基板12を用いることで、放熱基板10全体としての放熱性を向上させることができる。
絶縁層11は、主として樹脂材料で構成された樹脂基板の層であって、金属基板12と回路パターン20とを絶縁する機能を有する。なお、絶縁層11として、樹脂基板の代わりにセラミック基板(窒化アルミ基板や窒化ケイ素基板など)が用いられてもよい。
回路パターン20は、導電性を有する金属材料で構成されており、例えば半田により発熱体の電子部品(LED等)と電気的に接続される。回路パターン20を構成する金属材料には、例えば、銅を好適に用いることができる。これにより、回路パターン20は、比較的抵抗値が小さくなる。なお、回路パターン20は、その少なくとも一部がソルダーレジスト層で覆われていてもよい。
図3~5を参照して、回路パターン20の具体的な形状、特に断面形状について説明する。
図3は回路パターン20の断面構造を示した図であり、ここではハッチングを省いて示している。これは回路パターン20を構成する金属材料の延在方向に垂直な断面視を示した構造である。
上述のように、金属層側面23において、高さ0.4Dまでにスソ引き部23aが設けられ、高さ0.4Dの位置から0.6Dの位置において略垂直となった直線部23bが設けられる。すなわち、スソ引き部23aの領域が小さいため、回路パターン20X、20Yの高さ中央部分の位置X1x、X1yの距離aや、金属層上面21での境界部分間の距離を狭くとった場合でも、絶縁層上面11aにおける回路パターン間隔を十分に確保できる。換言すると、回路パターン20X、20Yを密集させることができる。
図6は放熱基板10の製造プロセスを示すチャート図である。本図を参照して放熱基板10の製造方法を説明する。
下から順に金属基板12と、絶縁層11と、金属層20Aとが積層された積層板10Aを用意する。金属層20Aが、以下の工程により加工することで回路パターン20となる。
積層板10Aの製造方法は、公知の手法を用いることができる。例えば、金属基板12をキャリアとして、厚さT1の金属基板12上に、絶縁層11の構成材料としての液状材料(ワニス状材料)を、例えばスプレー法等により付与する。
その後、金属基板12上の液状材料を自然乾燥または強制乾燥により乾燥される。これにより、厚さT2の絶縁層11が得られる。このとき絶縁層11が完全に硬化していない状態(いわゆるBステージの状態)であってもよい。
つづいて、ルータを用いて、上述の積層板10Aの金属層20Aを所望のパターンとなるように切削する。パターンでない部分については、所定厚さの金属層(薄銅部20B1)を残すことで、絶縁層11上には暫定回路パターン20Bが形成される。すなわち、切削で全てのパターンを形成すると、絶縁層11を破損させる虞があるので、余裕を持たせて一部厚さの金属層(薄銅部20B1)を残存させる。これにより、暫定回路パターン20Bを有する積層板10Bが得られる。
つづいて、暫定回路パターン20Bを有する積層板10Bをエッチング処理することで、残存している金属層(薄銅部20B1)を溶かし、所望のパターンを形成することで最終的な回路パターン20が得られる。これによって、放熱基板10が得られる。
実施形態の特徴および効果をまとめると次の通りである。
(1)放熱基板10は、
絶縁層11(絶縁基板)と、
絶縁層11上に直接接して設けられて形成された金属の回路パターン20と、
を有し、
回路パターン20の側面(すなわち金属層側面23)は、前記金属の延在方向に垂直な断面視における高さ方向中央部分(X1)における接線Lと、絶縁層11(絶縁基板)の面(絶縁層上面11a)との成す傾斜角度θが、好ましくは80度以上100度以下の領域を有する。
これによって回路パターン20を密集化できる。
(2)放熱基板10において、絶縁層11(絶縁基板)は樹脂基板である。
(3)放熱基板10において、回路パターン20の金属は圧延銅である。
切削およびエッチングにより、絶縁層11上に設けられた圧延銅の金属層20Aを効率的に加工し、所望の回路パターン20に形成することができる。
(4)放熱基板10において、回路パターン20の高さをDとした場合に、回路パターン20の金属層側面23は、絶縁層11(絶縁層上面11a)から垂直方向0.4D以上0.6D以下の高さの範囲が、前記の金属の延在方向に垂直な断面視において(例えば図4の断面構造において)、直線を呈する。すなわち、実質的に垂直と見なせる直線部23bが、絶縁層上面11aから垂直方向0.4D以上0.6D以下の高さの範囲で設けられるので、占有効率のよい回路パターン20を形成することができる。
(5)回路パターン20の金属層側面23は、絶縁層11との界面においてスソ引き形状を呈する。すなわち金属層下面22の近傍、より具体的には、絶縁層上面11aから高さ0.4Dまでの範囲にスソ引き部23aを有する。このようなスソ引き形状により、回路パターン20の絶縁層11への所望の密着性を実現しつつ、回路パターン20を密集化できる。
(6)回路パターン20の高さDをb、回路パターン20の高さ中央部分X1x、X1yにおいて隣接する回路パターンとの距離(X1x~X1yの距離)をaとした場合に、アスペクト比b/aが0.2以上5以下の領域を有する。このようにアスペクト比b/aが0.2以上5以下の領域の構成、すなわち、回路パターン20の厚さT3(高さD=b)に対して回路パターン20間の距離aを狭くした構成であることから、回路パターン20を密集化できる。
10A、10B 積層板
10B 積層板
11 絶縁層
11a 絶縁層上面
12 金属基板
20、20X、20Y 回路パターン
20A 金属層
20B 暫定回路パターン
20B1 薄銅部
21 金属層上面
22 金属層下面
23 金属層側面
23a スソ引き部
23b 直線部
23c ラウンド部
Claims (6)
- 絶縁基板と、
前記絶縁基板上に直接接して設けられて形成された金属の回路パターンと、
を有し、
前記回路パターンの側面は、前記金属の延在方向に垂直な断面視における高さ方向中央部分における接線と前記絶縁基板の面との成す角度が80度以上100度以下の領域を有し、
前記回路パターンの側面は、前記絶縁基板との界面においてスソ引き形状を呈しており、
前記回路パターンの高さをDとした場合に、前記スソ引き形状は前記絶縁基板から垂直方向0.4Dまでの範囲に設けられている、回路基板。 - 前記絶縁基板は樹脂基板からなる、請求項1に記載の回路基板。
- 絶縁基板と、
前記絶縁基板上に直接接して設けられて形成された金属の回路パターンと、
を有し、
前記回路パターンの側面は、前記金属の延在方向に垂直な断面視における高さ方向中央部分における接線と前記絶縁基板の面との成す角度が80度以上100度以下の領域を有し、
前記回路パターンの側面は、前記絶縁基板との界面においてスソ引き形状を呈し、
前記絶縁基板は樹脂基板からなる、回路基板。 - 前記金属は圧延銅からなる、請求項1から3までのいずれか1項に記載の回路基板。
- 前記回路パターンの高さをDとした場合に、前記回路パターンの側面は、前記絶縁基板から垂直方向0.4D以上0.6D以下の高さの範囲が、前記金属の延在方向に垂直な断面視において、直線を呈する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の回路基板。
- 前記回路パターンの高さをb、前記回路パターンの高さ中央部分において隣接する回路パターンとの距離をaとした場合に、アスペクト比b/aが0.2以上5以下の領域を有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の回路基板。
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