JP7045289B2 - 全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末及び全固体リチウムイオン電池 - Google Patents

全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末及び全固体リチウムイオン電池 Download PDF

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Description

本発明は、全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末及び全固体リチウムイオン電池に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラ、及び携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。該電池の中でも、エネルギー密度が高いという観点から、リチウム電池が注目を浴びている。また、車載用等の動力源やロードレべリング用といった大型用途におけるリチウム二次電池についても、高エネルギー密度、電池特性向上が求められている。
ただ、リチウムイオン電池の場合は、電解液は有機化合物が大半であり、たとえ難燃性の化合物を用いたとしても火災に至る危険性が全くなくなるとは言いきれない。こうした液系リチウムイオン電池の代替候補として、電解質を固体とした全固体リチウムイオン電池が近年注目を集めている。その中でも、固体電解質としてLi2S-P25などの硫化物やそれにハロゲン化リチウムを添加した全固体リチウムイオン電池が主流となりつつある。
全固体リチウムイオン電池用の固体電解質として、立方晶のLi7La3Zr212(LLZ)は、バルクのリチウムイオン伝導度が10-4S/cm前後と高く、有力視されている。
特開2015-138741号公報
LLZが10-4S/cm前後のリチウムイオン伝導度を得るためには、ペレット化した後に1100℃以上での緻密化焼結を必要とする。しかしながら、これには多大な電力コスト及び設備コストを必要とするという問題がある。
また、全固体電池を作製する際、電解質-電極間の界面抵抗を低減するために、正極、固体電解質、及び負極を合わせた状態で焼結することが有効である。しかしながら、固体電解質としてLLZを用いる場合、10-4S/cm前後のリチウムイオン伝導度を得るために一体型焼結を1100℃で36時間行う必要があるため、コスト削減の観点から焼結温度の低下と焼結時間の短縮が望まれている。
また、LLZの平均粒径が13.0μmを超えると、固体電解質中の空隙が大きくなり、焼結し難くなる。加えて、LLZの平均粒径が0.01μm未満では、粒子同士が凝集しやすくなり、固体電解質の特性のばらつきを抑制することが困難となる場合がある。そのため、市場では粒子径の制御のしやすさと紛体の取り扱いやすさの観点から、平均粒径が0.1~13.0μmのLLZからなる固体電解質が求められている。
このような問題に鑑み、本発明の実施形態では、平均粒径が0.1~13.0μmを有し、低温にて短時間で焼結し、緻密で良好なイオン伝導度を有する全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末を提供することを目的とする。
本発明者は、種々の検討を行った結果、第一ガーネット型固体電解質粉末と、第二ガーネット型固体電解質粉末とからなる複合固体電解質粉末であり、当該複合固体電解質粉末において第一ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径及びその変動係数を所定範囲に制御し、第二ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径を所定範囲に制御し、第一ガーネット型固体電解質粉末及び第二ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径の大きさについて所定の関係を制御した複合固体電解質粉末によれば、上述の課題が解決されることを見出した。
上記知見を基礎にして完成した本発明は実施形態において、第一ガーネット型固体電解質粉末と、第二ガーネット型固体電解質粉末とからなる複合固体電解質粉末であり、前記第一ガーネット型固体電解質粉末及び前記第二ガーネット型固体電解質粉末の一方又は両方が、組成式:Li 7-3x La 3 Al x Zr 2 12 (式中、0≦x<3である)で示され、前記第一ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径が1~13μmであり、標準偏差(μm)/平均径(μm)×100で示される変動係数が20%未満であり、前記第二ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径が0.1~1.5μmであり、前記第一ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径をDcとし、前記第二ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径をDmとしたとき、Dm<((2/√3)-1)Dcを満たし、溶融フラックスとしてLi 2 CO 3 、LiCl及びLi 3 BO 3 からなる群から選択されるいずれか一種以上を含む全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末である。
本発明の全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末は別の実施形態において、前記複合固体電解質粉末の全体を100質量部としたとき、前記第二ガーネット型固体電解質粉末を5~60質量部含む。
本発明は別の実施形態において、正極層、負極層及び固体電解質層を備え、本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末を前記固体電解質層に備えた全固体リチウムイオン電池である。
本発明によれば、低温にて短時間で焼結し、緻密で良好なイオン伝導度を有する全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末を提供することができる。
Burkeの式(式1)及び式1から算出した固体電解質粒子の成長速度を示すグラフである。 Franasのモデル(式2)及び大きな粒子に小さな粒子を添加していった場合の充填率を示すグラフである。 実施例2-1、2-2及び2-3及び比較例1-1、1-2及び1-3のサンプルを900℃、1000℃及び1100℃にて焼結した場合の相対密度と焼結温度との関係を示すグラフである。 実施例2-1、2-2及び2-3及び比較例1-1、1-2及び1-3のサンプルを900℃、1000℃及び1100℃にて焼結した場合のイオン伝導度と焼結温度との関係を示すグラフである。 実施例1、実施例2-3、実施例5、実施例6、実施例7、実施例8、実施例9、実施例10及び実施例11に係るDm/Dcとイオン伝導度の関係を示すグラフである。 実施例1、実施例2-2及び実施例3に係る小粒子質量分率とイオン伝導度の関係を示すグラフである。
(全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末)
固体電解質粒子が成長するための駆動力は表面自由エネルギーである。固体電解質粒子の成長速度は粒径の差が粒子の成長を支配しており、式1で表される(Burkeの式:図1)。図1のグラフに、式1から算出した固体電解質粒子の成長速度を示す。大きい方の固体電解質粒子の平均半径をRc、小さい方の固体電解質粒子の平均半径をRmとしたときにRm/Rcが小さくなるほど|v|は大きくなり、固体電解質粒子の成長速度は増大することがわかる。また、その結果として、焼結温度の低下と焼結時間を短縮することができる。
また、大きい固体電解質粒子と小さい固体電解質粒子との接触面積が大きくなるとき、物質移動は多くなる。異なる大きさの粒子をランダムパッキングした場合の充填率は式2で示されるFranasのモデル(図2)が提唱されている。図2のグラフに大きな粒子に小さな粒子を添加していった場合の充填率を示す。ZはRm/Rcを示している(Z=Rm/Rc)。Rm/Rc=1では充填率は約63%であり、粒子同士の接触界面は少ない。Rm/Rc=0.15以下では小さい粒子の添加により充填率が増加し粒子同士の接触界面が増加する。
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末では以上の知見に基づき、第一ガーネット型固体電解質粉末と、第二ガーネット型固体電解質粉末とからなる複合固体電解質粉末で構成され、第一ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径(D50)が1~13μmであり、標準偏差(μm)/平均径(μm)×100で示される変動係数が20%未満であり、第二ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径(D50)が0.1~1.5μmであり、第一ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径をDcとし、第二ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径をDmとしたとき、Dm<((2/√3)-1)Dcを満たすように制御されている。
第一ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径が1~13μmであり、標準偏差(μm)/平均径(μm)×100で示される変動係数が20%未満である一方で、第二ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径が0.1~1.5μmであり、第一ガーネット型固体電解質粉末の粒径が第二ガーネット型固体電解質粉末の粒径より大きい。そして、大きい方の粒子である第一ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径をDcとし、小さい方の粒子である第二ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径をDmとしたとき、Dm<((2/√3)-1)Dcを満たすように制御することで、本発明の実施形態に係る複合固体電解質粉末は、粒子同士の接触界面が多くなり、粒子径の差によって粒成長速度が増大するため、低温にて短時間で焼結し緻密で高いイオン伝導度有する焼結体が得られる。
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末は、複合固体電解質粉末の全体を100質量部としたとき、前記第二ガーネット型固体電解質粉末を5~60質量部含むことが好ましい。このような構成によれば、初期充填率が大きくなり焼結時間を短縮することができるという効果が得られる。複合固体電解質粉末の全体を100質量部としたとき、前記第二ガーネット型固体電解質粉末を5~40質量部含むことがより好ましく、15~40質量部含むことが更により好ましい。
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末は、第一ガーネット型固体電解質粉末及び第二ガーネット型固体電解質粉末の一方又は両方が、組成式:Li7-3xLa3AlxZr212(式中、0≦x<3である)で示されてもよい。第一ガーネット型固体電解質粉末及び第二ガーネット型固体電解質粉末の一方又は両方が上記組成を有すると、当該固体電解質が常温にて立方晶となるため、常温にて高いイオン伝導度を有すことができるという効果が得られる。
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末は、溶融フラックスとしてLi2CO3、LiCl及びLi3BO3からなる群から選択されるいずれか一種以上を含むことが好ましい。これらの溶融フラックスを含有させることで、オストワルド成長により粒成長の高速化が可能となり、より低温で短い焼結時間で、緻密でイオン伝導度の高い焼結体を得ることができる。
(全固体リチウムイオン電池)
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末を用いて固体電解質層を形成し、当該固体電解質層、正極層及び負極層を備えた全固体リチウムイオン電池を作製することができる。
(全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末の製造方法)
次に、本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末の製造方法について詳細に説明する。まず、ガーネット型固体電解質体を準備し、当該ガーネット型固体電解質体を粉砕することで、大きい方の粒子である第一ガーネット型固体電解質粉末と小さい方の粒子である第二ガーネット型固体電解質粉末とを作製する。第一ガーネット型固体電解質粉末は、平均粒径(D50)が1~13μmであり、標準偏差(μm)/平均径(μm)×100で示される変動係数が20%未満となるように粒度を調整する。また、第二ガーネット型固体電解質粉末は、平均粒径(D50)が0.1~1.5μmであり、大きい方の粒子である第一ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径をDcとし、小さい方の粒子である第二ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径をDmとしたとき、Dm<((2/√3)-1)Dcを満たすように粒度を調整する。当該調整後の第一ガーネット型固体電解質粉末と第二ガーネット型固体電解質粉末とを所望の割合で混合し、本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末とする。
こうして得られた複合固体電解質粉末を金型中に入れ、所定の圧力で成形しペレットを作製し、当該ペレットを固体電解質層とし、これを用いて固体電解質層、正極層及び負極層を備えた全固体リチウムイオン電池を作製することができる。このとき、本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末を用いることで、800~1000℃で12~18時間という低温且つ短時間の焼成時間であっても、緻密でイオン伝導度の高い焼結体を得ることができる。
以下、本発明及びその利点をより良く理解するための実施例を提供するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
・LLZの合成法
Li2CO3、La(OH)3、ZrO2、Al23を出発原料とし、Li7-3xLa3AlxZr212(LLZ:式中、0≦x<3である)の基本組成の化学量論比になるようにこれら出発原料を秤量し、エタノール中にて遊星ボールミルで4時間、混合・粉砕を行った後、得られた混合粉末をボールとエタノールから分離した。続いて、白金るつぼ中にて、当該混合粉末を700℃で仮焼してガス成分を蒸発させた後、1300℃で本焼成を行い溶解させて板状のガラスとし、その後600℃程度でキャストし、LLZの結晶を析出させた。次に、得られた結晶を遊星ボールミルで粉砕し、平均粒径10.3μm、12.6μm及び8.2μmの固体電解質粉末を作製した。また、標準偏差(μm)/平均径(μm)×100で示される変動係数を測定した。なお、以下、特に説明の無い限り「平均粒径」はD50を示す。
(実施例1)
上記平均粒径10.3μmのLLZをビーズミルにて粉砕し、平均粒径を1.4μmに制御した。全体の質量の10質量%となるように平均粒径10.3μmのLLZと秤量し、ボールミルにて均一に混合し複合固体電解質粉末を得た。得られた複合固体電解質粉末をペレットとした後に、1000℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(実施例2-1)
平均粒径が1.4μmのLLZを、全体の質量に対して21質量%となるように、上記平均粒径10.3μmのLLZとボールミルにて均一に混合し複合固体電解質粉末を得た。得られた複合固体電解質粉末をペレットとした後に、900℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(実施例2-2)
実施例2-1と同様の手法で作製した複合固体電解質粉末をペレットとした後に、1000℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(実施例2-3)
実施例2-1と同様の手法で作製した複合固体電解質粉末をペレットとした後に、1100℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(実施例3)
上記平均粒径10.3μmのLLZをビーズミルにて粉砕して平均粒径を1.4μmとし、全体の質量に対して30質量%となるように、平均粒径10.3μmのLLZとボールミルにて均一に混合し複合固体電解質粉末を得た。得られた複合固体電解質粉末をペレットとした後に、1000℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(実施例4)
上記平均粒径10.3μmのLLZをビーズミルにて粉砕して平均粒径を1.1μmとし、全体の質量に対して21質量%となるように、平均粒径10.3μmのLLZとボールミルにて均一に混合し複合固体電解質粉末を得た。得られた複合固体電解質粉末をペレットとした後に、1000℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(実施例5)
上記平均粒径10.3μmのLLZをビーズミルにて粉砕して平均粒径を0.5μmとし、全体の質量に対して20質量%となるように、平均粒径10.3μmのLLZとボールミルにて均一に混合し複合固体電解質粉末を得た。得られた複合固体電解質粉末をペレットとした後に、1000℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(実施例6)
上記平均粒径10.3μmのLLZをビーズミルにて粉砕して平均粒径を1.8μmとし、全体の質量に対して19質量%となるように、平均粒径12.6μmのLLZとボールミルにて均一に混合し複合固体電解質粉末を得た。得られた複合固体電解質粉末をペレットとした後に、1000℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(実施例7)
上記平均粒径10.3μmのLLZをビーズミルにて粉砕して平均粒径を1.4μmとし、全体の質量に対して21質量%となるように、平均粒径12.6μmのLLZとボールミルにて均一に混合し複合固体電解質粉末を得た。得られた複合固体電解質粉末をペレットとした後に、1000℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(実施例8)
上記平均粒径10.3μmのLLZをビーズミルにて粉砕して平均粒径を0.6μmとし、全体の質量に対して20質量%となるように、平均粒径12.6μmのLLZとボールミルにて均一に混合し複合固体電解質粉末を得た。得られた複合固体電解質粉末をペレットとした後に、1000℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(実施例9)
上記平均粒径10.3μmのLLZをビーズミルにて粉砕して平均粒径を1.1μmとし、全体の質量に対して20質量%となるように、平均粒径8.2μmのLLZとボールミルにて均一に混合し複合固体電解質粉末を得た。得られた複合固体電解質粉末をペレットとした後に、1000℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(実施例10)
上記平均粒径10.3μmのLLZをビーズミルにて粉砕して平均粒径を0.9μmとし、全体の質量に対して21質量%となるように、平均粒径8.2μmのLLZとボールミルにて均一に混合し複合固体電解質粉末を得た。得られた複合固体電解質粉末をペレットとした後に、1000℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(実施例11)
上記平均粒径10.3μmのLLZをビーズミルにて粉砕して平均粒径を0.4μmとし、全体の質量に対して20質量%となるように、平均粒径8.2μmのLLZとボールミルにて均一に混合し複合固体電解質粉末を得た。得られた複合固体電解質粉末をペレットとした後に、1000℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
また、上記実施例1~11における粒径が大きい方と小さい方のLLZの混合について、粒径が大きい方のLLZの平均粒径Dcとし、粒径が小さい方のLLZの平均粒径をDmとして、Dm/Dcを表1に示す値になるように、また、粒径が大きい方のLLZの重量Wcと粒径が小さい方のLLZの重量Wmとして、Wm/Wm+Wcが表1に示す値になるように混合した。
(比較例1-1)
Li2CO3、La(OH)3、ZrO2、及び、Al23を出発原料とし、Li7-3xLa3AlxZr212(LLZ:式中、0≦x<3である)の基本組成の化学量論比になるように、これら出発原料を秤量し、エタノール中にて遊星ボールミルで4時間、混合・粉砕を行った後、得られた混合粉末をボールとエタノールから分離した。次に、当該混合粉末を白金るつぼ中にて、700℃で仮焼してガス成分を蒸発させた後、1300℃で本焼成を行い溶解させて板状のガラスとし、その後600℃程度でキャストし、LLZの結晶を析出させた。次に、得られた結晶を遊星ボールミルで粉砕し、平均粒径10.3μmのLLZを得た。得られた固体電解質粉末をペレットとした後に、900℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(比較例1-2)
比較例1-1と同様の方法で作製した固体電解質粉末ペレットを1000℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(比較例1-3)
比較例1-1と同様の方法で作製した固体電解質粉末ペレットを1100℃で18時間熱処理し焼結体を得た。
(評価)
こうしてできた各実施例及び比較例のサンプルを用いて下記の条件にて各評価を実施した。
-イオン伝導度の評価-
各サンプルの伝導度は、25℃設定の恒温槽中にてACインピーダンスアナライザーを用い、周波数が30MHz~40Hz、振幅電圧が500mVとなるような条件で、ナイキストプロットの円弧より抵抗値を求め、伝導度を算出した。ACインピーダンスアナライザーで測定する際のブロッキング電極にはAg電極を用いた。Ag電極は市販のAgペーストを100℃30分の条件でそれぞれの試料へ焼き付けることで形成した。
-相対密度の評価-
各サンプルに対して、電子天秤にて測定した乾燥重量を、ノギスを用いて測定した実寸から求めた体積で除算することにより見かけ密度を算出すると共に、理論密度を算出し、見かけ密度を理論密度で除算し100を乗算することにより計算した値を相対密度(%)とした。焼結前のペレットの相対密度を「初期密度」とし、焼結後のペレットの相対密度を「焼結後密度」とした。
評価条件及び結果を表1に示す。
Figure 0007045289000001
(評価結果)
図3に実施例2-1、2-2及び2-3及び比較例1-1、1-2及び1-3のサンプルを900℃、1000℃及び1100℃にて焼結した場合の相対密度と焼結温度との関係を示す。小粒径のLLZを含有した実施例2-1、2-2及び2-3は、当該小粒径のLLZを含有していない比較例1-1、1-2及び1-3に比べ相対密度が大きくなった。
図4に実施例2-1、2-2及び2-3及び比較例1-1、1-2及び1-3のサンプルを900℃、1000℃及び1100℃にて焼結した場合のイオン伝導度と焼結温度との関係を示す。実施例2-1、2-2及び2-3では、小粒径のLLZを含有することで緻密化が促進され、比較例1-1、1-2及び1-3に比べイオン伝導度が高くなった。
図5に実施例1、実施例2-3、実施例5、実施例6、実施例7、実施例8、実施例9、実施例10及び実施例11に係るDm/Dcとイオン伝導度の関係を示した。大粒径のLLZの粒径とDm/Dcが小さいほどイオン伝導度は上昇した。
図6に実施例1、実施例2-2及び実施例3に係る小粒子質量分率とイオン伝導度の関係を示した。小粒子質量分率が約20質量%でイオン伝導度は最大となった。
また、実施例1において、第一粒子と第二粒子をボールミルにて混合する段階で、溶融フラックスとしてLi3BO3を添加したところ、より低温で短い焼結時間で、緻密でイオン伝導度の高い焼結体を得ることができた。

Claims (3)

  1. 第一ガーネット型固体電解質粉末と、第二ガーネット型固体電解質粉末とからなる複合固体電解質粉末であり、
    前記第一ガーネット型固体電解質粉末及び前記第二ガーネット型固体電解質粉末の一方又は両方が、組成式:Li 7-3x La 3 Al x Zr 2 12
    (式中、0≦x<3である)
    で示され、
    前記第一ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径が1~13μmであり、標準偏差(μm)/平均径(μm)×100で示される変動係数が20%未満であり、
    前記第二ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径が0.1~1.5μmであり、
    前記第一ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径をDcとし、前記第二ガーネット型固体電解質粉末の平均粒径をDmとしたとき、Dm<((2/√3)-1)Dcを満たし、
    溶融フラックスとしてLi 2 CO 3 、LiCl及びLi 3 BO 3 からなる群から選択されるいずれか一種以上を含む全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末。
  2. 前記複合固体電解質粉末の全体を100質量部としたとき、前記第二ガーネット型固体電解質粉末を5~60質量部含む請求項1に記載の全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末。
  3. 正極層、負極層及び固体電解質層を備え、請求項1または2に記載の全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質粉末を前記固体電解質層に備えた全固体リチウムイオン電池。
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