JP7043068B2 - 紙葉類取り込み装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ダクト内に発生させた空気流により紙葉類を搬送する紙葉類搬送装置のダクト内に紙葉類を送り出す紙葉類取り込み装置に関する。
この種の従来の紙葉類取り込み装置としては特開2015-156240号公報(特許文献1)に記載されたものがある。
図33は上記公報に記載された紙幣取り込み装置(紙葉類取り込み装置)24が使用される紙幣搬送装置10の概略的な構成を示す断面図であり、図34は紙幣搬送装置10の正面図である。
図33に示すように、紙幣が投入されると遊技者に遊技媒体(メダルやパチンコ玉など)を払い出す複数個の遊技媒体貸し出し機4と、パチンコ機またはスロットマシンなどの複数個の遊技機3とがそれぞれ正面を外向きにして相互に背中合わせになるように配置されている(このように複数個の遊技機3と複数個の遊技媒体貸し出し機4とを配列した領域は「島」2と呼ばれる)。複数個の遊技機3の各遊技機3と複数個の遊技媒体貸し出し機4の各遊技媒体貸し出し機4とは相互に隣接して配置されている。
各遊技媒体貸し出し機4に投入された紙幣は遊技媒体貸し出し機4の背面から排出され、紙幣搬送装置10はこの紙幣を島2の端部に配置された金庫5まで搬送する。
図35は紙幣搬送装置10の構成要素である搬送管12の斜視図、図36は搬送管12の内部を紙幣6が搬送される状態を示す側面図である。
紙幣搬送装置10は、紙幣6(図36参照)の搬送路となる搬送管12と、搬送管12の内部に空気流を発生させる空気流発生装置14(図34参照)と、空気流の作用により搬送管12の内部を移動する搬送補助体16(図36参照)と、を備えている。後述するように、搬送補助体16が搬送管12内に投入された紙幣6を後方から押して金庫5まで搬送する。
図34に示すように、空気流発生装置14及び金庫5は島2の一端(図34の右端)において搬送管12に接続して配置されている。
図34に示すように、搬送管12は横向きのU字形をなしている。具体的には、搬送管12は、空気流発生装置14を始端として島2に沿って直線状に延びる往路12aと、横向きのU字形をなすターン部12bと、往路12aの上方においてターン部12bから金庫5まで延びる直線状の復路12cと、から構成されている。往路12aの終端と復路12cの始端とがターン部12bの両端の各々にそれぞれ接続されている。
遊技媒体貸し出し機4の背面から排出された紙幣6は紙幣取り込み装置24(後述)を経て搬送管12の内部に投入される。紙幣6が投入された後、搬送補助体16は往路12aの始端において搬送管12の内部に投入され、その後、空気流発生装置14が作動を開始する。搬送補助体16は空気流発生装置14が発生した空気流を受けて往路12aの内部を移動し、ターン部12bを通過した後、復路12cを終端(金庫5)まで移動する。その途中において、図36に示すように、搬送補助体16は搬送管12の内部に投入された紙幣6を捕捉し、そのまま紙幣6を後方から押し、金庫5まで紙幣6を搬送する。
図37は紙幣取り込み装置24の縦断面図である。
遊技媒体貸し出し機4の背面から排出された紙幣6は紙幣取り込み装置24の内部に取り込まれた後に紙幣取り込み装置24から搬送管12の内部に投入される。
図37に示すように、紙幣取り込み装置24は、円筒状の空間が形成されている通路部40と、通路部40に沿って通路部40に隣接して形成された箱状の本体枠部60と、を備えている。
通路部40の両端には搬送管接続部41及び42が形成されており、搬送管接続部41及び42の各々に搬送管12が嵌合される。すなわち、搬送管12は1本の管ではなく、複数個の管が紙幣取り込み装置24を介して連結されることにより、1個の搬送管12を構成している。
搬送管接続部41及び42の間には搬送管12の内縁形状と同一の内縁形状を有する空間43が形成されている。空間43の本体枠部60側の内壁には開口44が形成されている。紙幣6はこの開口44を介して空間43内に送り込まれる。
本体枠部60の一端には取り込み口61が形成されている。本体枠部60は、取り込み口61及び開口44をそれぞれ始端及び終端とし、紙幣6を搬送するS字状の紙幣通路62と、紙幣6を空間43内に送り出す一対の搬送ローラー64と、シャッター90と、を備えている。
取り込み口61は遊技媒体貸し出し機4の背面に形成された紙幣排出口と相対しており、遊技媒体貸し出し機4の背面から排出された紙幣6は取り込み口61を介して紙幣取り込み装置24の内部に取り込まれ、紙幣通路62の内部を搬送された後、一対の搬送ローラー64に挟み込まれ、搬送ローラー64によって推進力を与えられ、開口44を介して空間43の内部に送り出される。前述のように、空間43の内部に送り出された紙幣6は搬送補助体16に捕捉され、金庫5まで搬送される。
シャッター90は回動軸91を中心として閉位置(図37に破線で示す位置)と開位置(図37に実線で示す位置)との間を回動する。閉位置に位置しているときには、シャッター90は紙幣通路62を閉鎖し、通路部40内を流れる空気流が開口44から紙幣通路62を通じて外部に漏れ出すことを防止する。開位置に位置しているときには、シャッター90は紙幣通路62を開放し、紙幣6が紙幣通路62を通過することを可能にする。
シャッター90にはバネ93が作用しており、シャッター90はバネ93の弾性力によって、通路部40内に空気流が発生している場合以外には、閉位置にあるように付勢されている。
図38は特開2012-25510号公報(特許文献2)に記載された紙葉類取り込み装置24Aの断面図である。
図38に示す紙葉類取り込み装置24Aは、図37に示した紙葉類取り込み装置24と比較して、補助ローラー65を追加的に備えている。
補助ローラー65の外周面の一部は開口44から通路部40内に突出している。補助ローラー65は矢印Rの方向に回転するように駆動される。このため、補助ローラー65の通路部40内に突出している部分は搬送管12内において紙幣6の搬送方向Fに沿って回転する。搬送ローラー64から開口44に向かう紙幣搬送通路は、紙幣6が補助ローラー65の搬送方向上流側の周面に沿って進むように形成されている。
紙幣6は搬送ローラー64によって補助ローラー65に向かって搬送され、補助ローラー65の周面に沿って通路部40内に送り込まれる。
図39は特開2012-76875号公報(特許文献3)に記載された紙葉類取り込み装置24Bの断面図である。
図39に示す紙葉類取り込み装置24Bは、図37に示した紙葉類取り込み装置24と比較して、ベルト66及びプーリ66aを追加的に備えている。
ベルト66は一対の搬送ローラー64の一方とプーリ66aとに掛け渡されている。プーリ66aは駆動源(図示せず)により回転駆動され、ベルト66を介してその駆動力を搬送ローラー64に伝達し、搬送ローラー64を回転させている。
ベルト66は、通路部40内の紙幣6の搬送方向Fに沿って、かつ、搬送方向Fの下流側が開口44内に露出し、搬送方向Fの上流側が通路部40から離隔するように傾斜して配置されている。
紙幣6はベルト66に沿って搬送され、通路部40内に送り込まれる。
特開2015-156240号公報(特許第5942211号) 特開2012-25510号公報(特許第5670110号) 特開2012-76875号公報(特許第5600544号)
図40及び図41は紙幣6が開口44を介して通路部40の内部に送り出される状況を示す概略的な断面図である。
図40(A)及び図40(B)に示すように、紙幣6は、搬送方向F(すなわち、空気流が流れる方向)とほぼ平行になるように開口44から通路部40内に送り出されることが理想的である。
図36に示したように、搬送補助体16は紙幣6の短辺6aを押すことによって、紙幣6を金庫5まで搬送する。このため、紙幣6が通路部40内において搬送方向Fと平行になっていると、空気流の作用によって通路部40内を走行してきた搬送補助体16(図36参照)が紙幣6を捕捉し、そのまま押していくことが容易になる。
これに対して、図41(A)及び図41(B)に示すように、紙幣6が、搬送方向Fとは平行にならず、搬送方向Fに対して傾斜した状態、具体的には、搬送方向Fに対して傾斜角αをなした状態で通路部40内に送り出されると、搬送補助体16が紙幣6の短辺6aを捕捉することが極めて困難になり、最悪の場合には、紙幣6が搬送管12内において詰まってしまい、紙幣6の搬送に支障を来すことになる。
図37に示した紙幣取り込み装置24、図38に示した紙幣取り込み装置24A及び図39に示した紙幣取り込み装置24Bにおいては、補助ローラー65またはベルト66のみを用いて紙幣6を通路部40内に送り込んでいるため、紙幣6が通路部40内に進行する角度を調節することが難しく、図41に示したように、紙幣6が搬送方向Fに対して傾斜した状態で通路部40内に送り込まれることを防止することが困難であった。
さらに、図38に示した紙幣取り込み装置24A及び図39に示した紙幣取り込み装置24Bにおいては、補助ローラー65またはベルト66の一部分が通路部40内に突出して配置されているため、当該紙幣取り込み装置24Aまたは24Bより上流側から走行してきた搬送補助体16が補助ローラー65またはベルト66の突出部分に衝突し、これが原因となって、搬送補助体16が搬送管12内において詰まってしまう、あるいは、搬送補助体16が破損してしまうというおそれがあった。
本発明は以上のような従来の紙幣取り込み装置24、24Aまたは24Bにおける問題点に鑑みてなされたものであり、上記の問題点を解決可能な紙幣取り込み装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明は、ダクト内に発生させた空気流により紙葉類を搬送する紙葉類搬送装置の前記ダクト内に紙葉類を送り出す紙葉類取り込み装置において、前記紙葉類を取り込む紙葉類取り込み口と前記ダクトの内部に通じる紙葉類排出口との間をつなぐ紙葉類搬送路と、前記紙葉類搬送路の内部を前記紙葉類取り込み口から前記紙葉類排出口まで前記紙葉類を搬送する紙葉類搬送手段と、を備える紙葉類取り込み装置において、前記紙葉類の搬送方向において前記紙葉類搬送手段の下流側であって、前記紙葉類排出口の上流側に配置されたローラーと、前記ローラーの表面に対して所定の距離を維持する第一位置と、前記ローラーの前記表面から前記第一位置よりも離れた第二位置との間を回動可能なレバーと、前記レバーが前記第一位置に位置するように前記レバーを付勢する付勢部材と、を備え、前記紙葉類搬送手段により搬送されてきた前記紙葉類は前記レバーをはね上げて前記第一位置から前記第二位置に移行させ、前記レバーと前記ローラーとの間を通過し、前記紙葉類排出口から前記ダクトの内部に送り出されるものであることを特徴とする紙葉類取り込み装置を提供する。
前記所定の距離は、例えば、ゼロとすることが可能であり、あるいは、ゼロより大きくすることが可能である。
本紙葉類取り込み装置は前記紙葉類との間の摩擦を大きくする材質からなる摩擦層をさらに備えることが好ましい。この場合、前記摩擦層は前記ローラーの外周に形成される。
前記ローラーは第一の半径を有する1個の第一ローラー部分からなり、前記レバーは相互に間隔を開けて形成された2個の第一本体部分を備えており、前記レバーが前記第一位置に位置しているときには、前記第一ローラー部分が前記第一本体部分の間に位置することが好ましい。
前記ローラーは、例えば、第一の半径を有するN(Nは2以上の整数)個の第一ローラー部分と、前記第一ローラー部分と同心に前記第一ローラー部分の間に形成され、前記第一の半径より小さい第二の半径を有する(N-1)個の第二ローラー部分と、を有するものとして構成される。
前記レバーは相互に間隔を開けて形成された(N+1)個の第一本体部分を備えており、前記レバーが前記第一位置に位置しているときには、前記第一ローラー部分が相互に隣接する前記第一本体部分の間に位置することが好ましい。
前記レバーが前記第一位置に位置しているときには、鉛直方向から見たときに、前記第一本体部分の下面は前記第一ローラー部分の外周と重なり合っていることが好ましい。
前記紙葉類との間の摩擦を大きくする材質からなる摩擦部材をさらに備え、前記摩擦部材は前記第一ローラー部分の外周に巻かれていることが好ましい。
前記摩擦部材は、例えば、Oリングからなる。
前記レバーが前記第一位置に位置しているときには、鉛直方向から見たときに、前記第一本体部分の下面は前記摩擦部材の外周と重なり合っていることが好ましい。
本紙葉類取り込み装置は前記ローラーを覆うカバーをさらに備えることが好ましい。この場合、前記カバーには開口部が形成されており、前記第一ローラー部分または前記摩擦部材は前記開口部から外側に突出しており、前記カバーの前記開口部の両側には、前記第一本体部分のうち両端に位置する前記第一本体部分が接地する部分が形成されており、前記第一本体部分が前記部分に接地しているときに前記レバーは前記第一位置にいるものであることが好ましい。
前記第一本体部分の先端を含む部分は、例えば、平坦な平板状であることが好ましい。
前記レバーが前記第一位置に位置している場合には、前記レバーまたは前記第一本体部分は前記紙葉類の搬送方向に対して鋭角をなすように配置されていることが好ましい。
前記レバーまたは前記第一本体部分の先端は前記ローラーの表面に沿った前記ローラーと同一の曲率を有する曲面であることが好ましい。
本発明に係る紙幣取り込み装置は従来の紙幣取り込み装置24、24A及び24Bに対して次のような効果を奏する。
従来の紙幣取り込み装置24、24A及び24Bにおいては、補助ローラー65またはベルト66のみを用いて紙幣6を通路部40内に送り込んでいるため、紙幣6が通路部40内に進行する角度を調節することが難しいという問題が生じていた。すなわち、紙幣が補助ローラー65またはベルト66を通過すると、紙幣に対する押さえが効かなくなるため、図41に示したように、紙幣6が搬送方向Fに対して傾斜した状態で通路部40内に送り込まれることを防止することは極めて困難であった。
これに対して、本発明に係る紙幣取り込み装置においては、ダクト内に送り込まれる紙幣はレバーによって紙幣の終端に至るまで常に搬出ローラーに対して押さえ付けられているため、従来の紙幣取り込み装置24、24A及び24Bとは異なり、紙幣に対する押さえが十分に効いた状態となっている。このため、本発明に係る紙幣取り込み装置によれば、図40(A)及び図40(B)に示すように、紙幣は、搬送方向F(すなわち、空気流が流れる方向)とほぼ平行になるようにダクトの内部に送り出すことが可能である。
さらに、図38に示した紙幣取り込み装置24A及び図39に示した紙幣取り込み装置24Bにおいては、補助ローラー65またはベルト66の一部分が通路部40内に突出して配置されているため、当該紙幣取り込み装置24Aまたは24Bより上流側から走行してきた搬送補助体16が補助ローラー65またはベルト66の突出部分に衝突してしまうという問題点があった。
これに対して、本発明に係る紙幣取り込み装置においては、搬出ローラー及びレバーをダクトの内部に突出させて形成する必要性はないため、キャリアが搬出ローラー及びレバーの一部に衝突するという問題点は起こり得ない。
本発明の第一の実施形態に係る紙幣取り込み装置を含む紙幣搬送装置が使用される環境を示す概略図である。 図1に示した紙幣搬送装置の一構成要素をなしているキャリアの斜視図である。 図3(A)は図2に示したキャリアの正面図、図3(B)はキャリアを上方から見たときの平面図、図3(C)はキャリアの底面図、図3(D)はキャリアの側面図である。 図2に示したキャリアの構成部品である第一キャリア部材の斜視図である。 図2に示したキャリアの構成部品である第二キャリア部材の斜視図である。 図1に示した紙幣搬送装置の一構成要素をなしているダクトの斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係る紙幣取り込み装置の横断面図である。 本発明の第一の実施形態に係る紙幣取り込み装置の横断面図である。 本発明の第一の実施形態における搬出ローラー及びレバーの斜視図である。 本発明の第一の実施形態におけるレバーの第一位置と第二位置の一態様を示す概略的な断面図である。 本発明の第一の実施形態におけるレバーの第一位置と第二位置の他の態様を示す概略的な断面図である。 レバーの本体部分の一例を示す断面図である。 本発明の第二の実施形態におけるレバーの斜視図である。 図13に示したレバーの側面図である。 図13に示したレバーの平面図である。 本発明の第三の実施形態における搬出ローラーの斜視図である。 図16に示した搬出ローラーを上方から見たときの平面図である。 図16に示した搬出ローラーの側面図である。 本発明の第三の実施形態におけるレバー及び搬出ローラーの位置関係を示す斜視図である。 図19に示したレバーが第一位置に位置しているときに、鉛直方向から見たときのレバーと搬出ローラーとの位置関係を示す断面図である。 本発明の第四の実施形態における搬出ローラーの斜視図である。 図21に示した搬出ローラーを上方から見たときの平面図である。 図21に示した搬出ローラーの側面図である。 本発明の第四の実施形態におけるレバーが第一位置に位置しているときに、鉛直方向から見たときのレバーと搬出ローラーとの位置関係を示す、図20と同様の断面図である。 本発明の第五の実施形態におけるレバー及び搬出ローラーの位置関係を示す斜視図である。 図25に示す位置関係にあるレバー及び搬出ローラーの断面図である。 本発明の第五の実施形態におけるレバーが第一位置に位置している状態を示す断面図である。 本発明の第五の実施形態におけるレバーが第二位置に位置している状態を示す断面図である。 N=1の場合のレバー1及び搬出ローラーの位置関係を示す、図25と同様の斜視図である。 図29に示す位置関係にあるレバー及び搬出ローラーの断面図である。 本発明の第六の実施形態に係る紙幣取り込み装置においてレバーが第一位置にある場合の縦断面図である。 本発明の第六の実施形態に係る紙幣取り込み装置においてレバーが第二位置にある場合の縦断面図である。 従来の紙幣取り込み装置(紙葉類取り込み装置)が使用される紙幣搬送装置の概略的な構成を示す平面図である。 図33に示した紙幣搬送装置の正面図である。 図33に示した紙幣搬送装置の一構成要素である搬送管の斜視図である。 図35に示した搬送管の内部を紙幣が搬送される状態を示す側面図である。 図33に示した紙幣搬送装置の一構成要素である紙幣取り込み装置の断面図である。 従来の他の紙幣取り込み装置の断面図である。 従来のさらに他の紙幣取り込み装置の断面図である。 紙幣が開口を介して通路部の内部に送り出される状況を示す概略的な断面図である。 紙幣が開口を介して通路部の内部に送り出される状況を示す概略的な断面図である。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態に係る紙幣取り込み装置100は紙幣搬送装置300の一構成要素として使用される。
最初に、紙幣搬送装置300の概略的な構造を以下に説明する。
図1は紙幣搬送装置300が使用される環境を示す概略図である。
紙幣搬送装置300は、紙幣をその前面で押すことにより当該紙幣を搬送するキャリア310(搬送補助体16に対応するもの)と、キャリア310の外形と相似し、キャリア310が走行可能な内部空間を有するダクト320(搬送管12に対応するもの)と、ダクト320内においてキャリア310を双方向に走行させるための一対の第一送風機330a及び第二送風機330bと、ダクト320内においてキャリア310を所定の位置で停止させる一対のストッパー(図示せず)と、を備えている。
図1に示すように、複数個のパチンコ機400その他の遊戯機器が図1の左右方向に一列に配置されており(ただし、図1においては、1個のパチンコ機400のみを示している)、各パチンコ機400の左側には遊技媒体貸し出し機401が設置されている。遊技媒体貸し出し機401は、紙幣が投入されると、その紙幣の額に応じた数の遊技媒体を払い出す。
パチンコ機400の裏面側には、紙幣搬送装置300の一構成要素であるダクト320がパチンコ機400の配列方向(図1の左右方向)と平行に延びるように設置されている。
図2はキャリア310の斜視図であり、図3(A)はキャリア310の正面図、図3(B)はキャリア310を上方から見たときの平面図、図3(C)はキャリア310の底面図、図3(D)はキャリア310の側面図である。
キャリア310は第一キャリア部材311と第二キャリア部材312とから構成されている。
図4は第一キャリア部材311の斜視図、図5は第二キャリア部材312の斜視図である。
以下、図2に示すように、第一キャリア部材311の短辺が延びる方向(図2の左右方向)を第一方向D1、第一方向D1と直交する方向であって、第一キャリア部材311の長辺が延びる方向(図2の上下方向)を第二方向D2、第一方向D1及び第二方向D2の双方と直交する方向を第三方向D3とする。
図4に示すように、第一キャリア部材311はフレーム状の板材からなり、当該板材の厚さ方向と直交する方向から見たときの断面はほぼ長方形である。第一キャリア部材311を構成する板材の幅は一定である。
第一キャリア部材311の内壁の四隅には、図3(D)に示すように、相互に隣接する二辺にわたって円弧状の補強部材313が設けられている。
図5に示すように、第二キャリア部材312はフレーム状の板材からなり、当該板材の厚さ方向と直交する方向から見たときの断面は長方形にほぼ近い形状である。第二キャリア部材312を構成する板材の幅は一定である。
第二キャリア部材312には、相互に対向する一対の辺(長方形の短辺に相当する辺)において、第二キャリア部材312の外側から内側に向かう凹部314がそれぞれ形成されている。
凹部314の各々は、第二キャリア部材312の外側から内側に向かって相互に平行に延びる一対の第一部材314Aと、一対の第一部材314Aの各々の一方の端部(第二キャリア部材312の内側に位置する端部)を連結する第二部材314Bと、一対の第一部材314Aの各々の他方の端部から相互に近接するように延びる一対の第三部材314Cと、から構成されている。
図2に示すように、第二キャリア部材312は凹部314を介して第一キャリア部材311の内側から第一キャリア部材311に嵌め込まれる。この際、第一キャリア部材311は凹部314の第二部材314Bと一対の第三部材314Cとの間に嵌合された状態となる。すなわち、第一キャリア部材311はその表面側と裏面側とで凹部314の第二部材314B及び一対の第三部材314Cにそれぞれ挟まれた状態になるため、第一キャリア部材311と第二キャリア部材312とは相互に強力に連結し、第一キャリア部材311は第二キャリア部材312から容易には外れない。
第一キャリア部材311及び第二キャリア部材312の角の全てまたはいくつかには面取りが施され、あるいは、曲面形状に形成されている。
さらに、図3(D)に示すように、第二キャリア部材312を構成する部分のうち、第一方向D1に延びる部分312Aの両側縁(図3(D)の上下における側縁)には曲線状のテーパ312Bが形成されている。テーパ312Bは、部分312Aの両端(図3(D)の左右方向の両端)から一定の長さにわたって形成されており、部分312Aの幅(第二方向D2における長さ)は部分312Aの両端に近いほど小さくなるように設定されている。
第二キャリア部材312の部分312Aにテーパ312Bを形成することにより、キャリア310がダクト320内を走行するときのダクト320の第二空間322(図6を参照)の上下の内壁に対する抵抗を減少させることができるので、キャリア310の走行を安定させることができる。
図6はダクト320の斜視図である。
図6に示すように、ダクト320はキャリア310の外形と相似し、かつ、キャリア310が走行可能である範囲内において最小断面積の内部空間を有している。
具体的には、ダクト320の内部空間は、第二方向D2に延びる長辺を有する長方形断面の第一空間321と、第一空間321の第二方向D2における中央から外側に向って第三方向D3に延びる一対の第二空間322と、からなる。第二空間322の各々は長方形断面を有しており、第三方向D3における第二空間322の各々の長さは相互に等しい。
キャリア310の第一キャリア部材311が第一空間321の内部を走行し、キャリア310の第二キャリア部材312のうち第一キャリア部材311から外側に突出している部分が各第二空間222の内部を走行する。ダクト320に投入された紙幣はキャリア310の第一キャリア部材311に押されて、第一空間321の内部を走行する。
ダクト320は、例えば、透明のプラスチック製である。
図1に示すように、ダクト320の一端(図1の右端)には、遊技媒体貸し出し機401から紙幣取り込み装置100を介してダクト320の内部に投入され、キャリア310によって搬送された紙幣を収容する紙幣収容室340(金庫5に対応するもの)が配置されている。
ダクト320の内部に空気流を送り込む第一送風機330a及び第二送風機330bはダクト320の両端に配置されている。
第一送風機330a及び第二送風機330bは何れか一方のみが作動するか、あるいは、双方とも作動しない。双方が同時に作動することはない。第一送風機330aが作動すると、ダクト320の内部に収容されているキャリア310は風圧を受けて、紙幣収容室340に向う方向(方向X1)に走行する。一方、第二送風機330bが作動すると、ダクト320の内部に収容されているキャリア310は風圧を受けて、紙幣収容室340から離れる方向(方向X2)に走行する。
なお、第一送風機330aはダクト320の一端(図1の左端)に接続されているが、ダクト320の他方の端部(図1の右端)には当該端部に連続して紙幣収容室340が配置されているため、第二送風機330bは紙幣収容室340に隣接して配置され、バイパス通路330cを介してダクト320と連結している。
上記の構造を有する紙幣搬送装置300は以下のように作動する。
パチンコ機400の顧客が遊技媒体貸し出し機401に紙幣を投入すると、その紙幣の額に応じた数の遊技媒体が遊技媒体貸し出し機401から払い出される。遊技媒体貸し出し機401に投入された紙幣は遊技媒体貸し出し機401の背面から排出され、後述する紙幣取り込み装置100に取り込まれた後、紙幣取り込み装置100からダクト320の内部に投入される。
遊技媒体貸し出し機401には紙幣感知センサー(図示せず)が設けられており、紙幣がダクト320の内部に投入されると、紙幣感知センサーは紙幣投入を示す紙幣投入信号を中央制御装置(図示せず)に送信する。
紙幣投入信号を受信した中央制御装置は第一送風機330aを作動させる。第一送風機330aが作動を開始すると、ダクト320の内部には紙幣収容室340に向う方向(方向X1)の空気流が送られる。キャリア310はこの空気流による風圧を受けることにより、紙幣収容室340に向う方向(方向X1)に走行を開始する。
キャリア310は、紙幣収容室340に到達するまでの間に、紙幣取り込み装置100を介してダクト320に投入された紙幣を第一キャリア部材311の前面で捕捉する。紙幣を捕捉したキャリア310は捕捉した紙幣を押した状態を維持しながら、紙幣収容室340に向う方向(方向X1)に走行を続け、次いで、ストッパー(図示せず)により停止させられる。キャリア310が停止することにより、紙幣は慣性力の作用を受けキャリア310から離れ、紙幣収容室340に収容される。
ストッパーの近傍にはキャリア310を検知するセンサー(図示せず)が配置されており、キャリア310がストッパーによって停止すると、センサーは、キャリア310の停止を示すキャリア停止信号を中央制御装置に送信する。
キャリア停止信号を受信した中央制御装置は第一送風機330aの作動を停止するとともに、キャリア310がストッパーによって停止してから所定の時間(紙幣が紙幣収容室340に収容されるのに必要な時間)が経過したときに、第二送風機330bを作動させる。
第二送風機330bが作動を開始すると、ダクト320の内部には紙幣収容室340から離れる方向(方向X2)の空気流が送られる。キャリア310はこの空気流による風圧を受けることにより、紙幣収容室340から離れる方向(方向X2)に走行を開始する。
その後、キャリア310は第一送風機330aの近傍に設置されているストッパー(図示せず)に引っ掛かり、停止する。すなわち、キャリア310は当初の位置に復帰する。この後、第一送風機330aの場合と同様にして第二送風機330bの作動が停止される。
以上の動作が、紙幣が遊技媒体貸し出し機401に投入されてから紙幣収容室340に収容されるまでの1サイクルの動作である。実際には、複数個のパチンコ機400及び遊技媒体貸し出し機401が設置されているため、どの遊技媒体貸し出し機401に投入された紙幣を優先的に紙幣収容室340まで搬送するかを中央制御装置が順番決定用プログラムに従って決定する。
上述のように、遊戯媒体貸し出し機401に投入された紙幣は遊戯媒体貸し出し機401の背面から排出された後、紙幣取り込み装置100に取り込まれ、紙幣取り込み装置100からダクト320の内部に投入される。
図7及び図8は本実施形態に係る紙幣取り込み装置100を上方から見たときの横断面図である。すなわち、図7及び図8の紙面に直交する方向が鉛直方向である。図7はシャッター130が空気流を受けて紙幣通路123を遮蔽する第一状態にある(または、レバー128が第一位置にある)ことを示しており、図8はシャッター130が空気流を受けていない第二状態(または、レバー128が第二位置にある)にあることを示している。
図7及び図8に示すように、紙幣取り込み装置100は、従来の紙幣取り込み装置24と同様に、円筒状の空間が形成されている通路部110と、通路部110に沿って通路部110に隣接して形成された箱状の本体枠部120と、を備えている。
通路部110の構造は従来の紙幣取り込み装置24における通路部40の構造と同様であり、通路部110の内部には紙幣が通過する紙幣搬送路111が形成されている。
本体枠部120の紙幣搬送路111から離れた位置の一方の側面(図7及び図8においては下面)には紙幣取り込み口121が形成されており、さらに、紙幣搬送路111に接している他方の側面(図7及び図8においては上面)には紙幣搬送路111と連通する紙幣排出口122が形成されている。
紙幣取り込み装置100は、本体枠部120において、始端が紙幣取り込み口121と連通し、終端が紙幣排出口122と連通している紙幣通路123と、紙幣通路123に沿って紙幣を搬送する紙幣搬送ユニット124と、紙幣通路123の途中に設置されたシャッター130と、シャッター130の下流側に配置された搬出ローラー127と、レバー128と、レバー128を付勢する付勢バネ129と、を備えている。
紙幣搬送ユニット124は、一対の搬送ローラー125a、125bと、搬送ローラー125a、125bに掛け渡されたベルト125cと、ベルト125cを通路部110に向かって押圧する補助ローラー126と、から構成されている。紙幣搬送ユニット124の紙幣搬送方向の下流側にはシャッター130が配置され、シャッター130の下流側には搬出ローラー127とレバー128とが配置されている。
紙幣取り込み口121は遊技媒体貸し出し機401の背面に形成された紙幣排出口(図示せず)と相対しており、遊技媒体貸し出し機401の背面から排出された紙幣は紙幣取り込み口121を介して紙幣取り込み装置100の内部に取り込まれる。紙幣は、紙幣搬送ユニット124及び搬出ローラー127によって紙幣通路123に沿って搬送された後、紙幣排出口122を介して紙幣搬送路111の内部に送り出される。前述のように、紙幣搬送路111の内部に送り出された紙幣はキャリア310に捕捉され、紙幣収容室340まで搬送される。
図7及び図8に示すように、シャッター130は、一対の搬送ローラー125a、125bのうちの一方の搬送ローラー125b(紙幣取り込み口121から見て紙幣搬送方向のより下流側にあるローラー)と搬出ローラー127との間に配置されている。
シャッター130は第一状態(図7に示す状態)と第二状態(図8に示す状態)との間を移行する。シャッター130は、第一状態にあるときには、図7に示すように、空気流による圧力を受けて、紙幣通路123を閉鎖し、紙幣搬送路111の内部を流れる空気流が紙幣排出口122から紙幣通路123を通じて外部に漏れ出すことを防止する。シャッター130は、第二状態にあるときには、空気流の影響を受けることなく、フリーの状態にある。このため、第二状態にあるシャッター130は紙幣通路123を遮蔽していることもあり、あるいは、その逆に、紙幣通路123を開放していることもある。どの位置にあるとしても、第二状態にあるシャッター130は空気流による圧力を受けていないので、水平方向(図7及び図8の上下方向)に容易に移動可能である。このため、紙幣は、シャッター130が第二状態にあるときには、図8に示すように、シャッター130まで搬送されてきた推進力によってシャッター130と紙幣通路123との間を通過することが可能である。なお、シャッター130が第二状態にあるときには、紙幣搬送路111の内部に空気流は発生していないので、空気流が紙幣排出口122から紙幣通路123を通じて外部に漏れ出すことはない。
図9は搬出ローラー127及びレバー128の斜視図である。
搬出ローラー127は円筒形状をなしており、その両端面には、搬出ローラー127の回転軸と同心に支持軸127aが取り付けられている。
搬出ローラー127はその回転軸が鉛直方向(図7及び図8の紙面と直交する方向)になるように配置されている。搬出ローラー127は図7の時計方向に回転する。搬出ローラー127の長さは紙幣の幅(紙幣の短辺)より短く、あるいは、紙幣の幅と等しくなるように設定されている。
搬出ローラー127の材質は任意である。例えば、プラスチック製または金属製とすることができるが、ゴムその他の弾力性のある材質を選択することが好ましい。
図9に示すように、レバー128は、本体部分137と、本体部分137の幅方向(図9の左右方向)の両側端から同方向に突出する一対のアーム138aと、一対のアーム138aの間においてアーム138aと同方向に本体部分137から延びるプレート138bと、各アーム138aの先端付近においてアーム138aの表面から外側に突出する一対の円筒形のボス139と、を備えている。
本体部分137は、曲面状の第一部分137aと、平板状の第二部分137bとからなり、アーム138aは第一部分137aから延びている。レバー128は本体部分137において搬出ローラー127と協働する。
図7及び図8に示すように、レバー128は各ボス139が支持孔135に嵌め込まれた状態で支持されており、支持孔135を中心として、第一位置(図7に示す位置)と第二位置(図8に示す位置)との間を回動可能である。
図10はレバー128の第一位置と第二位置を示す概略的な断面図である。
図10に示すように、レバー128の本体部分137は、第一位置(実線で示す位置)においては、搬出ローラー127の表面に接しており、第二位置(破線で示す位置)においては、第一位置から回動して搬出ローラー127の表面から離れ、搬出ローラー127の表面には接触していない。
レバー128は、付勢バネ(引張バネ)129によって、常に搬出ローラー127の表面に向かって付勢されている。すなわち、レバー128は第一位置に位置するように付勢バネ129によって付勢されている。
以上のような構造を有する本実施形態に係る紙幣取り込み装置100は次のように作動する。
紙幣取り込み口121は遊技媒体貸し出し機401の背面に形成された紙幣排出口と相対しており、遊技媒体貸し出し機401の背面から排出された紙幣(図示せず)は紙幣取り込み口121を介して紙幣取り込み装置100の内部に取り込まれる。紙幣は、紙幣搬送ユニット124によって、紙幣通路123に沿ってシャッター130に向かって搬送される。紙幣が紙幣取り込み口121を介して紙幣取り込み装置100の内部に取り込まれてからシャッター130に到達するまでの間においては、紙幣搬送路111内には空気流は発生しておらず、シャッター130は第二状態にある。すなわち、図8に示すように、シャッター130のシャッター板131には空気流による圧力及びその他の力は作用しておらず、シャッター板131はフリーの状態にある。
このため、紙幣搬送ユニット124によって搬送されてきた紙幣は紙幣搬送ユニット124による推進力を有しているため、紙幣はシャッター130をはね上げ、シャッター130と紙幣通路123との間の隙間を通過し、紙幣通路123の下流側に向かって進行する。
シャッター130を通過した紙幣は搬出ローラー127の表面の摩擦力によって搬出ローラー127の外周とレバー128の本体部分137の間を搬出ローラー127に沿って搬送される。
前述のように、レバー128は付勢バネ129によって常に第一位置に位置しているように付勢されている。前述のように、レバー128が第一位置にあるときには、レバー128の本体部分137は搬出ローラー127の表面に接触しており、本体部分137と搬出ローラー127との間に隙間は発生していない。
このため、紙幣が搬送されてくると、紙幣搬送ユニット124によって与えられた紙幣の推進力と、紙幣が搬出ローラー127と本体部分137との間に差し込まれた結果として搬出ローラー127の回転により与えられた紙幣の推進力とによって、レバー128の本体部分137の先端は撥ね上げられ、レバー128は第一位置(図10の実線で示す位置)から第二位置(図10の破線で示す位置)に移行する。紙幣は、第二位置に移行したレバー128の本体部分137と搬出ローラー127との間に形成された隙間を通過し、紙幣排出口122を介して紙幣搬送路111の内部に送り出される。
換言すれば、紙幣がレバー128と搬出ローラー127との間において詰まりそうになると、レバー128が第二位置(図10の破線で示す位置)に移行する。このため、紙幣ジャムと呼ばれる紙幣の詰まりを回避することが可能である。
前述のように、紙幣搬送路111の内部に送り出された紙幣はキャリア310に捕捉され、紙幣収容室340まで搬送される。
以後、紙幣が紙幣取り込み装置100に取り込まれる毎に、上記の動作が繰り返される。
本実施形態に係る紙幣取り込み装置100は従来の紙幣取り込み装置24に対して次のような効果を奏する。
図37に示した従来の紙幣取り込み装置24、図38に示した従来の紙幣取り込み装置24A及び図39に示した従来の紙幣取り込み装置24Bにおいては、補助ローラー65またはベルト66のみを用いて紙幣6を通路部40内に送り込んでいるため、紙幣6が通路部40内に進行する角度を調節することが難しいという問題が生じていた。すなわち、紙幣が補助ローラー65またはベルト66を通過すると、紙幣に対する押さえが効かなくなるため、図41に示したように、紙幣6が搬送方向Fに対して傾斜した状態で通路部40内に送り込まれることを防止することは極めて困難であった。
これに対して、本実施形態に係る紙幣取り込み装置100においては、紙幣搬送路111内に送り込まれる紙幣はレバー128の本体部分137によって紙幣の終端に至るまで常に搬出ローラー127に対して押さえ付けられているため、従来の紙幣取り込み装置24、24A及び24Bとは異なり、紙幣に対する押さえが効かなくなるという事態は発生することがない。すなわち、本実施形態に係る紙幣取り込み装置100によれば、図40(A)及び図40(B)に示すように、紙幣は、搬送方向F(すなわち、空気流が流れる方向)とほぼ平行になるように紙幣排出口122を介して紙幣搬送路111の内部に送り出すことが可能になる。
さらに、図38に示した紙幣取り込み装置24A及び図39に示した紙幣取り込み装置24Bにおいては、補助ローラー65またはベルト66の一部分が通路部40内に突出して配置されているため、当該紙幣取り込み装置24Aまたは24Bより上流側から走行してきた搬送補助体16が補助ローラー65またはベルト66の突出部分に衝突し、これが原因となって、搬送補助体16が破損し、あるいは、搬送補助体16が搬送管12内において詰まってしまうという問題点があった。
これに対して、本実施形態に係る紙幣取り込み装置100においては、搬出ローラー127及びレバー128は紙幣搬送路111の内部に突出する部分を有してはいないため、キャリア310が搬出ローラー127及びレバー128の一部に衝突するという問題点は起こらない。
なお、本実施形態に係る紙幣取り込み装置100は上記の構造に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
本実施形態に係る紙幣取り込み装置100においては、レバー128はその第一位置においては本体部分137が搬出ローラー127の表面と接触する位置(すなわち、搬出ローラー127の表面からの距離は0となる位置)に配置されている。
本体部分137が搬出ローラー127の表面に接触していると、本体部分137の裏面及び搬出ローラー127の表面の摩耗、本体部分137との接触による抵抗が大きくなる分だけ搬出ローラー127の駆動力を大きくする必要性などの問題が生じることがある。
このため、図11に示すように、レバー128の第一位置を搬出ローラー127とは接触しない位置(すなわち、搬出ローラー127の表面からの距離は0より大きい位置)に設定することも可能である。これにより、上記の問題を回避することが可能になる。
この場合、レバー128の本体部分137と搬出ローラー127の表面との間に形成される隙間の大きさは紙幣の厚さと等しいか、あるいは、紙幣の厚さより小さくなくように設定される。例えば、図11に示すように、レバー128の本体部分137の下方に支持バー140を配置しておき、本体部分137が支持バー140上に乗ると、レバー128の本体部分137と搬出ローラー127の表面との間の隙間が所定の大きさになるようにすることができる。
また、搬出ローラー127の表面と紙幣との間の摩擦力を大きくするため、搬出ローラー127の表面に紙幣との摩擦係数が高い材質からなるリング状の部材(例えば、Oリング)を巻き付けてもよく、あるいは、摩擦係数が高い材質を含む塗料を塗布することにより、または、摩擦係数が高い材質からなるシートを搬出ローラー127の円周面上に接着させることにより、摩擦層を形成することも可能である。
また、紙幣搬送ユニット124は、紙幣を搬送可能な構造であれば、他の構造を取ることも可能である。
本実施形態に係る紙幣取り込み装置100においては、レバー128の本体部分137の第二部分137bは平板状に形成されているが、第二部分137bを曲面状に形成することも可能である。
図12は曲面状に形成した第二部分137bを有する本体部分137の一例を示す断面図である。
図12に示すように、本体部分137の第二部分137bの一部または全部は搬出ローラー127の曲率と一致する曲率を有するような曲面に形成されている。本体部分137の第二部分137bをこのような曲面に形成することにより、本体部分137の第二部分137bが平板状である場合と比較して、紙幣が搬出ローラー127を離れる直前まで紙幣の終端が搬出ローラー127の表面に接していることが可能になるため、搬送方向Fに対してより平行になるように紙幣を紙幣搬送路111の内部に送り出すことが可能になる。
(第二の実施形態)
第二の実施形態に係る紙幣取り込み装置においては、第一の実施形態におけるレバー128に代えてレバー128Aを用いる。この点を除いて、本実施形態に係る紙幣取り込み装置の構造は第一の実施形態に係る紙幣取り込み装置100の構造と同一である。
レバー128Aは、第一の実施形態におけるレバー128と比較して、本体部分137の形状が相違している。第一の実施形態においては、レバー128の本体部分137は平板形状に形成されているのに対して、本実施形態におけるレバー128Aはフォークのような形状をなしている。
図13はレバー128Aの斜視図、図14はレバー128Aの側面図、図15は上方から見たときのレバー128Aの平面図である。
図13及び図15に示すように、レバー128Aの本体部分137は、第一本体部分137Aと、第一本体部分137Aと間隔を開けて形成された第二本体部分137Bと、第二本体部分137Bと同一間隔を開けて形成された第三本体部分137Cと、第一本体部分137Aと第二本体部分137B及び第二本体部分137Bと第三本体部分137Cとを補強用に接続する二つの補強部分137Dと、を備えている。第一本体部分137A、第二本体部分137B及び第三本体部分137Cは同一形状を有しており、かつ、相互に平行に延びている。
本実施形態に係る紙幣取り込み装置によれば、レバー128Aの本体部分137が第一の実施形態におけるレバー128の本体部分137と比較して軽量化されているため、付勢バネ129の付勢力を低く設定することができるとともに、搬送されてきた紙幣がより小さな力でレバー128Aの本体部分137をはね上げることが可能になる。
(第三の実施形態)
第三の実施形態に係る紙幣取り込み装置においては、第二の実施形態における搬出ローラー127に代えて搬出ローラー127Aを用いる。この点を除いて、本実施形態に係る紙幣取り込み装置の構造は第二の実施形態に係る紙幣取り込み装置の構造と同一である。
図16は搬出ローラー127Aの斜視図、図17は搬出ローラー127Aを上方から見たときの平面図、図18は搬出ローラー127Aの側面図である。
搬出ローラー127Aは、第一の半径を有する円柱形状の第一ローラー部分1271と、第一ローラー部分1271に隣接して形成され、第一の半径より小さい第二の半径を有する円柱形状の第二ローラー部分1272と、第二ローラー部分1272に隣接して形成され、第一の半径を有する円柱形状の第三ローラー部分1273と、第二ローラー部分1272とは反対側において第一ローラー部分1271から外側に延びる支持軸127a(図9参照)を有している。
第一ローラー部分1271、第二ローラー部分1272、第三ローラー部分1273及び支持軸127dは全て同心である。第一ローラー部分1271の幅(図18における上下方向の長さ)と第三ローラー部分1273の幅とは相互に等しい。第二ローラー部分1272の幅は特に限定されないが、本実施形態においては、第一ローラー部分1271及び第三ローラー部分1273の幅に等しく設定されている。
レバー128Aの本体部分137の第一本体部分137Aと第二本体部分137Bとの間の空間の幅(図15における上下方向の長さ)及び第二本体部分137Bと第三本体部分137Cとの間の空間の幅はそれぞれ搬出ローラー127Aの第一ローラー部分1271及び第三ローラー部分1273の幅(図18における上下方向の長さ)よりも大きく設定されている。
このため、レバー128Aが第一位置にあるときには、水平方向(図7及び図8の左右方向)から見たときには、搬出ローラー127Aの第一ローラー部分1271は第一本体部分137Aと第二本体部分137Bとの間の空間内に位置し、搬出ローラー127Aの第三ローラー部分1273は第二本体部分137Bと第三本体部分137Cとの間の空間内に位置し、第二本体部分137Bが搬出ローラー127Aの第二ローラー部分1272の表面(円周面)に接触しているか(図10参照)、あるいは、第二ローラー部分1272の表面からわずかに離れて対向している(図11参照)。
図19はレバー128A及び搬出ローラー127Aの位置関係を示す斜視図、図20はレバー128Aが第一位置に位置しているときに、鉛直方向(図19の左右方向)から見たときのレバー128Aと搬出ローラー127Aとの位置関係を示す断面図である。
図20に示すように、レバー128Aが第一位置にあるときには、搬出ローラー127Aの最外周面は、鉛直方向(図19においては水平方向)から見たときに、レバー128Aの第一本体部分137A乃至第三本体部分137Cの下面よりも外側(搬出ローラー127Aから見て外側、あるいは、図20においては上側)に突出した位置にある。すなわち、レバー128Aの第一本体部分137A乃至第三本体部分137Cと搬出ローラー127Aの最外周面とは、鉛直方向から見たときに、相互に重なり合っており、両者の間に隙間は発生していない。
紙幣搬送ユニット124によって与えられた紙幣の推進力と、紙幣が搬出ローラー127と本体部分137との間に差し込まれた結果として搬出ローラー127の回転により与えられた紙幣の推進力とによって、レバー128の本体部分137の先端は撥ね上げられている。
図20に示すように、紙幣6は搬出ローラー127Aの表面に沿って搬送されてくる。このため、搬送されてきた紙幣6は必ず第一本体部分137A乃至第三本体部分137Cの下面に接することになる。紙幣6は、紙幣搬送ユニット124によって与えられた推進力と、紙幣が搬出ローラー127Aと第一本体部分137A乃至第三本体部分137Cとの間に差し込まれた結果として搬出ローラー127Aの回転により与えられた推進力とを有しているので、紙幣6はこれらの推進力の作用により第一本体部分137A乃至第三本体部分137Cひいてはレバー128Aを上方にはね上げ、第一本体部分137A乃至第三本体部分137Cと搬出ローラー127Aとの間を通過する。
以上のように、本実施形態に係る紙幣取り込み装置においては、紙幣6は必ずレバー128A(具体的には、第一本体部分137A乃至第三本体部分137C)と搬出ローラー127Aとの間に挟まれた状態を維持しつつ、紙幣排出口122を介して紙幣搬送路111の内部に送り込まれる。すなわち、紙幣搬送路111内に送り込まれる紙幣6はレバー128Aの本体部分137によって紙幣6の終端に至るまで常に搬出ローラー127Aに対して押さえ付けられているため、従来の紙幣取り込み装置24、24A及び24Bとは異なり、紙幣6に対する押さえが効かなくなるという事態は発生することはなく、図40(A)及び図40(B)に示すように、紙幣6が搬送方向Fとほぼ平行になるように、紙幣6を紙幣搬送路111の内部に送り出すことが可能になる。
本実施形態に係る紙幣取り込み装置においては、搬出ローラー127Aは大径部分として2個の第一ローラー部分1271及び第三ローラー部分1273を備えているが、大径部分(第一ローラー部分1271及び第三ローラー部分1273に相当するローラー部分)の数は2に限定されるものではなく、N個(Nは3以上の整数)の大径部分を備えることも可能である。この場合には、小径部分として(N-1)個の第二ローラー部分1272が各大径部分の間に形成されることになる。レバー128Aの全体形状は搬出ローラー127Aの形状に応じた形状に形成される。
(第四の実施形態)
第四の実施形態に係る紙幣取り込み装置においては、第三の実施形態における搬出ローラー127Aに代えて搬出ローラー127Bを用いる。この点を除いて、本実施形態に係る紙幣取り込み装置の構造は第三の実施形態に係る紙幣取り込み装置の構造と同一である。
図21は搬出ローラー127Bの斜視図、図22は搬出ローラー127Bを上方から見たときの平面図、図23は搬出ローラー127Bの側面図である。
図16乃至図18に示した搬出ローラー127Aと比較して、搬出ローラー127Bの第一ローラー部分1271及び第三ローラー部分1273の環状外周面には半円形の溝(図示せず)が設けられており、この溝にゴム製のOリング127e、127fがそれぞれ摩擦部材として嵌め込まれている。
図24はレバー128Aが第一位置に位置しているときに、鉛直方向(図19の左右方向)から見たときのレバー128Aと搬出ローラー127Bとの位置関係を示す、図20と同様の断面図である。
図24に示すように、レバー128Aが第一位置にあるときには、各Oリング127e、127fの最外周面は、鉛直方向(図19においては水平方向)から見たときに、レバー128Aの第一本体部分137A乃至第三本体部分137Cの下面よりも外側(搬出ローラー127Bから見て外側、あるいは、図24においては上側)に突出した位置にある。すなわち、レバー128Aの第一本体部分137A乃至第三本体部分137Cと各Oリング127e、127fの最外周面とは、鉛直方向から見たときに、相互に重なり合っており、両者の間に隙間は発生していない。
このため、第三の実施形態の場合と同様に、搬出ローラー127Bに沿って搬送されてきた紙幣6は必ず第一本体部分137A乃至第三本体部分137Cの下面に接することになる。紙幣6は、紙幣搬送ユニット124によって与えられた推進力と、紙幣が搬出ローラー127Aと第一本体部分137A乃至第三本体部分137Cとの間に差し込まれた結果として搬出ローラー127Aの回転により与えられた推進力とを有しているので、紙幣6はこの推進力の作用により第一本体部分137A乃至第三本体部分137Cひいてはレバー128Aを上方にはね上げ、第一本体部分137A乃至第三本体部分137Cと搬出ローラー127Bとの間を通過する。
本実施形態に係る紙幣取り込み装置によれば、搬出ローラー127Bはその外周面を画定している摩擦部材としてのOリング127e、127fを備えているため、搬送されてきた紙幣6と搬出ローラー127Bとの間の摩擦力を高めることができ、紙幣6を紙幣搬送路111の内部により確実に送り出すことができる。
本実施形態においては、各Oリング127e、127fを用いたが、他の方法によって紙幣6との間の摩擦力を高めることも可能である。
例えば、第一ローラー部分1271及び第三ローラー部分1273の環状外周面に溝を設けずに、紙幣6との間の摩擦係数の高い物質を含む塗料を当該環状外周面に塗布し、当該環状外周面に摩擦層を形成することも可能である。
あるいは、少なくとも外側表面が紙幣6との間の摩擦係数の高い物質からなるシートを第一ローラー部分1271及び第三ローラー部分1273の環状外周面に接着剤を介して固着させることもできる。
(第五の実施形態)
第五の実施形態に係る紙幣取り込み装置は、第四の実施形態に係る紙幣取り込み装置と比較して、カバー136を追加的に有している。この点を除いて、本実施形態に係る紙幣取り込み装置は第四の実施形態に係る紙幣取り込み装置と同一の構造を有している。
図25はレバー128A及び搬出ローラー127Bの位置関係を示す斜視図、図26は図25に示す位置関係にあるレバー128A及び搬出ローラー127Bの断面図である。図27はレバー128Aが第一位置に位置している状態を示す断面図、図28はレバー128Aが第二位置に位置している状態を示す断面図である。
図25に示すように、本実施形態に係る紙幣取り込み装置は搬出ローラー127Bを覆うカバー136を備えている。カバー136には開口部136aが形成されており、搬出ローラー127Bの第一ローラー部分1271に嵌め込まれたOリング127e及び第三ローラー部分1273に嵌め込まれたOリング127fが開口部136aを越えて外側に突出している。開口部136aの両側にはほぼ平坦な(あるいは、曲面状の)一対の本体接地部分136bが形成されており、レバー128Aの本体部分137の第一本体部分137A及び第三本体部分137Cが一対の本体接地部分136bの各々に接地している。
レバー128Aの本体部分137の第一本体部分137A及び第三本体部分137Cが各本体接地部分136bに接地しているときに、レバー128Aは第一位置に位置する。なお、レバー128Aが第一位置に位置しているとしても、第二本体部分137Bと搬出ローラー127Bの第二ローラー部分1272とは間隔を開けて対向した状態にあり、両者は接触していない。
レバー128A及び搬出ローラー127Bの動作及び機能は第四の実施形態の場合と同様である。
なお、本実施形態においては、紙幣が搬出ローラー127Bに到達し、搬出ローラー127Bとレバー128Aとの間に挟み込まれると、レバー128Aが搬出ローラー127Bの形状に沿って紙幣を波状に変形させる。この変形による紙幣の弾性力が紙幣の推進力になる。
本実施形態によれば、本体接地部分136bによってレバー128Aを確実に第一位置に保持することが可能であり、さらに、本体接地部分136bの高さを変えることによって、第一位置の高さ、すなわち、搬出ローラー127Bとレバー128Aとの間の隙間の大きさを調節することが可能である。
図27に示すように、レバー128Aは、レバー128Aが第一位置に位置している場合にレバー128Aの本体部分137の第一本体部分137A及び第三本体部分137Cは紙幣6の搬送方向R1に対して鋭角Θをなすように配置されている。
レバー128Aをこのように配置することによって、図40(B)に示したように、紙幣6を空気流が流れる方向Fと平行になることを促進することができる。
具体的には、第一本体部分137A及び第三本体部分137Cが紙幣6の搬送方向R1に対してなす角度Θは45度以下が好ましく、この角度Θは小さいほど好ましい。ただし、構造上の制約によって当該角度Θの最小値は10乃至15度である。
第三の実施形態の説明において、搬出ローラー127Aの大径部分(第一ローラー部分1271及び第三ローラー部分1273に相当するローラー部分)の数Nは2に限定されるものではなく、3以上の整数とすることも可能であるとしたが、N=1とすることも可能である。
図29は、N=1の場合のレバー128A及び搬出ローラー127Bの位置関係を示す、図25と同様の斜視図、図30は図29に示す位置関係にあるレバー128A及び搬出ローラー127Bの断面図である。
N=1の場合には、搬出ローラー127Aは1個の第一ローラー部分1271のみを備え、第二ローラー部分を備えていない。レバー128Aは2個の第一本体部分137A及び第三本体部分137Cを備えている。図29及び図30に示すように、搬出ローラー127Aの第一ローラー部分1271はレバー128Aの第一本体部分137A及び第三本体部分137Cの間に位置する。
(第六の実施形態)
図31及び図32は本発明の第六の実施形態に係る紙幣取り込み装置150の縦断面図であり、図31はレバー128が第一位置、図32はレバー128が第二位置にある場合を示している。
図7及び図8に示すように、第一の実施形態に係る紙幣取り込み装置100においては、空気流は紙幣搬送路111の内部において方向R1(図7参照)に流れている。このため、紙幣通路123を搬送されてきた紙幣は時計方向に回動する搬出ローラー127によりほぼ180度の方向転換を行った後に、紙幣排出口122を介して紙幣搬送路111の内部に送り出される。すなわち、紙幣は空気流が流れる方向R1と同一の方向に送り出される。
このように、第一の実施形態に係る紙幣取り込み装置100においては、紙幣取り込み装置100の内部を紙幣が搬送される方向Ra(図7の右から左に向かう方向)と空気流が流れる方向R1すなわち紙幣がダクト320の内部を搬送される方向とは相互に逆である。
これに対して、本実施形態に係る紙幣取り込み装置150においては、紙幣搬送路111の内部を空気流が流れる方向R2は紙幣取り込み装置150の内部を紙幣が搬送される方向Raと同一である。
このため、紙幣は空気流が流れる方向R2と同一の方向に紙幣排出口122から送り出されることが必要である。これを実現するため、本実施形態に係る紙幣取り込み装置150においては、搬出ローラー127及びレバー128の配置が第一の実施形態に係る紙幣取り込み装置100における搬出ローラー127及びレバー128の配置と左右対称になっている。さらに、搬出ローラー127は反時計方向に回動する。
これらの点を除いて本実施形態に係る紙幣取り込み装置150の構造は第五の実施形態に係る紙幣取り込み装置の構造と同一であり、さらに、本実施形態に係る紙幣取り込み装置150の動作も第一の実施形態に係る紙幣取り込み装置100の動作と同一である。
紙幣搬送路111への紙幣の送り出し方向が異なる二種類の紙幣取り込み装置100、150が必要な理由は以下のとおりである。
例えば、図1に示したパチンコ島2において、手前側の列の遊戯媒体貸し出し機401と奥側の列の遊戯媒体貸し出し機401の双方に同一構造の紙幣取り込み装置100または150を上下反転して使用しようとすると、紙幣収容室340は右側方向にあるため、紙幣取り込み装置100または150の設置方向が同一方向を向くことになり、紙幣取り込み装置100または150同士が干渉し合い、紙幣取り込み装置100または150を設置することが不可能になる。このため、手前側の列の紙幣取り込み装置と奥側の列の紙幣取り込み装置とでは、本体部分は互いに逆向きではあっても、紙幣の排出方向が同一方向となることが必要になる。このため、紙幣の排出方向が異なる二種類の紙幣取り込み装置100、150が用意されている。
さらに、紙幣取り込み装置100、150において紙幣が詰まった場合、その紙幣取り込み装置100、150に対応する遊技機器(例えば、パチンコ機400)だけの遊技を停止させ(すなわち、隣接の遊技機器は停止させることなく)、メンテナンスを行う必要がある。このため、遊技媒体貸し出し機401を遊技機器の左側に設置しているパチンコ島2の場合には、紙幣収容室340から見て左側(図1では手前側)の列に紙幣取り込み装置150を設置し、紙幣収容室340から見て遊技機器の右側(図1では奥側)の列に紙幣取り込み装置100を設置する。このように、遊技媒体貸し出し機401及び紙幣収容室340の設置位置に応じて紙幣取り込み装置100又は150を使い分けることによって、紙幣取り込み装置100又は150に紙幣詰まりが生じた場合に、その紙幣取り込み装置100又は150に対応する遊技機器の遊技だけを停止させればよく、隣接する遊技機器までも停止させる必要がなくなる。
遊技媒体貸し出し機401はスロットマシンやパチンコ機その他の遊技機器の左右何れかの側に設置される。例えば、パチンコ機400では、図1に示すように、その左側に、スロットマシンではその右側に遊技媒体貸し出し機401が設置される。上記の実施形態においては、パチンコ機400を例として挙げたが、遊技機器としてスロットマシンを使用する場合も同様に紙幣取り込み装置100又は150を使い分けることが可能である。スロットマシンの場合には、紙幣取り込み装置100又は150の何れを使用するかはパチンコ機400の場合と逆になる。
本発明に係る紙葉類取り込み装置は遊技媒体貸し出し機に投入された紙幣を紙幣搬送装置に送り出す装置として適している。
なお、本発明に係る紙葉類取り込み装置の搬送対象は紙幣には限定されない。紙幣の他に、伝票、カード、チケット、各種札などのシート状の紙葉類であれば、いかなる物をも搬送することが可能である。
さらに、搬送対象の材質は紙に限定されない。紙の他に、プラスチックその他の合成樹脂、金属、木などのある程度の剛性を有する材質であれば、いかなる材質の物をも搬送することが可能である。
100 本発明の第一の実施形態に係る紙幣取り込み装置
111 紙幣搬送路
121 紙幣取り込み口
122 紙幣排出口
123 紙幣通路
124 搬送ユニット
127、127A、127B 搬出ローラー
128、128A レバー
129 付勢バネ
130 シャッター
136 カバー
300 紙幣搬送装置
310 キャリア
320 ダクト
400 パチンコ機
401 遊技媒体貸し出し機

Claims (17)

  1. ダクト内に発生させた空気流により紙葉類を搬送する紙葉類搬送装置の前記ダクト内に紙葉類を送り出す紙葉類取り込み装置において、
    前記紙葉類を取り込む紙葉類取り込み口と前記ダクトの内部に通じる紙葉類排出口との間をつなぐ紙葉類搬送路と、
    前記紙葉類搬送路の内部を前記紙葉類取り込み口から前記紙葉類排出口まで前記紙葉類を搬送する紙葉類搬送手段と、
    を備える紙葉類取り込み装置において、
    前記紙葉類の搬送方向において前記紙葉類搬送手段の下流側であって、前記紙葉類排出口の上流側に配置されたローラーと、
    前記ローラーの表面に対して所定の距離を維持する第一位置と、前記ローラーの前記表面から前記第一位置よりも離れた第二位置との間を回動可能なレバーと、
    前記レバーが前記第一位置に位置するように前記レバーを付勢する付勢部材と、
    を備え、
    前記紙葉類搬送手段により搬送されてきた前記紙葉類は前記レバーをはね上げて前記第一位置から前記第二位置に移行させ、前記レバーと前記ローラーとの間を通過し、前記紙葉類排出口から前記ダクトの内部に送り出されるものであることを特徴とする紙葉類取り込み装置。
  2. 前記所定の距離はゼロであることを特徴とする請求項1に記載の紙葉類取り込み装置。
  3. 前記所定の距離はゼロより大きいことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類取り込み装置。
  4. 前記紙葉類との間の摩擦を大きくする材質からなる摩擦層をさらに備え、
    前記摩擦層は前記ローラーの外周に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の紙葉類取り込み装置。
  5. 前記ローラーは第一の半径を有する1個の第一ローラー部分からなり、
    前記レバーは相互に間隔を開けて形成された2個の第一本体部分を備えており、
    前記レバーが前記第一位置に位置しているときには、前記第一ローラー部分が前記第一本体部分の間に位置することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の紙葉類取り込み装置。
  6. 前記ローラーは、
    第一の半径を有するN(Nは2以上の整数)個の第一ローラー部分と、
    前記第一ローラー部分と同心に前記第一ローラー部分の間に形成され、前記第一の半径より小さい第二の半径を有する(N-1)個の第二ローラー部分と、
    を有していることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の紙葉類取り込み装置。
  7. 前記レバーは相互に間隔を開けて形成された(N+1)個の第一本体部分を備えており、
    前記レバーが前記第一位置に位置しているときには、前記第一ローラー部分が相互に隣接する前記第一本体部分の間に位置することを特徴とする請求項5または6に記載の紙葉類取り込み装置。
  8. 前記レバーが前記第一位置に位置しているときには、鉛直方向から見たときに、前記第一本体部分の下面は前記第一ローラー部分の外周と重なり合っていることを特徴とする請求項7に記載の紙葉類取り込み装置。
  9. 前記紙葉類との間の摩擦を大きくする材質からなる摩擦部材をさらに備え、
    前記摩擦部材は前記第一ローラー部分の外周に巻かれていることを特徴とする請求項5、7または8に記載の紙葉類取り込み装置。
  10. 前記摩擦部材はOリングからなることを特徴とする請求項9に記載の紙葉類取り込み装置。
  11. 前記紙葉類との間の摩擦を大きくする材質からなる摩擦部材をさらに備え、
    前記摩擦部材は前記第一ローラー部分の外周に巻かれていることを特徴とする請求項6に記載の紙葉類取り込み装置。
  12. 前記摩擦部材はOリングからなることを特徴とする請求項11に記載の紙葉類取り込み装置。
  13. 前記レバーが前記第一位置に位置しているときには、鉛直方向から見たときに、前記第一本体部分の下面は前記摩擦部材の外周と重なり合っていることを特徴とする請求項9または10に記載の紙葉類取り込み装置。
  14. 前記ローラーを覆うカバーをさらに備えており、
    前記カバーには開口部が形成されており、前記第一ローラー部分または前記摩擦部材は前記開口部から外側に突出しており、
    前記カバーの前記開口部の両側には、前記第一本体部分のうち両端に位置する前記第一本体部分が接地する部分が形成されており、
    前記第一本体部分が前記部分に接地しているときに前記レバーは前記第一位置にいるものであることを特徴とする請求項9、10または13に記載の紙葉類取り込み装置。
  15. 前記第一本体部分の先端を含む部分は平坦な平板状であることを特徴とする請求項7,8,9,10、13または14に記載の紙葉類取り込み装置。
  16. 前記レバーが前記第一位置に位置している場合には、前記レバーまたは前記第一本体部分は前記紙葉類の搬送方向に対して鋭角をなすように配置されていることを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載の紙葉類取り込み装置。
  17. 前記レバーまたは前記第一本体部分の先端は前記ローラーの表面に沿った前記ローラーと同一の曲率を有する曲面であることを特徴とする請求項1乃至16の何れか一項に記載の紙葉類取り込み装置。
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