JP7041558B2 - 耐熱性が改善されたビートレッド製剤 - Google Patents
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Description
(1)ビートレッド及びフラボノイド配糖体を含有する水相が、油相に分散している油中水型乳化組成物であることを特徴とするビートレッド製剤。
(2)ビートレッド及びフラボノイド配糖体を含有する固体相が、油相に分散している油性組成物であるビートレッド製剤であって、該固体相中の水分含有量が15質量%以下であることを特徴とするビートレッド製剤。
<乳化力試験>
1)500mL容ビーカーに菜種サラダ油(商品名;岡村製油社製)200g及びポリグリセリン縮合リシノール酸エステル0.80gを入れて混合し、60℃に加温して油相とする。
2)1)の油相をミキサー部と邪魔板との間隙を2.5cmに固定した乳化機(型式:T.K.ホモミクサーMARKII 2.5型;プライミクス社製)を用いて3000rpmで撹拌しながら、該油相に60℃に加温した精製水200gを90秒間かけて加える。
3)さらに、60℃に調温しながら10000rpmで3分間撹拌して油中水型乳化組成物を得る。
4)3)で得た油中水型乳化組成物を100mL容有栓メスシリンダーに100mL入れ37℃の恒温器で120時間保存する。保存後、油相、乳化相及び水相に分離したメスシリンダーの内容物について乳化相の体積(mL)を測定し、次式に基づいて乳化相の割合(%)を計算する。
(1)原材料
1)ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:Palsgaard 4150;パルスガード社製)
2)ショ糖脂肪酸エステル(商品名:リョートーシュガーエステルER-290;三菱ケミカルフーズ社製)
3)菜種サラダ油(岡村製油社製)
4)ビートレッド(商品名:甜菜紅色素;色価500;水分含有量3質量%;青島鵬遠康華天然産物社製)
5)ルチン(試薬;水分含有量5質量%;和光純薬工業社製)
6)酵素処理ルチン(商品名:αGルチンP;水分含有量5質量%;東洋精糖社製)
7)酵素処理ヘスペリジン(商品名:αGヘスペリジンPA-T;水分含有量2質量%;東洋精糖社製)
8)クェルセチン二水和物(試薬;水分含有量10質量%;非フラボノイド配糖体;和光純薬工業社製)
9)L-アスコルビン酸ナトリウム(試薬;水分含有量0.3質量%;非フラボノイド配糖体;和光純薬工業社製)
10)デキストリン(商品名:パインデックス#2;水分含有量4質量%;松谷化学工業社製)
11)イオン交換水
12)50質量%水酸化ナトリウム溶液(試薬;水分含有量50質量%;和光純薬工業社製)
上記原材料を用いて作製したビートレッド製剤の油中水型乳化組成物作製時の配合割合を表1及び2に示す。尚、表1において、ビートレッド製剤1~5は、第1の態様のビートレッド製剤(油中水型乳化組成物)の実施例であり、ビートレッド製剤6~8は、それらに対する比較例である。また表2において、ビートレッド製剤9~13は、第2の態様のビートレッド製剤(油性組成物)の実施例であり、ビートレッド製剤14~18は、それらに対する比較例である。
尚、各ビートレッド製剤は、原材料の合計が180gとなる分量で調製した。
(3-1)ビートレッド製剤1~8の作製
1)表1に記載の油相部の原材料を300mL容ビーカーに入れて60℃に加温し、油相とした。
2)表1に記載の水相部の原材料〔水(及び50質量%水酸化ナトリウム溶液)を除く〕を水(及び50質量%水酸化ナトリウム溶液)に溶解して50℃に加温して水相とした。
3)1)で得た油相をクレアミックス(型式:CLM-0.8S;エム・テクニック社製)を用いて4500rpmで撹拌しながら、2)で得た水相を該油相に加え、更に該クレアミックスにて60℃、12000rpmの条件で10分間撹拌し、油中水型乳化組成物であるビートレッド製剤1~8を得た。
1)表2に記載の原材料を用いて、ビートレッド製剤1~8の作製と同様に処理し、油中水型乳化組成物を得た。
2)1)で得た油中水型乳化組成物のうち40gを500mL容ナス型フラスコに入れ、ダイヤフラム真空ポンプ(型式:V-700;日本ビュッヒ社製)を用いて、温度65℃の条件で、該フラスコ内の真空度を30000Paから徐々に2000Paとし、さらに2000Paで60分間減圧乾燥し、油性組成物であるビートレッド製剤9及び11~18を得た。
油中水型乳化組成物の乾燥温度が80℃であること以外はビートレッド製剤9及び11~18の作製と同様に処理し、油性組成物であるビートレッド製剤10を得た。
白身魚すり身(商品名;大冷社製)750gをフードプロセッサー(型式:DLC-XPLUS;クイジナート社製)を用いて均一になるまで破砕した。菜種サラダ油(岡村製油社製)75gと馬鈴薯澱粉100gを混合したものを破砕した白身魚すり身に加え、これを該フードプロセッサーを用いて混合した。これに氷水75gを加え、なめらかになるまで該フードプロセッサーを用いてさらに混合し、魚肉ソーセージ生地を得た。
得られた魚肉ソーセージ生地300gに、表4に示す添加物を同表に示す添加量(魚肉ソーセージ生地100gに対する量)で加え、フードプロセッサー(型式:MK-K48;パナソニック社製)を用いて均一になるまで混合し、着色魚肉ソーセージ生地を得た。
得られた着色魚肉ソーセージ生地50gをケーシング(直径3cm)に詰めたものを、未加熱魚肉ソーセージとし、分光測色計(型式:SE-7700、日本電色工業社製)を用いてその色調(L*a*b*値)を測定した(測定径:直径10mm)。
さらに、レトルト殺菌装置(型式:SR-240;トミー精工社製)を用いて、120℃で4分間未加熱魚肉ソーセージを加熱し、加熱魚肉ソーセージを得た。この加熱魚肉ソーセージを5℃で1日保存し、その表面の色調(L*a*b*値)を未加熱魚肉ソーセージと同様の方法で測定した。
加熱前後の魚肉ソーセージのL*a*b*値、L*a*b*色差(ΔE*(ab))のそれぞれを表5及び6に示す。
Claims (4)
- ビートレッド及び下記のフラボノイド配糖体を含有する水相が、油相に分散している油中水型乳化組成物であることを特徴とするビートレッド製剤。
フラボノイド配糖体:ルチン、ヘスペリジン、ミリシトリン、イソクエルシトリン、タマネギ色素及びこれらの酵素処理物からなる群から選択される1種又は2種以上 - ビートレッド及び下記のフラボノイド配糖体を含有する固体相が、油相に分散している油性組成物であるビートレッド製剤であって、該固体相中の水分含有量が15質量%以下であることを特徴とするビートレッド製剤。
フラボノイド配糖体:ルチン、ヘスペリジン、ミリシトリン、イソクエルシトリン、タマネギ色素及びこれらの酵素処理物からなる群から選択される1種又は2種以上 - ビートレッド及び下記のフラボノイド配糖体を含有する水相と、油相とを乳化して油中水型乳化組成物を得る工程を含むことを特徴とするビートレッド製剤の製造方法。
フラボノイド配糖体:ルチン、ヘスペリジン、ミリシトリン、イソクエルシトリン、タマネギ色素及びこれらの酵素処理物からなる群から選択される1種又は2種以上 - ビートレッド及び下記のフラボノイド配糖体を含有する水相と、油相とを乳化して油中水型乳化組成物を得る工程と、該油中水型乳化組成物を乾燥し、該組成物を構成する該水相の水分含有量を15質量%以下に調整する工程とを含むことを特徴とするビートレッド製剤の製造方法。
フラボノイド配糖体:ルチン、ヘスペリジン、ミリシトリン、イソクエルシトリン、タマネギ色素及びこれらの酵素処理物からなる群から選択される1種又は2種以上
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大野友道,植物性色素,フレグランスジャーナル,臨時増刊 No.16,p.77-81 |
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