JP7040715B2 - キャップ - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 展示会名:第30回 インターフェックス ジャパン 展示日:平成29年6月28日から平成29年6月30日まで
本発明は、ボトルの首部に組み込まれ、内部を繰り返して密閉可能なキャップに関する。
液体の収納に用いられるボトルの形状は様々だが、上部に筒状の首部を設け、そこにキャップを嵌め込んで内部を密閉するものが多い。一般的なキャップは、繰り返して内部を密閉できるよう、ネジを形成してあるが、その取り扱いは幼児でも自然に覚えられるため、不用意にキャップを取り外し、誤飲などの事故を招く恐れがある。その対策として、いわゆる「チャイルドプルーフ」と称される機能を持たせたキャップが開発されている。
キャップにおける「チャイルドプルーフ」の具体例として、下記特許文献が挙げられ、そのうち特許文献1では、各種粉粒体の容器類に用いる安全二重キャップが開示されている。このキャップは、外キャップと内キャップとからなる二重構造で、外キャップの内側面には係合凸起を設け、さらに内キャップの外側面には係合溝部を設け、係合凸起と係合溝部との係合によって内キャップを回転させ、キャップを開けることができる。係合凸起と係合溝部を係合させるには、外キャップを引き上げる必要があり、その構造を理解していなければキャップを開けることはできず、幼児による不用意な開栓を防ぐことができる。
次の特許文献2では、長期間にわたって誤使用防止機能を確実に発揮できる安全キャップが開示されている。この安全キャップは、容器体の口部に螺合するキャップ本体と、その外周を取り囲む外装体と、からなる二重構造で、外装体の内周面には突起部を設けてある。またキャップ本体の外周面には、軸真直壁部と規制壁部と係止壁部で囲まれた係止空間や、この係止空間に突起部を誘導するための傾斜壁部を設けてある。このような構造にすることで、キャップ本体を口部から離脱させるには、突起部を係止空間に移動させる操作が必要になり、幼児などによる誤使用を防止できる。この発明では、安全キャップにバネなどの弾性体を組み込む必要がなく、長期間にわたって機能を確実に発揮できるほか、低コスト化および製造の簡便化を図ることもできる。
公開実用昭和50-41951号公報 特開2014-231366号公報
前記の特許文献1では、外キャップの内側面に係合凸起を設け、内キャップの外側面には、この係合凸起が入り込む係合溝部を設けてある。また特許文献2では、外装体の内周面に突起部を設け、キャップ本体の外周面には、この突起部が入り込む係止空間を設けてある。このような係合溝部や係止空間は、その一側面の下方だけが外部と接続された袋小路のような形状であり、キャップを開く際は、係合凸起や突起部の位置を細かく調整し、係合溝部や係止空間まで誘導する必要がある。この操作は、「チャイルドプルーフ」というレベルを通り越し、大人でも取り扱いが難しい場合があり、利便性が低下し、需要者に受け入れられない恐れがある。
近年は流通段階での安全性を明示するため、キャップに封印帯を設けることがある。封印帯は、ボトルの首部に嵌まり込む環状で、キャップの下部に位置しており、キャップとは小断面のブリッジだけで連結されており、しかも首部からは離脱できない構造になっている。そのため、最初の開栓時にキャップを回すとブリッジが破断し、開栓の痕跡が残る。この封印帯については、前記の両特許文献のように、内キャップと外キャップとからなる二重構造のキャップにも組み込みたいという要望がある。ただし二重構造のキャップは、通常の状態では外キャップが自在に回転できるため、ブリッジを破断することが難しい。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、「チャイルドプルーフ」機能を実装しながらも、取り扱いが過度に複雑化することのないキャップの提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、ボトルの首部に形成されたオネジに螺合して内部を密閉する内キャップと、該内キャップを取り囲む外キャップと、からなり、前記内キャップは、円筒状の内筒と、その上端面を塞ぐ上板と、で構成してあり、該内筒の外周面には、半径方向に突出する側ツメを連続的に設けてあり、また該内筒の内周面には、前記オネジと螺合するメネジを形成してあり、個々の前記側ツメは、半径方向および軸線方向に展開する押圧面と、該押圧面の背後で斜方向に伸びる逃げ面と、からなる下方に尖った形状で、隣接する該側ツメの間には、下向きの係止面を設けてあり、前記外キャップは、円筒状の外筒と、その上端面を塞ぐ天板と、で構成してあり、該外筒の内周面には、中心に向けて突出する開栓リブを設けてあり、該天板の下面には伝動部を設け、前記上板の上面には該伝動部と噛み合い可能な従動部を設け、前記伝動部と前記従動部の双方には、半径方向および軸線方向に展開する押圧面を設け、該押圧面同士は面接触可能なように配置してあり、且つ該押圧面の一方または両方の背後には、斜方向に伸びる逃げ面を設けてあり、前記ボトルを密閉した状態において、前記開栓リブは、前記側ツメよりも下方に配置してあり、前記外キャップを持ち上げることで、前記開栓リブは、隣接する二箇所の前記側ツメと前記係止面とで囲まれる領域に入り込み、さらに該開栓リブが前記押圧面に接触することで、該外キャップを介して前記内キャップが回転可能になり、該内キャップを緩めることができるほか、前記ボトルの開栓後に再び密閉するため前記内キャップの中に前記首部を差し込んだ際、前記天板と前記上板が接近することで、前記伝動部と前記従動部の双方の前記押圧面が対向し、前記外キャップを介して該内キャップが回転可能になり、該内キャップの締め付けができることを特徴とするキャップである。
本発明によるキャップは、幼児による不用意な開栓を防ぐため、内キャップと外キャップとからなる二重構造としてあり、単純に外キャップを回転させるだけでは、内キャップを回転させることができない。なお本発明において、ボトルの形状や素材は自在だが、その首部は、キャップに対応した形状にする必要がある。また内キャップと外キャップについては、合成樹脂を金型で成形することを前提とするが、使用条件によっては、パッキンなどの付属品を組み込むこともある。そのほか本願において、キャップの構造については、ボトルの首部が真上を向いた自然な姿勢に基づいて記載してある。
内キャップは、実際にボトルを密閉する役割を担い、首部を取り囲む内筒と、その上端面を塞ぐ上板で構成され、内筒の内周面には、ボトルの首部に形成されたオネジと螺合するメネジを形成してある。また内筒の外周面には、側ツメを連続的に設けてある。個々の側ツメは、下方に尖った形状で、半径方向に突出しており、これが周方向に所定の間隔で並び、内筒を取り囲んでいる。さらに隣接する側ツメの間には、係止面を設けてある。係止面は、両側ツメの付け根同士を結ぶ下向きの面で、内キャップの外周面に沿った円弧状となり、隣接する側ツメの間隔が狭くなれば、それに伴い係止面も小さくなる。
外キャップは、内キャップを取り囲む外筒と、その上端面を塞ぐ天板で構成され、外筒は、内キャップと面接触し、内キャップを軸として回転することができる。また外筒の内周面には、中心方向に向けて突出する開栓リブを設けてある。開栓リブは、内キャップの側ツメと対になり、この二つでラチェットを構成する。
内キャップの個々の側ツメは、半径方向および軸線方向に展開する押圧面と、押圧面の背後に位置しており軸線方向に対して傾斜している逃げ面と、で構成され、押圧面に開栓リブを接触させた後、開栓リブで押圧面を押し込むと、側ツメと開栓リブが一体で変位する。したがって、開栓リブで押圧面を押し込む方向に外筒を回転させると、内筒も一体で回転する。本発明において、この回転方向は、キャップを緩める方向と一致させており、側ツメと開栓リブとの押し合いで開栓が実現する。
側ツメの逃げ面は、押圧面の背後に位置し、軸線方向に対して傾斜している。したがって、開栓リブを逃げ面に接触させた後、開栓リブで逃げ面を押し込むと、その傾斜によって開栓リブは下方に誘導され、やがて側ツメを乗り越えてしまい、側ツメを変位させることができない。このように、開栓リブで逃げ面を押し込む方向に外筒を回転させても、それを内キャップに伝達することはできない。本発明において、この回転方向は、キャップを締め付ける方向と一致させており、側ツメと開栓リブは、キャップの締め付けには関与しない。
ボトルをキャップで密閉した状態において、開栓リブの全体は、側ツメよりも下方に位置するよう、内キャップと外キャップの形状を調整しておく。その結果、ボトルを密閉した状態で外キャップを回転させても、開栓リブは側ツメと接触することがなく、内キャップに回転が伝達されることもない。しかし外キャップを持ち上げ、側ツメと開栓リブの高さを揃えると、双方は接触可能となり、キャップを緩める方向に外キャップを回転させると、開栓リブと側ツメを介して内キャップも回転し、全体を首部から離脱させることができる。なお側ツメの下方には、開栓リブを収容する空間を確保しておく。また、開栓リブが係止面に接触することで、外キャップの上方への変位が規制され、外キャップが内キャップから離脱することはない。
このように、キャップを内キャップと外キャップとからなる二重構造とした上、内キャップに側ツメを設け、外キャップに開栓リブを設けることで、外キャップを持ち上げ、側ツメと開栓リブを接触させると、キャップを首部から離脱させることができる。そのため、外キャップを単純に回転させただけでは、開栓ができない。
伝動部と従動部は、開栓後のボトルを再び密閉するため、外キャップと内キャップとの間で回転を伝達する役割を担い、伝動部は、外キャップの天板の下面に設け、従動部は、内キャップの上板の上面に設け、伝動部と従動部が対になり、これらがラチェットとして機能する。なお伝動部と従動部の具体例としては、双方を突出する凸状とする場合もあれば、一方を凸状とするが他方を凹状とする場合もある。さらに伝動部と従動部のいずれも、相手方と接触する押圧面を設けるものとする。
押圧面は、半径方向および軸線方向に展開する平面で、双方の押圧面が押し合い、内キャップと外キャップが一体で回転するよう、各部の形状を調整する。そして本発明において、この回転方向は、キャップを締め付ける方向と一致させる。また逃げ面は、押圧面の背後に位置する緩い傾斜で、伝動部と従動部の双方に設けることもあれば、一方だけに設けることもあり、伝動部や従動部が相手方の逃げ面に接触すると乗り上げを生じ、外キャップと内キャップとの間で回転が伝達されることはない。本発明において、逃げ面で乗り上げを生じる回転方向は、キャップを緩める方向と一致させる。
キャップを開栓する際は、前記のように外キャップを持ち上げ、開栓リブを側ツメの近傍に移動させる。その際、外キャップの天板と内キャップの上板との距離が増大し、伝動部と従動部が接触することはない。したがって開栓の際、伝動部と従動部は何らの機能も発揮しない。しかしキャップを締め付ける際は、内キャップがボトルの首部に嵌まり込み、外キャップが落下することから、天板と上板が接近し、伝動部と従動部が接触可能な状態になる。
請求項2記載の発明は、外キャップの構造に関するもので、外キャップの外筒の下部には、環状の封印帯を設け、該外筒と該封印帯は、外力で破断可能なブリッジで連結してあり、該ブリッジの破断によって該外キャップが上方に変位可能となることを特徴とする。封印帯は、ボトルを最初に開栓する際に外キャップから切り離され、開栓後もボトルに残る環状のもので、開栓済みであることを明示する役割を担う。そのため封印帯は、外力で破断可能なブリッジを介して外筒に連結されている。さらに、封印帯がボトルから離脱しないよう、ボトルの首部には、半径方向に突出するツバを設ける。ツバは、キャップを組み込んだ際、ブリッジの内側に入り込むように配置してあり、外キャップの抜け止めとして機能する。
請求項3記載の発明は、封印帯のブリッジを確実に破断することを目的とするもので、封印帯の内周面には、該封印帯の回転を防ぐストッパを設けてあることを特徴とする。封印帯は、首部を取り囲んでおり、封印帯の内周面には、中心に向けて突出するストッパを設ける。これに対応し、首部の外周面についても、同様にストッパを設け、双方のストッパを接触させることで、封印帯の回転を規制する。このようにストッパを設けることで、外キャップを回転させた際、ブリッジを確実に破断させることができる。
請求項1記載の発明のように、キャップを内キャップと外キャップとからなる二重構造とした上、内キャップに側ツメを設け、外キャップに開栓リブを設けることで、外キャップを持ち上げ、側ツメと開栓リブを接触させると、キャップを首部から離脱させることができる。そのため、外キャップを単純に回転させただけでは開栓ができず、「チャイルドプルーフ」機能が実装される。しかも本発明では開栓の方法が過度に複雑化することを避けており、幼児を除いては取り扱いが容易で利便性に優れ、需要者にも受け入れられやすい。
そのほか、外キャップの天板の下面には伝動部を設け、内キャップの上板の上面には従動部を設け、伝動部と従動部の双方の押圧面を接触させることで、外キャップを介して内キャップを回転させることができ、内キャップの締め付けが実現する。なお開栓の際は、天板と上板との距離が増大し、伝動部と従動部が接触することはなく、これらは何らの機能も発生しない。
請求項2記載の発明のように、外キャップの外筒の下部には、環状の封印帯を設け、外筒と封印帯は、外力で破断可能なブリッジで連結することで、ボトルを最初に開栓する際、封印帯が外キャップから切り離され、開栓済みであることを明示することができる。
請求項3記載の発明のように、封印帯の内周面には、封印帯の回転を防ぐストッパを設けることで、最初の開栓で外キャップを回転させた際、ブリッジを確実に破断させることができる。そのため二重構造のキャップについても、従来と同様に封印帯を設けることができ、信頼性の向上に貢献する。
本発明によるキャップの構成例を示す斜視図で、外キャップと内キャップについては、半割にした状態も描いてある。また図の右下には、伝動部と従動部と側ツメの拡大形状を描いてある。 図1のキャップをボトルに組み込む過程を示す斜視図で、図の上方には、内キャップを締め付けた状態を描いてあり、図の中程には、内キャップに外キャップを嵌め込んだ状態を描いてある。 図2のボトルを開栓する過程を示す斜視図で、図の上方には、封印帯を切り離す状態を描いてあり、図の下方には、外キャップを持ち上げた状態を描いてある。また図の中程左側には、伝動部と従動部が乗り上げた状態を描いてあり、図の中程右側には、開栓リブと側ツメの位置関係を描いてある。 図3の後にキャップを完全に取り外した状態を示す斜視図である。なお図の下方には、ストッパの詳細を描いてある。 一旦取り外されたキャップを締め付ける過程を示す斜視図で、図の上方には、内キャップの中に首部を差し込んだ状態を描いてあり、図の下方には、外キャップを下降させた状態を描いてある。なお図の中程右側には、締め付けの際の伝動部と従動部の状態を描いてある。
図1は、本発明によるキャップの構成例を示す。キャップは、内キャップ31と外キャップ11とからなる二重構造で、ボトル51を密閉する。ボトル51の首部52は、キャップに対応した専用の形状としてあり、先端に向かうに連れて段階的に小径となるが、中間付近には半径方向に突出したツバ57を設けてある。そしてツバ57の下方には、上下方向に伸びるストッパ59を設けてある。ストッパ59はクサビ形状で、所定の間隔で複数が並んでいる。また首部52の先端付近には、キャップを取り付けるため、オネジ54を形成してある。
内キャップ31は、ボトル51を密閉する役割を担い、円筒状の内筒32の上端面を上板33で塞いだ形状で、外キャップ11の内部に収容される。そして内筒32の内周面には、ボトル51のオネジ54と螺合するメネジ34を形成してある。なお図1のオネジ54とメネジ34は、ごく一般的な右ネジである。また内筒32は、途中で外径が異なり、上部が大径で下部が小径となっており、この外径が変化する位置に側ツメ35を設けてある。側ツメ35は、内筒32の外周面から半径方向に突出するように形成してあり、個々の側ツメ35は下方に尖った形状で、図1の右下に描くように、押圧面36と逃げ面37を有する。そのうち押圧面36は軸線方向に伸びるが、その背後の逃げ面37は、軸線方向に対して傾いている。
側ツメ35は、同一形状のものが所定の間隔で複数並び、内筒32を取り囲んでいる。そして側ツメ35の上方では、内筒32の外径が大きくなっており、隣接する側ツメ35同士の間には、下向きの係止面45が形成される。そのほか上板33の上面には、従動部40を設けてある。従動部40は、上方に尖った三角形状で、軸線を中心として所定の間隔で複数並び、個々の従動部40は、図1の右下に描くように、押圧面41と逃げ面42を有する。そのうち押圧面41は、軸線方向に伸びるが、その背後の逃げ面42は、緩やかに傾いている。
外キャップ11は、内キャップ31を収容する役割を担い、円筒状の外筒12の上端面を天板13で塞いだ形状で、外筒12の下部には封印帯18を設けてある。そして外筒12の内周面には、軸線方向に伸びる開栓リブ15を設けてある。開栓リブ15は、内キャップ31の側ツメ35と接触することで、外キャップ11の回転を内キャップ31に伝達する。また天板13の下面には、内キャップ31の従動部40と噛み合う伝動部20を設けてある。伝動部20は、従動部40と対向し、下方に尖った三角形状で、図1の右下に描くように、押圧面21と逃げ面22を有する。
封印帯18は、複数のブリッジ17を介して外筒12に連結されている。個々のブリッジ17は小断面で、外筒12と封印帯18との間に何らかの外力が作用すると、ブリッジ17に過大な応力が発生して破断する。なおブリッジ17の内側には、環状の内周溝27を設けてあり、ここにボトル51のツバ57が嵌まり込む。したがってキャップをボトル51に嵌め込んだ後、封印帯18はボトル51から離脱できない。また封印帯18の内周面には、ストッパ19を設けてある。ストッパ19は、所定の間隔で複数が並び、ボトル51のストッパ59と接触することで、封印帯18の回転を防ぐ。
キャップでボトル51を密閉した際は、開栓リブ15が側ツメ35よりも下方に位置する。この状態で外キャップ11を回転させても、開栓リブ15は側ツメ35に接触しないため、内キャップ31を回転させることはできない。しかし外キャップ11を持ち上げ、側ツメ35と開栓リブ15の高さを揃え、側ツメ35の押圧面36に開栓リブ15を接触させ、その後、開栓リブ15で側ツメ35を押し込む方向に外キャップ11を回転させると、内キャップ31も一体で回転する。なお、これとは反対に、側ツメ35の逃げ面37に開栓リブ15を接触させた場合、開栓リブ15が逃げ面37で押し下げられ、外キャップ11の回転が内キャップ31に伝達することはない。
内キャップ31の従動部40と外キャップ11の伝動部20の高さを揃えた後、双方の押圧面21、41を接触させ、さらに、双方の押圧面21、41が押し合う方向に外キャップ11を回転させると、内キャップ31も一体で回転する。しかし反対方向に回転させた場合、双方の逃げ面22、42が接触し、伝動部20が従動部40に乗り上げ、内キャップ31を回転させることはできず、ラチェットとして機能する。
図2は、図1のキャップをボトル51に組み込む過程を示している。まずは図2の上方に描くように、内キャップ31のメネジ34をボトル51のオネジ54に螺合させ、内キャップ31を十分に締め付け、ボトル51を密閉する。次に図2の中程に描くように、内キャップ31を取り囲むように外キャップ11を嵌め込む。嵌め込みを終えると、ボトル51のツバ57が外キャップ11の内周溝27に嵌まり込み、外キャップ11はボトル51から離脱不能になる。なお内キャップ31の外周面は、外キャップ11の内周面と接触しており、外キャップ11は、内キャップ31を軸として緩みなく回転可能である。
外キャップ11を嵌め込んだ状態において、内キャップ31の上板33と外キャップ11の天板13にはわずかな隙間があり、そこに伝動部20と従動部40が同じ高さで並んでいる。図2の左下には、この状態の伝動部20と従動部40を描いてあり、外キャップ11を左回転させると、双方の逃げ面22、42が乗り上げ、わずかではあるが、外キャップ11が上方に変位する。
そのほか図2の右下に描くように、外キャップ11を嵌め込んだ状態において、開栓リブ15は側ツメ35よりも下方に位置している。そのため、この状態で外キャップ11を回転させても、その回転が開栓リブ15を介して内キャップ31に伝達することはない。このように、開栓リブ15と側ツメ35の高さが揃っていない場合、外キャップ11を回転させても内キャップ31を回転させることはできず、ボトル51の開栓も不可能で、「チャイルドプルーフ」機能が実装される。
図3は、図2のボトル51を開栓する過程を示している。図2の中程に描く状態で外キャップ11をわずかに左回転させると、図3の中程左側に描くように、伝動部20と従動部40の双方の逃げ面22、42が乗り上げ、図3の上方に描くように、外キャップ11がわずかに浮き上がる。また同時に、封印帯18とボトル51の双方のストッパ19、59が接触し、封印帯18の回転が規制されるため、ブリッジ17が破断し、封印帯18は外筒12から切り離される。以降、外キャップ11は上方に変位可能となり、図3の下方に描くように、所定の高さまで外キャップ11を持ち上げることができる。
外キャップ11を持ち上げると、やがて開栓リブ15は、内キャップ31の係止面45に接触し、これ以上は変位できない。そしてこの状態では、図3の中程右側に描くように、開栓リブ15と側ツメ35の高さが揃い、外キャップ11を左回転させると、開栓リブ15が側ツメ35の押圧面36を押し込み、内キャップ31も一体で回転し、内キャップ31を緩めることができる。ただし外キャップ11を右回転させた場合、開栓リブ15は、側ツメ35の逃げ面37を乗り越えるため、外キャップ11が下方に引き寄せられるだけで、内キャップ31を締め付けることはできない。
図4は、図3の後にキャップを完全に取り外した状態である。この状態においても、封印帯18はツバ57で規制されるため、ボトル51から離脱することができない。また内キャップ31の係止面45が外キャップ11の開栓リブ15に接触するため、内キャップ31は外キャップ11から離脱できず、開栓後の取り扱いは従来のキャップと同様である。
図4の下方には、ストッパ19、59の詳細を描いてある。ストッパ19、59は、ボトル51の首部52の外周面と、封印帯18の内周面に設けてあり、封印帯18の回転を規制する役割を担う。いずれのストッパ19、59とも軸線方向に伸び、その横断面はクサビ形状で、双方が接触することで、封印帯18の左回転を規制する。ただし右回転については、ストッパ19、59同士が乗り上げるため、完全に規制されることはない。ストッパ19、59により、最初の開栓時に外キャップ11を左回転させた際、封印帯18を確実に外キャップ11から離脱させることができる。
図5は、一旦取り外されたキャップを締め付ける過程を示している。まずは図5の上方に描くように、内キャップ31の中に首部52を差し込み、内筒32のメネジ34をボトル51のオネジ54に接触させる。次に、図5の下方に描くように、外キャップ11を下降させ、伝動部20と従動部40の高さを揃える。この状態で外キャップ11を右回転させると、図5の中程右側に描くように、伝動部20と従動部40の双方の押圧面21、41が接触し、内キャップ31も一体で回転し、ボトル51を再び密閉することができる。
11 外キャップ
12 外筒
13 天板
15 開栓リブ
17 ブリッジ
18 封印帯
19 ストッパ
20 伝動部
21 押圧面
22 逃げ面
27 内周溝
31 内キャップ
32 内筒
33 上板
34 メネジ
35 側ツメ
36 押圧面
37 逃げ面
40 従動部
41 押圧面
42 逃げ面
45 係止面
51 ボトル
52 首部
54 オネジ
57 ツバ
59 ストッパ

Claims (3)

  1. ボトル(51)の首部(52)に形成されたオネジ(54)に螺合して内部を密閉する内キャップ(31)と、該内キャップ(31)を取り囲む外キャップ(11)と、からなり、
    前記内キャップ(31)は、円筒状の内筒(32)と、その上端面を塞ぐ上板(33)と、で構成してあり、該内筒(32)の外周面には、半径方向に突出する側ツメ(35)を連続的に設けてあり、また該内筒(32)の内周面には、前記オネジ(54)と螺合するメネジ(34)を形成してあり、
    個々の前記側ツメ(35)は、半径方向および軸線方向に展開する押圧面(36)と、該押圧面(36)の背後で斜方向に伸びる逃げ面(37)と、からなる下方に尖った形状で、隣接する該側ツメ(35)の間には、下向きの係止面(45)を設けてあり、
    前記外キャップ(11)は、円筒状の外筒(12)と、その上端面を塞ぐ天板(13)と、で構成してあり、該外筒(12)の内周面には、中心に向けて突出する開栓リブ(15)を設けてあり、該天板(13)の下面には伝動部(20)を設け、前記上板(33)の上面には該伝動部(20)と噛み合い可能な従動部(40)を設け、
    前記伝動部(20)と前記従動部(40)の双方には、半径方向および軸線方向に展開する押圧面(21、41)を設け、該押圧面(21、41)同士は面接触可能なように配置してあり、且つ該押圧面(21、41)の一方または両方の背後には、斜方向に伸びる逃げ面(22、42)を設けてあり、
    前記ボトル(51)を密閉した状態において、前記開栓リブ(15)は、前記側ツメ(35)よりも下方に配置してあり、
    前記外キャップ(11)を持ち上げることで、前記開栓リブ(15)は、隣接する二箇所の前記側ツメ(35)と前記係止面(45)とで囲まれる領域に入り込み、さらに該開栓リブ(15)が前記押圧面(36)に接触することで、該外キャップ(11)を介して前記内キャップ(31)が回転可能になり、該内キャップ(31)を緩めることができるほか、
    前記ボトル(51)の開栓後に再び密閉するため前記内キャップ(31)の中に前記首部(52)を差し込んだ際、前記天板(13)と前記上板(33)が接近することで、前記伝動部(20)と前記従動部(40)の双方の前記押圧面(21、41)が対向し、前記外キャップ(11)を介して該内キャップ(31)が回転可能になり、該内キャップ(31)の締め付けができることを特徴とするキャップ。
  2. 前記外キャップ(11)の前記外筒(12)の下部には、環状の封印帯(18)を設け、該外筒(12)と該封印帯(18)は、外力で破断可能なブリッジ(17)で連結してあり、該ブリッジ(17)の破断によって該外キャップ(11)が上方に変位可能となることを特徴とする請求項1記載のキャップ。
  3. 前記封印帯(18)の内周面には、該封印帯(18)の回転を防ぐストッパ(19)を設けてあることを特徴とする請求項2記載のキャップ。
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