JP7040481B2 - 後部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車両後部において車両前後方向に延びるリヤフレームと、上記リヤフレームの上面または下面に前後複数箇所にて固定され、リヤサスペンションアームを支持するサブフレームと、を備えた後部車体構造に関する。
一般に、車両、特に、自動車の後突対応向上を図るためには、後方からの後突荷重を円滑に車両前方に伝達することが要求される。このためには、ロードパスが極力円滑になるように設定する必要がある。
特許文献1には、リヤサスペンションから伝達される荷重に対する車体剛性の向上を図る目的で、リヤサスペンションタワー部のトップ部と、センタトンネルとを斜め方向に延びて連結する補強フレームを設けた構造が開示されている。
該特許文献1に開示された構造は、後部車体剛性の向上のみならず、後突時の荷重の伝達にも効果があると考えられる。
しかしながら、上記特許文献1に開示された斜め方向に延びる補強フレームの構成は、リヤサスペンションタワー部の構造やダンパの支持構造、また、リヤサスペンションサブフレームの有無によっては、後突荷重の伝達に対して必ずしも効果的ではなく、この点において、より一層の改善が求められるものである。
特開2013-163470号公報
そこで、この発明は、リヤフレームを通る荷重伝達経路とサブフレームを通る荷重伝達経路との2つの経路の後突荷重を、効果的にセンタトンネルに伝達し、後突荷重を車体全体で受止めて、荷重分散を図ることができる後部車体構造の提供を目的とする。
この発明による後部車体構造は、車両後部において車両前後方向に延びる左右一対のリヤフレームと、上記左右一対のリヤフレーム間にわたって横架されたクロスメンバと、上記リヤフレームの下面に前後複数箇所の固定部を介して固定され、リヤサスペンションアームを支持するサブフレームと、を備え、上記サブフレームは上記前後の固定部を車両前後方向に連結するサイドメンバを有する後部車体構造であって、上記サブフレームの前方におけるリヤフロアパネルに、車体前方または斜め方向に延びて接合固定されると共に、前部がセンタトンネルに連結され、後部が上記クロスメンバに固定されたレインフォースメントを有し、上記レインフォースメントの後部の上下幅車両側面視で上記サブフレームの後側の固定部と対応する位置の上記リヤフレームの上下幅と、車両側面視で上記サブフレームの前側の固定部の下部と上記サイドメンバにおける最も上方に位置する部位との間の車両上下方向の上下幅と、の両上下幅に重複することを特徴とする。
上記構成によれば、リヤフレームに前後複数箇所にて固定されるサブフレームを設けたので、後突荷重を車両前方に伝達する、リヤフレームを通る荷重伝達経路と、サブフレームを通る荷重伝達経路との2つの経路が形成される。
上記サブフレーム前方のリヤフロアパネルには、前部がセンタトンネルに連結されたレインフォースメントを接合固定し、このレインフォースメント後部の上下幅を、リヤフレーム前部の上下幅およびサブフレームの上下幅に重複させたので、上記リヤフレームを通る荷重伝達経路とサブフレームを通る荷重伝達経路との2つの経路の後突荷重を、効果的に上記レインフォースメントを介してセンタトンネルに伝達し、後突荷重を車体全体で受止めて、荷重分散を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記サブフレームのリヤフレームへの前後固定部間における当該リヤフレームは、車幅方向外側に位置する外側部と、車幅方向内側に位置する内側部とに分かれる二股状に形成され、上記外側部が内側部に対して段上げ形成されると共に、該外側部の下部には車両前後方向に延びる稜線が形成されており、上記レインフォースメントの後部の上下幅が、車両側面視で上記稜線と重複することを特徴とする。
上記構成によれば、上記リヤフレームの外側部の下部に、車両前後方向に延びる上記稜線が形成されることで、その剛性向上を図りつつ、当該リヤフレームから上記稜線を通る後突荷重を、前方に伝達し、上記レインフォースメントを介して確実にセンタトンネルに荷重伝達し、後突荷重を車体全体で受止めて、荷重分散を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記リヤサイドフレームの上記内側部下部には第2の稜線が形成されており、該第2の稜線は、サブフレームの後部の固定部と車両前後方向で対応する位置から、上記レインフォースメントの後部の上下幅間において略直線状に前方に延びることを特徴とする。
上記構成によれば、上述のサブフレームの後部から伝達される後突荷重が、サブフレームと上記第2の稜線とにより効率的に上述のレインフォースメントに伝達される。つまり、サブフレームの後部の固定部にて、サブフレームと上記第2の稜線とに分岐した後突荷重が、両者に沿って確実に前方のレインフォースメントに伝達されるものである。
この発明によれば、リヤフレームを通る荷重伝達経路とサブフレームを通る荷重伝達経路との2つの経路の後突荷重を、効果的にセンタトンネルに伝達し、後突荷重を車体全体で受止めて、荷重分散を図ることができる効果がある。
本発明の後部車体構造を示す斜視図 図1の平面図 図1の底面図 図1の車両左側の要部側面図 図2のA-A線矢視断面図 図2のB-B線矢視断面図 図2のC-C線矢視断面図 図2のD-D線矢視断面図 サブフレームの平面図 レインフォースメントを備えたリヤシートパンの平面図
リヤフレームを通る荷重伝達経路とサブフレームを通る荷重伝達経路との2つの経路の後突荷重を、効果的にセンタトンネルに伝達し、後突荷重を車体全体で受止めて、荷重分散を図るという目的を、車両後部において車両前後方向に延びる左右一対のリヤフレームと、上記左右一対のリヤフレーム間にわたって横架されたクロスメンバと、上記リヤフレームの下面に前後複数箇所の固定部を介して固定され、リヤサスペンションアームを支持するサブフレームと、を備え、上記サブフレームは上記前後の固定部を車両前後方向に連結するサイドメンバを有する後部車体構造であって、上記サブフレームの前方におけるリヤフロアパネルに、車体前方または斜め方向に延びて接合固定されると共に、前部がセンタトンネルに連結され、後部が上記クロスメンバに固定されたレインフォースメントを有し、上記レインフォースメントの後部の上下幅車両側面視で上記サブフレームの後側の固定部と対応する位置の上記リヤフレームの上下幅と、車両側面視で上記サブフレームの前側の固定部の下部と上記サイドメンバにおける最も上方に位置する部位との間の車両上下方向の上下幅と、の両上下幅に重複するという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は後部車体構造を示し、図1は当該後部車体構造を示す斜視図、図2は図1の平面図、図3は図1の底面図、図4は図1の車両左側の要部側面図、図5は図2のA-A線矢視断面図、図6は図2のB-B線矢視断面図、図7は図2のC-C線矢視断面図、図8は図2のD-D線矢視断面図である。
図1、図2に示すように、車室の床面を形成するフロントフロアパネル1を設け、このフロントフロアパネル1の車幅方向中央部には、車室の内方へ突出して車両前後方向に延びる高剛性のトンネル部としてのセンタトンネル2を一体または一体的に形成している。
また、上述のフロントフロアパネル1の車幅方向左右両サイドには、前後複数部材にて形成されたサイドシルインナ3を接合固定している。
このサイドシルインナ3は図示しないサイドシルアウタと接合固定され、当該サイドシルインナ3とサイドシルアウタとの間に、車両前後方向に延びるサイドシル閉断面を形成する車体強度部材である。
図1に示すように、上述のフロントフロアパネル1の後端部には、上方に立上るキックアップ部4を設け、このキックアップ部4の上端には、当該上端から後方に延びる前側リヤフロアパネルとしてのリヤシートパン5を一体連設している。
図1、図2、図5に示すように、リヤシートパン5の前端とキックアップ部4の下端との間には、左右のサイドシルインナ3の位置まで車幅方向に延びるクロスメンバ6(いわゆるNo.3クロスメンバ)を接合固定しており、このクロスメンバ6と上記各要素(リヤシートパン5、キックアップ部4)との間には、車幅方向に延びる閉断面7を形成している。
上述のリヤシートパン5(前側リヤフロアパネル)は、その上部にリヤシート(図示せず)を搭載するもので、このリヤシートパン5の後方には、荷室床部を形成する後側リヤフロアパネルとしてのリヤフロアパン8を設けており、このリヤフロアパン8の車幅方向中央部には、下方に窪む荷室凹部8aを一体形成している。
図5に示すように、リヤシートパン5の後端部とリヤフロアパン8の前端部との間には、後部クロスメンバ9(いわゆるNo.4クロスメンバ)を設けている。
この後部クロスメンバ9は、断面ハット形状のクロスメンバアッパ10と断面逆ハット形状のクロスメンバロア11とを接合固定して、車幅方向に延びるクロスメンバ閉断面12を形成した車両強度部材であって、該後部クロスメンバ9は後述する左右一対のリヤサイドフレーム15,15間にわたって横架されたものである。ここで、図5に示すように、リヤシートパン5の後端部は、クロスメンバアッパ10の前端部と、クロスメンバロア11の前端部との間に、挟持固定されており、リヤフロアパン8の前端部は、クロスメンバアッパ10の後端部と、クロスメンバロア11の後端部との間に、挟持固定されている。
図3、図5に示すように、リヤフロアパン8の下面には、断面逆ハット形状の後端クロスメンバ13(いわゆるNo.4.5クロスメンバ)を接合固定して、この後端クロスメンバ13とリヤフロアパン8との間には、車幅方向に延びるクロスメンバ閉断面14を形成している。この後端クロスメンバ13は後述する左右一対のリヤサイドフレーム15,15間にわたって横架されたものである。
図1、図2、図3に示すように、前側リヤフロアパネルとしてのリヤシートパン5と、後側リヤフロアパネルとしてのリヤフロアパン8との車幅方向両サイドには、車両後部において車両の前後方向に延びるリヤフレームとして閉断面構造の左右一対のリヤサイドフレーム15,15を設けている。
このリヤサイドフレーム15は、後述するサブフレーム20よりも前方に位置するリヤサイドフレーム15の前部15Fと、サブフレーム20に対応する位置のリヤサイドフレーム15の中間部15Mと、サブフレーム20よりも後方に位置するリヤサイドフレーム15の後部15Rと、を備えており、前部15F、中間部15Mおよび後部15Rを一体連結して、車両の前後方向に延びる閉断面を形成した車体強度部材である。
図1~図3に示すように、リヤサイドフレーム15の前部15Fは、サイドシルインナ3の後部と車両前後方向に重複しており、これら両者が互いに連結固定されている。
図3、図7に示すように、リヤサイドフレーム15の中間部15Mには、サスペンションダンパを支持する楕円筒形状のダンパ支持部16が設けられると共に、図1、図2、図7に示すように、該ダンパ支持部16の上方部には、リヤホイールハウスの内倒れを防止するアルミダイカスト製のホイールハウス補強部材17が設けられている。
ここで、図7に示すように、上述のダンパ支持部16は、下方が開放された筒部16aと、該筒部16aの上部に位置する頂部16b(いわゆる天板部)とを一体形成したものである。
また、上述のホイールハウス補強部材17は、図1、図2に示すように、ホイールハウスインナとリヤサイドフレーム15の中間部15Mとの間に設けられると共に、当該ホイールハウス補強部材17の前部車幅方向内側には連結メンバ部17aが一体形成されており、この連結メンバ部17aは後部クロスメンバ9(いわゆるNo.4クロスメンバ)のクロスメンバアッパ10における車幅方向側部と連結固定されている。
リヤサイドフレーム15の後部15Rにおける後端には、セットプレートおよび取付けプレートを介してクラッシュカンが設けられており、左右一対のクラッシュカン相互間には車幅方向に延びるバンパレインフォースメント(図示せず)が取付けられている。
なお、図1、図2、図3において、18はフロアサイドパネルである。
図9は、サブフレームの平面図であって、図3、図9に示すように、上述のリヤサイドフレーム15の上面または下面(この実施例では下面)には、前後複数箇所にて固定され、リヤサスペンションアーム(図示せず)を支持するサブフレーム20が設けられている。
図3、図9に示すように、このサブフレーム20は、前側に位置して車幅方向に延びるフロントクロスメンバ21と、後側に位置して車幅方向に延びるリヤクロスメンバ22と、車幅方向側部に位置して上記フロントクロスメンバ21とリヤクロスメンバ22とを車両前後方向に連結する左右一対のサイドメンバ23,23とを備え、これら各メンバ21,22,23を井桁形状に一体連結したサスペンションクロスメンバである。
また、この実施例においては、左右一対のサイドメンバ23の車幅方向内側において、これらサイドメンバ23に近接する位置には、フロントクロスメンバ21とリヤクロスメンバ22とを車両の前後方向に連結する補強メンバ24を設け、これら左右の補強メンバ24により、サブフレーム20の剛性向上を図っている。
さらに、上述の左右一対のサイドメンバ23は、湾曲形状に形成されており、当該サイドメンバ23の前端部には、サブフレーム20の前側を車体としてのリヤサイドフレーム15の中間部15M下面に取付ける前側の固定部25が設けられており、同様に、サイドメンバ23の後端部には、サブフレーム20の後側を車体としてのリヤサイドフレーム15の中間部15M下面に取付ける後側の固定部26が設けられている。
そして、上記サブフレーム20がリヤサイドフレーム15の下面に合計4箇所の固定部25,26にて固定されている。
図1~図3に示すように、リヤサイドフレーム15の後部15Rにおいては、当該リヤサイドフレーム15は断面ハット形状のリヤサイドフレームアッパ15aと、断面逆ハット形状のリヤサイドフレームロア15bとが接合固定されている。
図6に示すように、図2のB-B線位置であるサブフレーム20の後側の固定部26を車体に固定する位置においては、リヤサイドフレームアッパ15aとリヤサイドフレームロア15bとを接合固定して、これら両者間にリヤサイド閉断面15cを形成すると共に、上述のリヤサイドフレームロア15bの車幅方向内側部と車幅方向外側部との間には、リヤサイド閉断面15c内において水平に延びる取付け座18を接合固定し、この取付け座18からリヤサイドフレームロア15bの下面部を介して下方に延びるボルト19(図4参照)およびナットから成る取付け部材を用いて、上記固定部26を車体(リヤサイドフレーム15)に取付けるよう構成している。ここで、図6に示すように、リヤフロアパン8における車幅方向の両サイド部は、リヤサイドフレーム15を構成するリヤサイドフレームアッパ15aの車幅方向内端部と、リヤサイドフレームロア15bの車幅方向内端部との間に挟持固定されている。
図4、図7に示すように、サブフレーム20のリヤサイドフレーム15への前後の固定部25,26間における当該リヤサイドフレーム15の中間部15Mは、車幅方向外側に位置する外側部15dと、車幅方向内側に位置する内側部15eとに分かれる二股状に形成されている。
図7に示すように、上述の外側部15dは、ダンパ支持部16の筒部16aにおける車幅方向外側に位置しており、上述の内側部15eは、ダンパ支持部16の筒部16aにおける車幅方向内側に位置している。また、リヤサイドフレーム15が外側部15dと内側部15eとに二股状に分かれる部位においては、図7に示すように、リヤフロアパン8の車幅方向両サイド部が、リヤサイドフレーム15を構成するリヤサイドフレームアッパ15aの車幅方向内端部と、内側部15eの車幅方向内端部との間に挟持固定されている。
また、図4、図7に示すように、上記外側部15dは内側部15eに対して段上げ形成されている。この実施例では、図4に示すように、上記内側部15eは後側の固定部26の車体への取付け部位から前側の固定部25の車体への取付け部位の後方部にかけて、車両前後方向に真っ直ぐに延びているのに対して、外側部15dは後側の固定部26の車体への取付け部位直前方から上方へ湾曲状に変位し、各固定部25,26間で上方への変位量が最大となり、前側の固定部25の車体への取付け部位近傍では、上方への変位量がゼロとなるよう上方への凸の湾曲形状に形成されている。
換言すれば、リヤサイドフレーム15の外側部15dは後側の固定部26の車体への取付け部位直前方から二股状への分岐が開始され、前側の固定部25の車体への取付け部位近傍において一旦分岐した構造が収束するように形成されたものである。
図7に示すように、上述の外側部15dおよび内側部15eは、その車幅方向断面が共に凹形状に形成されており、これにより上記外側部15dの下部には車両前後方向に延びる2つの稜線x1,x2が形成されており、同様に、上記内側部15eの下部にも車両前後方向に延びる2つの稜線x3,x4(第2の稜線)が形成されている。
詳しくは、図4、図7に示すように、上述のリヤサイドフレーム15の上記内側部15e下部には第2の稜線x3,x4が形成されており、該第2の稜線x3,x4は、サブフレーム20の後部の固定部26と車両前後方向で対応する位置から、上記レインフォースメント30の後部の上下幅w1間において略直線状に前方に延びている。
これにより、上述のサブフレーム20の後部から伝達される後突荷重が、サブフレーム20と上記第2の稜線x3,x4とにより効率的に上述のレインフォースメント30に伝達される。つまり、サブフレーム20の後部の固定部26にて、サブフレーム20と上記第2の稜線x3,x4とに分岐した後突荷重が、両者に沿って確実に前方のレインフォースメント30に伝達されるよう構成したものである。
図7に示すように、上述の外側部15dの車幅方向内側部は、ダンパ支持部16の筒部16a外周に接合固定されており、上述の内側部15eの車幅方向外側部も同様に、ダンパ支持部16の筒部16a外周に接合固定されている。
また、同図に示すように、リヤサイドフレームアッパ15aは、リヤフロアパン8の上面と、ダンパ支持部16の頂部16bの上面とに接合されている。該リヤサイドフレームアッパ15aは図2のC-C線位置であるダンパ支持部16の配設部位においては、その車幅方向の外端から上方に立上る立上り部15fを有している。
そして、当該配設部位においては、ホイールハウス補強部材17を、リヤサイドフレームアッパ15aに連結すると共に、外側部15dの車幅方向外側部とリヤサイドフレームアッパ15aの上記立上り部15fとの間には、アウタパネル27が設けられている。
図8は図2のD-D線矢視断面図で、一旦二股状に分岐したリヤサイドフレーム15が収束する位置(前側の固定部25の車体への取付け部位近傍位置)における断面図である。
図8に示すように、当該位置においては、リヤサイドフレームアッパ15aとリヤサイドフレームロア15bとアウタパネル27とで囲繞されて、車両前後方向に延びるリヤサイド閉断面15cが形成されると共に、上記リヤサイドフレームアッパ15aの上部にはホイールハウス補強部材17が連結固定されている。
図10はレインフォースメントを備えたリヤシートパン5の平面図であって、図1、図2、図10に示すように、このリヤシートパン5は左右の底部5a,5aと、これら底部5a,5aの前端から前上方向に傾斜するスラント部5b,5bと、スラント部5b,5bの前端に位置する略水平部5cと、左右の底部5a,5a間に位置し、車室上方に突出すると共に、その前端が略水平部5cの車幅方向中央部と連続するトンネル形状部5dと、を一体形成したものである。
そして、上述のリヤシートパン5のトンネル形状部5dにて、当該リヤシートパン5の面剛性向上を図ると共に、振動抑制効果を確保すべく構成している。
図1、図2、図10に示すように、上述のリヤシートパン5はサブフレーム20前方におけるリヤフロアパネルであって、このリヤシートパン5の上面には、斜め方向に延びて接合固定されると共に、前部がクロスメンバ6を介してセンタトンネル2に連結された左右一対のレインフォースメント30,30が設けられている。
図10に示すように、この実施例においては、左右一対のレインフォースメント30,30は、前端部が連結部31により互いに近接して一体連結されており、これら左右のレインフォースメント30,30は平面視で後方側が離間するV字形状に組合わされている。換言すれば、左右一対のレインフォースメント30,30と連結部31とで、V字型バックボーンフレームを形成したものである。
また、図10に示すように、左右一対の各レインフォースメント30,30はその長手方向両サイドに接合フランジ部30a,30bを有すると共に、その後端にも接合フランジ部30cを有している。そして、レインフォースメント30の各接合フランジ部30a,30bはリヤシートパン5の上面に接合固定され、断面ハット形状の当該レインフォースメント30とリヤシートパン5との間には、レインフォースメント30の長手方向に延びる閉断面32が形成されている。さらに、後端側の接合フランジ部30cは、図1に示すように、後部クロスメンバ9におけるクロスメンバアッパ10の前壁部のリヤサイドフレーム15に近接する位置に接合固定されている。
しかも、図4に示すように、上述のレインフォースメント30の後部の上下幅w1が、リヤサイドフレーム15の中間部15Mにおける前部の上下幅w2、並びに、サブフレーム20におけるサイドメンバ23の上下幅w3との両上下幅w2,w3に重複するよう構成されている。
これにより、図4に太線矢印で示すように、リヤサイドフレーム15の外側部15dを通る荷重伝達経路(矢印c,d,e参照)、並びに、リヤサイドフレーム15の内側部15eを通る荷重伝達経路(矢印g,h参照)から成るリヤサイドフレーム側の荷重伝達経路と、サブフレーム20のサイドメンバ23を通るサブフレーム側の荷重伝達経路(矢印j,k参照)との2つの経路の後突荷重を、同図に矢印fで示すようにレインフォースメント30を介してクロスメンバ6の車幅方向中央部から高剛性のセンタトンネル2に伝達し、後突荷重を車体全体で受止めて、荷重分散を図るよう構成したものである。
さらに、図4に示すように、上述のレインフォースメント30の後部の上下幅w1が、車両側面視で外側部15d下部において車両前後方向に延びる稜線x1,x2(詳しくは、上下に凸状に湾曲形成された外側部15d下部における前後方向に連続する稜線x1,x2の前側部分参照)と重複するよう構成している。
上述の如く、リヤサイドフレーム15の中間部15Mにおける外側部15dの下部に、車両前後方向に延びる稜線x1,x2(図4、図7参照)を形成することで、その剛性向上を図りつつ、当該稜線x1,x2を通る後突荷重を、前方に伝達し、後部の上下幅w1が上記稜線x1,x2と重複するレインフォースメント30を介して確実にセンタトンネル2に荷重伝達し、後突荷重を車体全体で受止めて、荷重分散を図るよう構成したものである。
このように構成した後部車体構造の作用について、以下に説明する。
車両の後突時に、バンパレインフォースメントおよびクラッシュカンを介して、図4に矢印aで示すように、リヤサイドフレーム15の後部15Rに後突荷重が入力すると、この後突荷重はリヤサイドフレーム15の中間部15Mの後部から稜線x1,x2(図7参照)を有する外側部15d側と、第2の稜線x3,x4(図7参照)を有する内側部15e側とに分岐し、外側部15d側においては図4に矢印c,d,eで示すように車両前方に向けて荷重伝達され、内側部15e側においては同図に矢印g,hで示すように車両前方に向けて荷重伝達される。
また、上記後突荷重は、サブフレーム20がその後側の固定部26にてリヤサイドフレーム15に締結固定された部位で、矢印iにて示すようにサブフレーム20側にも伝達され、このサブフレーム20に伝達された後突荷重は、図4に矢印j,kで示すように、サブフレーム20のサイドメンバ23を通って車両前方に伝達される。
サブフレーム20はその前側の固定部25がリヤサイドフレーム15に締結固定されているので、この締結固定された部位で、矢印lにて示すようにリヤサイドフレーム15側の荷重(矢印e参照)と合流すべく伝達される。
このようにして合流した後突荷重は、後部クロスメンバ9の車幅方向両サイド部位を介して、左右一対のレインフォースメント30の後部に伝達され、当該レインフォースメント30の後部から車両前方に向けて伝達される(図4の矢印f参照)。
閉断面構造のレインフォースメント30に伝達された後突荷重は、当該レインフォースメント30の配設方向に沿って、その前部に伝達された後に、連結部31およびクロスメンバ6を介して高剛性のセンタトンネル2に伝達されるので、後突荷重を車体全体で受止めて、荷重分散を図ることができる。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このように、上記実施例の後部車体構造は、車両後部において車両前後方向に延びるリヤフレーム(リヤサイドフレーム15参照)と、上記リヤフレーム(リヤサイドフレーム15)の上面または下面(この実施例では、下面)に前後複数箇所にて固定され、リヤサスペンションアームを支持するサブフレーム20と、を備えた後部車体構造であって、上記サブフレーム20の前方におけるリヤフロアパネル(リヤシートパン5参照)に、車両前方または斜め方向(この実施例では、斜め方向)に延びて接合固定されると共に、前部がセンタトンネル2に連結されたレインフォースメント30を有し、該レインフォースメント30の後部の上下幅w1が、上記リヤフレーム前部(リヤサイドフレーム15前部)の上下幅w2および上記サブフレーム20(詳しくは、サイドメンバ23)の上下幅w3との両上下幅に重複するものである(図2、図4参照)。
この構成によれば、リヤフレーム(リヤサイドフレーム15)に前後複数箇所にて固定されるサブフレーム20を設けたので、後突荷重を車両前方に伝達する、リヤフレーム(リヤサイドフレーム15)を通る荷重伝達経路と、サブフレーム20を通る荷重伝達経路との2つの経路が形成される。
上記サブフレーム20前方のリヤフロアパネル(リヤシートパン5)には、前部がセンタトンネル2に連結されたレインフォースメント30を接合固定し、このレインフォースメント30後部の上下幅w1を、リヤフレーム前部(リヤサイドフレーム15前部)の上下幅w2およびサブフレーム20の上下幅w3に重複させたので、上記リヤフレーム(リヤサイドフレーム15)を通る荷重伝達経路とサブフレーム20を通る荷重伝達経路との2つの経路の後突荷重を、効果的に上記レインフォースメント30を介してセンタトンネル2に伝達し、後突荷重を車体全体で受止めて、荷重分散を図ることができる。
また、この発明の一実施形態においては、上記サブフレーム20のリヤフレーム(リヤサイドフレーム15)への前後の固定部25,26間における当該リヤフレーム(リヤサイドフレーム15)は、車幅方向外側に位置する外側部15dと、車幅方向内側に位置する内側部15eとに分かれる二股状に形成され、上記外側部15dが内側部15eに対して段上げ形成されると共に、該外側部15dの下部には車両前後方向に延びる稜線x1,x2が形成されており、上記レインフォースメント30の後部の上下幅w1が、車両側面視で上記稜線x1,x2と重複するものである(図4、図7参照)。
この構成によれば、上記リヤフレーム(リヤサイドフレーム15)の外側部15dの下部に、車両前後方向に延びる上記稜線x1,x2が形成されることで、その剛性向上を図りつつ、当該リヤフレーム(リヤサイドフレーム15)から上記稜線x1,x2を通る後突荷重を、前方に伝達し、上記レインフォースメント30を介して確実にセンタトンネル2に荷重伝達し、後突荷重を車体全体で受止めて、荷重分散を図ることができる。
さらに、この発明の一実施形態においては、上述のリヤサイドフレーム15の上記内側部15e下部には第2の稜線x3が形成されており、該第2の稜線x3は、サブフレーム20の後部の固定部26と車両前後方向で対応する位置から、上記レインフォースメント30の後部の上下幅w1間において略直線状に前方に延びるものである。
この構成によれば、上述のサブフレーム20の後部から伝達される後突荷重が、サブフレーム20(特に、そのサイドメンバ23参照)と上記第2の稜線x3とにより効率的に上述のレインフォースメント30に伝達される。つまり、サブフレーム20の後部の固定部26にて、サブフレーム20と上記第2の稜線x3とに分岐した後突荷重が、両者に沿って確実に前方のレインフォースメント30に伝達されるものである。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のリヤフレームは、実施例のリヤサイドフレームに対応し、以下同様に、
リヤフロアパネルは、リヤシートパン5に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては、リヤシートパン5に接合固定したレインフォースメント30,30を平面視でV字状になるように斜め方向に延設させたが、これは、リヤサイドフレーム15における固定部25との対応部位からセンタトンネル2に後突荷重が伝達される構造であれば、斜め方向に代えて、車両前方に延びる構造であってもよい。
以上説明したように、本発明は、車両後部において車両前後方向に延びるリヤフレームと、上記リヤフレームの上面または下面に前後複数箇所にて固定され、リヤサスペンションアームを支持するサブフレームと、を備えた後部車体構造について有用である。
2…センタトンネル
5…リヤシートパン(リヤフロアパネル)
9…後部クロスメンバ(クロスメンバ)
15…リヤサイドフレーム(リヤフレーム)
15d…外側部
15e…内側部
20…サブフレーム
23…サイドメンバ
25,26…固定部
30…レインフォースメント
x1,x2…稜線
x3…第2の稜線

Claims (3)

  1. 車両後部において車両前後方向に延びる左右一対のリヤフレームと、
    上記左右一対のリヤフレーム間にわたって横架されたクロスメンバと、
    上記リヤフレームの下面に前後複数箇所の固定部を介して固定され、リヤサスペンションアームを支持するサブフレームと、を備え
    上記サブフレームは上記前後の固定部を車両前後方向に連結するサイドメンバを有する後部車体構造であって、
    上記サブフレームの前方におけるリヤフロアパネルに、車体前方または斜め方向に延びて接合固定されると共に、前部がセンタトンネルに連結され、後部が上記クロスメンバに固定されたレインフォースメントを有し、
    上記レインフォースメントの後部の上下幅
    車両側面視で上記サブフレームの後側の固定部と対応する位置の上記リヤフレームの上下幅と、
    車両側面視で上記サブフレームの前側の固定部の下部と上記サイドメンバにおける最も上方に位置する部位との間の車両上下方向の上下幅と、の両上下幅に重複することを特徴とする
    後部車体構造。
  2. 上記サブフレームのリヤフレームへの前後固定部間における当該リヤフレームは、車幅方向外側に位置する外側部と、車幅方向内側に位置する内側部とに分かれる二股状に形成され、
    上記外側部が内側部に対して段上げ形成されると共に、該外側部の下部には車両前後方向に延びる稜線が形成されており、
    上記レインフォースメントの後部の上下幅が、車両側面視で上記稜線と重複することを特徴とする
    請求項1に記載の後部車体構造。
  3. 上記リヤサイドフレームの上記内側部下部には第2の稜線が形成されており、該第2の稜線は、サブフレームの後部の固定部と車両前後方向で対応する位置から、上記レインフォースメントの後部の上下幅間において略直線状に前方に延びることを特徴とする
    請求項2に記載の後部車体構造。
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