JP7039128B2 - 流木捕捉工 - Google Patents

流木捕捉工 Download PDF

Info

Publication number
JP7039128B2
JP7039128B2 JP2018025625A JP2018025625A JP7039128B2 JP 7039128 B2 JP7039128 B2 JP 7039128B2 JP 2018025625 A JP2018025625 A JP 2018025625A JP 2018025625 A JP2018025625 A JP 2018025625A JP 7039128 B2 JP7039128 B2 JP 7039128B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
driftwood
column
steel
work
capture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018025625A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019143298A (ja
Inventor
ひろし 國領
範寛 大高
Original Assignee
日鉄建材株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日鉄建材株式会社 filed Critical 日鉄建材株式会社
Priority to JP2018025625A priority Critical patent/JP7039128B2/ja
Publication of JP2019143298A publication Critical patent/JP2019143298A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7039128B2 publication Critical patent/JP7039128B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather

Landscapes

  • Devices Affording Protection Of Roads Or Walls For Sound Insulation (AREA)

Description

この発明は、砂防、治山等の目的で河川の横断方向に構築される堰堤等に、スリットを形成するように河川横断方向に鋼製柱部材(流木捕捉支柱)を複数設置してなる流木捕捉工の技術分野に属する。
従来、流木対策、或いは土石流対策として、前記鋼製柱部材をスリットを形成するように河川横断方向に一定の間隔をあけて配設し、流木、或いは土石流などの流下物を効果的に捕捉する鋼製スリットダムが用いられている。
この鋼製スリットダムは、例えば特許文献1~3に開示されているように様々な形状、構造の技術があるが、特に流木対策として設置する場合、流木の捕捉性能はもちろんのこと、施工性、経済性に優れ、また、捕捉した流木の撤去容易性が要請されるところ、前記特許文献1~3に係る技術はこれらの要請を良好に満たし、近年もその需要が高まっている。
特許第5650030号公報 特許第5822499号公報 特許第5956450号公報
ところで、前記流木捕捉工(対策)について、その本体(鋼製柱部材)の高さをそのまま変えることなく、補助部材を付設して流木の捕捉効果(特には抑え込み効果)をより高めて効率良く流木を捕捉することができれば、上流側での流木の捕捉本数を増量することができるので必然的に下流側へ流出(越流)する流木を低減できる等、非常に有益であることは明らかである。
本発明は、上述した背景技術の課題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、鋼製柱部材(流木捕捉支柱)に流木越流抑制部材を補助部材として付設することにより、流木捕捉工の本体(鋼製柱部材)の高さをそのまま変えることなく、流木の捕捉効果を飛躍的に高めることができる流木捕捉工を提供することにある。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る流木捕捉工は、鋼製柱部材を河川横断方向に間隔をあけて複数設置してなる流木捕捉工であって、
前記鋼製柱部材は、少なくとも1本の流木捕捉支柱からなり、前記流木捕捉支柱の上部に、前記鋼製柱部材に用いる鋼管よりも細径の鋼管である流木越流抑制部材が、前記鋼製柱部材を本体とする補助部材として前記流木捕捉支柱の天端よりも高くなるように上流側へ突き出して設けられて成ることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した流木捕捉工において、前記流木越流抑制部材が、前記流木捕捉支柱の天端よりも、想定される最大流木径の2倍以上、50cm未満の範囲内で高く設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した流木捕捉工において、前記流木越流抑制部材は、鋼管であることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1~3のいずれか1項に記載した流木捕捉工において、前記流木越流抑制部材は、前記流木捕捉支柱の上部に、水平面に対する傾斜角度が45~60度程度で設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項1~4のいずれか1項に記載した流木捕捉工において、前記流木越流抑制部材は、流木捕捉工を構成する前記鋼製柱部材の全部又は一部に設けられることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項1~5のいずれか1項に記載した流木捕捉工において、前記鋼製柱部材は、前記流木捕捉支柱と下流側支え支柱とからなり、河川の流れ方向に開脚して形成されることを特徴とする。
本発明に係る流木捕捉工によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)鋼製柱部材(流木捕捉支柱)に流木越流抑制部材を補助部材として付設することにより、流木捕捉工の本体(鋼製柱部材)の高さをそのまま変えることなく、流木の捕捉効果を飛躍的に高めることができる。
具体的には、前記流木越流抑制部材を前記流木捕捉支柱の上部から斜め前方に向けて突設させることにより、流木越流抑制部材を付設しない場合と比し、前記流木捕捉支柱の支柱本体の上流側へ衝突する流木を適宜抑え込んで(堰き止めて)ホールドし、効果的に流木の捕捉本数を増量させることができるので、必然的に下流側へ流出(越流)する流木を低減できる。
(2)補助部材として、前記流木越流抑制部材を付設するだけで実現できるので、簡易、かつ経済的に流木捕捉効果を飛躍的に高めることができ、費用対効果に非常に優れている。また、流木捕捉工を新設する場合はもとより、既設の流木捕捉工(鋼製スリットダム)にも適用できる。
(3)まとめると、流木対策として従来から要求される、施工性、経済性、および捕捉した流木の撤去容易性を良好に保持しつつ、特に、流木の捕捉性能を飛躍的に高めた流木捕捉工を実現することができる。
上流側からみた流木捕捉工の全体構造を示した概略図である。 下流側からみた流木捕捉工の全体構造を示した概略図である。 前記流木捕捉工に用いる鋼製柱部材を示した側面図である。ちなみに、本出願図面において、符号Uは上流側、符号Dは下流側、矢印は河川の流れ方向を示している。 前記流木捕捉工に用いる鋼製柱部材を上流側からみた正面図である。 前記流木捕捉工に用いる鋼製柱部材を下流側からみた正面図である。 前記流木捕捉工に用いる鋼製柱部材を示した平面図である。 流木捕捉工に用いる鋼製柱部材の異なる実施例を示した側面図である。 流木捕捉工に用いる鋼製柱部材の異なる実施例を示した側面図である。 流木捕捉工に用いる鋼製柱部材の異なる実施例を示した側面図である。 流木捕捉工に用いる鋼製柱部材の異なる実施例を示した側面図である。 流木捕捉工に用いる鋼製柱部材の異なる実施例の要部(上方部分)を示した側面図である。 流木捕捉工に用いる鋼製柱部材の異なる実施例の要部(上方部分)を示した側面図である。
本発明に係る流木捕捉工は、河川の自然河床やコンクリート基礎上に立設する構成の鋼製柱部材を河川横断方向に間隔をあけて複数設置してなり、前記鋼製柱部材は、少なくとも1本の流木捕捉支柱からなり、前記流木捕捉支柱の上部に、流木越流抑制部材が、前記流木捕捉支柱の天端よりも高くなるように上流側へ突き出して設けられて成ることを特徴とする。
要するに、本発明は、前記流木越流抑制部材を新たに開発したことを主な特徴とする。具体的には、従来の流木捕捉工(鋼製スリットダム)を構成する鋼製柱部材に、本発明に係る流木越流抑制部材を、柱本体よりも高く、かつ上流側に突き出す構成で補助部材として付設することにより流木の捕捉効果を飛躍的に高めることを主たる特徴とする。
したがって、本発明は、新設、既設を問わず、流木捕捉工(鋼製スリットダム)を構成するすべての鋼製柱部材を適用対象物とすることができ、以下に説明する実施例(図示例)に係る鋼製柱部材の形態はあくまでも一例に過ぎない。例えば、前記特許文献1~3に係る鋼製柱部材(自立式山形鋼管材、又は自立式鋼管材)にも当然に適用できることを念のため特記しておく。
以上を踏まえ、以下、本発明に係る流木捕捉工の実施例を図面に基づいて説明する。
本実施例1に係る流木捕捉工10は、図1、図2に示したように、コンクリート基礎9に立設する構成の鋼製柱部材1を河川横断方向に一定の間隔をあけて複数設置してなり、前記鋼製柱部材1は、図3が分かり易いように、少なくとも1本の流木捕捉支柱2(2a)からなり、前記流木捕捉支柱2の上部に、流木越流抑制部材8が、前記流木捕捉支柱2の天端よりも高くなるように上流側Uへ突き出して設けられて成る。
なお、前記流木捕捉工10は、堰堤11、11の間(面内方向)に設けて実施しているが、設置場所は堰堤11間に限らない。また、前記鋼製柱部材1は自然河床やコンクリート基礎9以外に立設する場合もある。
前記流木越流抑制部材8の適用対象物である前記鋼製柱部材1は、本実施例では、1本の流木捕捉支柱2と1本の下流側支え支柱3とを連結してなり、両者が河川の流れ方向に開脚する構成で実施されている。
具体的に、前記流木捕捉支柱2は、鉛直に立設される支柱本体2aと、前記下流側支え支柱3との突き合わせ接合に供される2箇所の接合部2b、2cと、前記接合部2b、2cの端部にそれぞれ設けられる円盤状(又はリング状)フランジ2d、2eとが溶接により一体化して形成されている。
一方、前記下流側支え支柱3は、所要の角度(符号L参照。図示例では水平面に対して60度程度)に傾斜した支え支柱本体3aと、前記流木捕捉支柱2側の接合部2cと連結するための接合部3bと、前記支え支柱本体3a及び接合部3bの端部にそれぞれ設けられる円盤状(又はリング状)フランジ3c、3dとが溶接により一体化して形成されている。
そして、前記流木捕捉支柱2側の前記円盤状フランジ2d、2eと、前記下流側支え支柱3側の前記円盤状フランジ3c、3dを突き合わせ、前記各フランジ2d…の外周縁部に沿って設けられた複数のボルト孔を一致させてボルト接合することにより当該流木捕捉支柱2と下流側支え支柱3とを連結し、もって、両者の脚部をコンクリート基礎9にほぼ均等に埋め込むことにより鋼製柱部材1が構築される(図3~図6参照)。
要するに、前記鋼製柱部材1は、1本の流木捕捉支柱2と1本の下流側支え支柱3との二分割構造で現場に搬送され、現場で突き合わせ接合する構成で実施される。
ちなみに、図中の符号5は、リブで補強されたベースプレートを示している。
前記鋼製柱部材1(流木捕捉支柱2の支柱本体2a)の有効高さは、5.0m(埋込長1.0m)で実施されている。使用する鋼管は、流木捕捉支柱2、下流側支え支柱3、及び接合部2b…は、ともに外径(φ)400mm、肉厚12mmのSTK490が採用されている。また、前記4つのフランジ2d…は、共通して外径(φ)600mm、板厚36mmのSM490Aが採用されている。その他、前記支柱本体2aの頂部に装着するキャッププレートは、外径(φ)400mm、板厚12mmのSM490Aが採用されている。
なお、前記鋼製柱部材1の形態(大きさ等)はもちろん上記に限定されず、想定される最大流木長はもとより、洪水時の河川の性状(想定水位、想定流量、流木の流下幅)、および画像解析による流木の捕捉シミュレーション等を基に、適宜設計変更可能である。
例えば、前記鋼製柱部材1の有効高さは2~6mの範囲内、鋼管材のサイズは径300~600mm、肉厚8~14mmの範囲内が好適とされる。
また、隣接する前記鋼製柱部材1、1同士の設置間隔は、設置する現場の調査結果から決められるため一様でなく状況に応じて適宜設計変更されるが、一般的に1~7m程度の間隔が採用される。
次に、本発明の主たる特徴をなす前記流木越流抑制部材8は、上記鋼製柱部材1の流木捕捉支柱2の支柱本体2aの上部に付設して実施される。
具体的に、本実施例に係る流木越流抑制部材8は、前記鋼製柱部材1に用いる鋼管よりも細径の鋼管(外径(φ)190.7mm、肉厚8.2mmのSTK490)が採用され、前記支柱本体2aの上部であって、前記流木越流抑制部材(鋼管)8の軸線と前記支え支柱本体3aの軸線とが略一致するように、当該支え支柱本体3aの軸延長方向に沿って設けられている。
また、流木越流抑制部材(鋼管)8は、水平面に対する傾斜角度(符号M参照)が60度程度に設定され、仕口部が、接合相手の前記支柱本体2aの外周面形状と曲率が略一致する平面視凹曲面形状に切断加工され、当該支柱本体2aの外周面に溶接接合されている
。さらに、前記流木越流抑制部材8は、前記流木捕捉支柱2(支柱本体2a)の天端よりも、想定される最大流木径の2倍以上、50cm未満の範囲内で高く設けて実施されている。
前記流木越流抑制部材(鋼管)8を、水平面に対する傾斜角度Mが60度程度に設定したり、前記流木捕捉支柱2(支柱本体2a)の天端よりも、想定される最大流木径の2倍以上に設定したりして実施するのは、前記流木越流抑制部材8を前記流木捕捉支柱2の上部から斜め前方に向けて突設させることにより、前記流木捕捉支柱2の支柱本体2aの上流側へ衝突する流木を適宜抑え込んで(堰き止めて)ホールドし、効果的に流木の捕捉本数を増量させるためである。
その一方、前記流木越流抑制部材8を、前記流木捕捉支柱2(支柱本体2a)の天端よりも50cm未満に設定するのは、50cm以上高く設定すると、前記流木越流抑制部材8は、もはや補助部材とはみなされず、単にサイズアップした鋼製柱部材1とみなされ、その結果、所定の強度・剛性を求められるので、煩雑で、不合理かつ不経済であるからである。
なお、流木越流抑制部材8の傾斜角度はもちろん60度程度に限定されるものではなく、45~60程度の範囲内で好適に実施される。これは、本出願人の経験値のほか、流木越流抑制部材8に作用する衝撃力(曲げモーメント)や現状の溶接技術等を勘案して導き出されている。
したがって、上記実施例1に係る流木捕捉工によれば、鋼製柱部材1(流木捕捉支柱2)に流木越流抑制部材8を補助部材として付設することにより、流木捕捉工10の本体(鋼製柱部材1)の高さをそのまま変えることなく、流木の捕捉効果を飛躍的に高めることができる。具体的には、前記流木越流抑制部材8を、前記流木捕捉支柱2の上部から斜め前方に向けて突設させることにより、流木越流抑制部材8を付設しない場合と比し、前記流木捕捉支柱2の支柱本体2aの上流側へ衝突する流木を適宜抑え込んで(堰き止めて)ホールドし、効果的に流木の捕捉本数を増量させることができるので、必然的に下流側へ流出(越流)する流木を低減できる。
また、補助部材として、前記流木越流抑制部材8を付設するだけで実現できるので、簡易、かつ経済的に流木捕捉効果を飛躍的に高めることができ、費用対効果に非常に優れている。また、流木捕捉工10を新設する場合はもとより、既設の流木捕捉工(鋼製スリットダム)10にも適用できる。
まとめると、流木対策として従来から要求される、施工性、経済性、および捕捉した流木の撤去容易性を良好に保持しつつ、特に、流木の捕捉性能を飛躍的に高めた流木捕捉工10を実現することができる。
図7~図10は、前記流木捕捉工10の異なる実施例を示している。
この実施例2に係る流木捕捉工10は、上記実施例1に係る流木捕捉工10と比し、サイズが若干異なることはさておき、主として、本発明に係る流木越流抑制部材8の適用対象物である鋼製柱部材1の形態が相違する。なお、前記流木越流抑制部材8の実施形態を含む技術的思想は、上記実施例1と同様である(前記段落[0021]、[0022]参照)。
具体的に、図7に係る鋼製柱部材21は、上記実施例1に係る鋼製柱部材1と比し、当該鋼製柱部材1の繋ぎ材(接合部2c、3b)に相当する部材がなく、いわゆる流木捕捉支柱22と下流側支え支柱23とで倒立略レの字形に開脚する構成で実施している点が相違する。
図8に係る鋼製柱部材31は、上記実施例1に係る鋼製柱部材1と比し、当該鋼製柱部材1の繋ぎ材(接合部2c、3b)に相当する部材がなく、また、流木捕捉支柱32と下流側支え支柱33とで倒立V字形に開脚する構成で実施している点が相違する。
図9に係る鋼製柱部材41は、上記実施例1に係る鋼製柱部材1と比し、繋ぎ部が一切なく、流木捕捉支柱42と下流側支え支柱43とを予め一体化された構成で実施している点が相違する。
図10に係る鋼製柱部材51は、上記実施例1に係る鋼製柱部材1と比し、繋ぎ材(接合部2c、3b)に相当する部材を備え、かつ、流木捕捉支柱52と下流側支え支柱53とで倒立V字形に開脚する構成で実施している点が相違する。
したがって、本実施例2に係る流木捕捉工10によれば、上記実施例1と同様に、前記流木越流抑制部材8を、前記流木捕捉支柱22、32、42、及び52の上部から斜め前方に向けて突設させる構成に何ら変わりはないので、流木越流抑制部材8を付設しない場合と比し、前記流木捕捉支柱22…の支柱本体の上流側へ衝突する流木を適宜抑え込んで(堰き止めて)ホールドし、効果的に流木の捕捉本数を増量させることができるので、必然的に下流側へ流出(越流)する流木を低減できる。
また、上記実施例1と同様に、補助部材として、前記流木越流抑制部材8を付設するだけで実現できる構成に何ら変わりはないので、簡易、かつ経済的に流木捕捉効果を飛躍的に高めることができ、費用対効果に非常に優れている。また、流木捕捉工を新設する場合はもとより、既設の流木捕捉工(鋼製スリットダム)にも適用できる。
まとめると、上記実施例1と同様に、流木対策として従来から要求される、施工性、経済性、および捕捉した流木の撤去容易性を良好に保持しつつ、特に、流木の捕捉性能を飛躍的に高めた流木捕捉工10を実現することができる。
図11、図12は、前記流木捕捉工10の異なる実施例を示している。
この実施例3に係る流木捕捉工10は、上記実施例1、2に係る流木捕捉工10と比し、鋼製柱部材1、21、31、41、及び51に対する流木越流抑制部材8の設置部位が、前記流木越流抑制部材(流木捕捉支柱)2、22、32、42、及び52の上部外周面ではなく、天端(頂部)である点が相違する。なお、前記流木越流抑制部材8の実施形態を含む技術的思想は、上記実施例1と同様である(前記段落[0021]、[0022]参照)。
したがって、本実施例3に係る流木捕捉工10によれば、前記流木越流抑制部材8の設置部位こそ異なるものの、上記実施例1、2と同様に、前記流木越流抑制部材8を、前記流木捕捉支柱22、32、42、及び52の上部から斜め前方に向けて突設させる構成に何ら変わりはないので、流木越流抑制部材8を付設しない場合と比し、前記流木捕捉支柱2…の支柱本体の上流側へ衝突する流木を適宜抑え込んで(堰き止めて)ホールドし、効果的に流木の捕捉本数を増量させることができるので、必然的に下流側へ流出(越流)する流木を低減できる。
また、上記実施例1、2と同様に、補助部材として、前記流木越流抑制部材8を付設するだけで実現できる構成に何ら変わりはないので、簡易、かつ経済的に流木捕捉効果を飛躍的に高めることができ、費用対効果に非常に優れている。また、流木捕捉工を新設する場合はもとより、既設の流木捕捉工(鋼製スリットダム)にも適用できる。
まとめると、上記実施例1、2と同様に、流木対策として従来から要求される、施工性、経済性、および捕捉した流木の撤去容易性を良好に保持しつつ、特に、流木の捕捉性能を飛躍的に高めた流木捕捉工10を実現することができる。
以上に実施形態を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の実施形態の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
例えば、上記実施例1~3に係る鋼製柱部材1等は、2本の支柱(例えば、流木捕捉支柱2と下流側支え支柱3)を河川の流れ方向に開脚する構成で実施しているがこれに限定
されず、前記特許文献3に開示したような、1本の支柱からなる鋼製柱部材も当然に本発明の適用対象物である。
また、実施例1では、前記流木越流抑制部材8を、図1、図2に示したように、流木捕捉工10を構成する鋼製柱部材1の全部に付設して実施しているが、1本置き等、鋼製柱部材1の一部に付設して実施することもできる。
図1、図2に係る鋼製柱部材1は各々独立した構成で実施しているがこれに限定されず、例えば、隣接する前記鋼製柱部材1、1の全部(又は一部)を横繋ぎ材(図示省略)で連結した構成で実施することも勿論できる。前記横繋ぎ材は通常、前記鋼製柱部材1等の上流側に設置した隣接する流木捕捉支柱2等の高さ方向中間部同士を略水平に繋ぐ構成で実施される。
さらに、前記鋼製柱部材1を自然河床に設置する場合は、例えば杭基礎を用いるなど基礎はコンクリート基礎9に限らず、設置部位の性状に応じて適宜設計変更可能である。
1 鋼製柱部材
2 流木捕捉支柱
2a 支柱本体
2b 接合部
2c 接合部
2d フランジ
2e フランジ
3 下流側支え支柱
3a 支柱本体
3b 接合部
3c フランジ
3d フランジ
5 ベースプレート
8 流木越流抑制部材
9 コンクリート基礎
10 流木捕捉工
11 堰堤
21 鋼製柱部材
22 流木捕捉支柱
23 下流側支え支柱
31 鋼製柱部材
32 流木捕捉支柱
33 下流側支え支柱
41 鋼製柱部材
42 流木捕捉支柱
43 下流側支え支柱
51 鋼製柱部材
52 流木捕捉支柱
53 下流側支え支柱

Claims (6)

  1. 鋼製柱部材を河川横断方向に間隔をあけて複数設置してなる流木捕捉工であって、
    前記鋼製柱部材は、少なくとも1本の流木捕捉支柱からなり、前記流木捕捉支柱の上部に、前記鋼製柱部材に用いる鋼管よりも細径の鋼管である流木越流抑制部材が、前記鋼製柱部材を本体とする補助部材として前記流木捕捉支柱の天端よりも高くなるように上流側へ突き出して設けられて成ることを特徴とする、流木捕捉工。
  2. 前記流木越流抑制部材が、前記流木捕捉支柱の天端よりも、想定される最大流木径の2倍以上、50cm未満の範囲内で高く設けられていることを特徴とする、請求項1に記載した流木捕捉工。
  3. 前記流木越流抑制部材は、鋼管であることを特徴とする、請求項1又は2に記載した流木捕捉工。
  4. 前記流木越流抑制部材は、前記流木捕捉支柱の上部に、水平面に対する傾斜角度が45~60度程度で設けられていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載した流木捕捉工。
  5. 前記流木越流抑制部材は、流木捕捉工を構成する前記鋼製柱部材の全部又は一部に設けられることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載した流木捕捉工。
  6. 前記鋼製柱部材は、前記流木捕捉支柱と下流側支え支柱とからなり、河川の流れ方向に開脚して形成されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載した流木捕捉工。
JP2018025625A 2018-02-16 2018-02-16 流木捕捉工 Active JP7039128B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018025625A JP7039128B2 (ja) 2018-02-16 2018-02-16 流木捕捉工

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018025625A JP7039128B2 (ja) 2018-02-16 2018-02-16 流木捕捉工

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019143298A JP2019143298A (ja) 2019-08-29
JP7039128B2 true JP7039128B2 (ja) 2022-03-22

Family

ID=67771000

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018025625A Active JP7039128B2 (ja) 2018-02-16 2018-02-16 流木捕捉工

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7039128B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007177467A (ja) 2005-12-27 2007-07-12 Jfe Metal Products & Engineering Inc 土石流止め工及びその施工方法
JP2009127280A (ja) 2007-11-22 2009-06-11 Jfe Metal Products & Engineering Inc 流木捕捉構造物
JP2011112481A (ja) 2009-11-26 2011-06-09 Nippon Koei Co Ltd 流木を含む土石流の解析装置及び解析方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1129920A (ja) * 1997-07-11 1999-02-02 Nippon Steel Metal Prod Co Ltd 流木防止柵

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007177467A (ja) 2005-12-27 2007-07-12 Jfe Metal Products & Engineering Inc 土石流止め工及びその施工方法
JP2009127280A (ja) 2007-11-22 2009-06-11 Jfe Metal Products & Engineering Inc 流木捕捉構造物
JP2011112481A (ja) 2009-11-26 2011-06-09 Nippon Koei Co Ltd 流木を含む土石流の解析装置及び解析方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019143298A (ja) 2019-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7118709B2 (ja) 堰堤および捕捉体
JP6710057B2 (ja) 防護柵
JP6434304B2 (ja) 漂流物捕捉柵
JP5129977B2 (ja) 鋼製スリットダム
JP4652993B2 (ja) 水制工及びその設置構造
JP5226584B2 (ja) 鋼製スリットダム及びその構築方法並びに補修方法
JP6007388B2 (ja) 流体力低減構造及び流体力低減構造の構築方法
JP7039128B2 (ja) 流木捕捉工
JP6652799B2 (ja) 鋼製スリットダム
JP7112875B2 (ja) 堰堤および捕捉体
JP4912348B2 (ja) 土砂捕捉構造物および砂防堰堤
JP6546399B2 (ja) 砂防堰堤
JP6997250B2 (ja) 堰堤
JP7053222B2 (ja) 流木捕捉工の設置構造
JP6392984B2 (ja) 透過型砂防堰堤
JP7098039B2 (ja) 流木の捕捉施設
JP7224602B2 (ja) 河川構造
JP7453058B2 (ja) 鋼製スリットダム
JP7453034B2 (ja) 流木捕捉工の設置構造
JP6585937B2 (ja) 透過型砂防堰堤用管材ユニット及び透過型砂防堰堤
JP7214904B2 (ja) 堰堤および捕捉体
JP6840340B2 (ja) 流体物捕捉構造体
JP2024143157A (ja) 土砂捕捉柵
JP2024143154A (ja) 土砂捕捉柵
JP6951956B2 (ja) 水制工

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7039128

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150