JP7039028B2 - コーナー部材 - Google Patents

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本発明は、幅木及び回り縁の何れかである化粧部材と共に設置されるコーナー部材に関する。
コーナー部材に関する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、出隅用コーナー部材及び入隅用コーナー部材について、2つの形態が開示されている。第一の出隅用コーナー部材は、上部水平片と垂下片で構成される。上部水平片及び垂下片の少なくとも何れかでは、左右両方の端縁にテーパー部が設けられる。第一の出隅用コーナー部材には、上部水平片の内側端縁から垂下片と略平行して垂下した保持片が設けられる。保持片と垂下片と上部水平片は、巾木のコーナー側端縁の表面と裏面及び上部木端面を保持する。垂下片の下部には、下部水平片が設けられる。上部水平片と下部水平片は、巾木の上部木端面と下部木端面を挟持する。第二の入隅用コーナー部材は、上部水平片と垂下片で構成される。上部水平片及び垂下片の少なくとも何れかでは、左右両方の端縁にテーパー部が設けられる。第二の入隅用コーナー部材には、裏面に突出部が形成される。突出部は、内装材に嵌入される。突出部には、垂下片と略平行な顎部が形成される。垂下片と顎部は、巾木を保持する。第二の入隅用コーナー部材には、下部水平片が設けられる。上部水平片と下部水平片は、巾木を保持する。特許文献1では、第一の入隅用コーナー部材は、入隅コーナー部に対応した形状とされる以外、第一の出隅用コーナー部材と基本的な構成は同様であり、また、第二の出隅用コーナー部材は、出隅コーナー部に対応した形状とされる以外、第二の入隅用コーナー部材と基本的な構成は同様である、とされている。
特許文献2には、隙間隠蔽カバーが開示されている。隙間隠蔽カバーは、壁面の出隅部又は入隅部で、気密巾木のクッション材と床面の間に差し入れて使用される。気密巾木は、壁面に貼着される。気密巾木では、クッション材は、床面と接触して気密を保持する。隙間隠蔽カバーは、L字形状の平面を有する水平片と、水平片外周を囲む垂直の側壁片から構成される。隙間隠蔽カバーでは、垂直片が水平片の一部に形成される。側壁片の内周面と垂直片の間には、出隅用コーナーパッド又は入隅用コーナーパッドの下端が差し入れられる。これにより、隙間隠蔽カバーは、出隅用コーナーパッド又は入隅用コーナーパッドに対してガタ付きなく一体化される。
特開2009-281052号公報 特開2015-14177号公報
建物では、部屋又は廊下のような空間を形成する複数の壁面の下端又は上端に化粧部材が設けられる。例えば、2つの第一壁面及び第二壁面が所定の角度で出会う入隅又は出隅といった角部では、化粧部材と共にコーナー部材が設置されることがある。コーナー部材は、第一化粧部材の第一端部と、第二化粧部材の第二端部と、角空間を覆う。第一化粧部材は、第一壁面に設けられた化粧部材である。第一化粧部材の第一端部は、第一化粧部材の第二壁面の側となる端部である。第二化粧部材は、第二壁面に設けられた化粧部材である。第二化粧部材の第二端部は、第二化粧部材の第一壁面の側となる端部である。角空間は、前述した角部に対応し且つ第一端部及び第二端部と隣り合う空間である。発明者は、建築現場で行われるコーナー部材に関わる作業を対象として、建築現場での作業効率を向上させることが可能な新たなコーナー部材について検討した。その際、発明者は、第一化粧部材及び第二化粧部材が次のような構成である場合を対象として、第一化粧部材及び第二化粧部材が設けられた角部に容易に設置可能なコーナー部材の構造を考慮した。前述の構成は、第一化粧部材及び第二化粧部材の第一壁面及び第二壁面の高さ方向の中央側とは反対の端側となる各端面部に次のような突出部が設けられた構成である。前述の突出部は、化粧部材が第一化粧部材である場合、第一化粧部材が第一壁面に設けられた状態で、先端が第一壁面の側を向き、化粧部材が第二化粧部材である場合、第二化粧部材が第二壁面に設けられた状態で、先端が第二壁面の側を向く、ひれ状の部材である。
本発明は、建築現場での作業効率を向上させることが可能な新たなコーナー部材を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、幅木及び回り縁の何れかである化粧部材が設けられた建物内の第一壁面及び第二壁面による角部に前記化粧部材と共に設置されるコーナー部材であって、前記コーナー部材が前記角部に設置された設置状態で、前記第一壁面に設けられた前記化粧部材としての第一化粧部材の前記第二壁面の側となる第一端部と、前記第二壁面に設けられた前記化粧部材としての第二化粧部材の前記第一壁面の側となる第二端部と、前記角部に対応し且つ前記第一端部及び前記第二端部と隣り合う角空間と、を覆う被覆片と、前記設置状態で、前記第一化粧部材及び前記第二化粧部材の前記第一壁面及び前記第二壁面の高さ方向の中央側とは反対の端側となる各端面部に対して設けられ、前記高さ方向の端側で前記被覆片と一体をなす固定片と、を備え、前記被覆片は、前記第一化粧部材の前記第一壁面の側となる裏面とは反対の表面の側から、前記第一端部と前記角空間とを覆う第一被覆部と、前記第二化粧部材の前記第二壁面の側となる裏面とは反対の表面の側から、前記第二端部と前記角空間とを覆う第二被覆部と、前記高さ方向の中央側から、前記第一端部と前記角空間と前記第二端部とを覆う第三被覆部と、を含み、前記固定片は、前記第一被覆部の前記高さ方向の端側となる部分から前記第一壁面の側に延びる第一基部と、前記第一基部の前記第一壁面の側となる部分に設けられ、前記高さ方向の中央側に突出する第一爪部と、前記第二被覆部の前記高さ方向の端側となる部分から前記第二壁面の側に延びる第二基部と、前記第二基部の前記第二壁面の側となる部分に設けられ、前記高さ方向の中央側に突出する第二爪部と、を含み、前記第一爪部は、前記設置状態で、前記第一化粧部材の端面部に設けられ且つ先端が前記第一壁面の側を向くひれ状の第一突出部と引っ掛かり、前記第二爪部は、前記設置状態で、前記第二化粧部材の端面部に設けられ且つ先端が前記第二壁面の側を向くひれ状の第二突出部と引っ掛かる、コーナー部材である。
このコーナー部材によれば、固定片を角部の側に押し込むことで、第一爪部を第一突出部に引っ掛け、第二爪部を第二突出部に引っ掛けることができる。第一爪部の第一突出部への引っ掛かり及び第二爪部の第二突出部への引っ掛かりにより、コーナー部材を第一化粧部材及び第二化粧部材に固定することができる。第一化粧部材及び第二化粧部材が幅木である場合、コーナー部材では、固定片は、設置状態で、第一化粧部材及び第二化粧部材の各端面部と床面に挟み込まれる。第一化粧部材及び第二化粧部材が回り縁である場合、コーナー部材では、固定片は、設置状態で、第一化粧部材及び第二化粧部材の各端面部と天井面に挟み込まれる。
前記第三被覆部では、前記第一壁面及び前記第二壁面に沿った前記第一壁面及び前記第二壁面の各側の縁部の前記高さ方向の中央側の第一面は、前記第一壁面及び前記第二壁面の各側に向かって前記高さ方向の端側に傾斜した傾斜面とされる、ようにしてもよい。この構成によれば、次の側面のうち、第三被覆部により覆われなくなる境界位置で、第三被覆部の厚みに基づく段差の発生を防止又は抑制することができる。前述の側面は、第一化粧部材及び第二化粧部材の高さ方向の中央側となる各側面である。例えば、建物では、第一壁面及び第二壁面に壁紙が貼られることがある。前述の段差をなくすことで、建築現場での壁紙の施工をスムーズに行うことができる。第一壁面に貼られた壁紙を、第一化粧部材及びコーナー部材に沿って直線的に切断することができる。第二壁面に貼られた壁紙を、第二化粧部材及びコーナー部材に沿って直線的に切断することができる。上述のコーナー部材とは異なり、第三被覆部の縁部が傾斜面ではないコーナー部材では、壁紙を切断するに際し、例えば、このコーナー部材を角部から取り外すといった追加の作業が必要となることが想定される。また、次の各領域には、第一化粧部材及び第二化粧部材は設けられない。前述の各領域は、角空間に対応する第一壁面の領域及び第二壁面の領域である。そのため、第三被覆部の縁部が傾斜面ではないコーナー部材では、前述の各領域で第一化粧部材及び第二化粧部材の何れかに沿って壁紙を直線的に切断する場合、次のような用具を別途用いなければならなくなることも想定される。前述の用具は、前述の各領域で壁紙の直線的な切断を補助するための道具である。上述のコーナー部材では、このような追加の作業は、行わなくてよく、更に、前述の用具は、不要である。
前記第三被覆部は、前記第一壁面及び前記第二壁面に沿った前記第一壁面及び前記第二壁面の各側の縁部の前記高さ方向の端側の第二面に、前記高さ方向の端側に突出する第三爪部と、前記第二面に、前記高さ方向の端側に突出する第四爪部と、を含み、前記第三爪部は、前記第二面のうち、前記第一壁面に沿った第一領域の先端に設けられ、前記設置状態で、前記第一壁面と前記第一化粧部材の裏面との間に設けられ、前記第四爪部は、前記第二面のうち、前記第二壁面に沿った第二領域の先端に設けられ、前記設置状態で、前記第二壁面と前記第二化粧部材の裏面との間に設けられる、ようにしてもよい。この構成によれば、第三爪部及び第四爪部により、コーナー部材を、第一化粧部材及び第二化粧部材の高さ方向の中央側となる各部分に固定することができる。即ち、コーナー部材を、第一化粧部材及び第二化粧部材の高さ方向の端側及び中央側となる各部分に固定することができる。
本発明によれば、建築現場での作業効率を向上させることが可能な新たなコーナー部材を得ることができる。
第一壁面と第二壁面による角部にコーナー部材を設置した設置構造の概略構成の一例を示す斜視図である。角部が入隅である場合に対応する。第一壁面と第二壁面と床面が出会う建物内の空間の頂点部分を示す。 角空間の概略構成の一例を示す斜視図である。角空間は、図1に示す入隅に対応する。コーナー部材は、図1に示す入隅用であり、入隅に設置される前の状態を示す。 第一壁面と第二壁面による角部にコーナー部材を設置した設置構造の概略構成の他の例を示す斜視図である。角部が出隅である場合に対応する。第一壁面と第二壁面と床面が出会う建物内の空間の頂点部分を示す。 角空間の概略構成の他の例を示す斜視図である。角空間は、図3に示す出隅に対応する。コーナー部材は、図3に示す出隅用であり、出隅に設置される前の状態を示す。 化粧部材の概略構成の一例を示す斜視図である。 コーナー部材の概略構成の一例を示す斜視図である。コーナー部材は、図1及び図2に示すコーナー部材に対応する。コーナー部材を背面側及び高さ方向の中央側から視た状態を示す。 上段左側は、図1に示すX矢視図である。断面として示す第一化粧部材において、第一爪部に対応する第一化粧部材の一部を更に切断して示す。上段右側は、図1に示すY矢視図である。断面として示す第二化粧部材において、第二爪部に対応する第二化粧部材の一部を更に切断して示す。下段左側は、上段左側に示すE1部分拡大図である。下段右側は、上段右側に示すE2部分拡大図である。 コーナー部材の概略構成の他の例を示す斜視図である。コーナー部材は、図3及び図4に示すコーナー部材に対応する。コーナー部材を背面側・幅方向の第二側及び高さ方向の中央側から視た状態を示す。 上段左側は、図3に示すX矢視図である。断面として示す第一化粧部材において、第一爪部に対応する第一化粧部材の一部を更に切断して示す。上段右側は、図3に示すY矢視図である。断面として示す第二化粧部材において、第二爪部に対応する第二化粧部材の一部を更に切断して示す。下段左側は、上段左側に示すF1部分拡大図である。下段右側は、上段右側に示すF2部分拡大図である。 上段左側は、入隅に設置されたコーナー部材の概略構成の更に他の例を示す部分拡大斜視図である。図示範囲は、図1に示すC部に対応する。上段右側は、出隅に設置されたコーナー部材の概略構成の更に他の例を示す部分拡大斜視図である。図示範囲は、図3に示すD部に対応する。下段左側は、図1に示すC部拡大斜視図である。下段右側は、図3に示すD部拡大斜視図である。
本発明を実施するための実施形態について、図面を用いて説明する。本発明は、以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。例えば、以下に示す構成の一部は、省略し又は他の構成等に置換してもよい。他の構成を含むようにしてもよい。実施形態の各図で、ハッチングは、断面を示す。
<壁面及び化粧部材>
壁面80及び化粧部材90について、図1~図5を参照して説明する。住宅等の建物では、部屋又は廊下のような空間を形成する複数の壁面80の下端又は上端に化粧部材90が設けられる。実施形態では、前述の複数の壁面80に含まれる2つの壁面を「第一壁面81」及び「第二壁面82」という。第一壁面81及び第二壁面82は、所定の角度で接する2つの壁面80であって、建物内の同一空間を形成する。即ち、第一壁面81及び第二壁面82は、建物内の空間の角部を形成する。角部は、入隅83(図1及び図2参照)又は出隅84(図3及び図4参照)である。第一壁面81及び第二壁面82を区別しない場合、又はこれらを総称する場合、単に「壁面80」という。
また、実施形態では、第一壁面81及び第二壁面82の高さ方向を「高さ方向」という。高さ方向は、鉛直方向に一致する。高さ方向の向きを定義する名称として、「中央側」及び「端側」を用いる。高さ方向の中央側は、図1~図4で、一点鎖線で示す中心線Mの側である。中心線Mは、第一壁面81及び第二壁面82の高さ方向の中心位置を通る仮想直線である。換言すれば、高さ方向の中央側は、第一壁面81及び第二壁面82の下端より鉛直方向の上側で、第一壁面81及び第二壁面82の上端より鉛直方向の下側である。第一壁面81及び第二壁面82の下端は、床面85の側となる端部であり、第一壁面81及び第二壁面82の上端は、天井面(不図示)の側となる端部である。高さ方向の端側は、鉛直方向の下側又は上側である。
化粧部材90は、幅木及び回り縁を含む概念である。幅木は、壁面80の下端となる、壁と床の取り合い部に設けられる。回り縁は、壁面80の上端となる、壁と天井の取り合い部に設けられる。幅木及び回り縁は、長手方向(図5参照)が水平方向となる状態で、前述の各取り合い部に設けられる。化粧部材90は、突出部91を備える。突出部91は、合成樹脂製とされる。突出部91は、化粧部材90の端面部に設けられる。化粧部材90では、突出部91は、本体部92に取り付けられている。化粧部材90の端面部は、化粧部材90が壁面80に設けられた状態で、化粧部材90の高さ方向の端側となる部分である。突出部91は、化粧部材90が壁面80に設けられた状態で先端が壁面80の側を向くひれ状の形状を有する。突出部91では、ひれ状の部分は、例えば、クッション性を有する弾性体製としてもよい。化粧部材90としては、突出部91に対応する突出部を含む公知の化粧部材を採用することができる。従って、化粧部材90に関するこの他の説明は、省略する。
実施形態では、第一壁面81に設けられた化粧部材90を「第一化粧部材93」といい、第一化粧部材93の端面部に設けられた突出部91を「第一突出部95」という。第一突出部95は、第一化粧部材93が第一壁面81に設けられた状態で先端が第一壁面81の側を向く。また、第二壁面82に設けられた化粧部材90を「第二化粧部材96」といい、第二化粧部材96の端面部に設けられた突出部91を「第二突出部98」という。第二突出部98は、第二化粧部材96が第二壁面82に設けられた状態で先端が第二壁面82の側を向く。第一化粧部材93及び第二化粧部材96を区別しない場合、又はこれらを総称する場合、単に「化粧部材90」という。第一突出部95及び第二突出部98を区別しない場合、又はこれらを総称する場合、単に「突出部91」という。
また、実施形態では、化粧部材90(第一化粧部材93及び第二化粧部材96)は、幅木とする(図1~図4参照)。化粧部材90(第一化粧部材93及び第二化粧部材96)が幅木である場合、高さ方向の端側は、鉛直方向の下側となる。実施形態とは異なり、化粧部材90(第一化粧部材93及び第二化粧部材96)が回り縁である場合、高さ方向の端側は、鉛直方向の上側となる。
<コーナー部材>
コーナー部材10は、第一化粧部材93及び第二化粧部材96がそれぞれ設けられた第一壁面81及び第二壁面82による角部(入隅83又は出隅84)に、第一化粧部材93及び第二化粧部材96と共に設置される(図1及び図3参照)。コーナー部材10が入隅用のコーナー部材である場合、コーナー部材10は、入隅83に対応した形状を有する。コーナー部材10が出隅用のコーナー部材である場合、コーナー部材10は、出隅84に対応した形状を有する。コーナー部材10は、例えば、合成樹脂製とされる。コーナー部材10を形成する合成樹脂としては、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂が例示される。但し、コーナー部材10を形成する合成樹脂は、ABS樹脂とは異なる合成樹脂としてもよい。コーナー部材10は、樹脂成形により一体成形される。
実施形態では、先ず、入隅用のコーナー部材10について説明し、その後、出隅用のコーナー部材10について説明する。入隅用及び出隅用の各コーナー部材10は、入隅83及び出隅84の各角部に対応させた点で相違する。入隅用及び出隅用の各コーナー部材10は、機能的には同様の各部を備える。従って、入隅用及び出隅用の各コーナー部材10の説明では、各部に対する符号は、同一とする。また、出隅用のコーナー部材10の説明では、入隅用のコーナー部材10と共通し又は対応する点は、簡略化し又は省略する。
実施形態では、コーナー部材10が角部(入隅83又は出隅84)に設置された状態(図1及び図3参照)を「設置状態」という。コーナー部材10の説明では、コーナー部材10を特定するために用いる方向は、設置状態のコーナー部材10を基準とした方向に準ずる。また、設置状態のコーナー部材10を上述した空間側から正視した状態で、高さ方向に直交する方向を「幅方向」という。幅方向の向きを定義する名称として、「第一側」及び「第二側」を用いる。幅方向の第一側は、設置状態で第一壁面81及び第一化粧部材93が存する側とし、幅方向の第二側は、設置状態で第二壁面82及び第二化粧部材96が存する側とする。
<入隅用のコーナー部材>
入隅用のコーナー部材10について、図1、図2、図6及び図7を参照して説明する。この説明では、入隅用のコーナー部材10を、単に「コーナー部材10」という。コーナー部材10は、被覆片20と、固定片30を備える(図2及び図6参照)。被覆片20は、設置状態で、第一化粧部材93の第一端部94と、第二化粧部材96の第二端部97と、角空間Sを覆う(図1及び図2参照)。第一化粧部材93の第一端部94は、第一化粧部材93の第二壁面82の側となる端部である。第二化粧部材96の第二端部97は、第二化粧部材96の第一壁面81の側となる端部である。図2及び後述する図4で、第一化粧部材93の第二壁面82の側となる端部に示す格子模様は、第一端部94に対応する便宜上の図示であり、第二化粧部材96の第一壁面81の側となる端部に示す格子模様は、第二端部97に対応する便宜上の図示である。
角空間Sは、第一壁面81及び第二壁面82による角部としての入隅83に対応し、且つ第一壁面81に設けられた第一化粧部材93の第一端部94及び第二壁面82に設けられた第二化粧部材96の第二端部97と隣り合う空間である(図2参照)。図2で、二点鎖線で示す領域R1は、角部が入隅83である場合の角空間Sに対応する便宜上の図示である。領域R1は、この角空間Sを平面視した形状に対応する。図2で、領域R1と角空間Sの対応を示す4本の細線(直線)における矢印は、視認方向を示す。
被覆片20は、第一被覆部21と、第二被覆部22と、第三被覆部23を含む(図6参照)。被覆片20では、第一被覆部21と第二被覆部22と第三被覆部23は、一体とされる。被覆片20では、第一被覆部21は、入隅83を形成する2つの壁面80のうちの第一壁面81に沿った配置となり、第二被覆部22は、前述の2つの壁面80のうちの第二壁面82に沿った配置となる。第一被覆部21及び第二被覆部22は、幅方向の中央側で連なる。即ち、第一被覆部21及び第二被覆部22は、第一被覆部21の次の第一部分と、第二被覆部22の次の第二部分で連なる。前述の第一部分は、第一被覆部21の幅方向の第二側となる高さ方向に沿った部分である。前述の第二部分は、第二被覆部22の幅方向の第一側となる高さ方向に沿った部分である。また、第三被覆部23は、入隅83を形成する第一壁面81及び第二壁面82に沿った形状を有し、第一被覆部21及び第二被覆部22の高さ方向の中央側の各部分と連なる。
第一被覆部21は、設置状態で、第一化粧部材93の表面の側から、第一端部94と角空間Sを覆う(図1及び図2参照)。第一化粧部材93の表面は、第一化粧部材93の第一壁面81の側となる裏面とは反対の面である。第二被覆部22は、設置状態で、第二化粧部材96の表面の側から、第二端部97と角空間Sを覆う(図1及び図2参照)。第二化粧部材96の表面は、第二化粧部材96の第二壁面82の側となる裏面とは反対の面である。第三被覆部23は、設置状態で、高さ方向の中央側から、第一端部94と角空間Sと第二端部97を覆う(図1及び図2参照)。角空間Sは、正面側に開口した領域が第一被覆部21と第二被覆部22により覆われ、高さ方向の中央側に開口した領域が第三被覆部23により覆われた状態となる。前述の正面側は、角空間Sに対し、図2でコーナー部材10が図示された側である。前述の高さ方向の中央側に開口した領域は、領域R1に対応する。
第三被覆部23では、縁部24の高さ方向の中央側の面は、第一壁面81及び第二壁面82の各側に向かって高さ方向の端側に傾斜した傾斜面とされる(図6及び図7参照)。縁部24は、第一壁面81及び第二壁面82に沿った第一壁面81及び第二壁面82の各側の端縁部分である。実施形態では、縁部24の高さ方向の中央側の面を「第一面25」といい、縁部24の高さ方向の端側の面を「第二面26」という。縁部24では、第一面25と第二面26は、第一壁面81及び第二壁面82の各側端で繋がる(図6参照)。但し、縁部24は、第一面25と第二面26が交わる角(稜角)を面取り形状としてもよい。この場合、第一面25と第二面26が第一壁面81及び第二壁面82の各側端で繋がった状態は、縁部24で、第一面25と第二面26が交わる角が面取りされた形状である場合を含む。第三被覆部23の厚みH(図7下段の左側・右側参照)を第一値とし、第一面25と第二面26が交わる面取り形状の角の高さ方向の寸法を第二値とした場合、第二値は、第一値の1/2以下(第二値≦0.5×第一値)とするとよい。また、第二値は、第一値の1/4以下(第二値≦0.25×第一値)とするとよい。更に、第二値は、第一値の1/8以下(第二値≦0.125×第一値)とするとよい。第二値は、例えば、後述する第一壁面81及び第二壁面82に貼り付けられた壁紙の切断のし易さを考慮して適宜設定するとよい。
実施形態では、第一面25は、傾斜平面であり、第二面26は、水平面である。但し、第一面25は、傾斜平面とは異なる形状の傾斜面であってもよい。例えば、第一面25は、傾斜曲面であってもよい。第一面25を傾斜曲面とする場合、前述の傾斜曲面は、凸曲面及び凹曲面の何れであってもよい。即ち、第一面25は、第一壁面81及び第二壁面82の各側に向かって高さ方向の端側に傾斜した各種形状の傾斜面を含む。
第三被覆部23は、第三爪部27と、第四爪部28を含む(図6参照)。第三爪部27は、第二面26の第一領域R3の先端に設けられる。第一領域R3は、第二面26のうち、第一壁面81に沿った領域であり、第一領域R3の先端は、第一壁面81の側端である。更に、コーナー部材10では、第三爪部27は、第一領域R3の先端のうち、幅方向の第一側となる端部分に設けられている。第三爪部27は、高さ方向の端側に突出する。第三爪部27は、設置状態で、第一壁面81と第一化粧部材93の裏面の間に設けられる(図7上段・下段の左側参照)。
第四爪部28は、第二面26の第二領域R4の先端に設けられる(図6参照)。第二領域R4は、第二面26のうち、第二壁面82に沿った領域であり、第二領域R4の先端は、第二壁面82の側端である。更に、コーナー部材10では、第四爪部28は、第二領域R4の先端のうち、幅方向の第二側となる端部分に設けられている。第四爪部28は、高さ方向の端側に突出する。第四爪部28は、設置状態で、第二壁面82と第二化粧部材96の裏面の間に設けられる(図7上段・下段の右側参照)。
固定片30は、高さ方向の端側で被覆片20と一体をなす(図6参照)。固定片30は、高さ方向の中央側に設けられた第三被覆部23と向かい合う。固定片30は、設置状態で、第一化粧部材93及び第二化粧部材96の各端面部に対して設けられる。固定片30は、第一基部31と、第一爪部32と、第二基部33と、第二爪部34を含む。第一基部31は、第一被覆部21の高さ方向の端側となる部分から第一壁面81の側に延びる。第一爪部32は、第一基部31の第一壁面81の側となる部分に設けられる。コーナー部材10では、第一爪部32は、第一基部31の第一壁面81の側となる先端に設けられている(図6及び図7上段左側参照)。第一爪部32は、高さ方向の中央側に突出する。第一爪部32は、設置状態で、第一突出部95と引っ掛かる(図7上段左側参照)。第二基部33は、第二被覆部22の高さ方向の端側となる部分から第二壁面82の側に延びる。第二爪部34は、第二基部33の第二壁面82の側となる部分に設けられる。コーナー部材10では、第二爪部34は、第二基部33の第二壁面82の側となる先端に設けられている(図6及び図7上段右側参照)。第二爪部34は、高さ方向の中央側に突出する。第二爪部34は、設置状態で、第二突出部98と引っ掛かる(図7上段右側参照)。
この他、コーナー部材10は、第一リブ40を備える(図6参照)。コーナー部材10では、第一リブ40は、コーナー部材10の裏面(背面)に設けられる。コーナー部材10の裏面は、設置状態で壁面80の側となる面である。第一リブ40は、第一被覆部21と第二被覆部22が接する出隅状の境界部分に高さ方向に沿って形成される。第一リブ40は、高さ方向の中央側で第三被覆部23と連なり、高さ方向の端側で第一基部31及び第二基部33と連なる。即ち、第一リブ40は、第一被覆部21と第二被覆部22と第三被覆部23と第一基部31と第二基部33と連なり、第一被覆部21と第二被覆部22と第三被覆部23と第一基部31と第二基部33を補強する。第一リブ40により、コーナー部材10の剛性を高めることができる。第一リブ40は、次の部分が設置状態で入隅83に接する形状としてもよい。前述の部分は、前述した出隅状の境界部分とは反対の入隅83の側となる高さ方向に沿った第一リブ40の部分である。コーナー部材10は、設置状態で、コーナー部材10の裏面の側から出隅84に支持された状態となる。
<出隅用のコーナー部材>
出隅用のコーナー部材10について、図3、図4、図8及び図9を参照して説明する。この説明では、出隅用のコーナー部材10を、単に「コーナー部材10」という。コーナー部材10は、入隅用のコーナー部材10と同様、被覆片20と、固定片30を備える(図4及び図8参照)。被覆片20は、設置状態で、第一化粧部材93の第一端部94と、第二化粧部材96の第二端部97と、角空間Sを覆う(図3及び図4参照)。角空間Sは、第一壁面81及び第二壁面82による角部としての出隅84に対応し、且つ第一壁面81に設けられた第一化粧部材93の第一端部94及び第二壁面82に設けられた第二化粧部材96の第二端部97と隣り合う空間である(図4参照)。図4で、二点鎖線で示す領域R2は、角部が出隅84である場合の角空間Sに対応する便宜上の図示である。領域R2は、この角空間Sを平面視した形状に対応する。図4で、領域R2と角空間Sの対応を示す4本の細線(直線)における矢印は、視認方向を示す。
被覆片20は、入隅用のコーナー部材10と同様、第一被覆部21と、第二被覆部22と、第三被覆部23を含む(図8参照)。被覆片20では、第一被覆部21と第二被覆部22と第三被覆部23は、一体とされる。被覆片20では、第一被覆部21は、出隅84を形成する2つの壁面80のうちの第一壁面81に沿った配置となり、第二被覆部22は、前述の2つの壁面80のうちの第二壁面82に沿った配置となる。第一被覆部21及び第二被覆部22は、幅方向の中央側で連なる。即ち、第一被覆部21及び第二被覆部22は、第一被覆部21の次の第一部分と、第二被覆部22の次の第二部分で連なる。前述の第一部分は、第一被覆部21の幅方向の第二側となる高さ方向に沿った部分である。前述の第二部分は、第二被覆部22の幅方向の第一側となる高さ方向に沿った部分である。また、第三被覆部23は、出隅84を形成する第一壁面81及び第二壁面82に沿った形状を有し、第一被覆部21及び第二被覆部22の高さ方向の中央側の各部分と連なる。
第一被覆部21は、設置状態で、第一化粧部材93の表面の側から、第一端部94と角空間Sを覆う(図3及び図4参照)。第二被覆部22は、設置状態で、第二化粧部材96の表面の側から、第二端部97と角空間Sを覆う(図3及び図4参照)。第一化粧部材93の表面及び第二化粧部材96の表面は、上述した通りである。第三被覆部23は、設置状態で、高さ方向の中央側から、第一端部94と角空間Sと第二端部97を覆う(図3及び図4参照)。角空間Sは、正面側に開口した領域が第一被覆部21と第二被覆部22により覆われ、高さ方向の中央側に開口した領域が第三被覆部23により覆われた状態となる。前述の正面側は、角空間Sに対し、図4でコーナー部材10が図示された側である。前述の高さ方向の中央側に開口した領域は、領域R2に対応する。
第三被覆部23では、縁部24の高さ方向の中央側の面は、第一壁面81及び第二壁面82の各側に向かって高さ方向の端側に傾斜した傾斜面とされる(図8及び図9参照)。縁部24は、第一壁面81及び第二壁面82に沿った第一壁面81及び第二壁面82の各側の端縁部分である。縁部24では、第一面25と第二面26は、第一壁面81及び第二壁面82の各側端で繋がる(図8参照)。但し、縁部24は、入隅用のコーナー部材10と同様、第一面25と第二面26が交わる角(稜角)を面取り形状としてもよい。この場合、第一面25と第二面26が第一壁面81及び第二壁面82の各側端で繋がった状態は、縁部24で、第一面25と第二面26が交わる角が面取りされた形状である場合を含む。第一位置及び第二値の関係は、入隅用のコーナー部材10の場合と同様にするとよい。第一値は、第三被覆部23の厚みH(図9下段の左側・右側参照)である。第二値は、第一面25と第二面26が交わる面取り形状の角の高さ方向の寸法である。
実施形態では、第一面25は、傾斜平面であり、第二面26は、水平面である。但し、第一面25は、入隅用のコーナー部材10と同様、傾斜平面とは異なる形状の傾斜面であってもよい。即ち、第一面25は、第一壁面81及び第二壁面82の各側に向かって高さ方向の端側に傾斜した各種形状の傾斜面を含む。
第三被覆部23は、入隅用のコーナー部材10と同様、第三爪部27と、第四爪部28を含む(図8参照)。第三爪部27は、第二面26の第一領域R3の先端に設けられる。第一領域R3は、第二面26のうち、第一壁面81に沿った領域であり、第一領域R3の先端は、第一壁面81の側端である。更に、コーナー部材10では、第三爪部27は、第一領域R3の先端のうち、幅方向の第一側となる端部分に設けられている。第三爪部27は、高さ方向の端側に突出する。第三爪部27は、設置状態で、第一壁面81と第一化粧部材93の裏面の間に設けられる(図9上段・下段の左側参照)。
第四爪部28は、第二面26の第二領域R4の先端に設けられる(図8参照)。第二領域R4は、第二面26のうち、第二壁面82に沿った領域であり、第二領域R4の先端は、第二壁面82の側端である。更に、コーナー部材10では、第四爪部28は、第二領域R4の先端のうち、幅方向の第二側となる端部分に設けられている。第四爪部28は、高さ方向の端側に突出する。第四爪部28は、設置状態で、第二壁面82と第二化粧部材96の裏面の間に設けられる(図9上段・下段の右側参照)。
固定片30は、高さ方向の端側で被覆片20と一体をなす(図8参照)。固定片30は、高さ方向の中央側に設けられた第三被覆部23と向かい合う。固定片30は、設置状態で、第一化粧部材93及び第二化粧部材96の各端面部に対して設けられる。固定片30は、入隅用のコーナー部材10と同様、第一基部31と、第一爪部32と、第二基部33と、第二爪部34を含む。第一基部31は、第一被覆部21の高さ方向の端側となる部分から第一壁面81の側に延びる。第一爪部32は、第一基部31の第一壁面81の側となる部分に設けられる。コーナー部材10では、第一爪部32は、第一基部31の第一壁面81の側となる先端に設けられている(図8及び図9上段左側参照)。第一爪部32は、高さ方向の中央側に突出する。第一爪部32は、設置状態で、第一突出部95と引っ掛かる(図9上段左側参照)。第二基部33は、第二被覆部22の高さ方向の端側となる部分から第二壁面82の側に延びる。第二爪部34は、第二基部33の第二壁面82の側となる部分に設けられる。コーナー部材10では、第二爪部34は、第二基部33の第二壁面82の側となる先端に設けられている(図8及び図9上段右側参照)。第二爪部34は、高さ方向の中央側に突出する。第二爪部34は、設置状態で、第二突出部98と引っ掛かる(図9上段右側参照)。
この他、コーナー部材10は、第二リブ41と、第三リブ43と、第四リブ44を備える(図8参照)。コーナー部材10では、第二リブ41と第三リブ43と第四リブ44は、コーナー部材10の裏面(背面)に設けられる。コーナー部材10の裏面は、上述した通り、設置状態で壁面80の側となる面である。第二リブ41は、第一被覆部21と第二被覆部22が接する入隅状の境界部分に形成される。第二リブ41は、第一被覆部21及び第二被覆部22と連なり、第一被覆部21及び第二被覆部22を補強する。第二リブ41は、水平板状であり、前述の境界部分から出隅84の側となる方向に突出する。第二リブ41には、先端に切欠き42が形成される。第二リブ41の先端は、第一被覆部21及び第二被覆部22とは反対の側の端部である。設置状態では、出隅84が切欠き42に嵌まり込む。切欠き42は、出隅84に沿った形状とするとよい。コーナー部材10(第一被覆部21及び第二被覆部22)は、設置状態で、コーナー部材10の裏面の側から出隅84に支持された状態となる。第三リブ43は、第一被覆部21及び第一基部31と連なり、第一被覆部21及び第一基部31を補強する。第四リブ44は、第二被覆部22及び第二基部33と連なり、第二被覆部22及び第二基部33を補強する。第二リブ41と第三リブ43と第四リブ44により、コーナー部材10の剛性を高めることができる。
<本実施形態の効果>
本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)コーナー部材10は、被覆片20と、固定片30を備える(図2、図4、図6及び図8参照)。被覆片20は、設置状態で、第一化粧部材93の第一端部94と、第二化粧部材96の第二端部97と、角空間Sを覆う(図1~図4参照)。固定片30は、第一基部31と、第一爪部32と、第二基部33と、第二爪部34を含む(図6及び図8参照)。固定片30では、第一爪部32が第一基部31の第一壁面81の側となる部分(先端)に設けられる(図6、図7上段左側、図8及び図9上段左側参照)。更に、固定片30では、第二爪部34が第二基部33の第二壁面82の側となる部分(先端)に設けられる(図6、図7上段右側、図8及び図9上段右側参照)。
そのため、固定片30を角部(入隅83又は出隅84)の側に押し込むことで、第一爪部32を第一突出部95に引っ掛け、第二爪部34を第二突出部98に引っ掛けることができる。即ち、第一爪部32は、設置状態で、第一突出部95と引っ掛かる(図7上段左側及び図9上段左側参照)。第二爪部34は、設置状態で、第二突出部98と引っ掛かる(図7上段右側及び図9上段右側参照)。第一爪部32の第一突出部95への引っ掛かり及び第二爪部34の第二突出部98への引っ掛かりにより、コーナー部材10を第一化粧部材93及び第二化粧部材96に固定することができる(図1、図3、図7上段の左側・右側及び図9上段の左側・右側参照)。第一化粧部材93及び第二化粧部材96が幅木である場合、コーナー部材10では、固定片30は、設置状態で、第一化粧部材93及び第二化粧部材96の各端面部と床面85に挟み込まれる。角部へのコーナー部材10の設置構造では、第一突出部95及び第二突出部98によって、第一基部31及び第二基部33を床面85に押圧することも可能である。コーナー部材10の角部への設置が容易となり、建築現場での作業効率を向上させることができる。
(2)被覆片20では、第三被覆部23は、第三爪部27と、第四爪部28を含む(図6及び図8参照)。第三被覆部23では、第三爪部27は、縁部24の第二面26のうちの第一領域R3の先端に設けられ、第四爪部28は、縁部24の第二面26のうちの第二領域R4の先端に設けられる。第三爪部27は、設置状態で、第一壁面81と第一化粧部材93の裏面の間に設けられる(図7上段・下段の左側及び図9上段・下段の左側参照)。第四爪部28は、設置状態で、第二壁面82と第二化粧部材96の裏面の間に設けられる(図7上段・下段の右側及び図9上段・下段の右側参照)。そのため、第三爪部27及び第四爪部28により、コーナー部材10を、第一化粧部材93及び第二化粧部材96の高さ方向の中央側となる各部分に固定することができる。即ち、コーナー部材10を、第一化粧部材93及び第二化粧部材96の高さ方向の端側及び中央側となる各部分に固定することができる。
<変形例>
本実施形態は、次のようにすることもできる。以下に示す変形例のうちの幾つかの構成は、適宜組み合わせて採用することもできる。以下では、上記とは異なる点を説明することとし、同様の点についての説明は、適宜省略する。
(1)第三被覆部23では、第三爪部27は、第一領域R3の先端のうち、幅方向の第一側となる端部分に設けられ、第四爪部28は、第二領域R4の先端のうち、幅方向の第二側となる端部分に設けられる(図6及び図8参照)。第一領域R3の先端において、第三爪部が設けられる位置は、諸条件を考慮して適宜決定される。例えば、第三爪部は、第一領域R3の先端の全体に設けるようにしてもよい。また、第二領域R4の先端において、第四爪部が設けられる位置は、諸条件を考慮して適宜決定される。例えば、第四爪部は、第二領域R4の先端の全体に設けるようにしてもよい。
(2)第三被覆部23では、縁部24の第一面25は、第一壁面81及び第二壁面82の各側に向かって高さ方向の端側に傾斜した傾斜面とされる(図6~図9参照)。第三被覆部では、縁部の第一面は、傾斜面とは異なる形状としてもよい。例えば、縁部の第一面は、図10上段の左側・右側に示す形状としてもよい。図10上段では、左側に入隅用のコーナー部材10を示し、右側に出隅用のコーナー部材10を示す。図10上段の左側・右側では、図1~図9に基づく実施形態との対応を明らかにするため、各部に対する符号は、上記同様としている。図10上段の左側・右側に示すコーナー部材10の被覆片20では、第三被覆部23で縁部24の第一面25は、第一壁面81及び第二壁面82に対して垂直な水平面とされる。この場合、第一面25は、第二面26と平行になる。
図10上段の左側・右側に示すコーナー部材10を第一化粧部材93及び第二化粧部材96と共に角部(入隅83又は出隅84)に設置した場合、次の側面と第三被覆部23の間には、第三被覆部23の厚みH分の段差が次の境界位置に生じる。前述の側面は、第一化粧部材93及び第二化粧部材96の高さ方向の中央側となる各側面である。前述の境界位置は、前述の側面のうち、第三被覆部23により覆われなくなる位置である。例えば、建物では、第一壁面81及び第二壁面82に壁紙が貼られることがある。図1~図4及び図6~図9に示すコーナー部材10によれば、図10上段の左側・右側に示すコーナー部材10を設置した場合のような段差は、発生しない(図10下段の左側・右側参照)。従って、建築現場での壁紙の施工を、スムーズに行うことができる。例えば、第一壁面81に貼られた壁紙を、第一化粧部材93及びコーナー部材10に沿って直線的に切断することができる。第二壁面82に貼られた壁紙を、第二化粧部材96及びコーナー部材10に沿って直線的に切断することができる。図10上段の左側・右側に示すコーナー部材10では、壁紙を切断するに際し、例えば、このコーナー部材10を入隅83又は出隅84から取り外すといった追加の作業が必要となることが想定される。また、次の各領域には、第一化粧部材93及び第二化粧部材96は設けられない。前述の各領域は、角空間Sに対応する第一壁面81の領域及び第二壁面82の領域である。前述の各領域は、第一端部94の端面及び第二端部97の端面と共に、角空間Sを形成する。前述の第一壁面81の領域は、第一壁面81のうち、第二壁面82から第一端部94の端面に至る間隔A(図2又は図4参照)の領域である。前述の第二壁面82の領域は、第二壁面82のうち、第一壁面81から第二端部97の端面に至る間隔B(図2又は図4参照)の領域である。そのため、図10上段の左側・右側に示すコーナー部材10では、前述の各領域で第一化粧部材93及び第二化粧部材96の何れかに沿って壁紙を直線的に切断する場合、次のような用具を別途用いなければならなくなることも想定される。前述の用具は、前述の各領域で壁紙の直線的な切断を補助するための道具である。図1~図4及び図6~図9に示すコーナー部材10では、このような追加の作業は、行わなくてよく、更に、前述の用具は、不要である。図10上段の左側・右側に示すコーナー部材10は、例えば、第一壁面81及び第二壁面82に壁紙が貼られない場合に採用するとよい。
(3)第一化粧部材93及び第二化粧部材96が幅木である場合を例として説明した。上述したコーナー部材10(図1~図4及び図6~図10参照)は、回り縁である第一化粧部材及び第二化粧部材が設けられた入隅83及び出隅84の何れの角部にも設置することができる。第一化粧部材及び第二化粧部材が回り縁である場合、上述した高さ方向の端側は、鉛直方向の上側となる。回り縁が設けられた角部へのコーナー部材10の設置は、上記同様に行われる。但し、コーナー部材では、固定片は、設置状態で、回り縁である第一化粧部材及び第二化粧部材の各端面部と天井面に挟み込まれる。第一化粧部材及び第二化粧部材が回り縁である場合について、この他の説明は、省略する。
10 コーナー部材、 20 被覆片、 21 第一被覆部、 22 第二被覆部
23 第三被覆部、 24 縁部、 25 第一面、 26 第二面
27 第三爪部、 28 第四爪部、 30 固定片、 31 第一基部
32 第一爪部、 33 第二基部、 34 第二爪部、 40 第一リブ
41 第二リブ、 42 切欠き、 43 第三リブ、 44 第四リブ
80 壁面、 81 第一壁面、 82 第二壁面、 83 入隅、 84 出隅
85 床面、 90 化粧部材、 91 突出部、 92 本体部
93 第一化粧部材、 94 第一端部、 95 第一突出部、 96 第二化粧部材 97 第二端部、 98 第二突出部、 A,B 間隔、 H 厚み、 M 中心線
R1,R2 領域、 R3 第一領域、 R4 第二領域、 S 角空間

Claims (3)

  1. 幅木及び回り縁の何れかである化粧部材が設けられた建物内の第一壁面及び第二壁面による角部に前記化粧部材と共に設置されるコーナー部材であって、
    前記コーナー部材が前記角部に設置された設置状態で、前記第一壁面に設けられた前記化粧部材としての第一化粧部材の前記第二壁面の側となる第一端部と、前記第二壁面に設けられた前記化粧部材としての第二化粧部材の前記第一壁面の側となる第二端部と、前記角部に対応し且つ前記第一端部及び前記第二端部と隣り合う角空間と、を覆う被覆片と、
    前記設置状態で、前記第一化粧部材及び前記第二化粧部材の前記第一壁面及び前記第二壁面の高さ方向の中央側とは反対の端側となる各端面部に対して設けられ、前記高さ方向の端側で前記被覆片と一体をなす固定片と、を備え、
    前記被覆片は、
    前記第一化粧部材の前記第一壁面の側となる裏面とは反対の表面の側から、前記第一端部と前記角空間とを覆う第一被覆部と、
    前記第二化粧部材の前記第二壁面の側となる裏面とは反対の表面の側から、前記第二端部と前記角空間とを覆う第二被覆部と、
    前記高さ方向の中央側から、前記第一端部と前記角空間と前記第二端部とを覆う第三被覆部と、を含み、
    前記固定片は、
    前記第一被覆部の前記高さ方向の端側となる部分から前記第一壁面の側に延びる第一基部と、
    前記第一基部の前記第一壁面の側となる部分に設けられ、前記高さ方向の中央側に突出する第一爪部と、
    前記第二被覆部の前記高さ方向の端側となる部分から前記第二壁面の側に延びる第二基部と、
    前記第二基部の前記第二壁面の側となる部分に設けられ、前記高さ方向の中央側に突出する第二爪部と、を含み、
    前記第一爪部は、前記設置状態で、前記第一化粧部材の端面部に設けられ且つ先端が前記第一壁面の側を向くひれ状の第一突出部と引っ掛かり、
    前記第二爪部は、前記設置状態で、前記第二化粧部材の端面部に設けられ且つ先端が前記第二壁面の側を向くひれ状の第二突出部と引っ掛かる、コーナー部材。
  2. 前記第三被覆部では、前記第一壁面及び前記第二壁面に沿った前記第一壁面及び前記第二壁面の各側の縁部の前記高さ方向の中央側の第一面は、前記第一壁面及び前記第二壁面の各側に向かって前記高さ方向の端側に傾斜した傾斜面とされる、請求項1に記載のコーナー部材。
  3. 前記第三被覆部は、
    前記第一壁面及び前記第二壁面に沿った前記第一壁面及び前記第二壁面の各側の縁部の前記高さ方向の端側の第二面に、前記高さ方向の端側に突出する第三爪部と、
    前記第二面に、前記高さ方向の端側に突出する第四爪部と、を含み、
    前記第三爪部は、
    前記第二面のうち、前記第一壁面に沿った第一領域の先端に設けられ、
    前記設置状態で、前記第一壁面と前記第一化粧部材の裏面との間に設けられ、
    前記第四爪部は、
    前記第二面のうち、前記第二壁面に沿った第二領域の先端に設けられ、
    前記設置状態で、前記第二壁面と前記第二化粧部材の裏面との間に設けられる、請求項1又は請求項2に記載のコーナー部材。
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