JP6349209B2 - 軒天井用水切構造体 - Google Patents

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Description

この発明は軒天井用水切構造体に関し、特に建築物における軒天井部分の通気に用いられる軒天井用水切構造体に関するものである。
図14は、従来の軒天井用見切縁材を軒天井部分に取付けたときの概略断面図である。
図を参照して、従来の軒天井用見切縁材61は、建築物1の軒天井部分2の通気に用いられるものであって、縦胴縁4の外面下方に取付けられて、後述する絶縁テープ65の外方側に裏打ち材22及びラス材23を介してモルタル28が塗布される。
図15は、図14で示した軒天井用見切縁材の概略正面図であり、図16は、図14で示した軒天井用見切縁材の概略背面図であり、図17は、図14で示した軒天井用見切縁材の概略平面図であり、図18は、図17で示したXVIII−XVIIIラインから見た概略拡大断面図であり、図19は、図17で示したXIX−XIXラインから見た概略拡大断面図である。
これらの図を参照して、従来の軒天井用見切縁材61は、正面視長尺の矩形形状の鋼板素材からなる平板に切り込みを入れた後にプレス成形及び折曲げ成形等をすることによって形成され、図14で示した通気路5を形成するための図14で示した縦胴縁4の外方下面に取付けられる垂直面63と、垂直面63の下方端部に接続されて外方下方に傾斜して延びる傾斜面68と、傾斜面68の下方端部に接続されて、傾斜面68と角θをなすように内方側に延びる下面70と、下面70の内方側端部74に接続されて、下面70と角90度をなすように外方上方に延びる第1折曲げ面75と、第1折曲げ面75の上方端部に接続されて、第1折曲げ面75と角90度をなすように外方下方に延びる第2折曲げ面76とから構成される。
軒天井用見切縁材61の下面70には、上方向に台形形状となるように、正面視左右方向に規則正しい間隔で設けられた凹み部72によって、通気穴71が多数形成されている。
軒天井用見切縁材61の下面70と傾斜面68とのなす角θは、下面70の内方端が外方端を含む水平面よりも上方に位置する態様で傾斜するように設定されている。
軒天井用見切縁材61の垂直面63の内方面には、絶縁テープ66が貼り付けられている。軒天井用見切縁材61の垂直面63の外方面、及び、軒天井用見切縁材61の傾斜面68の外方面には、絶縁テープ65が貼り付けられている。
取付に際して、図14を参照して、軒天井用見切縁材61の下面70の内方側端部74である第1折曲げ面75及び第2折曲げ面76が、建築物1の軒天井部材17の下面19に当接するように、軒天井用見切縁材61は縦胴縁4に取付けられている。
使用に際して、図14の破線の矢印で示したように、外気が、軒天井用見切縁材61の下面70の通気穴71を介して、建築物1の軒天井部分2における軒天井用見切縁材61の垂直面63と透湿防水シート9との間に形成された縦胴縁4間の通気層5に出入り自在に通気できるようになっている。
上記のような従来の軒天井用見切縁材61においては、図14を参照して、縦胴縁4間の通気路5の内方側で結露水等が生じた際に、実線の垂直方向の矢印で示した方向へと結露水が伝わり、そこで透湿防水シート9の破損等によって、実線の水平方向の矢印で示した方向へ、縦胴縁5の内方側の部材である面材8や軒天井部材17に結露水が侵入することで、これら部材が腐食する虞があった。
又、軒天井部分2において外観を形成する従来の軒天井用見切縁材61の取付工程や構造を変更することなく、上記課題を解決することが望まれていた。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、縦胴縁の内方側の部材の腐食が抑制されると共に、外観形状に影響を与えない軒天井用水切構造体を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、軒天井部分の通気に用いられる軒天井用水切構造体であって、垂直面が、通気路を形成するための縦胴縁の外面下方に取付けられると共に、下面が、内方側に延びる軒天井用見切縁材と、縦胴縁の内面下方に配置される軒天井用水切材とを備え、軒天井用見切縁材の下面には通気穴が形成され、軒天井用水切材の下端は、通気穴の近傍に延びるものである。
このように構成すると、通気路の内方側に生じた結露水は軒天井用水切材を介して排出される。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、軒天井用水切材は、垂直部と、垂直部の下端に接続された延長部とを含み、垂直部は、縦胴縁が取付けられる面材と、面材の下端に接し水平方向内方に延びる軒天井部材の外方端に沿って取付けられ、軒天井用見切縁材の下面の内方側端部は、軒天井部材の下面に当接するものである。
このように構成すると、軒天井用水切材は軒天井用見切縁材の内方に位置する。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、軒天井用水切材の延長部は、軒天井用見切縁材の通気穴の内方側端部に向かって延びるものである。
このように構成すると、延長部は、通気穴を介しての通気効率を低下させない。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、軒天井用水切材の垂直部の下端は、軒天井部材の外方端の下方に位置し、軒天井用水切材の延長部の端部は、軒天井部材の下面に当接するものである。
このように構成すると、軒天井部材の水平度にかかわらず、その外方端を完全に囲う許容範囲が向上する。
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、軒天井用水切材の延長部は、外方下方に延びると共に開口を有するものである。
このように構成すると、開口を介して通気が生じる。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、通気路の内方側に生じた結露水は軒天井用水切材を介して排出されるため、縦胴縁の内方側の部材の腐食が抑制される。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、軒天井用水切材は軒天井用見切縁材の内方に位置するため、軒天井用水切材が目立たない。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、延長部は、通気穴を介しての通気効率を低下させないため、効率的な配置となる。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、軒天井部材の水平度にかかわらず、その外方端を完全に囲う許容範囲が向上するため、防水効果がより向上する。
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、開口を介して通気が生じるため、通気効率の低下が抑制される。
この発明の第1の実施の形態による軒天井用水切構造体を軒天井部分に取付けたときの概略断面図であって、図14に対応した図である。 図1で示した軒天井用水切構造体の軒天井用水切材の概略斜視図である。 図2で示したIII−IIIラインから見た概略拡大断面図である。 図1で示した軒天井用水切構造体の取付工程の一部を示す概略断面図である。 図4で示した取付工程に続く軒天井用水切構造体の取付工程の他の一部を示す概略断面図である。 この発明の第2の実施の形態による軒天井用水切構造体を軒天井部分に取付けたときの概略断面図であって、図1に対応した図である。 図6で示した軒天井用水切構造体の軒天井用水切材の概略斜視図であって、図2に対応した図である。 図7で示したVIII−VIIIラインから見た概略拡大断面図であって、図3に対応した図である。 軒天井部材が傾いた状態における取付工程の一部を示す概略断面図であって、(1)は角度θ=90度の軒天井用水切材を示し、(2)は図6で示した角度θの軒天井用水切材を示すもので、図4の(1)に対応した図である。 この発明の第3の実施の形態による軒天井用水切構造体を軒天井部分に取付けたときの概略断面図であって、図1に対応した図である。 図10で示した軒天井用水切構造体の軒天井用水切材の概略斜視図であって、図2に対応した図である。 図11で示したXII−XIIラインから見た概略拡大断面図であって、図3に対応した図である。 図11で示したXIII−XIIIラインから見た概略拡大断面図であって、図3に対応した図である。 従来の軒天井用見切縁材を軒天井部分に取付けたときの概略断面図である。 図14で示した軒天井用見切縁材の概略正面図である。 図14で示した軒天井用見切縁材の概略背面図である。 図14で示した軒天井用見切縁材の概略平面図である。 図17で示したXVIII−XVIIIラインから見た概略拡大断面図である。 図17で示したXIX−XIXラインから見た概略拡大断面図である。
図1は、この発明の第1の実施の形態による軒天井用水切構造体を軒天井部分に取付けたときの概略断面図であって、図14に対応した図である。
図を参照して、第1の実施の形態による軒天井用水切構造体11は、建築物1の軒天井部分2の通気に用いられるものであって、図14で示したものと同一構造の軒天井用見切縁材61と、縦胴縁4の内面下方に配置されて、その下端は軒天井用見切縁材61の下面70の通気穴71の近傍に延びる軒天井用水切材31とから構成される。即ち、この軒天井用水切構造体11は、図14で示した軒天井用見切縁材61に、軒天井用水切材31を新たに追加したものである。
図2は、図1で示した軒天井用水切構造体の軒天井用水切材の概略斜視図であり、図3は、図2で示したIII−IIIラインから見た概略拡大断面図である。
これらの図を参照して、軒天井用水切構造体11の軒天井用水切材31は、正面視長尺の矩形形状の鋼板素材からなる平板を折曲げ成形することによって形成され、図1で示した縦胴縁4の内面下方に、図1で示した透湿防水シート9を介して当接する垂直部33と、垂直部33の下端に接続されて、垂直部33と角θをなして、図1で示した軒天井用見切縁材61の下面70の通気穴71の内方側端部に向かって延びる延長部38と、垂直部33の上端に接続されて、外方側に折返すように形成された折返し部35と、延長部38の下端に接続されて、上方側に折返すように形成された折返し部41とから構成される。
ここでは、軒天井用水切材31の垂直部33と延長部38のなす角θは、120度に設定されている。又、軒天井用水切材31の垂直部33の垂直長さHは40mmに、軒天井用水切材31の延長部38の水平長さLは10mmに、各々設定されている。
尚、軒天井用水切材31は、折返し部35及び折返し部41を設けることによって、曲げ強度を高めて、耐久性を向上させている。又、軒天井用水切材31の後述する取付の際に、折返し部35及び折返し部41を設けることによって、端部に丸みを持たせて、安全な施工が実現できるようになっている。
使用に際して、図1を参照して、軒天井用水切構造体11において、縦胴縁4間の通気路5の内方側で結露水等が生じた際に、実線の矢印で示した方向に、透湿防水シート9から軒天井用水切材31の延長部38の外方面へと結露水等が伝わる。そして、結露水等は、軒天井用水切材31の延長部38の下端から、軒天井用見切縁材61の下面70の通気穴71を介して、軒下へと排出される。ところで、透湿防水シート9の破損等があった場合でも、軒天井用水切構造体11の軒天井用水切材31は透湿防水シート9の内方側に取付けられているため、通気路5の内方側に生じた結露水等は軒天井用水切材31を介して排出されることになる。従って、縦胴縁4の内方側の部材の腐食が抑制されることになる。
又、実線の矢印とは反対方向に、外気が、軒天井用見切縁材61の通気穴71を介して、軒天井部分2における縦胴縁4間の通気層5に出入り自在に通気できるようになっている。このとき、軒天井用水切構造体11の軒天井用水切材31の延長部38は、軒天井用見切縁材61の通気穴71の内方側端部に向かって延びているため、延長部38は通気穴71を介しての通気効率を低下させない。従って、軒天井用水切構造体11は効率的な配置となる。
次に、軒天井用水切構造体11の建築物1への取付工程について説明する。
図4は、図1で示した軒天井用水切構造体の取付工程の一部を示す概略断面図であり、図5は、図4で示した取付工程に続く軒天井用水切構造体の取付工程の他の一部を示す概略断面図である。
取付に際して、図4の(1)を参照して、建築物1の躯体25の外方面に、木材からなる面材8が当接して取付けられている。又、躯体25及び面材8の下面に、軒天井部材17が当接して取付けられている。この建築物1において、軒天井用水切構造体11の軒天井用水切材31の垂直部33を、実線の矢印の方向へ、後述するように縦胴縁4が取付けられる面材8と、面材8の下端に接して水平方向内方に延びる軒天井部材17の外方端18に沿って取付ける。その際、軒天井部材17の垂直部33の下端が、軒天井部材17の外方端18の下端の位置にくるようにして、釘等を用いて、面材8に軒天井用水切材31の垂直部33を当接させて固定する。
図4の(2)を参照して、透湿防水シート9を、実線の矢印の方向へ、鋲や釘等を用いて、面材8に取付ける。その際、透湿防水シート9の下端を、軒天井用水切材31の垂直部33の下端に合わせる。尚、透湿防水シート9と軒天井用水切材31とを一体的に固定するために、両面テープ等を用いて、これらを貼り合わせても良い。
図4の(3)を参照して、縦胴縁4を、実線の矢印の方向へ、釘等を用いて、透湿防水シート9を介して、面材8に取付けて固定する。このとき、縦胴縁4の下端は、面材8の下端と略同一の高さ位置か、又は、面材8の下端よりも少し上方位置であることが好ましい。これにより、軒天井用水切材31は、縦胴縁4の内面下方に配置されることになる。ここで、縦胴縁4の水平幅Wは、15mmに設定されている。
次に、図5の(1)を参照して、実線の矢印の方向へ、軒天井用見切縁材61の下面70の内方側端部74である第1折曲げ面75及び第2折曲げ面76を軒天井部材17の下面19に当接させつつ、軒天井用見切縁材61の垂直面63(絶縁テープ66)を釘等で縦胴縁4の外面下方に取付ける。その際、軒天井用見切縁材61の垂直面63の内面に貼り付けられた絶縁テープ66は、縦胴縁4と当接する。即ち、この絶縁テープ66によって、軒天井用見切縁材61の垂直部63が縦胴縁4と直接触れることがなくなるので、縦胴縁4に含まれる建築材料の防腐防蟻処理薬剤等の塗膜や鋼板に有害な成分等による腐食から垂直部63が保護される。
又、上述のように軒天井用水切構造体11は取付けられるので、軒天井用水切材31は軒天井用見切縁材61の内方に位置することになる。従って、軒天井用水切材31は、外方から目立たなくなると共に、軒天井用水切構造体11の外観形状に影響を与えない。
図5の(2)を参照して、裏打ち材22及びメタルラス等のラス材23を、実線の矢印の方向へ、縦胴縁4及び軒天井用見切縁材61の垂直面63(絶縁テープ65)に取付ける。
図5の(3)を参照して、コテ30を用いて、モルタル28を、軒天井用見切縁材61の傾斜面68の絶縁テープ65の上方、裏打ち材22及びラス材23に対して塗布する。その際、軒天井用見切縁材61の傾斜面68の下端は、モルタル用定規として機能して、モルタル28の外面位置の基準となるので、モルタル施工が効率化する。ここで、軒天井用見切縁材61の垂直面63の外面に貼り付けられた絶縁テープ65は、裏打ち材22と当接するので、裏打ち材22に含まれる防腐防蟻処理薬剤等の塗膜や鋼板に有害な成分等による腐食から、軒天井用見切縁材61を保護することになる。又、軒天井用見切縁材61の傾斜面68の上面に貼り付けられた絶縁テープ65は、モルタル28と当接するので、同様に、モルタル28の腐食成分から軒天井用見切縁材61を保護することになり、軒天井用見切縁材61の耐久性が向上する。
よって、軒天井用水切構造体11の取付に当たっては、図4の(1)で示した軒天井用水切材31の取付工程を、軒天井用見切縁材61の取付工程前に、追加するだけで良い。従って、軒天井用水切構造体11において、図14で示した従来の軒天井用見切縁材61の構造を変更する必要はない。
図6は、この発明の第2の実施の形態による軒天井用水切構造体を軒天井部分に取付けたときの概略断面図であって、図1に対応した図であり、図7は、図6で示した軒天井用水切構造体の軒天井用水切材の概略斜視図であって、図2に対応した図であり、図8は、図7で示したVIII−VIIIラインから見た概略拡大断面図であって、図3に対応した図である。
尚、この第2の実施の形態による軒天井用水切構造体12の軒天井用見切縁材61は、図1で示した第1の実施の形態による軒天井用水切構造体11の軒天井用見切縁材61と同一である。又、この第2の実施の形態による軒天井用水切構造体12の軒天井用水切材31は、図1で示した第1の実施の形態による軒天井用水切構造体11の軒天井用水切材31と基本的な構成は同一である。ここでは、その相違点を中心に説明する。
これらの図を参照して、軒天井用水切構造体12の軒天井用水切材31の垂直部33の下端は、軒天井部材17の外方端18の下方に位置する。
軒天井用水切構造体12の軒天井用水切材31の延長部38は、垂直部33と角θをなして、内方上方に傾斜して延び、その上方の端部39が軒天井部材17の下面19に当接する。
ここでは、軒天井用水切材31の垂直部33と延長部38のなす角θは、75度に設定されている。又、軒天井用水切材31の垂直部33の垂直長さHは40mmに、軒天井用水切材31の延長部38の水平長さLは15mmに、各々設定されている。
使用に際して、図6を参照して、軒天井用水切構造体12において、縦胴縁4間の通気路5の内方側で結露水等が生じた際に、実線の矢印で示した方向に、透湿防水シート9から軒天井用水切材31の垂直部33の外方面へと結露水等が伝わる。そして、結露水等は、軒天井用水切材31の垂直部33の下端から、軒天井用見切縁材61の通気穴71を介して、軒下へと排出される。
ここで、軒天井用水切構造体12の軒天井用水切材31を上述のように構成した理由について、比較例を示して説明する。
図9は、軒天井部材が傾いた状態における取付工程の一部を示す概略断面図であって、(1)は角度θ=90度の軒天井用水切材を示し、(2)は図6で示した角度θの軒天井用水切材を示すもので、図4の(1)に対応した図である。
図9の(1)を参照して、比較例の軒天井用水切材51の垂直部33と延長部38とのなす角θは、90度に設定されている。この軒天井用水切材51を、面材8及び上方に傾斜した軒天井部材17に取付けた場合、軒天井用水切材51の延長部38の端部39と軒天井部材17の下面19との間に隙間が生じてしまう。
一方、図9の(2)を参照して、図6で示した軒天井用水切構造体12の軒天井用水切材31を、面材8及び図9の(1)と同様の上方に傾斜した軒天井部材17に取付けた場合、軒天井用水切材31の延長部38の端部39は、軒天井部材17の下面19に当接する。即ち、軒天井用水切材31の延長部38の端部39と軒天井部材17の下面19との間に隙間は生じない。従って、軒天井部材17の水平度に対して、その外方端18を完全に囲う許容範囲が向上するため、防水効果がより向上する。又、軒天井用水切材31を取付ける際に、軒天井用水切材31の延長部38の端部39を、軒天井部材17の下面19に当接させつつ、軒天井用水切材31の垂直部33を面材8に当接させることができ、取付位置を目視ではなく、当接状態で確認できるので、取付作業の効率が向上する。
図10は、この発明の第3の実施の形態による軒天井用水切構造体を軒天井部分に取付けたときの概略断面図であって、図1に対応した図であり、図11は、図10で示した軒天井用水切構造体の軒天井用水切材の概略斜視図であって、図2に対応した図であり、図12は、図11で示したXII−XIIラインから見た概略拡大断面図であって、図3に対応した図であり、図13は、図11で示したXIII−XIIIラインから見た概略拡大断面図であって、図3に対応した図である。
尚、この第3の実施の形態による軒天井用水切構造体13の軒天井用見切縁材61は、図1で示した第1の実施の形態による軒天井用水切構造体11の軒天井用見切縁材61と同一である。又、この第3の実施の形態による軒天井用水切構造体13の軒天井用水切材31は、図1で示した第1の実施の形態による軒天井用水切構造体11の軒天井用水切材31と基本的な構成は同一である。ここでは、その相違点を中心に説明する。
これらの図を参照して、軒天井用水切構造体13の軒天井用水切材31の延長部38は、垂直部33と角θをなして、外方下方に傾斜して延びると共に、正面視左右方向に規則正しい間隔で形成された矩形形状の多数の開口44を有する。
ここでは、軒天井用水切材31の垂直部33と延長部38のなす角θは、120度に設定されている。又、軒天井用水切材31の垂直部33の垂直長さHは40mmに、軒天井用水切材31の延長部38の水平長さLは15mmに、各々設定されている。
軒天井用水切材31の垂直部33の上端には、内方側に折返すように形成された折返し部36が接続されている。
使用に際して、図10を参照して、軒天井用水切構造体13において、縦胴縁4間の通気路5の内方側で結露水等が生じた際に、実線の矢印で示した方向に、透湿防水シート9から軒天井用水切材31の延長部38の開口44を介して下方へと結露水等が落ちる。そして、その結露水等は、軒天井用見切縁材61の通気穴71を介して、軒下へと排出される。
又、軒天井用水切材31の延長部38の開口44を介して、通気が生じる。それ故、延長部38が開口44を有していない場合に比べて、通気効率の低下が抑制される。
取付に際して、図10を参照して、軒天井用水切構造体13の軒天井用水切材31の垂直部33を、釘等を用いて、面材8に当接させて固定する。このとき、軒天井用水切構造体13の軒天井用水切材31の折返し部36は内方側に折返すように形成されているため、折返し部36が面材8と当接する圧力は、垂直部33が面材8と当接する圧力に比べると強くなる。これにより、軒天井用水切材31の上方からの結露水等の侵入をより確実に防ぐことができる。又、逆に、軒天井用水切材31の下方からの結露水等の侵入もより確実に防ぐことができる。
尚、上記の各実施の形態では、軒天井用水切構造体の軒天井用見切縁材は、鋼板素材からなるものであったが、合成樹脂等の他の素材から形成されたものであっても良い。
又、上記の各実施の形態では、軒天井用水切構造体の軒天井用水切材は、鋼板素材からなる平板を折曲げ成形で形成されたものであったが、合成樹脂による押出成形等の他の素材から形成されたものであっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用見切縁材は、1枚の平板から形成されたものであったが、複数の部材を接続して形成されたものであっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用水切材は、1枚の平板から形成されたものであったが、複数の部材を接続して形成されたものであっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用見切縁材は、第1折曲げ面及び第2折曲げ面を有するものであったが、第1折曲げ面及び第2折曲げ面はなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用水切材は、折返し部を有するものであったが、折返し部はなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用見切縁材の通気穴は、特定の個数、形状及び配置を有するものであったが、それ以外の個数、形状及び配置であっても良い。
更に、上記の第3の実施の形態では、軒天井用水切材の延長部の開口は、特定の個数、形状及び配置を有するものであったが、それ以外の個数、形状及び配置であっても良い。又は、開口はなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用見切縁材は、絶縁テープを有するものであったが、絶縁テープはなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用水切材は、垂直部と延長部とのなす角、垂直部の垂直長さ、及び、延長部の水平長さは、各々特定の値であったが、各々他の値であっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用見切縁材の下面と傾斜面とのなす角は、下面が水平面よりも上方に傾斜するような値に設定されていたが、下面が内方側に延びるものであれば、それ以外の値であっても良い。
更に、上記の第1及び第2の実施の形態の各々では、軒天井用水切材の垂直部の上端に接続された折返し部は、外方側に折返すように形成されていたが、内方側に折返すように形成されていても良い。このように形成することにより、第3の実施の形態と同様の効果を奏することになる。
更に、上記の第3の実施の形態では、軒天井用水切材の垂直部の上端に接続された折返し部は、内方側に折返すように形成されていたが、外方側に折返すように形成されていても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用水切材は、延長部を有するものであったが、軒天井用水切材の下端が軒天井用見切縁材の下面の通気穴の近傍に延びるものであれば、延長部はなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用水切材の延長部は、特定方向に延びるものであったが、軒天井用水切材の下端が軒天井用見切縁材の下面の通気穴の近傍に延びるものであれば、それ以外の方向へ延びるものであっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用水切材の垂直部は、透湿防水シートを介して縦胴縁に当接するものであったが、軒天井用水切材が縦胴縁の内面下方に配置されるものであれば、その他の配置方法であっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用水切材の垂直部は、面材に特定位置で取付けられるものであったが、軒天井用水切材が縦胴縁の内面下方に配置されるものであれば、その他の位置に取付けられても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用見切縁材の下面は、その内方側端部が軒天井部材の下面に当接するものであったが、内方側に延びるものであれば、軒天井部材の下面に当接していなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、軒天井用見切縁材は、傾斜面を有するものであったが、軒天井用見切縁材の外方側にモルタルを塗布でき、軒天井用見切縁材が縦胴縁の外面下方に取付けられる垂直面と、内方側に延びる下面とを有するものであれば、傾斜面はなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、縦胴縁は、その下端が特定位置となるように取付けられたものであったが、軒天井用水切材が縦胴縁の内面下方に配置されるものであれば、それ以外の位置で取付けられるものであっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、縦胴縁は、特定の水平幅を有するものであったが、それ以外の水平幅であっても良い。
2…軒天井部分
4…縦胴縁
5…通気路
8…面材
11〜13…軒天井用水切構造体
17…軒天井部材
18…外方端
19…下面
31…軒天井用水切材
33…垂直部
38…延長部
39…端部
44…開口
61…軒天井用見切縁材
63…垂直面
70…下面
71…通気穴
74…内方側端部
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (5)

  1. 軒天井部分の通気に用いられる軒天井用水切構造体であって、
    垂直面が、通気路を形成するための縦胴縁の外面下方に取付けられると共に、下面が、内方側に延びる軒天井用見切縁材と、
    前記縦胴縁の内面下方に配置される軒天井用水切材とを備え、
    前記軒天井用見切縁材の下面には通気穴が形成され、
    前記軒天井用水切材の下端は、前記通気穴の近傍に延びる、軒天井用水切構造体。
  2. 前記軒天井用水切材は、
    垂直部と、
    前記垂直部の下端に接続された延長部とを含み、
    前記垂直部は、前記縦胴縁が取付けられる面材と、前記面材の下端に接し水平方向内方に延びる軒天井部材の外方端に沿って取付けられ、
    前記軒天井用見切縁材の前記下面の内方側端部は、前記軒天井部材の下面に当接する、請求項1記載の軒天井用水切構造体。
  3. 前記軒天井用水切材の前記延長部は、前記軒天井用見切縁材の前記通気穴の内方側端部に向かって延びる、請求項2記載の軒天井用水切構造体。
  4. 前記軒天井用水切材の前記垂直部の下端は、前記軒天井部材の前記外方端の下方に位置し、
    前記軒天井用水切材の前記延長部の端部は、前記軒天井部材の前記下面に当接する、請求項2記載の軒天井用水切構造体。
  5. 前記軒天井用水切材の前記延長部は、外方下方に延びると共に開口を有する、請求項2記載の軒天井用水切構造体。
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