以下、本発明の一形態に係るゲームシステムの一例を説明する。まず、図1を参照して、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を説明する。ゲームシステム1は、センターサーバ2と、センターサーバ2に所定のネットワーク5を介して接続可能なクライアント装置としての複数のゲーム機3とを含む。センターサーバ2は、複数のコンピュータ装置としてのサーバユニット2A、2B…が組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによりセンターサーバ2が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。
ゲーム機3はゲームを提供するゲーム装置である。ゲーム機3は、複数種類のゲーム機3を含んでいる。このようなゲーム機3として、ゲームを提供する適宜のコンピュータ装置が利用されてよいが、図1の例ではゲーム機3A、3B、3Cが示されている。ゲーム機3A、3B、3Cはいずれも商業用(業務用)のゲーム機として構成される。商業用のゲーム機は、所定のプレイ料金の支払いと引き換えに、そのプレイ料金に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせるゲーム機である。この種のゲーム機3は、アーケードゲーム機と呼ばれることがあり、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的としてアミューズメント店舗6等の所定の施設に設置される。
具体的には、ゲーム機3Aは、景品の獲得を目的にプレイされるプライズゲーム(景品獲得ゲーム)を提供するゲーム機(以下、プライズゲーム機3Aと呼ぶ場合がある)として構成される。プライズゲームは、物理的な遊技体(景品自体の場合も多いが、景品とは別の媒介物が使用される場合もある)の位置の変化に関与するように動作する動作手段を、入力装置を介して入力されるプレイ行為に応じて動作させるとともに、その動作手段の動作を通じて遊技体が所定位置まで移動した場合にユーザに景品(遊技体が景品自体の場合はその遊技体)を付与するタイプのゲームである。プライズゲーム機3Aは、所定の対価の徴収と引換に、動作手段を動作(遊技体の位置を変化させる)させるための所定回数のプレイ機会を付与する。また、プライズゲーム機3Aの景品は、ゲーム機3B、ゲーム機3C、或いはユーザ端末装置4において特典の付与に使用される。特典の詳細は後述する。
一方、ゲーム機3B、及びゲーム機3Cは、プライズゲームとは別のゲームを提供するゲーム装置である。ゲーム機3B、及びゲーム機3Cは、適宜の別のゲームを提供するゲーム機として構成されてよいが、一例としてゲーム画面を利用する、いわゆるビデオゲームをいずれも提供するゲーム機として構成される。同様に、ゲーム機3B、及びゲーム機3C(以下、ビデオゲーム機3と呼ぶ場合がある)は、いずれも同じビデオゲームを提供してもよいが、一例として互いに異なる別々のゲームを提供する。また、これらのビデオゲーム機3は、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シューティングゲーム、タイミングゲーム(音楽ゲーム)、或いはシミュレーションゲーム等の各種のビデオゲームを適宜に提供してよいが、いずれもプライズゲーム機3Aの景品が使用された場合に特典を付与するように構成される。このような特典として各種の特典が適宜に利用されてよく、例えばゲームのプレイにおいて付与される特典(以下、ゲーム用特典と呼ぶ場合がある)が利用されても、待機中等の各種のゲーム外の時期において付与される特典(以下、ゲーム外特典と呼ぶ場合がある)が利用されてもよい。また、この特典は、ゲーム機3Bとゲーム機3Cとの間で一致していても、相違していてもよい。以下では、一例としてゲーム機3B(以下、第1ビデオゲーム機3Bと呼ぶ場合がある)がゲーム用特典を、ゲーム機3C(以下、第2ビデオゲーム機3Cと呼ぶ場合がある)がゲーム外特典を、それぞれ付与する場合について説明する。
ゲームシステム1には、ネットワーク5を介してユーザ端末装置4が接続される場合もある。ユーザ端末装置4は、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置である。例えば、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ(以下、PCと表記する。)4a、あるいは携帯電話(スマートフォンを含む。)のようなモバイル端末装置4bがユーザ端末装置4として利用される。その他にも、据置型の家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のコンピュータ装置がユーザ端末装置4として利用されてよい。ユーザ端末装置4は、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、センターサーバ2が提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。例えば、ユーザ端末装置4は、所定のソフトウエアを実装することにより、上述のビデオゲーム機3として機能してもよい。以下では、これらを代表してモバイル端末装置4bがユーザ端末装置4として説明される場合がある。
ネットワーク5は、センターサーバ2に対してゲーム機3及びユーザ端末装置4をそれぞれ接続させることができる限り、適宜に構成されてよい。一例として、ネットワーク5は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネット5Aと、センターサーバ2及びゲーム機3のそれぞれとインターネット5Aとを接続するLAN5B、5Cとがルータ5Dを介して接続されることにより構築される。ユーザ端末装置4も適宜の構成によりインターネット5Aに接続される。なお、ゲーム機3と店舗6のルータ5Dとの間にローカルサーバが設置され、そのローカルサーバを介してゲーム機3がセンターサーバ2と通信可能に接続されてもよい。センターサーバ2のサーバユニット2A、2B…はLAN5Cに代えて、又は加えてWAN5Aにより、相互に接続される場合もある。
センターサーバ2は、ゲーム機3又はそのユーザに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスは、ネットワーク5を介してゲーム機3のプログラム或いはデータを配信し、更新する配信サービスを含んでいる。センターサーバ2は、このような配信サービスを通じて各ゲーム機3にゲームの提供に必要な各種のプログラム或いはデータを適宜に配信等する。なお、ゲーム機用サービスは、その他にもゲーム機3からユーザの識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービスを含んでいてよい。また、認証したユーザのプレイデータをゲーム機3から受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機3に提供するサービスを含んでいてもよい。さらに、ゲーム機用サービスは、ネットワーク5を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービス、或いはユーザから料金を徴収する課金サービス等を含んでいてもよい。
同様に、センターサーバ2は、ネットワーク5を介してユーザ端末装置4のユーザに各種のWebサービスを提供する。このようなWebサービスには、ゲーム用特典、或いはゲーム外特典等のプライズゲーム機3Aの景品に関連する各種のサービスを提供するための景品用サービスが含まれる。景品用サービスの詳細は後述する。なお、Webサービスは、例えばその他にもゲーム機3が提供するゲームに関する各種の情報を提供するゲーム用情報サービス、各ユーザ端末装置4に各種データ或いはソフトウエアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービス、ユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等の各種のサービスを適宜に含んでいてよい。
次に、図2を参照してゲームシステム1の制御系の要部を説明する。ビデオゲーム機3は第1ビデオゲーム機3B、及び第2ビデオゲーム機3Cを含んでいるが、いずれのビデオゲーム機3も同様の要部を含むため、図2の例では、これらを代表して第1ビデオゲーム機3Bの要部が示されている。まず、センターサーバ2には、制御ユニット21、及び記憶手段としての記憶部23が設けられる。制御ユニット21は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
記憶部23は、ハードディスクアレイ等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部23は、一の記憶ユニット上に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶するように構成されてもよい。記憶部23には、ゲーム機用サービス等の各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット21に実行させるコンピュータプログラムの一例として、サーバ用プログラムPG1が記録される。また、記憶部23には各種のサービスの提供に必要なサーバ用データSDも記録される。サーバ用データSDは、サービス用の各種のデータを適宜に含んでいてよい。例えば、そのようなデータには、ゲームのプレイに関する各種実績をユーザ毎に管理するためのプレイデータ、或いはユーザID等の各種IDを管理するIDデータ等が適宜に含まれ得るが、図2の例では特典データBDが示されている。特典データBDは、プライズゲーム機3Aの景品に対応する特典の付与をビデオゲーム機3、或いはユーザ端末装置4において実現するために使用されるデータである。特典データBDの詳細は後述する。
制御ユニット21には、制御ユニット21のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのサーバ用プログラムPG1との組合せによって実現される論理的装置として、ゲーム機サービス管理部26、及びWebサービス管理部27が設けられる。ゲーム機サービス管理部26は、ゲーム機3に対して上述のゲーム機用サービスを実現するための各種処理を実行する。このような各種処理には、ゲーム用特典の付与、或いはゲーム外特典の付与を実現するための処理が含まれる。例えば、ゲーム機サービス管理部26は、このような処理として特典付与処理を実行する。同様に、Webサービス管理部27は、ユーザ端末装置4に対して上述のWebサービスを実現するための各種の処理を実行する。このような処理には、景品用サービスを実現するための処理が含まれる。例えば、Webサービス管理部27は、このような処理として情報紹介処理を実行する。特典付与処理、及び情報紹介処理の手順の詳細は後述する。なお、制御ユニット21には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が必要に応じて接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
一方、プライズゲーム機3Aには、コンピュータとしての制御ユニット31と、記憶手段としての記憶部32とが設けられる。制御ユニット31は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。制御ユニット31には、制御ユニット31のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのゲームプログラムPG2との組合せによって実現される論理的装置として、動作制御部33が設けられる。動作制御部33は、ゲームの進行に必要な各種の処理、或いはゲーム機用サービスの享受に必要な各種の処理(ゲームの進行に必要な処理を含む)を実行する。このような処理には、ユーザのプレイ行為に応じて動作手段34を動作させるための処理が含まれる。
記憶部32は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部32には、上述したゲームプログラムPG2とともに、各種のデータが記録されるが、図2の例ではゲームデータGD1が示されている。ゲームデータGD1は、ゲームプログラムPG2に従ってユーザにプライズゲームをプレイさせるためデータである。ゲームデータGDには、例えばゲームのBGMを再生するためのBGMデータ、上述のプレイデータ、或いはIDデータ等の各種のデータが適宜に含まれてよい。
また、プライズゲーム機3Aには、アーケードゲーム機(或いはプライズゲーム機)に必要な各種の出力装置、及び入力装置が適宜に設けられ、制御ユニット31に接続され得るが、このような出力装置、及び入力装置として図2の例では動作手段34、及び入力装置IP1が、それぞれ設けられている。動作手段34は、遊技体の位置の変化に関与するように動作する装置である。動作手段34として、例えば遊技体を挟んでつり上げ、所定の位置まで搬送するクレーン、或いは開口部において遊技体の落下を下方から支える状態とその支えを解除する状態との間で動作する複数の支持部を有する装置等の各種の装置が適宜に採用されてよい。同様に、入力装置IP2として、クレーンの動作開始及び停止を指示したり、或いは動作対象(状態の変化対象)を決定するために押されたりする押しボタンスイッチ、或いはタッチパネル等の各種の入力装置が適宜に採用されてよい。
さらに、プライズゲーム機3Aは、動作手段34によって遊技体が所定位置まで移動した場合に景品PLをユーザに提供する。景品PLとして、例えば、アクリルスタンド、フィギュア、ぬいぐるみ等の各種の物理的な景品が適宜に利用されてよいが、いずれにしても景品PLには記録部RUが設けられる。記録部RUには、ゲーム用特典、或いはゲーム外特典の付与に必要な適宜の情報が記録されるが、このような情報にはビデオゲーム機3において付与されるべき特典を特定するための特典特定情報が含まれる。
特典特定情報として、特典を特定可能な各種の情報が利用されてよい。例えば、特典特定情報として、特典毎にユニークな特典ID等の各種の情報が適宜に利用されてよいが、一例として各景品PLを識別するために景品PL毎にユニークな景品IDが利用される。また、景品IDは、同じ種類の景品PLには同じIDが使用されるように構成されてもよいし、同じ種類の景品PLでも物理的に異なる景品PLには異なるID(物理的な景品PL毎にユニークなID)が使用されるように構成されてもよい。記録部RUには、ICチップ等の適宜の方法で景品IDの情報が記録されてよいが、一例として所定の規則に従って生成されたコード(パターン)を介して記録される。景品IDの情報は、このようなコードを介して第1ビデオゲーム機3B、或いは第2ビデオゲーム機3Cによって読み取られ、特典の付与に使用される。ユーザ端末装置4において特典の付与に使用される情報は、例えばWebサイトのURL情報等として適宜に別途景品PLに記録されていてもよいが、一例としてユーザ端末装置4もコード(記録部RU)を介して景品IDの情報を取得し、その情報を特典の付与に使用する。つまり、記録部RUは、ビデオゲーム機3及びユーザ端末装置4の両方に景品IDの情報を提供する。
また、第1ビデオゲーム機3Bには、コンピュータとしての制御ユニット35と、記憶手段としての記憶部36とが設けられる。制御ユニット35は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。制御ユニット35には、制御ユニット35のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのゲームプログラムPG3との組合せによって実現される論理的装置として、ゲーム制御部37、及び特典制御部38が設けられる。ゲーム制御部37は、ビデオゲームの提供に必要な各種の処理を実行する。一方、特典制御部38は、ゲーム用特典(第2ビデオゲーム機3Cの場合はゲーム外特典)を付与するための各種の処理を実行する。このような処理には、特典付与処理が含まれる。特典制御部38は、単独、或いは他のゲーム機3等との協働により、適宜に特典付与処理を実現してよいが、一例としてセンターサーバ2のゲーム機サービス管理部26との協働により特典付与処理を実現する。特典付与処理の手順の詳細は後述する。
記憶部36は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部36には、上述したゲームプログラムPG3とともに、各種のデータが記録されるが、図2の例ではゲームデータGD2が示されている。ゲームデータGD2は、ゲームプログラムPG3に従ってユーザにビデオゲーム等の各種のサービス(例えば第2ビデオゲーム機3Cの場合は、ゲーム外にゲーム外特典が付与されるため、このサービスにはゲーム外特典の付与が含まれる)を提供するためデータである。ゲームデータGD2には、例えばゲームのBGMを再生するためのBGMデータ、ゲーム画面等の各種画像を表示するための画像データ、上述のプレイデータ、或いはIDデータ等の各種のデータが適宜に含まれてよいが、図2の例では特典データBDが示されている。特典データBD(あるいはプレイデータ等が含まれる場合はそれらも同様)は、必要な部分を含むように配信サービスを通じてセンターサーバ2から提供される。
また、第1ビデオゲーム機3Bには、アーケードゲーム機(或いはプライズゲーム機)に必要な各種の出力装置、及び入力装置が適宜に設けられ、制御ユニット35に接続され得るが、図2の例ではこのような出力装置としてモニタMO1が、入力装置としてリーダRD、及び入力装置IP2が、それぞれ設けられている。モニタMO1は、ビデオゲームを提供するためのゲーム画面等の各種画像を表示するための周知の表示装置である。入力装置IP2は、ビデオゲーム用の各種のプレイ行為を入力するための周知の入力装置である。押しボタンスイッチ、或いはタッチパネル等の各種の入力装置がビデオゲームに要求されるプレイ行為の種類に応じて適宜に入力装置IP2として利用されてよい。リーダRDは、景品PLの記録部RUから景品IDの情報を読み取るための周知の装置である。リーダRDとして、ICチップ等の電子的記録媒体に記録された情報を各種の近距離無線通信規格を通じて受信するための受信機といった各種の装置が記録部RUの情報の記録方法に応じて適宜に利用されてよいが、例えばカメラが利用される。カメラは、記録部RUのコードを読み取るための周知の光学的な装置である。
一方、モバイル端末装置4bは、例えばスマートフォン等の周知の各種のモバイル端末装置と同様に各種の入力装置、及び出力装置が設けられてよいが、図2の例ではタッチパネルTP、及びモニタMO2が示されている。タッチパネルTPはユーザが指で触れた(タッチした)位置に応じて信号を出力する周知の入力装置である。モニタMO2は、各種のサービスを提供するためのサービス画面等を表示するための周知の表示装置である。また、モバイル端末装置4bには、景品PLの特典特定情報を取得するための適宜のリーダが設けられてよいが、例えば一般的なモバイル端末装置に設けられるカメラ(不図示)がリーダとして利用される。さらに、モバイル端末装置4bには、スマートフォン等の周知の各種のモバイル端末装置と同様に、これらの出力装置の制御、或いは入力装置からの信号に基づく各種の制御を実現するためのコンピュータとしての制御ユニット及び、その制御に必要な各種のデータ、或いはプログラムを記録する記憶部が設けられるが、図2の例ではそれらの図示が省略されている。
次に、図3~図5を参照して、景品PLが使用された場合に付与される特典の詳細について説明する。図3は、ゲーム機3及びユーザ端末装置4に付与される特典の概要を説明するための説明図である。図3に示すように、景品PLが使用された場合に付与される特典は、ユーザ端末特典、ゲーム用特典、及びゲーム外特典を含んでいる。また、ゲーム外特典は、対象用特典、及び非対象用特典を更に含んでいる。景品PLがビデオゲーム機3、或いはモバイル端末装置4b(ユーザ端末装置4)で使用された場合、換言すれば記録部RUのコードを介して景品IDの情報が景品PLからビデオゲーム機3等に提供された場合には、これらが適宜に特典として付与される。この例においてプライズゲーム機3A、及びビデオゲーム機3が、本発明のゲーム機、及び別のゲーム機としてそれぞれ機能する。
具体的には、まずプライズゲーム機3Aは、プライズゲームのプレイ結果に応じて景品PLをユーザに付与する(例えば遊技体が所定位置まで移動しなかった場合等、プレイ結果によっては当然景品PLが付与されない場合もある)。景品PLとして、上述のようにフィギュア等の適宜の物品が採用されてよいが、図3の例ではぬいぐるみが利用されている。また、プライズゲーム機3Aには、複数種類に対応する複数の景品PL、或いは一種類にいずれも対応する複数の景品PL等が適宜に用意されてよいが、図3の例は一つのぬいぐるみだけが景品PLとして示されている。景品PL(ぬいぐるみ)は、所定位置に移動した遊技体と交換で店舗6の運営者が手渡しでユーザに付与する、或いはその遊技体と景品PLとを交換するためのベンディングマシンを介してユーザに付与される等の適宜の手順によりユーザに提供されてよいが、一例として遊技体として景品PL自体が利用され、排出口DOから排出される景品PLが直接的にユーザに提供(付与)される。この例において景品PL(ぬいぐるみ)、及び排出口が、本発明の遊技体、及び所定位置としてそれぞれ機能する。
景品PLを排出口DOまで移動させる動作手段34として、上述のようにクレーン等の各種の装置が適宜に採用されてよいが、図3の例では複数のベルトコンベアが採用されている。複数のベルトコンベアは景品PLを排出口DOに向かって搬送するための搬送手段として機能する。具体的には、一部のベルトコンベアの上に景品PLは配置され、そのベルトコンベアの動作により排出口DOに向かって搬送される。動作対象のベルトコンベア、及びその動作量は、複数のベルトコンベア間において順にその動作量を示しながら変化する点灯表示を通じてユーザに提示される。ユーザには、その点灯表示を停止するためのプレイ行為が要求され、その停止時の点灯表示に従ってベルトコンベアが実際に動作する。このため、プライズゲーム機3Aには、このようなプレイ行為(点灯表示を停止する操作)を入力するための入力装置IP1として、図3の例では押しボタンスイッチが設けられている。そして、そのようなベルトコンベアの動作を通じて景品PLが排出口DOから排出された場合にユーザにその景品PLが提供される。
また、景品PLには、記録部RUが直接的に設けられてもよいが、図3の例ではタグTGを介して間接的に設けられている。記録部RUは、モバイル端末装置4b、或いはビデオゲーム機3において読み取りに使用される。モバイル端末装置4b等は、そこから取得された景品IDの情報に基づいて各種の特典をユーザに提供する。例えば、モバイル端末装置4bは景品PLから景品IDの情報を取得した場合、その景品IDの情報に対応するユーザ端末特典を付与する。モバイル端末装置4bは、適宜の手順で記録部RUから景品IDの情報を取得してよいが、一例として専用のアプリケーション(ソフトウエア)を通じて景品IDの情報を取得する。つまり、専用のアプリケーション(以下、専用アプリと呼ぶ場合がある)がモバイル端末装置4bにおいて起動された場合に、その専用アプリがカメラを介して景品IDの情報を取得する。そして、その専用アプリが取得した景品IDに対応するユーザ端末特典を提供する。
ユーザ端末特典は、景品PLの使用に対応してモバイル端末装置4bに付与される特典である。ユーザ端末特典として景品PLに関連する各種の特典が利用されてよいが、一例として景品用サービスの提供が利用される。つまり、専用アプリは、景品IDの情報を取得すると、ユーザ端末特典として景品用サービスを提供する。景品用サービスは、景品PLに関連する各種のサービスとして構成されてよいが、一例として景品PLに関連する情報を提供するためのWebサイトの表示として構成される。Webサイトは、Webブラウザ等の閲覧用のソフトウエアにおいてURLの情報を入力することにより表示されるサイトであるが、景品PLのコード(記録部RU)の読み取りによりURLの入力が省略される。また、Webサイトは、景品PLに関連する各種の情報を提供するように構成されてよいが、一例としてゲーム用特典を提供する第1ビデオゲーム機3Bが設置されている店舗6の情報を提供するように構成される。つまり、景品PLから景品IDの情報が提供されると、第1ビデオゲーム機3Bの設置店舗6を示すWebサイトがユーザ端末特典としてURL等の入力不要でモバイル端末装置4bに表示される。
第2ビデオゲーム機3Cは、景品PLから景品IDの情報を取得した場合、その景品IDの情報に対応するゲーム外特典を付与する。ゲーム外特典は、景品PLの使用に対応してゲームのプレイ中以外の時間に付与される特典である。ゲーム外の時間は、例えばゲームのプレイ前、或いはゲームのプレイ後等のプレイ中を除く適宜の時間に生じてよいが、プレイ間の合間(ゲームの終了後から次のゲームが提供される前、つまり次のゲームのプレイ開始前までの間)の待機時間を含んでいる。以下では、ゲーム外特典が待機時間に生じる待機時間用の特典(待機時間用特典)である場合について説明する。
第2ビデオゲーム機3Cは、例えばゲーム中に読み取りを実行しておき、待機時間にそれに対応するゲーム外特典を付与する等、適宜の時間に読み取りを実行してよいが、一例として待機時間に景品IDの読み取りを実行し、その待機時間にそれに対応するゲーム外特典を付与する。また、第2ビデオゲーム機3Cは、適宜の手順で読み取りを実行してよいが、一例として待機時間において所定の操作がユーザによって実行された場合にリーダRDを介した読み取りを開始し、コード(記録部RU)から景品IDの情報を取得する。
ゲーム外特典は、適宜に構成されていてよく、例えば一つの景品IDに一種類だけ用意されていてもよいし、複数種類の特典が用意されていてもよいが、図3の例では非対象用特典を含んでいる。非対象用特典は、ゲーム用特典が付与されないビデオゲーム機3において待機時間に付与される特典である。非対象用特典として、各種の特典が適宜に採用されてよく、例えばゲーム用特典と無関係の特典が利用されてもよいが、一例としてゲーム用特典と関連する特典が利用される。また、ゲーム用特典(それを提供する第1ビデオゲーム機3B、それが提供するビデオゲーム、或いはそこに登場する各種のキャラクタを含む)と関連する特典も適宜に構成されてよい。例えば、そのような特典として、第1ビデオゲーム機3B、それが提供するビデオゲーム、そのゲームに登場するキャラクタ、或いはそれらに関連するグッズを紹介する情報が利用されてよい。例えば、そのような情報には、それらを紹介(PR)するアトラクション(デモ)映像、或いは第1ビデオゲーム機3Bが設置されている店舗6の情報(例えば景品サービスと同様の情報)が含まれていてよい。この例においてゲーム外特典としてアトラクション映像がモニタMO1に表示される場合、そのモニタMO1が本発明の表示装置として機能する。
一方、第1ビデオゲーム機3Bは、景品PLから景品IDの情報を取得した場合、その景品IDの情報に対応するゲーム用特典を付与する。ゲーム用特典は、景品PLの使用に対応してゲームのプレイ中(例えば実際にユーザがゲームをプレイしている時間だけでなく、所定の対価の支払いに伴い提供されるゲーム範囲、例えばその開始のための準備時間、或いはその終了のための終了時間等の実際のプレイの前後の時間等を適宜に含んでいてもよい)に付与される特典である。ゲーム用特典として、ゲームに含まれる各種の要素が採用されてよい。ゲーム用特典として、例えばアイテム、キャラクタの追加、音楽ゲームにおける楽曲の解禁(使用が制限される楽曲の使用許可)等のプレイ結果(例えば、ゲームのスコアや進行度等)に関連する各種の要素が採用されてもよいが、一例としてプレイ結果に関連しない(影響を与えない)要素が採用される。プレイ結果に影響を与えない要素には、例えば、ゲーム画面の背景、又はビデオゲームがキャラクタを含む場合にはそのキャラクタの衣装、或いは台詞が含まれる。このようなゲーム用特典を付与するために、第1ビデオゲーム機3Bは、例えばゲームの開始時に読み取りの要否を毎回確認する、或いはゲーム前に読み取りを実行し、ゲーム中にゲーム用特典を付与する等の適宜の手順で景品IDの読み取りを実行してよいが、一例としてゲーム中において所定の操作(省略されてもよい)が実行された場合に随時読み取りを実行する。そして、その読み取り結果に基づいて、キャラクタの衣装の変更等の特典(変化)を随時(ゲーム中に付与用の時間が所定間隔で設けられていてもよい)付与する。
また、第1ビデオゲーム機3Bは、ゲーム用特典だけを付与してもよいし、ゲーム外においてゲーム外特典を追加的に付与してもよい。また、このようなゲーム外特典は、第2ビデオゲーム機3Cと同様のゲーム外特典であってもよいし、それとは相違していてもよい。つまり、第1ビデオゲーム機3Bは、適宜にゲーム外特典を付与してもよいが、一例として第2ビデオゲーム機3Cが付与する非対象用特典とは異なる対象用特典をゲーム外特典として付与する。対象用特典として、例えば第1ビデオゲーム機3Bが提供するビデオゲームのお試しプレイ(所定範囲、或いは所定時間のプレイ)、或いは非対象用特典とは内容の異なるアトラクション映像といった非対象用特典と異なる各種の特典が適宜に採用されてよい。この例において、第1ビデオゲーム機3B、及び第2ビデオゲーム機3Cが、本発明の複数の別のゲーム機、並びにそれぞれ第1別のゲーム機、及び第2別のゲーム機として機能する。また、第1ビデオゲーム機3Bが提供するゲーム用特典、及び第2別のゲーム機が提供するゲーム外特典が、本発明の複数種類の特典、並びに二以上の特典として機能する。なお、上述の各種のゲーム外特典は、ゲームのプレイ中において付与されてもよい。この場合、それらの特典はゲーム用特典として機能してもよい。ゲーム用特典も同様である。つまり、上述の各種のゲーム用特典が待機時間等に付与され、ゲーム外特典として機能してもよい。
図4を参照して、ゲーム用特典の一例について詳細を説明する。図4は、プレイ結果に影響を与えない場合のゲーム用特典の一例を説明するための説明図である。図4の例は、このようなゲーム用特典としてキャラクタの見た目を変化させる特典が付与される場合のゲーム画面を模式的に示している。また、キャラクタの見た目の変化は、キャラクタの形態、表情、ポーズ等の各種の要素に生じてよいが、図4の例ではキャラクタの衣装に変化が生じる場合を示している。この場合、図4に示すように、ゲーム画面50にはキャラクタ51が表示されるが、このキャラクタ51は、第1ビデオゲーム機3Bにおいて景品PLの景品IDが読み取られた場合、(a)変化前が示す変化前キャラクタ51A、(b)変化中が示す変化中キャラクタ51B、及び(c)変化後が示す変化後キャラクタ51Cに順に変化する。
具体的には、(a)変化前が示すように、変化前キャラクタ51Aは、スーツ型の衣装を着用しつつ、帽子を持つように表示されている。また、変化中が示すように、変化中キャラクタ51Bには、変化用のエフェクトが付加される。変化用のエフェクトとして、適宜のエフェクトが採用されてよいが、図4の例では配色の変化、及び円形のリング52の表示が採用されている。つまり、変化中キャラクタ51Bには、配色の変化(ドット柄)、及びリング52が付加的に表示されている。一方、(c)変化後が示すように、変化後キャラクタ51Cは、スーツ型の衣装ではなく、燕尾状の派手なジャケット型の衣装を着用している。つまり、変化後キャラクタ51Cは、変化前キャラクタ51Aに比べて派手な衣装に変化している。また、変化後キャラクタ51Cは帽子も持っていない。そして、変化後キャラクタ51Cが着用する燕尾状の派手なジャケット型の衣装は、景品PLが使用された(景品PLの景品IDが第1ビデオゲーム機3Bにおいて読み取られた)場合にのみ提供される。つまり、この衣装は、景品PLに対応するオリジナル衣装(特別な衣装)として構成される。一例として、景品PLの景品IDが使用された場合、このようなゲーム画面50のキャラクタ51に生じる衣装の変化によりゲーム用特典の付与が実現される。
図5を参照して、景品用サービスの一例について詳細を説明する。景品用サービスは、上述のようにユーザ端末特典として提供される場合がある。図5は、ユーザ端末特典として提供される場合の景品用サービスを説明するための説明図である。図5の例は、第1ビデオゲーム機3Bが設置される店舗6の情報を提供するWebサイトが景品用サービスとして表示される場合を示している。この場合、図5が示すように、景品PLの景品IDが使用された場合、モバイル端末装置4bのモニタMO2にはWeb画面60が表示される。Web画面60は、地図領域61、特典情報領域62、及び詳細情報領域63を含んでいる。
地図領域61は、地図を表示するための領域である。地図には、適宜の情報が付加されてよいが、図5の例では店舗6の位置、及び第1ビデオゲーム機3Bが設置される店舗6を示す情報が付加的に表示されている。また、地図には、ユーザの位置を示す情報が表示されていてもいなくてもよい。このため、モバイル端末装置4bには、自己の位置を取得するための機能が設けられていなくてもよいが、図5の例ではこのような機能として一般的なモバイル端末装置に設けられるGPS(Global Positioning System)機能(GPS用の受信機が搭載され、受信結果から自己の位置を算出する機能)が設けられている。この場合、地図にはユーザ(モバイル端末装置4b)の位置を示す情報も表示される。具体的には、地図領域61には、ユーザの位置を示す黒丸61A、及び店舗6を示す右斜線の丸61B、及び第1ビデオゲーム機3Bが設置される店舗6を示す旗印61Cを含む地図が表示されている。
特典情報領域62は、景品PLが使用された場合に付与される特典に関する情報を表示するための領域である。特典情報領域62には、このような情報として各種の情報が適宜に表示されてよいが、図5の例では設置店舗数の情報(“38”)、及び特典内容の情報が表示されている。また、特典内容の情報は、例えばユーザの近くに位置するゲーム外特典の情報等、適宜にゲーム外特典の情報を含んでいてもよいが、図5の例ではゲーム用特典の情報(例えば図4の例のようなゲーム用特典を示す“オリジナル衣装”)だけが表示されている。
一方、詳細情報領域63は、店舗6の詳細な情報を表示するための領域である。詳細情報領域63には、複数の店舗6のうち適宜の店舗6の詳細な情報が表示されてよい。例えば、地図領域61の地図においてタッチ操作(タッチパネルTPを介して入力される操作)された位置の店舗6の詳細な情報が表示されてもよい。あるいは、ユーザの現在位置から最も近い店舗6の詳細な情報が表示されてもよいが、図5の例ではユーザの現在位置から最も近い第1ビデオゲーム機3Bが設置される店舗6の詳細な情報が表示される。また、このような店舗6の詳細な情報は、例えば特典の数に限りがある場合にはその残数等の適宜の情報を含んでいてよいが、図5の例では店舗名、住所、及び連絡先の情報を含んでいる。つまり、詳細情報領域63には、ユーザの現在位置から最も近い第1ビデオゲーム機3Bが設置される店舗6の店舗名、住所、及び連絡先の情報が表示されている。一例として、景品PLの景品IDの使用に伴い、このようなWeb画面60の表示が景品用サービス(ユーザ端末特典)としてモバイル端末装置4bを介してユーザに提供される。この例において店舗名等の店舗6の詳細な情報が本発明のゲーム関連情報として機能する。なお、非対象用特典として第1ビデオゲーム機3Bが設置される店舗6の情報が提供される場合、Web画面60と同様の画面が第2ビデオゲーム機3Cに表示されてもよい。
次に、特典データBDの詳細について説明する。特典データBDは、ユーザ端末特典、ゲーム用特典、或いはゲーム外特典の付与のために使用されるデータである。図6は、特典データBDの構成の一例を示す図である。図6の例は、景品PLの記録部RUに景品IDの情報が記録される場合の特典データBDを示している。この場合、図6に示すように、特典データBDは、ビデオゲーム機3等において付与される特典を景品PL毎に管理するための特典レコードBDRを含んでいる。また、特典レコードBDRは、このような管理を実現するために、“景品ID”、“特典ID”、“特典”、“ゲームID”、及び“施設ID”の情報を含んでいる。
“景品ID”は、上述の景品IDを示す情報である。上述のとおり景品IDは、物理的な景品PL毎にユニークに構成されてもよいが、一例として景品PLの種類(例えば、くまのぬいぐるみにはいずれも同じ景品IDが使用され、種類の異なるうさぎのぬいぐるみにはそれとは異なる景品IDが使用される)毎にユニークなIDとして構成される。“特典ID”は特典毎にユニークな特典IDの情報である。例えば、ユーザ端末特典、ゲーム用特典、及びゲーム外特典には異なる特典IDが使用される。同様に、対象用特典、及び非対象用特典にも互いに異なる特典IDが使用される。また、例えば複数種類のビデオゲームをそれぞれ提供する第1ビデオゲーム機3Bが存在し、それらのビデオゲーム毎に異なるゲーム用特典が用意される場合には、それらの同じゲーム用特典であっても、別の特典(異なるゲーム用の特典)には別の特典IDが使用される。さらに、例えば同じビデオゲーム用の同じゲーム用特典であっても、例えば複数種類のオリジナル衣装等の複数のゲーム用特典が用意されている場合には、それらにも互いに異なる特典IDが使用される。ユーザ端末特典、及びゲーム外特典についても同様である。
“特典”は、各景品IDに対応して付与されるべき特典を示す情報である。例えば、ゲーム用特典としてオリジナル衣装が利用される場合は、そのオリジナル衣装を特定するための情報(例えば衣装毎にユニークな衣装ID等)が記述される。同様に、ゲーム外特典としてデモ映像が利用される場合はそのデモ映像を特定するための情報(例えば映像毎にユニークな映像IDの情報)が記述される。また、例えばユーザ端末特典としてWeb画面60が表示される場合には、そのWeb画面60を表示するためのURL情報等が“特典”に記述される。
“ゲームID”は、各ゲームを識別するためにゲーム毎にユニークなゲームIDを示す情報である。例えば、ゲームIDはゲームの種類毎にユニークに構成される。つまり、ビデオゲーム機3が異なっていても、同じビデオゲームであればそれらには同じゲームIDが使用される。結果として、各ゲームIDは、例えば第1ビデオゲーム機3B等の各ビデゲーム機3を特定する情報として機能する。“施設ID”は、各施設(店舗6)を識別するために施設毎にユニークな施設IDの情報である。各ゲームIDには、それに対応するゲームを提供する施設を示す施設IDの情報が関連づけられる。施設IDの情報は、施設(店舗)名、住所、連絡先等の各施設の詳細を示す情報と適宜のデータを介して別途関連づけられる。特典データBDには、これらの情報が相互に関連付けられるように記録されている。なお、特典データBDでは、特典の要請等により各種の情報が適宜に管理されてよく、図6の例が示す情報以外の情報が適宜に管理されてよい。例えば、各施設の詳細を示す情報は特典データBDで管理されてもよく、その場合はその情報が特典データBDに含まれる。あるいは、図6の例の情報の管理が適宜に省略されてもよい。
次に、図7及び図8を参照して、特典付与処理、及び情報紹介処理の手順の詳細について説明する。特典付与処理は、ビデオゲーム機3において景品PLに対応する特典を付与するための処理である。特典データBDは、例えば各種の記録媒体を介して適宜にビデオゲーム機3等に提供されてよいが、図7の例はネットワーク5を介してセンターサーバ2からビデオゲーム機3に提供される場合を示している。また、特典データBDは、例えば景品PLの使用前の適宜の時期に予め全特典レコードBDRを含むようにビデオゲーム機3に提供されてもよい。この場合、ビデオゲーム機3は、特典付与時にはセンターサーバ2との接続(送受信)なく特典を付与してもよい。このように特典データBDは、適宜にビデオゲーム機3に提供されてよいが、図7の例は特典付与時に特典データBDがビデオゲーム機3に提供される場合を示している。なお、図7の例では、ビデオゲーム機3の制御ユニット35(特典制御部38)によって主として実行される処理がゲーム機3として、センターサーバ2の制御ユニット21(ゲーム機サービス管理部26)によって主として実行される処理がセンターサーバ2として、それぞれ示されている。
ゲーム機3は、適宜に図7の手順を開始してよいが、一例として景品PLから景品IDの情報を取得する毎(換言すれば記録部RUの読み取りが実行される毎)に図7の特典付与処理を開始し、まずその景品IDの情報を取得する(ステップS101)。続いてゲーム機3は、その取得した景品IDの情報をセンターサーバ2に送信する(ステップS102)。
一方、センターサーバ2は、ゲーム機3から景品IDの情報が送信されると、図7の特典付与処理を開始して、まずその景品IDの情報を取得し、その景品IDに対応する特典データBDを特定する(ステップS201)。具体的には、センターサーバ2は、特典データBDにおいてその取得した景品IDの情報を含む特典レコードBDRを特定する。続いてセンターサーバ2は、その特定した特典レコードBDRが含まれるように、特典データBDをゲーム機3に提供する(ステップS202)。そして、この提供の後にセンターサーバ2は、今回の特典付与処理を終了する。
一方、ゲーム機3は、センターサーバ2から特典データBDが提供されると、今回使用された景品PLに対応する特典、つまり景品IDに対応する特典を特定する(ステップS103)。この特定は、特典データBDの“景品ID”、“特典”、及び“ゲームID”の情報に基づいて実現される。具体的には、ゲーム機3は、まず今回の景品IDに対応する特典を、“景品ID”及び“特典”の情報を参照して判別する。景品IDは、複数のゲームに対応する複数の特典に関連づけられる。このため、ゲーム機3は、それらの特典のうち自己が付与すべき特典を特定するために、“ゲームID”の情報を更に参照する。そして、景品IDに対応する複数の特典のうち、自己のゲームのゲームIDに対応する特典を今回の景品IDに対応する特典として特定する。
例えば、一つの景品IDに関連づけられる特典にはユーザ用特典、ゲーム用特典、及びゲーム外特典が含まれるが、ゲーム機3が第2ビデオゲーム機3Cの場合には“ゲームID”によって第2ビデオゲーム機3Cが提供するゲームが特定されるため、ゲーム機3はそれらの特典うち非対象用特典(ゲーム外特典)を、今回の景品IDに対応する特典として特定する。また、例えば非対象用特典として、複数のデモ映像等、複数の特典が更に用意されている場合には、それらはランダム、或いはユーザのプレイ実績等の適宜の条件に応じて更に限定されてよいが、一例としてユーザに選択機会を提供し、そこで選択された特典を今回の景品IDに対応する特典として特定する。第1ビデオゲーム機3Bの場合も同様であるが、第1ビデオゲーム機3Bの場合、景品IDの使用時期、或いはユーザの選択結果等の適宜の条件に応じてゲーム用特典と対象用特典(ゲーム外特典)とが使い分けられる場合がある。この場合、第1ビデオゲーム機3Bは、それらの使用時期等の条件を参照し、ゲーム用特典及び対象用特典のいずれかを今回の景品IDに対応する特典として特定する。
次にゲーム機3は、ステップS103で特定した特典を実際に付与する(ステップS104)。具体的には、例えば図4の例の衣装の変更の場合、ゲーム機3は、変化前キャラクタ51Aから変化中キャラクタ51Bを経て変化後キャラクタ51Cに至るように、キャラクタ51の衣装を変更する。つまり、このような変化が生じるように、ゲーム画面50のキャラクタ51の表示を制御する。同様に、デモ映像の表示の場合は、そのようなデモ映像が再生されるようにモニタMO2の表示を制御する。そして、このような特典の付与の後にゲーム機3は今回の特典付与処理を終了する。
図7の手順により、景品PLの記録部RUがビデオゲーム機3において読み取られた場合に、そこに記録される景品IDに応じた特典がビデオゲーム機3において提供される。具体的には、第1ビデオゲーム機3Bには、例えば図4の例のようなゲーム用特典が付与される。一方、第2ビデオゲーム機3Cには、デモ映像、或いは第1ビデオゲーム機3Bの施設の情報等の第1ビデオゲーム機3Bのビデオゲーム等を紹介するゲーム外特典が付与される。つまり、第1ビデオゲーム機3B、及び第2ビデオゲーム機3Cにおいて、それぞれのビデオゲームの特徴に応じて異なる特典がユーザに付与される。
情報紹介処理は、ユーザ端末特典としてゲーム用特典に関連する情報をユーザに提供(紹介)するための処理である。図8の例は、このようなユーザ端末特典として、Web画面60がユーザ端末装置4に表示される場合の情報紹介処理を示している。また、Web画面60を表示するための処理(情報紹介処理)は、事前に特典データBDの全レコードBDRが提供されている場合にはユーザ端末装置4によって実現されてもよい。あるいは、図7の特典付与処理におけるゲーム機3の代わりにユーザ端末装置4が機能し、同様の処理によりセンターサーバ2とユーザ端末装置4との協働により実現されてもよい。このように情報紹介処理は、適宜に実現されてよいが、図8の例はセンターサーバ2側で実行され、その結果(実際の付与だけ)がユーザ端末装置4を介して提示される場合の情報紹介処理を示している。この場合、Webサービス管理部27は、ユーザ端末装置4が景品PLから取得した景品IDの情報をセンターサーバ2に送信する毎に図8の情報紹介処理を開始し、まずその景品IDの情報を取得する(ステップS301)。
続いてWebサービス管理部27は、その景品IDに対応する特典データBDを特定する。この特定は図7の特典付与処理のステップS201と同様に実行されてよい。次にWebサービス管理部27は、今回の景品IDに対応する特典を特定する(ステップS303)。この特典も図7の特典付与処理のステップS201と同様に実行されてよいが、Webサービス管理部27は今回の景品IDに対応する特典としてユーザ端末特典(Web画面60の表示)を特定するように、この処理を実行する。続いてWebサービス管理部27は、ステップS304の特定結果に基づいてWeb画面60を介してユーザに施設の詳細等の紹介情報を提供する(ステップS304)。
具体的には、Webサービス管理部27は、例えば紹介情報として第1ビデオゲーム機3Bの設置店舗6の詳細情報を含むWeb画面60がユーザ端末装置4のモニタMO2に表示されるように、そのWeb画面60を表示するための画像データを生成し、その画像データをユーザ端末装置4に提供する。また、この場合において、Web画面60の地図領域61にユーザの自己の位置が追加される場合には、その位置を示す黒丸61Aの情報がユーザ端末装置4によって適宜に付加さてもよい。さらに、地図の表示範囲の変化、或いはユーザによる特定の店舗6へのタッチ操作に応じて地図領域61の地図表示、或いは詳細情報領域63の情報が適宜に変更されるように、Webサービス管理部27は特典データBDを適宜(事前に提供される場合も含まれる)にユーザ端末装置4に提供してもよい。あるいは、Webサービス管理部27は、地図表示等の変更が要求される毎にそれらを更新する処理を適宜に別途実行してもよい。いずれにしても、Webサービス管理部27は、紹介情報の提供の後に今回の情報紹介処理を終了する。
図8の手順により、景品PLの記録部RUがユーザ端末装置4において読み取られた場合に、そこに記録される景品IDに応じたユーザ端末特典がユーザ端末装置4において提供される。具体的には、ユーザ端末装置4には、Web画面60がユーザ端末特典として表示される。また、そのWeb画面60には、ゲーム用特典を提供する第1ビデオゲーム機3Bを示す情報が表示されている。つまり、景品PLがユーザ端末装置4において使用された場合に、Web画面60を介して、第1ビデオゲーム機3Bのプレイに誘導するための紹介情報がユーザ端末特典としてユーザに提供される。
以上に説明したように、この形態によれば、プライズゲーム機3Aが提供する景品PLには、特典データBDを介して特典を特定するための景品IDを記録する記録部RUが設けられている。そして、その景品PLがプライズゲーム機3Aとは別のビデオゲーム機3で使用された場合に、記録部RUの景品IDに対応する特典が、そのビデオゲーム機3において付与される。つまり、プライズゲームの景品PLが、ビデオゲームを提供するビデオゲーム機3における特典の付与に利用される。このため、このような特典を利用して、プライズゲームの景品PLをそれとは別のビデオゲームの利用促進に活用することができる。
具体的には、例えば、景品PLが第1ビデオゲーム機3Bで使用された場合には、第1ビデオゲーム機3Bにおいてゲーム用特典が付与される。これにより、景品PLを利用して、第1ビデオゲーム機3Bのゲームの利用を促進することができる。また、プライズゲームでは景品PLの獲得にある程度の腕前が必要であるが、その腕前は一般的に第1ビデオゲーム機3Bのゲームの腕前と関係していない場合が多い。このため、ゲーム用特典がゲームのプレイ結果に影響を与えるものであると、景品PLの有無が第1ビデオゲーム機3Bにおけるゲームのプレイに過剰に影響を与えすぎてしまう可能性がある。一方、ゲーム用特典として例えばキャラクタ51の衣装がオリジナル衣装に変化する特典が付与される場合、このような影響を抑制することができる。
また、景品PLが第2ビデオゲーム機3Cで使用された場合には、第2ビデオゲーム機3Cにおいてゲーム外特典が付与される。これにより、景品PLを利用して、このようなゲーム外特典がない場合に比べて、やはり第2ビデオゲーム機3Cのゲームの利用を促進することができる。また、例えば、このようなゲーム外特典として、第1ビデオゲーム機3Bが設置される店舗6の情報、あるいは第1ビデオゲーム機3Bのビデオゲームのアトラクション映像といったゲーム用特典に関する情報が提供される場合、通常表示されない情報等が表示されるという第2ビデオゲーム機3Cにおける景品PLの価値を維持しつつ、第1ビデオゲーム機3Bという特定のビデオゲーム機3の利用をより促進することができる。
さらに、景品PLの使用がユーザ端末装置4においても許容され、その使用に伴いユーザ端末特典が付与される場合には、そのようなユーザ端末特典に関連するサービス(景品用サービス等)の利用も促進することができる。具体的には、例えば、ユーザ端末特典としてWeb画面60の表示が提供される場合、URLを利用して同様のWeb画面60が表示される場合に比べて、表示までの手間暇を低減することができるので、Web画面60(景品用サービス)の利用を促進することができる。また、Web画面60を通じて第1ビデオゲーム機3Bが設置される店舗6の情報等、ゲーム用特典に関連する紹介情報が提供される場合、第2ビデオゲーム機3Cだけでなく、ユーザ端末装置4を介しても第1ビデオゲーム機3B、或いはそのゲームの利用を促進することができる。加えて、これらの特典の付与を通じて、景品PLの価値の価値も高めることできるので、結果的にプライズゲームの利用促進にもつなげることが出来る。つまり、景品PLを利用して、プライズゲーム機3A及びビデオゲーム機3の互いのユーザ層を相互に誘導し合うことができる。
以上の形態において、ゲーム機3のゲーム提供部33が、図7の手順を実行することにより本発明の景品情報取得手段、及び特典付与手段として機能する。具体的には、ゲーム提供部33が図7のステップS101を実行することにより景品情報取得手段として、図7のステップS104を実行することにより特典付与手段として、それぞれ機能する。一方、センターサーバ2のゲーム機サービス管理部26が、図7のステップS202を実行することにより本発明のデータ提供手段として機能する。さらに、センターサーバ2のWebサービス管理部27が、図8の手順を実行することにより本発明の端末情報取得手段、及び情報提供手段として機能する。具体的には、センターサーバ2のWebサービス管理部27が、図8のステップS301を実行することにより端末情報取得手段として、図8のステップS304を実行することにより情報提供手段として、それぞれ機能する。また、センターサーバ2の記憶部23が、特典データBDを記憶することにより本発明のデータ記憶手段として機能する。
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、上述の形態では、ビデオゲーム3等において、景品PLの使用に伴い、特典データBDに基づいて毎回同様の特典が付与されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、景品PLが所定回数まで使用された場合(使用回数が所定の条件を満たした場合)、それまでとは異なる特典(それまでの特典と別の特典が付与されてもよいし、それまでの特典に別の特典、或いは同様の特典が更に付加されてもよい)が付与されてもよい。この場合、景品PLに対応する特典を、初回の場合と、二回目以降の適宜の場合の特典とで相違させることができる。結果として、ビデオゲーム機3における景品PLの使用をより促進することができる。
景品PLの使用回数(あるいは特典の付与回数)に応じて異なる特典(以下、特別特典)が付与される場合において、特別特典は適宜に管理されてよいが、例えば特典の一種として“特典”の情報に記述されてもよい。つまり、特別特典も特典データBDにおいて景品IDと関連づけられるように記述されていてよい。同様に、景品PLの使用回数(あるいは特典の付与回数)は適宜に管理されてよいが、例えば記録部RUにその使用回数を示す情報が記述されてもよいし、そのような回数が特典データBDにおいて管理されてもよい。使用回数(付与回数)が記録部RUに記録される場合のその使用回数の情報、あるいは使用回数が記録部RUにおいて景品IDと関連づけられるように管理される場合の景品IDの情報が、本発明の付与済み情報として機能する。
あるいは、景品PLの使用回数が所定の条件を満たした場合に、景品PL側に特典(変化)が付与されてもよい。例えば、景品PLに各種の出力装置、それを制御するCPU等の制御ユニット、各種データを記憶する記憶部が設けられている場合には、そのような条件の具備に伴い記録部RUにそれを示す情報が記録され、それに応じて特典(以下、景品側特典と呼ぶ場合がある)が景品PLに付加されてもよい。例えば、出力装置、データ、及び景品側特典として、スピーカ、音声(ボイス)データ、及び特別な音声(ボイス)がそれぞれ利用され、景品PLの使用回数が所定の条件を満たした場合に音声データに基づく特別な音声を景品PLが再生するように構成されてもよい。あるいは、景品PLには記憶部が設けられる一方で、出力装置及び制御ユニットは省略され、ゲーム機3等に設けられる外部の制御ユニット、或いは出力装置を介して、その記憶部のデータに基づく適宜の特典が景品PLに付加されてもよい。例えば、景品PLには上述の音声データが記憶され、所定の条件を満たした場合にそこに記憶される音声がゲーム機3のスピーカを通じて再生されてもよい。つまり、景品PL側の特典はゲーム機3等の外部の各種装置を通じて実現されてもよい。あるいは、このような特典は上述の特別特典として機能してもよい。
また、上述の形態では、ゲーム機としてアーケードゲーム機が利用されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。ゲーム機として、据え置き型のいわゆる家庭用ゲーム装置や上述のとおりユーザ端末装置4等が利用されてもよい。また、ゲーム機3はこれらのユーザ端末装置4等を遠隔入出力装置として利用しつつセンターサーバ2等のサーバ上で仮想的に動作するゲーム装置として構成されてもよい。さらに、ゲーム装置がセンターサーバ2として機能してもよい。つまり、上述の形態のセンターサーバ2の役割(各種処理等)の全部或いは一部をゲーム機3等のゲーム装置が実行してもよい。センターサーバ2の役割の全部をゲーム装置が実行する場合にはゲーム装置(ゲーム機3)単体が本発明のゲームステムとして機能してよい。あるいは、反対に上述のゲーム機3の役割の全部あるいは一部をセンターサーバ2が実行してもよい。具体的には、例えば、図7の例における特典の付与(ステップS104の処理)をセンターサーバ2が実行してもよい。この場合、センターサーバ2は、特典付与の結果をゲーム機3に通知し、ゲーム機3はその情報に基づいて結果の提示(適宜の演出付きでもよい)だけをユーザに提示してもよい。このような場合、センターサーバ2単体(複数サーバ装置によって構成される場合を含む)が本発明のゲームシステムとして機能してもよい。同様に、プライズゲーム機3Aはゲームシステム1の一部ではなく、センターサーバ2から独立したの単体として構成されてもよい。この場合、その単体のプライズゲーム機3Aが本発明のゲーム機として機能してよい。
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明のゲーム機は、物理的な遊技体(PL)の位置の変化に関与するように動作する動作手段(34)を、入力装置(IP1)を介して入力されるプレイ行為に応じて動作させるとともに、前記動作手段の動作を通じて前記遊技体が所定位置(DO)まで移動した場合にユーザに景品(PL)を付与する景品獲得ゲームを所定の対価の徴収と引き換えに提供するゲーム機(3A)であって、前記景品には、前記景品獲得ゲームとは別のゲームを前記ユーザに提供するゲームシステム(1)における特典の付与のために使用される特典データ(BD)において前記特典を特定する情報として前記特典と関連づけられるように記述される特典特定情報(景品ID)を記録する記録部(RU)が設けられている、ものである。
あるいは、本発明のゲームシステムは、物理的な遊技体(PL)の位置の変化に関与するように動作する動作手段(34)を、入力装置(IP1)を介して入力されるプレイ行為に応じて動作させるとともに、前記動作手段の動作を通じて前記遊技体が所定位置(DO)まで移動した場合にユーザに景品(PL)を付与する景品獲得ゲームを所定の対価の徴収と引き換えに提供するゲーム機(3A)とは別のゲームを前記ユーザに提供するゲームシステム(1)であって、前記景品に、特典の付与のために使用される特典データ(BD)において前記特典を特定する情報として前記特典と関連づけられるように記述される特典特定情報(例えば景品ID)を記録する記録部(RU)が設けられている場合に、当該記録部から前記特典特定情報を取得する景品情報取得手段(38)と、前記記録部の前記特典特定情報に前記特典データを介して関連づけられる前記特典を前記ユーザに付与する特典付与手段(38)と、を備えるものである。
本発明のゲーム機、或いはゲームシステムによれば、特典データを介して特典を特定するための特典特定情報を記録する記録部が、景品獲得ゲームの景品に設けられている。そして、その記録部の特典特定情報に対応する特典が、景品獲得ゲームとは別のゲームを提供するゲームシステムにおいて付与される。つまり、景品獲得ゲームの景品がゲームシステムにおける特典の付与に利用される。このため、このような特典を利用して、景品獲得ゲームの景品を別のゲームの利用促進に活用することができる。
特典特定情報に関連づけられる特典は、適宜に構成されてよい。例えば、そのような特典は一種類だけであってもよいし、複数種類であってもよい。また、そのような特典は、特別なアイテム、ゲーム内における金銭的な価値、或いは特別な展開等の別ゲームのプレイ結果に影響を与えるものであってもよいし、プレイ結果に影響を与えないものであってもよい。例えば、プレイ結果に影響を与えない特典として、別のゲームがゲーム画面を介して提供される場合の背景、別のゲームがキャラクタを含む場合のキャラクタの衣装(見た目)、或いはそのようなキャラクタの台詞等、適宜の要素が利用されてよい。さらに、このような特典は、例えば別のゲームのデモ(アトラクション)映像、或いはお試しプレイ等の各種の別のゲームに関連する情報提供等、別のゲームのプレイに直接関連しないものであってもよい。
例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記特典データには、前記特典として複数種類の特典が用意される場合に当該複数種類の特典の各特典と前記特典特定情報とが関連づけられるように記述されていてもよい。この態様において、前記特典データには、前記特典として複数種類の特典が用意される場合に当該複数種類の特典の各特典と前記特典特定情報とが関連づけられるように記述されていてもよい。また、この態様において、前記複数種類の特典は、前記別のゲームの結果に影響を与えない変化を前記別のゲームに付与するゲーム用特典を含んでいてもよい。さらに、この態様において、前記ゲーム用特典として、前記別のゲームがキャラクタを含む場合に当該キャラクタの見た目を変化させる特典が利用されてもよい。あるいは、複数種類の特典が用意される態様において、前記複数種類の特典は、前記別のゲームが提供される前の待機時間に変化を付与する待機時間用特典を含んでいてもよい。さらに、この態様において、前記待機時間用特典として、前記別のゲームが表示装置を通じて提供される場合に前記景品獲得ゲーム、及び前記別のゲームの少なくともいずれか一方を紹介するアトラクション映像を前記表示装置に表示させる特典が利用されてもよい。
また、ゲームシステムは、別のゲームを直接的に提供するゲーム機(景品獲得ゲームを提供するゲーム機とは別のゲーム機)として構成されてもよい。あるいは、ゲームシステムは、例えばサーバ装置等、そのような別のゲーム機にネットワークを介して接続され、そのような別のゲーム機を介して別のゲームを提供する各種の別の装置、或いはそのような別の装置及び別のゲーム機を含む複数の装置として構成されてもよい。この場合、ゲームシステムは、別のゲーム機における特典の付与を補助する各種の装置(手段)を含んでいてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様として、前記ゲーム機とは別のゲーム機(3B、3C)を通じて前記別のゲームが前記ユーザに提供され、前記別のゲーム機にネットワーク(5)を介して接続される場合に、前記特典データを記憶するデータ記憶手段(23)と、前記特典特定情報に前記特典データを介して関連づけられる前記特典が前記別のゲーム機において付与されるように、前記別のゲーム機に前記特典データを提供するデータ提供手段(26)と、を備える態様が採用されてもよい。
また、別のゲームは、一種類であっても複数種類であってもよい。別のゲームが複数種類のゲームを含む場合、それらのゲームのいずれにも同じ特典が付与されてもよいし、ゲームの種類毎に特典の種類は相違していてもよい。例えば、別のゲーム機を介して別のゲームが提供される態様において、前記別のゲーム機は、前記別のゲームとして互いに異なる別々のゲームをそれぞれ提供する複数の別のゲーム機(3B、3C)を含み、前記複数種類の特典は、前記複数の別のゲーム機にそれぞれ対応する二以上の特典を含んでいてもよい。また、この態様において、前記複数種類の特典は、前記別のゲームが提供される前の待機時間に変化を付与する待機時間用特典を含み、前記待機時間用特典として、前記ゲーム用特典を付与する第1別のゲーム機(3B)、及び前記待機時間用特典を付与する第2別のゲーム機(3C)を前記複数の別のゲーム機が含む場合に、前記第1別のゲーム機に関する情報を提供する特典が利用されてもよい。この場合、景品の特典特定情報に基づいて第1別のゲーム機及び第2別のゲーム機のいずれにおいても特典が付与されるが、第2別のゲーム機の特典は第1別のゲーム機に関する情報である。このため、特典が付与されるという景品の価値を維持しつつ、第1別のゲーム機という特定のゲーム機の利用をより促進することができる。
景品に記録される特典特定情報は、別のゲーム機だけで使用されてもよいし、それとは異なる更に別の各種の装置において使用されてもよい。例えば、このような装置として、各ユーザのユーザ端末装置が使用されてもよい。この場合、ユーザ端末装置においても、その特典特定情報に基づいて各種の特典が適宜に付与されてよい。その特典は、別のゲーム装置において特典特定情報が利用された場合と同様の特典であってもよいし、異なる特典であってもよい。また、このような特典は、別のゲーム、或いは別のゲーム機と関連していてもよいし、関連していなくてもよい。例えば、別のゲーム等と関連する特典が利用される場合、そのような特典として、別のゲームで使用可能なアイテム、或いは別のゲームを紹介するデモ映像等の各種の特典が適宜に利用されてよい。
具体的には、例えば、別のゲーム機を介して別のゲームが提供される態様として、前記ユーザが使用するユーザ端末装置(4)が前記記録部に記録された前記特典特定情報の読み取りに使用される場合に、前記ユーザ端末装置にネットワーク(5)を介して接続され、前記ユーザ端末装置を介して前記記録部の前記特典特定情報を取得する端末情報取得手段(27)と、前記特典特定情報に基づいて前記別のゲーム機に関するゲーム機関連情報を、前記ユーザ端末装置を介して前記ユーザに提供する情報提供手段(27)と、を備える態様が採用されてもよい。また、この態様において、前記情報提供手段は、前記別のゲーム機が所定の施設(6)に配置されている場合に前記ゲーム機関連情報に前記所定の施設の情報が含まれるように前記ゲーム機関連情報を前記ユーザに提供してもよい。これらの場合、ユーザ端末装置を介して別のゲーム、或いは別のゲーム機の利用を更に促進することができる。
景品に対応する特典は、毎回同じものであってもよいし、適宜に変化してもよい。例えば、景品が所定回数(二回以上の適宜の数でよい)の特典の付与に使用された場合には、それまでとは異なる特典が付与されてもよい。また、異なる特典は、それ以前の特典に変わって付与されてもよいし、それ以前の特典に加えて付与されてもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記特典データには、前記特典の付与に伴い当該特典の付与を示す付与済み情報(例えば景品ID)が前記記録部に記録される場合に、前記記録部から前記付与済み情報が取得されるときに当該付与済み情報に対応する特別特典、及び前記特典の少なくともいずれか一方が前記ユーザに付与されるように、当該付与済み情報と前記特別特典の情報とが更に関連づけて記述されていてもよい。この場合、景品の特典特定情報に基づく特典を、初回の場合と、二回目以降の適宜の場合とで相違させることができる。これにより、ゲームシステムにおける景品の利用をより促進することができる。
一方、本発明のコンピュータプログラム(PG3)は、コンピュータ(35)を、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。
また、本発明の制御方法は、物理的な遊技体(PL)の位置の変化に関与するように動作する動作手段(34)を、入力装置(IP1)を介して入力されるプレイ行為に応じて動作させるとともに、前記動作手段の動作を通じて前記遊技体が所定位置(DO)まで移動した場合にユーザに景品(PL)を付与する景品獲得ゲームを所定の対価の徴収と引き換えに提供するゲーム機(3A)とは別のゲームを前記ユーザに提供するゲームシステム(1)に組み込まれるコンピュータ(35)に、前記景品に、特典の付与のために使用される特典データ(BD)において前記特典を特定する情報として前記特典と関連づけられるように記述される特典特定情報(例えば景品ID)を記録する記録部(RU)が設けられている場合に、当該記録部から前記特典特定情報を取得する景品情報取得手順と、前記記録部の前記特典特定情報に前記特典データを介して関連づけられる前記特典を前記ユーザに付与する特典付与手順と、を実行させるものである。本発明のコンピュータプログラム、或いは制御方法が実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。