JP7035484B2 - 温水ユニット用の外装ケースの製造方法、温水ユニット用の外装ケースおよび温水ユニット - Google Patents

温水ユニット用の外装ケースの製造方法、温水ユニット用の外装ケースおよび温水ユニット Download PDF

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本発明は、たとえば給湯装置やコージェネレーションシステムなど、温水生成用または温水貯留用の温水機器を外装ケース内に収容させた温水ユニットに関連する技術に関する。
温水ユニットの具体例として、バーナにより発生された燃焼ガスを利用して湯水加熱を行なう温水機器が、外装ケース内に収容されたものがある(たとえば、特許文献1~3を参照)。このような温水ユニット用の外装ケースは、表面が単色のカラー鋼板を原材料とし、かつこれにプレス加工を施すことにより、複数の金属板部品を製作した上で、これら複数の金属板部品どうしを接合して製造されるのが一般的である。
このような温水ユニットにおいては、温水ユニットのメーカ名、種類、あるいは能力などを示す文字や記号を外装ケースに表示する他、外装ケースの表面の広い範囲をカラー鋼板の表面の地色とは異なった色彩にすることが要請される場合がある。この場合、従来においては、プレス成形によって外装ケースを構成する金属板部品(外装ケース本体とカバー体)を形成した後に、この金属板部品にスプレイ方式で塗装を行なっている。塗料としては、溶剤塗料や粉体塗料が用いられている。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、改善すべき余地がある。
すなわち、従来のスプレイ方式の塗装手段を用いた場合には、非塗装部分へのマスキング処理や、塗料の色合せが面倒である他、スプレイガン(エアガン)を用いた塗料の吹き付け作業も面倒であり、しかも熟練を要する。したがって、作業性、生産性が悪い。また、マスキング部分などへも塗料が吹き付けられるため、塗料の無駄が多い。したがって、外装ケースの製造コスト、ひいては温水ユニットの製造コストが高価となる。
このような不具合は、塗装される模様が複雑化し、また色彩の数が多くなるほど顕著となり、きめ細かな図柄表現なども難しい。さらに、溶剤塗料や粉体塗料をスプレイ塗装で使用することは、環境負荷が大きく、作業環境を良好な状態に維持することや、塗料の廃棄処理を適切に行なうといった点においても苦慮する。
なお、従来では、転写方式の塗装手段も適宜採用されているが、この方式の塗装手段によれば、転写用の版が必要であり、やはり高コストとなる。また、広い面積の塗装には不向きであるといった不具合もある。
このようなことから、前記した不具合を解消することが望まれるが、外装ケースは、既述したように、複数の金属板部品を接合して組み立てられる。したがって、前記した不具合を解消する場合、外装ケースの組み立て作業に支障を生じないようにすることも要望される。
特開2012-32029号公報 特開平11-294867号公報 特開2014-40950号公報 特開平6-247097号公報 特開平10-296906号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、複雑な模様などを付す場合であっても、環境汚染を生じさせるようなことなく、簡易な作業工程によって生産性よく、かつ低コストで製造することができ、全体のデザイン性を良好にすることが可能な温水ユニット用の外装ケースの製造方法、温水ユニット用の外装ケース、およびこれを備えた温水ユニットを提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面により提供される温水ユニット用の外装ケースの製造方法は、複数の金属板部品どうしに接合加工を施す接合工程と、前記複数の金属板部品の少なくとも一部に、塗装を施す塗装工程と、有しており、温水生成用または温水貯留用の温水機器を内部に収容するのに用いられる外装ケースを製造するための方法であって、前記塗装工程は、インクジェット印刷工程を含み、このインクジェット印刷工程は、前記接合工程よりも前に実施するとともに、前記複数の金属板部品のうち、前記接合加工を施す予定領域ついては、インクジェット印刷を回避することを特徴としている。
ここで、インクジェット印刷は、インクジェットプリンタを利用し、微小液滴化されたインク滴を塗装対象領域に吹き付けてインクジェット印刷層を形成する塗装手法である。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、外装ケースを構成する金属板部品の塗装工程として、インクジェット印刷工程を含んでいるが、このインクジェット印刷工程によれば、従来のスプレイ方式による塗装とは異なり、外装ケースへのマスキング処理や塗料の色合わせなどは不要であり、熟練も必要とされない。また、従来の転写方式の塗装とは異なり、転写用の版は不要であり、かつ広い面積の塗装も容易である。したがって、外装ケースの生産性を良好にすることができる。また、インクジェット印刷層は、所望の箇所に限定的に設けることができるため、インク塗料の無駄を無くし、または少なくすることもできる。その結果、外装ケースの製造コスト、ひいては温水ユニットの製造コストを廉価にすることが可能である。さらに、インクジェット印刷によれば、形状が複雑な模様や、色彩が多く用いられる模様もきめ細かく表現することが可能であるため、温水ユニットの外観体裁をよくする上で、一層好ましいものとなる他、従来技術と比較して、環境負荷を少なくし、作業環境を良好な状態にするといったことも容易に実現することができる。
第2に、複数の金属板部品を接合した後においては、金属板部品の所望の部位へのインクジェット印刷が困難化する虞があるが、本発明によれば、インクジェット印刷工程は、接合工程の前に行なうために、そのような虞もない。
第3に、金属板部品のうち、接合加工が施される箇所には、インクジェット印刷が施されないため、インクジェット印刷層が接合加工の妨げになるようなこともない。たとえば、接合手段として、トックスカシメ手段を用いる場合、そのカシメ対象領域にインクジェット印刷が施されていると、カシメ対象領域の厚みが大きくなるため、トックスカシメが不十分な状態になり易い。また、インクジェット印刷層の一部がカシメられた場合には、この部分にクラックなどが発生し、インクジェット印刷層の他の部分に悪影響が及ぶ虞もある。一方、接合手段として、溶接を用いる場合には、インクジェット印刷層が溶接を困難化させる。これに対し、本発明によれば、そのような虞を適切に回避することが可能である。また、本発明によれば、接合加工を施す予定領域を避けてインクジェット印刷を施すため、インクジェット印刷用のインクの無駄を少なくし、製造コストの低減化を一層促進することも可能である。
本発明において、好ましくは、前記接合工程の前に、前記複数の金属板部品の少なくとも1つを平板状の金属板にプレス加工を施すことにより形成するプレス工程を、さらに有しており、前記インクジェット印刷工程は、前記平板状の金属板にプレス加工を施す前に実施する。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、前記構成とは異なり、プレス工程の後にインクジェット印刷を施す場合には、プレス工程によって形成された金属板の凹凸部にインクジェット印刷を行なうことが困難になるといった虞がある。これに対し、前記構成によれば、そのような虞をなくし、インクジェット印刷を容易かつ適切に行なうことができる。
本発明において、好ましくは、前記複数の金属板部品は、前面開口状の外装ケース本体の一部を構成する周壁部を有する枠体、およびこの枠体の後部開口部を塞ぐための背板であり、前記プレス工程は、平板状の金属板に曲げ加工を施して前記枠体を形成するとともに、この枠体の後部周縁には、前記背板の外面に重ねるためのフランジ部を連設する工程を含み、前記接合工程は、前記フランジ部と前記背板との複数箇所を接合させる接合加工を含み、前記インクジェット印刷工程においては、前記平板状の金属板のうち、前記外装ケース本体の周壁部の外面に相当する箇所の略全域、および前記フランジ部の外面に相当する領域のうち、前記接合加工を施す予定領域を除く略全域にインクジェット印刷を施す。
このような構成によれば、外装ケースを構成する枠体の周壁部の外面のみならず、枠体の後部周縁に連設されているフランジ部(このフランジ部は、外装ケースの背面側に位置する)の外面の広い範囲にも、インクジェット印刷を施すため、外装ケースの背面側の見栄えをよくすることが可能である。その一方、前記フランジ部のうち、背板との接合を図るための接合加工が施される領域には、インクジェット印刷層が設けられていないため、インクジェット印刷層がフランジ部と背板との接合加工の支障にはならないようにすることができる。
本発明の第2の側面により提供される温水ユニット用の外装ケースは、複数の金属板部品どうしを接合する接合加工部と、前記複数の金属板部品の外面領域の少なくとも一部に設けられた塗装膜と、を備えており、温水生成用または温水貯留用の温水機器を内部に収容するのに用いられる温水ユニット用の外装ケースであって、前記塗装膜は、インクジェット印刷層を含んでおり、このインクジェット印刷層は、前記複数の金属板部品のうち、前記接合加工部を避けた箇所に設けられていることを特徴としている。
このような構成によれば、本発明の第1の側面により提供される温水ユニット用の外装ケースの製造方法について述べたのと同様に、複雑な模様などを付す場合であっても、環境汚染を生じさせるようなことなく、全体のデザイン性を良好にし得る温水ユニット用の外装ケースを生産性よく、かつ低コストで製造することが可能となる。また、金属板部品どうしの接合加工に支障を生じるといった不具合も適切に回避することができる。
本発明において、好ましくは、前記接合加工部は、カシメ部である。
カシメ部の代表例としては、トックスカシメを挙げることができるが、このような構成によれば、金属板部品どうしの接合が容易である。
本発明において、好ましくは、前面開口状の外装ケース本体を備えており、この外装ケース本体は、この外装ケース本体の一部を構成する周壁部を有する枠体、およびこの枠体の後部開口部を塞ぐための背板を備えており、前記枠体の後部周縁には、前記背板の外面側に重なるフランジ部が連設され、かつこれらフランジ部と前記背板との複数箇所に前記
接合加工部が設けられており、前記インクジェット印刷層は、前記枠体の前記周壁部の外面の略全域、および前記フランジ部のうち、前記接合加工部を除く略全域に設けられている。
このような構成によれば、外装ケースを構成する枠体の周壁部の外面のみならず、枠体の後部周縁に連設されているフランジ部(このフランジ部は、外装ケースの背面側に位置する)の外面の広い範囲にも、インクジェット印刷を施すため、外装ケースの背面側の見栄えをよくすることが可能である。その一方、前記フランジ部のうち、接合加工が施される領域には、インクジェット印刷層が設けられないため、インクジェット印刷層が接合加工の支障になることは適切に回避される。
本発明の第3の側面により提供される温水ユニットは、本発明の第2の側面により提供される温水ユニット用の外装ケースを備えていることを特徴としている。
このような構成によれば、本発明の第2の側面により提供される温水ユニット用の外装ケースについて述べたのと同様な効果が得られる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
(a)は、本発明に係る温水ユニットの一例を示す側面図であり、(b)は、(a)に示した温水ユニットの外装ケース(内部の温水機器を省略した状態)の分解斜視図である。 (a)は、図1に示す外装ケースの外装ケース本体の背面斜視図であり、(b)は、(a)のIIb-IIb断面図であり、(c)は、(a)のIIc部の背面図であり、(d)は、(a)のIId部の背面図である。 図1に示す温水ユニットの外装ケース本体の分解斜視図である。 (a)は、図3に示す外装ケース本体の枠体の原材料の金属板を示す正面図であり、(b)は、(a)のIVb-IVb断面図である。 (a)は、図4に示す金属板にインクジェット印刷層を設けた状態を示す正面図であり、(b)は、(a)のVb-Vb断面図である。 図5に示した金属板に打ち抜きプレス加工を施した状態を示す正面図である。 (a)は、インクジェット印刷に用いられるプリンタの概略構成の一例を示す斜視図であり、(b)は、(a)の矢視VIIbの図であって、(a)に示すプリンタのプリントヘッドの概略構造を示す図である。 (a),(b)は、外装ケース本体の枠体のフランジ部と背板との接合工程の一例を示す要部断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1に示す温水ユニットUは、給湯装置であり、外装ケースC内に、温水生成用の温水機器1が収容された構成である。温水機器1は、湯水が流通する熱交換器10、この熱交換器10内の湯水を加熱するためのバーナ11、およびこのバーナ11に燃焼用空気を供給するファン12などを備えている。
外装ケースCの外面には、後述するインクジェット印刷層4(4a,4b)が設けられている。図1(a)を除き、図面において、網点模様が付された部分は、インクジェット印刷層4が設けられた部分である。
外装ケースCは、前面に開口部20を有する矩形箱状の外装ケース本体2と、開口部20を塞ぐカバー体3(フロントカバー体)とを備えている。
外装ケース本体2は、上壁部22aおよび左右一対の側壁部22bなどの周壁部22を形成する枠体21、この枠体21の後部開口部を塞ぐ背板24、および枠体21の底部に取付けられる底板25を組み合わせて構成されている(図3も参照)。
これら枠体21、背板24、および底板25は、いずれも金属板を利用して構成されているが、これらのうち、枠体21は、金属板としてのカラー鋼板30を用いて構成されている。カラー鋼板30は、図4(b)に示すように、メッキ鋼板30a、このメッキ鋼板30aの表面に積層された表側の塗料層30b、およびメッキ鋼板30aの裏面に積層されたサービスコートとしての裏側の塗料層30cを有する複数層構造である。表側の塗料層30bは、たとえば白色系(白色を含む)である。なお、インクジェット印刷層4に加え、それら塗料層30b,30cは、本発明でいう「塗装膜」の例に相当する。
枠体21への背板24の取付けは、枠体21の後部外周縁に連設された内向き屈曲状の複数のフランジ部23を利用して行なわれている(図2を参照)。すなわち、背板24は、枠体21の後部開口部を塞ぐように枠体21内に配されており、かつこの背板24の後面部には、複数のフランジ部23が対面接触している。各フランジ部23と背板24とは、複数のカシメ部5を介して接合されている。各カシメ部5は、たとえばトックスカシメである。
枠体21の周壁部22(上壁部22aならびに左右一対の側壁部22b)の外面、およびフランジ部23の外面の略全域には、インクジェット印刷層4(4a)が一連に設けられている。ただし、図2に示すように、複数のカシメ部5、およびその周囲の一定領域Saは、インクジェット印刷層4が設けられていない領域とされている。枠体21の前部外周縁には、カバー体3と対向接触させるための前側フランジ部27が連設されており、その外面(カバー体3とは反対側の面)の略全域にもインクジェット印刷層4aが一連に設けられている。
インクジェット印刷層4は、たとえばカラー鋼板30の表側の塗料層30bとは異なった色彩のインク塗料を利用してなされたものであり、たとえば水玉模様、市松模様、格子模様などの伝統的な模様、あるいは所望の図柄を表わした模様など、様々な模様とすることが可能である。また、無模様にしてもよい他、文字、記号、数字などを表示する部分を含ませることもできる。インクジェット印刷層4は、後述するように、インクジェットプリンタ8を用いて設けられた塗膜層である。インクジェット印刷用のインクとしては、水系顔料インク、あるいは溶剤系顔料インクを用いることが可能であるが、本実施形態においては、紫外線硬化樹脂、および熱硬化性樹脂を含有したものが用いられる。
図3に示すように、枠体21の側壁部22bの下部には、下部フランジ部26が連設されており、この下部フランジ部26に底板25が取付けられている。この底板25の取付けは、たとえばビス止めにより図られる。
図1において、カバー体3は、前記したカラー鋼板30と同様なカラー鋼板を原材料とし、これにプレス加工を施して形成されたものであり、たとえばビスなどのネジ体9、およびこれが挿通するネジ挿通孔31,28を利用することにより、外装ケース本体2の前面部に着脱可能に取付けられる。このカバー体3には、外装ケースC内への外気の流入を可能とする給気口34や、熱交換器10による熱回収を終えた排ガスを外装ケースCの外部に排出するための排気口35が設けられている。カバー体3の外面には、インクジェット印刷層4(4b)が設けられているが、このインクジェット印刷層4bは、インクジェ
ット印刷層4aと同様なインクを用いて設けられ、また様々なデザインとすることができる。
前記した外装ケースCの外装ケース本体2は、次のような工程を経て製造することが可能である。
まず、外装ケースCの枠体21の原材料として、図4に示した平板状のカラー鋼板30を準備する。次いで、このカラー鋼板30上(厳密には、カラー鋼板30の塗料層30b上)にインクジェット印刷を施すことにより、図5(a)に示すように、枠体21として形成される予定領域21’に、インクジェット印刷層4(4a)を設ける。ただし、同図(b)に示すように、カシメ部5の予定領域5’およびその周辺の一定領域については、インクジェット印刷層4を設けないようにする。
前記したインクジェット印刷は、たとえば図7(a)に示すようなインクジェットプリンタ8を用いて行なう。インクジェットプリンタ8は、カラー鋼板30を載置支持する載置台81の上側において、プリントヘッド80を互いに直交するx,y方向に移動自在としたものである。プリントヘッド80は、図7(b)に示すように、所定色のインクジェット塗料を微滴化してカラー鋼板30に向けて吹き付ける複数のインクジェットノズル82を具備しており、この点は従来既知のものと同様であるが、本実施形態では、一対の紫外線光源83(83a,83b)がさらに具備されている。
たとえば、主走査方向としての同図のx1方向にプリントヘッド80を移動させながらインクジェット印刷を施す際には、主走査方向後側の紫外線光源83aを発光させ、インクジェット印刷がなされた直後の領域に紫外線を照射させる。インクジェット印刷層4には、紫外線硬化樹脂が含有されているため、前記した紫外線の照射によりインクジェット印刷層4を迅速に硬化(後述の滲みを生じない程度の硬化)させることが可能である。したがって、色彩が相違する未硬化状態のインクジェット印刷層4どうしが混ざり合って、滲みを生じるといった不具合を防止することができる。インクジェット印刷を、前記したx1方向とは反対方向に進めていく際には、紫外線光源83aに代えて、紫外線光源83bを発光させることにより、前記したのと同様な作用が得られる。
カラー鋼板30への前記したインクジェット印刷を終えた後には、カラー鋼板30を加熱し、インクジェット印刷層4を乾燥させつつ、このインクジェット印刷層4に含有されている熱硬化性樹脂を硬化させる。この加熱は、たとえば加熱炉を利用して行なう。このような処理により、インクジェット印刷層4の強度を高め、耐候性などに優れたものとすることができる。
次いで、図6に示すように、前記したカラー鋼板30に打ち抜きプレス加工を施すことにより、枠体中間品21’を取り出す。また、この枠体中間品21’に曲げ加工などのプレス加工をさらに施すことにより、図3に示した形態の枠体21を製作する。その後は、枠体21のフランジ部23と背板24とにカシメ部5を設けるカシメ加工を施すことにより、枠体21と背板24とを接合する。
前記したカシメ加工は、図8に示すように、カシメ用の凸部70aおよび凹部70bを有する一対のカシメ用型7a,7bを用いて行なわれる。ここで、フランジ部23には、インクジェット印刷層4が設けられていない領域が確保されているが、この領域がカシメ対象領域(カシメ部5の予定領域5’)とされる。このことによる利点については、後述する。
前記したカシメ加工に前後して、枠体21に底板25を取付けることにより、外装ケー
ス本体2の組み立てを完了することができる。カバー体3については、原材料となるカラー鋼板にインクジェット印刷を施し、かつその後にプレス加工を施して製作することができる。
次に、前記した外装ケースC、および温水ユニットUの作用について説明する。
まず、外装ケース本体2にはインクジェット印刷層4が設けられているため、温水ユニットUをデザイン性に優れたものとすることが可能である。インクジェット印刷層4は、既述したようなインクジェットプリンタ8を用いて簡易に設けることが可能であり、たとえばスプレイ方式による塗装とは異なり、マスキング処理や塗料の色合わせなどは不要であって、熟練も必要とされない。したがって、作業性、生産性を良好にすることが可能である。また、インクジェット印刷層4によって表わされるデザインの変更も容易であり、少量多品種生産にも適する。さらに、インクジェット印刷によれば、インク塗料の無駄も無く、または少なく、環境負荷も小さい。インクジェット印刷層4の下地は、カラー鋼板3の塗料層30bであるため、仮に、インクジェット印刷層4が設けられていない箇所を設けた場合であっても、この箇所の見栄えや耐候性などを良好にすることが可能である。
外装ケース本体2のインクジェット印刷層4は、枠体21の周壁部22のみならず、外装ケース本体2の背面側に位置するフランジ部23にも一連に設けられているため、外装ケース本体2の背面側の体裁もよくすることが可能である。
一方、既述したように、フランジ部23と背板24との接合は、図8に示したカシメ加工により図られるが、そのカシメ対象領域には、インクジェット印刷層4は設けられていない。したがって、カシメ用型7a,7bとしては、インクジェット印刷層4が設けられていない一般のカラー鋼板30を対象として製作されたものをそのまま用いることが可能である。本実施形態とは異なり、フランジ部23のうち、カシメ対象領域にもインクジェット印刷層4が設けられている場合には、カシメ対象領域全体の厚みが大きくなるため、カシメ用型7a,7bの凸部70aおよび凹部70bの嵌合が浅くなり、フランジ部23と背板24とのカシメが不十分となる虞がある。また、インクジェット印刷層4にクラックなどが発生し、インクジェット印刷層4の他の部分に悪影響を及ぼす虞もある。これに対し、本実施形態によれば、そのような虞を適切に解消することが可能である。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る温水ユニット用の外装ケース、および温水ユニットの各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。また、本発明に係る温水ユニット用の外装ケースの製造方法の各工程の具体的な構成も、種々に変更自在である。
上述の実施形態においては、枠体21のフランジ部23と背板24とを接合する接合手段として、トックスカシメを用いているが、本発明はこれに限定されず、トックスカシメとは異なるカシメ手段を採用してもよい。リベットによる接合を図ってもよい。さらには、スポット溶接などの溶接手段を採用してもよい。
上述の実施形態においては、複数の金属板部品どうしを接合する接合工程の例として、枠体21のフランジ部23と背板24とを接合する例が挙げられているが、本発明はこれに限定されず、接合対象となる金属板部品の具体的な種類、部位は限定されない。要は、外装ケースを構成する複数の金属板部品であればよい。金属板部品は、金属板を原材料とするものであるが、この金属板は、カラー鋼板に限定されず、たとえば単なるステンレス鋼板や、アルミ板などの他の金属板を原材料とすることが可能である。
本発明に係る温水ユニットは、給湯装置など、温水生成用の温水機器を外装ケース内に
収容したものに代えて、貯湯タンクなどの温水貯留用の温水機器が外装ケース内に収容された貯湯タンクユニットなどとして構成とすることもできる。したがって、外装ケースとしても、前面開口状の外装ケース本体と、その前面開口部を塞ぐカバー体とを組み合わせたものに限定されない。
U 温水ユニット
C 外装ケース
1 温水機器
2 外装ケース本体
21 枠体(金属板部品)
22 周壁部
23 フランジ部
24 背板(金属板部品)
20 開口部
3 カバー体
30 カラー鋼板
4(4a,4b) インクジェット印刷層
5 カシメ部(接合加工部)

Claims (3)

  1. 周壁部を有する枠体およびこの枠体の後部開口部を塞ぐ背板を備え、かつこれら枠体および背板が接合加工部を介して互いに接合されている前面開口状の金属製の外装ケース本体を製造するケース本体製造工程と、
    前記外装ケース本体の外面領域の少なくとも一部に塗装を施す塗装工程と、
    有しており、
    温水生成用または温水貯留用の温水機器を内部に収容するのに用いられる外装ケースを製造するための方法であって、
    前記ケース本体製造工程は、平板状の金属板に曲げ加工を施して前記枠体を形成するとともに、この枠体の後部周縁には、前記背板の外面に重ねるための内向き屈曲状のフランジ部を連設するプレス工程、および前記フランジ部と前記背板との複数箇所に前記接合加工部を設ける接合工程を含み、
    前記塗装工程は、インクジェット印刷工程を含み、かつこのインクジェット印刷工程は、前記プレス工程および前記接合工程よりも前に実施するとともに、前記平板状の金属板のうち、前記外装ケース本体の周壁部の外面に相当する箇所の略全域、および前記フランジ部の外面に相当する領域のうち、前記接合加工部が設けられる予定領域を除く略全域にインクジェット印刷を施す工程であることを特徴とする、温水ユニット用の外装ケースの製造方法。
  2. 周壁部を有する枠体およびこの枠体の後部開口部を塞ぐ背板を備え、かつこれら枠体および背板が接合加工部としてのカシメ部を介して互いに接合されている前面開口状の金属製の外装ケース本体と、
    この外装ケース本体の外面領域の少なくとも一部に設けられた塗装膜と、
    を備えており、
    温水生成用または温水貯留用の温水機器を内部に収容するのに用いられる温水ユニット用の外装ケースであって、
    前記枠体の後部周縁には、前記背板の外面側に重なる内向き屈曲状のフランジ部が連設され、かつこれらフランジ部と前記背板との複数箇所に前記カシメ部が設けられており、
    前記塗装膜は、インクジェット印刷層を含み、かつこのインクジェット印刷層は、前記枠体の前記周壁部の外面の略全域、および前記フランジ部のうち、前記カシメ部を除く略全域に設けられていることを特徴とする、温水ユニット用の外装ケース
  3. 請求項2に記載の温水ユニット用の外装ケースを備えていることを特徴とする、温水ユニット。
JP2017228096A 2017-09-25 2017-11-28 温水ユニット用の外装ケースの製造方法、温水ユニット用の外装ケースおよび温水ユニット Active JP7035484B2 (ja)

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