JP7031518B2 - 電磁ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁ブレーキ装置に関し、特に、連続鋳造設備における鋳型の下方に介在物が進入するのを抑制するために用いて好適なものである。
図6は、鋳片を製造する際に用いられる連続鋳造設備の概略構成の一例を示す図である。尚、各図において、X軸、Y軸、Z軸は、各図の向きを示す。○の中に●が付されているものは、紙面の奥側から手前側に向かう方向を示し、○の中に×が付されているものは、紙面の手前側から奥側に向かう方向を示す。また、各図において、説明および表記の都合上、説明に必要な部分のみを必要に応じて簡略化または省略化して示す。
図6(a)は、連続鋳造設備を、その軸を通り、鋳型630の幅方向(X軸方向)および鋳型630の高さ方向(Z軸方向)に沿うように切った場合の概略構成を示す。図6(b)は、連続鋳造設備を、その軸を通り、鋳型630の厚み方向(Y軸方向)および鋳型630の高さ方向(Z軸方向)に沿うように切った場合の概略構成を示す。
図6において、連続鋳造機は、タンディッシュ610と、浸漬ノズル620と、鋳型(モールド)630と、ピンチロール641~644と、電磁ブレーキ装置650とを有する。
タンディッシュ610は、取鍋から供給された溶鋼(金属溶湯)Mを一時的に貯留する。
鋳型630は、タンディッシュ610と間隔を有して、タンディッシュ610の下方に配置される。鋳型630は、例えば、2つの短辺部631、632と、2つの長辺部633、634と、を有する。2つの短辺部631、632は、鋳型630の幅方向(X軸方向)において相互に対向するように間隔を有して配置される。2つの長辺部633、634は、鋳型630の厚み方向(Y軸方向)において相互に対向するように間隔を有して配置される。2つの長辺部633、634と2つの短辺部631、632とにより囲まれる領域は、中空の直方体形状の領域になる。この領域が、鋳型630の内部の領域になる。
浸漬ノズル620は、タンディッシュ610に貯留されている溶鋼Mを鋳型630の内部に注入する。浸漬ノズル620は、その基端がタンディッシュ610の底面に位置すると共に、先端側の所定の領域が鋳型630の内部に位置するように配置される。また、浸漬ノズル620の内部とタンディッシュ610の内部は連通している。尚、タンディッシュ610から浸漬ノズル620に供給される溶鋼Mの供給量は、スライディングノズルまたはストッパーにより調節される。
鋳型630の内部の溶鋼にはパウダー660が随時添加される。パウダー660の薄膜は、鋳型630の内部の溶鋼の表面に加え、鋳型630の内壁面と凝固殻671、672との間にも存在する。このようにしてパウダー660を添加することにより、溶鋼の保温と、溶鋼の酸化の防止と、溶鋼中の介在物の吸収と、凝固殻671、672の潤滑性の確保と、溶鋼の熱の抜熱の調整とを行う。
鋳型630から下方に引き出された鋼の搬送経路に沿うように、複数対のピンチロール641~644が配置される。尚、図6では、二対のピンチロール641~644のみを示す。しかしながら、実際には、搬送経路の長さに応じて、より多くのピンチロールが配置される。ピンチロール641~644の外側には、不図示の複数の冷却スプレーが配置される。複数の冷却スプレーは、鋳型630から下方に引き出された鋼を冷却するための冷却水を当該鋼に対して噴射する。
このように、鋳型630の内部の注入された溶鋼は、鋳型630で冷却され、その表面から凝固殻671、672が形成されて凝固する。表面は凝固殻671、672となっているが内部は凝固していない鋼が、ピンチロール641~644によって挟まれながら鋳型630の下端部から連続的に引き出される。このようにして鋳型630から引き出される過程で、冷却スプレーから噴射される冷却水によって鋼の冷却を進めることで、内部まで鋼を凝固させる。このようにして凝固した鋼は、連続鋳造機の下流側で所定の大きさに切断され、スラブ、ブルーム、ビレット等、断面の形状が異なる鋳片が製造される。
以上のようにして連続鋳造機で鋳片を製造する際に、気泡やアルミナ等の介在物が溶鋼の流動によって溶鋼の表面に浮上せず(パウダー660に吸着されず)溶鋼の内部に進入し、その状態で鋼が鋳型630から引き出されると、当該介在物に起因して鋳片の内部に欠陥が生じる。この欠陥は、鋼材の機械的特性を低下させる等、鋼材の品質に影響を及ぼす。
そこで、浸漬ノズル620から鋳型630の内部に溶鋼が注入されることにより生じる下向き(Z軸の負の方向)の溶鋼の流速を低減させるために電磁ブレーキ装置650が配置される。電磁ブレーキ装置650は、2つの電磁石651と、652を有する。図6(b)に示すように、電磁石651と、652は、鋳型630の厚み方向(Y軸方向)において鋳型630の長辺部633、634を介して相互に対向するように間隔を有して配置される。電磁石651、652は、同じ構成を有するもので実現することができ、それぞれ、コイルおよび鉄心を有する。この電磁石によって導電体である溶鋼に直流磁界を印加すると、溶鋼の進行方向とは逆向きの電磁力を溶鋼に作用させることができる。従って、溶鋼の下向きの流速を低減させる領域と、鋳型630の高さ方向(Z軸方向)の位置を合わせて電磁石651と、652を配置することにより、溶鋼の下向きの流速を低減させることができる。
電磁ブレーキ装置650によって溶鋼の内部に発生する磁束密度を高くすれば、前述した電磁力を高めることができ、溶鋼の下向きの流速を低減させる効果を大きくすることができる。そこで、特許文献1に記載の技術には、電磁石651と、652を構成する鉄心として、鋳型630の幅方向(X軸方向)に垂直な断面の形状がコの字状の鉄心であって、当該断面が、先端部から根元部になるにつれて大きくなる形状を有する鉄心を用いることが記載されている。
特開2000-197951号公報 特開平5-123841号公報
ところで、電磁石651と、652(鉄心)の、鋳型630の幅方向(X軸方向)の端部付近では、磁束の漏れが生じる。このため、電磁ブレーキ装置650では、鋳型630の内部にある溶鋼の、鋳型630の幅方向(X軸方向)の端部付近の領域における磁束密度が低下する。特許文献1に記載の技術では、溶鋼に発生する磁束密度を高くすることだけを考慮しており、鋳型630の幅方向(X軸方向)の端部付近の領域における磁束の漏れについての検討がなされていない。従って、特許文献1に記載の技術では、鋳型630の内部にある溶鋼の、鋳型630の幅方向(X軸方向)の端部付近の領域における磁束密度の低下を抑制することが容易ではない。このため、鋳型630の幅方向(X軸方向)の全体に亘って、溶鋼の下向きの流速を適切に低減することが容易ではない。特に、特許文献2に記載の技術のように、電磁ブレーキを支持するための支持フレームを、軟磁性材料(軟質磁性材料)を用いて構成し、支持フレームを鉄心の一部として使用する構成の電磁ブレーキ装置では、電磁石651と、652(鉄心)の、鋳型630の幅方向(X軸方向)の端部付近から発生する磁束が、支持フレームの方向に向かい易くなるため、磁束の漏れが大きくなる。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、鋳型の幅方向の全体に亘って、溶鋼の下向きの流速を適切に低減することができる電磁ブレーキ装置を提供することを目的とする。
本発明の電磁ブレーキ装置は、連続鋳造設備の鋳型の内部の溶鋼の下向きの流速を低減させるための電磁ブレーキ装置であって、前記鋳型を介して第1の方向において相互に対向する位置に配置される2つの電磁石と、支持フレームと、を有し、前記2つの電磁石は、鉄心と、当該鉄心に対して巻き回されるコイルと、を有し、前記支持フレームは、軟磁性材料を用いて構成され、前記鉄心と磁気的に結合した状態で、前記第1の方向および第2の方向により定まる仮想的な平面において、前記鋳型および前記電磁石を取り巻くように周回し、前記鉄心の先端面の第2の方向の長さは、前記鉄心の基端面の第2の方向の長さを下回り、且つ、前記鉄心の何れの位置を第1の位置としても、当該第1の位置における、前記鉄心の第2の方向の長さは、当該第1の位置よりも前記基端面側の第2の位置における、前記鉄心の第2の方向の長さ以下であり、前記第1の方向は、前記鋳型の厚み方向であり、前記第2の方向は、前記鋳型の幅方向であり、前記鉄心の先端面は、前記鉄心の第1の方向の両端面のうち、前記鋳型に近い方の面であり、前記鉄心の基端面は、前記鉄心の前記第1の方向の両端面のうち、前記鋳型から遠い方の面であることを特徴とする。
本発明によれば、鋳型の幅方向の全体に亘って、溶鋼の下向きの流速を適切に低減することができる電磁ブレーキ装置を提供することができる。
電磁ブレーキ装置の構成の第1の例を示す図である。 漏れ磁束による磁力線の一例を概念的に示す図である。 磁束密度と幅方向位置との関係の一例を示す図である。 電磁ブレーキ装置の構成の第2の例を示す図である。 電磁ブレーキ装置の構成の第3の例を示す図である。 連続鋳造設備の概略構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。尚、各図において、図6に示す構成と同一の部分については、図6に付した符号と同一の符号を付す。また、以下の説明では、鋳型630の高さ方向を必要に応じてZ軸方向、鋳型630の幅方向(鋳型630をその高さ方向に垂直な方向に切った場合の断面の長辺に沿う方向)を必要に応じてX軸方向、鋳型630の厚み方向(鋳型630をその高さ方向に垂直な方向に切った場合の断面の短辺に沿う方向)を必要に応じてY軸方向と称する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態を説明する。図1は、電磁ブレーキ装置100の構成の一例を鋳型630と共に示す図である。図1(a)は、Z軸方向に垂直な方向に切った場合の電磁ブレーキ装置100の概略構成の一例を示す。図1(b)は、X軸方向に垂直な方向に切った場合の電磁ブレーキ装置100の概略構成の一例を示す。
図1において、鋳型630は、図6に示したものと同じであり、公知の鋳型で実現することができる。鋳型630の短辺部631、632には、それぞれ油圧駆動機構141、142が取り付けられる。油圧駆動機構141、142は、X軸方向における短辺部631、632の位置を調整するためのものである。短辺部631、632のX軸方向における位置を調整することにより、鋳造幅が調整される。図1に示すX軸方向における短辺部631、632の位置は、鋳型630の最大鋳造幅X2のときの位置であるものとする。鋳型630の最大鋳造幅X2は、設計上、鋳型630において鋳造することができる鋳片の幅(X軸方向の長さ)の最大値である。即ち、鋳型630の最大鋳造幅X2は、X軸方向における短辺部631、632の内壁面の間隔の最大値である。従って、短辺部631を、図1(a)に示す位置よりもX軸の負の方向側の位置に移動させて鋳造することはできず、同様に、短辺部632を、図1(a)に示す位置よりもX軸の正の方向側の位置に移動させて鋳造することはできないものとする。尚、油圧駆動機構141、142は、公知のもので実現することができる(特許文献2を参照)。
電磁ブレーキ装置100は、電磁石110、120と、支持フレーム130とを有する。
電磁石110、120は、Y軸方向において鋳型630の長辺部633、634を介して相互に対向するように間隔を有して配置される。電磁石110と、120は、連続鋳造設備の軸(鋳型630の軸)を回転軸として略2回対称となる位置に配置される。ここで、連続鋳造設備の軸(鋳型630の軸)は、図1(a)において鋳型630の内部の矩形の中心を通り、Z軸方向に延びる軸である。電磁石110は、コイル111と、鉄心112とを有する。電磁石120は、コイル121と、鉄心122とを有する。
鉄心112は、鋳型630(の長辺部633)と間隔を有して相互に対向する位置に配置される。
図1(a)に示すように、鉄心112の先端面P11のX軸方向の長さは、基端面P12のX軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心112の何れの位置を第1の位置としても、当該第1の位置における、鉄心112のX軸方向の長さは、第2の位置における、鉄心112のX軸方向の長さ以下になる。ここで、鉄心112の先端面P11は、鉄心112のY軸方向の両端面のうち、鋳型630(の長辺部633)に近い方の面である。一方、鉄心112の基端面P12は、鉄心112のY軸方向の両端面のうち、鋳型630(の長辺部633)から遠い方の面である。また、第2の位置は、鉄心112の位置であって、第1の位置よりも基端面P12側にある位置である。
また、図1(b)に示すように、鉄心112の先端面P11のZ軸方向の長さは、基端面P12のZ軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心112の何れの位置を第3の位置としても、当該第3の位置における、鉄心112のZ軸方向の長さは、第4の位置における、鉄心112のZ軸方向の長さ以下になる。ここで、第4の位置は、鉄心112の位置であって、第3の位置よりも基端面P12側にある位置である。
本実施形態では、鉄心112は、先端側鉄心部112aと、基端側鉄心部112bとを有する。先端側鉄心部112aおよび基端側鉄心部112bは、直方体形状を有する。先端側鉄心部112aのX軸方向の長さは、基端側鉄心部112bのX軸方向の長さを下回り、先端側鉄心部112aのZ軸方向の長さは、基端側鉄心部112bのZ軸方向の長さを下回る。また、先端側鉄心部112aの中心のX軸方向およびZ軸方向の位置と基端側鉄心部112bの中心のX軸方向およびZ軸方向の位置は、略同じである。また、先端側鉄心部112aのY軸方向の両端面のうちの一方の端面と、基端側鉄心部112bのY軸方向の両端面のうちの一方の端面は相互に接触する。
以上のようにして先端側鉄心部112aおよび基端側鉄心部112bを構成することにより、図1(a)に示すように、鉄心112をZ軸方向に沿って見た(Z軸方向から見た(X軸およびY軸により定まるX-Y面を見た))場合に、鉄心112の形状は、X軸方向の両側のそれぞれにおいて、鉄心112の先端面P11が(階段の)上端面となり、基端面P12が(階段の)下端面となる2段の階段形状になる。同様に、図1(b)に示すように、鉄心112をX軸方向に沿って見た(X軸方向から見た(Y軸およびZ軸により定まるY-Z面を見た))場合に、鉄心112の形状は、Z軸方向の両側のそれぞれにおいて、鉄心112の先端面P11が(階段の)上端面となり、基端面P12が(階段の)下端面となる2段の階段形状になる。
先端側鉄心部112aと、基端側鉄心部112bは、軟磁性材料を用いて構成される。先端側鉄心部112aと、基端側鉄心部112bは、例えば、複数の電磁鋼板を積み重ねることにより構成される。先端側鉄心部112aと、基端側鉄心部112bは、磁気的に結合されていれば、一体となっていても、別々の物体であってもよい。
コイル111は、鉄心112に対して巻き回される。鉄心112に対して巻き回すコイル111の巻き数は特に限定されないが、巻き数を多くすると、起磁力を大きくすることができ、電磁石110から発生する磁束の磁束密度を高めることができる(起磁力Vmは、コイルに流れる電流Iとコイルの巻き数Nとの積で表される(Vm=I×N))。従って、例えば、溶鋼に付与する磁束密度の設計値に応じてコイル111の巻き数を決定することができる。また、コイル111のうち、先端側鉄心部112aに対して巻き回される部分の巻き数と基端側鉄心部112bに対して巻き回される部分の巻き数は、例えば、先端側鉄心部112aおよび基端側鉄心部112bの大きさおよび形状に応じて決定することができる。コイル111に直流電流を流すことにより、電磁石110からY軸方向に直流磁界を発生させる。背景技術で説明したように、この直流磁界により、溶鋼の進行方向とは逆向きの電磁力を溶鋼に作用させ、溶鋼の下向きの流速を低減させることができる。
本実施形態では、電磁石110、120は、同じ構成を有するもので実現されるものとする。そうすると、電磁石120の説明は、電磁石110の説明において、電磁石110を電磁石120、鉄心112を鉄心122、先端側鉄心部112aを先端側鉄心部122a、基端側鉄心部112bを基端側鉄心部122b、先端面P11を先端面P21、基端面P12を基端面P22、長辺部633を長辺部34にそれぞれ置き換えたものとなる。また、コイル121の説明は、コイル111の説明において、電磁石110を電磁石120、コイル111をコイル121、鉄心112を鉄心122、先端側鉄心部112aを先端側鉄心部122a、基端側鉄心部112bを基端側鉄心部122bにそれぞれ置き換えたものとなる。従って、ここでは、電磁石120についての詳細な説明を省略する。
支持フレーム130は、電磁石110、120の位置を固定すると共に電磁石110、120の鉄心112、122と磁気的に結合され、コイル111、121に直流電流が流れると、鉄心112、122と共に閉磁路を形成する。支持フレーム130は、軟磁性材料を用いて構成される。支持フレーム130は、例えば、複数の普通鋼の構造体により構成される。また、支持フレーム130は、電磁石110、120を支持できる強度を有するように構成される。支持フレーム130は、電磁石110、120の鉄心112、122とは別のものであり、例えば、支持フレーム130の凹部に鉄心112、122の凸部を嵌めることにより、電磁石110、120を支持フレーム130に取り付けることができる。尚、図1(a)等では、表記および説明の都合上、支持フレーム130と、油圧駆動機構141、142および長辺部633、634とを離して示しているが、支持フレーム130には、油圧駆動機構141、142および長辺部633、634が取り付けられている。
図1(a)に示すように、支持フレーム130は、X軸方向およびY軸方向により定まる仮想的な平面(X-Y平面)において、鋳型630および電磁石110、120を取り巻くように周回する構成となっている。本実施形態では、Z軸方向に沿って見た場合の支持フレーム130の形状が、中空矩形状である場合を例に挙げて示す。支持フレーム130は、例えば、振動テーブルの上に取り付けられる。尚、支持フレーム130自体は、公知の技術で実現することができる(特許文献2等を参照)。
ここで、起磁力Vmと磁束密度Bとの関係は、起磁力Vmが小さい範囲では比例関係が成り立つ。従って、電磁石110、120から発生する磁束密度を高めれば、溶鋼に作用させる電磁力を大きくすることができる。よって、電磁石110、120から発生する磁束密度を高めるために、コイル111、121における起磁力Vm(コイルに流す電流およびコイルの巻き数の少なくとも何れか一方)を大きくすることが考えられる。しかしながら、起磁力Vmが大きくなると、鉄心112、122は磁気飽和を起こし、起磁力Vmの増加量に対する磁束密度Bの増加量はどんどん小さくなる。
そこで、起磁力Vmは同じでも、少しでも鋳型630を貫通する磁束密度Bを増やす手段として、先端面P11、P21の周囲で多くの磁束を増やして、この2つの先端面P11、P12に磁束を集中させることを考える。具体的に磁束を増やすことは、磁束の定義から、磁束が通る断面積の拡大によって実現できる。本実施形態では、鉄心112、122を通る磁束の総量を多くするように、磁束が通る断面積を拡大する。
図1(a)および図1(b)に示すように、鉄心112、122の先端面P11、P21は、鋳型630との取り合い、冶金効果上の磁場印加適正領域や最大鋳造幅X2などにより、それらのX軸方向およびZ軸方向の長さの範囲が決められる。従って、この決められた2つの先端面P11、P21の面積の中により多くの磁束を引き込むためには、隣接する鉄心112b、122bで多くの磁束を作り、鉄心112a、122aに供給させることが必要である。鉄心112a、122aは飽和状態になっており、鉄心112a、122aに供給された磁束の一部は受け取られずに漏れていくが、それでも磁束の総量は供給量の増大に伴い増え、先端面P11、P12を抜けて鋳型630を貫通する。
しかしながら、鉄心112、122を通る磁束の総量を多くするようにしても、X軸方向の両端付近の領域における磁束の漏れ(電磁石110、120(鉄心112、122)から発生する磁束のうち、鋳型630の内部にある溶鋼を貫かずに、鋳型630の外部に漏れてしまう磁束)を低減することができない。磁束の総量の調節と漏れ磁束の低減とは直接には関係しないからである。
そこで、次に、この漏れ磁束の低減に関して説明する。図2は、漏れ磁束による磁力線の一例を概念的に示す図である。
図1(a)に示すように、鉄心112、122は、先端側鉄心部112a、122aと基端側鉄心部112b、122bとに段差がある。このため、基端側鉄心部112b、122bの、X軸の正の方向側の端部側の領域における磁束は、鉄心112、122の外部よりも透磁率が高い先端側鉄心部112a、122aの方向に向かう。一般に、磁束による磁力線FLは、図2に示すように、曲率(曲率半径R)を有し、鉄心112、122へと直進せずに漏れた磁束の磁力線FLもこの曲率を有する。ここで、このような磁束による磁力線FLの或る位置における曲率半径をR、磁力線FLの当該位置における主法線方向の単位ベクトルをn、空気の透磁率をμ0、磁束密度をBとすると、磁力線FLの張力Tは、以下の(1)式で表される。
T=(1/R)(B2/μ0)n ・・・(1)
透磁率μ0は一定であり、磁束密度Bはコイル111、121に流す直流電流に応じて定まる。従って、磁束密度Bが同じで張力Tも同じ磁力線FLは、同じ曲率(曲率半径R)で曲がって漏れることになる。このような磁力線FLの性質から、本実施形態のように、鉄心112、122をZ軸方向に沿って見た場合に、鉄心112、122の形状が階段形状になるようにすれば、鉄心112、122から出る磁束は全体的に鋳型630の中心寄りに向かうようになり、特に磁束が支持フレーム130に向かって漏れる鉄心112、122のX軸方向の両端では、同じ張力の磁力線FLが同じ曲率で、より鋳型630の中心を向くようになるため、磁力線FLは、支持フレーム130の方向に向かうよりも、鉄心112、122間を通るようになり、鉄心112、122間の磁気的結合度が上昇する。こうして、電磁石110、120から磁束が漏れる特性そのものを変化させることで、鋳型630を貫通する磁束を増やすことができ、磁束密度Bを増大させることができる。
以上の観点から、本実施形態では、前述したように、鉄心112、122の先端面P11、P21のZ軸方向の長さが、基端面P12、P22のZ軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心112の何れの位置を第3の位置としても、当該第3の位置における、鉄心112のZ軸方向の長さは、当該第3の位置よりも基端面P12、P22側の第4の位置における、鉄心112のZ軸方向の長さ以下になるようにするだけでなく、以下の構成を採用する。即ち、鉄心112、122の先端面P11、P21のX軸方向の長さが、基端面P12、P22のX軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心112の何れの位置を第1の位置としても、当該第1の位置における、鉄心112のX軸方向の長さは、当該第1の位置よりも基端面P12、P22側の第2の位置における、鉄心112のX軸方向の長さ以下になるようにする。その具体例として本実施形態では、鉄心112、122をX軸方向に沿って見た場合に、Z軸方向の両側のそれぞれにおいて、鉄心112、122の先端面P11、P21が(階段の)上端面となり、基端面P12、P22が(階段の)下端面となる2段の階段形状になるようにするだけでなく、鉄心112、122をZ軸方向に沿って見た場合に、X軸方向の両側のそれぞれにおいて、鉄心112、122の先端面P11、P21が(階段の)上端面となり、基端面P12、P22が(階段の)下端面となる2段の階段形状になるように鉄心112、122を構成する。
以上の効果を実現するために、鉄心112、122を以下のように構成するのが好ましい。
鉄心112、122の先端面P11、P21のX軸方向の長さX1が、鋳型630の最大鋳造幅X2以上(X1≧X2)になるようにするのが好ましく、鉄心112、122の先端面P11、P21のX軸方向の長さX1が、鉄心112、122のY軸方向の間隔(鉄心112、122の先端面P11、P21のY軸方向における距離(間隔))Y1との加算値以上(X1≧X2+Y1)になるようにするのがより好ましい。鉄心112、122の先端面P11、P21から発生する磁束を、前述した曲率半径Rを有した状態で、鋳型630の中心寄りに向かわせることができ、X軸の正の方向側の端部から離れていく磁束を減らすことができるからである。尚、図1、図4、図5において、X1~X5は、一方の鉄心(図1では鉄心112)に対してのみ示し、他方の鉄心(図1では鉄心122)に対しての図示を省略する。
また、鉄心112、122のY軸方向の間隔Y1が、第1のコイル支持フレーム間距離X3以下(Y1≦X3)であるのが好ましい。支持フレーム130への漏れ磁束を減らすことができるからである。ここで、第1のコイル支持フレーム間距離X3は、コイル111、121の、鋳型630に最も近い位置にある部分と、支持フレーム130との間のX軸方向の距離である。
また、第2の鉄心支持フレーム間距離X4が、鉄心112、122のY軸方向の間隔Y1以上であり(X4≧Y1)、且つ、鉄心112、122の先端面P11、P21のX軸方向の長さX1が、鉄心112、122の基端面P12、P22のX軸方向の長さX5未満(X1<X5)であるのが好ましい。ここで、第2の鉄心支持フレーム間距離X4は、コイル111、121の、鋳型630から最も遠い位置にある部分と、支持フレーム130との間のX軸方向の距離である。前述した曲率半径Rが同じ磁力線を、より鋳型630の中心寄りに向かわせ、支持フレーム130へと漏れる磁束を低減できるからである。磁力線FLは、エネルギー最小化の原理から張力Tはできるだけ小さく(曲率半径Rはできるだけ大きくなる)なろうとする。従って、これまで漏れていた磁束が鋳型630の中心寄りに向きが変わったことで支持フレーム130へと漏れていくためには、張力Tが大きく(曲率半径Rが小さく)なるため、より大きいエネルギーを要求することになり、磁束は容易には漏れにくくなる。第2の鉄心支持フレーム間距離X4が、鉄心112、122のY軸方向の間隔Y1との間で、前述した不等号の関係を保つようにしていれば、前述した鉄心112、122間の磁気的結合度を上げる効果を維持することができる。また、第2の支持フレーム間距離X4と、鉄心112、122のY軸方向の間隔Y1との関係は、例えば、設備の制約からも定められる。また、第2の鉄心支持フレーム間距離X4を小さくし過ぎると、基端側鉄心部112b、122bにコイル111、121を巻き回せなくなる。言い換えると、基端側鉄心部112b、122bにコイル111、121を巻き回せる範囲内で(X4≧Y1を満たす範囲で)、鉄心112、122の段差(傾き)を可及的に大きくする(鉄心112、122の先端面P11、P21のX軸方向の長さX1よりも鉄心112、122の基端面P12、P22のX軸方向の長さX5を可及的に大きくする)のが好ましい。
図3は、磁束密度と幅方向位置との関係の一例を示す図である。幅方向位置のY軸方向の位置は、鋳型630のY軸方向の中心の位置であり、幅方向位置のZ軸方向の位置は、鉄心112、122のZ軸方向の中心の位置であり、このようなY軸方向およびZ軸方向の位置のX軸方向における各位置が幅方向位置である。図3において、Cは、鋳型630のX軸方向の中心の位置を示す。E1、E2は、鋳型630の短辺部631、632の内壁面のX軸方向の位置を示す。即ち、位置E1~E2の領域が、鋳型630の内部の領域であることを示す。
グラフ310は、発明例の結果を示し、グラフ320は、比較例の結果を示す。発明例の電磁ブレーキ装置は、本実施形態の電磁ブレーキ装置100である。比較例の電磁ブレーキ装置は、基端側鉄心部112b、122bを先端側鉄心部112a、122aに置き換えて構成したものである。即ち、比較例の電磁ブレーキ装置の鉄心およびコイルは、そのY軸方向に垂直な断面のX軸方向の長さが一定の鉄心である。鉄心およびコイル以外の条件は、発明例と比較例とで異なる点はない。
図3に示すように、比較例では、磁束密度の最大値がB1(この値に到達する前から飽和状態になっている)であるのに対し、発明例では磁束密度の最大値がB2となり、磁束の飽和状態になっているにもかかわらず、磁束密度を大幅に上昇させることができている。また、発明例では、比較例に比べて位置E1、E2付近における磁束密度の低下を抑制できていることが分かる。
以上のように本実施形態では、鉄心112、122の先端面P11、P21のX軸方向の長さが、基端面P12、P22のX軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心112の何れの位置を第1の位置としても、当該第1の位置における、鉄心112のX軸方向の長さは、当該第1の位置よりも基端面P12、P22側の第2の位置における、鉄心112のX軸方向の長さ以下になるように電磁ブレーキ装置100を構成する。従って、鋳型630のX軸方向の全体に亘って、溶鋼の下向きの流速を適切に低減することができる電磁ブレーキ装置を提供することができる。
また、本実施形態では、鉄心112、122の先端面P11、P21のZ軸方向の長さが、基端面P12、P22のZ軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心112の何れの位置を第3の位置としても、当該第3の位置における、鉄心112のZ軸方向の長さは、当該第3の位置よりも基端面P12、P22側の第4の位置における、鉄心112のZ軸方向の長さ以下になるように電磁ブレーキ装置100を構成する。従って、鉄心112、122を通る磁束の総量をより多くすることができる。これにより、溶鋼中の磁束密度を高くすることができ、溶鋼に作用させる電磁力をより大きくすることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を説明する。前述した第1の実施形態では、鉄心112、122を階段状に構成することにより、鉄心112、122の先端面P11、P21のX軸方向・Z軸方向の長さが、基端面P12、P22のX軸方向・Z軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心112の何れの位置を第1の位置・第3の位置としても、当該第1の位置・第3の位置における、鉄心112のX軸方向・Z軸方向の長さは、当該第1の位置・当該第3の位置よりも基端面P12、P22側の第2の位置・第4の位置における、鉄心112のX軸方向・Z軸方向の長さ以下になるようにする場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、鉄心を直線テーパ(線形テーパ)状に構成することにより鉄心の先端面のX軸方向・Z軸方向の長さが、基端面のX軸方向・Z軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心の何れの位置を第1の位置・第3の位置としても、当該第1の位置・第3の位置における、鉄心のX軸方向・Z軸方向の長さは、当該第1の位置・当該第3の位置よりも基端面側の第2の位置・第4の位置における、鉄心のX軸方向・Z軸方向の長さ以下になるようにする場合について説明する。このように本実施形態と第1の実施形態は、電磁ブレーキ装置の電磁石の鉄心の形状が異なることによる構成が主として異なる。従って、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1~図3、図6に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図4は、電磁ブレーキ装置400の構成の一例を鋳型630と共に示す図である。図4(a)は、Z軸方向に垂直な方向に切った場合の電磁ブレーキ装置400の概略構成の一例を示す。図4(b)は、X軸方向に垂直な方向に切った場合の電磁ブレーキ装置400の概略構成の一例を示す。
電磁ブレーキ装置400は、電磁石410、420と、支持フレーム130とを有する。
電磁石410、420は、Y軸方向において鋳型630の長辺部633、634を介して相互に対向するように間隔を有して配置される。電磁石410と、420は、連続鋳造設備の軸(鋳型630の軸)を回転軸として略2回対称となる位置に配置される。電磁石410は、コイル411と、鉄心412とを有する。電磁石420は、コイル421と、鉄心422とを有する。
鉄心412は、鋳型630(の長辺部633)と間隔を有して対向する位置に配置される。
図4(a)に示すように、鉄心412の先端面P31のX軸方向の長さは、基端面P32のX軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心412の何れの位置を第1の位置としても、当該第1の位置における、鉄心412のX軸方向の長さは、当該第1の位置よりも基端面P32側の第2の位置における、鉄心112のX軸方向の長さ以下になる。ここで、鉄心412の先端面P31は、鉄心412のY軸方向の両端面のうち、鋳型630(の長辺部633)に近い方の面である。一方、鉄心412の基端面P32は、鉄心412のY軸方向の両端面のうち、鋳型630(の長辺部633)から遠い方の面である。具体的に本実施形態では、鉄心412をZ軸方向に沿って見た場合の鉄心412の形状が、X軸方向の両側のそれぞれにおいて、基端面P32から先端面P31に向かって一定の傾斜角で先細りとなるように傾斜する直線テーパ状になるようにする。
また、図4(b)に示すように、鉄心412の先端面P31のZ軸方向の長さは、基端面P32のZ軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心412の何れの位置を第3の位置としても、当該第3の位置における、鉄心412のZ軸方向の長さは、当該第3の位置よりも基端面P32側の第4の位置における、鉄心112のZ軸方向の長さ以下になる。具体的に本実施形態では、鉄心412をX軸方向に沿って見た場合の鉄心412の形状が、Z軸方向の両側のそれぞれにおいて、基端面P32から先端面P31に向かって一定の傾斜角で先細りとなるように傾斜する直線テーパ状になるようにする。
鉄心412は、軟磁性材料を用いて構成される。例えば、鉄心412は、複数の電磁鋼板を積み重ねることにより構成される。
コイル411は、鉄心412に対して巻き回される。
本実施形態では、電磁石410、420は、同じ構成を有するもので実現されるものとする。そうすると、電磁石420の説明は、電磁石410の説明において、電磁石410を電磁石420、鉄心412を鉄心422、先端面P31を先端面P41、基端面P32を基端面P42、長辺部633を長辺部634にそれぞれ置き換えたものとなる。また、コイル421の説明は、コイル411の説明において、電磁石410を電磁石420、コイル411をコイル421、鉄心412を鉄心422にそれぞれ置き換えたものとなる。従って、ここでは、電磁石420についての詳細な説明を省略する。
また、鉄心412、422の先端面P31、P41のX軸方向の長さX1、鋳型630の最大鋳造幅X2、第1のコイル支持フレーム間距離X3、第2のコイル支持フレーム間距離X4、鉄心412、422の基端面P32、P42のX軸方向の長さX5、鉄心112、122のY軸方向の間隔Y1の好ましい関係は、第1の実施形態と同じである(X1≧X2、X1≧X2+Y1、Y1≦X3、X4≧Y1、X1<X5)。従って、その詳細な説明を省略する。
以上のように本実施形態では、鉄心412をZ軸方向に沿って見た場合の鉄心412の形状が、基端面P32から先端面P31に向かって一定の傾斜角で先細りとなるように傾斜する直線テーパ状になるようにする。従って、鉄心412、422の、X軸方向の両端部付近からの磁束を、鋳型630のX軸方向の中央寄りにより向かわせ易くすることができる。よって、第1の実施形態で説明した効果をより高めることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態を説明する。本実施形態では、鉄心を曲線テーパ状に構成することにより、鉄心の先端面のX軸方向・Z軸方向の長さが、基端面のX軸方向・Z軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心の何れの位置を第1の位置・第3の位置としても、当該第1の位置・第3の位置における、鉄心のX軸方向・Z軸方向の長さは、当該第1の位置・当該第3の位置よりも基端面側の第2の位置・第4の位置における、鉄心のX軸方向・Z軸方向の長さ以下になるようにする場合について説明する。このように本実施形態と第1、第2の実施形態は、電磁ブレーキ装置の電磁石の鉄心の形状が異なることによる構成が主として異なる。従って、本実施形態の説明において、第1、第2の実施形態と同一の部分については、図1~図4、図6に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図5は、電磁ブレーキ装置500の構成の一例を鋳型630と共に示す図である。図5(a)は、Z軸方向に垂直な方向に切った場合の電磁ブレーキ装置500の概略構成の一例を示す。図5(b)は、X軸方向に垂直な方向に切った場合の電磁ブレーキ装置500の概略構成の一例を示す。
電磁ブレーキ装置500は、電磁石510、520と、支持フレーム130とを有する。
電磁石510、520は、Y軸方向において鋳型630の長辺部633、634を介して相互に対向するように間隔を有して配置される。電磁石510と、520は、連続鋳造設備の軸(鋳型630の軸)を回転軸として略2回対称となる位置に配置される。電磁石510は、コイル511と、鉄心512とを有する。電磁石520は、コイル521と、鉄心522とを有する。
鉄心512は、鋳型630(の長辺部633)と間隔を有して対向する位置に配置される。
図5(a)に示すように、鉄心512の先端面P51のX軸方向の長さは、基端面P52のX軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心512の何れの位置を第1の位置としても、当該第1の位置における、鉄心512のX軸方向の長さは、当該第1の位置よりも基端面P52側の第2の位置における、鉄心512のX軸方向の長さ以下になる。ここで、鉄心512の先端面P51は、鉄心512のY軸方向の両端面のうち、鋳型630(の長辺部633)に近い方の面である。一方、鉄心512の基端面P52は、鉄心512のY軸方向の両端面のうち、鋳型630(の長辺部633)から遠い方の面である。具体的に本実施形態では、鉄心512をZ軸方向に沿って見た場合の鉄心512の形状が、X軸方向の両側のそれぞれにおいて、基端面P52から先端面P51に向かって先端面P51に近い位置であるほど急峻な傾きで(X軸方向の単位長さの変化に対するY軸方向の長さの変化の割合が大きくなるように)先細りとなるように傾斜する曲線テーパ状になるようにする。
また、図5(b)に示すように、鉄心512の先端面P51のZ軸方向の長さは、基端面P52のZ軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心512の何れの位置を第3の位置としても、当該第3の位置における、鉄心512のZ軸方向の長さは、当該第3の位置よりも基端面P52側の第4の位置における、鉄心512のZ軸方向の長さ以下になる。具体的に本実施形態では、鉄心512をX軸方向に沿って見た場合の鉄心512の形状が、Z軸方向の両側のそれぞれにおいて、基端面P52から先端面P51に向かって先端面P51に近い位置であるほど急峻な傾きで(Z軸方向の単位長さの変化に対するY軸方向の長さの変化の割合が大きくなるように)先細りとなるように傾斜する曲線テーパ状になるようにする。このような曲線テーパ状にすることにより、図2に示した漏れ磁束の磁力線FLについて前述したように、張力Tが一定の下では、磁力線FLがある曲率を持って曲がっていく性質に沿って鉄心512の形状が構成されている点で最も優れたものとなっている。
テーパ状の曲線としては、例えば、一定の半径を持った円の一部や、図5(a)において、以下の式を満たすものでもよい。
X=a-a/h[b/(aln3)×ln(2-(Y-h)/h)-1](Y-h)
aは、先端面P51のX軸方向の中心から、先端面P51のX軸方向の端までの長さである。bは、基端面P52のX軸方向の中心(XY座標の原点とする)から、基端面P52のX軸方向の端までの長さである。hは、先端面P51のX軸方向の中心と基端面P52のX軸方向の中心とを結んだ距離である。X、Yは、それぞれX軸、Y軸の値である。また、lnは、自然対数を示す。尚、XY座標の原点は、例えば、連続鋳造設備の軸(鋳型630の軸)の位置とすることもできるが、ここでは式の簡素化のために上述のようにした。また、前述した式において、X、Yの符号を変更することにより、鉄心512、522をZ軸方向に沿って見た場合の鉄心512、522のX軸方向の両端の曲線の形状を表現することができる。さらに、前述した式で、XをZに変数変換することで、XY平面と同様にZY平面において、同様の曲線を与えることができる。
鉄心512は、軟磁性材料を用いて構成される。例えば、鉄心512は、複数の電磁鋼板を積み重ねることにより構成される。
コイル511は、鉄心512に対して巻き回される。
本実施形態では、電磁石510、520は、同じ構成を有するもので実現されるものとする。そうすると、電磁石520の説明は、電磁石510の説明において、電磁石510を電磁石520、鉄心512を鉄心522、先端面P51を先端面P61、基端面P52を基端面P62、長辺部633を長辺部634にそれぞれ置き換えたものとなる。また、コイル521の説明は、コイル511の説明において、電磁石510を電磁石520、コイル511をコイル521、鉄心512を鉄心522にそれぞれ置き換えたものとなる。従って、ここでは、電磁石520についての詳細な説明を省略する。
また、鉄心512、522の先端面P51、P61のX軸方向の長さX1、鋳型630の最大鋳造幅X2、第1のコイル支持フレーム間距離X3、第2のコイル支持フレーム間距離X4、鉄心512、522の基端面P52、P62のX軸方向の長さX5、鉄心112、122のY軸方向の間隔Y1の好ましい関係は、第1の実施形態と同じである(X1≧X2、X1≧X2+Y1、Y1≦X3、X4≧Y1、X1<X5)。従って、その詳細な説明を省略する。
以上のように本実施形態では、鉄心512をZ軸方向に沿って見た場合の鉄心512の形状が、基端面P52から先端面P51に向かって先端面P51に近い位置であるほど急峻な傾きで先細りとなるように傾斜する曲線テーパ状になるようにする。従って、鉄心512、522の、X軸方向の両端部付近からの磁束を、鋳型630のX軸方向の中央寄りにより一層向かわせ易くすることができる。よって、第1の実施形態で説明した効果をより一層高めることができる。
(変形例)
鉄心112、122、412、422、512、522の先端面P11、P21、P31、P41、P51、P61のX軸方向・Z軸方向の長さが、基端面P12、P22、P32、P42、P52、P62のX軸方向・Z軸方向の長さを下回り、且つ、鉄心112、122、412、422、512、522の何れの位置を第1の位置・第3の位置としても、当該第1の位置・第3の位置における、鉄心112、122、412、422、512、522のX軸方向・Z軸方向の長さは、当該第1の位置・当該第3の位置よりも基端面P12、P22、P32、P42、P52、P62側の第2の位置・第4の位置における、鉄心のX軸方向・Z軸方向の長さ以下になるようにする構成は、第1~第3の実施形態で説明した構成に限定されない。例えば、第1~第3の実施形態では、2つの電磁石110、120、410、420、510、520の鉄心112、122、412、422、512、522を同じ形状および大きさとした。しかしながら、2つの電磁石の鉄心の形状および大きさの少なくとも何れか一方を異ならせてもよい。また、例えば、鉄心をZ軸方向に沿って見た場合の鉄心の形状が、基端面から先端面に向かって先端面に近い位置であるほど急峻な傾きで先細りとなるように傾斜する曲線テーパ状になるようにし、鉄心をX軸方向に沿って見た場合の鉄心の形状が、基端面から先端面に向かって先端面に近い位置であるほど緩やかな傾きで先細りとなるように傾斜する曲線テーパ状になるようにしてもよい。
また、第1~第3の実施形態では、鋳片としてスラブを製造(連続鋳造)する場合を例に挙げ、鋳型630が、2つの短辺部631、632と、2つの長辺部633、634と、を有する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、連続鋳造機で製造する鋳片は、スラブに限定されず、ビレットやブルームであってもよい。即ち、鋳型は、(鋳型の)幅方向(X軸方向)において相互に対向するように間隔を有して配置される2つの第1の部分(本実施形態では2つの短辺部631、632に対応)、(鋳型)の厚み方向(Y軸方向)において相互に対向するように間隔を有して配置される2つの第2の部分(本実施形態では2つの長辺部633、634に対応)と、を有していれば、第1の部分のY軸方向の長さが、第2の部分のX軸方向の長さよりも短くなくてもよい。
尚、これまでの説明において、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、それぞれ、第2の方向、第1の方向、第3の方向の一例である。
尚、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100、400、500:電磁ブレーキ装置、110、120、410、420、510、520:電磁石、111、121、411、421、511、521:コイル、112、122、412、422、512、522:鉄心、130:支持フレーム、630:鋳型、631、632:短辺部、641、642:長辺部

Claims (11)

  1. 連続鋳造設備の鋳型の内部の溶鋼の下向きの流速を低減させるための電磁ブレーキ装置であって、
    前記鋳型を介して第1の方向において相互に対向する位置に配置される2つの電磁石と、支持フレームと、を有し、
    前記2つの電磁石は、鉄心と、当該鉄心に対して巻き回されるコイルとを有し、
    前記支持フレームは、軟磁性材料を用いて構成され、前記鉄心と磁気的に結合した状態で、前記第1の方向および第2の方向により定まる仮想的な平面において、前記鋳型および前記電磁石を取り巻くように周回し、
    前記鉄心の先端面の第2の方向の長さは、前記鉄心の基端面の第2の方向の長さを下回り、且つ、前記鉄心の何れの位置を第1の位置としても、当該第1の位置における、前記鉄心の第2の方向の長さは、当該第1の位置よりも前記基端面側の第2の位置における、前記鉄心の第2の方向の長さ以下であり、
    前記第1の方向は、前記鋳型の厚み方向であり、
    前記第2の方向は、前記鋳型の幅方向であり、
    前記鉄心の先端面は、前記鉄心の第1の方向の両端面のうち、前記鋳型に近い方の面であり、
    前記鉄心の基端面は、前記鉄心の前記第1の方向の両端面のうち、前記鋳型から遠い方の面であることを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  2. 前記鉄心を第3の方向に沿って見た場合に、前記鉄心の形状が、前記第2の方向の両側のそれぞれにおいて、前記鉄心の先端面が階段の上端面となり、前記鉄心の基端面が下端面となる階段形状であり、
    前記第3の方向は、前記鋳型の高さ方向であることを特徴とする請求項1に記載の電磁ブレーキ装置。
  3. 前記鉄心を第3の方向に沿って見た場合に、前記鉄心の形状が、前記第2の方向の両側のそれぞれにおいて、前記基端面から前記先端面に向かって先細りとなるように傾斜するテーパ状であり、
    前記第3の方向は、前記鋳型の高さ方向であることを特徴とする請求項1に記載の電磁ブレーキ装置。
  4. 前記鉄心を前記第3の方向に沿って見た場合に、前記鉄心の形状が、前記第2の方向の両側のそれぞれにおいて、前記基端面から前記先端面に向かって、一定の傾斜角で先細り、または、前記先端面に近い位置であるほど前記第2の方向の単位長さの変化に対する前記第1の方向の長さの変化が大きくなるように傾斜するテーパ状であることを特徴とする請求項3に記載の電磁ブレーキ装置。
  5. 前記鉄心の先端面の第3の方向の長さは、前記鉄心の基端面の第3の方向の長さを下回り、且つ、前記鉄心の何れの位置を第3の位置としても、当該第3の位置における、前記鉄心の第3の方向の長さは、当該第3の位置よりも前記基端面側の第4の位置における、前記鉄心の第3の方向の長さ以下であり、
    前記第3の方向は、前記鋳型の高さ方向であることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の電磁ブレーキ装置。
  6. 前記鉄心を前記第2の方向に沿って見た場合に、前記鉄心の形状が、前記第3の方向の両側のそれぞれにおいて、前記鉄心の先端面が階段の上端面となり、前記鉄心の基端面が下端面となる階段形状であることを特徴とする請求項5に記載の電磁ブレーキ装置。
  7. 前記鉄心を前記第2の方向に沿って見た場合に、前記鉄心の形状が、前記第3の方向の両側のそれぞれにおいて、前記基端面から前記先端面に向かって先細りとなるように傾斜するテーパ状であることを特徴とする請求項5に記載の電磁ブレーキ装置。
  8. 前記鉄心を前記第2の方向に沿って見た場合に、前記鉄心の形状が、前記第3の方向の両側のそれぞれにおいて、前記基端面から前記先端面に向かって、一定の傾斜角で先細り、または、前記先端面に近い位置であるほど前記第3の方向の単位長さの変化に対する前記第1の方向の長さの変化が大きくなるように傾斜するテーパ状であることを特徴とする請求項7に記載の電磁ブレーキ装置。
  9. 前記鉄心の先端面の前記第2の方向の長さは、前記鋳型の最大鋳造幅以上であることを特徴とする請求項1~8の何れか1項に記載の電磁ブレーキ装置。
  10. 前記2つの電磁石が有する前記鉄心の前記第1の方向の間隔は、前記コイルの、前記鋳型に最も近い位置にある部分と、前記支持フレームとの間の前記第2の方向の距離以下であることを特徴とする請求項1~9の何れか1項に記載の電磁ブレーキ装置。
  11. 前記コイルの、前記鋳型から最も遠い位置にある部分と、前記支持フレームとの間の前記第2の方向の距離は、前記2つの電磁石が有する前記鉄心の前記第1の方向の間隔以上であることを特徴とする請求項1~10の何れか1項に記載の電磁ブレーキ装置。
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