JP7031181B2 - 窒化ガリウム系膜ならびにその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)結晶相が六方晶または立方晶の少なくともいずれかであり、表面粗さ(Ra)が0.4nm未満、ωスキャンの半価幅が40arcsec以下のピークを有することを特徴とする窒化ガリウム系膜。
(2)結晶相が六方晶であり、表面粗さ(Ra)が0.4nm未満、ωスキャンの半価幅が40arcsec以下であることを特徴とする窒化ガリウム系膜。
(3)結晶相が六方晶であり、極性がN極性であることを特徴とする上記(2)に記載の窒化ガリウム系膜。
(4)結晶相が六方晶であり、極性がGa極性であることを特徴とする上記(2)に記載の窒化ガリウム系膜。
(5)結晶相が立方晶で(111)面に配向しており、表面粗さ(Ra)が0.4nm未満、ωスキャンの半価幅が40arcsec以下であることを特徴とする窒化ガリウム系膜。
(6)スパッタリング法で窒化ガリウム系膜を製造する方法であって、窒化ガリウムを主成分とし、導入ガスにおける、窒素/(窒素+アルゴン)の分圧比が0.7以上の条件でスパッタすることを特徴とする上記(1)に記載の窒化ガリウム系膜の成膜方法。
(7)スパッタリング法で窒化ガリウム系膜を製造する方法であって、窒化ガリウムを主成分とするスパッタリングターゲットを用いて、成膜時のスパッタガス圧力が0.4Pa未満、または成膜時のスパッタガス圧力を0.4Pa以上1.3Pa以下であり、かつ、600℃以上のいずれかでスパッタすることを特徴とする上記(3)に記載の窒化ガリウム系膜の成膜方法。
(8)スパッタリング法で窒化ガリウム系膜を製造する方法であって、窒化ガリウムを主成分とするスパッタリングターゲットを用いて、成膜時のスパッタガス圧力を1.3Paより高く、かつ600℃以上でスパッタすることを特徴とする上記(4)に記載の窒化ガリウム系膜の成膜方法。
(9)スパッタリング法で窒化ガリウム系膜を製造する方法であって、窒化ガリウムを主成分とするスパッタリングターゲットを用いて、成膜時のスパッタガス圧力を0.4Pa以上、かつ0℃以上600℃未満でスパッタすることを特徴とする上記(5)に記載の窒化ガリウム系膜の成膜方法。
(10)上記(1)~(5)のいずれかに記載の窒化ガリウム系膜と基板を含んでなることを特徴とする積層基材。
(11)上記(1)に記載の積層基材を用いることを特徴とする半導体素子。
(12)上記(11)に記載の半導体素子を用いることを特徴とする電子機器。
本発明の六方晶(000-2)N極性窒化ガリウム系膜の製造方法は、窒化ガリウムを主成分とするスパッタリングターゲットを用いて、成膜時のスパッタガス圧力が0.4Pa未満、または成膜時のスパッタガス圧力を0.4Pa以上1.3Pa以下であり、かつ600℃以上のいずれかでスパッタすることを特徴とする。
本発明の立方晶(111)面に配向した窒化ガリウム系膜の製造方法は、窒化ガリウムを主成分とするスパッタリングターゲットを用いて、成膜時のスパッタガス圧力を0.4Pa以上、好ましくは0.5Pa以上、0℃以上600℃未満でスパッタすることを特徴とする。それにより、立方晶を維持したまま、高い配向性で、平坦な膜を得ることが可能となる。
次に、六方晶(0002)Ga極性窒化ガリウム系膜を得るためには、下記の製法を用いることが好ましい。
通常の測定は、一般的な粉末X線回折装置(装置名:UltimaIII、リガク社製)を用いた。XRD測定の条件は、以下のとおりである。
線源 : CuKα線(λ=0.15418nm)
測定モード : 2θ/θスキャン
測定間隔 : 0.01°
発散スリット : 0.5deg
散乱スリット : 0.5deg
受光スリット : 0.3mm
計測時間 : 1.0秒
測定範囲 : 2θ=20°~80°
XRDパターンの同定分析には、XRD解析ソフトウェア(商品名:JADE7、MID社製)を用いた。六方晶はJCPDSNo.00-050-0792を参考にして窒化ガリウム結晶面を確認し、立方晶はJCPDSNo.00-052-0791を参考にし、XRDパターンにて結晶相の同定が難しい場合には、飛行時間型原子散乱表面分析装置(TOFLAS-3000、パスカル社製)を利用して判断した。六方晶については(0002)面、立方晶については(111)面についてその半価幅を測定し、強度比は、六方晶ではI(0002)とI(10-11)について、立方晶ではI(111)/I(220)について、下記の式を用いて算出した。
強度比=I(0002)/I(10-11)(六方晶)
強度比=I(111)/I(220)(立方晶)
分母に相当するピークが検出されない場合は、36~37°のバックグラウンドピーク強度を分母のピークとみなし計算を実施した。
線源 : CuKα線(λ=0.15418nm)
モノクロメーター : Ge(220)
パスファインダー : Crystal3B
測定モード : ωスキャン
測定間隔 : 0.01°(半価幅が360arcsec以下の場合は0.0005°)
計測時間 : 0.5秒
測定範囲 : ω=0°~35°
窒化ガリウム薄膜の極性は、飛行時間型原子散乱表面分析装置(TOFLAS-3000、パスカル社製)を用いて基板を下面とし、上面に成膜面が来るように設置した上で、下記の条件で測定を行った。
プローブ : He(原子散乱)
エネルギー : 3keV
ビーム源~ターゲット間 : 805mm
ターゲット~検出器間 : 395mm
分析室真空度 : 2×10-3Pa以下
測定結果から得られた極点図と表層4層までシミュレーションで得られた各結晶相、極性の極点図を比較することにより、窒化ガリウム薄膜の極性、結晶相を判断した。
走査型プローブ顕微鏡 NanoScopeIIIa(Bruker・AXS製)を用いて、タッピングモードAFMにて2μm×2μmの視野で測定を行った。
ラザフォード後方散乱分光法(RBS法)を用いて下記の条件で測定を行い、各含有量を測定した上で原子量比を計算した。
測定装置 : CEA社製RBS
入射イオン : 2.275MeV 4He++(RBS)
ビーム径 : 1~2mmφ
RBS検出角度 : Normal Angle 160°
: Grazing Angle ~103°
(ターゲット中の酸素含有量測定)
対象物を熱分解させ、酸素・窒素・水素分析装置(Leco社製)を用いて酸素含有量を熱伝導度法により測定した。
成膜した薄膜の厚みは基板部分と膜部分の段差をレーザー顕微鏡VK-X250/260を用いて測定した。
基板は、信光社製(0001)面配向サファイア基板(オフ角:無)、表面粗さ(Ra)0.09nm、2inchφのものを用いた。
スパッタ時にアルゴンを表1の量だけ導入し、成膜したところ、表面粗さ(Ra)が悪化し、求める特性の膜を得ることができなかった。
スパッタ成膜初期にアルゴンのみで10秒間成膜後、表1の条件で成膜を実施したところ、表面粗さ(Ra)が悪化し、求める特性の膜を得ることができなかった。
基板を表面粗さ(Ra)0.20nmのサファイア基板(オフ角:無)に変更し、表1の条件で成膜を実施したところ、所々に突起が現れ、結果として高平坦な膜は得られなかった。
基板は、信光社製(0001)面配向サファイア基板(オフ角:無)、表面粗さ(Ra)0.09nm、2inchφのものを用いた。逆スパッタ処理を実施せず、表1の条件で成膜を実施したところ、表面粗さ(Ra)が悪化し、求める特性の膜を得ることができなかった。
基板は、信光社製(0001)面配向サファイア基板(オフ角:無)、表面粗さ(Ra)0.09nm、2inchφのものを用いた。
基板は、信光社製(0001)面配向サファイア基板(オフ角:無)、表面粗さ(Ra)0.09nm、2inchφのものを用いた。
Claims (12)
- 結晶相が六方晶または立方晶の少なくともいずれかであり、表面粗さ(Ra)が0.4nm未満、ωスキャンの半価幅が40arcsec以下のピークを有し、なおかつ、膜厚が100nm以下であることを特徴とする窒化ガリウム系膜。
- 結晶相が六方晶であり、表面粗さ(Ra)が0.4nm未満、ωスキャンの半価幅が40arcsec以下であることを特徴とする請求項1に記載の窒化ガリウム系膜。
- 結晶相が六方晶であり、極性がN極性であることを特徴とする請求項2に記載の窒化ガリウム系膜。
- 結晶相が六方晶であり、極性がGa極性であることを特徴とする請求項2に記載の窒化ガリウム系膜。
- 結晶相が立方晶で(111)面に配向しており、表面粗さ(Ra)が0.4nm未満、ωスキャンの半価幅が40arcsec以下であることを特徴とする請求項1に記載の窒化ガリウム系膜。
- スパッタリング法で窒化ガリウム系膜を製造する方法であって、窒化ガリウムを主成分とし、導入ガスにおける、窒素/(窒素+アルゴン)の分圧比が0.7以上の条件でスパッタすることを特徴とする請求項1に記載の窒化ガリウム系膜の成膜方法。
- スパッタリング法で窒化ガリウム系膜を製造する方法であって、窒化ガリウムを主成分とするスパッタリングターゲットを用いて、成膜時のスパッタガス圧力が0.4Pa未満、または成膜時のスパッタガス圧力を0.4Pa以上1.3Pa以下であり、かつ、600℃以上のいずれかでスパッタすることを特徴とする請求項3に記載の窒化ガリウム系膜の成膜方法。
- スパッタリング法で窒化ガリウム系膜を製造する方法であって、窒化ガリウムを主成分とするスパッタリングターゲットを用いて、成膜時のスパッタガス圧力を1.3Paより高く、かつ600℃以上でスパッタすることを特徴とする請求項4に記載の窒化ガリウム系膜の成膜方法。
- スパッタリング法で窒化ガリウム系膜を製造する方法であって、窒化ガリウムを主成分とするスパッタリングターゲットを用いて、成膜時のスパッタガス圧力を0.4Pa以上、0℃以上600℃未満でスパッタすることを特徴とする請求項5に記載の窒化ガリウム系膜の成膜方法。
- 請求項1乃至5いずれか一項に記載の窒化ガリウム系膜と基板を含んでなることを特徴とする積層基材。
- 請求項10に記載の積層基材を用いることを特徴とする半導体素子。
- 請求項11に記載の半導体素子を用いることを特徴とする電子機器。
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