JP7029502B2 - 交換工事方法 - Google Patents

交換工事方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7029502B2
JP7029502B2 JP2020153329A JP2020153329A JP7029502B2 JP 7029502 B2 JP7029502 B2 JP 7029502B2 JP 2020153329 A JP2020153329 A JP 2020153329A JP 2020153329 A JP2020153329 A JP 2020153329A JP 7029502 B2 JP7029502 B2 JP 7029502B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control panel
component
signal
elevator
new
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2020153329A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020200191A (ja
Inventor
忍 関根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Elevator Service Holdings Co Ltd
Original Assignee
Japan Elevator Service Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=73743714&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP7029502(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Japan Elevator Service Holdings Co Ltd filed Critical Japan Elevator Service Holdings Co Ltd
Priority to JP2020153329A priority Critical patent/JP7029502B2/ja
Publication of JP2020200191A publication Critical patent/JP2020200191A/ja
Priority to JP2022024253A priority patent/JP2022061507A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7029502B2 publication Critical patent/JP7029502B2/ja
Priority to JP2023173258A priority patent/JP2023171488A/ja
Ceased legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Elevator Control (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Description

この発明は、複数の構成部を備えたエレベーターの当該構成部の交換工事をおこなう交
換工事方法および交換工事に用いる信号変換装置に関する。
従来、複数階建ての建物などに設置されたエレベーターの設備をリニューアルする際は
、エレベーターが設置された昇降路は再利用し、エレベーターを構成する各構成部をすべ
て更新することが多い。具体的には、エレベーターのカゴや、カゴを昇降させる駆動機構
などを更新する。
また、近年の技術の向上により、新技術を用いて制御されるエレベーターは、既設のエ
レベーターよりも格段に優れた機能や性能を備えている。このため、エレベーターのリニ
ューアルに際しては、駆動機構などを制御する制御盤も更新することが多い。制御盤の更
新にともない、駆動機構などの構成部と制御盤とを接続する各種の配線も更新する。
関連する技術として、具体的には、従来、既設の配線通口から昇降路内に延びる案内ス
リーブを昇降路側の導入部で切断し、切断後に残存する案内スリーブに代えて新しい保護
スリーブを設置した配線通口を介して、新しい各種配線を昇降路内に敷設することにより
、特別な穴開け工事をおこなうことなく制御盤から昇降路に各種配線を通すようにした技
術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
特開2006-347681号公報
しかしながら、制御盤の更新をともなうエレベーターのリニューアルに際しては、制御
盤の他に、カゴ、駆動機構、各種配線などの、エレベーターを構成する各部をすべて更新
するまではエレベーターを動作させることができない。このため、上述した特許文献1を
含む従来の技術は、工期が長くなり、エレベーターを使用できない期間が長くなってしま
い、エレベーターの利用者に不便をかけてしまうという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、エレベーターの利用者に
不便をかけることなく、エレベーターのリニューアルをおこなうことができる交換工事方
法および信号変換装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、以下のような構成を有する。
この発明にかかる交換工事方法は、複数の構成部を備えたエレベーターにおいて、当該
構成部と接続して当該構成部を制御する制御盤を、当該制御盤とは別の種類の新制御盤に
交換し、かつ、当該構成部を交換する工事をおこなう交換工事方法であって、前記制御盤
と前記構成部との接続を切り離し、当該制御盤を取り外す第1の工程と、前記構成部が出
力する信号を、当該信号と同じ意味の信号であって、前記新制御盤が理解できる別の信号
へ変換する信号変換装置を、前記構成部に接続するとともに、当該信号変換装置を前記新
制御盤に接続する第2の工程と、前記第2の工程による接続の動作確認をおこなう第3の
工程と、を有する制御盤交換工程と、前記制御盤交換工程による制御盤の交換が完了した
後に、前記構成部の少なくとも一つと前記信号変換装置との接続を切り離し、当該構成部
とは別の構成部であって、前記新制御盤が理解できる信号を出力する新構成部を、前記新
制御盤に接続する第4の工程と、前記第4の工程による接続の動作確認をおこなう第5の
工程と、を有する構成部交換工程と、を含んだことを特徴とする。
また、この発明にかかる交換工事方法は、複数の構成部を備えたエレベーターにおいて
、当該構成部と接続して当該構成部を制御する制御盤を、当該制御盤とは別の種類の新制
御盤に交換し、かつ、当該構成部を交換する工事をおこなう交換工事方法であって、前記
制御盤と前記構成部との接続を切り離し、当該制御盤を取り外す第1の工程と、前記新制
御盤が出力する信号を、当該信号と同じ意味の信号であって、前記構成部が理解できる別
の信号へ変換する信号変換装置を、前記構成部に接続するとともに、当該信号変換装置を
前記新制御盤に接続する第2の工程と、前記第2の工程による接続の動作確認をおこなう
第3の工程と、を有する制御盤交換工程と、前記制御盤交換工程による制御盤の交換が完
了した後に、前記構成部の少なくとも一つと前記信号変換装置との接続を切り離し、当該
構成部とは別の構成部であって、前記新制御盤が理解できる信号を出力する新構成部を、
前記新制御盤に接続する第4の工程と、前記第4の工程による接続の動作確認をおこなう
第5の工程と、を有する構成部交換工程と、を含んだことを特徴とする。
また、この発明にかかる交換工事方法は、複数の構成部を備えたエレベーターにおいて
、当該構成部と接続して当該構成部を制御する制御盤を、当該制御盤とは別の種類の新制
御盤に交換し、かつ、当該構成部を交換する工事をおこなう交換工事方法であって、前記
制御盤と前記構成部との接続を切り離し、当該制御盤を取り外す第1の工程と、前記構成
部が出力する信号を、当該信号と同じ意味の信号であって、前記新制御盤が理解できる別
の信号へ変換し、かつ、前記新制御盤が出力する信号を、当該信号と同じ意味の信号であ
って、前記構成部が理解できる別の信号へ変換する信号変換装置を、前記構成部に接続す
るとともに、当該信号変換装置を前記新制御盤に接続する第2の工程と、前記第2の工程
による接続の動作確認をおこなう第3の工程と、を有する制御盤交換工程と、前記制御盤
交換工程による制御盤の交換が完了した後に、前記構成部の少なくとも一つと前記信号変
換装置との接続を切り離し、当該構成部とは別の構成部であって、前記新制御盤が理解で
きる信号を出力する新構成部を、前記新制御盤に接続する第4の工程と、前記第4の工程
による接続の動作確認をおこなう第5の工程と、を有する構成部交換工程と、を含んだこ
とを特徴とする。
また、この発明にかかる交換工事方法は、上記の発明において、前記構成部が、前記エ
レベーターの駆動機構であることを特徴とする。
また、この発明にかかる交換工事方法は、上記の発明において、前記構成部が、前記エ
レベーターの乗り場の制御機構であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記
載の交換工事方法。
また、この発明にかかる交換工事方法は、上記の発明において、前記構成部が、前記カ
ゴの制御機構であることを特徴とする。
また、この発明にかかる交換工事方法は、上記の発明において、前記構成部が、前記エ
レベーターのセンサー機構であることを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、エレベーターが備える複数の構成部と、当該
構成部に接続して当該構成部を制御する制御盤との接続が切り離され、当該制御盤が取り
外された後の前記構成部に接続されるとともに、当該制御盤とは別の種類の新制御盤に接
続され、前記新制御盤から前記構成部への下り信号の入力を受け付ける入力部と、前記下
り信号を、当該下り信号と同じ意味の信号であって、前記構成部が理解できる別の信号へ
変換する信号変換部と、前記信号変換部が変換した信号を、前記構成部へ出力する出力部
と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、エレベーターが備える複数の構成部と、当該
構成部に接続して当該構成部を制御する制御盤との接続が切り離され、当該制御盤が取り
外された後の前記構成部に接続されるとともに、当該制御盤とは別の種類の新制御盤に接
続され、前記構成部から前記新制御盤への上り信号の入力を受け付ける入力部と、前記上
り信号を、当該上り信号と同じ意味の信号であって、前記新制御盤が理解できる別の信号
へ変換する信号変換部と、前記信号変換部が変換した信号を、前記新制御盤へ出力する出
力部と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、エレベーターが備える複数の構成部と、当該
構成部に接続して当該構成部を制御する制御盤との接続が切り離され、当該制御盤が取り
外された後の前記構成部に接続されるとともに、当該制御盤とは別の種類の新制御盤に接
続され、前記新制御盤から前記構成部への下り信号および前記構成部から前記新制御盤へ
の上り信号の入力を受け付ける入力部と、前記下り信号を、当該下り信号と同じ意味の信
号であって、前記構成部が理解できる別の信号へ変換し、前記上り信号を、当該上り信号
と同じ意味の信号であって、前記新制御盤が理解できる別の信号へ変換する信号変換部と
、前記信号変換部が変換した下り信号を前記構成部へ出力し、前記信号変換部が変換した
上り信号を前記新制御盤へ出力する出力部と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、上記の発明において、前記入力部が、前記構
成部ごとに接続端子を備えていることを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、上記の発明において、前記出力部が、前記構
成部ごとに接続端子を備えていることを特徴とする。
また、この発明にかかる交換工事方法は、複数の構成部を備えたエレベーターの当該構
成部の交換工事をおこなう交換工事方法であって、前記構成部を制御する制御盤を、当該
制御盤とは別の種類の新制御盤に交換する際に、前記構成部が出力する信号を、当該信号
と同じ意味の信号であって、前記新制御盤が理解できる別の信号へ変換する信号変換装置
を、前記新制御盤と前記構成部との間に接続する信号変換装置接続工程と、前記信号変換
装置接続工程をおこなった後に、前記構成部の少なくとも一つを、別の構成部であって、
前記新制御盤が理解できる信号を出力する新構成部に交換する構成部交換工程と、を含ん
だことを特徴とする。
また、この発明にかかる交換工事方法は、複数の構成部を備えたエレベーターの当該構
成部の交換工事をおこなう交換工事方法であって、前記構成部を制御する制御盤を、当該
制御盤とは別の種類の新制御盤に交換する際に、前記新制御盤が出力する信号を、当該信
号と同じ意味の信号であって、前記構成部が理解できる別の信号へ変換する信号変換装置
を、前記新制御盤と前記構成部との間に接続する信号変換装置接続工程と、前記信号変換
装置接続工程をおこなった後に、前記構成部の少なくとも一つを、別の構成部であって、
前記新制御盤が出力する信号を理解できる新構成部に交換する構成部交換工程と、を含ん
だことを特徴とする。
また、この発明にかかる交換工事方法は、上記の発明において、前記構成部交換工程が
、前記新構成部と前記新制御盤とを、前記信号変換装置を介さずに接続することを特徴と
する。
また、この発明にかかる交換工事方法は、上記の発明において、前記構成部が、前記エ
レベーターの駆動機構であることを特徴とする。
また、この発明にかかる交換工事方法は、上記の発明において、前記構成部が、前記エ
レベーターの乗り場の制御機構であることを特徴とする。
また、この発明にかかる交換工事方法は、上記の発明において、前記構成部が、前記エ
レベーターのカゴの制御機構であることを特徴とする。
また、この発明にかかる交換工事方法は、上記の発明において、前記構成部が、前記エ
レベーターのセンサー機構であることを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、エレベーターが備える複数の構成部を制御す
る制御盤を、当該制御盤とは別の種類の新制御盤に交換する際に、当該新制御盤と前記構
成部との間に接続され、前記新制御盤から前記構成部への下り信号の入力を受け付ける入
力部と、前記下り信号を、当該下り信号と同じ意味の信号であって、前記構成部が理解で
きる別の信号へ変換する信号変換部と、前記信号変換部が変換した信号を、前記構成部へ
出力する出力部と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、エレベーターが備える複数の構成部を制御す
る制御盤を、当該制御盤とは別の種類の新制御盤に交換する際に、当該新制御盤と前記構
成部との間に接続され、前記構成部から前記新制御盤への上り信号の入力を受け付ける入
力部と、前記上り信号を、当該上り信号と同じ意味の信号であって、前記新制御盤が理解
できる別の信号へ変換する信号変換部と、前記信号変換部が変換した信号を、前記新制御
盤へ出力する出力部と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、上記の発明において、前記入力部が、前記構
成部ごとに接続端子を備えていることを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、上記の発明において、前記出力部が、前記構
成部ごとに接続端子を備えていることを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、上記の発明において、前記構成部が、前記エ
レベーターの駆動機構であることを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、上記の発明において、前記構成部が、前記エ
レベーターの乗り場の制御機構であることを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、上記の発明において、前記構成部が、前記エ
レベーターのカゴの制御機構であることを特徴とする。
また、この発明にかかる信号変換装置は、上記の発明において、前記構成部が、前記エ
レベーターのセンサー機構であることを特徴とする。
この発明にかかる交換工事方法および信号変換装置によれば、エレベーターの利用者に
不便をかけることなく、エレベーターのリニューアルをおこなうことができるという効果
を奏する。
図1は、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法におけるエレベーターの構成を示す説明図である。 図2は、カゴおよびカゴに設けられた操作盤を示す説明図である。 図3は、乗り場および乗り場に設けられた操作盤の構成を示す説明図である。 図4は、信号変換装置のハードウエア構成を示す説明図である。 図5は、信号変換装置の機能的構成を示すブロック図である。 図6は、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の処理手順を示すフローチャート(その1)である。 図7Aは、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の交換過程の概要を示す説明図(その1)である。 図7Bは、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の交換過程の概要を示す説明図(その2)である。 図7Cは、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の交換過程の概要を示す説明図(その3)である。 図7Dは、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の交換過程の概要を示す説明図(その4)である。 図8は、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の処理手順を示すフローチャート(その2)である。 図9Aは、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の交換過程の概要を示す説明図(その5)である。 図9Bは、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の交換過程の概要を示す説明図(その6)である。 図9Cは、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の交換過程の概要を示す説明図(その7)である。 図9Dは、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の交換過程の概要を示す説明図(その8)である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる交換工事方法および信号変換装置の好適
な実施の形態を詳細に説明する。
(エレベーターの構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の対象となるエレベーターの構成に
ついて説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法におけるエレベー
ターの構成を示す説明図である。
図1において、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の対象となるエレベーター
100は、たとえば、ロープ式(トラクション式)のエレベーターによって実現すること
ができる。エレベーター100は、たとえば、複数階建てのビルなどの建物内に設置され
る。
エレベーター100は、人や物品を搭載するカゴ(乗りカゴ)101を備えている。カ
ゴ101は、1台のエレベーター100に1つずつ設けられている。カゴ101は、建物
における各階床を、鉛直方向すなわちカゴ101の移動方向に沿って貫通する昇降路(図
示を省略する)内に設けられている。
昇降路は、側面に、カゴ101の昇降位置をガイドするガイドレール(図示を省略する
)を備えている。また、昇降路は、底部に、万一、カゴ101が落下して底面に衝突した
ときの衝撃を和らげる緩衝器102を備えている。緩衝器102は、バネの弾性力を利用
して衝撃を和らげるバネ式の緩衝器102であってもよく、油圧抵抗を利用して衝撃を和
らげる油入式の緩衝器102であってもよい。緩衝器102は、昇降路の天井面にも設け
られていてもよい。
カゴ101は、ロープ103の一端に連結されている。ロープ103は、つるべ式に滑
車(図示を省略する)および巻上機(トラクションマシン)104に架けられ、他端がカ
ウンタウエイト105に連結されている。ロープ103は、具体的には、たとえば、鋼鉄
製のワイヤーによって実現することができる。
ロープ式のエレベーター100における巻上機104は、たとえば、エレベーター10
0の最上部に設けられた機械室に設置される。巻上機104は、機械室の有無にかかわら
ず、エレベーター100における最上部に設けることができる。あるいは、エレベーター
100が、機械室がないタイプである場合、巻上機104は、エレベーター100におけ
る下部に設けられるものであってもよい。
巻上機104は、たとえば、インバーターを用いて制御されており、カゴ101を停止
させる階床において回転を停止するように制御盤106によって駆動制御される。ロープ
式のエレベーター100においては、巻上機104を駆動することによって発生する、ロ
ープ103と滑車との間の摩擦力(トラクション)を利用して、カゴ101を昇降させる
。巻上機104は、エレベーター100が備える制御盤106によって駆動制御される。
巻上機104は、図示を省略するエンコーダを備えており、制御盤106はエンコーダ
からの出力信号に基づいて、巻上機104の回転速度や回転位置を判断することができる
。エンコーダは、たとえば、アブソリュートエンコーダを用いてもよく、インクリメンタ
ルエンコーダを用いてもよい。
また、エレベーター100は、電磁ブレーキ107、調速機(ガバナマシン)108、
リミットスイッチ109などを備えている。電磁ブレーキ107は、コイルを備え、制御
盤106によって駆動制御されて当該コイルに通電することにより発生する電磁力を利用
して、巻上機104の回転を停止する。電磁ブレーキ107は、巻上機104の回転を停
止した状態を保持することができる。
電磁ブレーキ107は、停電などによって電源の供給が停止した場合に、巻上機104
の回転を制止する。電磁ブレーキ107は、具体的には、たとえば、停電時などコイルへ
の通電が切れたときにスプリングの力で動作して巻上機104の回転を制止する無励磁作
動型の電磁ブレーキ107を用いることができる。
調速機108は、カゴ101の速度超過を検出する。調速機108は、たとえば、ガバ
ナロープ108a、ガバナプーリー108b、回転錘(図示を省略する)などを備えた遠
心調速機によって実現することができる。このような調速機108において、ガバナロー
プ108aは、カゴ101の動作と連動する。ガバナプーリー108bは、ガバナロープ
108aの動作に連動して回転する。
回転錘は、ガバナプーリー108bの回転速度、すなわち、ガバナプーリー108bの
回転に起因する遠心力の大きさに応じて動作する。具体的に、回転錘は、ガバナプーリー
108bの回転速度が速い場合にガバナプーリー108bの外周側に開くように動作し、
ガバナプーリー108bの回転速度が遅い場合にガバナプーリー108bの内周側に閉じ
るように動作する。
リミットスイッチ109は、巻上機104に対する電源の供給/遮断を切り替えるスイ
ッチレバー(図示を省略する)を備えている。スイッチレバーは、平時は巻上機104に
対して電源を供給する位置に位置付けられており、調速機108の回転錘に付勢された場
合に、巻上機104に対する電源の供給を遮断する位置に変位する。
調速機108の回転錘は、カゴ101の昇降速度が、定格速度に対して一定以上の速度
になった場合に、スイッチレバーが巻上機104に対する電源の供給を遮断する位置に変
位するように、スイッチレバーを付勢する。これにより、カゴ101に速度超過が発生し
たときに、巻上機104の動作を停止し、カゴ101を停止させることができる。
さらに、エレベーター100は、非常停止装置を備えていてもよい。非常停止装置は、
カゴ101の動作とガバナロープ108aの動作とが異なる場合、すなわち、ガバナロー
プ108aが停止しているにもかかわらずカゴ101が動作している場合に、カゴ101
の動作を強制的に停止させる。非常停止装置は、公知の各種の技術を用いて容易に実現す
ることができるため、説明を省略する。
カゴ101は、扉101aを備えている。また、カゴ101は、扉101aを開閉させ
るモーター(図示を省略する)や、扉101aの開閉状態を検出する扉開閉センサ(図示
を省略する)、および、操作盤101bなどを備えている。扉101aを開閉させるモー
ターは、制御盤106によって駆動制御されて、扉101aを開閉させる。
扉開閉センサは、扉101aと扉110aとの間に位置するセーフティーシューの状態
に応じて扉101aや扉110aが開状態にあるか閉状態にあるかに応じて出力が変化す
る。扉開閉センサは、たとえば、マイクロスイッチや光電センサなどによって実現するこ
とができる。扉開閉センサは配線を介して制御盤106に接続されており、扉開閉センサ
から出力された信号は当該配線を介して制御盤106に入力される。
昇降路における各階床に対応した位置(乗り場)110には、それぞれ扉110aが設
けられている。乗り場110に設けられた扉110aは、図示を省略するインターロック
などと称される装置で施錠されている。インターロックは、エレベーター100が停止階
に到着した状態でカゴ101が備えるモーターを駆動した場合にのみ、カゴ101の扉1
01aの開閉機構とかみ合って施錠を解放する。これにより、カゴ101が位置する階床
における乗り場110に設けられた扉110aのみを連動して開閉することができる。
各乗り場110には、それぞれ、乗り場呼びボタン111a、カゴ101が位置する階
床などを表示する表示器111bなどを備えた操作盤111が設置されている。操作盤1
11は、それぞれ、操作盤111用の制御基板111cを備え、当該制御基板111cを
介して制御盤106に接続されている。
(カゴ101およびカゴ101に設けられた操作盤101bの構成)
つぎに、カゴ101およびカゴ101に設けられた操作盤101bの構成について説明
する。図2は、カゴ101およびカゴ101に設けられた操作盤101bを示す説明図で
ある。
図2において、操作盤101bは、カゴ101内側の壁面であって、カゴ101の扉1
01aの近傍に設けられている。操作盤101bは、カゴ101の行先階を指定する行先
階ボタンや、扉101aの開閉を支持する扉開閉ボタンなどを含む操作ボタン201を備
えている。また、操作盤101bは、カゴ101が位置する階床などを表示する表示器2
02を備えている。
カゴ101に設けられた操作盤101bは、操作盤101b用の制御基板を備えており
、当該操作盤101b用の制御基板を介して制御盤106に接続されている。操作盤10
1b用の制御基板は、エレベーター100の利用者などによる操作ボタン201に対する
入力操作を受け付けるごとに、当該入力操作に応じた呼び信号を生成し、生成した呼び信
号を制御盤106に出力する。
また、操作盤101b用の制御基板は、たとえば、扉開閉センサの出力に応じた信号を
制御盤106に出力する。また、操作盤101b用の制御基板は、制御盤106から出力
された信号に応じて表示器202を制御し、カゴ101が位置する階床を表示したりする
。操作盤101b用の制御基板は、カゴ101に設けられた照明203の点灯/消灯の切
り替え制御や、監視カメラ204の駆動制御などをおこなってもよい。
また、カゴ101には、インターフォンの端末装置205が設けられている。インター
フォンの端末装置205は、呼出ボタンとマイクとスピーカーとを備えている(いずれも
図示を省略する)。インターフォンの端末装置205におけるマイクやスピーカーは、操
作盤101bに一体的に組み込まれていてもよい。インターフォンの端末装置205は、
操作盤101b用の制御基板と同様に、制御盤106に接続されている。制御盤106に
接続されている。
(乗り場110および乗り場110に設けられた操作盤111の構成)
つぎに、乗り場110および乗り場110に設けられた操作盤111の構成について説
明する。図3は、乗り場110および乗り場110に設けられた操作盤111の構成を示
す説明図である。
各操作盤111が備える乗り場呼びボタン111aは、たとえば、それぞれ、扉110
aの近傍の壁面301などに設けられている。カゴ101が位置する階床などを表示する
表示器111bは、たとえば、それぞれが、扉110aの上部の壁面302などに設けら
れている。表示器111bは、たとえば、図3に示すように、カゴ101が停止しうる階
床とともに、カゴ101が位置する階床を表示する。表示器111bは、カゴ101が位
置する階床のみを表示してもよい。エレベーター100は、表示器111bを備えていな
くてもよい。
制御基板111cは、操作盤101b用の制御基板と同様に、エレベーター100の利
用者などによる乗り場呼びボタン111aに対する入力操作を受け付けるごとに、当該入
力操作に応じた呼び信号を生成し、生成した呼び信号を制御盤106に出力する。
この実施の形態においては、エレベーター100が備える各部のうち、たとえば、制御
盤106に対する信号、いわゆる「上り信号」を出力する各部によって、この発明にかか
る構成部を実現することができる。また、この実施の形態においては、エレベーター10
0が備える各部のうち、たとえば、制御盤106のCPUから出力される信号、いわゆる
「下り信号」にしたがって動作する各部によって、この発明にかかる構成部を実現するこ
とができる。
具体的に、構成部は、たとえば、エレベーター100の駆動機構によって実現すること
ができる。より具体的には、エレベーター100の駆動機構は、たとえば、巻上機104
、電磁ブレーキ107、扉101aを開閉させるモーターなどによって実現することがで
きる。このようなエレベーター100の駆動機構は、制御盤106から出力される下り信
号にしたがって動作する。また、エレベーター100の駆動機構は、さらに、制御盤10
6に対して上り信号を出力するものであってもよい。
また、構成部は、たとえば、エレベーター100の乗り場110の制御機構によって実
現することができる。具体的に、エレベーター100の乗り場110の制御機構は、たと
えば、各乗り場110に設けられた操作盤111(制御基板111c)によって実現する
ことができる。また、構成部は、エレベーター100のカゴ101の制御機構によって実
現することができる。具体的に、エレベーター100のカゴ101の制御機構は、たとえ
ば、カゴ101に設けられた操作盤101bによって実現することができる。
また、構成部は、たとえば、エレベーター100のセンサー機構によって実現すること
ができる。具体的に、エレベーター100のセンサー機構は、たとえば、リミットスイッ
チ109、扉開閉センサなどの各種センサによって実現することができる。これらの各種
センサは、制御盤106に対して上り信号を出力する。
(制御盤106の構成)
つぎに、制御盤106の構成について説明する。制御盤106は、入力端子と、出力端
子と、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、通信
I/F(InterFace)と、を備えている(いずれも図示を省略する)。制御盤1
06が備える各部は、それぞれ、図示を省略するバスによって接続されている。
制御盤106の入力端子は、エレベーター100が備える複数の構成部と制御盤106
のCPUとを接続するハードウエアインターフェースであって、各構成部から出力される
信号の入力を受け付け、入力を受け付けた信号を制御盤106のCPUに出力する。制御
盤106の入力端子は、たとえば、エレベーター100の各構成部が制御盤106に対し
て出力する上り信号の入力を受け付ける。
具体的に、制御盤106の入力端子は、たとえば、操作盤101b用の制御基板や操作
盤101b用の制御基板から出力される呼び信号の入力を受け付ける。また、制御盤10
6の入力端子は、たとえば、エンコーダから出力される信号の入力を受け付ける。また、
制御盤106の入力端子は、たとえば、リミットスイッチ109、扉開閉センサ、電磁ブ
レーキ107の動作に応じて出力が変化するブレーキセンサなどの各種センサから出力さ
れる信号の入力を受け付ける。ブレーキセンサは、たとえば、マイクロスイッチや光電セ
ンサなどによって実現することができる。
制御盤106の出力端子は、エレベーター100が備える複数の構成部と制御盤106
のCPUとを接続するハードウエアインターフェースであって、制御盤106のCPUか
ら出力される下り信号を該当する構成部に出力する。具体的に、制御盤106の出力端子
は、たとえば、制御盤106のCPUによって生成された制御用の下り信号を巻上機10
4、電磁ブレーキ107、カゴ101の扉101aや乗り場110の扉110aを開閉さ
せるモーターなどに対して出力する。
制御盤106のCPUは、エレベーター100が備える複数の構成部を制御し、エレベ
ーター100全体の制御をつかさどる。制御盤106のメモリは、エレベーター100が
備える複数の構成部の制御に用いるプログラムやデータなどを記憶している。制御盤10
6のCPUは、たとえば、入力端子を介して入力された上り信号に基づいて、メモリに記
憶されたプログラムやデータなどを用いた演算処理をおこなう。また、制御盤106のC
PUは、たとえば、演算処理の結果に基づく信号を、出力端子を介して該当する構成部に
出力する。
具体的に、制御盤106のCPUは、たとえば、操作盤101b用の制御基板から出力
される上り信号(呼び信号)に基づいて、巻上機104や電磁ブレーキ107および扉1
01a、105aを開閉させるモーターなどの各構成部に対する制御用の下り信号を生成
し、生成した制御用の下り信号を該当する各構成部に対してそれぞれ出力する。また、制
御盤106のCPUは、たとえば、巻上機104(エンコーダ)やブレーキセンサおよび
扉開閉センサなどの各構成部から出力される上り信号に基づいて、各構成部が正常に動作
したか否かを判断する。また、制御盤106のCPUは、たとえば、操作盤101b用の
制御基板に対して、カゴ101が位置する階床を示す階床信号を含む制御用の下り信号を
出力し、操作盤101bにおいて、カゴ101が位置する階床や移動方向(上昇中か下降
中か)などを表示させる。
通信I/Fは、インターネットなどのネットワークを介して、管理サーバコンピュータ
に接続されている(いずれも図示を省略する)。管理サーバコンピュータは、監視対象と
なるエレベーター100が設置されている場所とは異なる、当該エレベーター100が設
置されている場所から離れた遠隔地に設置されている。管理サーバコンピュータは、たと
えば、エレベーター100の保守管理を担う保守管理会社などに設置することができる。
通信I/Fは、制御盤106のCPUから出力される発報用の信号を、管理サーバコン
ピュータに送信する。発報用の信号は、たとえば、エレベーター100において障害を検
知した場合、エレベーター100の運転モードが変化した場合などに、制御盤106のC
PUから出力される。
また、通信I/Fは、管理サーバコンピュータから送信される診断動作の実行指示など
の各種指示を受信して、制御盤106のCPUに出力する。診断動作は、制御盤106か
らエレベーター100が備える各部に対して、当該各部を所定の順序で動作させる信号を
出力させ、出力させた信号にしたがって当該各部が正常に動作したか否かを示す信号を制
御盤106から出力させることによって実現される。管理サーバコンピュータ130は、
たとえば、定期的(たとえば、月の末日が到来するごと)に診断動作の実行指示を出力す
る。
制御盤106と管理サーバコンピュータとを、通信I/Fを介して、電話回線などの公
衆音声網ではなくインターネットを介して接続することにより、地震などの天災発生時な
どの緊急時に電話回線がパンクすることに起因して、エレベーター100の状況把握が遅
延することを回避することができる。これにより、管理サーバコンピュータを用いてエレ
ベーター100を遠隔監視する状況において、当該エレベーター100の動作に不具合が
生じた場合に迅速な対応をとることができる。
制御盤106は、通信I/Fを介して、さらに、公衆音声網に接続されていてもよい。
公衆音声網は、固定電話網(公衆交換電話網)および携帯電話網を含む。公衆音声網は、
電話線を収容する加入者線交換機、加入者線交換機を束ねる中継交換機、ほかの事業者の
電話網と接続する関門交換機など、図示を省略する複数の交換機によって構成されている
。公衆音声網については、公知の技術であるため説明を省略する。
制御盤106を、通信I/Fを介して公衆音声網に接続することにより、インターフォ
ンの端末装置205と管理センターとの音声通信を実現することができる。この場合、具
体的には、たとえば、PHS(Personal Handy-phone Syste
m)基板によって通信I/Fを実現することができる。
なお、この場合、制御盤106は、PHS基板を用いてデータ通信をおこなってもよい
。すなわち、PHS基板を、音声通信に用いるとともにデータ通信にも用いてもよい。エ
レベーター100の設置場所は固定であるため、PHSを利用した通信をおこなうことに
より、通信の品質を確保するとともに通信にかかるコストを抑えることができる。これに
よって、制御盤106と管理サーバコンピュータとの間におけるデータ通信と、インター
フォンの端末装置205と管理センターとの音声通信と、の両立を安価に実現することが
できる。
(信号変換装置の構成)
つぎに、信号変換装置の構成について説明する。図4は、信号変換装置のハードウエア
構成を示す説明図である。信号変換装置は、制御盤106を、当該制御盤106とは別の
種類の新制御盤106’に交換する際に、当該新制御盤106’と構成部との間に接続さ
れる(図6、図7A~図7Dを参照)。
図4において、信号変換装置400は、入力端子401と、CPU402と、メモリ4
03と、出力端子404と、を備えている。信号変換装置400が備える各部401~4
04は、それぞれ、バス405によって接続されている。
入力端子401は、エレベーター100が備える複数の構成部や新制御盤106’と、
信号変換装置400と、を接続する接続端子(ハードウエアインターフェース)であって
、各構成部や新制御盤106’から出力される信号の入力を受け付け、入力を受け付けた
信号をCPU402に出力する。入力端子401は、構成部ごとに設けられている。また
、入力端子401は、新制御盤106’に対応して設けられている。
具体的に、入力端子401は、たとえば、エレベーター100の各構成部が制御盤10
6へ出力する信号、いわゆる「上り信号」の入力を受け付ける。また、具体的に、入力端
子401は、たとえば、新制御盤106’がエレベーター100の各構成部へ出力する信
号、いわゆる「下り信号」の入力を受け付ける。
CPU402は、信号変換装置400が備える各部を制御し、信号変換装置400全体
の制御をつかさどる。メモリ403は、信号処理に用いるプログラムやデータなどを記憶
している。具体的に、メモリ403は、たとえば、上り信号を新制御盤106’が理解で
きる別の信号に変換する信号変換処理にかかるプログラムやデータなどを記憶している。
また、具体的に、メモリ403は、たとえば、下り信号を各構成部が理解できる別の信
号に変換する信号変換処理にかかるプログラムやデータなどを記憶している。CPU40
2は、入力端子401を介して入力された上り信号や下り信号に対して、メモリ403に
記憶されたプログラムやデータなどを用いて信号変換処理をおこなう。
出力端子404は、エレベーター100が備える複数の構成部や新制御盤106’と、
信号変換装置400と、を接続する接続端子(ハードウエアインターフェース)であって
、CPU402から出力される信号を、該当する構成部や新制御盤106’に出力する。
出力端子404は、構成部ごとに設けられている。また、出力端子404は、新制御盤1
06’に対応して設けられている。
具体的に、出力端子404は、たとえば、新制御盤106’が出力する下り信号であっ
てCPU402が信号変換処理をおこなった下り信号を、該当する各構成部に出力する。
また、具体的に、出力端子404は、たとえば、各構成部が出力する上り信号であってC
PU402が信号変換処理をおこなった上り信号を新制御盤106’に対して出力する。
(信号変換装置400の機能的構成)
つぎに、信号変換装置400の機能的構成について説明する。図5は、信号変換装置4
00の機能的構成を示すブロック図である。図5において、信号変換装置400の各機能
は、構成部側の入力部501と、新制御盤106’側の入力部502と、信号変換部50
3と、新制御盤106’側の出力部504と、構成部側の出力部505と、によって実現
される。
構成部側の入力部501は、エレベーター100の各構成部が制御盤106へ出力する
上り信号の入力を受け付ける。構成部側の入力部501は、たとえば、構成部ごとに設け
られた複数の入力端子401(接続端子)によって実現することができる。新制御盤10
6’側の入力部502は、新制御盤106’がエレベーター100の各構成部へ出力する
下り信号の入力を受け付ける。新制御盤106’側の入力部502は、たとえば、新制御
盤106’に対応して設けられた入力端子401(接続端子)によって実現することがで
きる。
信号変換部503は、構成部側の入力部501によって受け付けた上り信号を、当該上
り信号と同じ意味の信号であって、新制御盤106’が理解できる別の信号へ変換する。
また、信号変換部503は、新制御盤106’側の入力部502によって受け付けた下り
信号を、当該下り信号と同じ意味の信号であって、当該下り信号の出力先となる各構成部
が理解できる別の信号へ変換する。
新制御盤106’側の出力部504は、信号変換部503によって新制御盤106’が
理解できる別の信号へ変換された上り信号を、新制御盤106’へ出力する。新制御盤1
06’側の出力部504は、新制御盤106’に対応して設けられた出力端子404(接
続端子)によって実現することができる。構成部側の出力部505は、信号変換部503
によって各構成部が理解できる別の信号へ変換された下り信号を、該当する各構成部へ出
力する。構成部側の出力部505は、構成部ごとに設けられた複数の出力端子404(接
続端子)によって実現することができる。
(制御盤106の交換手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の処理手順について説明する。図
6は、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の処理手順を示すフローチャートであ
る。図7A~図7Dは、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の交換過程の概要を
示す説明図である。信号変換装置400を用いた、制御盤106の交換手順について説明
する。図6においては、信号変換装置400を用いた、制御盤106の交換手順を示して
いる。図7A~図7Dにおいては、信号変換装置400を用いた、制御盤106の交換過
程の概要を示している。図6および図7A~図7Dにおいては、旧制御盤106を新制御
盤106’に交換する際の交換手順について示している。
新制御盤106’は、新制御盤106’に対する信号の入力を受け付け、入力された信
号に基づく信号を出力する。新制御盤106’は、制御盤106が用いるプログラムとは
異なるプログラミング言語によって記述されたプログラムにしたがって動作する。新制御
盤106’は、マシン語(機械語)、すなわち、「0」と「1」の2値で表現できる電気
的な信号であって、制御盤106が理解できる信号とは別の信号を理解する。
また、新制御盤106’は、制御盤106によって制御される複数の構成部(構成部A
~D)700に対して、制御盤106が出力する信号と同じ意味の信号であって、当該構
成部が理解できる信号とは別の信号を出力する。新制御盤106’は、制御盤106によ
って制御される複数の構成部700に対して、制御盤106が出力する信号と同じように
、当該構成部700が理解できる信号を出力してもよい。
図6において、信号変換装置400を用いた、制御盤106の交換作業に際しては、ま
ず、図7Aに示すように接続されている旧制御盤106と各構成部700との接続を切り
離し、図7Bに示すように旧制御盤106を取り外す(ステップS601)。
つぎに、旧制御盤106が取り外された構成部700に、図7Cに示すように、信号変
換装置400を接続する(ステップS602)。信号変換装置400は、たとえば、昇降
路の壁などに取り付けることができる。そして、ステップS602において構成部700
に接続された信号変換装置400に、図7Dに示すように、新制御盤106’を接続する
(ステップS603)。新制御盤106’は、たとえば、制御盤106の近傍に設置する
その後、動作確認をおこない(ステップS604)、エレベーター100が正常に動作
するか否かを判断する(ステップS605)。ステップS604においては、たとえば、
各構成部700から信号変換装置400を介して新制御盤106’に入力される上り信号
に基づく、新制御盤106’の動作を確認する。具体的には、たとえば、カゴ101の操
作盤101bにおける行先階ボタンを操作し、カゴ101が指定した階床に昇降するか否
かを確認する。
また、ステップS604においては、たとえば、新制御盤106’から信号変換装置4
00を介して入力される下り信号にしたがった各構成部700の動作を確認する。具体的
には、たとえば、乗り場110に設けられた操作盤111を操作し、当該操作に応じて該
当する階床に呼びを発生させ、当該階床にカゴ101が移動するか否かを確認する。
ステップS605においては、ステップS604における確認結果に基づいて、各構成
部700から信号変換装置400を介して新制御盤106’に入力される上り信号に基づ
いて新制御盤106’が動作するかすべての構成部700が動作したか否か、および、新
制御盤106’から信号変換装置400を介して入力された下り信号にしたがって動作し
たか否か、などの結果に基づいて、エレベーター100が正常に動作するか否かを判断す
る。
ステップS605において、エレベーター100が正常に動作する場合(ステップS6
05:Yes)、制御盤106の交換作業を終了する。一方、ステップS605において
、エレベーター100が正常に動作しない場合(ステップS605:No)、接続確認を
おこなう(ステップS606)。
ステップS606においては、たとえば、新制御盤106’から出力した信号にしたが
って動作しなかった構成部700と新制御盤106’との接続状態を確認する。そして、
該当する構成部700と新制御盤106’との接続状態を調整した後、エレベーター10
0が正常に動作するまで、繰り返して、エレベーター100が正常に動作するか否かを判
断する(ステップS605)。
(構成部700の交換手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の処理手順について説明する。図
8は、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の処理手順を示すフローチャートであ
る。図9A~図9Dは、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法の交換過程の概要を
示す説明図である。信号変換装置400を用いた、構成部700の交換手順について説明
する。図8においては、構成部700の交換手順を示している。図9A~図9Dにおいて
は、構成部700の交換過程の概要を示している。図8および図9A~図9Dにおいては
、上記のように交換された新制御盤106’によって信号変換装置400を介して制御さ
れる構成部(旧構成部)700を、新構成部700’に交換する際の交換手順について示
している。
図8において、構成部700の交換作業に際しては、まず、図9Aに示すように、信号
変換装置400と旧構成部700との接続を切り離し(ステップS801)、図9Bに示
すように、新制御盤106’に、取り外した旧構成部700に代わる新構成部700’を
接続する(ステップS802)。これにより、旧構成部700を新構成部700’に交換
することができる。
複数の旧構成部700を新構成部700’に交換する場合、ステップS802において
は、図9Cに示すように、交換対象とする構成部700ごとに、該当する旧構成部700
を信号変換装置400から取り外し、取り外した旧構成部700に代わる新構成部700
’を新制御盤106’に接続する作業をおこなう。
すべての旧構成部700を新構成部700’に交換すると、図9Dに示すように、すべ
ての新構成部700’が新制御盤106’に直接接続され、新制御盤106’と新構成部
700’との間で直接信号のやりとりがおこなわれる。これにより、すべての旧構成部7
00を新構成部700’に交換した後は、信号変換装置400を取り外してもよい。取り
外した信号変換装置400は、別のエレベーター100のリニューアルに再利用すること
ができる。
つぎに、旧構成部700を新構成部700’に交換したエレベーター100の、動作確
認をおこない(ステップS803)、エレベーター100が正常に動作するか否かを判断
する(ステップS804)。ステップS803においては、たとえば、新制御盤106’
から各構成部700に信号を出力し、出力した信号にしたがって各構成部700が動作す
るか否かを確認する。あるいは、ステップS803においては、交換された新構成部70
0’の動作確認のみをおこなってもよい。
また、ステップS803においては、たとえば、各構成部700から出力された信号に
基づいて、新制御盤106’が動作するか否かを確認する。具体的には、たとえば、カゴ
101の操作盤101bにおける行先階ボタンを操作し、カゴ101が指定した階床に昇
降するか否かを確認する。
ステップS805においては、ステップS804における確認結果に基づいて、すべて
の構成部700が、新制御盤106’から出力した信号にしたがって動作したか否かに基
づいて、エレベーター100が正常に動作するか否かを判断する。
ステップS605において、エレベーター100が正常に動作する場合(ステップS8
04:Yes)、構成部700を新構成部700’へ交換する交換作業を終了する。一方
、ステップS804において、エレベーター100が正常に動作しない場合(ステップS
804:No)、接続確認をおこなう(ステップS805)。
ステップS805においては、たとえば、新制御盤106’から出力した信号にしたが
って動作しなかった構成部700と新制御盤106’との接続状態を確認する。そして、
該当する構成部700と新制御盤106’との接続状態を調整した後、エレベーター10
0が正常に動作するまで、繰り返して、エレベーター100が正常に動作するか否かを判
断する(ステップS805)。
このように、構成部700を新構成部700’に交換する交換作業に際して、各構成部
700と新制御盤106’との間に信号変換装置400を接続することにより、制御盤1
06を、制御盤106が用いるプログラムとは異なるプログラミング言語によって記述さ
れたプログラムにしたがって動作する新制御盤106’に交換する場合にも、構成部70
0が出力する信号を新制御盤106’が理解することができる。
また、制御盤106を、制御盤106が用いるプログラムとは異なるプログラミング言
語によって記述されたプログラムにしたがって動作する新制御盤106’に交換する場合
にも、新制御盤106’が出力する信号を構成部700が理解して正確に動作することが
できる。
エレベーター100の保守管理は、たとえば、エレベーター100の制御盤106と点
検用の端末との通信結果に基づいて、保守管理対象とするエレベーター100の運行履歴
を定期的に確認したり、確認した運行履歴に基づいて部品交換をおこなったりすることに
よって実現される。また、エレベーター100の保守管理は、たとえば、制御盤106と
管理サーバコンピュータとの間で定期的に通信をおこない、診断動作を実行させ、診断動
作の結果に応じておこなう部品交換などによって実現される。
このようなエレベーター100の保守管理において、従来、たとえば、各構成部700
を専用のASICによって制御しているエレベーター100において、一部の構成部70
0を新構成部700’に交換したい場合、当該新構成部700’が既設のASICでは制
御できないことが想定される。このような状況においては、新構成部700’は、既設の
ASICによって制御可能なものに限られてしまう。
より具体的には、たとえば、各構成部700を専用のASICによって制御しているエ
レベーター100においては、巻上機を交換対象とする場合、既設の構成部(巻上機)7
00よりも消費電力が低く出力の大きい別の巻上機が存在していても、既設のASICに
よる制限のために別の巻上機に交換することができない。このため、エレベーター100
の管理責任者などは、既設のASICで制御可能な巻上機に交換するか、既設のASIC
を含めたリニューアルをおこなうか、のいずれかを選択せざるを得ず、エレベーター10
0の管理責任者などによる保守管理の自由度が低いという状況があった。
また、エレベーター100の保守管理にかかる制御盤106と点検用の端末との通信、
あるいは、制御盤106と管理サーバコンピュータとの通信は、エレベーター100の製
造元(メーカー)ごとに固有の信号を用いて通信がおこなわれていることが多いという現
状があった。このため、メーカーや当該メーカーと提携するエレベーター管理会社(以下
、適宜「メーカーなど」という)とは独立した独立系のエレベーター100のメンテナン
スサービス会社が保守管理をおこなうことが難しいという現状があった。
エレベーター100の保守管理に際して、メーカーごとに固有の信号を用いた通信をお
こなうという現状においては、構成部700に代える新構成部700’は、エレベーター
100ごとのメーカーなどが指定した範囲内で選択せざるを得ず、エレベーター100の
管理責任者などによる保守管理の自由度が低いという状況があった。
加えて、メーカーごとに固有の信号を用いた通信をおこなうという現状においては、エ
レベーター100ごとのメーカーなどが、エレベーター100の保守管理に要する費用(
保守管理費)を一意に設定しやすく、エレベーター100の管理責任者などが負担する保
守管理費の低減を図ることが難しいという状況があった。
エレベーター100の利用者の安全性や安心感は、エレベーター100の保守点検の頻
度が高いほど高まる傾向にある。一方で、上記のような状況において保守管理費の低減を
図るために、保守点検の頻度を、国土交通省の指針で規定された最低限度あるいはそれに
近い頻度に抑えることによって対応すると、保守管理費の低減と、エレベーター100の
利用者の安全性の向上と、の両立を図ることが難しくなってしまう。
これに対し、この実施の形態の交換工事方法によれば、上述したように、構成部700
から新構成部700’への交換に先立っておこなう制御盤106から新制御盤106’へ
の交換の前に、新制御盤106’と構成部700との間に信号変換装置400を接続する
ことにより、構成部700と新構成部700’とが併存した状態であってもエレベーター
100を動作させることができる。これにより、構成部700から新構成部700’への
交換作業を構成部700ごとに分散しておこない、各交換作業の間にエレベーター100
を動作させることができる。
上述した実施の形態においては、CPUを用いて信号変換処理などの各種の処理を実行
することによって各構成部700を制御するエレベーター100について説明したが、エ
レベーター100の制御はCPUを用いて実現するものに限らない。CPUに代えて、た
とえば、複数の回路を集積した特定の用途向けの集積回路であるASIC(Applic
ation Specific Integrated Circuit)や、製造後に
任意に構成を設定できる集積回路であるFPGA(Field-Programmabl
e Gate Array)などを用いてエレベーター100の制御を実現するようにし
てもよい。
なお、上述した実施の形態においては、ロープ式のエレベーター100について説明し
たが、この発明にかかるエレベーター100は、ロープ式のエレベーター100に限るも
のではない。ロープ式のエレベーター100に代えて、あるいは、ロープ式のエレベータ
ー100に加えて、たとえば、油圧式のエレベーター100であってもよい。
また、上述した実施の形態においては、通信機能を備えた制御盤106を新制御盤10
6’に交換する場合の交換工事方法について説明したが、制御盤106は通信機能を備え
たものに限らない。たとえば、設置時には遠隔監視を想定していなかったなどの理由によ
り通信機能を備えておらず、設置後に別体の通信装置を接続した制御盤106を新制御盤
106’に交換する場合においても、この発明にかかる交換工事方法を適用することがで
きる。この場合、たとえば、制御盤106および通信装置を、新制御盤106’と交換す
る。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法は、制御盤106を
新制御盤106’に交換する際に、構成部700が出力する信号を、当該信号と同じ意味
の信号であって、新制御盤106’が理解できる別の信号へ変換する信号変換装置400
を新制御盤106’と構成部700との間に接続し、その後、構成部700の少なくとも
一つを、新制御盤106’が理解できる信号を出力する新構成部700’に交換するよう
にしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の交換工事方法によれば、制御盤106を新制御盤106
’に交換する前に新制御盤106’と構成部700との間に信号変換装置400を接続す
ることにより、構成部700が出力する信号を、信号変換装置400によって新制御盤1
06’が理解できる別の信号へ変換して、当該新制御盤106’に入力することができる
。これにより、構成部700と新構成部700’とが併存した状態であっても新制御盤1
06’を動作させることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法は、制御盤106を新制御盤106
’に交換する際に、新制御盤106’が出力する信号を、当該信号と同じ意味の信号であ
って、構成部700が理解できる別の信号へ変換する信号変換装置400を新制御盤10
6’と構成部700との間に接続し、その後、構成部700の少なくとも一つを、新制御
盤106’が出力する信号を理解できる新構成部700’に交換するようにしたことを特
徴としている。
この発明にかかる実施の形態の交換工事方法によれば、制御盤106を新制御盤106
’に交換する前に新制御盤106’と構成部700との間に信号変換装置400を接続す
ることにより、新制御盤106’が出力する信号を、信号変換装置400によって構成部
700が理解できる別の信号へ変換して当該構成部700に入力することができる。これ
により、新制御盤106’によって構成部700を制御することができ、構成部700と
新構成部700’とが併存した状態であってもエレベーター100を動作させることがで
きる。
これにより、構成部700から新構成部700’への交換を、たとえば、夜間など、エ
レベーター100の利用頻度が少ない時間帯に複数回(複数日)に分散しておこなうこと
ができる。このため、開始してから完了するまでに日数を要するリニューアル工事であっ
ても、エレベーターの利用者に不便をかけることなく、エレベーターのリニューアルをお
こなうことができる。
また、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法によれば、構成部700と新構成部
700’とが併存した状態、すなわち、一部の構成部700のみを新構成部700’に交
換した状態であってもエレベーター100を動作させることができる。これにより、制御
盤106を新制御盤106’に交換した以降も、使用できる構成部700は交換せずに引
き続き使用することができる。
このように、更新する必要がある構成部700のみを選択的に交換することにより、エ
レベーター100の保守管理に要する保守管理費の計画や管理がしやすくなる。そして、
これにより、たとえば、安全性にかかわる構成部700など特定の構成部700の交換頻
度を高くすることが可能になり、エレベーター100の利用者の安全性の向上を図ること
ができる。
また、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法によれば、制御盤106と新構成部
700’、あるいは、新制御盤106’と構成部700との相性に左右されることなく、
エレベーターのリニューアルを分散しておこなうことができる。これにより、エレベータ
ーの利用者に不便をかけることなく、独立系の保守管理会社が、エレベーター100のメ
ーカーに左右されることなく、メーカーなどと同等の保守管理をおこなうことができる。
また、エレベーター100の管理責任者は、メーカーなどに限定することなく、独立系
の保守管理会社やメーカーなどの複数の業者の中から選定した業者に対してエレベーター
100の保守管理をおこなわせ、エレベーター100の安全性を確保することができる。
このように、独立系の保守管理会社がメーカーなどと同等の保守管理をおこなうことを可
能とすることにより、エレベーター100の安全性を確保した上で、エレベーター100
の保守管理をメーカーなどが独占する場合と比較して、同等の保守管理をおこなうために
費やす経費(保守管理費)の低減を図ることができる。
そして、保守管理費の低減を図ることにより、メーカーなどが保守管理をおこなう場合
と同等の保守管理費でエレベーター100の動作状態などの点検頻度を上げることができ
、より一層のエレベーター100の利用者の安全性の向上を図ることができる。このよう
に、この実施の形態の交換工事方法によれば、保守管理費の低減と、エレベーター100
の利用者の安全性の向上と、の両立を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法は、新構成部700’と新制御盤1
06’とを、信号変換装置400を介さずに接続することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の交換工事方法によれば、信号変換装置400を介さずに
新構成部700’と新制御盤106’とを接続することにより、新構成部700’と新制
御盤106’との間における信号伝達経路を簡略化し、当該信号の劣化を抑制することが
できる。このように、信号の劣化を抑制することにより、たとえば、新構成部700’が
アナログの信号を出力する場合にも、デジタル信号処理をおこなう新制御基板における当
該信号の誤認を防止し、エレベーター100の動作に支障をきたすことを確実に防止する
ことができる。また、信号の劣化を抑制することにより、たとえば、新構成部700’を
確実に制御することができ、エレベーター100の動作に支障をきたすことを確実に防止
することができる。
また、新構成部700’と新構成部700’とを信号変換装置400を介さずに接続す
ることにより、すべての構成部700を新構成部700’に交換した後に、制御盤106
を撤去することができる。これにより、昇降路や機械室などの限られたスペースを有効に
活用することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法は、構成部700が、エレベーター
100の駆動機構、エレベーター100の乗り場110の制御機構、エレベーター100
のカゴ101の制御機構あるいはエレベーター100のセンサー機構であることを特徴と
している。
この発明にかかる実施の形態の交換工事方法によれば、制御盤106との間で信号の入
出力をおこなう構成部700を備えたエレベーター100において、制御盤106を新制
御盤106’に交換しても、制御盤106を新制御盤106’にすることに起因してエレ
ベーター100の動作に支障をきたすことを防止することができる。また、この発明にか
かる実施の形態の交換工事方法によれば、制御盤106を新制御盤106’に交換した後
に、新制御盤106’から出力される信号にしたがって動作する別の構成部700と、制
御盤106から出力される信号にしたがって動作する構成部700と、が併存する場合に
も制御盤106を新制御盤106’にすることに起因してエレベーター100の動作に支
障をきたすことを防止することができる。
このように、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法によれば、エレベーター10
0の動作に支障をきたすことなく、エレベーター100のリニューアルをおこなうことが
できる。
また、この発明にかかる実施の形態の信号変換装置400は、エレベーター100が備
える複数の構成部700を制御する制御盤106を、当該制御盤106とは別の種類の新
制御盤106’に交換する際に、当該新制御盤106’と構成部700との間に接続され
、新制御盤106’から構成部700への下り信号の入力を受け付ける入力部と、下り信
号を、当該下り信号と同じ意味の信号であって、構成部700が理解できる別の信号へ変
換する信号変換部503と、信号変換部503が変換した信号を、構成部700へ出力す
る出力部と、を備えたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の信号変換装置400によれば、制御盤106を新制御盤
106’に交換する際に、当該新制御盤106’と当該構成部700との間に接続される
ことにより、新制御盤106’から出力される下り信号を、当該下り信号と同じ意味の信
号であって構成部700が理解できる別の信号へ変換し、変換した信号を構成部700へ
出力することができる。これにより、制御盤106を新制御盤106’にすることに起因
してエレベーター100の動作に支障をきたすことを防止することができる。
このように、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法によれば、エレベーター10
0の動作に支障をきたすことなく、エレベーター100のリニューアルをおこなうことが
できる。
また、この発明にかかる実施の形態の信号変換装置400は、エレベーター100が備
える複数の構成部700を制御する制御盤106を、当該制御盤106とは別の種類の新
制御盤106’に交換する際に、当該新制御盤106’と構成部700との間に接続され
、構成部700から新制御盤106’への上り信号の入力を受け付ける入力部と、上り信
号を、当該上り信号と同じ意味の信号であって、新制御盤106’が理解できる別の信号
へ変換する信号変換部503と、信号変換部503が変換した信号を、新制御盤106’
へ出力する出力部と、を備えたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の信号変換装置400によれば、制御盤106を新制御盤
106’に交換する際に、当該新制御盤106’と当該構成部700との間に接続される
ことにより、構成部700から出力される上り信号を、当該上り信号と同じ意味の信号で
あって新制御盤106’が理解できる別の信号へ変換し、変換した信号を新制御盤106
’へ出力することができる。これにより、制御盤106を新制御盤106’にすることに
起因して、構成部700と別の構成部700とが併存している場合にも、エレベーター1
00の動作に支障をきたすことを防止することができる。
このように、この発明にかかる実施の形態の交換工事方法によれば、エレベーター10
0の動作に支障をきたすことなく、エレベーター100のリニューアルをおこなうことが
できる。
また、この発明にかかる実施の形態の信号変換装置400は、入力部が、構成部700
ごとに接続端子を備えていることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の信号変換装置400によれば、構成部700ごとに設け
られた接続端子によって入力部を構成することにより、各構成部700からの上り信号の
それぞれを、確実に、当該上り信号と同じ意味の信号であって、新制御盤106’が理解
できる別の信号へ変換して新制御盤106’に入力することができる。これにより、制御
盤106を新制御盤106’にすることに起因してエレベーター100の動作に支障をき
たすことを防止することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の信号変換装置400は、出力部が、構成部700
ごとに接続端子を備えていることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の信号変換装置400によれば、構成部700ごとに設け
られた接続端子によって出力部を構成することにより、各構成部700からの下り信号の
それぞれを、確実に、当該下り信号と同じ意味の信号であって、各構成部700が理解で
きる別の信号へ変換して各構成部700に入力することができる。これにより、構成部7
00と別の構成部700とが併存している場合にも、エレベーター100の動作に支障を
きたすことを防止することができる。
以上のように、この発明にかかる交換工事方法および信号変換装置は、エレベーターの
遠隔監視をおこなう交換工事方法に有用であり、特に、設置後のエレベーターの遠隔監視
をおこなう交換工事方法および信号変換装置に適している。
106 制御盤
106’ 新制御盤
400 信号変換装置
501 入力部(構成部側)
502 入力部(新制御盤側)
503 信号変換部
504 出力部(新制御盤側)
505 出力部(構成部側)
700 構成部
700’ 新構成部

Claims (7)

  1. カゴが一つのみ設けられたエレベーターであって、複数の構成部を備えた当該エレベーターの当該構成部の交換工事をおこなう交換工事方法において、
    前記構成部とシリアル伝送方式によって通信可能に接続され、当該構成部を制御する制御盤を、当該制御盤とは別の種類の新制御盤に交換する際に、前記構成部がシリアル伝送方式によって出力する信号を、当該信号と同じ意味の信号であって、前記新制御盤が理解できるシリアル伝送方式による別の信号へ変換する信号変換装置を、前記新制御盤と前記構成部との間にシリアル伝送方式によって通信可能に接続する制御盤交換・信号変換装置接続工程と、
    前記制御盤交換・信号変換装置接続工程をおこなった後に、前記構成部の少なくとも一つを、当該構成部に代わる別の構成部であって、前記新制御盤が理解できる信号をシリアル伝送方式によって出力する新構成部に交換する構成部交換工程と、
    を含んだことを特徴とする交換工事方法。
  2. カゴが一つのみ設けられたエレベーターであって、複数の構成部を備えた当該エレベーターの当該構成部の交換工事をおこなう交換工事方法において、
    前記構成部とシリアル伝送方式によって通信可能に接続され、当該構成部を制御する制御盤を、当該制御盤とは別の種類の新制御盤に交換する際に、前記新制御盤がシリアル伝送方式によって出力する信号を、当該信号と同じ意味の信号であって、前記構成部が理解できるシリアル伝送方式による別の信号へ変換する信号変換装置を、前記新制御盤と前記構成部との間にシリアル伝送方式によって通信可能に接続する制御盤交換・信号変換装置接続工程と、
    前記制御盤交換・信号変換装置接続工程をおこなった後に、前記構成部の少なくとも一つを、当該構成部に代わる別の構成部であって、前記新制御盤がシリアル伝送方式によって出力する信号を理解できる新構成部に交換する構成部交換工程と、
    を含んだことを特徴とする交換工事方法。
  3. 前記構成部交換工程は、前記新構成部と前記新制御盤とを、前記信号変換装置を介さずにシリアル伝送方式によって通信可能に接続することを特徴とする請求項1または2に記載の交換工事方法。
  4. 前記構成部は、前記エレベーターの駆動機構であることを特徴とする請求項1または2に記載の交換工事方法。
  5. 前記構成部は、前記エレベーターの乗り場の制御機構であることを特徴とする請求項1または2に記載の交換工事方法。
  6. 前記構成部は、前記カゴの制御機構であることを特徴とする請求項1または2に記載の交換工事方法。
  7. 前記構成部は、前記エレベーターのセンサー機構であることを特徴とする請求項1に記載の交換工事方法。
JP2020153329A 2020-09-11 2020-09-11 交換工事方法 Ceased JP7029502B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020153329A JP7029502B2 (ja) 2020-09-11 2020-09-11 交換工事方法
JP2022024253A JP2022061507A (ja) 2020-09-11 2022-02-18 エレベーターのリニューアル方法
JP2023173258A JP2023171488A (ja) 2020-09-11 2023-10-04 エレベーターのリニューアル方法およびエレベーター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020153329A JP7029502B2 (ja) 2020-09-11 2020-09-11 交換工事方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019035016A Division JP6987088B2 (ja) 2017-09-27 2019-02-27 交換工事方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022024253A Division JP2022061507A (ja) 2020-09-11 2022-02-18 エレベーターのリニューアル方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020200191A JP2020200191A (ja) 2020-12-17
JP7029502B2 true JP7029502B2 (ja) 2022-03-03

Family

ID=73743714

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020153329A Ceased JP7029502B2 (ja) 2020-09-11 2020-09-11 交換工事方法
JP2022024253A Pending JP2022061507A (ja) 2020-09-11 2022-02-18 エレベーターのリニューアル方法
JP2023173258A Pending JP2023171488A (ja) 2020-09-11 2023-10-04 エレベーターのリニューアル方法およびエレベーター

Family Applications After (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022024253A Pending JP2022061507A (ja) 2020-09-11 2022-02-18 エレベーターのリニューアル方法
JP2023173258A Pending JP2023171488A (ja) 2020-09-11 2023-10-04 エレベーターのリニューアル方法およびエレベーター

Country Status (1)

Country Link
JP (3) JP7029502B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7334816B2 (ja) * 2017-06-23 2023-08-29 株式会社三洋物産 遊技機

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009215024A (ja) 2008-03-12 2009-09-24 Toshiba Elevator Co Ltd テールコードレス・エレベータシステム
JP2013155013A (ja) 2012-01-31 2013-08-15 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータ制御装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62259973A (ja) * 1986-05-06 1987-11-12 三菱電機株式会社 群管理エレベ−タのリニユアル方法
FI98362C (fi) * 1991-07-16 1997-06-10 Kone Oy Menetelmä hissiryhmän modernisoimiseksi
JP2003081556A (ja) * 2001-09-17 2003-03-19 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータの改修方法
JP5405769B2 (ja) * 2008-06-10 2014-02-05 大和ハウス工業株式会社 接点入出力制御装置
JP2012012161A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータのリニューアル方法及びリニューアルされたエレベータ装置
JP5312525B2 (ja) * 2011-06-09 2013-10-09 中国電力株式会社 情報集配信装置の対向試験装置および対向試験方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009215024A (ja) 2008-03-12 2009-09-24 Toshiba Elevator Co Ltd テールコードレス・エレベータシステム
JP2013155013A (ja) 2012-01-31 2013-08-15 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータ制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023171488A (ja) 2023-12-01
JP2020200191A (ja) 2020-12-17
JP2022061507A (ja) 2022-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9734003B2 (en) Remote monitoring support apparatus
JP2023171488A (ja) エレベーターのリニューアル方法およびエレベーター
JP5599530B1 (ja) 遠隔監視支援装置
JP6329289B1 (ja) 非常用マシンルームレスエレベータ、及び非常用マシンルームレスエレベータの運転方法
JP2008265925A (ja) エレベータの地震監視制御装置
JP6987088B2 (ja) 交換工事方法
WO2019064400A1 (ja) 交換工事方法および信号変換装置
JP4592464B2 (ja) エレベーター用地震時管制運転システム
JP7241087B2 (ja) 交換工事方法
JP7047150B2 (ja) エレベーターの通話管理システムおよび通話管理プログラム
JP2005255272A (ja) エレベータ制御装置
JP2006225068A (ja) エレベータ制御システム
JP2018177475A (ja) エレベーターシステム
WO2015004790A1 (ja) 遠隔監視システムおよび遠隔監視方法
WO2015004791A1 (ja) 遠隔監視システムおよび遠隔監視方法
JP2021172455A (ja) 制御盤の交換工事方法およびベースマウント
JP6193822B2 (ja) 制御基板
JP7475799B2 (ja) エレベーターの監視方法
JP2012051711A (ja) エレベータの運転制御システム
JP6826151B2 (ja) エレベーターの通話管理システム
JP7192081B2 (ja) 遠隔監視支援装置
JP2023023657A (ja) エレベーターの制御盤およびエレベーターの制御方法
JP2023105347A (ja) エレベーターの制御盤
JP2007320757A (ja) エレベータの制御装置
WO2014184886A1 (ja) 遠隔監視支援装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200911

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200929

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210817

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220125

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7029502

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

RVOP Cancellation by post-grant opposition