JP7028749B2 - 多層塗工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基材に活物質を含むスラリーを塗工して電池用極板を製造するための多層塗工装置に関する。
例えば、特許文献1のように、電池用極板は、ロールツーロールで送られる基材に、活物質、バインダー、導電助剤及び溶媒を含むスラリーが塗工され、製造される。このようにして製造された電池用極板において、基材上に形成される活物質を含む層の厚さは、電池の充放電量に直接影響を与えることから、特に高容量型の電池(バッテリ)の場合、基材に塗工するスラリーの膜厚管理は非常に重要となる。つまり、スラリーは、基材の幅方向及び送り方向に沿って均一な厚さで塗工される必要がある。
また、特許文献2に示すように、基材にスラリーを塗布した後の乾燥する工程で溶媒と共にバインダーが塗膜表面上に浮き上がる過程でバインダーが偏在してしまいバインダーが希薄になった部分の結合力や塗膜と基材との間の結合力が低下してしまうことを防ぐため、乾燥後にバインダーが塗膜中に均一な分布となるように基材に近い層のバインダーの含有量を多くして、多層ダイを用いて一度に基材上にスラリーを多層で塗布する方法により、乾燥工程でのバインダーの偏在を低減し乾燥後のスラリー塗膜の結合力を確保する技術が公開されている。
特開平11-233102号公報 特開平11-339772号公報
しかしながら特許文献2に示すように、多層ダイを用いて基材上にスラリーの層を積層する場合、流路中の層毎のスラリーの幅方向の分布は異なってしまう可能性があり、基材上に多層に積層されたスラリーの幅方向の膜厚分布を均一な厚さに調整することが困難になる可能性があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、多層ダイを用いて基材上に平坦度の高い多層の塗膜層を形成することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の多層塗工装置は、スラリーを基材に同時に多層に塗布する多層塗工装置において、スラリーを前記基材に対して吐出する吐出口と、前記吐出口にスラリーを供給する、幅方向に長い複数の流路と、を有し、それぞれの前記流路を経由して前記吐出口から前記基材の表面にスラリーが層状に吐出されるように形成されたダイと、複数の前記流路にスラリーをそれぞれ供給する複数の供給手段と、を備え、スラリーを流出させ、もしくは流入させることにより前記吐出口からのスラリーの吐出量を調整する調整部が、少なくとも隣接する二つの層のスラリーを供給する二つの前記流路のうち、下側の層のスラリーを供給する前記流路に、前記幅方向にわたって複数設けられ、前記調整部は前記下側の層のスラリーを供給する前記流路のスラリーの前記幅方向の流量分布を調整することによって、隣接する二つの層のスラリー間の界面を前記幅方向に波打った形状の面にすることを特徴とする。
こうすることで、少なくとも一つの層のスラリーの幅方向の吐出量を調整部により調整
することにより、生産運転を止めることなく基材に塗布された多層膜全体の幅方向の厚み
分布を調整できる。そして、調整部は隣接する二つの層を供給する二つの流路のうち、下側の層のスラリーを供給する流路に設けられ、この流路のスラリーの幅方向の流量分布を調整することで、隣接する層間の界面を幅方向に波打った形状の面にする。これにより、隣接する層間の界面が平面ではなく幅方向に波打った形状になるため、界面での接触面積が増え、層間の密着性が向上させることができる。
また、前記調整部は一つの前記流路のみに設けられていてもよい。
全ての流路に調整部を設けることなく簡単な構成で多層状のスラリーの全体厚みを調整できる。
また、前記調整部は前記基材の表面に接する層のスラリーを供給する前記流路からスラリーを流出させることにより前記吐出口からのスラリーの吐出量を調整してもよい。
こうすることで、基材の表面に接する層の厚みを薄くする方向で層全体の厚み分布を調整することができる。
また、前記調整部は二つの層のスラリーを供給する前記流路にそれぞれ設けられていてもよい。
二つの層のスラリーの幅方向の厚み分布をそれぞれ調整することにより、相手側の厚み分布調整を加味した厚み分布調整ができるので、全体の厚み分布調整機能が向上する。また、どちらか一方の層のみ、または両方の層のいずれかを選択して調整できるのでスラリーや塗布条件に応じても調整できる。
また、前記二つの層のスラリーを供給するそれぞれの前記流路における前記調整部の配置は、一方の前記流路ともう一方の前記流路とで前記幅方向にずれていてもよい。
二つの層間で、それぞれの調整部の配置を幅方向にずらすことにより、幅方向の調整位置が増えるため、きめ細かな調整ができる。
また、前記調整部は隣接する二つの層のスラリーを供給する前記流路にそれぞれ設けられていてもよい。
隣接する層間で、それぞれ調整部からのスラリーの流出または流入のバランスを変えながら全体の層の幅方向の厚み分布を調整できる。こうすることで、隣接する層間の界面を平面ではなく波打った形状の面にすることができるので、界面での接触面積が増え、層間の密着性が向上する。
本発明によれば、多層ダイを用いて基材上に平坦度の高い多層の塗膜層を形成することができる。
本発明の実施例1の多層塗工装置を説明する図である。 本発明の実施例1の多層ダイを説明する図である。 本発明の実施例1の多層ダイを説明する図である。 本発明の実施例1の多層ダイを説明する図である。 本発明の実施例2の多層塗工装置を説明する図である。 本発明の実施例2の多層塗工装置を説明する図である。 本発明の実施例3の多層塗工装置を説明する図である。 本発明の多層塗工装置に用いる多層ダイの別の形態を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例の多層塗工装置の概略構成を示す説明図である。この多層塗工装置1は、ロールツーロールで送られる金属箔からなる基材2に、活物質、バインダー、導電助剤及び溶媒を含むスラリー3を塗布するための装置である。この多層塗工装置によれば、塗布したスラリー3を乾燥させることで基材2上に活物質を含む層が形成され、この基材2が所定形状に切断され電池用極板となる。基材2上に形成される活物質を含む層の厚さは、電池の充放電量に直接影響を与えることから、基材2に塗布するスラリー3の膜厚管理は非常に重要であり、この多層塗工装置1によれば、以下の実施形態において説明するように、スラリー3は、基材2の送り方向及び幅方向に沿って、塗膜全体の厚さが均一な厚さ、すなわち各層の合計の塗膜量が均一な塗膜量で多層状に塗布される。なお、基材2の幅方向は、基材2の送り方向に直交する方向であり、図1ではY軸方向である。
多層塗工装置1は、基材2の幅方向に沿って長く構成された多層ダイ10と、この多層ダイ10にスラリー3を供給する供給手段30とを備えている。多層ダイ10において、その長手方向を幅方向という。多層塗工装置1では、多層ダイ10と水平方向、すなわち図1のX軸方向に対向するローラ5が設置されており、多層ダイ10の幅方向とローラ5の回転中心線の方向とは平行である。基材2は、このローラ5に案内され、基材2と多層ダイ10(後述の吐出口20)との間隔(隙間)が一定に保たれ、この状態でスラリー3の塗布が行われる。
図2、図3を用いて本実施例の多層ダイ10の一例を説明する。図2(A)は、基材2の送り方向から見た多層ダイ10の幅方向に直交する断面図である。図2(B)は、図2(A)のc矢視図を示す。また、図3(A)に図2(A)のa矢視図を示す。また、図3(B)に、図2(A)のb矢視図を示す。
本実施例の多層ダイ10はスラリー3を二層の状態で基材2に塗布する。多層ダイ10は、先細り形状である第一リップ13aを有する第一分割体13と、先細り形状である第二リップ14aを有する第二分割体14とを、これらの間に第一分割体13側の第一シム板15と、第二分割体14側の第二シム板16と、第一シム板15と第二シム板16の間に位置する仕切り板17とを挟んで、組み合わせた構成からなる。
ここで、第一シム板15と第二シム板16とは本実施例では図4(A)に示すように多層ダイ10の幅方向に長く開口する凹型の切り欠き部を有する均一な厚みの平板であり、その平板の幅方向の外形寸法は、多層ダイ10の幅方向の寸法に等しく、その平板の高さ方向の外形寸法は、多層ダイ10の高さ方向の外形寸法に等しい。ここで、多層ダイ10の高さ方向とは、図2(A)においてX軸方向を指す。
また、仕切り板17は図4(B)に示すような多層ダイ10の幅方向及び高さ方向の寸法に等しい外形寸法を有する均一な厚みの平板である。
第一分割体13には、図2(A)に示すように、多層ダイ10として組み合わされたときに内側となる面に、多層ダイ10の幅方向に長く開口し、幅方向と直交する方向の断面形状が半円状のくぼみが設けられている。その開口寸法は、幅方向が第一シム板15の凹型の切り欠き部の両側の側辺の間の寸法、すなわち図4(A)に示す寸法Wに等しく、高さ方向が第一シム板15の凹型の切り欠き部の高さ方向の寸法、すなわち図4の寸法Lよりも小さい寸法である。また、その開口の高さ方向の始まりの位置は、第一シム板15の凹型の切り欠き部の底の位置に一致している。
上述の幅方向に長く開口するくぼみを有する第一分割体13と第一シム板15と仕切り板17とが組み合わされることによって、第一分割体13に設けられた開口を有するくぼみが第一シム板15を挟んで仕切り板17によって部分的に塞がれ、スラリー3を溜める空間である第一マニホールド11が形成される。
また、第一シム板15が第一分割体13と仕切り板17との間に挟まることにより第一分割体13と仕切り板17との間には第一マニホールド11と連結する隙間が生じる。この隙間を第一スリット18と呼ぶ。
同様にして 第二分割体14には、多層ダイ10として組み合わされたときに内側となる面に、多層ダイ10の幅方向に長く開口し、幅方向と直交する方向の断面形状が半円状のくぼみが設けられている。その開口寸法は、幅方向の寸法が第二シム板16の凹型の切り欠き部の両側の側辺の間の寸法、すなわち図4(A)に示す寸法Wに等しく、高さ方向が、第二シム板16の凹型の切り欠き部の高さ方向の寸法、すなわち図4の寸法Lより小さい寸法である。また、その開口の高さ方向の始まりの位置は、第二シム板16の凹型の切り欠き部の底の位置に一致している。
上述の幅方向に長く開口するくぼみを有する第二分割体14と第二シム板16と仕切り板17とが組み合わされることによって、第二分割体14に設けられた開口を有するくぼみが第二シム板16を挟んで仕切り板17によって部分的に塞がれ、スラリー3を溜める空間である第二マニホールド12が形成される。
また、第二シム板16が第二分割体14と仕切り板17との間に挟まることにより第二分割体14と仕切り板17との間には第二マニホールド12と連結する隙間が生じる。この隙間を第二スリット19と呼ぶ。
ここで、第一スリット18と第二スリット19とは、仕切り板17を挟んで多層ダイ10の高さ方向に平行に形成されている。第一シム板15と第二シム板16とは凹型の形状であり、第一スリット18および第二スリット19のそれぞれ第一マニホールド11、第二マニホールド12と連通する側と反対側の端部は開口となる。この開口を吐出口20と呼ぶ。第一マニホールド11に供給され第一スリット18を通ったスラリーと第二マニホールド12に供給され第二スリット19を通ったスラリーとは吐出口20から吐出される。吐出口20は基材2と対向するように配置される。
第一マニホールド11および第二マニホールド12は、供給手段30からそれぞれ供給されたスラリー3を溜めることができ、第一スリット18および第二スリット19は、第一マニホールド11および第二マニホールド12にそれぞれ溜められているスラリー3を、ロールツーロールで送られる基材2に対して吐出し、この基材2に対してスラリー3を連続的に二層で塗布することができる。ここで、第一マニホールド11から第一スリット18を通って吐出口20までのスラリーの流路を第一流路と呼ぶ。また、第二マニホールド12から第二スリット19を通って吐出口20までのスラリーの流路を第二流路と呼ぶ。
ここで、第一スリット18の幅方向寸法は、図4(A)に示す第一シム板15の凹型の切り欠き部の内寸Wによって決定され、同様に第二スリット19の幅方向寸法は、図4(A)に示す第二シム板16の凹型の切り欠き部の内寸Wによって決定される。上述したように本実施例では第一シム板15と第二シム板16とは同じ形状であるため、第一スリット18の幅方向寸法と第二スリット19の幅方向寸法は、同じ寸法である。また、スリットの厚み寸法はシム板の厚み寸法によって決定されるが、本実施例では第一シム板15と第二シム板16の厚みは同じ厚みであり、第一スリット18と第二スリット19のそれぞれのスリットの幅方向寸法と直交する方向の厚み方向寸法は同じ寸法であるため、第一スリット18と第二スリット19との流路の断面は同じ形状である。
また、多層ダイ10は、第一流路21にスラリー3を供給する第一流入部23と、第二流路22にスラリー3を供給する第二流入部24とを有しており、第一流入部23は、第一分割体13の第二分割体14と組み合わされる面と反対側の面の幅方向の中央部に第一マニホールド11に連通するように設けられており、第二流入部24は、第二分割体14の第一分割体13と組み合わされる面と反対側の面の幅方向の中央部に第二マニホールド12に連通するように設けられている。
供給手段30は、本実施例では、図1に示すように、第一流入部23を経由して第一流路21にスラリー3を供給する第一供給手段31と、第二流入部24を経由して第二流路22にスラリー3を供給する第二供給手段32と、を有し、第一供給手段31により供給されたスラリー3は、第一流入部23を経由して先ず第一マニホールド11に溜められ、次に、第一スリット18を通って吐出口20から吐出される。第二供給手段32により供給されたスラリー3は第二流入部24を経由して第二マニホールド12に溜められ、次に第ニスリット19を通って吐出口20から吐出される。
第一供給手段31は、図3(A)に示す第一流入部23に一端部が接続されている第一流入パイプ33と、図1に示すように、スラリー3を貯留している第一タンク35と、第一タンク35内のスラリー3を、第一流入パイプ33を通じて多層ダイ10へ供給するための図示しないポンプとを有している。以上より、第一供給手段31は、第一マニホールド11に第一流入部23からスラリー3を供給することができる。
同様に第二供給手段32は、図2(A)に示す第二流入部24に一端部が接続されている第二流入パイプ34と、図1に示すように、スラリー3を貯留している第二タンク36と、第二タンク36内のスラリー3を、第二流入パイプ34を通じて多層ダイ10へ供給するための図示しないポンプとを有している。以上より、第二供給手段32は、第二マニホールド12に第二流入部24からスラリー3を供給することができる。
このようにして、第一流入部23に供給され第一流路21を経由したスラリー3と、第二流入部24に供給され第二流路22を経由したスラリー3とを、吐出口20から層状に吐出することで、基材2の表面に第一スリット18および第二スリット19の幅方向寸法と略同一の幅方向寸法のスラリー3を二層に塗布することができる。
また、多層ダイ10には図示しない圧力センサが設けられており、この圧力センサは、第一マニホールド11と第二マニホールド12のそれぞれのスラリー3の内圧を計測する。そして、この計測結果に基づいて第一供給手段31または第二供給手段32によるスラリー3の供給が制御され、第一マニホールド11および第二マニホールド12のスラリー3のそれぞれの内圧が一定に保たれる。第一マニホールド11および第二マニホールド12で内圧がそれぞれ一定とされるスラリー3は、それぞれ第一スリット18および第二スリット19を通って吐出口20から幅方向全長にわたって吐出され、また、前記圧力センサの計測結果に基づいて、吐出口20から吐出されるスラリー3の量が変動しないように制御され、基材2上に塗布されるスラリー3の基材2の送り方向における塗膜の厚さが一定になる。また、図示しないが、第一流入パイプ33および第二流入パイプ34の途中にはスラリー3用のフィルタが設けられている。
多層ダイ10の第二流路22には、第二スリット19を形成する第二分割体14の第一分割体13と組み合わされる面にスラリー3を多層ダイ10の外部に流出させる調整部である流出部41、42,43,44が幅方向にわたって設けられている。流出部41,42,43,44は、図2(B)に示すように、第二スリット19と多層ダイ10の外部とを繋ぐ貫通孔と、貫通孔に接続されている流出パイプ51,52,53,54とからなる。これら流出部41,42,43,44から流出させたスラリー3は、回収タンク37へ戻される。なお、回収タンク37へ戻される途中に、図示しないがフィルタが設けられているのが好ましい。
さらに、本実施形態では、この流出部41,42,43,44それぞれには、流出部41,42,43,44から流出させるスラリー3の排出調整を行う調整手段が設けられている。具体的に説明すると、図2(B)に示すように、流出パイプ51,52,53,54それぞれに、前記調整手段としてバルブ61,62,63,64が接続されている。これらバルブ61,62,63,64それぞれは、流出部41,42,43,44それぞれから流出するスラリー3の流量を調整する機能を有している。なお、バルブ61,62,63,64それぞれは、流出部41,42,43,44それぞれから流出するスラリー3の圧力を調整してもよい。または、流出部41,42,43,44から回収タンク37へスラリー3を戻す配管の途中に、スラリー3の流量管理(流出量調整)を行う機器(例えば、ポンプ)が設けられていてもよく、この場合、この機器が、流出部41,42,43,44から流出させるスラリー3の排出調整を行う調整手段として機能する。
このように、多層ダイ10には、第二流路22のスラリー3を吐出口20以外の第二スリット19から多層ダイ10の外部へ流出させる流出部41,42,43,44が設けられていることから、第二流路22を通るスラリー3の幅方向の流量分布を調整することができる。
また、この多層塗工装置1は、基材2上へ塗布したスラリー3全体の層の膜厚を測定するセンサ71を備えている(図1参照)。ここでセンサ71は、幅方向に沿って複数設けられていてもよい。センサ71は、非接触式であり、基材2上のスラリー3の膜厚を、幅方向に沿って複数カ所、又は、幅方向の全長にわたって計測可能であり、計測結果は、多層塗工装置1が備えている制御装置(コンピュータ)72に出力される。制御装置72はセンサ71からの計測結果に基づくフィードバック制御を行い、バルブ61,62,63,64の開度を調整する。つまり、スラリー3の全体の層の膜厚の計測結果に応じて、制御装置72は、バルブ61,62,63,64それぞれに対して制御信号を出力し、バルブ61,62,63,64それぞれの開度を調整する。これにより、スラリー3の全体の層の膜厚を幅方向に一定に保つことが可能となる。また、生産中に第一流路21または第二流路22でのスラリー3の滞留等の理由により吐出口20から吐出されるスラリー3の流量分布に変動が生じたとしても、上述のフィードバック制御により多層塗工装置1の運転を止めることなくスラリー3の全体の層の膜厚を幅方向だけでなく基材2の送り方向についても一定に保つことが可能となる。
上述のように、多層ダイ10には、第二流路22のスラリー3を吐出口20以外から多層ダイ10の外部へ流出させる流出部41,42,43,44を設けられていることから、第一流路21または第二流路22のスラリー3の幅方向の流量分布がばらつくことによって基材2に塗布されたスラリー3の層全体の幅方向の厚み分布にばらつきが生じたとしても第二流路22の幅方向のスラリー3の分布を調整することによって、スラリー3の全体の層の膜厚を幅方向に一定に調整することができる。このように一つの流路にのみ調整部を設けるだけでも多層全体の膜厚を調整することができるので、全ての層に調整部を設けることなく簡単な装置構成にすることができる。
また、一般的にスラリー中のバインダー含有量が多くなれば基材との密着性は上がるが、乾燥中にバインダー成分の偏在等が起こりやすくなることより乾燥後のスラリーの層の強度が低下する。本実施例では、スラリー3を流出させて幅方向のスラリー3の流量分布を調整する調整部を基材2の表面に接する層側の流路である第二流路22に設けている。これにより、基材2に接する層のスラリー3の幅方向の厚み分布のばらつきを小さくするように調整できるので、スラリー3を流出させる調整部を基材2に接する層の流路に設けないで他の層に設けている場合に比べて基材2の表面に接する層の厚みを薄く調整できる。上述のような乾燥後のスラリーの強度低下を低減するためには、たとえば、バインダーの偏析を考慮しつつ、基材に塗工される多層のスラリーの基材に接する層のバインダー含有量を他の層に比べて多くする構成が考えられる。本発明の多層塗工装置1を用いて、このバインダー量の多い層である基材に接する層に対してスラリーの量を減らす方向に調整することにより基材に塗工される全体のスラリーに含まれるバインダー量を必要最小限にしつつスラリーの層全体の幅方向の膜厚が均一なスラリーを塗工することができる。こうすることで基材表面とスラリーの層との密着力を上げると共にスラリーの層全体の強度低下を低減する優れた効果を得ることができる。
本実施例では、第二分割体14の第一分割体13と組み合わされる面にスラリー3を多層ダイ10の外部に流出させる調整部である流出部41、42,43,44を設けているが、調整部は多層ダイ10の外部からスラリー3を流入させる第二流入部であってもよいし、多層ダイ10の外部からのスラリー3の流入と多層ダイ10の外部へのスラリー3の流出とを切り替えられる調整部であってもよい。
また、調整部は第二スリット19ではなく、第一スリット18に設けられていてもよい。
ここで、多層ダイ10のスラリー3を第一スリット18と第二スリット19を通じて基材2へと流す方向が水平方向となるように多層ダイ10が設置されている場合について説明したが、多層ダイ10の設置姿勢はこれ以外であってもよい。例えば、第一スリット18と第二スリット19とが鉛直方向に並んで配置される姿勢で多層ダイ10は設置されていてもよく、この場合において、スラリー3を第一スリット18と第二スリット19とを通じて基材2へと流す方向が鉛直方向上向きとなるように多層ダイ10が設置されていてもよい。
本発明の実施例2は、2つの層のスラリー3の幅方向の流量分布を調整する。実施例2の多層塗工装置101は、実施例1の多層塗工装置1の調整部が第一流路21側にも設けられている。また、本発明の実施例2の多層塗工装置101の多層ダイ110の調整部は、実施例1の多層塗工装置1の調整部と異なり、スラリー3を多層ダイ110の外部に流出させるだけではなく、多層ダイ110の外部から流入させる働きもする。これについて、図5および図6を用いて説明する。ここで、図5に実施例2の多層塗工装置101の概略構成を示す。また、図6(A)に図5のd矢視図を示す。尚、実施例1の多層塗工装置と同じ構造のものには同じ番号を付している。
第一流路21のスリット18を構成する第一分割体13の面には、幅方向にスラリー3を多層ダイ110の外部に流出または多層ダイ110の外部からスラリー3を流入させる第一調整部145,146,147,148が設けられている。第一調整部145,146,147,148は、図6(A)に示すように、第一スリット18と多層ダイ110の外部とを繋ぐ貫通孔と、貫通孔に接続されている第一パイプ155,156,157,158とからなる。
また、第一調整部145,146,147,148それぞれには、第一スリット18から流出または第一スリット18に流入させるスラリー3の量の調整を行う調整手段が設けられている。具体的に説明すると、図6(A)に示すように、第一パイプ156,157,158,159それぞれに、前記調整手段として第一バルブ165,166,167,168が接続されている。これら第一バルブ165,166,167,168それぞれは、第一調整部145,146,147,148それぞれから流出またはそれぞれに流入するスラリー3の流量を調整する機能を有している。なお、第一バルブ165,166,167,168それぞれは、第一調整部145,146,147,148それぞれから流出またはそれぞれに流入するスラリー3の圧力を調整してもよい。
そして、第一バルブ165,166,167,168には第一供給手段31からスラリー3を第一調整部145,146,147,148それぞれに供給する第一調整スラリー供給流路131と第一調整部145,146,147,148それぞれから流出させたスラリー3を回収タンク37に排出する第一調整スラリー排出流路135と切換える第一切換バルブ175,176,177,178とがそれぞれ接続されている。第一切換バルブ175,176,177,178をそれぞれ切換えることにより第一調整部145,146,147,148から第一流路21にスラリー3を流入させる、もしくは第一流路21を流れるスラリー3を第一調整部145,146,147,148から流出させることをそれぞれ選択できる。
同様に、第二流路22のスリット19を構成する第二分割体14の面には、幅方向にスラリー3を多層ダイ110の外部に流出または多層ダイ110の外部からスラリー3を流入させる第二調整部141,142,143,144が設けられている。第二調整部141,142,143,144は、図6(A)に示すように、第二スリット19と多層ダイ110の外部とを繋ぐ貫通孔と、貫通孔に接続されている第二パイプ151,152,153,154とからなる。
また、第二調整部141,142,143,144それぞれには、第二スリット19から流出または第二スリット19に流入させるスラリー3の量の調整を行う調整手段が設けられている。具体的に説明すると、図6(A)に示すように、第二パイプ151,152,153,154それぞれに、前記調整手段として第二バルブ161,162,163,164が接続されている。これら第二バルブ161,162,163,164それぞれは、第二調整部141,142,143,144それぞれから流出またはそれぞれに流入するスラリー3の流量を調整する機能を有している。なお、第二バルブ161,162,163,164それぞれは、第二調整部141,142,143,144それぞれから流出またはそれぞれに流入するスラリー3の圧力を調整してもよい。
そして、第二バルブ161,162,163,164には第二供給手段32からスラリー3を第二調整部141,142,143,144それぞれに供給する第二調整スラリー供給流路132と第二調整部141,142,143,144それぞれから流出させたスラリー3を回収タンク37に排出する第二調整スラリー排出流路136と切換える第二切換バルブ171,172,173,174とがそれぞれ接続されている。第二切換バルブ171,172,173,174をそれぞれ切換えることにより第二調整部141,142,143,144から第二流路22にスラリー3を流入させる、もしくは第二流路22を流れるスラリー3を第二調整部141,142,143,144から流出させることをそれぞれ選択できる。
このように、多層ダイ110には、第一流路21のスラリー3を吐出口20以外の第一スリット18から多層ダイ110の外部へ流出または多層ダイ110の外部から第一流路21の第一スリット18にスラリー3を流入させる第一調整部145,146,147,148と、第二流路22のスラリー3を吐出口20以外の第二スリット19から多層ダイ110の外部へ流出または多層ダイ110の外部から第二スリット19にスラリー3を流入させる第二調整部141,142,143,144とが設けられていることから、第一流路21または第二流路22のスラリー3の幅方向の流量分布をそれぞれ自由に調整出来る。
こうすることで二つの層のスラリーの幅方向の厚み分布をそれぞれ調整することにより、相手側の厚み分布調整を加味した厚み分布調整ができるので、全体の厚み分布調整機能が向上する。また、どちらか一方の層のみ、または両方の層のいずれかを選択して調整できるのでスラリーや塗布条件に応じても調整できる。
また隣接した二層のそれぞれの流路のスラリーの幅方向の流量分布を調整する場合、たとえば、第一流路21の第一調整部145と147から第一流路21を流れるスラリー3を多層ダイ110の外部へ流出させる調整をし、第一調整部146と148からスラリー3を多層ダイ110の外部から第一流路21に流入させる調整をし、更にこれらと幅方向に同じ位置にある第二流路22の第二調整部141と143から第二流路22を流れるスラリー3を多層ダイ110の外部へ流出させ、第二調整部142と144からスラリー3を多層ダイ110の外部から第二流路22に流入させる調整をすることで、図6(B)に示すように基材2に塗布されたスラリーの3の基材2側の層と反対側の層の間の界面を平面ではなく基材2の幅方向に波打った形状の面にすることができる。こうすることにより塗布された二層間の界面の接触面積が増え、層間の接着力を上げることができる。
本発明の実施例3の多層塗工装置201は、実施例2の多層塗工装置101で説明した図5の概略構成とほぼ同じである。実施例3の多層塗工装置201は、2つの層のそれぞれの流路に設けられている調整部の位置が幅方向にそれぞれずれていることが実施例2の多層塗工装置101と異なる。これについて図7(A)にて説明する。図7(A)は実施例2の多層塗工装置101の説明で使用した図5のd矢視図を示す。
第二流路22に側には第二調整部241,242,243,244が幅方向に設けられており、第一流路側には幅方向において、第二流路の第二調整部241と242との間に位置する第一調整部245と、第二流路の第二調整部242と243との間に位置する第一調整部246と、第二流路の調整部243と244との間に位置する第一調整部247とが設けられている。
ここで第一調整部241,242,243,244と第二調整部245,246,247とはそれぞれ幅方向の異なった位置のスラリー3の流量を調整することができることより、全体の層の幅方向の調整箇所が増えるため、吐出口20から吐出される全体の層の幅方向のスラリーの流量を実施例2で説明した2つの層間の調整部が幅方向に同じ位置で対向しているような位置関係にある場合に比べて幅方向の調整箇所が増えるので、一つの流路において調整部の数を増やさなくてもきめ細かな調整ができる。また、サイズ的に一つの流路に並べることができる調整部の数を超えて幅方向に高い分解能で流量調整を行うことができる。
たとえば、実施例2で説明した隣接した二層間の接着力を上げる調整においても、本実施例での多層塗工装置201を用いて多層塗工した場合、調整部の数量は実施例2に比べて1箇所少ないながらも幅方向の調整箇所は4か所から7か所に増えているので、たとえば吐出口20から吐出されるスラリー3の全体の量を一定にしながら、第一調整部241,242,243,244と第二調整部245,246,247との全ての調整部からスラリー3を多層ダイ210に流入させるような調整をした場合、図7(B)に示すように二層間の界面の波型形状を実施例2の多層塗工装置101で基材2上に多層塗工した状態を示した図6(B)の状態に比べて細かくできる。これにより調整部の幅方向の位置を二層間で幅方向にずらすことにより実施例2のような調整部の幅方向の位置が二層間で同じ場合に比べて界面の接触面積を増やし隣接する二層間の接着力を向上させることができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。たとえば、本発明の多層塗工装置は二層以上の多層塗工装置に用いてもよい。その場合、調整部は多層のどこかの層の流路に設けれていればよく、調整する層の数は問われない。たとえば、調整部は一層の流路にのみ設けられていてもよく全ての層の流路に設けられていてもよい。
たとえば、実施例1において、多層ダイは3層以上でもよく、調整部は基材2の表面に接する層のスラリー3が流れる流路以外の流路に設けられていてもよい。
また、調整部は実施例2または3で説明しような隣接する二層のスラリーが流れる流路ではなく、間に調整部が設けられていない層を挟んだ2つの層のスラリーが流れる流路に設けられていてもよい。
また、本実施例では第一分割体13、第二分割体14、第一シム板15、第二シム板16、仕切り板17を用いて第一流路21と第二流路22とを形成したが、流路の形成方法はこれに限らず、多層ダイの内部に幅方向に長い複数の流路が形成されていればよい。たとえば図8に示すような、幅方向に長い中実の直方体を幅方向に直交する方向からくり抜き複数の溝を設けたブロックを用いてスラリーが流れる複数の流路を設けた多層ダイでもよい。ここで図8は、幅方向(Y軸方向)に長い多層ダイ310の幅方向に直交する方向から見た断面図を示す。図8に示す多層ダイ310にはスラリーが流れる2つの流路が設けられている。多層ダイ310は、幅方向に長いブロック311と図示しないブロック311の幅方向の両端面を塞ぐ側板とで構成されている。ここでブロック311にはその幅方向の両端面に貫通する、貫通穴312,313と貫通溝314、315,316とが設けられている。ここで貫通溝314の一方の端は貫通穴312に連通し、貫通溝315の一方の端は貫通穴313に連通している。また、貫通溝314,315の貫通穴312,313と連通する方と反対側の端は貫通溝316の一方の端に連通している。貫通溝316の貫通溝314,315と連通する方と反対側の端はブロック311の幅方向の面、図8ではX軸方向の下面に連通している。貫通穴312が図示しない側板でふさがれてできる空間が第一マニホールド322であり、貫通穴313が図示しない側板によってふさがれてできる空間が第二マニホールド323である、また貫通溝314,315,316が、図示しない側板によってふさがれてできる空間が第一スリット324,第二スリット325,合流スリット326である。貫通溝316がブロック311の幅方向の面に連通する部分と図示しない側板とで構成される開口が吐出口330である。多層ダイ310にはブロック311の幅方向に長い面から第一マニホールド322,第二マニホールド323にそれぞれ連通するスラリーを流入する流入口327,328が設けられている。このような構成により、多層ダイ310には、流入口327から第一マニホールド322に供給されたされたスラリーが第一スリット324,合流スリット326を通って吐出口330から吐出される第一流路331と、流入口328から第二マニホールド323に供給されたされたスラリーが第二スリット325、合流スリット326を通って吐出口330から吐出される第二流路332との2つの流路が設けられており、第二流路332の第二スリット325には調整部333が設けられている。
また、たとえば図8に示すような吐出口の手前の多層ダイの内部で複数のスラリーの流路が合流する多層ダイでもよい。
また、調整部は多層ダイ内部の幅方向に広い流路に設けられていればよく、本実施例で説明したようなスリットに設けるのではなくマニホールドに設けてもよいし、スリットの途中にセカンドマニホールドを設けてそのセカンドマニホールドに調整部を設けてもよい。
また、調整部から流出させたスラリーを排出タンクに排出させるのではなく供給タンクに戻してもよい。その場合、戻す径路にはフィルターが設けられていることが望ましい。
1 多層塗工装置
2 基材
3 スラリー
5 ローラ
10 多層ダイ
11 第一マニホールド
12 第二マニホールド
13 第一分割体
13a 第一リップ
14 第二分割体
14a 第二リップ
15 第一シム板
16 第二シム板
17 仕切り板
18 第一スリット
19 第二スリット
20 吐出口
21 第一流路
22 第二流路
23 第一流入部
24 第二流入部
30 供給手段
31 第一供給手段
32 第二供給手段
33 第一流入パイプ
34 第二流入パイプ
35 第一タンク
36 第二タンク
37 回収タンク
41,42,43,44 流出部
51,52,53,54 流出パイプ
61,62,63,64 バルブ
71 センサ
72 制御装置
101 多層塗工装置
110 多層ダイ
131 第一調整スラリー供給流路
135 第一調整スラリー排出流路
136 第二調整スラリー排出流路
161 第二バルブ
165 第一バルブ
141,142,143,144 第二調整部
145,146,147,148 第一調整部
151,152,153,154 第二パイプ
155,156,157,158 第一パイプ
156,157,158,159 第一パイプ
161,162,163,164 第二バルブ
165,166,167,168 第一バルブ
171,172,173,174 第二切換バルブ
175,176,177,178 第一切換バルブ
201 多層塗工装置
241,242,243,244 第二調整部
245,246,247 第一調整部
310 多層ダイ
330 吐出口
331 第一流路
332 第二流路
333 調整部

Claims (6)

  1. スラリーを基材に同時に多層に塗布する多層塗工装置において、
    スラリーを前記基材に対して吐出する吐出口と、
    前記吐出口にスラリーを供給する、幅方向に長い複数の流路と、を有し、
    それぞれの前記流路を経由して前記吐出口から前記基材の表面にスラリーが層状に吐出されるように形成されたダイと、
    複数の前記流路にスラリーをそれぞれ供給する複数の供給手段と、を備え、
    スラリーを流出させ、もしくは流入させることにより前記吐出口からのスラリーの吐出量を調整する調整部が、少なくとも隣接する二つの層のスラリーを供給する二つの前記流路のうち、下側の層のスラリーを供給する前記流路に、前記幅方向にわたって複数設けられ
    前記調整部は前記下側の層のスラリーを供給する前記流路のスラリーの前記幅方向の流量分布を調整することによって、隣接する二つの層のスラリー間の界面を前記幅方向に波打った形状の面にすることを特徴とする、多層塗工装置。
  2. 前記調整部は一つの前記流路のみに設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の多層塗工装置。
  3. 前記調整部は前記基材の表面に接する層のスラリーを供給する前記流路からスラリーを流出させることにより前記吐出口からのスラリーの吐出量を調整することを特徴とする、請求項1または2に記載の多層塗工装置。
  4. 前記調整部は二つの層のスラリーを供給する前記流路にそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項1または3に記載の多層塗工装置。
  5. 前記二つの層のスラリーを供給するそれぞれの前記流路における前記調整部の配置は、一方の前記流路ともう一方の前記流路とで前記幅方向にずれていることを特徴とする、請求項4に記載の多層塗工装置。
  6. 前記調整部は隣接する二つの層のスラリーを供給する前記流路にそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項4または5に記載の多層塗工装置。
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