JP7026515B2 - 湿式排ガス脱硫装置及び湿式排ガス脱硫方法 - Google Patents

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Description

本発明は、湿式排ガス脱硫装置及び湿式排ガス脱硫方法に関する。
火力発電所等から排出される排ガスは、大気中への硫黄酸化物の放出を抑制する観点から、排ガス脱硫装置による脱硫を経た後で大気中に放出される。排ガス脱硫装置には、乾式排ガス脱硫装置と湿式排ガス脱硫装置とがある。これらのうち、乾式排ガス脱硫装置は、例えば活性炭等の固体吸着剤に排ガスを接触させ、硫黄酸化物を固体吸着剤に吸着させることで、排ガス中の硫黄酸化物を除去するものである。また、湿式排ガス脱硫装置は、アルカリ成分を含む吸収液に排ガスを接触させ、硫黄酸化物を吸収液に吸収させることで、排ガス中の硫黄酸化物を除去するものである。
湿式排ガス脱硫装置による脱硫方法には、使用する吸収液の種類に応じて複数の方法が知られている。具体的には例えば、石灰石膏法、苛性ソーダ法、マグネシウム法等が挙げられる。例えば、石灰石膏法で使用される吸収液(スラリー)には石灰石(炭酸カルシウム)が含まれる。排ガス中の硫黄酸化物(二酸化硫黄等)が吸収液に吸収されると、吸収液中で亜硫酸イオンが生成する。そして、吸収液中で亜硫酸イオンを酸化させることで、硫酸イオンが生成する。硫酸イオンは石灰石と容易に反応し、硫酸カルシウム(石膏)が生成する。これにより、硫黄酸化物に由来する硫黄分を、石膏として吸収液から除去することができる。
湿式排ガス脱硫装置に関する技術として、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、排ガスと吸収液とを接触させることで排ガスに含まれる硫黄酸化物を吸収液に吸収させるための吸収塔を備える湿式排ガス脱硫装置が記載されている。この湿式排ガス脱硫装置において、吸収液を貯留するための吸収液貯留槽と、吸収液を上記吸収塔の内部に噴出するための吸収液噴出部とが備えられており、吸収液噴出部から噴出され、硫黄酸化物を吸収した吸収液は、吸収液貯留槽に貯留される。
国際公開第2017/014200号
ところで、本発明者らが検討したところ、排ガスと接触し、硫黄酸化物を吸収した吸収液(使用済み吸収液)において、COD(化学的酸素要求量)が高い場合があることがわかった。この理由は、本発明者らの検討によれば、硫黄酸化物を吸収した吸収液において、独立栄養細菌である硫黄酸化細菌(例えばThermithiobacillus属細菌)が増殖したためと考えられる。そして、硫黄酸化細菌が増殖すると、硫黄酸化細菌の産出物(有機物)を利用して増殖する従属栄養細菌(例えばPseudomonas属細菌)が増殖し得る。増殖した従属栄養細菌においても糖類等の有機物が産出されることから、硫黄酸化細菌による有機物の産出とともに、使用済み吸収液のCODが上昇すると考えられる。
CODが排水基準よりも高いと、排水を河川等に放水することができない。そのため、CODの上昇を抑制することが好ましい。そこで、CODの上昇抑制には、上記の硫黄酸化細菌の増殖を抑制することが有効と考えらえる。硫黄酸化細菌の増殖抑制により、硫黄酸化細菌が産出する有機物の量を低減できる。また、硫黄酸化細菌の増殖抑制により、従属栄養細菌の増殖も抑制され、独立栄養細菌が算出する有機物の量も低減できる。そして、これらの結果、有機物の産出量が抑制され、使用済み吸収液のCODの上昇を抑制できると考えられる。
本発明の少なくとも一実施形態は、排水のためのCODの低下処理が不要な湿式排ガス脱硫装置及び湿式排ガス脱硫方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置は、排ガスと吸収液とを接触させることにより、前記排ガス中の硫黄酸化物を前記吸収液に吸収させて前記排ガスから除去するための湿式排ガス脱硫装置であって、筐体と、前記排ガスを前記筐体の内部に導入するための排ガス導入口と、前記吸収液を前記筐体の内部に散布するための散布装置と、前記排ガスを前記筐体の外部に排出するための排ガス排出口と、前記散布装置により散布された前記吸収液を滞留させるための滞留部であって、前記筐体の一部として構成される滞留部と、前記滞留部に滞留する前記吸収液を前記筐体の外部に排出するための吸収液排出口と、を備え、前記湿式排ガス脱硫装置は、前記散布装置により散布された前記吸収液と、硫黄酸化細菌に対して抗菌作用を有する抗菌金属を含む抗菌金属部材とを接触可能に構成されたことを特徴とする。
上記(1)の構成によれば、抗菌金属部材によって硫黄酸化細菌の増殖を抑制することができる。これにより、硫黄酸化細菌による有機物の産出量を抑制することができる。また、硫黄酸化細菌の増殖が抑制されることで、硫黄酸化細菌の産出物を利用して増殖する従属栄養細菌の増殖も抑制することができる。これにより、従属栄養細菌による有機物の産出量を抑制することができる。そして、これらのことから、湿式排ガス脱硫装置から排出される排水のCODの上昇を抑制でき、排水のためのCODの低下処理が不要な湿式排ガス脱硫装置を提供することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、前記散布装置は、前記吸収液排出口を通じて前記筐体の外部に排出された前記吸収液を、前記筐体の内部に散布するように構成されたことを特徴とする。
上記(2)の構成によれば、筐体の内部に散布され、硫黄酸化物を吸収し滞留部に滞留した吸収液を、再度、散布することができる。この結果、新たに使用する吸収液の使用量を削減することができる。また、吸収液が繰り返し使用されていても、上記のように硫黄酸化細菌等の増殖が抑制されるため、吸収液におけるCODは低いまま維持される。このため、排水のためのCODの低下処理が不要となる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、前記抗菌金属部材は、前記滞留部に滞留した前記吸収液の少なくとも一部に浸かる位置に配置されたことを特徴とする。
上記(3)の構成によれば、硫黄酸化物を含む吸収液が滞留し、硫黄酸化細菌等が増殖し易い環境である滞留部において、硫黄酸化細菌等の増殖を抑制することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、前記抗菌金属部材は、塊状に形成された塊状抗菌金属部材を含むことを特徴とする。
上記(4)の構成によれば、塊状抗菌金属部材の取り扱い性に優れ、湿式排ガス脱硫装置に配置し易くすることができる。また、散布装置による吸収液の散布に伴う水圧の変化により、滞留部における塊状抗菌金属部材のある程度自由な移動を促すことができる。この結果、塊状抗菌金属部材による抗菌作用を滞留部の広範囲で発揮し易くすることができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)の構成において、前記湿式排ガス脱硫装置は、前記吸収液排出口を覆うように配置されたメッシュ部材をさらに備え、前記抗菌金属部材は、前記メッシュ部材のメッシュ径よりも大きくなるように構成されたことを特徴とする。
上記(5)の構成によれば、抗菌金属部材が、吸収液排出口を通じ吸収液とともに流出することを抑制することができる。これにより、抗菌金属部材が吸収液に浸かった状態を維持でき、抗菌金属部材による抗菌作用を長期的に維持することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、前記抗菌金属部材は、前記滞留部に滞留した前記吸収液の液面よりも上方であって、且つ、前記散布装置により散布された前記吸収液と接触可能な位置に配置されたことを特徴とする。
上記(6)の構成によれば、吸収液での抗菌金属の濃度を増加させ、硫黄酸化細菌等の増殖をより確実に抑制することができる。即ち、散布装置により散布された吸収液は、吸収液排出口を通じて滞留部から抜き出された吸収液であり、既に抗菌金属部材と接触されたものである。そのため、滞留部上方での接触、滞留、抜き出し及び散布を繰り返すことにより、吸収液での抗菌金属の濃度を増加させることができる。
また、抗菌金属部材が液面の上方に配置されていることから、例えば抗菌金属部材の表面に異物(例えば石膏等)が付着したような場合であっても、容易に抗菌金属部材を交換することができる。さらには、筐体の内部に抗菌金属部材を配置することができるため、湿式排ガス脱硫装置を小型化することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、前記湿式排ガス脱硫装置は、前記吸収液排出口を通じて前記筐体の外部に排出された前記吸収液が流れる循環管路と、前記循環管路を流れた前記吸収液を前記滞留部に戻すための吸収液還流口と、を含む循環系統をさらに備え、前記抗菌金属部材は、前記循環系統を流れる前記吸収液と接触可能な位置に配置されたことを特徴とする。
上記(7)の構成によれば、筐体の内部に散布され、硫黄酸化物を吸収し滞留部に滞留した吸収液を、再度、硫黄酸化物の吸収のために使用することができる。この結果、新たに使用する吸収液の使用量を削減することができる。また、吸収液が繰り返し使用されていても、上記のように硫黄酸化細菌等の増殖が抑制されるため、吸収液におけるCODは低いまま維持される。このため、排水のためのCODの低下処理が不要となる。さらには、例えば抗菌金属部材の表面に異物(例えば石膏等)が付着したような場合であっても、筐体の外部において、容易に抗菌金属部材を交換することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)の構成において、前記循環系統は、前記循環管路を流れた前記吸収液が流入するように構成された少なくとも1つの抗菌槽を備え、前記抗菌金属部材は、前記少なくとも1つの抗菌槽の内部に配置されることを特徴とする。
上記(8)によれば、抗菌金属部材を交換する際、抗菌槽全体を交換することにより抗菌金属部材に触れることなく抗菌金属部材を交換することができ、交換作業を容易に行うことができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、前記滞留部の内面の少なくとも一部は前記抗菌金属部材を含んで構成されたことを特徴とする。
上記(9)の構成によれば、抗菌金属部材の配置工程を別途追加する必要が無くなり、湿式排ガス脱硫装置の施工時に抗菌金属部材の配置を行うことができる。これにより、湿式排ガス脱硫装置の施工における工程数を維持したまま、硫黄酸化細菌等の増殖を抑制することができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、前記湿式排ガス脱硫装置は、前記散布装置により散布された前記吸収液に前記抗菌金属のイオンを供給するための抗菌金属イオン供給装置をさらに備えたことを特徴とする。
上記(10)の構成によれば、抗菌金属のイオンを吸収液に供給することができるため、吸収液中でのイオンの拡散速度を向上させることができる。これにより、抗菌作用を速やかに発揮させることができ、湿式排ガス脱硫装置の運転初期段階から抗菌作用を発揮させることができる。また、吸収液における抗菌金属のイオンの濃度調整を容易に行うことができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(1)~(11)の何れか1の構成において、前記抗菌金属は、ニッケル及びタングステンのうちの少なくとも一方の金属を含有することを特徴とする。
上記(11)の構成によれば、硫黄酸化細菌に対する抗菌作用を示しつつ、環境負荷も小さいため、抗菌金属部材を除去するための工程を別途設ける必要なく、河川等に排水することができる。
(12)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る湿式排ガス脱硫方法は、排ガスと吸収液とを接触させることにより、前記排ガス中の硫黄酸化物を前記吸収液に吸収させて前記排ガスから除去するための湿式排ガス脱硫方法であって、湿式排ガス脱硫装置を構成する筐体の内部に前記吸収液を散布するための散布装置によって散布された前記吸収液と、硫黄酸化細菌に対して抗菌作用を有する抗菌金属を含む抗菌金属部材とを接触させる工程を含むことを特徴とする。
上記(12)の方法によれば、吸収液に抗菌金属を含有させることができ、抗菌金属部材によって硫黄酸化細菌の増殖を抑制することができる。これにより、硫黄酸化細菌による有機物の産出量を抑制することができる。また、硫黄酸化細菌の増殖が抑制されることで、硫黄酸化細菌の産出物を利用して増殖する従属栄養細菌の増殖も抑制することができる。これにより、従属栄養細菌による有機物の産出量を抑制することができる。そして、これらのことから、湿式排ガス脱硫装置から排出される排水のCODの上昇を抑制でき、排水のためのCODの低下処理が不要な湿式排ガス脱硫方法を提供することができる。
本発明によれば、排水のためのCODの低下処理が不要な湿式排ガス脱硫装置及び湿式排ガス脱硫方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置の模式図である。 本発明の二実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置の模式図である。 本発明の三実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置の模式図である。 本発明の四実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置の模式図である。 本発明の五実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置の模式図である。 本発明の六実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置の模式図である。 本発明の七実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置の模式図である。 本発明の八実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置の模式図である。 本発明の九実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置の模式図である。 本発明の十実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置の模式図である。 本発明の十一実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置の模式図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、以下に実施形態として記載されている内容又は図面に記載されている内容は、あくまでも例示に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、任意に変更して実施することができる。また、各実施形態は、2つ以上を任意に組み合わせて実施することができる。
また、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。また、図示の簡略化のために、適宜、相対的な寸法比を変更して図示することがある。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置101の模式図である。以下、「湿式排ガス脱硫装置」のことを、説明の簡略化のために単に「脱硫装置」という。図1に示す脱硫装置101は、火力発電所等において生じた排ガスと吸収液とを接触させることにより、排ガス中の硫黄酸化物(二酸化硫黄等)を吸収液に吸収させて排ガスから除去するためのものである。
使用される吸収液は、硫黄酸化物を吸収可能なものであれば任意であり、例えば、石灰石を溶解(分散)させたスラリー(石灰石膏法)、水酸化ナトリウム水溶液(苛性ソーダ法)、水酸化マグネシウムを溶解(分散)させたスラリー(マグネシウム法)を適用することができる。本明細書では、一例として、石灰石を溶解させた(分散させた)スラリーが使用される。なお、スラリーは、厳密には液体ではないが、本明細書では便宜的に液体として扱うものとする。
脱硫装置101は、筐体10と、排ガスを筐体10の内部に導入するための排ガス導入口11aと、排ガスを筐体10の外部に排出するための排ガス排出口11bと、散布装置26(後記する)により散布された吸収液を滞留させるための滞留部であって、筐体10の一部として構成される滞留部13とを備える。滞留部13には、吸収液が滞留している。滞留した吸収液には、通常は、排ガス中の硫黄酸化物を吸収して生成した亜硫酸イオンのほか、亜硫酸イオンの酸化により生成した硫酸イオンが含まれる。筐体10の内部への吸収液の補給は、図示しない吸収液タンクに接続された吸収液補給系統71を通じ、ポンプ21により行われる。
また、脱硫装置101は、吸収液を筐体10の内部に散布するための散布装置26と、滞留部13の吸収液を筐体10の外部に排出するための吸収液排出口14とを備える。散布装置26により吸収液が散布され、散布された吸収液と排ガスとが筐体10の内部空間15において接触することで、排ガス中の硫黄酸化物を吸収液に吸収させることができる。これにより、排ガス中の硫黄酸化物が除去され、浄化済みの排ガスである浄化ガスとして、脱硫装置101の外部に排気される。
また、吸収液では、硫黄酸化物(二酸化硫黄)の吸収により、上記のように亜硫酸イオンが生成する。そして、亜硫酸イオンは、散気管22(後記する)による散気により酸化され、硫酸イオンが生成する。生成した硫酸イオンは、吸収液中の炭酸カルシウムと反応し、硫酸カルシウム(石膏)及び二酸化炭素が生成する。生成した二酸化炭素は、浄化ガスとともに、脱硫装置101の外部に排気される。また、生成した硫酸カルシウムは、後記する固液分離器43により分離回収される。
筐体10の内部に導入される排ガスは通常は高温であり、吸収液に含まれる水が蒸発する。そこで、蒸発して減少した水分を補うために、適宜、補給水ノズル51を通じた補給水の供給が行われる。補給水ノズル51は、図示しない補給水タンクに対して補給水供給系統77により接続されている。そして、補給水供給系統77に設けられたポンプ24の駆動により、補給水ノズル51を介した補給水の供給が行われる。
また、脱硫装置101は、滞留した吸収液に対し、酸化用空気を散気するための散気管22を備える。散気管22は、空気供給系統72を介して大気中に開放されている。そして、空気供給系統72に設けられたポンプ23を通じ、大気中の空気(酸化用空気)が散気管22に供給され、吸収液に散気される。これにより、吸収液中の亜硫酸イオンを酸化させることができ、硫酸イオンを生成させることができる。
脱硫装置101では、散布装置26は、吸収液排出口14を通じて筐体10の外部に排出された吸収液を、筐体10の内部に散布するように構成されている。即ち、脱硫装置101では、吸収液は繰り返し使用されている。具体的には、脱硫装置101は、循環系統73と、循環系統73を通じて滞留部13から吸収液を抜き出すためのポンプ41とを備える。これらのうち、循環系統73は、吸収液排出口14を通じて筐体10の外部に排出された吸収液が流れる循環管路73aと、循環管路73aを流れた吸収液を筐体10の内部(具体的には滞留部13)に戻すための吸収液還流口73bとを備えて構成される。そして、ポンプ41の駆動により、吸収液が滞留部13と散布装置26との間で循環している。
また、脱硫装置101では、別の経路においても、吸収液の循環が行われている。即ち、循環系統73には、三方弁42が設けられ、循環系統73を流れる吸収液の一部は、抜き出し系統74を通じて、固液分離器43に供給される。固液分離器43は、例えばベルトフィルタ(ベルトプレス)である。固液分離器43に供給された吸収液には、上記のようにして生成した硫酸カルシウム(石膏)が含まれる。そのため、固液分離器43において、硫酸カルシウムが分離され、これにより、排ガス流の硫黄酸化物に由来する硫黄分が固形分として除去される。
一方で、固液分離器43において硫酸カルシウムを分離した後の吸収液は、排水系統75及び三方弁44を通じ、外部に排水される。ただし、排水系統75を流れる吸収液の一部は、液バランスの観点から、三方弁44及び戻し系統76を通じ、筐体10の内部に戻される。
これらのように、吸収液還流口73b,73bを経由して吸収液が循環していることで、筐体10の内部に散布され、硫黄酸化物を吸収し滞留部13に滞留した吸収液を、再度、硫黄酸化物の吸収のために使用することができる。この結果、新たに使用する吸収液の使用量を削減することができる。また、吸収液が繰り返し使用されていても、上記のように硫黄酸化細菌等の増殖が抑制されるため、吸収液におけるCODは低いまま維持される。このため、排水のためのCODの低下処理が不要となる。
脱硫装置101では、散布装置26により散布された吸収液と、硫黄酸化細菌に対して抗菌作用を有する抗菌金属を含む抗菌金属部材とを接触可能に構成されている。具体的には、散布装置26により散布された吸収液は、重力により落下し、滞留部13に滞留する。そして、散布装置26により散布された吸収液、即ち、滞留部13に滞留した吸収液には、硫黄酸化細菌に対して抗菌作用を有する抗菌金属部材により構成された塊状抗菌金属部材61(塊状の抗菌金属部材)が沈んでいる。この結果、塊状抗菌金属部材61は、滞留部13に滞留した吸収液に浸かる位置に配置される。
上記のように、本発明者らが検討したところ、筐体10の内部(特には吸収液の内部)において硫黄酸化細菌等が増殖し易いことがわかった。そして、この結果、排水のCODが上昇することがわかった。そこで、塊状抗菌金属部材61が吸収液に浸かることで、硫黄酸化物を含む吸収液が滞留し、硫黄酸化細菌等が増殖し易い環境である滞留部13において、硫黄酸化細菌等の増殖を抑制することができる。この結果、排水のCODの上昇を抑制することができる。
なお、塊状抗菌金属部材61は、滞留部13に滞留した吸収液に完全に浸かる必要はなく、塊状抗菌金属部材61の一部が吸収液に浸かっていればよい。
また、抗菌金属部材として塊状抗菌金属部材61を備えることで、塊状抗菌金属部材61の取り扱い性に優れ、脱硫装置101に配置し易くすることができる。また、散布装置26による吸収液の散布、及び、散気管22による散気に伴う水圧の変化により、滞留部13における塊状抗菌金属部材61のある程度自由な移動を促すことができる。この結果、塊状抗菌金属部材61による抗菌作用を滞留部13の広範囲で発揮し易くすることができる。
塊状抗菌金属部材61の物性としては、所謂「塊状」であれば具体的な物性は特に制限されない。ここで、「塊状」とは、塊になった状態をいい、例えば、略球状、略立方体状、略直方体状、略錘状、略柱状等の形状に形成された塊が挙げられる。塊状抗菌金属部材61の大きさは特に制限されないが、最も長い部分の長さ(粒径)として、例えば、通常は40μm以上、好ましくは100μm以上、より好ましくは400μm以上、その上限としては、通常は30cm以下、好ましくは20cm以下、より好ましくは10cm以下とすることができる。
また、塊状抗菌金属部材61の通り抜けを抑制する観点から、上記のフィルタ62のメッシュ径(目開き)は、塊状抗菌金属部材61の大きさ(粒径)よりも小さいことが好ましい。そのため、フィルタ62のメッシュ径は、塊状抗菌金属部材61の大きさに基づいて決定すればよいが、具体的には例えば、通常は40μm以上、好ましくは100μm以上、より好ましくは400μm以上、その上限としては、通常は25cm以下、好ましくは20cm以下、より好ましくは15cm以下とすることができる。
なお、塊状抗菌金属部材61を例えば数十μm~数cm程度の粒径にした場合、塊状抗菌金属部材61は、マクロ的には粒状ともいえる。しかし、例えば顕微鏡により観察した場合には、塊状抗菌金属部材61はある程度の塊の状態を有している。即ち、ミクロ的には、抗菌金属の粒子(金属粒子)が複数凝集し、塊が形成されている。そのため、マクロ的には粒状の抗菌金属部材であっても、「塊状抗菌金属部材」というものとする。
また、塊状抗菌金属部材61の表面積を大きくし、抗菌作用を高める観点から、表面は粗いことが好ましい。そこで、塊状抗菌金属部材61は、表面積を大きくできるような製造方法により製造されることが好ましい。具体的には例えば、抗菌金属を含む部材を調製後、調製された部材を粗く粉砕することで、得ることができる。より具体的には、例えば抗菌金属が酸化ニッケルである場合には、例えば、ニッケル(単体)を容器に入れて焼成することで酸化ニッケルとした後、容器から取り出した酸化ニッケルを粉砕することで、塊状抗菌金属部材61を得ることができる。ただし、粉砕せずに、容器から取り出した酸化ニッケルをそのまま使用することもできる。
塊状抗菌金属部材61に含まれる抗菌金属の具体的な種類としては、ニッケル、タングステン、銀、銅等が挙げられる。抗菌金属は1種でもよく、2種以上の組み合わせでもよい。抗菌金属は、単体であってもよく、酸化物、硫化物、錯体等の化合物であってもよい。塊状抗菌金属部材61が化合物である場合には、2以上の種類の抗菌金属を含む化合物でもよく、1以上の種類の抗菌金属と、抗菌金属以外の金属とを含む化合物であってもよい。
塊状抗菌金属部材61は、ニッケル及びタングステンのうちの少なくとも一方の金属を含有することが好ましい。ニッケル及びタングステンのうちの少なくとも一方の金属を含有することにより、硫黄酸化細菌に対する抗菌作用を示しつつ、環境負荷も小さいため、塊状抗菌金属部材61を除去するための工程を別途設ける必要なく、河川等に排水することができる。
なお、塊状抗菌金属部材61が吸収液に接触すると、通常は、塊状抗菌金属部材61に含まれる抗菌金属がイオン(錯イオンでもよい)の形態となって吸収液に溶出する。これにより、吸収液において抗菌作用が奏される。また、塊状抗菌金属部材61の形態が物理的に崩壊することで、抗菌金属の単体又は化合物(双方でもよい)が吸収液に分散し、これにより、吸収液において抗菌作用が奏されることもある。そこで、本明細書では、「吸収液に抗菌金属が含まれる」という場合には、特に断らない限り、抗菌金属のイオン、単体、又は化合物(これらのうちの2つ以上でもよい)が吸収液に含まれることを表すものとする。
また、本明細書において、「散布装置26により散布された吸収液と、硫黄酸化細菌に対して抗菌作用を有する抗菌金属を含む塊状抗菌金属部材61とが接触可能になっている」とは、例えば図1に示すように、散布装置26により散布された吸収液であって、滞留部13に滞留した吸収液に接触するような間接的な接触のほか、後記する例えば図4に示すような、散布装置26により散布され、滞留部13に到達する前の吸収液に接触するような直接的な接触を含むものとする。
滞留部13と循環系統73との接続部である吸収液排出口14には、吸収液排出口14を覆うように配置されたフィルタ62が備えられている。フィルタ62は、金属メッシュにより構成されている。そして、塊状抗菌金属部材61は、フィルタ62のメッシュ径よりも大きくなるように構成されている。
塊状抗菌金属部材61がフィルタ62のメッシュ径よりも大きいことで、塊状抗菌金属部材61が、吸収液排出口14を通じ吸収液とともに流出することを抑制することができる。これにより、塊状抗菌金属部材61が吸収液に浸かった状態を維持でき、塊状抗菌金属部材61による抗菌作用を長期的に維持することができる。
以上のような脱硫装置101によれば、塊状抗菌金属部材61によって硫黄酸化細菌の増殖を抑制することができる。これにより、硫黄酸化細菌による有機物の産出量を抑制することができる。また、硫黄酸化細菌の増殖が抑制されることで、硫黄酸化細菌の産出物を利用して増殖する従属栄養細菌の増殖も抑制することができる。これにより、従属栄養細菌による有機物の産出量を抑制することができる。そして、これらのことから、湿式排ガス脱硫装置から排出される排水のCODの上昇を抑制でき、排水のためのCODの低下処理が不要な脱硫装置101を提供することができる。
次に、脱硫装置101における湿式排ガス脱硫方法を説明する。以下の説明では、説明の簡略化のために、「湿式排ガス脱硫方法」を単に「脱硫方法」という。本発明の一実施形態に係る脱硫方法は、排ガスと吸収液とを接触させることにより、火力発電所等で発生した排ガス中の硫黄酸化物を吸収液に吸収させて排ガスから除去するための方法である。
本発明の一実施形態に係る脱硫方法は、上記の脱硫装置101を構成する筐体10の内部に吸収液を散布するための散布装置26によって散布された吸収液と、硫黄酸化細菌に対して抗菌作用を有する塊状抗菌金属部材61とを接触させる工程を含むものである。
この工程を経ることにより、吸収液に抗菌金属を含有させることができ、塊状抗菌金属部材61によって硫黄酸化細菌の増殖を抑制することができる。これにより、硫黄酸化細菌による有機物の産出量を抑制することができる。また、硫黄酸化細菌の増殖が抑制されることで、硫黄酸化細菌の産出物を利用して増殖する従属栄養細菌の増殖も抑制することができる。これにより、従属栄養細菌による有機物の産出量を抑制することができる。そして、これらのことから、湿式排ガス脱硫装置から排出される排水のCODの上昇を抑制でき、排水のためのCODの低下処理が不要な脱硫方法を提供することができる。
なお、上記の例では抗菌金属部材として塊状抗菌金属部材61を例示したが、抗菌金属部材は、塊状以外の任意の形状(例えば、板状)とすることができる。
図2は、本発明の二実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置102の模式図である。以下、脱硫装置102について、上記の脱硫装置101と共通する点の説明は省略し、異なる点を中心に説明する。
上記の脱硫装置101では、塊状抗菌金属部材61が備えられていたが、図2に示す脱硫装置102では、塊状抗菌金属部材61は備えられていない。ただし、脱硫装置102では、上記抗菌金属を表面に担持した波板63と吸収液とを接触させることで、吸収液での硫黄酸化細菌の増殖の抑制を図っている。従って、脱硫装置102では、上記抗菌金属を表面に担持した波板63が抗菌金属部材に相当する。
脱硫装置102では、波板63を収容した抗菌槽64,64が2つ備えられる。2つの抗菌槽64,64は、循環系統73において並列に設けられる。従って、循環系統73は、上記の循環管路73aを流れた吸収液が流入するように構成された2つの(少なくとも1つでよい)の抗菌槽64,64を備えている。そして、これらの抗菌槽64,64の内部には、上記抗菌金属を担持した波板63が配置され、波板63(抗菌金属部材)は、循環系統73を流れる吸収液と接触可能に配置されている。
波板63を収容した抗菌槽64,64が備えられることで、抗菌槽64,64全体を交換することにより波板63に触れることなく波板63を新たなものに交換することができ、交換作業を容易に行うことができる。
また、三方弁65,65によって、吸収液を流す抗菌槽64が切替可能になっている。また、2つの抗菌槽64,64は取り外し可能になっている。これらにより、一方の抗菌槽64に吸収液を流す間に他方の抗菌槽64を取り外して、取り外した抗菌槽64のメンテナンスを容易に行うことができる。
図3は、本発明の三実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置103の模式図である。上記の図2に示す脱硫装置102では、2つの抗菌槽64,64は、循環系統73に備えられていた。しかし、図3に示す脱硫装置103では、2つの抗菌槽64,64は、循環系統73とは独立した抗菌槽系統79に備えられている。
抗菌槽系統79は、滞留部13の吸収液を抜き出して2つの抗菌槽64,64に供給するとともに、吸収液を波板63,63に接触させた後に、滞留部13に戻すためのものである。従って、吸収液は、滞留部13と抗菌槽64,64との間で循環しており、抗菌槽系統79は循環系統73としても機能している。抗菌槽系統79は、上記の循環系統73と同様、吸収液排出口14と吸収液還流口73bとを備える。さらに、抗菌槽系統79にはポンプ78が備えられ、ポンプ78の駆動により、吸収液が抗菌槽系統79を流れる。
吸収液排出口14から筐体10の外部に排水された吸収液は、抗菌槽系統79を流れ、抗菌槽64,64に供給される。そして、抗菌槽64,64において吸収液と波板63,63とが接触した後、吸収液は、抗菌槽系統79を流れ、吸収液還流口73bから滞留部13に戻される。従って、抗菌槽64,64に収容された波板63,63(抗菌金属部材)は、抗菌槽系統79を流れる吸収液と接触可能な位置に配置される。
2つの抗菌槽64,64をこのように配置することで、既存の脱硫装置に対して後付けで抗菌槽64,64を取り付け易くすることができる。このため、既存の脱硫装置においても、メンテナンスを容易に行いつつ、硫黄酸化細菌等の増殖を抑制することができる。
図4は、本発明の四実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置104の模式図である。この図4に示す脱硫装置104では、上記の脱硫装置101とは異なり、塊状抗菌金属部材61は滞留部13の吸収液に浸っていない。その代わりに、脱硫装置104では、塊状抗菌金属部材61は、滞留部13に滞留した吸収液の液面よりも上方であって、且つ、散布装置26により散布された吸収液と接触可能な位置に配置されている。
具体的には、脱硫装置104では、上方に向けて散布する散布装置26の上方であって、かつ、散布される吸収液の届く位置に、メッシュにより形成される棚81が設置されている。そして、棚81の上面には、塊状抗菌金属部材61が裁置されている。なお、棚81は、図示しない固定部材により、筐体10の内部に支持固定されている。なお、棚81は例えば金属製である。
散布装置26から上方に向けて散布された吸収液は、棚81の底面(上記のようにメッシュにより形成される)を通り、塊状抗菌金属部材61の下方から塊状抗菌金属部材61に接触する。この接触により、抗菌金属が吸収液に含有される。そして、抗菌金属を含有することとなった吸収液は、重力により落下し、滞留部13に滞留する。このため、滞留部13に滞留している吸収液には、抗菌金属が含有されることになる。
このように、塊状抗菌金属部材61が上記の位置に配置されることで、吸収液での抗菌金属の濃度を増加させ、硫黄酸化細菌等の増殖をより確実に抑制することができる。即ち、散布装置26により散布された吸収液は、吸収液排出口14を通じて滞留部13から抜き出された吸収液であり、既に抗菌金属部材と接触されたものである。そのため、滞留部13上方での接触、滞留、抜き出し及び散布を繰り返すことにより、吸収液での抗菌金属の濃度を増加させることができる。
また、塊状抗菌金属部材61が液面の上方に配置されていることから、例えば塊状抗菌金属部材61の表面に異物(例えば石膏等)が付着したような場合であっても、容易に塊状抗菌金属部材61を交換することができる。さらには、筐体10の内部に塊状抗菌金属部材61を配置することができるため、脱硫装置104を小型化することができる。
さらには、棚81は剛性を有するため、連続的に散布装置26から吸収液が散布されても、変形しにくい。そのため、棚81の耐久性を高めることができる。
図5は、本発明の五実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置105の模式図である。上記の図4に示す脱硫装置104では、塊状抗菌金属部材61は、滞留部13に滞留した吸収液の液面よりも上方であって、且つ、上方に向けて散布する散布装置26のさらに上方に配置されていた。しかし、図5に示す脱硫装置105では、滞留部13に滞留した吸収液の液面よりも上方であるが、上方に向けて散布する散布装置26の下方に配置されている。即ち、塊状抗菌金属部材61は、滞留部13に滞留した吸収液の液面と、上方に向けて散布する散布装置26との間に配置される。
散布装置26によって上方に向けて散布された吸収液は、ある程度の高さまで到達すると重力により落下する。そのため、落下中の吸収液は、散布装置26の下方に配置された塊状抗菌金属部材61に対し、上方から接触する。この接触により、抗菌金属が吸収液に含有される。そして、抗菌金属を含有することとなった吸収液は、重力によりさらに落下し、滞留部13に滞留する。このため、滞留部13に滞留している吸収液には、抗菌金属が含有されることになる。
このように、塊状抗菌金属部材61が上記の位置に配置されることで、吸収液での抗菌金属の濃度を増加させ、硫黄酸化細菌等の増殖をより確実に抑制することができる。即ち、散布装置26により散布された吸収液は、吸収液排出口14を通じて滞留部13から抜き出された吸収液であり、既に抗菌金属部材と接触されたものである。そのため、滞留部13上方での接触、滞留、抜き出し及び散布を繰り返すことにより、吸収液での抗菌金属の濃度を増加させることができる。
図6は、本発明の六実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置106の模式図である。上記の図4に示した脱硫装置104では、散布装置26の上方にメッシュ状の棚81が配置され、その上に塊状抗菌金属部材61が載置されていた。しかし、この図6に示す脱硫装置106では、散布装置26の上方にメッシュ状のネット82が懸架されており、ネット82の上に塊状抗菌金属部材61が載置されている。ネット82は例えば金属製である。また、ネット82は、例えば、筐体10の内壁の任意の例えば3か所以上において留められる(引っ掛ける)ことで、筐体10の内部に懸架することができる。
散布装置26から上方に向けて散布された吸収液は、メッシュ状のネット82を通り、塊状抗菌金属部材61の下方から塊状抗菌金属部材61に接触する。この接触により、抗菌金属が吸収液に含有される。そして、上記の図4に示した脱硫装置104と同様にして、滞留部13に滞留している吸収液には、抗菌金属が含有される。
塊状抗菌金属部材61がネット82の上に載置されることによっても、上記の図4に示す脱硫装置104と同様に、吸収液での抗菌金属の濃度を増加させることができる。特に、ネット82は軽量であり、筐体10の内壁に留めることで、容易に配置することができる。そのため、ネット82を使用することで、塊状抗菌金属部材61を容易に配置することができる。
また、ネット82は可撓性を有するため、散布装置26からの吸収液の上方への散布により、ネット82は変形し得る。また、排ガスの風圧によってもネット82は変形し得る。そのため、ネット82と、その上に載置される塊状抗菌金属部材61とは、筐体10の内部で上下動する。これにより、ネット82及び塊状抗菌金属部材61に吸収液に含まれる固形分(炭酸カルシウム、石膏等)が付着したとしても、ネット82及び塊状抗菌金属部材61が適度に上下動することで、固形分が固着しにくい。この結果、ネット82を構成するメッシュが目詰まりすることが抑制され、吸収液が塊状抗菌金属部材61に長期的に接触し易くすることができる。また、塊状抗菌金属部材61の表面が固形分によって覆われにくく、塊状抗菌金属部材61の表面に吸収液が接触し易くなるため、抗菌作用を持続させることができる。
図7は、本発明の七実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置107の模式図である。上記の図1に示した脱硫装置101では、塊状抗菌金属部材61は、吸収液の内部において、ある程度自由に移動することができた。しかし、この図7に示す脱硫装置107では、塊状抗菌金属部材61はメッシュ状のケース83に収容されており、塊状抗菌金属部材61を収容したケース83が吸収液に沈められている。なお、このケース83は例えば金属製である。
塊状抗菌金属部材61を収容するケース83はメッシュ状であるため、ケース83の内外を吸収液は自由に流れる。このため、吸収液は、ケース83の内部に塊状抗菌金属部材61に接触することができる。これにより、吸収液における硫黄酸化細菌等の増殖を抑制することができる。また、塊状抗菌金属部材61はケース83から抜け出ることがないため、塊状抗菌金属部材61が吸収液排出口14を通じて流れ出すことが無い。これにより、上記の図1において説明したフィルタ62を配置せずに、筐体10の内部に塊状抗菌金属部材61を入れることができる。このため、既存の脱硫装置107に対し、後付けで、塊状抗菌金属部材61を適用することができ、硫黄酸化細菌等の増殖を容易に抑制することができる。
図8は、本発明の八実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置108の模式図である。上記の図1~図7に示す脱硫装置101~107では、吸収液における硫黄酸化細菌等の増殖を抑制するために、塊状抗菌金属部材61が使用されていた。しかし、この図8に示す脱硫装置108では、塊状抗菌金属部材61に代えて、上記抗菌金属を含んで構成される金属メッシュ66(他の構造物でもよい)が使用されている。なお、この金属メッシュ66は、構成材料自体が抗菌金属であってもよいし、抗菌金属以外の金属で構成された金属メッシュの表面に、抗菌金属のメッキ、抗菌金属を含む塗料の塗布等が施されたものでもよい。
金属メッシュ66,66は、滞留部13の吸収液に浸かっている。従って、金属メッシュ66,66は、吸収液に接触しているから、金属メッシュ66,66は抗菌金属部材に相当する。そして、金属メッシュ66,66は、吸収液の内部で筐体10に支持固定される。金属メッシュ66,66は、脱硫装置108において2枚の配置される。金属メッシュ66,66は上記のようにメッシュ状を有してるため、金属メッシュ66,66から溶出した抗菌金属は、吸収液において全体に行き渡るようになっている。
抗菌金属を含む金属メッシュ66が吸収液に含まれていることで、金属メッシュ66と接触する吸収液における硫黄酸化細菌等の増殖を抑制することができる。特に、筐体10に収容される構造物を抗菌金属を用いて形成すればよいため、特別な部材を使用せずに、硫黄酸化細菌等の増殖を抑制することができる。
図9は、本発明の九実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置109の模式図である。上記の脱硫装置101~108では、いずれも、抗菌金属部材が筐体10とは別体として備えられていた。しかし、この図9に示す脱硫装置109では、筐体10の一部を構成する滞留部13の内面が、抗菌金属材料としての抗菌膜67を含んで構成されている。なお、抗菌膜67は、滞留部13の内面の全部ではなく、一部でもよい。
脱装装置109では、滞留部13の内面に、上記の抗菌金属を含む抗菌膜67が形成される。そして、抗菌膜67は、散布装置26により散布されて滞留した吸収液と接触することから、抗菌膜67は抗菌金属部材に対応する。抗菌膜67は、例えば、滞留部13の内面に抗菌金属をメッキしたり、滞留部13の内面に抗菌金属を含む塗料を塗布及び乾燥したりすることで、形成することができる。
抗菌膜67が滞留部13の内面に形成されることで、抗菌金属部材の配置工程を別途追加する必要が無くなり、脱硫装置109の施工時に抗菌金属部材の配置を行うことができる。これにより、脱硫装置109の施工における工程数を維持したまま、硫黄酸化細菌等の増殖を抑制することができる。
図10は、本発明の十実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置110の模式図である。上記の脱硫装置101~109では、いずれも、固体状の抗菌金属部材が使用されていた。そして、固体状の抗菌金属部材と吸収液とが接触することで、吸収液において抗菌作用が奏されていた。しかし、図10に示す脱硫装置110では、液体状の抗菌金属部材として抗菌金属のイオン(抗菌金属イオン)を直接吸収液に注入することで、吸収液での抗菌作用が奏されるようになっている。
脱硫装置110は、散布装置26により散布された吸収液に、抗菌金属イオンを含む抗菌金属イオン含有水溶液を供給するためのポンプ91(抗菌金属イオン供給装置)を備える。ポンプ91は、図示しない抗菌金属イオン含有水溶液タンクに接続された抗菌金属イオン供給系統90に備えられる。なお、ポンプ91はインバータ制御されるものであり、インバータ(図示しない)の回転速度を変更することで、抗菌金属イオンの注入量を変更することができる。
また、脱硫装置110には、抗菌金属イオン濃度を測定するためのイオン濃度センサ92と、イオン濃度センサ92に吸収液を供給するためのポンプ93とが備えられる。イオン濃度センサ92としては、例えば、吸光光度法による濃度計を採用することができるが、これに限られるものではない。そして、脱硫装置110には、ポンプ91による抗菌金属イオン含有水溶液の注入量を調整するための演算制御装置94が備えられる。なお、演算制御装置94は、いずれも図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、制御回路等を備え、ROMに格納されている所定の制御プログラムがCPUによって実行されることにより具現化される。
脱硫装置110では、吸収液における抗菌金属イオンの濃度が予め定められた設定値(範囲でもよい。以下同じ)になるように、抗菌金属イオンの注入が行われる。即ち、上記の三方弁44からの排水により、吸収液における抗菌金属イオンの量が減少する。そこで、この減少分を補うように、ポンプ91による抗菌金属イオン水溶液の注入が行われる。
具体的には、脱硫装置110の運転中、イオン濃度センサ92を用いて、吸収液における抗菌金属イオンの濃度が測定される。この測定値は、図10において破線で電気信号線を通じて、演算制御装置94に入力される。そして、演算制御装置94は、測定されたイオン濃度が予め定められた設定値になるように、ポンプ91の回転速度を制御し、注入量を制御する。これにより、吸収液における抗菌金属イオンの濃度が設定値(近傍でもよい)に維持され、吸収液における硫黄酸化細菌等の増殖が抑制される。
このように、ポンプ91が備えられることで、抗菌金属イオンを吸収液に供給することができるため、吸収液中でのイオンの拡散速度を向上させることができる。これにより、抗菌作用を速やかに発揮させることができ、脱硫装置110の運転初期段階から抗菌作用を発揮させることができる。また、吸収液における抗菌金属イオンの濃度調整を容易に行うことができる。
図11は、本発明の十一実施形態に係る湿式排ガス脱硫装置111の模式図である。なお、図示はしないが、図11に示す脱硫装置111においても、例えば上記の図1~図10に示す形態と同様にして、吸収液と抗菌金属部材との接触が行われている。上記の脱硫装置101~110では、いずれも、吸収液は散布装置26から上方に向けて散布されていた。しかし、図11に示す脱硫装置111では、吸収液は、散布装置26から下方に向けて散布されている。
散布装置26から下方に吸収液を散布するようにしても、吸収液と排ガスとを接触させて、排ガス中の硫黄酸化物を吸収液に吸収させることができる。そして、吸収液には上記のように抗菌金属が含まれていることから、吸収液において、硫黄酸化物の増殖を抑制することができる。
11a 排ガス導入口
11b 排ガス排出口
12 滞留液
13 滞留部
14 吸収液排出口
15 内部空間
22 散気管
23,24,41,78,91,93 ポンプ
26 散布装置
42,44,65 三方弁
43 固液分離器
51 補給水ノズル
61 塊状抗菌金属部材
62 フィルタ
63 波板
64 抗菌槽
66 金属メッシュ
67 抗菌膜
71 吸収液補給系統
72 空気供給系統
73 循環系統
73a 循環管路
73b 吸収液還流口
74 抜出し系統
75 排水系統
76 戻し系統
77 補給水供給系統
79 抗菌槽系統
81 棚
82 ネット
83 ケース
90 抗菌金属イオン供給系統
91 ポンプ(抗菌金属イオン供給装置)
92 イオン濃度センサ
94 演算制御装置
101,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111 脱硫装置(湿式排ガス脱硫装置)

Claims (11)

  1. 排ガスと吸収液とを接触させることにより、前記排ガス中の硫黄酸化物を前記吸収液に吸収させて前記排ガスから除去するための湿式排ガス脱硫装置であって、
    筐体と、
    前記排ガスを前記筐体の内部に導入するための排ガス導入口と、
    前記吸収液を前記筐体の内部に散布するための散布装置と、
    前記排ガスを前記筐体の外部に排出するための排ガス排出口と、
    前記散布装置により散布された前記吸収液を滞留させるための滞留部であって、前記筐体の一部として構成される滞留部と、
    前記滞留部に滞留する前記吸収液を前記筐体の外部に排出するための吸収液排出口と、を備え、
    前記吸収液排出口の内の第1吸収液排出口を通じて前記筐体の外部に排出された前記吸収液が流れる循環管路と、前記循環管路を流れた前記吸収液を前記滞留部に戻すための第1吸収液還流口と、を含む循環系統と、
    前記循環系統とは独立した抗菌層系統であって、前記吸収液排出口の内の第2吸収液排出口を通じて前記筐体の外部に排出された前記吸収液が流れる抗菌槽管路と、前記抗菌槽管路を流れた前記吸収液を前記滞留部に戻すための第2吸収液還流口と、を含む抗菌層系統と、をさらに備え、
    前記抗菌層系統は、前記抗菌槽管路を流れた前記吸収液が流入するように構成された少なくとも1つの第1抗菌槽を備え、
    前記抗菌金属部材は、前記少なくとも1つの第1抗菌槽の内部に配置されることを特徴とする、
    湿式排ガス脱硫装置。
  2. 前記散布装置は、前記吸収液排出口を通じて前記筐体の外部に排出された前記吸収液を、前記筐体の内部に散布するように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の湿式排ガス脱硫装置。
  3. 前記抗菌金属部材は、前記滞留部に滞留した前記吸収液の少なくとも一部に浸かる位置に配置されたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の湿式排ガス脱硫装置。
  4. 前記抗菌金属部材は、塊状に形成された塊状抗菌金属部材を含むことを特徴とする、請求項3に記載の湿式排ガス脱硫装置。
  5. 前記湿式排ガス脱硫装置は、前記吸収液排出口を覆うように配置されたメッシュ部材をさらに備え、
    前記抗菌金属部材は、前記メッシュ部材のメッシュ径よりも大きくなるように構成されたことを特徴とする、請求項4に記載の湿式排ガス脱硫装置。
  6. 前記抗菌金属部材は、前記滞留部に滞留した前記吸収液の液面よりも上方であって、且つ、前記散布装置により散布された前記吸収液と接触可能な位置に配置されたことを特徴とする、請求項2に記載の湿式排ガス脱硫装置。
  7. 記抗菌金属部材は、前記循環系統を流れる前記吸収液と接触可能な位置に配置されたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の湿式排ガス脱硫装置。
  8. 前記循環系統は、前記循環管路を流れた前記吸収液が流入するように構成された少なくとも1つの第2抗菌槽を備え、
    前記抗菌金属部材は、前記少なくとも1つの第2抗菌槽の内部に配置されることを特徴とする、請求項7に記載の湿式排ガス脱硫装置。
  9. 前記滞留部の内面の少なくとも一部は前記抗菌金属部材を含んで構成されたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の湿式排ガス脱硫装置。
  10. 前記湿式排ガス脱硫装置は、前記散布装置により散布された前記吸収液に前記抗菌金属のイオンを供給するための抗菌金属イオン供給装置をさらに備えたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の湿式排ガス脱硫装置。
  11. 前記抗菌金属部材は、ニッケル及びタングステンのうちの少なくとも一方の金属を含有することを特徴とする、請求項1~10の何れか1項に記載の湿式排ガス脱硫装置。
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