JP7025158B2 - 凝集沈殿装置 - Google Patents

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Description

本発明は凝集沈殿装置に関し、特に沈殿槽に原水を供給するディストリビュータの構成に関する。
水処理装置のひとつである凝集沈殿装置は用水処理、排水処理などに広く利用されている。特許文献1~3には、沈殿槽内で原水中の懸濁物質、凝集フロックを沈降分離させ、沈殿槽内でスラッジブランケットを形成して原水を清澄化する凝集沈殿装置が開示されている。沈殿槽内には、原水供給口を備えたディストリビュータが設けられている。ディストリビュータから沈殿槽の下部に供給された原水はスラッジブランケット内を上昇し、スラッジブランケットの凝集フロックと接触し、一体化する。これによって沈殿槽の上部で清澄化された処理水が得られる。ディストリビュータは回転可能であるため、原水を沈殿槽内に均一に分散させ、清澄化した処理水を得ることができる。
スラッジブランケットの凝集フロックは沈降速度と原水の上昇流速とが釣り合って浮遊した状態にあるため、原水の通水停止時には沈降する。この結果、原水供給口は凝集フロックの汚泥で埋まってしまう。汚泥が原水供給口に固着すると、原水供給口が汚泥で閉塞することもある。このため、原水の通水を再開した際に、原水供給口から原水をスムーズに供給できない可能性がある。特許文献3には、回転する集泥部材と一体化されたディストリビュータが開示されている。ディストリビュータの原水供給口はディストリビュータの回転方向に関し後方に設けられている。
特許第5143762号公報 特許第5713793号公報 特許第3463493号公報
特許文献3に開示されたディストリビュータは回転方向に関し前方が壁面となっている。このため、回転する際に移動経路上の汚泥を掻き払う効果が期待される。しかし、掻き払われた汚泥はディストリビュータの回転方向と逆方向にディストリビュータの周囲に回り込み、原水供給口を詰まらせる可能性がある。
本発明は、原水供給口の汚泥による閉塞を効果的に防止することができる凝集沈殿装置を提供することを目的とする。
本発明の凝集沈殿装置は、原水中の懸濁物質を沈降分離させる沈殿槽と、原水を沈殿槽に供給するディストリビュータと、を有し、ディストリビュータは、沈殿槽の上下方向に延びる中心線の周りを回転可能な複数の第1の配管部を有し、各第1の配管部は、沈殿槽の内部空間下部に開口し原水を沈殿槽に供給する原水供給口を備え、ディストリビュータは、原水供給口の回転方向に関し原水供給口の前方に設けられた第1の板部材を有し、第1の板部材は原水供給口から下方または斜め下方に延びている
一つの態様では、凝集沈殿装置は、第1の板部材の上方を第1の板部材に対して角度をなして延び、原水供給口の周囲を覆う第2の板部材を有する。
他の態様では、第1の板部材は、幅方向の中央部が幅方向の両端より原水供給口の移動方向前方に突き出ている。
他の態様では、第1の板部材は原水供給口の周囲を覆う延長部を有し、延長部を含む第1の板部材の全体が移動方向に関し前方に向けて斜め下方に延びている。
さらに他の態様では、凝集沈殿装置は、沈殿槽に取り囲まれ、懸濁物質の汚泥を沈殿槽から越水させて収集し濃縮させる汚泥濃縮槽を有し、ディストリビュータは、中心線の周りを回転可能な、上下方向に延びる第2の配管部と、第2の配管部に接続され、中心線から径方向外側に延びる複数の第3の配管部と、を有し、第1の配管部は複数設けられ、各々の第1の配管部が各第3の配管部に接続されている。
第1の板部材は原水供給口の前方に設けられているため、原水供給口の移動経路上の汚泥を予め掻き払うことができる。また、第1の配管部が上下方向に延びているため、第1の板部材で掻き払われた汚泥は原水供給口の移動経路の側方に逃げ、原水供給口が掻き払われた汚泥で閉塞する可能性は低い。従って、本発明によれば、原水供給口の汚泥による閉塞をより効果的に防止することができる。
第1の実施形態に係る凝集沈殿装置の模式的断面図である。 図1のA-A線矢視図である。 図1に示す凝集沈殿装置の汚泥堆積防止装置の模式図である。 第2の実施形態に係る凝集沈殿装置の汚泥堆積防止装置の模式図である。 第3の実施形態に係る凝集沈殿装置の汚泥堆積防止装置の模式図である。 第4の実施形態に係る凝集沈殿装置の汚泥堆積防止装置の模式図である。 第5の実施形態に係る凝集沈殿装置の汚泥堆積防止装置の模式図である。 第6の実施形態に係る凝集沈殿装置の汚泥堆積防止装置の模式図である。 第7の実施形態に係る凝集沈殿装置の汚泥堆積防止装置の模式図である。
以下、図面を参照して本発明の凝集沈殿装置のいくつかの実施形態を説明する。本発明の凝集沈殿装置は如何なる由来の排水でも処理することができる。本発明の凝集沈殿装置で処理が可能な排水は、例えば、電子産業等でのエッチング工程で排出されるフッ素含有排水、火力発電所等で排出されるフッ素含有脱硫排水、液晶パネルや半導体工場から排出されるリン含有排水、下水処理場から排出されるリン含有排水、製鉄所等から排出される鉄鋼系排水を含む。以下の実施形態では、フッ素含有排水の処理に用いられる凝集沈殿装置について説明する。
原水はまずカルシウム反応槽(図示せず)に導入され、消石灰が添加され、攪拌される。原水中のフッ素が消石灰と反応してフッ化カルシウムが生成される。原水は次に無機凝集反応槽(図示せず)に導入され、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸バンド(硫酸アルミニウム)等の無機凝集剤が添加され、攪拌される。これによって、原水中に凝集フロックが形成される。原水は次に高分子凝集剤反応槽(図示せず)に導入され、ポリアクリルアミド等の高分子凝集剤が添加され、攪拌される。これによって、凝集フロックが粗大化される。以上の処理をされた原水が凝集沈殿装置に導入される。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る凝集沈殿装置の模式的断面図、図2は図1のA-A線から見た矢視図である。凝集沈殿装置1は、原水中の懸濁物質を沈降分離させる沈殿槽2と、沈殿槽2に取り囲まれ、懸濁物質の汚泥を収集し濃縮する汚泥濃縮槽3と、を有している。沈殿槽2と汚泥濃縮槽3は円筒形状を有し、沈殿槽2と汚泥濃縮槽3の上下方向の中心線CLは一致している。沈殿槽2と汚泥濃縮槽3のいずれかまたは両方は多角形の形状を有していてもよい。凝集フロックが沈殿槽2から越水して汚泥濃縮槽3に収集されるように、汚泥濃縮槽3の頂部は沈殿槽2の頂部より低くされている。汚泥濃縮槽3の側面の下部に汚泥の取出しノズル4が設けられている。汚泥濃縮槽3の底面が沈殿槽2の底面より低い位置にあるため、汚泥の取出しノズル4を沈殿槽2の外部に設けることができ、汚泥の取出しノズル4と引き抜き配管を沈殿槽2の外部に設けることができる。沈殿槽2の側面の下部には汚泥の取出しノズル5が、頂部には清澄水の取出しノズル6が設けられている。沈殿槽2の側壁7の外部に環状の受け槽8が設けられ、清澄水の取出しノズル6は受け槽8に接続されている。側壁7を越水した清澄水がいったん受け槽8に収集された後、取出しノズル6から排出されるため、沈殿槽2の最上部の清澄水を効率よく収集することができる。
沈殿槽2の内部にはディストリビュータ10が設けられている。ディストリビュータ10は、汚泥濃縮槽3の中心線CLと同軸の回転軸11と、回転軸11を取り囲み、回転軸11に沿って上下方向に延びる第2の配管部12と、第2の配管部12に接続され、汚泥濃縮槽3の上方を中心線CLから径方向外側且つ下側に延びる複数の第3の配管部13と、各第3の配管部13に接続され、それぞれの原水供給口15まで上下方向に延びる第1の配管部14と、を有している。回転軸11は汚泥濃縮槽3に挿入され、回転軸11の上部はモータ16に接続されている。回転軸11の下端は汚泥濃縮槽3の底板17に支持された軸受18で回転支持されている。第2の配管部12の上部開口は原水導入口19となっている。第2の配管部12は回転軸11の外周面の一部を内包するように回転軸11に支持されている。本実施形態では2つの第3の配管部13が180度の間隔で配置されているが、第3の配管部13の個数はこれに限定されず、沈殿槽2が大きい場合は3個以上の第3の配管部13を設けることもできる。複数の第3の配管部13を設けることで、原水を沈殿槽2に均一に供給することができる。第3の配管部13は一つだけでもよく、この場合、原水供給口15は一つだけ設けられる。原水供給口15は沈殿槽2の内部空間下部に開口し、原水を沈殿槽2に供給する。原水供給口15は沈殿槽2の底面2aと対向する下向きの開口であるが、斜め下向きの開口であってもよい。あるいは、第1の配管部14の端部をL字形状に形成し、原水供給口15から横向きの原水が吐出されるようにしてもよい。
第2の配管部12は回転軸11に固定されている。この結果、ディストリビュータ10全体が中心線CLの周りを旋回ないし回転し、複数の原水供給口15は沈殿槽2の底面2aのやや上方を、移動線Cに沿って水平方向ないし横方向に回転移動することができる。移動線Cは、中心線CLを中心とし、中心線CLと原水供給口15の中心の距離を半径とする円である。
ディストリビュータ10の第2の配管部12から供給された原水は複数の第3の配管部13で分流し、第1の配管部14の原水供給口15から沈殿槽2に供給される。原水供給口15と沈殿槽2の底面2aとの間隔は小さいため、ディストリビュータ10から供給された原水は沈殿槽2の底面2aに当たり上昇流となる。沈殿槽2内の凝集フロックは重力による下向きの力と、原水供給口15から供給された原水の上昇流による上向きの力を受けて、沈殿槽2の内部を浮遊する。新たに供給された原水に含まれる凝集フロックは沈殿槽2の内部を浮遊する凝集フロックに捕捉され、合体する。これによって、凝集フロックの一部またはすべてが除去された清澄水だけが上昇流となって沈殿槽2の上部に達する。
この結果、沈殿槽2の下部に凝集フロックの層(スラッジブランケット51)が、上部にスラッジブランケット51から分離した清澄水の層52が形成される。スラッジブランケット51の頂部界面は徐々に上昇していく。スラッジブランケット51の頂部界面が汚泥濃縮槽3の側壁の頂部に達すると、凝集フロックは汚泥濃縮槽3の側壁7を越水して汚泥濃縮槽3に収集される。以降、原水の通水中はスラッジブランケット51の界面から凝集フロックの越水が続き、スラッジブランケット51は一定の高さを保つ。スラッジブランケット51の上部では沈降速度が遅く細かな凝集フロックが浮遊しているため、細かな凝集フロックが汚泥濃縮槽3に越水し、沈降速度の高い大きな凝集フロックでスラッジブランケット51を形成することができる。これにより沈殿槽2の通水線速度を増加させることが可能となる。汚泥濃縮槽3は原水の上昇流がないため、凝集フロックは重力で汚泥濃縮槽3内を沈降して濃縮汚泥となる。濃縮汚泥は取出しノズル4から取り出される。
凝集沈殿装置1の停止時には沈殿槽2の凝集フロックが沈降し、沈殿槽2の底面2aに堆積する。これによって原水供給口15が凝集フロックの汚泥で覆われる場合がある。汚泥が原水供給口15に固着すると原水供給口15が閉塞し、ディストリビュータ10の原水供給機能に支障を与える可能性がある。また、汚泥が原水供給口15の移動線C上に堆積すると、ディストリビュータ10の回転機能を阻害する可能性もある。これらの不具合を防止するため、ディストリビュータ10は汚泥堆積防止装置20を有している。
図3(a)はディストリビュータ10の原水供給口15の近傍の斜視図を、図3(b)はディストリビュータ10の第1の配管部14と汚泥堆積防止装置20の分解斜視図を、図3(c)は図3(a)のA―A線に沿った断面図を示している。汚泥堆積防止装置20は原水供給口15の周囲を覆う第2の板部材21と、原水供給口15の移動線C上に設けられ、第2の板部材21に対して角度をなして第2の板部材21の下方を延びる第1の板部材22と、から構成されている。第1の板部材22は、移動方向Dに関し原水供給口15の前方に設けられている。
第2の板部材21と第1の板部材22は一体であるが、別々の部材でもよい。第2の板部材21は水平面内にあり、第1の板部材22は鉛直面内にあり、汚泥堆積防止装置20は側方視で略L型を呈している。従って、第1の板部材22は第2の板部材21と直交している。第2の板部材21の中央には第1の配管部14の原水供給口15と同軸の円形の開口23が形成され、ディストリビュータ10の第1の配管部14を出た原水は第2の板部材21の開口23を通って沈殿槽2に供給される。開口23は第2の板部材21の中央からずれた位置に設けることもできる。
第2の板部材21と第1の板部材22は略長方形の平板であるが、正方形、円形、楕円形、多角形の平板でもよく、曲面形状の板であってもよい。
第2の板部材21は上方の凝集フロックが原水供給口15の下方に落下することを防止する。第2の板部材21はいわば傘のように、原水供給口15と沈殿槽2の底面2aとの間の空間を覆う。凝集沈殿装置1の停止時には降下する凝集フロックは第2の板部材21の上面に堆積するため、原水供給口15と沈殿槽2の底面2aとの間に堆積しにくくなる。第1の板部材22は原水供給口15の移動方向Dに関し原水供給口15の前方に設けられているため、ディストリビュータ10の回転と共に、原水供給口15の直前を移動し、原水供給口15と沈殿槽2の底面2aの間に堆積する汚泥を連続的に掻き払う。
このため、好ましくは、第1の板部材22は沈殿槽2の底面2aのすぐ近傍まで延びている。第1の板部材22は凝集沈殿装置1の停止時に、原水供給口15と沈殿槽2の底面2aとの間に斜めに沈降する凝集フロックの堆積を抑制することもできる。第1の配管部14が上下方向に延びているため、第1の板部材22で掻き払われた汚泥が原水供給口15の直上を通って原水供給口15の直下に回り込むことはない。また、原水供給口15と沈殿槽2の底面2aとの間隔は小さく、この間隔は通常汚泥で塞がれているため、掻き払った汚泥が原水供給口15と沈殿槽2の底面2aとの間を通って原水供給口15の直下に回り込む可能性も小さい。このため、汚泥は原水供給口15の移動線Cの側方に掻き払われる。原水供給口15の直下は常に汚泥がほぼ除去された状態に維持され、そこに原水が連続的に供給されるため、原水供給口15の閉塞が生じにくくなる。
このように、第2の板部材21は主に凝集沈殿装置1の停止時に、汚泥が原水供給口15を閉塞することを防止し、第1の板部材22は主に凝集沈殿装置1の回転時に、汚泥が原水供給口15を閉塞することを防止する。第1の板部材22はまた、凝集沈殿装置1の再起動時に、原水供給口15の移動線C上に堆積した汚泥を除去し、ディストリビュータ10をスムーズに回転させることができる。従って、本実施形態において、第2の板部材21と第1の板部材22を組み合わせることでより大きな効果が得られるが、それぞれを単独で適用しても一定の効果を得ることができる。
図3(d)に示すように、第1の板部材22の下部に、沈殿槽2の底面2aに堆積した汚泥を掻き取る掻き取り部材26を備えていてもよい。掻き取り部材26はゴムなどの弾性部材から製造することが望ましい。掻き取り部材26は沈殿槽2の底面2aに接していてもよいし、底面2aから多少離れていてもよい。 (第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態に係る凝集沈殿装置1の汚泥堆積防止装置20の模式図である。汚泥堆積防止装置20は、第1の板部材22の下端に接続され第2の板部材21と対向する第3の板部材24を有している。第3の板部材24は汚泥が原水供給口15の下方から原水供給口15に進入することを抑制するため、汚泥による原水供給口15の閉塞をより効率的に防止することができる。
(第3の実施形態)
図5(a)は本発明の第3の実施形態に係る凝集沈殿装置1の汚泥堆積防止装置20の模式図である。汚泥堆積防止装置20は全体として、第1の実施形態に対して回転している。図示の例では第2の板部材21と第1の板部材22が水平面と鉛直面の双方に対し傾斜しているが、第2の板部材21と第1の板部材22の少なくともいずれかが水平面と鉛直面の双方に対し傾斜していてもよい。例えば、図5(b)に示す変形例では、第2の板部材21は水平面内にあり、第1の板部材21は原水供給口15から原水供給口15の移動方向D前方に斜め下方に延びている。本実施形態でも、第2の板部材21は主に凝集沈殿装置1の停止時に、汚泥が原水供給口15を閉塞することを防止し、第1の板部材22は主に凝集沈殿装置1の回転時に、汚泥が原水供給口15を閉塞することを防止する。また、本実施形態では原水は第1の板部材22に当たって斜め上方に流れるため、原水を周方向に効率よく拡散させることができる。
(第4の実施形態)
図6は本発明の第4の実施形態に係る凝集沈殿装置1の汚泥堆積防止装置20の模式図である。第1の板部材122は、原水供給口15から原水供給口15の移動方向D前方に斜め下方に延びる前方部122aと、前方部122aと一体化され、原水供給口15の周囲を覆う延長部122bと、から構成されている。延長部122bには原水を原水供給口15から吐出させるための開口123が設けられている。前方部122aは図5(b)に示す斜め下方に延びる第2の板部材21と同様の構成であり、他の実施形態と同様、凝集沈殿装置1の回転時に、汚泥が原水供給口15を閉塞することを防止する。延長部122bは第2の板部材21の代替構造であり、他の実施形態と同様、凝集沈殿装置1の停止時に、汚泥が原水供給口15を閉塞することを防止する。延長部122aを含む第1の板部材122の全体は移動方向Dに関し前方に向けて斜め下方に延びている。
(第5の実施形態)
図7は本発明の第5の実施形態に係る凝集沈殿装置1の汚泥堆積防止装置20の模式図である。本実施形態では、第1の板部材22は、幅方向の中央部が幅方向の両端より原水供給口15の移動方向Dに突き出している。幅方向は水平面内で原水供給口15の移動方向Dないし移動線Cと直交する方向である。図7(a)はディストリビュータ10の原水供給口15の近傍の斜視図を、図7(b)は図7(a)のA方向から見た上面図を示している。第1の板部材22は、幅方向における中央部が移動方向D前方に突き出し、幅方向における両端が中央部に対して原水供給口15の移動方向Dに関し後方に後退している。このため、第1の板部材22は上方から見て略V字形状を有し、中央部の突き出し部に当接した汚泥は、第1の板部材22の移動方向Dにおける前面に沿って幅方向両端に向かって移動する。これによって、沈殿槽2の底面2aに堆積した汚泥をより効率的に原水供給口15の移動線C上から排除することができる。
以上説明した構成では、第1の板部材22は上面視で略V字形状を有しているが、湾曲した形状でも構わない。
(第6の実施形態)
図8は本発明の第6の実施形態に係る凝集沈殿装置1の汚泥堆積防止装置20の模式図である。ディストリビュータ10の第1の配管部14の外側側面には、原水を攪拌する攪拌翼25が設けられている。攪拌翼25は平板の形状を有し、180度の間隔で上下方向に複数個設けられている。例えばフッ素排水を対象とする場合、本実施形態では、原水はまずカルシウム反応槽と無機凝集反応槽に導入され、前述の処理を受けるが、高分子凝集剤反応槽は設けられず、高分子凝集剤は配管内に添加されるだけである。すなわち、高分子凝集剤を添加した原水の攪拌及び凝集反応は凝集沈殿装置1の上流側では行われず、攪拌翼25で行われる。これによって凝集フロックの移送中の破壊を最小限に抑えることができる。攪拌翼25は原水中の未反応の高分子凝集剤を攪拌し、沈殿槽2内に均一に分散させ、凝集フロックを形成させる。これによって、撹拌翼25と凝集フロック、あるいは凝集フロック同士の衝突によって、凝集フロックが機械的に脱水され、より密度、沈降速度の高い凝集フロックが形成される。
また、未反応の高分子凝集剤はスラッジブランケット51中の微細フロックの再凝集を引き起こし、スラッジブランケット51を強固なものにし、清澄水の水質を高める。攪拌翼25は原水供給機構10に設けられているため、駆動のための動力源や動力の伝達機構を独立して設ける必要がない。
(第7の実施形態)
図9は本発明の第7の実施形態に係る凝集沈殿装置1の汚泥堆積防止装置20の模式図である。図9(a)はディストリビュータ10の原水供給口15の近傍の斜視図を、図9(b)はディストリビュータ10の第1の配管部14と汚泥堆積防止装置20の分解斜視図を、図9(c)は図9(a)のA―A線に沿った断面図を、図9(d)は図9(a)の方向Bからみた第1の配管部14と汚泥堆積防止装置20の上面図を示している。本実施形態は、第2の板部材21の形状を除き第1の実施形態の汚泥堆積防止装置20と同様である。第2の板部材21は、原水供給口15の移動方向Dに関し前方に位置する前方部21aと、原水供給口15の移動方向Dに関し後方に位置し、境界部21dで前方部21aに接続された後方部21bと、を有している。前方部21aは概ね矩形であり、後方部21bは前方部21aの幅W1(原水供給口15の移動方向Dと直交する方向の幅)と同じ直径を有する半円形状である。前方部21aと後方部21bは一体で形成されており、原水供給口15の中心は前方部21aと後方部21bの境界線21d上にある。従って、後方部21bの後方縁部21cは原水供給口15の中心を中心とする円弧に一致しており、後方縁部21cは原水供給口15の中心から等距離の位置にある。すなわち、第2の板部材21の幅Wは、原水供給口15の中心から原水供給口15の移動方向Dと反対方向に離れるに従い小さくなっている。ここで、幅Wは、後方部21bの、原水供給口15の移動方向Dと直交しかつ沈殿槽2の底面2aと平行な方向の寸法である。
上述のように、原水供給口15から供給された原水は沈殿槽2の底面2aに当たり上昇流となる。しかし、上昇流は、図3(c)に矢印Fで示すように、原水供給口15の移動方向Dにおける原水供給口15のすぐ後方で発生する。すなわち、上昇流は概ね移動線Cに沿って発生する。本実施形態の第2の板部材21は、原水供給口15の中心から離れるに従い幅Wが小さくなる後方部21bを備えているため、上昇流が、移動方向Dにおける原水供給口15のすぐ後方だけでなく、移動線Cの両側にも拡散する。原水供給口15を出た原水は、図9(c)に矢印Fで示すように、後方部21bの下面に沿って原水供給口15から離れる方向に進み、後方部21bの後方縁部21cから上昇流となって沈殿槽2に拡散していく。原水供給口15の中心から移動線C上以外の後方縁部21cまでの距離が、原水供給口15の中心から移動線C上における後方縁部21cまでの距離と等しいため、上昇流は後方部21bの後方縁部21cに沿って比較的に均一に発生する。後方部21bの形状は半円に限定されず、楕円形、三角形などでもよい。
以上、本発明をいくつかの実施形態によって説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。例えば、上述の実施形態では汚泥濃縮槽3は沈殿槽2の中央に設けられているが、沈殿槽2と並列して設けることができる。また、汚泥濃縮槽3を沈殿槽2と一体化し、沈殿槽2の下部を汚泥濃縮部として利用してもよい。
1 凝集沈殿装置
2 沈殿槽
2a 沈殿槽の底面
3 汚泥濃縮槽
10 ディストリビュータ
11 回転軸
12 第2の配管部
13 第3の配管部
14 第1の配管部
15 原水供給口
20 汚泥堆積防止装置
21 第2の板部材 22 第1の板部材
24 第3の板部材
25 攪拌翼 51 スラッジブランケット
C 原水供給口の移動線

Claims (9)

  1. 原水中の懸濁物質を沈降分離させる沈殿槽と、
    前記原水を前記沈殿槽に供給するディストリビュータと、を有し、
    前記ディストリビュータは、前記沈殿槽の上下方向に延びる中心線の周りを回転可能な複数の第1の配管部を有し、各第1の配管部は、前記沈殿槽の内部空間下部に開口し前記原水を前記沈殿槽に供給する原水供給口を備え、
    前記ディストリビュータは、前記原水供給口の回転方向に関し前記原水供給口の前方に設けられた第1の板部材と、前記第1の板部材の上方を前記第1の板部材に対して角度をなして延びる第2の板部材と、を有し、前記第1の板部材は前記原水供給口から下方または斜め下方に延び、前記第2の板部材は前記原水供給口の周囲を覆う、凝集沈殿装置。
  2. 前記第1の板部材は鉛直面と平行であり、前記第2の板部材は水平面と平行である、請求項に記載の凝集沈殿装置。
  3. 前記第1の板部材と前記第2の板部材の少なくともいずれかは水平面と鉛直面の双方に対し傾斜している、請求項に記載の凝集沈殿装置。
  4. 前記第2の板部材の前記原水供給口の前記回転方向と直交する向きの幅は、前記原水供給口の中心から前記原水供給口の前記回転方向と反対方向に離れるに従い小さくなる、請求項からのいずれか1項に記載の凝集沈殿装置。
  5. 前記第1の板部材の下端に接続され、前記第2の板部材と対向する第3の板部材を有する、請求項からのいずれか1項に記載の凝集沈殿装置。
  6. 原水中の懸濁物質を沈降分離させる沈殿槽と、
    前記原水を前記沈殿槽に供給するディストリビュータと、を有し、
    前記ディストリビュータは、前記沈殿槽の上下方向に延びる中心線の周りを回転可能な複数の第1の配管部を有し、各第1の配管部は、前記沈殿槽の内部空間下部に開口し前記原水を前記沈殿槽に供給する原水供給口を備え、
    前記ディストリビュータは、前記原水供給口の回転方向に関し前記原水供給口の前方に設けられた第1の板部材を有し、前記第1の板部材は前記原水供給口から下方または斜め下方に延びており、
    前記第1の板部材は、幅方向の中央部が幅方向の両端より前記原水供給口の回転方向前方に突き出ている、凝集沈殿装置。
  7. 原水中の懸濁物質を沈降分離させる沈殿槽と、
    前記原水を前記沈殿槽に供給するディストリビュータと、を有し、
    前記ディストリビュータは、前記沈殿槽の上下方向に延びる中心線の周りを回転可能な複数の第1の配管部を有し、各第1の配管部は、前記沈殿槽の内部空間下部に開口し前記原水を前記沈殿槽に供給する原水供給口を備え、
    前記ディストリビュータは、前記原水供給口の回転方向に関し前記原水供給口の前方に設けられた第1の板部材を有し、前記第1の板部材は前記原水供給口から下方または斜め下方に延びており、
    前記第1の板部材は前記原水供給口の周囲を覆う延長部を有し、前記延長部を含む前記第1の板部材の全体が前記回転方向に関し前方に向けて斜め下方に延びている、凝集沈殿装置。
  8. 原水中の懸濁物質を沈降分離させる沈殿槽と、
    前記沈殿槽に取り囲まれ、前記懸濁物質の汚泥を前記沈殿槽から越水させて収集し濃縮させる汚泥濃縮槽と、
    前記原水を前記沈殿槽に供給するディストリビュータと、を有し、
    前記ディストリビュータは、前記沈殿槽の上下方向に延びる中心線の周りを回転可能な複数の第1の配管部を有し、各第1の配管部は、前記沈殿槽の内部空間下部に開口し前記原水を前記沈殿槽に供給する原水供給口を備え、
    前記ディストリビュータは、前記原水供給口の回転方向に関し前記原水供給口の前方に設けられた第1の板部材を有し、前記第1の板部材は前記原水供給口から下方または斜め下方に延びており、
    前記ディストリビュータは、前記中心線の周りを回転可能な、上下方向に延びる第2の配管部と、前記第2の配管部に接続され、前記中心線から径方向外側に延びる複数の第3の配管部と、を有し、前記第1の配管部は複数設けられ、各々の前記第1の配管部が各第3の配管部に接続されている、凝集沈殿装置。
  9. 前記第1の配管部は、外周面に前記原水を攪拌する攪拌翼を有する、請求項1からのいずれか1項に記載の凝集沈殿装置。
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