JP7023706B2 - 炊飯器 - Google Patents

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Description

本発明は、内釜や加熱手段を覆う本体のコンパクト化を図った炊飯器に関する。
従来の炊飯器は、上方を開口した有底状の内釜と、その内釜を加熱する加熱コイルなどの加熱手段とを、有底状の本体で囲むように覆い、内釜の上方開口部を蓋体で覆うことで、炊飯時や保温時に内釜に入れられた被炊飯物を加熱する構成となっている。
本体の内部には、所定のタイミングで加熱コイルを通電するために、電気回路素子を搭載した加熱基板が設置される。従来の炊飯器では、加熱コイルと加熱基板との電気的な接続を図るために、加熱基板に端子台を設けて、そこに加熱コイルからの端子を接続していた(特許文献1の接続部71、特許文献2のターミナル部28を参照)。
また従来の炊飯器では、発熱する電気回路部品などを効果的に冷却するために、本体の内部に冷風を送り出す冷却ファンを、本体の底面部に設置していた(特許文献2の冷却ファン25を参照)。
特開2014-200516号公報 特許第4952147号明細書
しかし従来の構成では、加熱基板に端子台を取付けるためのスペースが必要となり、加熱基板の小型化と、それによる本体形状の小型化を達成できない。また、単に加熱基板とは別な個所に端子台を設けるだけでは、その端子台を保護する構造を新たに組み込まなければならず、やはり本体形状を小型化することができなかった。
さらに従来の構成では、本体の底面部に冷却ファンが設置されるために、本体は冷却ファンの設置面からの高さ分が余計に必要となり、ここでも本体の小型化が達成できない。冷却ファンを別な場所に設置するだけでは、加熱部品に搭載される電気回路素子を、冷却ファンからの送風で効果的に冷却することができなかった。
そこで本発明は、本体の小型化を図ることが可能な炊飯器を提供することを共通の目的とし、さらには加熱基板に搭載する部品の冷却効果を向上できる炊飯器を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、有底状の内釜とその内釜を加熱する加熱手段とを覆う本体と、前記内釜の上方開口部を覆う蓋体と、を備えた炊飯器において、前記加熱手段に通電する加熱基板に、端子付きのリード線が固定され、前記加熱基板を保護する保護材料として、ケースとホルダが設けられ、前記本体の内部に冷風を送り出す冷却ファンを備え、前記ケースには、前記リード線の端子と前記加熱手段の端子とを当該ケースに接続する中間接続部が形成され、前記冷却ファンが組み込まれる前記ケースと前記ホルダとを組合わせることで、前記冷却ファンからの送風路の壁面部を形成し、前記冷却ファンは前記本体の後方側部に設置され、前記送風路内に前記加熱基板を配置したことを特徴とする。
請求項2の発明は、一つの前記端子が、別な異極の前記端子と接触しないように、前記ケースには仕切部が設けられ、前記中間接続部を覆う蓋部を、前記ホルダに形成したことを特徴とする。
請求項3の発明は、前記加熱基板に搭載した電子部品と熱的に接続するヒートシンクをさらに備え、前記ヒートシンクは、前記冷却ファンに対向して、前記送風路の入口に配置され、前記冷却ファンから前記ヒートシンクに吐出した空気が、当該ヒートシンクの周辺に分散して、前記入口から前記加熱基板を配置した前記送風路の内部に導かれる構成としたことを特徴とする。
請求項4の発明は、前記本体の内部において、前記送風路の前方に前記加熱手段を取り囲む放熱空間が形成され、前記送風路の入口は、前記送風路の出口よりも開口面積が小さく、前記出口と前記放熱空間との間には、空気の流通を可能にする連通路が形成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、前記本体の底壁部前方をV字状に形成して、そのV字の両傾斜面に排気孔を開口形成し、前記排気孔は、前記本体の内部で装着された前記加熱手段の前方を取り囲むようにして配置されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、加熱基板の保護材料となるケースに中間接続部を設け、その中間接続部を利用して、加熱基板からのリード線の端子と加熱手段の端子とを、加熱基板と加熱手段との間で中間接続することができ、部品点数を増加させることなく、加熱基板と併せて本体の小型化が図られる。また、本来は加熱基板を保護するために、保護材料として組み合わされたケースとホルダとを利用して、冷却ファンからの送風路の壁面部を形成することで、加熱基板の保護と、端子の中間接続と、冷却ファンからの送風路構造とを、共通の保護材料で実現して、さらになる本体の小型化を達成できる。そして、冷却ファンを本体の後方側部に設置して、本体の高さ寸法を低くすることで、本体の小型化が図られる。また、本来は加熱基板を保護するための保護材料に冷却ファンを設置し、その保護材料を利用して冷却ファンからの送風路を形成した上で、送風路内に加熱基板を設置することで、加熱基板に搭載される部品の冷却効果を向上でき、併せて加熱基板の保護と、冷却ファンの取付けと、冷却ファンからの送風路構造とを、共通の保護材料で実現して、さらなる本体の小型化を達成できる。
請求項2の発明によれば、ケースに仕切部を設けておくことで、中間接続部で異極の端子どうしが接触するのを防止できる。また、送風路の壁面部を形成するホルダを利用し、そのホルダの蓋部で中間接続部を覆うことで、部品点数を増加させることなく、中間接続部での端子の動きを規制することができる。
請求項3の発明によれば、冷却ファンから吐出する冷風をヒートシンクに直接当てることで、加熱基板に搭載した電子部品の中で、特にヒートシンクと熱的に接続した電子部品を、効果的に冷却することができる。また、冷却ファンからヒートシンクに達した空気が周辺に分散して、加熱基板を配置した送風路の内部に万遍なく送り出されるので、加熱基板に搭載した電子部品の全体を冷却することができる。
請求項4の発明によれば、送風路の内部を通過した空気が送風路の出口に一旦集中し、そこから連通路を通って一気に放熱空間全体に放散される。そのため、放熱空間の内部に配置された加熱手段に、送風路からの空気を勢いよく導いて、その温度上昇を有効に抑えることが可能になる。
請求項5の発明によれば、放熱空間に達した空気を留めることなく、加熱手段から熱を奪った後には、速やかに排出孔から炊飯器の外部に空気を排出することが可能になる。
本発明の第一実施例における炊飯器の縦断面図である。 同上、加熱基板の保護材料による送風路構造を示した図で、ユニットホルダをユニットケース下に取付ける前の要部斜視図である。 同上、加熱基板の保護材料による送風路構造を示した図で、ユニットホルダをユニットケース下に取付けた後の要部斜視図である。 同上、加熱基板の保護材料による送風路構造を示した図で、本体の後方を切り開いた状態で、送風ファンを動作させたときの風の流れを示す要部斜視図である。 同上、中間接続部の構造を示した図で、加熱基板からのリード線の端子を取付ける前の要部斜視図である。 同上、中間接続部の構造を示した図で、加熱基板からのリード線の端子を取付けた後の要部斜視図である。 同上、中間接続部の構造を示した図で、加熱コイルの端子を取付けた後の要部斜視図である。 同上、中間接続部の構造を示した図で、中間接続部をカバーで蓋をした後の要部斜視図である。 本発明の第二実施例における炊飯器において、蓋閉時の要部断面図である。 同上、蓋開時の要部断面図である。 本発明の第三実施例における炊飯器の平面図である。 本発明の第四実施例における炊飯器において、その要部の概略構成を示す一部を拡大した模式図である。 従来の炊飯器において、外蓋を底面側から見た図である。 従来の炊飯器において、その要部の概略構成を示す一部を拡大した模式図である。 本発明の第五実施例における炊飯器の正面図である。 同上、炊飯器の右側面図である。 本発明の第六実施例における炊飯器の正面図である。 同上、炊飯器の右側面図である。
以下、本発明の炊飯器に係る好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。なお、以下の各実施例において、同様の構成については同一の符号を付し、共通する説明は重複を避けるため極力省略する。
図1は、本発明の第一実施例における炊飯器の全体構成を示している。同図において、本実施例の炊飯器は、上方から見て前面と後面、左側面と右側面が対向する略矩形状をなし、上面が開口された本体1と、本体1の上面を開閉自在に覆う蓋体2とにより、炊飯器全体の外郭が構成される。本体1は上面を開口した内釜収容部3を有し、蓋体2を開けたときに、被炊飯物である水や米の収容する有底状の内釜4が、内釜収容部3に着脱自在に収容される構成となっている。5は、内釜4により形成された被炊飯物の収容空間であり、以後この収容空間5を内釜4の内部という。
本体1は、その上部と上側面部を構成する上枠6と、側底面部を構成する外枠7とを主
な構成要素とする。その際、上枠6や外枠7は、PPやABSポリカなどの合成樹脂で形成される。凹状の内釜収容部3の上部から側部にかけては、上枠6と一体化で形成されており、内枠収容部3の底部は、上枠6と別部材の内枠8で形成してある。内枠8は、PETなどの合成樹脂で形成される。
内釜収容部3の上端にはコードヒータ9を備えてあり、コードヒータ9は熱伝導がよいアルミ板などの金属板部10で覆われている。これらのコードヒータ9と金属板部10は、発熱手段としてのフランジヒータ12を構成する。フランジヒータ12には、内釜4の略中央部から外周方向全周に延出させた内釜リング部13の下面が載置し、内釜4が吊られた状態で内釜収容部3に収容される。フランジヒータ12は、炊飯時と保温時に内釜リング部13および内釜4の側面を加熱すると共に、本体1と蓋体2との隙間および内釜収容部3と内釜4との隙間に向けて、金属板部10から熱を放射することで、内釜4の冷えを抑制し、加熱により被炊飯物から発生する水分が、内釜4の上部内面へ結露するのを防止する構成となっている。
内釜4は、熱伝導性のよいアルミニウムを主材15とし、フェライト系ステンレスなどの磁性金属板からなる発熱体16が、主材15の外面の側面下部から底部にかけて接合して設けられる。内釜4の側面中央から上部に発熱体16を設けないのは、内釜の軽量化を図るためである。
発熱体16に対向する内枠8の側面下部と底部には、内釜4を電磁誘導で加熱する加熱手段として、加熱コイル17が配置される。リッツ線からなる加熱コイル17は、お椀状に形成された内枠8の外面に渦巻き状に設けられる。また、内釜4の上部外側面に対向して、蓋体2の内側面部には、フランジヒータ12とは別のコードヒータ18が設けられる。胴ヒータとしてのコードヒータ18は、熱伝導がよいステンレスやアルミニウムなどの金属板からなる内蓋リング19に固定され、蓋側面加熱手段としての内蓋リングヒータ20を構成している。
内枠8の底部中央部には、内釜温度検知手段としての内釜温度センサ21が、内釜4の外面底部に当接して設けられる。内釜温度センサ21は、炊飯時や保温時に内釜4の温度を検知するもので、その検知信号を受けた加熱制御手段22が、加熱コイル17による内釜4の底部の加熱温度を主に温度管理するようになっている。
蓋体2の前方上面には、蓋開ボタン23が露出状態で配設されており、この蓋開ボタン23を押すと、本体1と蓋体2との係合が解除され、本体1の上部後方に設けたヒンジバネ(図示せず)の弾性力により、ヒンジ軸24を回転中心として蓋体2が自動的に開く構成となっている。また、蓋体2の後方上面には、内釜4内の被炊飯物から発生する蒸気を、炊飯器の外部に排出する蒸気口ユニット25が着脱可能に装着される。
蓋体2は、その外郭上面をなす外観部品としての外蓋27と、蓋体2の下面を形成する放熱板28と、外蓋27および放熱板28を結合させて、蓋体2の骨格を形成する蓋ベース材としての外蓋カバー29を、主な構成要素としている。蓋体2の内部にあって、放熱板28の上面には、蓋加熱手段としての蓋ヒータ30が設けられる。この蓋ヒータ30は、コードヒータなどの電熱式ヒータや、電磁誘導加熱式による加熱コイルでもよい。
放熱板28の下側には、蓋体2の下部部材としてのユニット化された内蓋組立体31が着脱可能に設けられる。内蓋組立体31は、内釜4の上方開口部と略同径で円盤状を有する金属製の内蓋32と、内釜4と内蓋32との間をシールするための弾性部材からなる蓋パッキン33と、蓋パッキン33を内蓋32の外側全周に装着するための内蓋リング34と、内釜4の内部の圧力となる内圧を調整する調圧部35と、をそれぞれ備えている。環
状に形成された蓋パッキン33は、蓋体2を閉じた蓋閉時に内釜4の上面に当接して、内釜4と内蓋32との隙間を塞ぎ、内釜4から発生する蒸気を密閉するものである。
放熱板28には、蓋体2の特に内蓋32の温度を検知する蓋温度検知手段として、加熱制御手段22が蓋ヒータ30による温度管理を行なうためのサーミスタ式の蓋温度センサ36が設けられる。また蓋体2の内部には、内釜4内で発生した蒸気を外部へ放出する通路として、蒸気口ユニット25と調圧部35とを連通する蒸気排出経路37が形成される。調圧部35には、内釜4の内部と蒸気口ユニット25との間の蒸気排出経路37を開閉する調圧弁38が設けられる。調圧弁38はボール状で、蓋体2の内部に設けたソレノイド39と連動し、内釜4内の蒸気を外部へ放出する場合には、蒸気排出経路37を開放するのに対し、内釜4内を炊飯器外部の大気圧よりも低い減圧状態、または大気圧よりも高い加圧状態にする場合には、蒸気排出経路37を閉塞するように、電動のソレノイド39が調圧弁38を転動させる。そして加圧時には、加熱コイル17への高周波通電により内釜4内の被炊飯物が加熱され、内釜4の内圧が所定値に達すると、調圧弁38の自重に抗して蒸気排出経路37を開放することで、内釜4の内圧を大気圧以上に維持する構成となっている。
蓋体2の内部には、蓋体2を本体1に閉じた蓋閉状態で、内釜4の内圧を大気圧よりも低くするための減圧手段41が配設される。減圧手段41は、内釜4の内外を連通する経路(図示せず)の途中に、駆動源となる電動の減圧ポンプ42を設けて構成され、炊飯時や保温時に適切なタイミングでソレノイド39を通電して、調圧弁38が蒸気排出経路37を塞いだ状態で、密閉した内釜4の内圧を低下させる。また、内釜4の内圧が大気圧よりも一定値下がった場合には、減圧ポンプ42の動作を停止し、内釜4の内部を減圧状態に保っている。さらに、内釜4の内部を減圧状態から大気圧に戻す場合には、減圧ポンプ42の動作を停止すると共に経路を開放する。つまり減圧手段41は、内釜4の内部を減圧状態から外気と同じ圧力に戻す圧力戻し手段としての構成を兼用している。
本体1の内部には、加熱制御手段22を含むユニット化された加熱基板組立44が配設される。加熱制御手段22は、後述する表示・操作制御手段48と組み合わせて、炊飯器の各部を電気的に制御するために、マイクロコンピュータ(マイコン)や加熱手段の駆動素子などを含んで構成され、ここでは内釜温度センサ21と蓋温度センサ36からの各温度検知信号と、後述する操作パネル45からの操作信号とを受けて、炊飯時および保温時に内釜4を加熱するコードヒータ9,18や加熱コイル17と、蓋体2を加熱する蓋ヒータ30を各々制御すると共に、ソレノイド39と減圧ポンプ42の動作を各々制御する。また加熱制御手段22は、内釜温度センサ21の検知温度に基いて主に加熱コイル17を制御して、内釜4の底部を温度管理すると共に、蓋温度センサ36の検知温度に基いて主に蓋ヒータ30を制御して、収容空間5に入れた被炊飯物に対向する内蓋24を温度管理するようになっている。なお、加熱基板組立44の詳細構成については、後程詳しく説明する。
45は、炊飯器の表示操作ユニットとなる操作パネルである。操作パネル45は、炊飯を含む調理に関わる様々な情報を表示する表示部46の他に、炊飯を開始させたり、時間や炊飯コースなどを選択させたりするための操作部(図示せず)を備えており、これらの下面には、制御用ICを含む様々な電子部品を制御基板47に搭載して構成される表示・操作制御手段48が配置される。
次に、加熱基板組立44の構成について、図2~図8を併せて参照しながら説明する。これらの各図は、本体1の底部を上に向けた上下逆さの状態での各部の構成を示しており、炊飯器の組立時には、この状態で組立中の本体1に加熱基板組立44が組み込まれる。一方、炊飯器の組立が完了した後の使用時には、図1に示すように本体1の底部を下に向け、平らな床面Fに載せて炊飯や保温を行なう。
本体1の内部後方に配置される加熱基板組立44は、2枚の加熱基板51A,51Bと、加熱基板51A,51Bを電気的に絶縁保護するための保護材料52と、保護材料52に取付け固定される冷却ファン53と、アルミニウムなどの熱伝導性の良好な金属材料からなるヒートシンク54と、により主に構成される。加熱基板51A,51Bは図示しないが、何れも平板状の絶縁基材の表面に銅などの導電パターンを形成した印刷回路基板であり、加熱基板51Aに実装固定される各種の電子部品55Aが、加熱基板51Aに形成される導電パターンにより電気的に接続され、加熱基板51Bに実装固定される各種の電子部品55Bが、加熱基板51Bに形成される導電パターンにより電気的に接続される。これらの電子部品55A,55Bは、前述した加熱制御手段22のマイコンや駆動素子などに相当する。
第1加熱基板51Aは、加熱手段の中で最も消費電力の大きい加熱コイル17を通電制御するもので、加熱コイル17との電気的接続を図るために、加熱基板51Aの導電パターンには、その先端に導電性の端子57A,57Bを圧着固定した一対のリード線58A,58Bが接続固定される。一方、第2加熱基板51Bは、加熱手段の中で加熱コイル17よりも消費電力の小さなコードヒータ9,18と蓋ヒータ30を通電制御するもので、コードヒータ9,18および蓋ヒータ30と加熱基板51Bとの間は、図示しないリード線やコネクタなどの接続手段で、相互に電気的な接続が図られる。そして、これらの加熱基板51A,51Bと、電子部品55A,55Bとにより、表示部46を除く加熱手段などの各部の動作を制御する加熱制御手段22が構成される。
保護材料52は、加熱基板51A,51Bへの異物の侵入を防止して、加熱基板51A,51Bを電気的に絶縁保護するもので、ここでは2つの樹脂部材、すなわちケースとなるユニットケース下61と、ホルダとなるユニットホルダ62とを組合わせて構成される。ユニットケース下61は、加熱基板51Aを水平な横置きに保持した状態で取付け固定するための第1取付け部64Aと、加熱基板51Bを垂直な縦置きに保持した状態で取付け固定するための第2取付け部64Bと、冷却ファン53を本体1内の後方側部に縦置きに保持した状態で取付け固定するための第3取付け部64Cとを有する。また、本体1の内部後方に形成される送風路66の壁面部67として、加熱基板51A,51Bと加熱コイル17が巻装される内釜収容部3との間に位置して、本体1の左右方向に沿って形成される縦壁67Aと、炊飯器の使用時において、縦壁67Aの上端より本体1の後方に向けてほぼ水平に延びる横壁67Bが、ユニットケース下61にそれぞれ形成される。
ユニットケース下61はその他に、前述したリード線58A,58Bの端子57A,57Bと、加熱コイル17の端部17A,17Bに圧着固定される導電性の端子69A,69Bとを、締結部材となる六角ナット71A,71Bとネジ72A,72Bでユニットケース下61に共締め固定するための中間接続部73が一体に形成される。中間接続部73は、加熱基板51Aと加熱コイル17との間の中間点に位置するユニットケース下61の縦壁67Aに設置されており、加熱基板51Aに半田止めで固定されているリード線58A,58Bの端子57A,57Bと、加熱コイル17の端子69A,69Bとを、前記中間点で接続できる構造となっている。
図5~図8は、特に炊飯器を上下逆さにした組立時における中間接続部73の構造を示している。この組立時には、予めユニットケース下61を上枠6に取付け固定した状態で、縦壁67Aの最上端に中間接続部73が位置しており、中間接続部73は、一方の端子57A,69Aを重ねた状態で接続固定するための凹状の第1端子固定部74Aと、他方の端子57B,69Bを重ねて接続固定するための凹状の第2端子固定部74Bが、何れも上向きに開口して設けられる。また、互いに極性が異なる一方の端子57A,69Aと他方の端子57B,69Bとの接触を防ぐために、本体1の前後方向に並んだ端子固定部74A,74Bの間には、凸状の仕切部75が設けられる。本実施例の仕切部75は、ユニットケース下61と一体形成されたリブであるが、ユニットケース下61とは別な凸状部材としてもよい。
図5~図8に示す第1端子固定部74Aの底面には、リード線58Aの端子57Aに設けた前後の貫通孔77A,78Aに対応して、何れも凹状のナット収容部79Aと雌ねじ部80Aがそれぞれ設けられる。同様に、第2端子固定部74Bの底面にも、リード線58Bの端子57Bに設けた前後の貫通孔77B,78Bに対応して、何れも凹状のナット収容部79Bと雌ねじ部80Bがそれぞれ設けられる。ナット収容部79A,79Bは、ネジ止めの際に六角ナット71A,71Bがネジ72A,72Bと共に回転しないように、六角ナット71A,71Bの外形に合せた凹形状に形成される。
本実施例では、加熱コイル17の端子69A,69Bを、リード線58A,58Bの端子57A,57Bと共に中間接続部73に接続固定する前に、リード線58A,58Bの端子57A,57Bだけを中間接続部73に予め固定するために、前述のネジ72A,72Bとは別な締結部材としてのネジ81A,81Bが、端子57A,57Bの後方に設けた貫通孔78A,78Bを挿通して、雌ねじ部80A,80Bにそれぞれ螺着される。これらの貫通孔78A,78Bと雌ねじ部80A,80Bは、リード線58A,58Bの端子57A,57Bを、対応する端子固定部74A,74Bの所定位置にそれぞれ固定するための位置決め部となる。
加熱コイル17の一方の端子69Aには貫通孔(図示せず)が設けられており、この貫通孔をリード線58Aの端子57Aの前方に設けた貫通孔77Aに合せてネジ72Aを挿通し、ナット収容部79Aに予め収容した六角ナット71Aにネジ72Aを螺着することで、加熱コイル17の端子69Aとリード線58Aの端子57Aが第1端子固定部74Aに共締め固定される。同様に、加熱コイル17の他方の端子69Bにも貫通孔(図示せず)が設けられており、この貫通孔をリード線58Bの端子57Bの前方に設けた貫通孔77Bに合せてネジ72Bを挿通し、ナット収容部79Bに予め収容した六角ナット71Bにネジ72Bを螺着することで、加熱コイル17の端子69Bとリード線58Bの端子57Bが第2端子固定部74Bに共締め固定される構成となっている。
加熱コイル17の端部17Aと加熱基板51Aからのリード線58Aが干渉しないように、加熱コイル17の端子69Aとリード線58Aの端子57Aは、端子固定部74Aの一側と他側から、端子固定部74Aに上下重ね合わせた状態でそれぞれ収容される。端子固定部74Aは、ネジ72A,81Aで平板状の端子57A,69Aを固定する際に、当該端子57A,69Aのずれを最小限とするために、これらの端子57A,69Aの外形形状に合わせた凹形状に形成される。
同様に、加熱コイル17の端部17Bと加熱基板51Bからのリード線58Bが干渉しないように、加熱コイル17の端子69Bとリード線58Bの端子57Bも、端子固定部74Bの一側と他側から、端子固定部74Bに上下重ね合わせた状態でそれぞれ収容される。端子固定部74Bは、ネジ72B,81Bで平板状の端子57B,69Bを固定する際に、当該端子57B,69Bのずれを最小限とするために、これらの端子57B,69Bの外形形状に合わせた凹形状に形成される。
ユニットホルダ62は、本体1の後面部に対向して、本体1の左右方向に沿って形成される縦壁67Cと、炊飯器の使用時において、縦壁67Cの下端より本体1の前方に向けてほぼ水平に延びる横壁67Dが、送風路66の壁面部67としてそれぞれ形成される。これにより、ユニットケース下61に同じく加熱基板51A,51Bの保護材料52であるユニットホルダ62を組合わせると、本体1の後方側部に配置される冷却ファン53から流れる冷風を、加熱制御基板22に導いて送り出す送風路66の壁面部67が形成される構造となっている。
また、ユニットケース下61にユニットホルダ62を組合わせたときに、ユニットホルダ62の横壁67Dには、中間接続部73を覆うように蓋をして、端子固定部74A,74Bの上向き開口を塞ぐ舌片状の蓋部83が、横壁67Dと一体的に形成される。これにより、蓋部83をわざわざ別部材として設けることなく、中間接続部73でネジ72A,72B,81A,81Bが緩んだとしても、端子57A,57B,69A,69Bが中間接続部73から浮くのを、ユニットホルダ62と一体の蓋部83で規制することができる。
本体1の内部に組み込まれる冷却ファン53は、電動で回転する羽根車84を備え、この羽根車84の軸方向に沿って空気を吸入し、同じ軸方向に空気を吐出する軸流ファンとして構成される。また、炊飯器外部からの冷たい空気を本体1の内部に吸入するために、冷却ファン53の吸入口85に対向して、外枠7にはスリット状の吸気孔86が開口形成される。保護材料52の壁面部67により囲まれた筒状の送風路66は、その入口87を冷却ファン53の吐出口88に対向させて、本体1の内部後方で左右方向に沿って配設される。
送風路66は、本体1の内部で内釜収容部3や加熱コイル17を取り囲む放熱空間91(図1を参照)と区画して設けられている。また、送風路66を通過した空気が、放熱空間91を通過して内釜収容部3や加熱コイル17や内釜温度センサ21に導かれるように、入口87の反対側に開口した出口92と放熱空間91との間には、空気の流通を可能にする中空の連通路93が形成される。送風路66の出口92の開口面積は、送風路66の入口87の開口面積よりも小さく、送風路66を通過した空気が出口92に一旦集中して、そこから連通路93を通って一気に放熱空間91全体に放散されるようになっている。
本体1ひいては外枠7の底壁部前側はV字状に形成されており、そのV字の両傾斜面にスリット状の排気孔95が開口形成される。特に本実施例では、連通路93から放熱空間91に流れ込んだ空気が、加熱コイル17や内釜温度センサ21を取付けた内釜収容部3から熱を奪って、そのまま円滑に炊飯器の外部に排出できるように、螺旋状の加熱コイル17を装着した内釜収容部3の前方を取り囲んで排気孔95が配置される。また、V字に形成した向かい合う本体1の傾斜面に排気孔95をそれぞれ形成することで、放熱空間91に達した空気を留めることなく、速やかに排出孔95から炊飯器の外部に排出できる。
矩形塊状のヒートシンク54は、送風路66の入口87に面する側で、加熱基板51Aにネジ96で取付け固定され、その加熱基板51Aに実装するIGBTなどの発熱量の多い電子部品55Aと熱的に接続される。また、冷却ファン53の吐出口88に対向するヒートシンク54の前面側には、その表面積をできるだけ増やすために、水平方向に延びる複数のフィン97が上下に並んで形成される。これにより、冷却ファン53の吐出口88から吐出する空気がフィン97に直接達して、電子部品55Aからのヒートシンク54に伝導した熱を速やかに奪うことができる。また、冷却ファン53からヒートシンク54に吐出した空気が、ヒートシンク54の周辺四方に分散して、加熱基板51A,51Bを配置した送風路66に万遍なく送り出され、加熱基板51A,51Bに取付け固定された各種の電子部品55A,55Bを冷却する構成となっている。図4は、上述した一連の空気の流れFを白抜きの矢印で示している。
本体1の内部で、保護材料52よりも後方には、炊飯器の各部に給電するコードリール装置98が配置される。コードリール装置98は、ユニットホルダ62の縦壁67Cと外枠7の後面部との間に縦置きに配設され、コードリール装置98を本体1の内部に無理なく配置しつつ、送風路66を流れる空気が出口92に向けて円滑に導かれるように、送風路66は入口87から出口92にかけて次第に狭くなる形状を有している。
上記構成において、加熱基板組立44の組立時には、前もって電子部品55Bを半田付け固定してある第2加熱基板51Bを、ユニットケース下61の第2取付け部64Bに取付け固定し、吸入口85がユニットケース下61の外側を向くように、冷却ファン53をユニットケース下61の第3取付け部64Cに取付け固定する。次に、前もって電子部品55Aを半田付け固定し、ヒートシンク54をネジで固定してある第1加熱基板51Aを、ユニットケース下61の第1取付け部64Cに取付け固定して、ユニットケース下61に加熱制御基板22を組み込んだ集合ユニットを予め組立てておく。この集合ユニットは、上下逆さにした組立中の本体1にネジ止めなどで取付け固定される。組立中の本体1には、予め内釜収容部3の外側に、加熱コイル17や内釜温度センサ21が組み込まれている。
この後の中間接続部73における端子接続の手順について、図5~図8を参照して説明する。ユニットケース下61に設けられた中間接続部73では、加熱コイル17からの端子69A,69Bと、加熱基板51Aに固定したリード線58A,58Bからの端子57A,57Bとの固定が行われる。
具体的には、先ず図5に示すように、何も取付けられていない中間接続部73に対して、それぞれの端子固定部74A,74Bでナット収容部79A,79Bに六角ナット71A,71Bを挿入する。その上に、リード線58A,58Bからの端子57A,57Bを装着して組込み、端子57A,57Bの基端側に設けた貫通孔78A,78Bにネジ81A,81Bを挿通して、そのネジ81A,81Bを端子固定部74A,74Bの雌ねじ部80A,80Bにそれぞれ螺着する。このときの状態を示したのが図6であり、それぞれのリード線58A,58Bからの端子57A,57Bは、ネジ81A,81Bで端子固定部74A,74Bに収容固定される。
リード線58A,58Bからの端子57A,57Bを固定する端子固定部74A,74Bの形状は、異なる極性の端子57A,57Bどうしの接触を防ぐために、仕切部75となるリブで仕切を設けたものとなっている。また、ネジ81A,81Bで端子57A,57Bを固定する際に、端子57A,57Bのずれを最小限にするために、端子固定部74A,74Bは端子57A,57Bに合わせた形状となっている。ここでは、リード線58A,58Bからの端子57A,57Bだけを、ネジ81A,81Bにより端子固定部74A,74Bに固定することで、先に組込んだ六角ナット71A,71Bが端子57A,57Bで蓋をされ、その後の組立て作業で六角ナット71A,71Bが端子固定部74A,74Bから外れるのを防止できる。
リード線58A,58Bからの端子57A,57Bを、端子固定部74A,74Bに予備固定した後には、加熱コイル17からの端子69A,69Bを、先に組み込まれた端子57A,57Bの先端部にそれぞれ載せるようにして、端子固定部74A,74Bに装着して組込む。その端子69A,69Bの各貫通孔を端子57A,57Bの貫通孔77A,77Bに合わせて、ワッシャー付きのネジ72A,72Bをそれぞれ挿通し、端子固定部74A,74Bに組込まれた六角ナット71A,71Bに螺着することで、加熱コイル17からの端子69A,69Bとリード線58A,58Bからの端子57A,57Bが、六角ナット71A,71Bとネジ72A,72Bで端子固定部74A,74Bに共締め固定される。図7は、このときの状態を示している。
加熱コイル17からの端子69A,69Bを固定する端子固定部74A,74Bの形状も、異なる極性の端子69A,69Bどうしの接触を防ぐために、仕切部75となるリブで仕切を設けたものとなっている。また、六角ナット71A,71Bとネジ72A,72Bで端子69A,69Bを固定する際に、端子69A,69Bのずれを最小限にするために、端子固定部74A,74Bは端子69A,69Bに合わせた形状となっている。
こうして、中間接続部73に全ての端子57A,57B,69A,69Bを接続したら、加熱基板51A,51Bの保護材料52で送風路66を形成するために、ユニットケース下61にユニットホルダ62を取付け固定して組合わせる。このときの状態を示したのが図8であり、ユニットホルダ62に形成された蓋部83により、中間接続部73の開口全体が覆われて蓋をされ、端子57A,57B,69A,69Bが中間接続部73から浮くのを防止する構造となっている。そして、ユニットケース下61にユニットホルダ62を取付けることで、中間接続部73への端子57A,57B,69A,69Bの接続作業と、冷却ファン53からの送風路66の形成作業が同時に完了し、組立中の本体1への加熱基板組立44の取付けが終了する。この後、組立中の本体1に有底状の外枠6を被せることで、送風路66に繋がる連通路93と放熱空間91が本体1の内部に形成され、本体1の組立作業が終了する。
なお変形例として、加熱コイル17の端子69A,69Bの形状とリード線58A,58Bの端子57A,57Bの形状を入れ替えて、加熱コイル17の端子69Aに前後の貫通孔77A,78Aを設けるのに対して、リード線58Aの端子57Aに単独の貫通孔を設け、加熱コイル17の端子69Bに前後の貫通孔77B,78Bを設けるのに対して、リード線58Bの端子57Bに単独の貫通孔を設けた構成としてもよい。この場合も、中間接続部73への端子57A,57B,69A,69Bの接続作業を同様に行なうことができる。
本実施例では、加熱基板51A,51Bの保護材料52となるユニットケース下61に中間接続部73が設置されており、同じく加熱基板51A,51Bの保護材料52となるユニットホルダ62を組合わせることで、本体1の後方側部に設置されている冷却ファン53からの送風路66の壁面部67を形成する構造となっている。つまり、従来は加熱コイル17の端子69A,69Bを、加熱基板51Aの端子台に接続していたのを、本実施例では加熱基板51A,51Bを保護する保護材料52に中間接続部73を設けて、その中間接続部73で加熱基板51Aから引き出したリード線58A,58Bの端子57A,57Bと中間接続する構成となっている。そのため、加熱基板51Aの小型化を図りつつも、部品点数を増加させずに本体1の小型化を図ることが可能になる。
また本実施例では、中間接続部73を設けた保護材料52が、冷却ファン53からの送風路66の壁面部67を形成しており、冷却ファン53そのものも、保護材料52を構成するユニットケース下61に取付けられる。そのため、保護材料52は本来の機能である加熱基板51A,51Bの保護だけでなく、加熱コイル17の端子69A,69Bとリード線58A,58Bの端子57A,57Bとの中間接続と、冷却ファン53からの送風路構造と、冷却ファン53の取付けとを兼用し、それによりさらなる本体1の小型化を達成できる。
完成した炊飯器では、ユニットケース下61の第3取付け部64Cに取付け固定した冷却ファン53が、本体1の後方一側部に設置される。そのため、本体1の底面部に冷却ファン53を設置した従来の炊飯器と比べて、本体1の高さ寸法が低くなり、本体1の小型化が図られる。
次に、図4を参照しながら、炊飯器の使用時における本体1内部の風の流れについて説明する。加熱制御手段22が加熱コイル17に高周波電流を供給して、炊飯や保温を行なっている場合には、冷却ファン53を動作させて本体1の内部に冷風を送り込んでいる。冷却ファン53が動作して羽根車84が回転すると、本体1の後方側面に設けた吸気孔86を通して、炊飯器周辺の空気が冷却ファン53に取り込まれ、羽根車84の軸方向に沿ってそのままヒートシンク54のフィン97に直接当たる。加熱基板51Aに搭載したIGBTなどの電子部品55Aは、炊飯時や保温時に加熱コイル17への通電に伴い発熱するが、電子部品55Aからヒートシンク54に伝導した熱は、冷却ファン53からの冷風により速やかに奪われるため、特にヒートシンク54と熱的に接続した電子部品55Aの温度上昇を効果的に抑制できる。
また、送風路66の入口87の側で、冷却ファン53からヒートシンク54に吐出した空気は、ヒートシンク54の周辺四方に分散して、加熱基板51A,51Bを配置した送風路66の内部に万遍なく送り出される。送風路66の内部には、電子部品55A,55Bを搭載した加熱基板51A,51Bが設置されるため、それらの電子部品55A,55Bの全体を冷却ファン53からの送風で冷却することができる。送風路66は入口87から出口92に向かうに従い、その開口面積が次第に小さくなっており、冷却ファン53とは反対側の本体1の後方他側部で、送風路66を通過した空気が出口92に一旦集中し、そこから連通路93を通って一気に放熱空間91全体に放散される。したがって、放熱空間91の内部に配置された加熱コイル17や内釜温度センサ21に、送風路66からの空気を勢いよく導いて、その温度上昇を有効に抑えることが可能になる。
本体1の後方他側部から、連通路93を通過して放熱空間91に流れ込んだ空気は、そのまま本体1の前方に向けて流れて、加熱コイル17や内釜温度センサ21を取付けた内釜収容部3から熱を奪い、本体1の底壁部に設けた排気孔95から炊飯器の外部に排出される。特に本実施例では、排気孔95の開口面積を増やすために、本体1の底壁部前方をV字状に形成し、そのV字の両傾斜面に排気孔95を形成すると共に、加熱コイル17や内釜温度センサ21を取付けた内釜収容部3から熱を奪った空気が、そのまま円滑に炊飯器の外部に排出できるように、螺旋状の加熱コイル17を装着した内釜収容部3の前方を取り囲んで排気孔95を配置している。これにより、放熱空間91に達した空気を留めることなく、加熱コイル17や内釜温度センサ21を含めて内釜収容部3から熱を奪った後には、速やかに排出孔95から炊飯器の外部に空気を排出することが可能になる。
以上のように本実施例では、有底状の内釜4とその内釜4を加熱する加熱手段となる加熱コイル17を覆う本体1と、内釜4の上方開口部を覆う蓋体2と、を備えた炊飯器において、加熱コイル17に通電する加熱基板51Aに、端子57A,57B付きのリード線58A,58Bが固定され、加熱コイル17を保護する保護材料52として、ケースとしてのユニットケース下61と、ホルダとしてのユニットホルダ62がそれぞれ設けられ、本体1の内部に冷風を送り出す冷却ファン53を備え、ユニットケース下61には、リード線58A,58Bの端子57A,57Bと加熱コイル17の端子69A,69Bとを、そのユニットケース下61に接続する中間接続部73が形成され、ユニットケース下61とユニットホルダ62とを組合わせることで、冷却ファン53からの送風路66の壁面部67を形成した構成となっている。
この場合、加熱基板51A,51Bの保護材料52となるユニットケース下61に中間接続部73を設け、その中間接続部73を利用して、加熱基板51Aからのリード線58A,58Bの端子57A,57Bと加熱コイル17の端子69A,69Bとを、加熱基板51Aと加熱コイル17との間で中間接続することができ、部品点数を増加させることなく、加熱基板51Aと併せて本体1の小型化が図られる。また、本来は加熱基板51Aを保護するために、保護材料52として組み合わされるユニットケース下61とユニットホルダ62とを利用して、冷却ファン53からの送風路66の壁面保護材料部67を形成することで、加熱基板51Aの保護と、端子57A,57B,69A,69Bの中間接続と、冷却ファン53からの送風路構造とを、共通の保護材料52で実現して、さらなる本体
1の小型化を達成できる。
また本実施例の中間接続部73は、加熱基板51Aからのリード線58A,58Bの端子57A,57Bと加熱コイル17の端子69A,69Bとを収容して接続固定するための端子固定部74A,74Bを備え、この端子固定部74A,74Bは、リード線58A,58Bの端子57A,57Bと加熱コイル17の端子69A,69Bの外形に合わせた形状で凹状に形成されている。
そのため、リード線58A,58Bの端子57A,57Bや加熱コイル17の端子69A,69Bのずれを最小限にして、端子固定部74A,74Bにリード線58A,58Bの端子57A,57Bと加熱コイル17の端子69A,69Bを中間接続で固定することができる。
また本実施例では、一つの端子57A,69Aが、別な異極の端子57B,69Bと接触しないように、ユニットケース下61の端子固定部74A,74Bの間には、リブなどの凸状の仕切部75が設けられ、ユニットケース下61にユニットホルダ62を取付けたときに中間接続部73を覆う蓋部84を、ユニットホルダ62に一体に形成している。
この場合、ユニットケース下61に仕切部75を設けておくことで、中間接続部73で異極の端子57A,69Aと端子57B,69Bどうしが接触するのを防止できる。また、ユニットケース下61と共に送風路66の壁面部67を形成するユニットホルダ62を利用して、そのユニットホルダ62の蓋部83で中間接続部73を覆うことで、部品点数を増加させることなく、中間接続部73での端子57A,57B,69A,69Bの動き(浮き上がり)を規制することができる。
さらに本実施例では、リード線58A,58Bの端子57A,57Bと加熱コイル17の端子69A,69Bとを接続固定部74A,74Bに接続固定する締結部材と、リード線58A,58Bの端子57A,57Bまたは加熱コイル17の端子69A,69Bの何れかだけを接続固定部74A,74Bに接続固定する固定部材としてのネジ81A,81Bと、をさらに備え、前記締結部材は、雄ネジ部材となるネジ72A,72Bと、雌ネジ部材となる角形ナットとしての六角ナット71A,71Bとにより構成され、接続固定部74A,74Bには、前記六角ナット71A,71Bを収容する凹状の収容部としてのナット収容部79A,79Bが設けられ、ナット収容部79A,79Bに予め収容した六角ナット71A,71Bが、ネジ81A,81Bで接続固定されたリード線58A,58Bの端子57A,57Bまたは加熱コイル17の端子69A,69Bで蓋をされ、その六角ナット71A,71Bにネジ72A,72Bを締結することで、リード線58A,58Bの端子57A,57Bと加熱コイル17の端子69A,69Bとを共締めで接続固定部74A,74Bに接続固定する構成となっている。
この場合、リード線58A,58Bの端子57A,57Bまたは加熱コイル17の端子69A,69Bの何れかだけを、ネジ81A,81Bで先に接続固定部74A,74Bに接続固定することで、ナット収容部79A,79Bに収容した六角ナット71A,71Bがリード線58A,58Bの端子57A,57Bまたは加熱コイル17の端子69A,69Bで蓋をされ、六角ナット71A,71Bの外れを防止できる。その後で、締結部材によりリード線58A,58Bの端子57A,57Bまたは加熱コイル17の端子69A,69Bを共締めで接続固定部74A,74Bに接続固定するので、これらの端子57A,57B,69A,69Bを接続固定部74A,74Bで確実に中間接続することができる。
本実施例では、有底状の内釜4とその内釜4を加熱する加熱手段となる加熱コイル17を覆う本体1と、内釜4の上方開口部を覆う蓋体2と、を備えた炊飯器において、加熱コイル17に通電する加熱基板51Aと、加熱基板51Aを電気的に絶縁保護する保護材料52と、本体1の内部に冷風を送り出す冷却ファン53と、をそれぞれ備え、冷却ファン53は本体1の後方側部に設置され、冷却ファン53が組み込まれる保護材料52は、冷却ファン53からの送風路66を形成して、その送風路66内に加熱基板51Aを配置して構成される。
この場合、冷却ファン53を本体1の後方側部に設置して、本体1の高さ寸法を低くすることで、本体1の小型化が図られる。また、本来は加熱基板51Aを保護するための保護材料52に冷却ファン53を設置し、その保護材料52を利用して冷却ファン53からの送風路65を形成した上で、送風路65内に加熱基板51Aを設置することで、加熱基板51Aに搭載される電子部品55Aの冷却効果を向上でき、併せて加熱基板51Aの保護と、冷却ファン53の取付けと、冷却ファン53からの送風路構造とを、共通の保護材料52で実現して、さらなる本体1の小型化を達成できる。
また、上記送風路66を有する本体1内部の冷却構造に関して、本実施例では冷却ファン53に対向して、送風路66の入口87の側には加熱基板51Aに搭載した電子部品55Aと熱的に接続するヒートシンク54が配置され、冷却ファン53からヒートシンク54に吐出した空気が、ヒートシンク54の周辺に分散して、送風路66の入口87から加熱基板51Aを配置した送風路66の内部に導かれる構成となっている。
この場合、冷却ファン53から吐出する冷風をヒートシンク54に直接当てることで、加熱基板51Aに搭載した電子部品55Aの中で、特にヒートシンク54と熱的に接続した加熱コイル17の駆動素子となるIGBTなどの電子部品55Aを、効果的に冷却することができる。また、冷却ファン53からヒートシンク54に達した空気が周辺に分散して、加熱基板51Aを配置した送風路66の内部に万遍なく送り出されるので、加熱基板51Aに搭載した電子部品55Aの全体を冷却することができる。
また本実施例では、本体1の内部において、送風路66の前方に加熱コイル17を取り囲む放熱空間91が形成され、送風路66の入口87は、送風路66の出口92よりも開口面積が小さく、送風路66の出口92と放熱空間91との間には、空気の流通を可能にする連通路93が形成されている。
この場合、送風路66の内部を通過した空気が送風路66の出口92に一旦集中し、そこから連通路93を通って一気に放熱空間91全体に放散される。そのため、放熱空間91の内部に配置された加熱コイル17に、送風路66からの空気を勢いよく導いて、その温度上昇を有効に抑えることが可能になる。
また本実施例では、本体1の底壁部前方をV字状に形成して、そのV字の両傾斜面に排気孔95を開口形成し、本体1の内部で螺旋状に装着された加熱コイル17の前方を取り囲むようにして、排気孔95を配置している。
この場合、放熱空間91に達した空気を留めることなく、加熱コイル17から熱を奪った後には、速やかに排出孔95から炊飯器の外部に空気を排出することが可能になる。
図9および図10は、本発明の第二実施例における炊飯器の要部構成を示している。ここでは、鍋となる内釜4が本体1から取り出しにくいという意見に応えるために、内釜4を上方向に押し上げ、内釜4の取出しをサポートする押上げ機構101を備えている。
これらの各図において、本実施例では、フランジ状の内釜リング部13が、有底状の内釜4の上端に設けられる。また押上げ機構101は、炊飯器の正面側から見て、外蓋カバー29の後方側であるヒンジ側に、棒状の突起102を左右に二本設けて構成される。この突起102は、蓋体2と共にヒンジ軸24を中心に回動する。それ以外の構成は、第一実施例の炊飯器と共通する。
図9に示す蓋体2を閉じた蓋閉時には、突起102は内釜4から離れて、本体1の上枠6に設けたスリット(図示せず)に収納する。一方、図10に示すように、蓋開ボタン23を押して蓋体2が自動的に開くと、外蓋カバー29に設けた二本の突起102がスリットから出てきて、内釜4の側面部に近付き、内釜リング部13の下面を引掛けながら押し上げる。これにより、本体1の上面と内釜4の内釜リング部13の下面との間に指を差し入れて、本体1から内釜4を楽に取り出すことが可能になる。
ところで従来は、力の弱い方でも本体1からの内釜4の取出しを容易にする目的で、内釜4に取手を設けたり、内釜4を軽くしたりするなどの対策が採られていたが、これでは炊飯器として見た目や高級感が損なわれていた。そこで本実施例の炊飯器は、見た目や高級感を損ねることなく、本体1からの内釜4の取出しを容易にするために、蓋体2を開くのに連動して、鍋となる内釜4を押上げ、内釜4の取出しをサポートする押上げ機構101を備えている。
これにより、内釜4に取手を設けたり、内釜4を軽くするのに材質を見直したりしなくても、蓋体2を開くのに伴い内釜4を押上げる押上げ機構101を設けるだけで、本体1からの内釜4の取出しを容易にして、力の弱い方でも使いやすい炊飯器を提供できる。
また、本実施例の押上げ機構101は、蓋体2の後方側に棒状の突起102を設けて、蓋体2を開けたときに内釜4のフランジ部である内釜リング部13を引掛けながら押上げる構成となっている。これにより押上げ機構101は、モータなどの動力や機構を設けることなく、突起102を設けただけの簡単な構造とすることができる。
なお変形例として、突起102の本数は二本に限られない。また第一実施例のように、内釜4の略中央部に内釜リング部13を設けたものにも、同様の押上げ機構101を適用できる。
図11は、本発明の第三実施例における炊飯器の平面図である。本実施例では、操作パネル45の操作部111が図示されているが、その操作部111には、独立した冷却ボタン112が押動可能に設けられる。そして、この冷却ボタン112を押すと、加熱制御手段22が炊飯や保温を行なっているか否かに拘らず、冷却ファン53を一定時間強制的に動作させ、本体1内部の少なくとも内釜温度センサ21を、冷却ファン53による送風で急速に冷却させる構成となっている。その他の構成は、図11に示す操作パネル45の構成を含めて、第一実施例や第二実施例の炊飯器と共通する。
従来の炊飯器は、加熱制御手段22による炊飯などの調理が終了すると同時に、或いは調理が終了した直後に、ファンモータとなる冷却ファン53の動作を停止させていた。しかし、連続して炊飯を行なう場合、炊飯制御手段22は次の炊飯開始時に、サーミスタとなる内釜温度センサ21の温度が高いことが原因で、調理工程を省略する機能が働き、美味しいご飯を炊くことができなかった。
そこで本実施例の炊飯器は、被炊飯物となる米や水を収容する鍋としての内釜4と、その内釜4を収容する本体1と、内釜4を加熱する加熱手段としての加熱コイル17と、を備えた炊飯器において、内釜の温度を検知するサーミスタとしての内釜温度センサ21と、内釜温度センサ21を冷却するファンモータとしての冷却ファン53と、急速冷却を指示する操作体としての冷却ボタン112と、冷却ボタン112を操作すると、冷却ファン53を任意時間動作させて、内釜温度センサ21への送風を行なわせる制御手段としての加熱制御手段22と、を備えている。
これにより、冷却ボタン112を操作すると、既存の部品である冷却ファン53を任意時間動作させて、内釜温度センサ21を強制的に素早く冷却できる。そのため、大掛かりな装置を設けることなく、炊飯制御手段22に調理工程を省略する機能を働かせない温度にまで、内釜温度センサ21を従来よりも早く冷却でき、連続炊飯時におけるご飯の食味を向上させることが可能になる。
なお変形例として、操作体となる冷却ボタン112は、例えば表示部46を構成するLCDの上面に設けたタッチパネルとしてもよい。また、冷却ボタン112の押し方により、冷却ファン53の動作時間を可変する構成としたり、冷却ボタン112を他の操作部111のボタンと兼用させたりしてもよい。
図12は、本発明の第四実施例における炊飯器について、その要部の概略構成を一部拡大して示している。比較として、従来の炊飯器において、外蓋27を底面側から見た図を図13に示す。また図14は、従来の炊飯器における要部の概略構成を示している。
これらの各図に共通して、2は蓋体、4はご飯を収納して炊飯および保温する内釜であり、内釜4の上部に配置される蓋体2は、外蓋27と外蓋カバー29とにより炊飯器の上部カバーを構成している。そして、上部カバーの内部には、電気部品121や遮熱シート122が搭載される。電気部品121は、例えば第一実施例で説明した制御基板47などに相当する。
図13および図14に示すように、従来の炊飯器において、上部カバーの内部に設けられる遮熱シート122は、上側にアルミニウム製で非鏡面状のアルミシート125と、下側に非独立(連続)発泡の発泡シート126とを一体にして構成され、遮熱シート122の下方に電気部品121が搭載される。また図示しないが、内釜4を覆う側部カバーとしての内釜収容部3の内部にも、非独立発泡の発泡ポリプロピレン材が、外部に熱を逃がさない目的で設けられる。
しかし、炊飯器の側部カバーの内部に設けた発泡ポリプロピレン材は遮熱効果がなく、独立発泡ではないので断熱効果も乏しい。また、上部カバーの内部に設けた遮熱シート122についても、遮熱シート122の下方に電気部品121が設けられ、発泡シート126が独立発泡ではないことから、炊飯時や保温時に発生する内釜4からの熱が、電気部品121よりも上方に位置する遮熱シート122で遮熱することになり、電気部品121の温度上昇を軽減しにくい問題があった。さらに、アルミシート125は非鏡面状で、図13に示すような格子状などの凹凸表面を有しており、遮熱シート122として十分な遮熱効果を発揮しているとは言えなかった。
それに対して図12に示すように、本実施例の遮熱シート122は、非鏡面のアルミシート125に代わって、表面が平坦な鏡面状のアルミ箔128を用い、気泡が繋がった非独立発泡の発泡シート126に代わって、気泡が独立した独立発泡の発泡シート129を用いることで、熱を逃がさない遮熱の効果をより向上させる。こうした鏡面状のアルミ箔128に、独立発泡の樹脂シートとなる発泡シート129を貼り合せた遮熱シート122を、炊飯器の上部カバーや側部カバーの内部に設けるだけで、従来よりも容易に遮熱効率
を向上させた炊飯器をユーザーに提供できる。
図12に拡大して示すように、本実施例の遮熱シート122は、アルミ箔128を発泡シート129の上下にそれぞれ設けて、2枚のアルミ箔128A,128Bで発泡シート129をサンドイッチする構成とするのが好ましい。これにより、一方のアルミ箔128Aによる遮熱シート122の外(上)側からの遮熱効果だけでなく、他方のアルミ箔128Bによる遮熱シート122の内(下)側からの遮熱効果が二重に得られ、従来よりも容易に遮熱効率を大幅に向上させた炊飯器をユーザーに提供できる。
また、本実施例の遮熱シート122は、電気部品121の上方にではなく下方に、すなわち電気部品121と内釜4の上面開口に臨む外蓋カバー29との間に配置される。こうすると、炊飯時や保温時に発生する内釜4からの熱が、電気部品121に達する前に遮熱シート122で効果的に遮熱されるので、電気部品121への熱影響を少なくして、電気部品121の温度上昇を軽減でき、従来よりも容易に電気部品の信頼性を向上させた炊飯器をユーザーに提供できる。
なお、導電性のアルミ箔128が電気部品121に接触してスパークする恐れがある場合は、電気部品121の近傍部範囲でアルミ箔128を部分的に切欠き、そのアルミ箔128を発泡シート129と一体にして遮熱シート122を構成してもよい。アルミ箔128を切欠いた部分では、スパークの発生を抑えて電気部品121の電気的な信頼性を向上させ、独立発泡の発泡シート129により、電気部品121への熱影響を効果的に抑制して、電気部品121の熱的な信頼性を向上させることが可能になる。
以上のように本実施例では、ご飯を保温する内釜4と、内釜4を覆うカバーとして、側部カバーとなる内釜収容部3や、上部カバーとなる外蓋27と外蓋カバー29とを備えた炊飯器において、側部カバーや上部カバーの近傍に、アルミ箔128と樹脂シートとなる発泡シート129を一体にした遮熱シート122を設け、アルミ箔128はその表面が凹凸のない平坦な鏡面状に形成され、アルミ箔128に貼り付けられる発泡シート129は、独立発泡のシート材で構成されている。
この場合、鏡面状のアルミ箔128と、独立発泡の発泡シート129とによる遮熱シート122を、炊飯器の上部カバーや側部カバーの近傍に設けるだけで、従来よりも容易に遮熱効率を向上させた炊飯器をユーザーに提供できる。
また、本実施例の遮熱シート122は、2枚のアルミ箔128A,128Bで発泡シート129をサンドイッチ状に挟んで構成される。
そのため、遮熱シート122の外側と内側からの二重の遮熱効果が得られ、従来よりも容易に遮熱効率を大幅に向上させた炊飯器をユーザーに提供できる。
さらに本実施例では、外蓋27と外蓋カバー29とによる上部カバーに電気部品121が搭載され、この電気部品121の下方に遮熱シート122が配置される。
この場合、内釜4からの熱が電気部品121に達する前に、遮熱シート122で効果的に遮熱されるので、従来よりも容易に電気部品の信頼性を向上させた炊飯器をユーザーに提供できる。
なお変形例として、本実施例の遮熱シート122は、側部カバーや上部カバーの内部にではなく、外部であってもその近傍に設けられていればよい。その他の構成は、第一実施例~第三実施例の炊飯器と共通する。
図15および図16は、本発明の第五実施例における炊飯器の外観構成を示している。ここでは、床面Fを照らす照明手段として、本体1の正面部にLED131を配置する。また、コードリール装置98からの給電が行われる炊飯中や待機中に電力を蓄えるバッテリー132を蓋体2の内部に備え、このバッテリー132からのLED131への電力供給により、床面Fを照らす構成としている。それ以外の構成は、第一実施例~第四実施例の炊飯器と共通する。
従来の炊飯器は、停電時や暗闇で表示部46が点灯する機構を設けておらず、炊飯器を設置する住宅の構造が複雑である場合や、キッチンが住宅の奥に設置してある場合には、地震などの停電時に、住宅内の床面に散乱した調理器具や器を視認できず、避難の妨げとなっていた。
そこで本実施例では、表示部46として既存の部品であるLED131を非常灯として利用し、周囲を照らすことで、非常時の安全性を向上させた炊飯器を提供するのに、米を収容する鍋としての内釜4と、その内釜を収容する本体1と、内釜4を加熱する加熱手段としての加熱コイル17と、を備えた炊飯器において、床面Fを照らすLED131を本体1の正面部などに配置し、炊飯器への給電が行われる炊飯中および待機中に電力を蓄え、その電力をLED131に供給する蓄電手段としてのバッテリー132を備えている。
これにより、大掛かりな装置などを設けることなく、表示部46で利用するLED131とバッテリー132とによる簡単な構成で、地震などの停電時や暗闇時にバッテリー132からの電力でLED131を点灯させて、足元の周囲を明るく照らすことで、非常時の安全性を向上させることが可能になる。
なお、停電時にLED131を自動で点灯させるには、例えば炊飯器への給電の有無を検知する停電検知手段を組み込み、停電検知手段が停電の発生を検知したら、それまで充電していたバッテリー132を、LED131への放電に切替える構成とすればよい。また、暗闇時にLED131を自動で点灯させるには、炊飯器の周囲の明るさを検知する照度センサなどの明るさ検知手段を組み込み、明るさ検知手段が照度の低下を検知したら、それまで充電していたバッテリー132を、LED131への放電に切替える構成とすればよい。蓄電手段としては、二次電池となるバッテリー132の他に、例えばコンデンサなどを利用できる。
図17および図18は、本発明の第六実施例における炊飯器の外観構成を示している。本実施例では、床面Fよりも高い位置から炊飯器の周囲を照らすために、蓋体2の正面部に位置して、外蓋27にLED131が配置される。また、第五実施例と同様にバッテリー132を蓋体2の内部に備える他に、蓋体2の内部に組み込まれた制御基板47には、LED131を点滅させる点滅制御装置133が搭載される。それ以外の構成は、第一実施例~第五実施例の炊飯器と共通する。
そして本実施例でも、表示部46として既存の部品であるLED131を非常灯として利用し、周囲を照らすことで、非常時の安全性を向上させた炊飯器を提供するのに、米を収容する鍋としての内釜4と、その内釜を収容する本体1と、内釜4を加熱する加熱手段としての加熱コイル17と、を備えた炊飯器において、炊飯器の周囲を照らすLED131を外蓋27の正面部などに配置し、炊飯器への給電が行われる炊飯中および待機中に電力を蓄え、その電力をLED131に供給する蓄電手段としてのバッテリー132を備えている。
これにより、大掛かりな装置などを設けることなく、表示部46で利用するLED131とバッテリー132とによる簡単な構成で、地震などの停電時や暗闇時にバッテリー132からの電力でLED131を点灯させて、炊飯器の周囲を明るく照らすことで、非常時の安全性を向上させることが可能になる。
さらに本実施例では、LED131を点滅させる点滅制御装置133を備えることにより、LED131を必要に応じて点灯または点滅させて、非常点灯表示灯または非常点滅表示灯として、より高い位置から炊飯器の周囲を照らすことができる。そのため、LED131が点灯または点滅している場合には、周囲の状況を視認できるようにして、停電時や暗闇時であっても避難を可能にし、またLED131の点滅により周囲に危険を知らせて、非常時の安全性をさらに向上させることが可能になる。
なお、本実施例の点滅制御装置133を第五実施例の炊飯器に組み込んでもよい。また、ユーザーの操作により、予め点滅制御装置133を動作させるか否かを選択できるようにしてもよい。これにより、ユーザーの意志で、点灯制御装置133を動作させない場合はLED131を点灯させ、点滅制御装置133を動作させる場合はLED131を点滅させることが可能になる。さらに、第五実施例で説明した停電検知手段や明るさ検知手段を組み込んでもよく、蓄電手段となるバッテリー132に代わって、例えばコンデンサなどを利用してもよい。
本発明は上述した各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 本体
2 蓋体
4 内釜
17 加熱コイル(加熱手段)
51A 加熱基板
52 保護材料
53 冷却ファン
54 ヒートシンク
57A,57B 端子(リード線の端子)
58A,58B リード線
61 ユニットケース下(ケース)
62 ユニットホルダ(ホルダ)
66 送風路
67 壁面部
69A,69B 端子(加熱手段の端子)
73 中間接続部
75 仕切部
83 蓋部
87 入口
91 放熱空間
92 出口
93 連通路
95 排気孔

Claims (5)

  1. 有底状の内釜とその内釜を加熱する加熱手段とを覆う本体と、
    前記内釜の上方開口部を覆う蓋体と、を備えた炊飯器において、
    前記加熱手段に通電する加熱基板に、端子付きのリード線が固定され、
    前記加熱基板を保護する保護材料として、ケースとホルダが設けられ、
    前記本体の内部に冷風を送り出す冷却ファンを備え、
    前記ケースには、前記リード線の端子と前記加熱手段の端子とを当該ケースに接続する中間接続部が形成され、
    前記冷却ファンが組み込まれる前記ケースと前記ホルダとを組合わせることで、前記冷却ファンからの送風路の壁面部を形成し
    前記冷却ファンは前記本体の後方側部に設置され、
    前記送風路内に前記加熱基板を配置したことを特徴とする炊飯器。
  2. 一つの前記端子が、別な異極の前記端子と接触しないように、前記ケースには仕切部が設けられ、
    前記中間接続部を覆う蓋部を、前記ホルダに形成したことを特徴とする請求項1記載の炊飯器。
  3. 前記加熱基板に搭載した電子部品と熱的に接続するヒートシンクをさらに備え、
    前記ヒートシンクは、前記冷却ファンに対向して、前記送風路の入口の側に配置され、
    前記冷却ファンから前記ヒートシンクに吐出した空気が、当該ヒートシンクの周辺に分散して、前記入口から前記加熱基板を配置した前記送風路の内部に導かれる構成としたことを特徴とする請求項1または2に記載の炊飯器。
  4. 前記本体の内部において、前記送風路の前方に前記加熱手段を取り囲む放熱空間が形成され、
    前記送風路の入口は、前記送風路の出口よりも開口面積が小さく、
    前記出口と前記放熱空間との間には、空気の流通を可能にする連通路が形成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の炊飯器。
  5. 前記本体の底壁部前方をV字状に形成して、そのV字の両傾斜面に排気孔を開口形成し、
    前記排気孔は、前記本体の内部で装着された前記加熱手段の前方を取り囲むようにして配置されることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の炊飯器。
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