JP7021897B2 - 誘電体組成物および誘電体セラミックス - Google Patents
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Description
従来、このような用途には、Pbを含む材料が用いられてきたが、Pbは環境負荷物質であるため、その使用は好ましくない。そのため、Pbを含むことなく、高温領域においても、特性が良好な材料が求められている。
本発明は以下の(1)~(5)である。
(1)組成式xNb2O5・(1-x)P2O5で表され、xが0.4<x<1の範囲であることを特徴とする誘電体組成物。
(2)さらに、酸化物、フッ化物およびガラスのうちの1種または2種以上を合計で20質量%以下(外割)含有することを特徴とする上記(1)に記載の誘電体組成物。
(3)上記(1)または(2)に記載の誘電体組成物からなる焼結体であることを特徴とする誘電体セラミックス。
(4)NbPO5、Nb9PO25及びNb18P2.5O50のうちの1種または2種以上の結晶を含むことを特徴とする上記(3)に記載の誘電体セラミックス。
(5)10kHzにおける誘電率が50以上であることを特徴とする、上記(3)または(4)に記載の誘電体セラミックス。
本発明の誘電体組成物について説明する。
本発明の誘電体組成物は、組成式xNb2O5・(1-x)P2O5で表され、xが0.4<x<1の範囲であることを特徴とする誘電体組成物である。
xが0.4~1.0の範囲以外となると、誘電率が50以下と大きく低下する。よって、xの範囲は0.4~1.0であり、好ましくは0.45~0.99であり、より好ましくは0.48~0.97であり、最も好ましくは0.48~0.95である。このような範囲にすることにより、所望の結晶が生成し、高い比誘電率と、高温領域を含む広い温度範囲(例えば、20~350℃)において良好な温度特性を得ることができる。そのため、本発明の誘電体組成物は高温キャパシターへの応用に適する。
次に、本発明の誘電体セラミックスについて説明する。
本発明の誘電体セラミックスは、本発明の誘電体組成物からなる焼結体である。
なお、本発明では、インピーダンスアナライザー(例えばソーラトロン社製 SI1260)を用いて100Hzから1MHzまでの周波数にわたって誘電率及び誘電損失を測定し、10kHzにおける値を本発明の誘電率及び誘電損失とした。
本発明の誘電体組成物および本発明の誘電体セラミックスの製造方法の一例を説明する。
焼成条件は、組成等に応じて適宜決定すればよいが、焼成温度は、好ましくは900~1400℃、保持時間は、好ましくは1~24時間である。
グリーンシート法とは、本発明の誘電体組成物のペーストを用いてキャリアフィルム上にドクターブレード法などにより誘電体グリーンシート層を形成し、この上に内部電極層用ペーストを所定パターンで印刷した後、これらを1層ずつ剥離、積層してから圧力を加えて一体成形し、約1000℃~1300℃の温度で焼き上げる方法である。
したがって、本発明の誘電体組成物は、単板型のコンデンサ等の電子部品に用いてもよいし、積層型のコンデンサ等の電子部品に用いてもよい。あるいは、圧電体素子に用いてもよい。
表1に示す組成になるように原料としてNb2O5及びNH4H2PO4を用いてバッチを調合してから乳鉢でよく混合し、アルミナ坩堝に入れて1000℃で2時間仮焼した。さらに乳鉢で粉砕し、同じ条件で再度の焼成を行ってから10μm以下に粉砕し、粉末仮焼物Aとした。本焼成は粉末仮焼物Aを2g取って直径20mmの円板状に成形してから電気炉に入れ、大気中で表1に示すような条件で焼結を行った。得られた円板状の焼結体(実施例1~3)については、さらに表1に示すような条件で1L/分で酸素を流しながら熱処理を行ってから両面を研磨し、物性評価用サンプルとした。
実施例1で作製した粉末仮焼物Aに対して、それぞれSiO2、TiO2、AlF3、CuO及び粉末状のガラスG1、ガラスG2、ガラスG3を表1と2に記載の比率で添加し、実施例1と類似な方法で物性評価用サンプルを作製した。
原料(SiO2、Al2O3、TiO2、Nb2O5、Ba(PO3)2、Sr(NO3)2、Ca(PO3)2、CaCO3、ZnO)を表3に示す組成となるように調合し、よく混合した後、白金坩堝に入れて1280℃で4時間溶解し、攪拌均質化してから溶融液を水に流し込み、顆粒状のガラスを得た。その後、10μm以下に粉砕し、粉末ガラスとした。
実施例1と同様な方法でP2O5成分を含まずNb2O5成分のみからなる焼結体を作製した。
なお、XRDパターンはX線回折装置(フィリップス社製、商品名:X’Pert-MPD)を用いて測定した。
表1、表2に、実施例1~11および比較例1のサンプルの誘電率(10kHz)および誘電損失(10kHz)を示す。
Claims (5)
- 組成式xNb2O5・(1-x)P2O5で表され、xが0.878≦x<1の範囲である組成物からなることを特徴とする誘電体組成物。
- 組成式xNb2O5・(1-x)P2O5で表され、xが0.878≦x<1の範囲であり、さらに、酸化物、フッ化物およびガラスのうちの1種または2種以上を合計で7質量%以下(外割)含有することを特徴とする誘電体組成物。
- 請求項1または2に記載の誘電体組成物からなる焼結体であることを特徴とする誘電体セラミックス。
- Nb 9 PO 25 及びNb 18 P 2.5 O 50 のうちの1種または2種以上の結晶を含むことを特徴とする請求項3に記載の誘電体セラミックス。
- 10kHzにおける誘電率が50以上であることを特徴とする、請求項3または4に記載の誘電体セラミックス。
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