JP7020401B2 - 電池用包装材料及び電池 - Google Patents

電池用包装材料及び電池 Download PDF

Info

Publication number
JP7020401B2
JP7020401B2 JP2018514740A JP2018514740A JP7020401B2 JP 7020401 B2 JP7020401 B2 JP 7020401B2 JP 2018514740 A JP2018514740 A JP 2018514740A JP 2018514740 A JP2018514740 A JP 2018514740A JP 7020401 B2 JP7020401 B2 JP 7020401B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
battery
heat
packaging material
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018514740A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017188445A1 (ja
Inventor
純 景山
力也 山下
大佑 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Publication of JPWO2017188445A1 publication Critical patent/JPWO2017188445A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7020401B2 publication Critical patent/JP7020401B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
    • H01G11/78Cases; Housings; Encapsulations; Mountings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/10Primary casings, jackets or wrappings of a single cell or a single battery
    • H01M50/14Primary casings, jackets or wrappings of a single cell or a single battery for protecting against damage caused by external factors
    • H01M50/145Primary casings, jackets or wrappings of a single cell or a single battery for protecting against damage caused by external factors for protecting against corrosion
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/10Primary casings, jackets or wrappings of a single cell or a single battery
    • H01M50/102Primary casings, jackets or wrappings of a single cell or a single battery characterised by their shape or physical structure
    • H01M50/105Pouches or flexible bags
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

本発明は、電池用包装材料及び電池に関する。
従来、様々なタイプの電池が開発されているが、あらゆる電池において、電極や電解質等の電池素子を封止するために包装材料が不可欠な部材になっている。従来、電池用包装として金属製の包装材料が多用されていたが、近年、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、パソコン、カメラ、携帯電話等の高性能化に伴い、電池には、多様な形状が要求されると共に、薄型化や軽量化が求められている。しかしながら、従来多用されていた金属製の電池用包装材料では、形状の多様化に追従することが困難であり、しかも軽量化にも限界があるという欠点がある。
そこで、近年、多様な形状に加工が容易で、薄型化や軽量化を実現し得る電池用包装材料として、基材層/接着層/バリア層/熱融着性樹脂層が順次積層されたフィルム状の積層体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようなフィルム状の電池用包装材料では、熱融着性樹脂層同士を対向させて周縁部をヒートシールにて熱溶着させることにより電池素子を封止できるように形成されている。
一方、電池は、電解質の種類によっては、可燃性ガスを発生し、圧力が上昇することがある。例えば、電池が高温に晒された場合には、電解液に使用されている有機溶剤が分解して可燃性ガスを発生して圧力の上昇を引き起こすことがある。また、電池は、過電圧による充電や過大電流での放電等により電池内の温度を持続的に上昇させ、電池反応の暴走を引き起こすことがある。
フィルム状の電池用包装材料を使用した電池において、このような電池内の圧力や温度の上昇は、電池用包装材料を開裂させ、可燃性ガスの噴出による発火等を引き起こすことがある。更に、電池内の圧力や温度の上昇が持続的に進行し、電池用包装材料が過剰に膨張した状態で電池反応が暴走すると、電池の爆発を生じさせることもある。このため、電池用包装材料には、高温下に曝された際にも、電池の開封を抑制することができる、高い密封性が求められている。
特開2008-287971号公報
本発明は、電池が高温下に曝された場合にも、電池の開封を効果的に抑制することができる電池用包装材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、少なくとも、基材層、バリア層、接着層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなる電池用包装材料において、前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で熱融着させて、水を前記電池用包装材料で封止し、真空下、100℃以上の開封試験温度T℃まで昇温した際に、前記開封試験温度T℃に到達後、T℃に保持して10分間は封止した前記電池用包装材料が開封しない設計とし、かつ、接着層の融解ピーク温度を前記開封試験温度T℃より10℃以上高いことを特徴とすることにより、電池が高温下(例えば、真空下において、100℃以上、さらには120℃以上、さらには135℃以上)に曝された場合にも、電池の開封を効果的に抑制することができることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。なお、本発明において、水を仮想電解液とし、水を電池用包装材料で封止して開封試験を行ったのは、開封試験の安全性の担保の観点と、電解液の代わりに水を用いても、開封性能を評価できるためである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の電池用包装材料及び電池を提供する。
項1. 少なくとも、基材層、バリア層、接着層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなる電池用包装材料であり、
前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で熱融着させて、水を前記電池用包装材料で封止し、真空下、100℃以上の開封試験温度T℃まで昇温した際に、前記開封試験温度T℃に到達後、T℃に保持して10分間は封止した前記電池用包装材料が開封せず、
前記接着層の融解ピーク温度が前記開封試験温度T℃より10℃以上高いことを特徴とする、電池用包装材料。
項2. 前記接着層は、ポリオレフィンを含む樹脂組成物の硬化物である、項1に記載の電池用包装材料。
項3. 前記熱融着性樹脂層が、前記バリア層側に位置する酸変性ポリオレフィンを含む層と、前記バリア層とは反対側に位置するポリオレフィンを含む層とを備える、項1または2に記載の電池用包装材料。
項4. 前記接着層の厚みが、10μm以下である、項1~3のいずれかに記載の電池用包装材料。
項5. 前記熱融着性樹脂層が、前記開封試験温度T℃以上の融解ピーク温度を有する層を少なくとも1層備えている、項1~4のいずれかに記載の電池用包装材料。
項6. 幅15mm、長さ200mmの前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士が対向するように長さ100mmの位置で折り曲げた状態で、折り曲げ部から長さ方向に20mmの位置をシール幅7mm、圧力1.0MPa、シール温度190℃、シール時間3秒間で熱融着させ、標点間距離50mm、T字剥離となる状態で、300mm/minで引っ張った際のシール強度が、前記開封試験温度T℃において、40N以上である、項1~5のいずれかに記載の電池用包装材料。
項7. 幅15mm、長さ200mmの前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士が対向するように長さ100mmの位置で折り曲げた状態で、折り曲げ部から長さ方向に20mmの位置をシール幅7mm、圧力1.0MPa、シール温度190℃、シール時間3秒間で熱融着させ、標点間距離50mm、前記開封試験温度T℃において、T字剥離となる状態で引張試験機に固定し、35Nの力で10分間引っ張った場合に、前記電池用包装材料の変位が4mm以下である、項1~6のいずれかに記載の電池用包装材料。
項8. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、項1~7のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
本発明によれば、電池が高温下に曝された場合にも、電池の開封を効果的に抑制することができる電池用包装材料を提供することができる。
本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 実施例における電池用包装材料の開封試験の方法を説明するための模式図である。 実施例における100℃での開封試験時の温度と時間との関係を示すグラフである。 実施例における120℃での開封試験時の温度と時間との関係を示すグラフである。 実施例における135℃での開封試験時の温度と時間との関係を示すグラフである。 開封試験において、成形後のサンプルを折り返す位置を示す模式図である。 開封試験温度におけるシール強度及び試験変位の測定方法を説明するための模式図である。
本発明の電池用包装材料は、少なくとも、基材層、バリア層、接着層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなる電池用包装材料であり、熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で熱融着させて、水を前記電池用包装材料で封止し、真空下、100℃以上の開封試験温度T℃まで昇温した際に、前記開封試験温度T℃に到達後、T℃に保持して10分間は封止した前記電池用包装材料が開封せず、かつ、前記接着層の融解ピーク温度が前記開封試験温度T℃より10℃以上高いことを特徴とする。
言い換えると、本発明の電池用包装材料は、少なくとも、基材層、バリア層、接着層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなる電池用包装材料であり、接着層の融解ピーク温度をH℃(110℃以上)とした場合には、熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で熱融着させて、水を前記電池用包装材料で封止し、真空下、100℃以上の開封試験温度“H℃-10℃”まで昇温した際に、前記開封試験温度“H℃-10℃”に到達後、“H℃-10℃”に保持して10分間は封止した前記電池用包装材料が開封しないことを特徴としている。前述の開封温度T℃は、前記接着層の融解ピーク温度“H℃-10℃”に対応している。
以下、本発明の電池用包装材料について詳述する。
なお、本明細書において、数値範囲を示す「~」の表示は、その左側に付している数値以上且つその右側に付している数値以下であることを示し、例えば数値範囲「X~Y」の表記はX以上Y以下であることを意味する。
1.電池用包装材料の積層構造と特性
電池用包装材料は、図1に示すように、少なくとも、基材層1、バリア層2、接着層3、及び熱融着性樹脂層4をこの順に備える積層体からなる。本発明の電池用包装材料において、基材層1が最外層側となり、熱融着性樹脂層4は最内層になる。即ち、電池の組み立て時に、電池素子の周縁に位置する熱融着性樹脂層4同士が熱溶着して電池素子を密封することにより、電池素子が封止される。
本発明の電池用包装材料は、図2に示すように、基材層1とバリア層2との間に、これらの接着性を高める目的で、必要に応じて接着剤層5が設けられていてもよい。
本発明の電池用包装材料においては、熱融着性樹脂層4同士を対向させた状態で熱融着させて、水を含む電池素子を電池用包装材料で封止し、真空下、100℃以上の開封試験温度T℃まで昇温した際に、T℃に到達後、T℃に保持して10分間は封止した電池用包装材料が開封しないように設計されている。当該開封試験温度T℃としては、電池の用途に応じて設定される値であり、100℃以上の高温であればよい。例えば、車両などにおける温度異常の設定値は、100℃以上の高温とされることが一般的である。このため、本発明の電池用包装材料においても、開封試験温度T℃は、100℃以上に設定されている。また、100℃以上の開封温度T℃に到達してから10分間開封しなければ、その間に電池を検知でき、冷却することもできる。より高温での使用が想定される用途においては、当該開封試験温度T℃としては、好ましくは120℃以上、より好ましくは135℃以上が挙げられる。なお、開封試験の条件は、以下の通りであり、より具体的な方法は実施例に記載のとおりである。
(開封試験)
電池用包装材料を裁断して、短辺90mm、長辺150mmのサンプルを用意する。次に、各サンプルを短辺32mm、長辺55mmの口径を有する成形金型(雌型)と、これに対応した成形金型(雄型)を用いて、押さえ圧0.13MPaで3mmの成形深さで冷間成形を行い、中心部分に凹部を形成する。この時、雌型と雄型のクリアランスは0.3mmとする。次に、成形後のサンプルを図7に示す折り返し位置Pで熱融着性樹脂層同士を対向させて折り返し、熱融着性樹脂層同士が重なり合っている3つの周縁部10a(図3(a)を参照)を熱融着(175℃、3秒、圧力1.4MPa)させる。この際、ダミーセルとして30mm、52mmアルミニウム板(厚さ3mm)、仮想電解液として水0.5gを密封して、内部空間(圧力1atm)を有するケース状にする。次に、熱融着性樹脂層同士が熱融着された部分の幅が3mmとなるように周縁部10aをカットして開封試験用電池10を得る。次に、図3(a)に示されるようにして、開封試験用電池10を2枚のステンレス鋼板20の間の空間に置き2枚のステンレス鋼板20の間隔wが、7.0mmとなるように固定用スペーサー21で調整する。次に、この状態で、減圧可能なオーブンに入れて、オーブン内の圧力が5000Pa以下になるように設定し、5℃±2℃/分の昇温速度で開封試験温度T℃±5℃になるまで昇温する。オーブン内の温度上昇に伴い、開封試験用電池10の内圧が上昇して膨らみ、図3(b)のような状態となる。なお、開封試験温度T℃±5℃に到達したことの判定はオーブン内の環境温度を測定して行う。開封試験温度T℃になっても開封しなかった場合には、開封試験温度T℃の温度をそのまま保持する。開封試験温度T℃に到達してから、電池用包装材料のバリア層と熱融着性樹脂層との間で剥離が生じて開封するまでの時間を開封試験用電池側面に取り付けた温度センサにて確認する。なお、開封試験用電池10が開封した瞬間に、内部の水が温度センサに付着し、その水の気化熱によって、温度が低下する。このため、温度センサによって、開封した時間を測定することができる。
本発明において、真空下とは、完全な真空でなくても、前記の開封試験のように、例えばオーブンの減圧によって可能な程度の減圧条件となっていればよく、例えば約5000Pa以下であればよい。
また、本発明の電池用包装材料においては、熱融着性樹脂層4同士を対向させた状態で熱融着させた部分のシール強度が、開封試験温度T℃において、40N以上であることが好ましい。開封試験温度T℃が、100℃、さらには120℃、さらには135℃という高温下において、このような高いシール強度を備えていることにより、電池が高温下に曝された場合にも、電池の開封を効果的に抑制することができる。当該シール強度としては、好ましくは約60N以上が挙げられる。なお、本発明における当該シール強度は、図8に示されるように、幅15mm、長さ200mmの電池用包装材料の熱融着性樹脂層同士が対向するように長さ100mmの位置で折り曲げた状態で、折り曲げ部から長さ方向に20mmの位置をシール幅7mm、シール温度190℃、圧力1.0MPa、シール時間3秒間で、熱融着性樹脂層同士を熱融着させ、標点間距離50mm、T字剥離の状態となるように引張試験機に固定し、各開封試験温度T℃で2分間放置した後、その開封試験温度T℃下において、引張り試験機で熱融着性樹脂層の熱融着部を300mm/minの速度で7mm剥離させた時の最大強度であり、より具体的な方法は実施例に記載のとおりである。
また、本発明の電池用包装材料においては、図8に示されるように、幅15mm、長さ200mmの前記電池用包装材料を熱融着性樹脂層同士が対向するように長さ100mmの位置で折り曲げた状態で、折り曲げ部から長さ方向20mmの位置をシール温度190℃、圧力1.0MPa、シール時間3秒間で熱融着させ、標点間距離50mm、T字剥離となる状態で引張試験機に固定し、開封試験温度T℃において2分間放置した後、35Nの力で10分間引っ張った場合に、電池用包装材料の変位が約4mm以下であることが好ましい。開封試験温度T℃が、100℃、さらには120℃、さらには135℃という高温下において、引っ張った際に、変位が小さいことにより、電池が高温下に曝された場合にも、電池の開封を効果的に抑制することができる。当該変位としては、好ましくは約3.0mm以下が挙げられる。図8において、熱融着された領域がSで示されている。なお、より具体的な方法は実施例に記載のとおりである。
本発明の電池用包装材料を構成する積層体の厚みとしては、特に制限されないが、厚みを薄くしつつ、電池が高温下に曝された場合にも、電池の開封を効果的に抑制する観点からは、好ましくは、約200μm以下、より好ましくは60~160μm程度が挙げられる。
2.電池用包装材料を形成する各層
[基材層1]
本発明の電池用包装材料において、基材層1は、最外層側に位置する層である。基材層1を形成する素材については、絶縁性を備えるものであることを限度として特に制限されるものではない。基材層1を形成する素材としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン、珪素樹脂、フェノール樹脂、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリカーボネート及びこれらの混合物や共重合物等が挙げられる。
ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル等が挙げられる。また、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてエチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムスルホイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/フェニル-ジカルボキシレート)、ポリエチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)等が挙げられる。また、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてブチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。これらのポリエステルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。ポリエステルは、耐電解液性に優れ、電解液の付着に対して白化等が発生し難いという利点があり、基材層1の形成素材として好適に使用される。
また、ポリアミドとしては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6とナイロン66との共重合体等の脂肪族系ポリアミド;テレフタル酸及び/又はイソフタル酸に由来する構成単位を含むナイロン6I、ナイロン6T、ナイロン6IT、ナイロン6I6T(Iはイソフタル酸、Tはテレフタル酸を表す)等のヘキサメチレンジアミン-イソフタル酸-テレフタル酸共重合ポリアミド、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等の芳香族を含むポリアミド;ポリアミノメチルシクロヘキシルアジパミド(PACM6)等の脂環系ポリアミド;さらにラクタム成分や、4,4’-ジフェニルメタン-ジイソシアネート等のイソシアネート成分を共重合させたポリアミド、共重合ポリアミドとポリエステルやポリアルキレンエーテルグリコールとの共重合体であるポリエステルアミド共重合体やポリエーテルエステルアミド共重合体;これらの共重合体等が挙げられる。これらのポリアミドは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。延伸ポリアミドフィルムは延伸性に優れており、成形時の基材層1の樹脂割れによる白化の発生を防ぐことができ、基材層1の形成素材として好適に使用される。
基材層1は、1軸又は2軸延伸された樹脂フィルムで形成されていてもよく、また未延伸の樹脂フィルムで形成してもよい。中でも、1軸又は2軸延伸された樹脂フィルム、とりわけ2軸延伸された樹脂フィルムは、配向結晶化することにより耐熱性が向上しているので、基材層1として好適に使用される。また、基材層1は、上記の素材をアルミニウム合金箔層3上にコーティングして形成されていてもよい。
これらの中でも、基材層1を形成する樹脂フィルムとして、好ましくはナイロン、ポリエステル、更に好ましくは2軸延伸ナイロン、2軸延伸ポリエステル、特に好ましくは2軸延伸ナイロンが挙げられる。
基材層1は、耐ピンホール性及び電池の包装体とした時の絶縁性を向上させるために、異なる素材の樹脂フィルム及びコーティングの少なくとも一方を積層化(多層構造化)することも可能である。具体的には、ポリエステルフィルムとナイロンフィルムとを積層させた多層構造、ナイロンフィルムを複数層積層させた多層構造、ポリエステルフィルムを複数層積層させた多層構造などが挙げられる。基材層1が多層構造である場合、2軸延伸ナイロンフィルムと2軸延伸ポリエステルフィルムの積層体、2軸延伸ナイロンフィルムを複数積層させた積層体、2軸延伸ポリエステルフィルムを複数積層させた積層体が好ましい。また、2軸延伸ポリエステルは、例えば電解液が表面に付着した際に変色し難いことなどから、基材層1が2軸延伸ナイロンフィルムと2軸延伸ポリエステルフィルムの積層体の多層構造である場合、基材層1は、アルミニウム合金箔層3側から2軸延伸ナイロンと2軸延伸ポリエステルをこの順に有する積層体であることが好ましい。基材層1を多層構造とする場合、各層の厚みとして、好ましくは2~25μm程度が挙げられる。
基材層1を多層構造にする場合、各樹脂フィルムは接着剤を介して接着してもよく、また接着剤を介さず直接積層させてもよい。接着剤を介さず接着させる場合には、例えば、共押出し法、サンドイッチラミネート法、サーマルラミネート法等の熱溶融状態で接着させる方法が挙げられる。また、接着剤を介して接着させる場合、使用する接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型、電子線硬化型や紫外線硬化型等のいずれであってもよい。接着剤の具体例としては、接着剤層5で例示した接着剤と同様のものが挙げられる。また、接着剤の厚みについても、接着剤層5と同様とすることができる。
本発明において、電池用包装材料の成形性を高める観点からは、基材層1の表面には、滑剤が付着していることが好ましい。滑剤としては、特に制限されないが、好ましくはアミド系滑剤が挙げられる。アミド系滑剤の具体例としては、例えば、飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、置換アミド、メチロールアミド、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸アミドの具体例としては、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸アミドの具体例としては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどが挙げられる。置換アミドの具体例としては、N-オレイルパルミチン酸アミド、N-ステアリルステアリン酸アミド、N-ステアリルオレイン酸アミド、N-オレイルステアリン酸アミド、N-ステアリルエルカ酸アミドなどが挙げられる。また、メチロールアミドの具体例としては、メチロールステアリン酸アミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’-ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’-ジステアリルセバシン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’-ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’-ジオレイルセバシン酸アミドなどが挙げられる。脂肪酸エステルアミドの具体例としては、ステアロアミドエチルステアレートなどが挙げられる。また、芳香族系ビスアミドの具体例としては、m-キシリレンビスステアリン酸アミド、m-キシリレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’-ジステアリルイソフタル酸アミドなどが挙げられる。滑剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
基材層1表面に滑剤が存在する場合、その存在量としては、特に制限されないが、温度24℃、相対湿度50%環境において、好ましくは約3mg/m2以上、より好ましくは4~15mg/m2程度、さらに好ましくは5~14mg/m2程度が挙げられる。
基材層1の厚さとしては、電池用包装材料の厚みを薄くしつつ、成形後の形状安定性に優れた電池用包装材料とする観点からは、好ましくは約4μm以上、より好ましくは10~75μm程度、さらに好ましくは10~50μm程度が挙げられる。
[接着剤層5]
本発明の電池用包装材料において、接着剤層5は、基材層1とバリア層2を強固に接着させるために、必要に応じて、これらの間に設けられる層である。
接着剤層5は、基材層1とバリア層2とを接着可能である接着剤によって形成される。接着剤層5の形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着剤層5の形成に使用される接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれであってもよい。
接着剤層5の形成に使用できる接着成分としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、共重合ポリエステル等のポリエステル系樹脂;ポリエーテル系接着剤;ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂;フェノール樹脂系樹脂;ポリカーボネート;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミド等のポリアミド系樹脂;ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂;セルロース系接着剤;(メタ)アクリル系樹脂;ポリイミド系樹脂;尿素樹脂、メラミン樹脂等のアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン-ブタジエンゴム等のゴム;シリコーン系樹脂等が挙げられる。これらの接着成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの接着成分の中でも、好ましくはポリウレタン系接着剤が挙げられる。
接着剤層5の厚みについては、接着層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば、1~10μm程度、好ましくは2~5μm程度が挙げられる。
[バリア層2]
電池用包装材料において、バリア層2は、電池用包装材料の強度向上の他、電池内部に水蒸気、酸素、光などが侵入することを防止する機能を有する層である。バリア層2は、金属層、すなわち、金属で形成されている層であることが好ましい。バリア層2を構成する金属としては、具体的には、アルミニウム、ステンレス、チタンなどが挙げられ、好ましくはアルミニウムが挙げられる。バリア層2は、例えば、金属箔や金属蒸着膜、無機酸化物蒸着膜、炭素含有無機酸化物蒸着膜、これらの蒸着膜を設けたフィルムなどにより形成することができ、金属箔により形成することが好ましく、アルミニウム合金箔により形成することがさらに好ましい。電池用包装材料の製造時に、バリア層2にしわやピンホールが発生することを防止する観点からは、バリア層は、例えば、焼きなまし処理済みのアルミニウム(JIS H4160:1994 A8021H-O、JIS H4160:1994 A8079H-O、JIS H4000:2014 A8021P-O、JIS H4000:2014 A8079P-O)など軟質アルミニウム合金箔により形成することがより好ましい。
バリア層2の厚さは、水蒸気などのバリア機能を発揮すれば特に制限されないが、電池用包装材料の厚さを薄くする観点からは、好ましくは約100μm以下、より好ましくは10~100μm程度、さらに好ましくは10~80μm程度が挙げられる。
また、バリア層2は、接着の安定化、溶解や腐食の防止などのために、少なくとも一方の面、好ましくは両面が化成処理されていることが好ましい。ここで、化成処理とは、バリア層の表面に耐酸性皮膜を形成する処理をいう。化成処理としては、例えば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロムなどのクロム化合物を用いたクロメート処理;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、ポリリン酸などのリン酸化合物を用いたリン酸処理;下記一般式(1)~(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体を用いたクロメート処理などが挙げられる。なお、当該アミノ化フェノール重合体において、下記一般式(1)~(4)で表される繰り返し単位は、1種類単独で含まれていてもよいし、2種類以上の任意の組み合わせであってもよい。
Figure 0007020401000001
Figure 0007020401000002
Figure 0007020401000003
Figure 0007020401000004
一般式(1)~(4)中、Xは、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基又はベンジル基を示す。また、R1及びR2は、それぞれ同一又は異なって、ヒドロキシル基、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を示す。一般式(1)~(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基などの炭素数1~4の直鎖又は分枝鎖状アルキル基が挙げられる。また、X、R1及びR2で示されるヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、1-ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、3-ヒドロキシプロピル基、1-ヒドロキシブチル基、2-ヒドロキシブチル基、3-ヒドロキシブチル基、4-ヒドロキシブチル基などのヒドロキシ基が1個置換された炭素数1~4の直鎖又は分枝鎖状アルキル基が挙げられる。一般式(1)~(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基及びヒドロキシアルキル基は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。一般式(1)~(4)において、Xは、水素原子、ヒドロキシル基又はヒドロキシアルキル基であることが好ましい。一般式(1)~(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体の数平均分子量は、例えば、500~100万程度であることが好ましく、1000~2万程度であることがより好ましい。
また、バリア層2に耐食性を付与する化成処理方法として、リン酸中に、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化スズなどの金属酸化物や硫酸バリウムの微粒子を分散させたものをコーティングし、150℃以上で焼付け処理を行うことにより、バリア層2の表面に耐酸性皮膜を形成する方法が挙げられる。また、耐酸性皮膜の上には、カチオン性ポリマーを架橋剤で架橋させた樹脂層をさらに形成してもよい。ここで、カチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフト重合させた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミン又はその誘導体、アミノフェノールなどが挙げられる。これらのカチオン性ポリマーとしては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、架橋剤としては、例えば、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基、及びオキサゾリン基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する化合物、シランカップリング剤などが挙げられる。これらの架橋剤としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、耐酸性皮膜を具体的に設ける方法としては、たとえば、一つの例として、少なくともアルミニウム合金箔の内層側の面を、まず、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法、酸活性化法などの周知の処理方法で脱脂処理を行い、その後脱脂処理面にリン酸クロム塩、リン酸チタン塩、リン酸ジルコニウム塩、リン酸亜鉛塩などのリン酸金属塩及びこれらの金属塩の混合体を主成分とする処理液(水溶液)、あるいは、リン酸非金属塩及びこれらの非金属塩の混合体を主成分とする処理液(水溶液)、あるいは、これらとアクリル系樹脂ないしフェノール系樹脂ないしウレタン系樹脂などの水系合成樹脂との混合物からなる処理液(水溶液)をロールコート法、グラビア印刷法、浸漬法などの周知の塗工法で塗工することにより、耐酸性皮膜を形成することができる。たとえば、リン酸クロム塩系処理液で処理した場合は、リン酸クロム、リン酸アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、フッ化アルミニウムなどからなる耐酸性皮膜となり、リン酸亜鉛塩系処理液で処理した場合は、リン酸亜鉛水和物、リン酸アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、フッ化アルミニウムなどからなる耐酸性皮膜となる。
また、耐酸性皮膜を設ける具体的方法の他の例としては、たとえば、少なくともアルミニウム合金箔の内層側の面を、まず、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法、酸活性化法などの周知の処理方法で脱脂処理を行い、その後脱脂処理面に周知の陽極酸化処理を施すことにより、耐酸性皮膜を形成することができる。
また、耐酸性皮膜の他の一例としては、リン酸塩系、クロム酸系の皮膜が挙げられる。リン酸塩系としては、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸マンガン、リン酸カルシウム、リン酸クロムなどが挙げられ、クロム酸系としては、クロム酸クロムなどが挙げられる。
また、耐酸性皮膜の他の一例としては、リン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、トリアジンチオール化合物などの耐酸性皮膜を形成することによって、エンボス成形時のアルミニウムと基材層との間のデラミネーション防止、電解質と水分とによる反応で生成するフッ化水素により、アルミニウム表面の溶解、腐食、特にアルミニウムの表面に存在する酸化アルミニウムが溶解、腐食することを防止し、かつ、アルミニウム表面の接着性(濡れ性)を向上させ、熱融着時の基材層とアルミニウムとのデラミネーション防止、エンボスタイプにおいてはプレス成形時の基材層とアルミニウムとのデラミネーション防止の効果を示す。耐酸性皮膜を形成する物質のなかでも、フェノール樹脂、フッ化クロム(III)化合物、リン酸の3成分から構成された水溶液をアルミニウム表面に塗布し、乾燥焼付けの処理が良好である。
また、耐酸性皮膜は、酸化セリウムと、リン酸又はリン酸塩と、アニオン性ポリマーと、該アニオン性ポリマーを架橋させる架橋剤とを有する層を含み、前記リン酸又はリン酸塩が、前記酸化セリウム100質量部に対して、1~100質量部程度配合されていてもよい。耐酸性皮膜が、カチオン性ポリマー及び該カチオン性ポリマーを架橋させる架橋剤を有する層をさらに含む多層構造であることが好ましい。
さらに、前記アニオン性ポリマーが、ポリ(メタ)アクリル酸又はその塩、あるいは(メタ)アクリル酸又はその塩を主成分とする共重合体であることが好ましい。また、前記架橋剤が、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基、オキサゾリン基のいずれかの官能基を有する化合物とシランカップリング剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、前記リン酸又はリン酸塩が、縮合リン酸又は縮合リン酸塩であることが好ましい。
化成処理は、1種類の化成処理のみを行ってもよいし、2種類以上の化成処理を組み合わせて行ってもよい。さらに、これらの化成処理は、1種の化合物を単独で使用して行ってもよく、また2種以上の化合物を組み合わせて使用して行ってもよい。化成処理の中でも、クロメート処理や、クロム化合物、リン酸化合物、及びアミノ化フェノール重合体を組み合わせた化成処理などが好ましい。クロム化合物の中でも、クロム酸化合物が好ましい。
耐酸性皮膜の具体例としては、リン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、及びトリアジンチオールのうち少なくとも1種を含むものが挙げられる。また、セリウム化合物を含む耐酸性皮膜も好ましい。セリウム化合物としては、酸化セリウムが好ましい。
また、耐酸性皮膜の具体例としては、リン酸塩系皮膜、クロム酸塩系皮膜、フッ化物系皮膜、トリアジンチオール化合物皮膜なども挙げられる。耐酸性皮膜としては、これらのうち1種類であってもよいし、複数種類の組み合わせであってもよい。さらに、耐酸性皮膜としては、アルミニウム合金箔の化成処理面を脱脂処理した後に、リン酸金属塩と水系合成樹脂との混合物からなる処理液、又はリン酸非金属塩と水系合成樹脂との混合物からなる処理液で形成されたものであってもよい。
なお、耐酸性皮膜の組成の分析は、例えば、飛行時間型2次イオン質量分析法を用いて行うことができる。飛行時間型2次イオン質量分析法を用いた耐酸性皮膜の組成の分析により、例えば、Ce+及びCr+の少なくとも一方に由来するピークが検出される。
アルミニウム合金箔の表面に、リン、クロム及びセリウムからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含む耐酸性皮膜を備えていることが好ましい。なお、電池用包装材料のアルミニウム合金箔の表面の耐酸性皮膜中に、リン、クロム及びセリウムからなる群より選択される少なくとも1種の元素が含まれることは、X線光電子分光を用いて確認することができる。具体的には、まず、電池用包装材料において、アルミニウム合金箔に積層されている熱融着性樹脂層、接着剤層などを物理的に剥離する。次に、アルミニウム合金箔を電気炉に入れ、約300℃、約30分間で、アルミニウム合金箔の表面に存在している有機成分を除去する。その後、アルミニウム合金箔の表面のX線光電子分光を用いて、これら元素が含まれることを確認する。
化成処理においてバリア層2の表面に形成させる耐酸性皮膜の量については、特に制限されないが、例えば、上記のクロメート処理を行う場合であれば、バリア層2の表面1m2当たり、クロム化合物がクロム換算で0.5~50mg程度、好ましくは1.0~40mg程度、リン化合物がリン換算で0.5~50mg程度、好ましくは1.0~40mg程度、及びアミノ化フェノール重合体が1.0~200mg程度、好ましくは5.0~150mg程度の割合で含有されていることが望ましい。
耐酸性皮膜の厚さとしては、特に制限されないが、皮膜の凝集力や、バリア層2や熱融着樹脂層との密着力の観点から、好ましくは1nm~10μm程度、より好ましくは1~100nm程度、さらに好ましくは1~50nm程度が挙げられる。なお、耐酸性皮膜の厚さは、透過電子顕微鏡による観察、又は、透過電子顕微鏡による観察と、エネルギー分散型X線分光法もしくは電子線エネルギー損失分光法との組み合わせによって測定することができる。
化成処理は、耐酸性皮膜の形成に使用する化合物を含む溶液を、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法などによって、バリア層の表面に塗布した後に、バリア層の温度が70~200℃程度になるように加熱することにより行われる。また、バリア層に化成処理を施す前に、予めバリア層を、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法などによる脱脂処理に供してもよい。このように脱脂処理を行うことにより、バリア層の表面の化成処理をより効率的に行うことが可能となる。
[接着層3]
本発明の電池用包装材料において、接着層3は、バリア層2と熱融着性樹脂層4を強固に接着し、電池が高温下に曝された場合にも、電池の開封を効果的に抑制するために、これらの間に設けられる層である。
本発明においては、接着層3の融解ピーク温度が前記開封試験温度T℃より10℃以上高いことを特徴としている。本発明においては、開封試験温度T℃より10℃以上高い(T℃+10℃以上)融解ピーク温度を有する接着層3が設けられていることにより、開封試験温度T℃に到達後、10分間は開封しない(10分間以上開封しない)密封性の高い電池とすることができる。より具体的には、融解ピーク温度が開封試験温度T℃より10℃以上高い接着層3が設けられていることにより、高温環境におけるバリア層2と熱融着性樹脂層4との密着性を高めることができ、バリア層2と熱融着性樹脂層4との間で開封を抑制することができる。さらに、開封試験温度T℃に到達した場合にも、接着層3で凝集破壊が生じて開封が生じることも抑制することができる。結果として、開封試験温度T℃に到達後、10分間は開封しない密封性の高い電池とすることができる。
接着層3の融解ピーク温度としては、好ましくは開封試験温度T℃+20℃以上、開封試験温度T℃+60℃以下程度が挙げられる。なお、接着層3の融解ピーク温度は、示差走査型熱量計(DSC)を用いて測定された値である。接着層3の融解ピーク温度は、接着層3を形成に用いる樹脂(例えば、ペレット)について測定することができる。また、電池用包装材料が形成された後であれば、電池用包装材料から取得した接着層3について測定することができる。電池又は電池用包装材料から接着層3を取得して、融解ピーク温度を測定する場合、まず、バリア層2と接着層3とを溶剤等を使用せずに物理的に剥離する。次に、バリア層2側の表面に接着層3が付着していることを赤外吸収スペクトル測定(IR測定)により確認する。次に、バリア層2側の表面に付着している接着層3を、メスなどを用いて削り取り、接着層3のサンプルを取得する。得られたサンプルについて、DSCを用いて融解ピーク温度を測定する。なお、接着層3のサンプルに微量のバリア層が存在している場合にも、接着層3の融解ピーク温度の測定値には影響しない。
接着層3は、バリア層2と熱融着性樹脂層4とを接着可能である樹脂によって形成される。接着層3は、ポリオレフィンを含む樹脂組成物の硬化物であることが好ましく、酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物であることがより好ましい。酸変性ポリオレフィンは、電解液に対する耐性に優れ、バリア層2及び熱融着性樹脂層4との密着性にも優れるという利点を有しており、さらに、硬化剤を用いた硬化物であることにより、機械的強度を高めることができる。なお、本発明において、ポリオレフィンには、酸変性ポリオレフィンが含まれる。ポリオレフィンとしては、好ましくは、後述の熱融着性樹脂層4で例示するポリオレフィンと同じものが例示できる。さらに、酸変性ポリオレフィンとしても、好ましくは、後述の熱融着性樹脂層4で例示するカルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンと同じものが例示できる。
また、硬化剤としては、酸変性ポリオレフィンを硬化させるものであれば、特に限定されない。硬化剤としては、例えば、エポキシ系硬化剤、多官能イソシアネート系硬化剤、カルボジイミド系硬化剤、オキサゾリン系硬化剤などが挙げられる。
エポキシ系硬化剤は、少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物であれば、特に限定されない。エポキシ系硬化剤としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテルなどのエポキシ樹脂が挙げられる。
多官能イソシアネート系硬化剤は、2つ以上のイソシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されない。多官能イソシアネート系硬化剤の具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、これらをポリマー化やヌレート化したもの、これらの混合物や他ポリマーとの共重合物などが挙げられる。
カルボジイミド系硬化剤は、カルボジイミド基(-N=C=N-)を少なくとも1つ有する化合物であれば、特に限定されない。カルボジイミド系硬化剤としては、カルボジイミド基を少なくとも2つ以上有するポリカルボジイミド化合物が好ましい。
オキサゾリン系硬化剤は、オキサゾリン骨格を有する化合物であれば、特に限定されない。オキサゾリン系硬化剤としては、具体的には、日本触媒社製のエポクロスシリーズなどが挙げられる。
接着層3によるバリア2と熱融着性樹脂層4との密着性を高めるなどの観点から、硬化剤は、2種類以上の化合物により構成されていてもよい。特に、オキサゾリン系硬化剤は耐熱性を向上させられる点、エポキシ系硬化剤は密着性を向上させられる点で好ましい。
接着層3を形成する樹脂組成物における硬化剤の含有量は、0.1~50質量%の範囲にあることが好ましく、0.1~30質量%の範囲にあることがより好ましく、0.1~10質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
接着層3の厚みについては、接着層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、上限は、好ましくは約10μm以下、より好ましくは約5μm以下が挙げられ、下限は、好ましくは約1μm以上が挙げられる。接着層3の厚みの好ましい範囲としては、1~10μm程度、1~5μm程度が挙げられる。なお、接着層3が酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物である場合、当該樹脂組成物を塗布し、加熱等により硬化させることにより、接着層3を形成することができる。
[熱融着性樹脂層4]
本発明の電池用包装材料において、熱融着性樹脂層4は、最内層に該当し、電池の組み立て時に熱融着性樹脂層同士が熱融着して電池素子を密封する層である。
熱融着性樹脂層4に使用される樹脂成分については、熱融着可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンが挙げられる。
前記ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)等のポリプロピレン;エチレン-ブテン-プロピレンのターポリマー;等が挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。
前記環状ポリオレフィンは、オレフィンと環状モノマーとの共重合体であり、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーであるオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4-メチル-1-ペンテン、ブタジエン、イソプレン、等が挙げられる。また、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーである環状モノマーとしては、例えば、ノルボルネン等の環状アルケン;具体的には、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン等の環状ジエン等が挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくは環状アルケン、更に好ましくはノルボルネンが挙げられる。また、スチレンも構成モノマーとすることができる。
前記カルボン酸変性ポリオレフィンとは、前記ポリオレフィンをカルボン酸でブロック重合又はグラフト重合することにより変性したポリマーである。変性に使用されるカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
前記カルボン酸変性環状ポリオレフィンとは、環状ポリオレフィンを構成するモノマーの一部を、α,β-不飽和カルボン酸又はその無水物に代えて共重合することにより、或いは環状ポリオレフィンに対してα,β-不飽和カルボン酸又はその無水物をブロック重合又はグラフト重合することにより得られるポリマーである。カルボン酸変性される環状ポリオレフィンについては、前記と同様である。また、変性に使用されるカルボン酸としては、前記ポリオレフィンの変性に使用されるものと同様である。
これらの樹脂成分の中でも、好ましくはカルボン酸変性ポリオレフィン;更に好ましくはカルボン酸変性ポリプロピレンが挙げられる。
熱融着性樹脂層4は、1種の樹脂成分単独で形成してもよく、また2種以上の樹脂成分を組み合わせたブレンドポリマーにより形成してもよい。更に、熱融着性樹脂層4は、1層のみで成されていてもよいが、同一又は異なる樹脂成分によって2層以上で形成されていてもよい。
熱融着性樹脂層4は、前述の開封試験温度T℃以上の融解ピーク温度を有する層を少なくとも1層備えていることが好ましい。例えば、本発明の電池用包装材料において、熱融着性樹脂層4が単層により構成されている場合には、熱融着性樹脂層4がポリプロピレンにより形成されており、当該ポリプロピレンの融解ピーク温度が前述の開封試験温度T℃以上である態様が好ましい。熱融着性樹脂層4は、バリア層2側に位置する酸変性ポリオレフィンを含む層と、最内層側に位置するポリオレフィンを含む層とを備えることが好ましく、バリア層2側に位置する酸変性ポリオレフィンにより構成された層と、最内層側に位置するポリオレフィンにより構成された層とを備えることがより好ましい。バリア層2側に、酸変性ポリオレフィンを含む層が設けられていることにより、熱融着性樹脂層4とバリア層2との密着性を向上させることができ、さらに、熱融着性樹脂層4の融解ピーク温度を高めることができる。また、最内層側に、ポリオレフィンを含む層とを備えることにより、熱融着性樹脂層4の熱融着する部分の融解ピーク温度を低くすることができ、熱融着性樹脂層4の熱融着性を高めることができる。特に、熱融着性樹脂層4が2層により構成されている場合には、熱融着性樹脂層4のバリア層2側の層が酸変性ポリプロピレンにより形成されており、最内層がポリプロピレンにより形成されており、当該ポリプロピレンの融解ピーク温度が前述の開封試験温度T℃以上である態様が好ましい。なお、熱融着性樹脂層4の融解ピーク温度は、熱融着性樹脂層4を形成に用いる樹脂(例えば、ペレット)について測定することができる。また、電池用包装材料が形成された後であれば、電池用包装材料から取得した熱融着性樹脂層4について測定することができる。電池又は電池用包装材料から熱融着性樹脂層4を取得して、融解ピーク温度を測定する場合、まず、バリア層2と接着層3とを溶剤等を使用せずに物理的に剥離する。次に、熱融着性樹脂層4側の表面に接着層3が付着していないことを赤外吸収スペクトル測定(IR測定)により確認し、DSCを用いて融解ピーク温度を測定する。なお、熱融着性樹脂層4のサンプルに微量の接着層が存在している場合にも、熱融着性樹脂層4の融解ピーク温度の測定値には影響しない。
また、熱融着性樹脂層4の表面には、滑剤が存在していることが好ましい。熱融着性樹脂層4の表面に存在する滑剤量としては、特に制限されないが、より一層高い成形性を有し、かつ、電池の連続生産性に優れた電池用包装材料とする観点からは、好ましくは10~50mg/m2程度、さらに好ましくは15~40mg/m2程度が挙げられる。なお、熱融着性樹脂層4の表面に存在する滑剤量の測定方法は、前述の積層体の表面に存在している滑剤量の測定方法と同じである。なお、熱融着性樹脂層4の表面に存在している滑剤の種類は、前述の基材層1において例示したものが挙げられる。
また、熱融着性樹脂層4の厚みとしては、熱融着性樹脂層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、好ましくは20~150μm程度、より好ましくは70~100μm程度が挙げられる。なお、熱融着性樹脂層4が複数の層により構成されている場合には、各層の厚みとしては、それぞれ、好ましくは10~75μm程度、より好ましくは35~50μm程度が挙げられる。
[表面被覆層]
本発明の電池用包装材料においては、意匠性、耐電解液性、耐擦過性、成形性の向上などを目的として、必要に応じて、基材層1の上(基材層1のバリア層2とは反対側)に、必要に応じて、表面被覆層(図示しない)を設けてもよい。表面被覆層は、電池を組み立てた時に、最外層に位置する層である。
表面被覆層は、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などにより形成することができる。表面被覆層は、これらの中でも、2液硬化型樹脂により形成することが好ましい。表面被覆層を形成する2液硬化型樹脂としては、例えば、2液硬化型ウレタン樹脂、2液硬化型ポリエステル樹脂、2液硬化型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、表面被覆層には、添加剤を配合してもよい。
添加剤としては、例えば、粒径が0.5nm~5μm程度の微粒子が挙げられる。添加剤の材質については、特に制限されないが、例えば、金属、金属酸化物、無機物、有機物等が挙げられる。また、添加剤の形状についても、特に制限されないが、例えば、球状、繊維状、板状、不定形、バルーン状等が挙げられる。添加剤として、具体的には、タルク、シリカ、グラファイト、カオリン、モンモリロイド、モンモリロナイト、合成マイカ、ハイドロタルサイト、シリカゲル、ゼオライト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ネオジウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化セリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸リチウム、安息香酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、アルミナ、カーボンブラック、カーボンナノチューブ類、高融点ナイロン、架橋アクリル、架橋スチレン、架橋ポリエチレン、ベンゾグアナミン、金、アルミニウム、銅、ニッケル等が挙げられる。これらの添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの添加剤の中でも、分散安定性やコスト等の観点から、好ましくはりシリカ、硫酸バリウム、酸化チタンが挙げられる。また、添加剤には、表面に絶縁処理、高分散性処理等の各種表面処理を施しておいてもよい。
表面被覆層を形成する方法としては、特に制限されないが、例えば、表面被覆層を形成する2液硬化型樹脂を基材層1の一方の表面上に塗布する方法が挙げられる。添加剤を配合する場合には、2液硬化型樹脂に添加剤を添加して混合した後、塗布すればよい。
表面被覆層の厚みとしては、表面被覆層としての上記の機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば、0.5~10μm程度、好ましくは1~5μm程度が挙げられる。
3.電池用包装材料の製造方法
本発明の電池用包装材料の製造方法については、所定の組成の各層を積層させた積層体が得られる限り、特に制限されない。本発明の電池用包装材料の製造方法の一例としては、以下の通りである。まず、基材層1、接着剤層5、バリア層2をこの順に備える積層体(以下、「積層体A」と表記することもある)を形成する。積層体Aの形成は、具体的には、基材層1上又は必要に応じて表面が化成処理されたバリア層2に接着剤層5の形成に使用される接着剤を、グラビアコート法、ロールコート法等の塗布方法で塗布・乾燥した後に、当該バリア層2又は基材層1を積層させて接着剤層5を硬化させるドライラミネート法によって行うことができる。
次いで、積層体Aのバリア層2上に、接着層3及び熱融着性樹脂層4を積層させる。例えば、(1)積層体Aのバリア層2上に、接着層3及び熱融着性樹脂層4を共押出しすることにより積層する方法(共押出しラミネート法)、(2)別途、接着層3と熱融着性樹脂層4が積層した積層体を形成し、これを積層体Aのバリア層2上にサーマルラミネート法により積層する方法、(3)積層体Aのバリア層2上に、接着層3を形成させるための接着剤を押出し法や溶液コーティングした高温で乾燥さらには焼き付ける方法等により積層させ、この接着層3上に予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4をサーマルラミネート法により積層する方法、(4)積層体Aのバリア層2と、予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4との間に、溶融させた接着層3を流し込みながら、接着層3を介して積層体Aと熱融着性樹脂層4を貼り合せる方法(サンドイッチラミネート法)等が挙げられる。
表面被覆層を設ける場合には、基材層1のバリア層2とは反対側の表面に、表面被覆層を積層する。表面被覆層は、例えば表面被覆層を形成する上記の樹脂を基材層1の表面に塗布することに形成することができる。なお、基材層1の表面にバリア層2を積層する工程と、基材層1の表面に表面被覆層を積層する工程の順番は、特に制限されない。例えば、基材層1の表面に表面被覆層を形成した後、基材層1の表面被覆層とは反対側の表面にバリア層2を形成してもよい。
上記のようにして、必要に応じて設けられる表面被覆層/基材層1/接着剤層5/必要に応じて表面が化成処理されたバリア層2/接着層3/熱融着性樹脂層4からなる積層体が形成されるが、接着剤層5及び接着層3の接着性を強固にするために、更に、熱ロール接触式、熱風式、近又は遠赤外線式等の加熱処理に供してもよい。このような加熱処理の条件としては、例えば150~250℃程度で1~5分間程度が挙げられる。
本発明の電池用包装材料において、積層体を構成する各層は、必要に応じて、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボス成形)適性等を向上又は安定化するために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理等の表面活性化処理を施していてもよい。
4.電池用包装材料の用途
本発明の電池用包装材料は、正極、負極、電解質等の電池素子を密封して収容するための包装材料として使用される。
具体的には、少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子を、本発明の電池用包装材料で、前記正極及び負極の各々に接続された金属端子が外側に突出させた状態で、電池素子の周縁にフランジ部(熱融着性樹脂層同士が接触する領域)が形成できるようにして被覆し、前記フランジ部の熱融着性樹脂層同士をヒートシールして密封させることによって、電池用包装材料を使用した電池が提供される。なお、本発明の電池用包装材料を用いて電池素子を収容する場合、本発明の電池用包装材料のシーラント部分が内側(電池素子と接する面)になるようにして用いられる。
本発明の電池用包装材料は、一次電池、二次電池のいずれに使用してもよいが、好ましくは二次電池である。本発明の電池用包装材料が適用される二次電池の種類については、特に制限されず、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、鉛畜電池、ニッケル・水素畜電池、ニッケル・カドミウム畜電池、ニッケル・鉄畜電池、ニッケル・亜鉛畜電池、酸化銀・亜鉛畜電池、金属空気電池、多価カチオン電池、コンデンサー、キャパシター等が挙げられる。これらの二次電池の中でも、本発明の電池用包装材料の好適な適用対象として、リチウムイオン電池及びリチウムイオンポリマー電池が挙げられる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。但し本発明は実施例に限定されるものではない。
<電池用包装材料の製造>
実施例1-4
ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み12μm)と二軸延伸ナイロンフィルム(厚み15μm)とを2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物、厚み3μm)で接着した基材層を準備した。この基材層の二軸延伸ナイロンフィルム側の表面に、両面に化成処理を施したアルミニウム箔(厚み40μm)からなるバリア層をドライラミネート法により積層させた。具体的には、アルミニウム箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層を積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。なお、バリア層として使用したアルミニウム箔の化成処理は、フェノール樹脂、フッ化クロム化合物、及びリン酸からなる処理液をクロムの塗布量が10mg/m2(乾燥重量)となるように、ロールコート法によりアルミニウム箔の両面に塗布し、焼付けすることにより行った。
次いで、前記積層体のバリア層側に、水に分散させた酸変性ポリプロピレン(無水マレイン酸変性ポリプロピレン)と硬化剤(エポキシ系硬化剤とオキサゾリン系硬化剤)とを含む樹脂組成物をバリア層の上から塗布して接着層を形成した。このときの塗布量は、接着層の厚みが2μmとなるように調整した。次に、バリア層側から順に酸変性ポリプロピレン(無水マレイン酸変性ポリプロピレン、PPa)、ポリプロピレン(PP)の順となるようにして、熱融着性樹脂層を形成する樹脂成分を溶融状態で共押出しすることにより、バリア層上に酸変性ポリプロピレン層(PPa層、厚み40μm)及びポリプロピレン層(PP層、厚み40μm)の2層からなる熱融着性樹脂層を積層させた。実施例1-4において、接着層、PPa層、PP層の融解ピーク温度は、それぞれ、表1に記載のとおりである。
比較例1
実施例1と同様にして、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。次に、無軸延伸ポリプロピレンフィルム(CPP、80μm)をバリア層の表面に接着剤(主剤:ポリエステルポリオール、硬化剤:トリレンジイソシアネート)を使用してドライラミネート法により積層し、電池用包装材料を得た。比較例1において、熱融着性樹脂層(CPP層)の融解ピーク温度は、表1に記載のとおりである。なお、CPPは、2種3層構成(ランダムPP層/ブロックPP層/ランダムPP層)となっており、ランダムPP層の融解ピーク温度が140℃、ブロックPP層の融解ピーク温度が160℃である。
比較例2
実施例1において、バリア層の上に接着層を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして、電池用包装材料を得た。
Figure 0007020401000005
<100℃での開封試験>
上記で得られた各電池用包装材料を裁断して、それぞれ、短辺90mm、長辺150mmのサンプルを用意した。次に、各サンプルを短辺32mm×長辺55mmの口径を有する成形金型(雌型)と、これに対応した成形金型(雄型)を用いて、押さえ圧0.13MPaで3mmの成形深さで冷間成形を行い、中心部分に凹部を形成した。この時、雌型と雄型のクリアランスは0.3mmとした。次に、成形後のサンプルを図7に示す折り返し位置Pで熱融着性樹脂層同士を対向させて折り返し、熱融着性樹脂層同士が重なり合っている縁部10a(図3を参照)を熱融着(175℃、3秒、圧力1.4MPa)させた。この際、ダミーセルとして30mm×52mmアルミニウム板(厚さ3mm)、仮想電解液として水0.5gを密封して、内部空間(圧力1atm)を有するケース状にした。次に、熱融着性樹脂層同士が熱融着された部分の幅が3mmとなるように周縁部をカットして開封試験用電池10を得た。次に、図3(a)に示されるようにして、開封試験用電池10を2枚のステンレス鋼板20の間の空間に置き、2枚のステンレス鋼板21の間隔wが、7.0mmとなるように固定用スペーサーを調整した。次に、この状態で、減圧可能なオーブン(アズワン社製の真空乾燥オーブンAVO-310NS-D)に入れて、オーブン内の圧力が5000Paになるように設定し、5℃±2℃/分の昇温速度で100℃±5℃になるまで昇温した。開封試験温度T℃=100℃になっても開封しなかった場合には、100℃の温度をそのまま保持した。100℃に到達してから、電池用包装材料のバリア層と熱融着性樹脂層との間で剥離が生じて開封するまでの時間を開封試験用電池側面に取り付けた温度センサにて確認した。結果を表2に示す。また、100℃での開封試験時の温度と時間との関係を示すグラフを図4に示す。
なお、開封試験温度T℃は、試験オーブン内の設定値である。
Figure 0007020401000006
<120℃での開封試験>
100℃での開封試験と同様にして、開封試験用電池10を用意した。次に、減圧可能なオーブン(アズワン社製の真空乾燥オーブンAVO-310NS-D)に入れて、オーブン内の圧力が5000Paになるように設定し、5℃±2℃/分の昇温速度で120℃±5℃になるまで昇温した。開封試験温度T℃=120℃になっても開封しなかった場合には、120℃の温度をそのまま保持した。120℃に到達してから、電池用包装材料のバリア層と熱融着性樹脂層との間で剥離が生じて開封するまでの時間を開封試験用電池側面に取り付けた温度センサにて確認した。結果を表3に示す。また、120℃での開封試験時の温度と時間との関係を示すグラフを図5に示す。
Figure 0007020401000007
<135℃での開封試験>
100℃での開封試験と同様にして、開封試験用電池10を用意した。次に、開封試験用電池を減圧可能なオーブン(アズワン社製の真空乾燥オーブンAVO-310NS-D)に入れて、オーブン内の圧力が5000Paになるように設定し、5℃±2℃/分の昇温速度で135℃±5℃になるまで昇温した。開封試験温度T℃=135℃になっても開封しなかった場合には、135℃の温度をそのまま保持した。135℃に到達してから、電池用包装材料のバリア層と熱融着性樹脂層との間で剥離が生じて開封するまでの時間を開封試験用電池側面に取り付けた温度センサにて確認した。結果を表4に示す。また、135℃での開封試験時の温度と時間との関係を示すグラフを図6に示す。
Figure 0007020401000008
<各開封試験温度におけるシール強度の測定>
図8に示されるように、各電池用包装材料を幅15mm、長さ200mmで熱融着性樹脂層同士が対向するよう長さ100mmの位置で折り曲げた状態で、折り曲げ部から長さ方向に20mmの位置をシール幅7mm、シール温度190℃、圧力1.0MPa、シール時間3秒間で熱融着させた。図8において、熱融着された領域がSで示されている。次に、標点間距離50mm、T字剥離となる状態で引張り試験機(島津製作所製、AGS-xplus(商品名))に固定し、表5に記載の各開封試験温度T℃で2分間放置した後、その開封試験温度T℃下において、300mm/minの速度で変位7mmになるまで引っ張った際の最大強度をシール強度(N/15mm)とした。結果を表5示す。
Figure 0007020401000009
<各開封試験温度における試験変位の測定>
図8に示されるように、上記各電池用包装材料を幅15mm、長さ200mmで熱融着性樹脂層同士が対向するように長さ100mmの位置で折り曲げた状態で、折り曲げ部から長さ方向に20mmの位置で圧力1.0MPa、シール幅7mm、シール温度190℃、シール時間3秒で熱融着させた。図8において、熱融着された領域がSで示されている。次に、標点間距離50mm、T字剥離となる状態で引張り試験機(島津製作所製、AGS-xplus(商品名))に固定し、各開封試験温度T℃で2分間放置した後、その開封試験温度T℃下において、35Nの力で10分間引張り、変位(mm)を測定した。結果を表6に示す。
Figure 0007020401000010
1 基材層
2 バリア層
3 接着層
4 熱融着性樹脂層
5 接着剤層
10 開封試験用電池
10a 縁部
20 ステンレス鋼板
21 固定用スペーサー
M 成形部
P 折り返し位置

Claims (7)

  1. 少なくとも、基材層、バリア層、接着層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなる電池用包装材料であり、
    前記熱融着性樹脂層が、前記バリア層側に位置する酸変性ポリオレフィンを含む層と、前記バリア層とは反対側に位置するポリオレフィンを含む層とを備え、
    前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で熱融着させて、水を前記電池用包装材料で封止し、真空下、100℃以上135℃以下の開封試験温度T℃まで昇温した際に、前記開封試験温度T℃に到達後、T℃に保持して10分間は封止した前記電池用包装材料が開封せず、
    前記接着層の融解ピーク温度が前記開封試験温度T℃より10℃以上高いことを特徴とする、電池用包装材料。
  2. 前記接着層は、ポリオレフィンを含む樹脂組成物の硬化物である、請求項1に記載の電池用包装材料。
  3. 前記接着層の厚みが、10μm以下である、請求項1または2に記載の電池用包装材料。
  4. 前記熱融着性樹脂層が、前記開封試験温度T℃以上の融解ピーク温度を有する層を少なくとも1層備えている、請求項1~3のいずれかに記載の電池用包装材料。
  5. 幅15mm、長さ200mmの前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士が対向するように長さ100mmの位置で折り曲げた状態で、折り曲げ部から長さ方向に20mmの位置をシール幅7mm、圧力1.0MPaシール温度190℃、シール時間3秒間で熱融着させ、標点間距離50mm、T字剥離となる状態で、300mm/minで引っ張った際のシール強度が、前記開封試験温度T℃において、40N以上である、請求項1~4のいずれかに記載の電池用包装材料。
  6. 幅15mm、長さ200mmの前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士が対向するように長さ100mmの位置で折り曲げた状態で、折り曲げ部から長さ方向に20mmの位置をシール幅7mm、圧力1.0MPa、シール温度190℃、シール時間3秒間で熱融着させ、標点間距離50mm、前記開封試験温度T℃において、T字剥離となる状態で引張試験機に固定し、35Nの力で10分間引っ張った場合に、前記電池用包装材料の変位が4mm以下である、請求項1~5のいずれかに記載の電池用包装材料。
  7. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、請求項1~6のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
JP2018514740A 2016-04-28 2017-04-28 電池用包装材料及び電池 Active JP7020401B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016089996 2016-04-28
JP2016089996 2016-04-28
PCT/JP2017/017026 WO2017188445A1 (ja) 2016-04-28 2017-04-28 電池用包装材料及び電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017188445A1 JPWO2017188445A1 (ja) 2019-03-28
JP7020401B2 true JP7020401B2 (ja) 2022-02-16

Family

ID=60159690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018514740A Active JP7020401B2 (ja) 2016-04-28 2017-04-28 電池用包装材料及び電池

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7020401B2 (ja)
CN (1) CN109075270B (ja)
WO (1) WO2017188445A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111512463A (zh) * 2017-12-20 2020-08-07 大日本印刷株式会社 电池用包装材料和电池
JP2020161326A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 大日本印刷株式会社 蓄電デバイス用外装体及び蓄電デバイス
CN110524992B (zh) * 2019-09-20 2021-07-30 厦门长塑实业有限公司 一种锂电池铝塑膜复合用尼龙薄膜及其制备方法
WO2021201294A1 (ja) * 2020-04-03 2021-10-07 大日本印刷株式会社 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
JP7193046B1 (ja) * 2021-04-02 2022-12-20 大日本印刷株式会社 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012133683A1 (ja) 2011-03-29 2012-10-04 昭和電工パッケージング株式会社 成形用包装材および電池用ケース
WO2014126235A1 (ja) 2013-02-18 2014-08-21 大日本印刷株式会社 電池用包装材料
JP2014220172A (ja) 2013-05-10 2014-11-20 大日本印刷株式会社 電池用包装材料

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5293845B2 (ja) * 2011-11-11 2013-09-18 大日本印刷株式会社 電気化学セル用包装材料
JP6015066B2 (ja) * 2012-03-29 2016-10-26 大日本印刷株式会社 電池用包装材料
JP6479323B2 (ja) * 2014-03-14 2019-03-06 昭和電工パッケージング株式会社 包装材、電池用外装ケース及び電池

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012133683A1 (ja) 2011-03-29 2012-10-04 昭和電工パッケージング株式会社 成形用包装材および電池用ケース
WO2014126235A1 (ja) 2013-02-18 2014-08-21 大日本印刷株式会社 電池用包装材料
JP2014220172A (ja) 2013-05-10 2014-11-20 大日本印刷株式会社 電池用包装材料

Also Published As

Publication number Publication date
CN109075270A (zh) 2018-12-21
JPWO2017188445A1 (ja) 2019-03-28
WO2017188445A1 (ja) 2017-11-02
CN109075270B (zh) 2022-05-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7283093B2 (ja) 電池用包装材料、その製造方法、及び電池
JP7298765B2 (ja) 電池用包装材料、その製造方法、電池、及びポリエステルフィルム
JP7019991B2 (ja) 電池用包装材料、その製造方法、及び電池
JP7020401B2 (ja) 電池用包装材料及び電池
JP7024760B2 (ja) 電池用包装材料、その製造方法、電池、及びポリエステルフィルム
JP7244206B2 (ja) 包装材料及び電池
JP6555454B1 (ja) 電池用包装材料、その製造方法、電池及びアルミニウム合金箔
JP6996499B2 (ja) 電池用包装材料、その製造方法、電池及びその製造方法
WO2020085462A1 (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
WO2020085463A1 (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
JP6736837B2 (ja) 電池用包装材料
CN111133603A (zh) 电池用包装材料和电池
JPWO2020071254A1 (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
WO2021201294A1 (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
JP2019016537A (ja) 電池用包装材料、その製造方法、及び電池
JP7192795B2 (ja) 電池用包装材料及び電池
WO2021157673A1 (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
JP7294466B2 (ja) 電池用包装材料、その製造方法、及び電池
JP7060185B1 (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
WO2021215538A1 (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
WO2022114024A1 (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
WO2021162059A1 (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
JP6769142B2 (ja) 電池用包装材料、その製造方法及び電池
JP2021103687A (ja) 蓄電デバイス用外装材、蓄電デバイス、及びこれらの製造方法
JP2019029299A (ja) 電池用包装材料、その製造方法、及び電池

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200318

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7020401

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150