JP7018731B2 - 共重合体、繊維用加工薬剤、繊維の加工方法、繊維製品の製造方法、および繊維製品 - Google Patents

共重合体、繊維用加工薬剤、繊維の加工方法、繊維製品の製造方法、および繊維製品 Download PDF

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Description

本発明は、共重合体、繊維用加工薬剤、繊維の加工方法、繊維製品の製造方法、および繊維製品に関する。
繊維用加工薬剤は、例えば、繊維に種々の機能を付与させる目的で用いられる。
繊維用加工薬剤としては、例えば、ポリエステル系の樹脂を用いた耐久帯電防止剤がある(特許文献1)。また、例えば、アミン誘導体を共重合させて得られるポリエステル樹脂を用いた繊維用加工薬剤(帯電防止剤)もある(特許文献2)。
特公昭38-11298号公報 特開2003-073657号公報
繊維用加工薬剤においては、洗濯後も繊維に付与された機能を維持できる、洗濯耐久性(耐洗濯性)が重要である。
近年の繊維製品の傾向により、繊維用加工薬剤には、高い耐洗濯性が必要とされている。例えば、近年の意匠性の高い特徴ある形状の衣類(ボアフリース)に対しても、高い耐洗濯性を発揮することが要求される。
そこで、本発明は、ボアフリースに対しても高い耐洗濯性を発揮することができる共重合体、繊維用加工薬剤、繊維の加工方法、繊維製品の製造方法、および繊維製品を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の共重合体は、下記成分(a)~(c)を含む単量体を共重合して得られ、(a)/(c)の質量比が1.7以上であることを特徴とする。

(a)芳香族ジカルボン酸およびその誘導体の少なくとも一方
(b)ポリオール
(c)下記一般式(1)で表される化合物
・・・(1)

前記一般式(1)中、
、R、R及びRは、それぞれ独立に、連結基で分断されていてもよい炭素数1~30の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数2~30の直鎖若しくは分岐アルケニル基、-(AO)H、-(AO)CH、または、ベンジル基であり、前記ベンジル基の1以上の水素原子が置換基で置換されていても置換されていなくてもよく、
、R、RおよびRのうちの少なくとも2つは-(AO)Hであり、
Aは、炭素数1~4の直鎖または分岐アルキレン基から選ばれる1種または2種以上であり、
mおよびnは、それぞれ、(AO)の平均付加モル数を表し、0.1~20であり、分子内のそれぞれの-(AO)Hのnの合計は2~60であり、
は、陰イオンである。
本発明の繊維用加工薬剤は、前記本発明の共重合体を含むことを特徴とする。
本発明の繊維の加工方法は、前記本発明の繊維用加工薬剤を含む含有液に繊維を浸漬させる浸漬工程と、前記含有液に浸漬させた繊維を乾燥させる乾燥工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の繊維製品の製造方法は、前記本発明の加工方法により前記繊維を加工する工程を含むことを特徴とする。
本発明の繊維製品は、前記本発明の繊維製品の製造方法により製造されることを特徴とする。
本発明によれば、ボアフリースに対しても高い耐洗濯性を発揮することができる共重合体、繊維用加工薬剤、繊維の加工方法、繊維製品の製造方法、および繊維製品を提供することができる。
以下、本発明について、例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の説明により限定されない。
本発明の共重合体は、例えば、前記成分(a)~(c)における(b)/{(a)+(c)}の質量比が0.5以上であってもよい。
[1.共重合体]
本発明の共重合体は、前述のとおり、下記成分(a)~(c)を含む単量体を共重合して得られ、(a)/(c)の質量比が1.7以上であることを特徴とする。

(a)芳香族ジカルボン酸およびその誘導体の少なくとも一方
(b)ポリオール
(c)下記一般式(1)で表される化合物
・・・(1)

前記一般式(1)中、
、R、R及びRは、それぞれ独立に、連結基で分断されていてもよい炭素数1~30の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数2~30の直鎖若しくは分岐アルケニル基、-(AO)H、-(AO)CH、または、ベンジル基であり、前記ベンジル基の1以上の水素原子が置換基で置換されていても置換されていなくてもよく、
、R、RおよびRのうちの少なくとも2つは-(AO)Hであり、
Aは、炭素数1~4の直鎖または分岐アルキレン基から選ばれる1種または2種以上であり、
mおよびnは、それぞれ、(AO)の平均付加モル数を表し、0.1~20であり、分子内のそれぞれの-(AO)Hのnの合計は2~60であり、
は、陰イオンである。
(1)成分(a):芳香族ジカルボン酸およびその誘導体の少なくとも一方
前記成分(a)において、芳香族ジカルボン酸(二価の芳香族カルボン酸)としては、特に限定されないが、例えば、炭素数8~20の芳香族ジカルボン酸があげられる。芳香族ジカルボン酸の具体例としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸等があげられる。また、芳香族ジカルボン酸の誘導体としては、例えば、芳香族ジカルボン酸の無水物、低級アルコールエステル、酸ハロゲン化物等をあげることができる。前記低級アルコールエステルとしては、例えば、低級アルキルアルコールのエステルがあげられ、より具体的には、例えば、炭素数1~3の直鎖または分岐アルキルアルコールのエステルがあげられる。芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとしては、例えば、モノメチルエステル、ジメチルエステル、モノエチルエステル、ジエチルエステル等があげられ、より具体的には、例えば、イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル等があげられる。芳香族ジカルボン酸の酸ハロゲン化物としては、例えば、モノクロライド、ジクロライド、モノブロマイド、ジブロマイド等があげられる。前記芳香族ジカルボン酸およびその誘導体の中でも、洗濯耐久性の点から、芳香族ジカルボン酸およびそのメチルエステルが好ましく、炭素数8~12の芳香族ジカルボン酸およびそのメチルエステルがより好ましい。具体例としては、テレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸、イソフタル酸ジメチル、フタル酸、フタル酸ジメチルがあげられる。また、本発明では、芳香族ジカルボン酸およびその誘導体は、1種類のみ用いても複数種類併用してもよい。
(2)成分(b):ポリオール
前記成分(b)のポリオールは、1分子中に水酸基を2つ有する化合物(ジオール)でもよいし、1分子中に水酸基を3個以上有するポリオールであってもよい。
前記ジオールとしては、特に限定されないが、例えば、脂肪族ジオール、脂環族ジオール、芳香族ジオール、およびこれらのアルキレンオキシド付加物等があげられる。また、本発明において、前記ジオールは、1分子中に水酸基を2つ有する化合物であればよく、前記水酸基は、アルコール性水酸基でもフェノール性水酸基でもよい。前記脂肪族ジオールとしては、例えば、直鎖状または分岐状のアルキレン基から誘導されるアルキレンジオールおよびポリアルキレンジオールがあげられる。前記脂肪族ジオールの具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー等があげられる。前記ポリアルキレングリコール(例えばポリエチレングリコール)の分子量は、特に限定されないが、例えば300以上、600以上、または1000以上であってもよく、例えば10,000以下、8000以下、または6000以下であってもよい。前記脂環族ジオールとしては、例えば、1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等があげられる。前記芳香族ジオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ハイドロキノン等があげられる。これらのジオールのうち、水との親和性、繊維用加工薬剤の経時的安定性の観点から、ポリエチレングリコールなどのオキシエチレン基を有するジオールが好ましい。また、前記ジオールは、1種類のみ用いても複数種類併用してもよい。
また、前記1分子中に水酸基を3個以上有するポリオールは、例えば、トリオールでも、テトラオールでも、水酸基を5個以上有するポリオールでもよい。前記1分子中に水酸基を3個以上有するポリオールは、例えば、脂肪族ポリオール、脂環族ポリオール、芳香族ポリオール、およびこれらのアルキレンオキシド付加物等があげられる。また、前記1分子中に水酸基を3個以上有するポリオールにおいて、前記水酸基は、アルコール性水酸基でもフェノール性水酸基でもよい。前記トリオールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、およびこれらのアルキレンオキシド付加物等があげられる。前記テトラオールとしては、例えば、ペンタエリスリトール、およびこれらのアルキレンオキシド付加物等があげられる。前記1分子中に水酸基を5個以上有するポリオールとしては、例えば、ソルビトール、およびこれらのアルキレンオキシド付加物等があげられる。また、前記1分子中に水酸基を3個以上有するポリオールは、1種類のみ用いても複数種類併用してもよい。
(3)成分(c):前記一般式(1)で表される化合物
成分(c)は、前記一般式(1)で表される化合物である。前記一般式(1)を、以下に再掲する。

・・・(1)
前記一般式(1)中、R、R、R及びRは、前述のとおり、それぞれ独立に、連結基で分断されていてもよい炭素数1~30の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数2~30の直鎖若しくは分岐アルケニル基、-(AO)H、-(AO)CH、または、ベンジル基であり、前記ベンジル基の1以上の水素原子が置換基で置換されていても置換されていなくてもよく、R、R、RおよびRのうちの少なくとも2つは-(AO)Hであり、Aは、炭素数1~4の直鎖または分岐アルキレン基から選ばれる1種または2種以上である。
、R、R及びRにおいて、前記直鎖若しくは分岐アルキル基の炭素数は、前述のとおり、1~30であり、例えば、1~18、3~16または4~12であってもよい。前記アルキル基は、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基およびtert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等が挙げられる。また、前記直鎖若しくは分岐アルケニル基の炭素数は、前述のとおり、2~30であり、例えば、2~12または2~8であってもよい。前記アルケニル基は、特に限定されないが、例えば、ビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1,3-ブタジエニル、3-メチル-2-ブテニル等が挙げられる。また、前記連結基は、特に限定されないが、例えば、エーテル結合、エステル結合、アミド結合等が挙げられる。
Aにおいて、炭素数1~4の直鎖または分岐アルキレン基としては、例えば、メチレン基(-CH-)、エチレン基(-CHCH-)、トリメチレン基(-CHCHCH-)、プロピレン基(-CHCHCH-)等が挙げられる。
前記一般式(1)中、mおよびnは、前述のとおり、それぞれ、(AO)の平均付加モル数を表し、0.1~20であり、例えば、0.5~15、1~12または2~10であってもよい。分子内のそれぞれの-(AO)Hのnの合計は、前述のとおり、2~60であり、例えば、3~40、5~30または10~20であってもよい。
前記一般式(1)中、Xは、前述のとおり、陰イオンである。Xは、任意の陰イオンであり、特に限定されない。また、Xは、1価の陰イオンに限定されるものではなく、2価、3価等の任意の価数の陰イオンでも良い。陰イオンの電荷が2価、3価等の複数の場合、例えば、前記一般式(1)中のアンモニウム(1価)の分子数は、陰イオンの分子数×陰イオンの価数(例えば、陰イオンが2価の場合、アンモニウム(1価)の分子数は、陰イオンの分子数の2倍)となる。Xとしては、例えば、ハロゲンイオン(フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン)、酢酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン等が挙げられる。
(4)各成分の比率、任意成分等
本発明の共重合体は、前述のとおり、前記成分(a)~(c)を含む単量体を共重合して得られ、(a)/(c)の質量比が1.7以上であることを特徴とする。これ以外は、本発明の共重合体において、前記成分(a)~(c)の質量および物質量(モル数)の比率は、特に限定されないが、例えば、以下のとおりである。
前記成分(a)の質量は、前記成分(a)~(c)の質量の合計に対し、例えば、5~50%、15~45%、または30~40%であってもよい。また、前記成分(a)の物質量(モル数)は、前記成分(a)~(c)の物質量(モル数)の合計に対し、例えば、20~95%、30~93%、または40~90%であってもよい。
前記成分(b)の質量は、前記成分(a)~(c)の質量の合計に対し、例えば、30~90%、35~80%、または40~70%であってもよい。また、前記成分(b)の物質量(モル数)は、前記成分(a)~(c)の物質量(モル数)の合計に対し、例えば、1~70%、2~60%、または3~50%であってもよい。
前記成分(c)の質量は、前記成分(a)~(c)の質量の合計に対し、例えば、0.1~30%、1~25%、または5~20%であってもよい。また、前記成分(c)の物質量(モル数)は、前記成分(a)~(c)の物質量(モル数)の合計に対し、例えば、1~50%、2~40%、または3~30%であってもよい。
(a)/(c)の質量比は、前述のとおり1.7以上であり、例えば、2.0以上、2.5以上、3.0以上、または4.0以上であってもよく、例えば、20.0以下、19.0以下、9.0以下、または6.0以下であってもよい。
(b)/{(a)+(c)}の質量比は、前述のとおり、例えば、0.5以上であってもよく、また、例えば、0.7以上、1.0以上、または1.2以上であってもよく、例えば、3.6以下、2.7以下、または2.1以下であってもよい。
また、本発明の共重合体は、単量体成分として、前記成分(a)~(c)以外の任意成分を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。前記任意成分としては、特に限定されないが、例えば、脂肪族ジカルボン酸またはその低級アルキルエステル(マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸等の直鎖状ジカルボン酸またはそのメチルエステル、メチルマロン酸、メチルコハク酸、メチルグルタル酸等の側鎖を有するジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸等)、等が挙げられる。本発明の共重合体が前記任意成分を含む場合、前記任意成分の含有量は、例えば、前記成分(a)~(c)の質量の合計に対し、例えば、0.1~10%、または1.0~3.0%であってもよい。
(5)共重合体の構造
本発明の共重合体の構造は、例えば、下記一般式(I)で表すことができるが、これには限定されない。
Figure 0007018731000001
前記一般式(I)中、Lは、前記成分(b)由来の原子団であり、例えば、直鎖状または分岐状のアルキレン基、脂環式基、芳香族基等である。Arは、前記成分(a)由来の芳香族基である。A、R、RおよびXは、前記成分(c)由来の原子団であり、その構造は、前述のとおりである。j、k、lおよびpは、重合度であり、それぞれ正の整数である。jは、特に限定されないが、例えば、7~230、または20~140であってもよい。kは、特に限定されないが、例えば、1~350、または10~30であってもよい。lは、特に限定されないが、例えば、1~600、または2~50であってもよい。pは、特に限定されないが、例えば、1~50、または10~30であってもよい。また、前記一般式(I)の共重合体は、例えば、ランダム共重合体でもよいし、ブロック共重合体でもよい。
前記一般式(I)の共重合体は、前記成分(a)がテレフタル酸であり、前記成分(b)がポリエチレングリコールである場合は、下記一般式(II)で表すことができる。
Figure 0007018731000002
前記一般式(II)中、A、R、R、X、j、k、lおよびpは、前記一般式(I)と同じである。
また、本発明の共重合体の重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば、8000以上、10000以上、15000以上、または20000以上であってもよく、100000以下、75000以下、50000以下、または40000以下であってもよい。
(6)共重合体の製造方法
本発明の共重合体の製造方法は特に限定されないが、例えば、単量体成分として、前記成分(a)~(c)を共重合させて製造することができる。また、前述のとおり、単量体成分として、前記成分(a)~(c)以外の任意成分を共重合させてもよいし、させなくてもよい。各単量体成分の質量比または物質量比(モル比)は、特に限定されないが、例えば、前述のとおりである。
共重合方法も特に限定されないが、例えば、公知の方法またはそれに準じてもよい。具体的には、例えば、前記成分(a)~(c)を減圧下で重縮合反応させてもよい。また、例えば、前記成分(a)が芳香族ジカルボン酸のエステルである場合は、前記重縮合反応に先立ち、アルコール溶媒とともに、適当な触媒の存在下でエステル交換反応させてもよい。前記アルコール溶媒は、特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。前記触媒も、特に限定されないが、例えば、酸化亜鉛、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、三酸化アンチモン、酢酸スズ、ジブチル錫オキシド、テトラブチルチタネート、チタニウムイソプロポキシド等があげられる。前記エステル化反応またはエステル交換反応の反応時間も特に限定されないが、例えば、0.3時間以上、0.5時間以上、または0.7時間以上であってもよく、3時間以下、2時間以下、または1.5時間以下であってもよい。反応温度も特に限定されないが、例えば、140℃以上、160℃以上、または170℃以上であってもよく、220℃以下、200℃以下、または190℃以下であってもよい。また、前記成分(a)~(c)の減圧下での重縮合反応において、溶媒は、特に限定されないが、例えば、前記エステル交換反応と同様のアルコール溶媒を用いることができる。例えば、前記エステル交換反応で用いた前記アルコール溶媒を、そのまま、前記成分(a)~(c)の減圧下での重縮合反応の溶媒として用いてもよい。また、前記減圧下での重縮合反応において、反応時間は特に限定されないが、例えば、1時間以上、1.5時間以上、または2時間以上であることが好ましく、8時間以下、5時間以下、または4時間以下であることが好ましい。反応温度も特に限定されないが、例えば、200℃以上、または220℃以上であってもよく、280℃以下、または260℃以下であってもよい。
[2.繊維用加工薬剤]
本発明の繊維用加工薬剤は、前述のとおり、前記本発明の共重合体を含むことを特徴とする。本発明の繊維用加工薬剤は、前記本発明の共重合体以外の任意成分を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。前記任意成分としては、例えば、有機溶剤、水、その他の任意成分等が挙げられる。
本発明の繊維用加工薬剤は、例えば、前記本発明の共重合体を前記有機溶剤に溶解した繊維用加工薬剤であってもよい。前記有機溶剤は、特に限定されないが、例えば、エーテル、エステル、等が挙げられる。前記エーテルとしては、例えば、1,4-ジオキサン、等が挙げられる。前記エステルとしては、例えば、酢酸エチル、等が挙げられる。また、前記有機溶剤は、例えば、1種類のみ用いても複数種類併用してもよい。前記有機溶剤の使用量は、特に限定されないが、例えば、前記本発明の共重合体の質量に対し、例えば、10~5000%、30~4000%、または100~3000%であってもよい。
また、本発明の繊維用加工薬剤は、例えば、前記本発明の共重合体を前記有機溶剤に溶解し、さらに水で希釈した繊維用加工薬剤であってもよい。前記水は、特に限定されず、例えば、水道水、蒸留水、イオン交換水等であってもよい。コストの観点からは、水道水等が好ましい。
また、本発明の繊維用加工薬剤中において、前記水の含有率は特に限定されないが、例えば、前記水以外の全成分の質量に対し、200質量%以上、400質量%以上、または1000質量%以上であってもよく、2500質量%以下、2000質量%以下、または1700質量%以下であってもよい。繊維用加工薬剤の性能の観点からは、前記水の含有率が多すぎないことが好ましい。繊維用加工薬剤の安定性の観点からは、前記水の含有率が少なすぎないことが好ましい。
また、本発明の繊維用加工薬剤において、前記有機溶剤および水以外の任意成分としては、例えば、芳香族スルホン酸塩等があげられる。芳香族スルホン酸塩を含むことで、例えば、繊維加工直後(洗濯をしない状態)における帯電防止性能が向上するという効果が得られる。前記芳香族スルホン酸塩は、特に限定されないが、例えば、パラトルエンスルホン酸、メタキシレンスルホン酸、クメンスルホン酸等のスルホン酸の塩があげられる。前記芳香族スルホン酸塩は、例えば、任意の金属の塩でもよく、例えば、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)、等の塩でもよい。前記芳香族スルホン酸塩は、帯電防止性能の観点から、ナトリウム塩が特に好ましく、例えば、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、メタキシレンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸ナトリウム等があげられる。
また、本発明の繊維用加工薬剤中において、前記有機溶剤および前記水以外の任意成分の含有率は特に限定されない。例えば、前記芳香族スルホン酸塩を加える場合は、前記芳香族スルホン酸塩の質量が、例えば、前記有機溶剤および前記水以外の全成分の質量に対し、1~50質量%であってもよい。前記芳香族スルホン酸塩の質量は、本発明の繊維用加工薬剤の全質量に対し、例えば、0.1~10質量%であってもよい。
本発明の繊維用加工薬剤の製造方法も特に限定されないが、例えば、前記各成分を単に混合してもよい。例えば、前述のとおり、前記本発明の共重合体を前記有機溶剤に溶解してもよいし、また、それをさらに水で希釈してもよい。
[3.繊維用加工薬剤の用途、繊維の加工方法、繊維製品の製造方法、繊維製品]
本発明の繊維用加工薬剤の用途は特に限定されず、任意であるが、例えば、繊維製品に種々の機能を付与させる目的で、仕上げ加工薬剤として用いることができる。具体的には、例えば、繊維用耐久帯電防止剤、吸水剤等に用いることができる。
本発明の繊維用加工薬剤は、例えば、本発明の共重合体が、洗濯耐久性を有するポリエステル骨格と、帯電防止性を有するアミン誘導体(第3級アミンまたは第4級アンモニウム塩)と、ポリオール骨格との三元共重合体であることにより、洗濯耐久性(耐洗濯性)と帯電防止性能とを高水準で両立することができる。
本発明の繊維用加工薬剤の用途は、前述のとおり、特に限定されないが、例えば、前記本発明の繊維の加工方法またはそれを用いた前記本発明の繊維製品の製造方法に用いることができる。前記本発明の繊維の加工方法は、前述のとおり、繊維用加工薬剤を含む含有液に繊維を浸漬させる浸漬工程と、前記含有液に浸漬させた繊維を乾燥させる乾燥工程と、を含む。また、前記本発明の繊維製品の製造方法は、前述のとおり、前記本発明の繊維製品の加工方法により前記繊維を加工する工程を含む。これら以外は、前記本発明の繊維の加工方法および前記本発明の繊維製品の製造方法は、特に限定されない。例えば、前記繊維は、浸漬後、乾燥させる前に、必要に応じて絞ってもよい。このようにして前記繊維を加工することで、前記繊維に適宜、機能(例えば帯電防止性能)を付与することができる。前記繊維の種類は特に限定されないが、天然繊維でも人工繊維でもよく、例えば、ポリエステル繊維、ポリエステル繊維と他の繊維との混紡品等があげられる。また、前記繊維は、例えば、任意の繊維製品でもよく、それを、前記本発明の繊維の加工方法により加工(仕上げ加工)することで、前記本発明の繊維製品としてもよい。前記繊維製品の種類も特に限定されないが、例えば、布、衣服、カーペット、不織布等があげられる。本発明の繊維用加工薬剤は、前述のとおり、水を含んでいてもよいが、使用時には、さらに水で希釈した水希釈液として用いてもよい。前記水希釈液中における前記本発明の共重合体の質量は、前記水希釈液に対し、例えば、1質量%以上、2質量%以上、または3質量%以上であってもよく、20質量%以下、15質量%以下、または10質量%以下であってもよい。
本発明の繊維用加工薬剤は、前述のとおり、任意の繊維または繊維製品の加工に用いることができるが、例えば、ボア、フランネル、フリース、フェルト、ベルベット、フェイクファー等の立毛布帛等に用いることができ、特に、ボアフリースの加工に適している。なお、本発明において、「ボアフリース」は、毛足が長い繊維製品(例えば、布製品等)をいう。前記毛足の長さは、特に限定されないが、例えば、0.1mm以上、0.5mm以上、または1.0mm以上であってもよく、30mm以下、20mm以下、または10mm以下であってもよい。
本発明の繊維用加工薬剤によれば、例えば、従来の繊維用加工薬剤では耐洗濯性(洗濯耐久性)の発揮が困難であったボアフリースに対しても、耐洗濯性を発揮できる。例えば、本発明の繊維用加工薬剤を用いてボアフリースを加工することで、ボアフリースに帯電防止性能等の機能を付与し、本発明の繊維製品であるボアフリースとすることができる。ボアフリースは、毛足が長いことにより、帯電しやすいが、例えば、本発明の繊維用加工薬剤により加工すれば、ボアフリースに優れた帯電防止性能を付与することも可能である。また、本発明の繊維用加工薬剤、繊維の加工方法、および繊維製品の製造方法は、前述のとおり、ボアフリースに限定されず、任意の繊維製品の加工に使用可能である。すなわち、本発明の繊維製品は、ボアフリースに限定されず、任意の繊維製品であってもよい。
つぎに、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されない。
[1.共重合体の製造]
まず、以下のようにして実施例1~2および比較例1~3の共重合体を製造した。
[実施例1]
テレフタル酸ジメチル(成分(a))105g、エチレングリコール160g、および触媒として酢酸亜鉛を0.5g反応容器に入れ、180℃×1時間エステル交換反応を行った。その際、140℃付近にてメタノールが流出した。その後、ポリエチレングリコール(Mw3000、成分(b))170g、塩化ポリオキシエチレンヤシアルキルメチルアンモニウム(成分(c)、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、商品名「リポソカードC/25」)24g、酸化防止剤として商品名アデカスタブAO-330(株式会社ADEKA)を2.7g加え昇温し、180℃に達した後に減圧を行った。さらに、引き続き昇温および、減圧を行い、240~250℃、10torr(約1.3kPa)以下にて縮合反応を3時間行うことにより、目的とする共重合体(ポリエステル樹脂)を得た。なお、「Mw」は、重量平均分子量を表す。以下において同様である。
[実施例2]
成分(b)および(c)の使用量を変更したこと以外は実施例1と同様にして共重合体(ポリエステル樹脂)を得た。より具体的には、ポリエチレングリコール(Mw3000)170gおよび塩化ポリオキシエチレンヤシアルキルメチルアンモニウム24gに代えて、ポリエチレングリコール(Mw3000)147gおよび塩化ポリオキシエチレンヤシアルキルメチルアンモニウム48gを用いたこと以外は実施例1と同様に縮合反応を行い、目的とする共重合体(ポリエステル樹脂)を得た。
[実施例3]
成分(b)および(c)の使用量を変更したこと以外は実施例1と同様にして共重合体(ポリエステル樹脂)を得た。より具体的には、ポリエチレングリコール(Mw3000)170gおよび塩化ポリオキシエチレンヤシアルキルメチルアンモニウム24gに代えて、ポリエチレングリコール(Mw3000)133gおよび塩化ポリオキシエチレンヤシアルキルメチルアンモニウム62gを用いたこと以外は実施例1と同様に縮合反応を行い、目的とする共重合体(ポリエステル樹脂)を得た。
[比較例1]
ポリエチレングリコール(Mw3000)170gおよび塩化ポリオキシエチレンヤシアルキルメチルアンモニウム24gに代えて、ポリエチレングリコール(Mw3000)194gのみを用い、塩化ポリオキシエチレンヤシアルキルメチルアンモニウムを用いなかったこと以外は実施例1と同様に縮合反応を行い、目的とする共重合体(ポリエステル樹脂)を得た。
[比較例2]
成分(b)および(c)の使用量を変更したこと以外は実施例1と同様にして共重合体(ポリエステル樹脂)を得た。より具体的には、ポリエチレングリコール(Mw3000)170gおよび塩化ポリオキシエチレンヤシアルキルメチルアンモニウム24gに代えて、ポリエチレングリコール(Mw3000)123gおよび塩化ポリオキシエチレンヤシアルキルメチルアンモニウム72gを用いたこと以外は実施例1と同様に縮合反応を行い、目的とする共重合体(ポリエステル樹脂)を得た。
[比較例3]
ポリエチレングリコール(Mw3000)170gおよび塩化ポリオキシエチレンヤシアルキルメチルアンモニウム24gに代えて、塩化ポリオキシエチレンヤシアルキルメチルアンモニウム194gのみを用い、ポリエチレングリコール(Mw3000)を用いなかったこと以外は実施例1と同様に縮合反応を行い、目的とする共重合体(ポリエステル樹脂)を得た。
[2.繊維の加工(繊維製品の製造)および性能評価]
以下のとおり、実施例1~3および比較例1~3の共重合体(ポリエステル樹脂)をそれぞれ用いて繊維用加工薬剤を製造し、さらに、それを用いて繊維製品(ボアフリース)を加工することにより、加工済の繊維製品を製造した。さらに、製造した繊維製品について試験を行うことで、繊維用加工薬剤の性能を評価した。
〔繊維用加工薬剤(耐久帯電防止剤)の製造〕
実施例1~3および比較例1~3の共重合体(ポリエステル樹脂)2.0gを、それぞれ、58gの1,4-ジオキサンに溶解させた後、水を440g添加し、繊維用加工薬剤(耐久帯電防止剤)を調整(製造)した。この繊維用加工薬剤(耐久帯電防止剤)を処理浴として用い、以下のとおり、繊維製品(ボアフリース)を加工した。
〔繊維の加工〕
加工用の繊維(繊維製品)として、ポリエステルボアフリースを用いた。このポリエステルボアフリースを、前記繊維用加工薬剤(耐久帯電防止剤)の処理浴に浸漬し、マングルにて絞り率70%にて絞り、130℃×4分テンターにて乾燥させた。このようにして、前記ポリエステルボアフリースを加工し、加工済のボアフリースを製造した。なお、前記処理浴の使用量、濃度および絞り率からの計算結果によれば、前記加工済のボアフリースは、0.28%o.w.f.、すなわち、ボアフリース100gに対して前記共重合体(ポリエステル樹脂)が約0.28g付着していた。
〔耐洗濯性試験〕
前記加工済のボアフリースに対し、JIS L 0217 103 法に準拠し、以下の洗濯機および洗剤を用いて耐洗濯性試験を行った。

洗濯機:全自動式洗濯機
洗剤 :商品名「無りんトップ」(ライオン株式会社)
〔帯電防止性能評価〕
前記加工済のボアフリースに対し、JIS L 1094 帯電性試験方法に準拠し、摩擦帯電圧測定法および半減期測定法により帯電防止性能を評価した。なお、摩擦帯電圧が小さいほど、または半減期が短いほど、帯電防止性能が優れていることの指標となる。この帯電防止性能の評価は、前記耐洗濯性試験の前および後においてそれぞれ行った。
下記表1に、実施例1~3および比較例1~3の共重合体(ポリエステル樹脂)の組成と、それぞれを用いて行った前記ボアフリースの帯電防止性能評価の結果とを、併せて示す。なお、加工前の(未処理の)ボアフリースの帯電防止性能評価の結果も、下記表1に併せて示す。
Figure 0007018731000003
前記表1に示したとおり、実施例1~3の共重合体(ポリエステル樹脂)を用いた繊維用加工薬剤で加工したボアフリースは、いずれも、高い帯電防止性能を示した。また、これらは、洗濯5回後にも高い帯電防止性能を維持していたことから、高い耐洗濯性(洗濯耐久性)を有していることが示された。一方、共重合体(ポリエステル樹脂)の製造において成分(c)を用いなかった比較例1、成分(a)/(c)の質量比が1.5および0.5(いずれも1.7未満)であった比較例2および3では、いずれも、洗濯5回後に帯電防止性能が顕著に劣化していたことから、耐洗濯性(洗濯耐久性)が低いことが示された。また、比較例1~3は、洗濯前(0回)における帯電防止性能も、実施例と比べて劣っていた。

Claims (6)

  1. 下記成分(a)~(c)を含む単量体を共重合して得られ、(a)/(c)の質量比が1.7以上であり、
    下記成分(a)~(c)における(b)/{(a)+(c)}の質量比が0.5以上かつ3.6以下であることを特徴とする共重合体。
    (a)芳香族ジカルボン酸およびその誘導体の少なくとも一方
    (b)トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及び、分子量が300以上かつ10000以下であるポリエチレングリコール、からなる群から選択される少なくとも一つのポリオール
    (c)下記一般式(1)で表される化合物
    ・・・(1)

    前記一般式(1)中、
    、R、R及びRは、それぞれ独立に、連結基で分断されていてもよい炭素数1~30の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数2~30の直鎖若しくは分岐アルケニル基、-(AO)H、-(AO)CH、または、ベンジル基であり、前記ベンジル基の1以上の水素原子が置換基で置換されていても置換されていなくてもよく、
    、R、RおよびRのうちの少なくとも2つは-(AO)Hであり、
    Aは、炭素数1~4の直鎖または分岐アルキレン基から選ばれる1種または2種以上であり、
    mおよびnは、それぞれ、(AO)の平均付加モル数を表し、0.1~20であり、分子内のそれぞれの-(AO)Hのnの合計は2~60であり、
    は、陰イオンである。
  2. 前記一般式(1)中、
    は、連結基で分断されていてもよい炭素数8~18の直鎖若しくは分岐アルキル基であり、
    分子内のそれぞれの-(AO) Hのnの合計は2~40
    である、請求項1記載の共重合体。
  3. 請求項1または2記載の共重合体を含むことを特徴とする繊維用加工薬剤。
  4. 請求項3記載の繊維用加工薬剤を含む含有液に繊維を浸漬させる浸漬工程と、
    前記含有液に浸漬させた繊維を乾燥させる乾燥工程と、
    を含むことを特徴とする、繊維の加工方法。
  5. 請求項4記載の加工方法により前記繊維を加工する工程を含むことを特徴とする、繊維製品の製造方法。
  6. 請求項5記載の製造方法により製造されることを特徴とする繊維製品。
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