JP7017286B1 - 手術器具 - Google Patents

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Abstract

第1の開放用プーリーと第1の閉塞用プーリーが回動軸の軸方向において離隔した状態でそれぞれ回動軸に支持され、第2の開放用プーリーと第2の閉塞用プーリーが回動軸の軸方向において離隔した状態でそれぞれ回動軸に支持され、第1のブレード部と第2のブレード部はそれぞれ第1の開放用ワイヤーと第2の開放用ワイヤーが引っ張られることにより互いに離隔する開放方向へ動作されると共にそれぞれ第1の閉塞用ワイヤーと第2の閉塞用ワイヤーが引っ張られることにより互いに近付く閉塞方向へ動作され、開閉方向に直交する方向において第1の開放用プーリーが第1の閉塞用プーリーに対して第2のブレード部より第1のブレード部側に位置され、開閉方向に直交する方向において第2の開放用プーリーが第2の閉塞用プーリーに対して第1のブレード部より第2のブレード部側に位置された。

Description

本発明は、手術用のロボットアームに取り付けられる手術器具についての技術分野に関する。
近年、手術用システムにおいて手術用ロボットを用いた外科手術が普及しつつある。このような手術用ロボットにはロボットアームが設けられたものがあり、ロボットアームには各種の手術器具が着脱可能にされている。
手術器具は、例えば、ロボットアームに取り付けられるベース体と先端部に設けられるエンドエフェクターとを備え、エンドエフェクターとしては、例えば、シザース、鉗子、フック、高周波ナイフ、クランパー、ステイプラー等の各種のものが用いられる(例えば、特許文献1参照)。
上記のような手術用ロボットを用いた外科手術は、一般に、手術室に設置された手術用ロボットをマスタースレーブ方式により術者(医師)が遠隔から操作することによって行われる。このような外科手術においては、例えば、患者の体腔に形成されたポートから体内に手術器具が挿入され、手術器具が動作されて患部に対する処置や患部の観察等が行われる。
特許文献1に記載された手術器具は、エンドエフェクターとして患部の切除等を行うシザースが用いられ、エンドエフェクターが第1のジョーと第2のジョーを有している。第1のジョーには第1のプーリーが設けられ第2のジョーには第2のプーリーが設けられ、第1のプーリーには第1のワイヤーの一端部が連結され、第2のプーリーには第2のワイヤーの一端部が連結されている。
従って、特許文献1に記載された手術器具においては、第1のワイヤーが引っ張られることにより第1のプーリーが回転されると第1のジョーが動作され、第2のワイヤーが引っ張られることにより第2のプーリーが回転されると第2のジョーが動作され、第1のジョーの先端部と第2のジョーの先端部とが互いに離接する方向へ移動される。
特開2021-49276号公報
ところで、特許文献1に記載されたような手術器具においては、手術時に第1のジョーと第2のジョーが動作されるため、精度の高い手術を行う観点からエンドエフェクターの安定かつ高精度の動作状態を確保する必要がある。
エンドエフェクターとしてシザースが用いられた場合には、第1のジョーと第2のジョーの閉塞動作時には剪断抵抗に対抗する良好な切れ味を確保するために第1のジョーと第2のジョーに互いに接する方向への力が付与されることが望ましいが、第1のジョーと第2のジョーに対して互いに接する方向への力が過度に付与されてしまうと第1のジョーと第2のジョーの円滑な開放動作が阻害されるおそれがある。
そこで、本発明手術器具は、エンドエフェクターの安定かつ高精度の動作状態を確保することを目的とする。
第1に、本発明に係る手術器具は、手術用のロボットアームに取り付けられる手術器具であって、前記ロボットアームに着脱可能にされたベース体と、前記ベース体に連結された支持体と、前記支持体に回動軸を支点としてそれぞれ回動可能に支持された第1のジョーと第2のジョーを有するエンドエフェクターとを備え、前記第1のジョーは第1の開放用ワイヤーが連結された第1の開放用プーリーと第1の閉塞用ワイヤーが連結された第1の閉塞用プーリーと開閉方向へ動作される第1のブレード部とを有し、前記第2のジョーは第2の開放用ワイヤーが連結された第2の開放用プーリーと第2の閉塞用ワイヤーが連結された第2の閉塞用プーリーと前記開閉方向へ動作される第2のブレード部とを有し、前記第1の開放用プーリーと前記第1の閉塞用プーリーが前記回動軸の軸方向において離隔した状態でそれぞれ前記回動軸に支持され、前記第2の開放用プーリーと前記第2の閉塞用プーリーが前記回動軸の軸方向において離隔した状態でそれぞれ前記回動軸に支持され、前記第1のブレード部と前記第2のブレード部はそれぞれ前記第1の開放用ワイヤーと前記第2の開放用ワイヤーが引っ張られることにより互いに離隔する開放方向へ動作されると共にそれぞれ前記第1の閉塞用ワイヤーと前記第2の閉塞用ワイヤーが引っ張られることにより互いに近付く閉塞方向へ動作され、前記第1のブレード部と前記第2のブレード部が前記開閉方向に直交する方向に並び、前記開閉方向に直交する方向において前記第1の開放用プーリーが前記第1の閉塞用プーリーに対して前記第1のブレード部側に位置され、前記開閉方向に直交する方向において前記第2の開放用プーリーが前記第2の閉塞用プーリーに対して前記第2のブレード部側に位置されたものである。
これにより、第1のジョーと第2のジョーの開放動作において発生するモーメントにより第1のブレード部と第2のブレード部に開閉方向に直交する方向において互いに離れる方向への力が付与されると共に第1のジョーと第2のジョーの閉塞動作において発生するモーメントにより第1のブレード部と第2のブレード部に開閉方向に直交する方向において互いに接する方向への力が付与される。
第2に、上記した本発明に係る手術器具においては、前記第1の開放用プーリーと前記第1の閉塞用プーリーの間に前記第2の開放用プーリー又は前記第2の閉塞用プーリーが位置され、前記第2の開放用プーリーと前記第2の閉塞用プーリーの間に前記第1の開放用プーリー又は前記第1の閉塞用プーリーが位置されることが望ましい。
これにより、第1のジョーのプーリーと第2のジョーのプーリーとが交互に位置されるため、回動軸の軸方向における四つのプーリーの配置スペースを小さくした上で第1のジョーの二つのプーリーと第2のジョーの二つのプーリーとをそれぞれ離隔して位置させることが可能になる。
第3に、上記した本発明に係る手術器具においては、前記回動軸の軸方向において順に前記第1の開放用プーリーと前記第2の閉塞用プーリーと前記第1の閉塞用プーリーと前記第2の開放用プーリーが位置され、前記開閉方向に直交する方向において前記第1の開放用プーリーが前記第1のブレード部側に位置され前記第2の開放用プーリーが前記第2のブレード部側に位置されることが望ましい。
これにより、第1の開放用プーリーと第2の開放用プーリーが第2の閉塞用プーリーと第1の閉塞用プーリーの両側に位置されるため、特に、開放動作においてモーメントを大きくすることが可能な構成になる。
第4に、上記した本発明に係る手術器具においては、前記回動軸の軸方向において順に前記第2の閉塞用プーリーと前記第1の開放用プーリーと前記第2の開放用プーリーと前記第1の閉塞用プーリーが位置され、前記第1のブレード部と前記第2のブレード部の並び方向において前記第2の閉塞用プーリーが前記第1のブレード部側に位置され前記第1の閉塞用プーリーが前記第2のブレード部側に位置されることが望ましい。
これにより、第2の閉塞用プーリーと第1の閉塞用プーリーが第1の開放用プーリーと第2の開放用プーリーの両側に位置されるため、特に、閉塞動作においてモーメントを大きくすることが可能な構成になる。
第5に、上記した本発明に係る手術器具においては、前記第1のジョーに第1のベース部が設けられると共に前記第1の開放用プーリーと前記第1の閉塞用プーリーが前記第1のベース部の両端部から同じ方向に突出され、前記第2のジョーに第2のベース部が設けられると共に前記第2の開放用プーリーと前記第2の閉塞用プーリーが前記第2のベース部の両端部から同じ方向に突出されることが望ましい。
これにより、第1のジョーと第2のジョーが何れも二股状の形状に形成されるため、簡素な構成により第1のジョーのプーリーと第2のジョーのプーリーとを交互に位置させることが可能になる。
第6に、上記した本発明に係る手術器具においては、前記第1のベース部と前記第1のブレード部と前記第1の開放用プーリーと前記第1の閉塞用プーリーが一体に形成され、前記第2のベース部と前記第2のブレード部と前記第2の開放用プーリーと前記第2の閉塞用プーリーが一体に形成されることが望ましい。
これにより、第1のジョーと第2のジョーがそれぞれ一つの部材によって形成される。
第7に、上記した本発明に係る手術器具においては、前記支持体が前記ベース体に支点軸を支点として回動可能に連結され、前記回動軸の軸方向と前記支点軸の軸方向とが直交する方向にされることが望ましい。
これにより、エンドエフェクターが直交する2方向へ動作可能にされる。
本発明によれば、第1のジョーと第2のジョーの開放動作において発生するモーメントにより第1のブレード部と第2のブレード部に開閉方向に直交する方向において互いに離れる方向への力が付与されると共に第1のジョーと第2のジョーの閉塞動作において発生するモーメントにより第1のブレード部と第2のブレード部に開閉方向に直交する方向において互いに接する方向への力が付与されるため、エンドエフェクターの安定かつ高精度の動作状態を確保することができる。
図2乃至図13と共に本発明手術器具の実施の形態を示すものであり、本図は、手術器具が取り付けられた状態で手術用ロボット等を示す概略斜視図である。 図3乃至図7と共に第1の実施の形態に係る手術器具を示すものであり、本図は、側面図である。 平面図である。 第1のブレード部と第2のブレード部が開かれた状態を示す斜視図である。 第1のブレード部と第2のブレード部が閉じられた状態を示す斜視図である。 開放動作において生じるモーメントとブレード部に生じる力とを説明するための概念図である。 閉塞動作において生じるモーメントとブレード部に生じる力とを説明するための概念図である。 図9乃至図13と共に第2の実施の形態に係る手術器具を示すものであり、本図は、側面図である。 平面図である。 第1のブレード部と第2のブレード部が開かれた状態を示す斜視図である。 第1のブレード部と第2のブレード部が閉じられた状態を示す斜視図である。 開放動作において生じるモーメントとブレード部に生じる力とを説明するための概念図である。 閉塞動作において生じるモーメントとブレード部に生じる力とを説明するための概念図である。
以下に、本発明手術器具を実施するための形態について添付図面を参照して説明する(図1乃至図13参照)。
以下に示した実施の形態は、本発明手術器具を手術室の床等に設置されて使用されるタイプに適用した例を示す。但し、本発明手術器具の適用範囲は手術室の床等に設置されて使用されるタイプに限られることはなく、本発明手術器具は手術室の天井や壁面に取り付けられて使用されるタイプに適用することもできる。
尚、以下に示す手術器具は長手方向を有する形状に形成されていると共にエンドエフェクターに複数のプーリーが並んだ状態で設けられており、以下には、長手方向を前後方向とし、複数のプーリーが並ぶ方向を上下方向として説明する。但し、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本発明の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
<手術用ロボットの概略構成>
先ず、手術器具1又は手術器具1Aが装着される手術用ロボット50の一例における概略構成について説明する(図1参照)。尚、後述するように、手術器具1は第1の実施の形態に係る手術器具であり、手術器具1Aは第2の実施の形態に係る手術器具である。
手術室には手術台100が設置され、手術台100には患者200が、例えば、仰向けの状態で横たえられている。患者200の体腔201、例えば、腹壁にはポート202が形成される。ポート202には外科手術が行われるときに手術器具1の一部(先端部)が挿入される。ポート202は手術器具1が挿入される小孔である。
手術用ロボット50は手術室の床等に載置される土台51と土台51に固定された軸状のポール52とポール52に支持された本体53とを有している。土台51は手術台100の側方において床等に設置され、ポール52は上下に延びる状態で下端部が土台51に固定されている。
本体53は、例えば、第1の支持アーム54と第2の支持アーム55と第1の連結アーム56と第2の連結アーム57を有している。第1の支持アーム54と第2の支持アーム55と第1の連結アーム56と第2の連結アーム57はロボットアームとして機能する。
第1の支持アーム54は水平方向に延びる形状に形成され、長手方向における一端部が被支持筒部54aとして設けられている。第1の支持アーム54は被支持筒部54aにポール52が挿通され、手動又は電動によりポール52に対して上下方向へ移動可能にされていると共にポール52に対して被支持筒部54aを支点として軸回り方向へ回転可能にされている。
第1の支持アーム54はポール52に上下方向における所望の位置かつ軸回り方向における所望の位置で固定可能にされている。
第2の支持アーム55は水平方向に延びる形状に形成され、長手方向における一端部が第1の支持アーム54の長手方向における他端部に回動可能に連結されている。第2の支持アーム55は手動又は電動により第1の支持アーム54に対して回動可能にされている。
第1の連結アーム56は長手方向における一端部が第2の支持アーム55の長手方向における他端部に連結され、第2の支持アーム55に対して回動可能かつ長手方向に延びる軸の軸回り方向へ回転可能にされている。第1の連結アーム56は第2の支持アーム55に対して手動又は電動により回動又は軸回り方向へ回転される。
第2の連結アーム57は長手方向における一端部が第1の連結アーム56の長手方向における他端部に連結され、第1の連結アーム56に対して回動可能かつ長手方向に延びる軸の軸回り方向へ回転可能にされている。第2の連結アーム57は第1の連結アーム56に対して手動又は電動により回動又は軸回り方向へ回転される。第2の連結アーム57は長手方向における他端部が取付部57aとして設けられている。
尚、上記には、第1の支持アーム54と第2の支持アーム55と第1の連結アーム56と第2の連結アーム57が順に連結された構成の手術用ロボット50を例として示したが、手術用ロボット50に設けられるロボットアーム(支持アームと連結アーム)の数は任意であり、手術用ロボット50には少なくとも一つのロボットアームが設けられていればよい。
<手術用ロボットの動作>
次に、手術器具1又は手術器具1Aが取り付けられる手術用ロボット50の動作についての概略を説明する。
手術用ロボット50は外科手術において用いられ、例えば、手術室に設置された手術用ロボット50をマスタースレーブ方式により術者(医師)が遠隔から操作することによって行われる。マスタースレーブ方式は、複数の機器が協調して動作される際に、複数の機器の制御や操作を司るマスター機とマスター機の制御下で動作されるスレーブ機とに役割を分担する方式であり、外科手術においては、術者が操作する図示しない操作装置(コントロール装置)がマスター機とされ、手術用ロボット50がスレーブ機とされる。
外科手術において、手術用ロボット50によって実行されるべき動作信号が術者により操作装置に入力されると、操作装置から動作信号が図示しない制御部を介して手術用ロボット50に送信される。手術用ロボット50に動作信号が入力されると、入力された動作信号に応じて第1の連結アーム56や第2の連結アーム57や手術器具1等が動作される。尚、手術用ロボット50には、例えば、内視鏡として機能するカメラ部が設けられていてもよく、入力された動作信号に応じてカメラ部による撮影が行われる構成にされていてもよい。
外科手術において手術用ロボット50を使用する際には、先ず、患者200の位置に応じて第1の連結アーム56をポール52に対して上下方向へ移動させて本体53の上下方向における位置を設定し、次いで、施術位置に応じて第1の連結アーム56をポール52に対して回動させると共に第2の連結アーム57を第1の連結アーム56に対して回動させて手術器具1の位置を設定する。
外科手術が行われる際には、手術器具1の移動の基準点とされるピボット点が設定される。ピボット点は手術器具1が挿入されるポート202に略一致する位置であり、トロッカーが使用される場合にはトロッカーの位置に略一致される。従って、手術器具1が患者200の体腔201に挿入される状態において、手術器具1の一部が常にピボット点を通るように位置が制御されて適正なピボット動作が行われる。適正なピボット動作が行われることにより、ピボット点における手術器具1の位置が変化されず、患者200の体表付近の組織に対する負荷の発生が防止されて安全性が確保される。
<第1の実施の形態に係る手術器具の構成>
次いで、第1の実施の形態に係る手術器具1の構成について説明する(図2乃至図5参照)。
手術器具1は第2の連結アーム57の取付部57aに着脱可能にされている。手術器具1はベース体2と支持体3とエンドエフェクター4を有している。
ベース体2は軸方向が前後方向にされた略円筒状の被取付部5と被取付部5の前端部からそれぞれ前方に突出された支持アーム部6、6とを有している。被取付部5は手術用ロボット50における第2の連結アーム57の取付部57aに取り付けられる部分である。支持アーム部6、6は被取付部5における180度反対側の位置からそれぞれ前方に突出されている。
支持アーム部6、6の後端部には第1の支持軸7の軸方向における両端部が連結されている。第1の支持軸7は軸方向が左右方向にされている。第1の支持軸7の軸方向における両端寄りの位置にはそれぞれ第1の補助プーリー8、8が回転可能に支持されている。第1の補助プーリー8、8はそれぞれ支持アーム部6、6の内面における近傍に位置されている。
支持アーム部6、6の前後方向における中央部にはそれぞれ第2の支持軸9、9が連結されている。第2の支持軸9は軸方向が左右方向にされている。第2の支持軸9、9にはそれぞれ第2の補助プーリー10、10が回転可能に支持されている。第2の補助プーリー10は軸方向において並ぶ二つのプーリー部10a、10bによって構成され、支持アーム部6の内面における近傍に位置されている。
第2の補助プーリー10、10においては、プーリー部10a、10aが左右方向において内側に位置され、プーリー部10b、10bが左右方向においてプーリー部10a、10aの外側に位置されている。
支持体3はワイヤー支持部11とプーリー支持部12、12によって構成され、プーリー支持部12、12がワイヤー支持部11の左右両端部からそれぞれ前方に突出されている。
ワイヤー支持部11は左右方向が厚み方向にされた扁平な形状に形成され、厚み方向における中央部にワイヤー連結溝11aを有している。
プーリー支持部12、12はワイヤー支持部11の上下両端部からそれぞれ前方に突出されている。
支持アーム部6、6の前端部とワイヤー支持部11にはそれぞれ支点軸13、13の軸方向における両端部が連結されている。支点軸13は軸方向が左右方向にされている。支点軸13、13にはそれぞれ第3の補助プーリー14、14が回転可能に支持されている。第3の補助プーリー14は軸方向において並ぶ二つのプーリー部14a、14bによって構成されている。
第3の補助プーリー14、14においては、プーリー部14a、14aが左右方向において内側に位置され、プーリー部14b、14bが左右方向においてプーリー部14a、14aの外側に位置されている。
支持体3のワイヤー支持部11に形成されたワイヤー連結溝11aには支持体用ワイヤー15が挿入され、支持体用ワイヤー15がワイヤー支持部11に巻き付けられている。支持体用ワイヤー15が一方へ引っ張られると支持体3が支点軸13を支点としてベース体2に対して前端部が上方へ移動される方向へ回動され、支持体用ワイヤー15が他方へ引っ張られると支持体3が支点軸13を支点としてベース体2に対して前端部が下方へ移動される方向へ回動される。
エンドエフェクター4は第1のジョー16と第2のジョー17によって構成されている。第1のジョー16は、例えば、左側(L側)のシザースを構成する部分であり、第2のジョー17は、例えば、右側(R側)のシザースを構成する部分である。
エンドエフェクター4は回動軸18を支点として支持体3に回動可能に支持されている。回動軸18は軸方向が上下方向にされ、軸方向における両端部がそれぞれ支持体3のプーリー支持部12、12に連結されている。
第1のジョー16は、略前後方向を向く板状に形成された第1のベース部19と、第1のベース部19の上端部から後方に突出された第1の開放用プーリー20と、第1のベース部19の下端部から後方に突出された第1の閉塞用プーリー21と、第1のベース部19の上端寄りの位置から前方に突出された第1のブレード部22とを有している。
第1のジョー16は第1のベース部19と第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21と第1のブレード部22とが、例えば、一体に形成されている。
このように第1のジョー16は第1のベース部19と第1のブレード部22と第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21が一体に形成されているため、第1のジョー16が一つの部材によって形成され、手術器具1の製造コストの低減を図ることができる。
第1のジョー16は第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21の中央部に回動軸18が貫通され、回動軸18を支点として支持体3に対して回動可能にされている。
上記したように、回動軸18は軸方向が上下方向にされ、支持体3は軸方向が左右方向にされた支点軸13を支点としてベース体2に対して回動される。従って、第1のジョー16の支持体3に対する回動方向と支持体3のベース体2に対する回動方向とが直交する方向にされている。
第1のジョー16は、第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21がそれぞれ第1のベース部19の上下両端部から後方に突出されているため、第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21の間に空間を有し、この空間が第1の空間16aとして形成されている。
第1のブレード部22は、例えば、下方に凸の湾曲した形状に形成され、患者の患部の切除等を行う一方の刃部として設けられている。第1のブレード部22は第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21が並ぶ方向において第1の開放用プーリー20側に寄った位置から前方に突出されている。
第2のジョー17は、略前後方向を向く板状に形成された第2のベース部23と、第2のベース部23の下端部から後方に突出された第2の開放用プーリー24と、第2のベース部23の上端部から後方に突出された第2の閉塞用プーリー25と、第2のベース部23の下端寄りの位置から前方に突出された第2のブレード部26とを有している。
第2のジョー17は第2のベース部23と第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25と第2のブレード部26とが、例えば、一体に形成されている。
このように第2のジョー17は第2のベース部23と第2のブレード部26と第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25が一体に形成されているため、第2のジョー17が一つの部材によって形成され、手術器具1の製造コストの低減を図ることができる。
第2のジョー17は第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25の中央部に回動軸18が貫通され、回動軸18を支点として支持体3に対して回動可能にされている。
上記したように、回動軸18は軸方向が上下方向にされ、支持体3は軸方向が左右方向にされた支点軸13を支点としてベース体2に対して回動される。従って、第2のジョー17の支持体3に対する回動方向と支持体3のベース体2に対する回動方向とが直交する方向にされている。
第2のジョー17は、第2の閉塞用プーリー25と第2の開放用プーリー24がそれぞれ第2のベース部23の上下両端部から後方に突出されているため、第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25の間に空間を有し、この空間が第2の空間17aとして形成されている。
第2のブレード部26は、例えば、下方に凸の湾曲した形状に形成され、患者の患部の切除等を行う他方の刃部として設けられている。第2のブレード部26は第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25が並ぶ方向において第2の開放用プーリー24側に寄った位置から前方に突出されている。
第1のジョー16と第2のジョー17は回動軸18を支点として閉塞方向(図4に示すH1)へ回動されることにより一方の刃部として設けられた第1のブレード部22と他方の刃部として設けられた第2のブレード部26とが互いに近付く方向へ移動される。第1のジョー16と第2のジョー17が閉塞方向へ回動されることにより、例えば、患者の患部の切除等が行われる。
一方、第1のジョー16と第2のジョー17は回動軸18を支点として開放方向(図4に示すH2)へ回動されることにより第1のブレード部22と第2のブレード部26とが互いに離隔する方向へ移動される。第1のジョー16と第2のジョー17が開放方向へ回動軸18を支点として回動されることにより、例えば、血管等の組織に第1のブレード部22と第2のブレード部26が挿入された状態において組織に形成した穴の大きさを広げる施術等が行われる。
エンドエフェクター4においては、第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21と第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25に回動軸18が貫通され、第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21の間の第1の空間16aに第2の閉塞用プーリー25が位置され、第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25の間の第2の空間17aに第1の閉塞用プーリー21が位置されている。従って、エンドエフェクター4は回動軸18の軸方向において、順に、第1の開放用プーリー20と第2の閉塞用プーリー25と第1の閉塞用プーリー21と第2の開放用プーリー24が並んだ状態にされている。
第1のジョー16の第1の開放用プーリー20には第1の開放用ワイヤー27の一端部が連結されている。第1の開放用ワイヤー27は第1の開放用プーリー20側から順に第3の補助プーリー14のプーリー部14aと第2の補助プーリー10のプーリー部10aに巻き付けられている。
第1のジョー16の第1の閉塞用プーリー21には第1の閉塞用ワイヤー28の一端部が連結されている。第1の閉塞用ワイヤー28は第1の閉塞用プーリー21側から順に第3の補助プーリー14のプーリー部14bと第2の補助プーリー10のプーリー部10bと第1の補助プーリー8に巻き付けられている。
第2のジョー17の第2の開放用プーリー24には第2の開放用ワイヤー29の一端部が連結されている。第2の開放用ワイヤー29は第2の開放用プーリー24側から順に第3の補助プーリー14のプーリー部14aと第2の補助プーリー10のプーリー部10aに巻き付けられている。
第2のジョー17の第2の閉塞用プーリー25には第2の閉塞用ワイヤー30の一端部が連結されている。第2の閉塞用ワイヤー30は第2の閉塞用プーリー25側から順に第3の補助プーリー14のプーリー部14bと第2の補助プーリー10のプーリー部10bと第1の補助プーリー8に巻き付けられている。
<第1の実施の形態に係る手術器具における動作>
以下に、手術器具1における動作について説明する(図4乃至図7参照)。
第1の開放用プーリー20に連結された第1の開放用ワイヤー27が引っ張られると、第1のジョー16が回動軸18を支点として一方へ回転され、第1のジョー16が開放方向へ動作される(図4参照)。このとき第1の閉塞用プーリー21に連結された第1の閉塞用ワイヤー28は第1のジョー16の開放方向への動作に伴って第1の閉塞用プーリー21に巻き付く方向へ引き戻される。
逆に、第1の閉塞用プーリー21に連結された第1の閉塞用ワイヤー28が引っ張られると、第1のジョー16が回動軸18を支点として他方へ回転され、第1のジョー16が閉塞方向へ動作される(図5参照)。このとき第1の開放用プーリー20に連結された第1の開放用ワイヤー27は第1のジョー16の閉塞方向への動作に伴って第1の開放用プーリー20に巻き付く方向へ引き戻される。
一方、第2の開放用プーリー24に連結された第2の開放用ワイヤー29が引っ張られると、第2のジョー17が回動軸18を支点として一方へ回転され、第2のジョー17が開放方向へ動作される(図4参照)。このとき第2の閉塞用プーリー25に連結された第2の閉塞用ワイヤー30は第2のジョー17の開放方向への動作に伴って第2の閉塞用プーリー25に巻き付く方向へ引き戻される。
逆に、第2の閉塞用プーリー25に連結された第2の閉塞用ワイヤー30が引っ張られると、第2のジョー17が回動軸18を支点として他方へ回転され、第2のジョー17が閉塞方向へ動作される(図5参照)。このとき第2の開放用プーリー24に連結された第2の開放用ワイヤー29は第2のジョー17の閉塞方向への動作に伴って第2の開放用プーリー24に巻き付く方向へ引き戻される。
手術器具1においては、上記した第1のジョー16の開放動作と第2のジョー17の開放動作とが同時に行われ、開放動作により第1のブレード部22と第2のブレード部26が互いに離隔する方向へ移動され、例えば、血管等の組織に形成した穴の大きさを広げる施術等が行われる。また、上記した第1のジョー16の閉塞動作と第2のジョー17の閉塞動作とが同時に行われ、閉塞動作により第1のブレード部22と第2のブレード部26が互いに近付く方向へ移動され、例えば、患者の患部の切除等が行われる。
エンドエフェクター4においては、開閉方向(図3に示すH)に直交する方向(上下方向)において第1の開放用プーリー20が第1の閉塞用プーリー21に対して第2のブレード部26より第1のブレード部22側に位置されている。
従って、第1の開放用プーリー20に連結された第1の開放用ワイヤー27が引っ張られ第1のジョー16が開放方向へ動作されたときには、第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21の並び方向における中点Pを基準とした回転モーメントM1Aにより、第1のブレード部22に第2のブレード部26から離れる方向への力F1Aが付与される(図6参照)。
一方、エンドエフェクター4においては、開閉方向に直交する方向において第1の閉塞用プーリー21が第1の開放用プーリー20に対して第1のブレード部22より第2のブレード部26側に位置されている。
従って、第1の閉塞用プーリー21に連結された第1の閉塞用ワイヤー28が引っ張られ第1のジョー16が閉塞方向へ動作されたときには、中点Pを基準とした回転モーメントM1Bにより、第1のブレード部22に第2のブレード部26に接する方向への力F1Bが付与される(図7参照)。
また、エンドエフェクター4においては、開閉方向に直交する方向において第2の開放用プーリー24が第2の閉塞用プーリー25に対して第1のブレード部22より第2のブレード部26側に位置されている。
従って、第2の開放用プーリー24に連結された第2の開放用ワイヤー29が引っ張られ第2のジョー17が開放方向へ動作されたときには、第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25の並び方向における中点Qを基準とした回転モーメントM2Aにより、第2のブレード部26に第1のブレード部22から離れる方向への力F2Aが付与される(図6参照)。
一方、エンドエフェクター4においては、開閉方向に直交する方向において第2の閉塞用プーリー25が第2の開放用プーリー24に対して第2のブレード部26より第1のブレード部22側に位置されている。
従って、第2の閉塞用プーリー25に連結された第2の閉塞用ワイヤー30が引っ張られ第2のジョー17が閉塞方向へ動作されたときには、中点Qを基準とした回転モーメントM2Bにより、第2のブレード部26に第1のブレード部22に接する方向への力F2Bが付与される(図7参照)。
このように第1のジョー16と第2のジョー17が開放方向へ動作され第1のブレード部22と第2のブレード部26が互いに離隔する方向へ移動されたときには、回転モーメントM1Aと回転モーメントM2Aにより、開放動作の方向に直交する方向において第1のブレード部22と第2のブレード部26にそれぞれ互いに離れる方向への力が付与される(図6参照)。
従って、第1のブレード部22と第2のブレード部26が閉じられた状態(図5参照)から開かれる状態(図4参照)に移動されるときに、第1のブレード部22と第2のブレード部26の間の摩擦力が小さくなり、第1のジョー16と第2のジョー17の開放動作を小さな駆動力で行うことが可能になり、エンドエフェクター4の安定した円滑な開放動作を確保することができる。
特に、血管等の組織に第1のブレード部22と第2のブレード部26が挿入された状態において組織に形成した穴の大きさを広げる施術を行う場合等に、小さな駆動力により低速又は一定の速度で開放動作を行うことが可能になり、患者への負担を少なくした状態で手術を行うことができる。
また、第1のジョー16と第2のジョー17が閉塞方向へ動作され第1のブレード部22と第2のブレード部26が互いに近付く方向へ移動されたときには、回転モーメントM1Bと回転モーメントM2Bにより、閉塞動作の方向に直交する方向において第1のブレード部22と第2のブレード部26にそれぞれ互いに接する方向への力が付与される(図7参照)。
従って、第1のブレード部22と第2のブレード部26が開かれた状態(図4参照)から閉じられた状態(図5参照)に移動されるときに、第1のブレード部22と第2のブレード部26によって剪断抵抗に対抗する良好な切れ味を発生させることが可能になり、エンドエフェクター4の安定した円滑な閉塞動作を確保することができる。
特に、第1のブレード部22と第2のブレード部26によって患者の患部を切除したい場合等に、組織に大きなダメージを与えることなく切除等を行うことが可能になり、患者への負担を少なくした状態で手術を行うことができる。
尚、手術器具1においては、支持体3がベース体2に支点軸13を支点として回動可能に連結されているため、支持体用ワイヤー15が引っ張られることによりエンドエフェクター4が支持体3とともに支点軸13を支点としてベース体2に対して回動される。
また、支持体3がベース体2に支点軸13を支点として回動可能に連結され、エンドエフェクター4の支持体3に対する回動支点となる回動軸18の軸方向と支点軸13の軸方向とが直交する方向にされている。
従って、エンドエフェクター4が直交する2方向へ動作可能にされるため、高い位置精度かつ高い動作自由度で手術を行うことができる。
さらに、手術器具1においては、第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21の間に第2の閉塞用プーリー25が位置され、第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25の間に第1の閉塞用プーリー21が位置されている。
従って、第1のジョー16のプーリーと第2のジョー17のプーリーとが交互に位置されるため、回動軸18の軸方向における四つのプーリーの配置スペースを小さくした上で第1のジョー16の二つのプーリーと第2のジョー17の二つのプーリーとをそれぞれ離隔して位置させることが可能になる。これにより、エンドエフェクター4の小型化を図った上で開閉動作において第1のブレード部22と第2のブレード部26に互いに離れる方向への力F1A、力F2Aと互いに接する方向への力F1B、力F2Bを付与することができる。
さらにまた、回動軸18の軸方向において順に第1の開放用プーリー20と第2の閉塞用プーリー25と第1の閉塞用プーリー21と第2の開放用プーリー24が位置され、開閉方向に直交する方向(上下方向)において第1の開放用プーリー20が第1のブレード部22側に位置され第2の開放用プーリー24が第2のブレード部26側に位置されている。
従って、第1の開放用プーリー20と第2の開放用プーリー24が第2の閉塞用プーリー25と第1の閉塞用プーリー21の両側に位置されるため、特に、開放動作においてモーメントを大きくすることが可能な構成になり、閉塞動作において第1のブレード部22と第2のブレード部26に付与される接する方向への適度な力を付与した上で開放動作において第1のブレード部22と第2のブレード部26に付与される離隔する方向への大きな力を付与することができる。
また、第1のジョー16に第1のベース部19が設けられると共に第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21が第1のベース部19の両端部から同じ方向に突出され、第2のジョー17に第2のベース部23が設けられると共に第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25が第2のベース部23の両端部から同じ方向に突出されている。
従って、第1のジョー16と第2のジョー17が何れも二股状の形状に形成されるため、簡素な構成により第1のジョー16のプーリーと第2のジョー17のプーリーとを交互に位置させることが可能になり、構造の簡素化及び製造コストの低減を図ることができる。
<第2の実施の形態に係る手術器具の構成>
次いで、第2の実施の形態に係る手術器具1Aの構成について説明する(図8乃至図11参照)。
尚、以下に示す手術器具1Aは、上記した手術器具1と比較して、エンドエフェクターの構成が異なることのみが相違するため、手術器具1と比較して異なる部分についてのみ詳細に説明をし、その他の部分については手術器具1における同様の部分に付した符号と同じ符号を付して説明は省略する。また、以下に示す手術器具1Aにおいては、エンドエフェクターをエンドエフェクター4Aとして示し、第1のジョー16と第2のジョー17をそれぞれ第1のジョー16Aと第2のジョー17Aとして示す。
手術器具1Aは第2の連結アーム57の取付部57aに着脱可能にされている。手術器具1Aはベース体2と支持体3とエンドエフェクター4Aを有している。
エンドエフェクター4Aは第1のジョー16Aと第2のジョー17Aによって構成されている。第1のジョー16Aは、例えば、左側(L側)のシザースを構成する部分であり、第2のジョー17Aは、例えば、右側(R側)のシザースを構成する部分である。
エンドエフェクター4Aは回動軸18を支点として支持体3に回動可能に支持されている。
第1のジョー16Aは、略前後方向を向く板状に形成された第1のベース部19と、第1のベース部19の上端部から後方に突出された第1の開放用プーリー20と、第1のベース部19の下端部から後方に突出された第1の閉塞用プーリー21と、第1のベース部19の上端部から前方に突出された第1のブレード部22とを有している。
第1のジョー16Aは第1のベース部19と第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21と第1のブレード部22とが、例えば、一体に形成されている。
このように第1のジョー16Aは第1のベース部19と第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21と第1のブレード部22が一体に形成されているため、第1のジョー16Aが一つの部材によって形成され、手術器具1Aの製造コストの低減を図ることができる。
第1のジョー16Aは第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21の中央部に回動軸18が貫通され、回動軸18を支点として支持体3に対して回動可能にされている。
上記したように、回動軸18は軸方向が上下方向にされ、支持体3は軸方向が左右方向にされた支点軸13を支点としてベース体2に対して回動される。従って、第1のジョー16Aの支持体3に対する回動方向と支持体3のベース体2に対する回動方向とが直交する方向にされている。
第1のジョー16Aは、第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21がそれぞれ第1のベース部19の上下両端部から後方に突出されているため、第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21の間に空間を有し、この空間が第1の空間16aとして形成されている。
第1のブレード部22は、例えば、下方に凸の湾曲した形状に形成され、患者の患部の切除等を行う一方の刃部として設けられている。第1のブレード部22は第1のベース部19における第1の開放用プーリー20が突出された部分と同じ部分から前方に突出されている。
第2のジョー17Aは、略前後方向を向く板状に形成された第2のベース部23と、第2のベース部23の下端部から後方に突出された第2の開放用プーリー24と、第2のベース部23の上端部から後方に突出された第2の閉塞用プーリー25と、第2のベース部23の下端部から前方に突出された第2のブレード部26とを有している。
第2のジョー17Aは第2のベース部23と第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25と第2のブレード部26とが、例えば、一体に形成されている。
このように第2のジョー17Aは第2のベース部23と第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25と第2のブレード部26が一体に形成されているため、第2のジョー17Aが一つの部材によって形成され、手術器具1Aの製造コストの低減を図ることができる。
第2のジョー17Aは第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25の中央部に回動軸18が貫通され、回動軸18を支点として支持体3に対して回動可能にされている。
上記したように、回動軸18は軸方向が上下方向にされ、支持体3は軸方向が左右方向にされた支点軸13を支点としてベース体2に対して回動される。従って、第2のジョー17Aの支持体3に対する回動方向と支持体3のベース体2に対する回動方向とが直交する方向にされている。
第2のジョー17Aは、第2の閉塞用プーリー25と第2の開放用プーリー24がそれぞれ第2のベース部23の上下両端部から後方に突出されているため、第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25の間に空間を有し、この空間が第2の空間17aとして形成されている。
第2のブレード部26は、例えば、下方に凸の湾曲した形状に形成され、患者の患部の切除等を行う他方の刃部として設けられている。第2のブレード部26は第2のベース部23における第2の開放用プーリー24が突出された部分と同じ部分から前方に突出されている。
第1のジョー16Aと第2のジョー17Aは回動軸18を支点として閉塞方向(図10に示すH1)へ回動されることにより一方の刃部として設けられた第1のブレード部22と他方の刃部として設けられた第2のブレード部26とが互いに近付く方向へ移動される。第1のジョー16Aと第2のジョー17Aが閉塞方向へ回動されることにより、例えば、患者の患部の切除等が行われる。
一方、第1のジョー16Aと第2のジョー17Aは回動軸18を支点として開放方向(図10に示すH2)へ回動されることにより一方の刃部として設けられた第1のブレード部22と他方の刃部として設けられた第2のブレード部26とが互いに離隔する方向へ移動される。第1のジョー16Aと第2のジョー17Aが開放方向へ回動されることにより、例えば、血管等の組織に第1のブレード部22と第2のブレード部26が挿入された状態において組織に形成した穴の大きさを広げる施術等が行われる。
エンドエフェクター4Aにおいては、第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21と第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25に回動軸18が貫通され、第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21の間の第1の空間16aに第2の開放用プーリー24が位置され、第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25の間の第2の空間17aに第1の開放用プーリー20が位置されている。従って、エンドエフェクター4Aは回動軸18の軸方向において、順に、第2の閉塞用プーリー25と第1の開放用プーリー20と第2の開放用プーリー24と第1の閉塞用プーリー21が並んだ状態にされている。
第1のジョー16Aの第1の開放用プーリー20には第1の開放用ワイヤー27の一端部が連結されている。第1の開放用ワイヤー27は第1の開放用プーリー20側から順に第3の補助プーリー14のプーリー部14bと第2の補助プーリー10のプーリー部10bと第1の補助プーリー8に巻き付けられている。
第1のジョー16Aの第1の閉塞用プーリー21には第1の閉塞用ワイヤー28の一端部が連結されている。第1の閉塞用ワイヤー28は第1の閉塞用プーリー21側から順に第3の補助プーリー14のプーリー部14aと第2の補助プーリー10のプーリー部10aに巻き付けられている。
第2のジョー17の第2の開放用プーリー24には第2の開放用ワイヤー29の一端部が連結されている。第2の開放用ワイヤー29は第2の開放用プーリー24側から順に第3の補助プーリー14のプーリー部14bと第2の補助プーリー10のプーリー部10bと第1の補助プーリー8に巻き付けられている。
第2のジョー17の第2の閉塞用プーリー25には第2の閉塞用ワイヤー30の一端部が連結されている。第2の閉塞用ワイヤー30は第2の閉塞用プーリー25側から順に第3の補助プーリー14のプーリー部14aと第2の補助プーリー10のプーリー部10aに巻き付けられている。
<第2の実施の形態に係る手術器具における動作>
以下に、手術器具1Aにおける動作について説明する(図10乃至図13参照)。
第1の開放用プーリー20に連結された第1の開放用ワイヤー27が引っ張られると、第1のジョー16Aが回動軸18を支点として一方へ回転され、第1のジョー16Aが開放方向へ動作される(図10参照)。このとき第1の閉塞用プーリー21に連結された第1の閉塞用ワイヤー28は第1のジョー16Aの開放方向への動作に伴って第1の閉塞用プーリー21に巻き付く方向へ引き戻される。
逆に、第1の閉塞用プーリー21に連結された第1の閉塞用ワイヤー28が引っ張られると、第1のジョー16Aが回動軸18を支点として他方へ回転され、第1のジョー16Aが閉塞方向へ動作される(図11参照)。このとき第1の開放用プーリー20に連結された第1の開放用ワイヤー27は第1のジョー16Aの閉塞方向への動作に伴って第1の開放用プーリー20に巻き付く方向へ引き戻される。
一方、第2の開放用プーリー24に連結された第2の開放用ワイヤー29が引っ張られると、第2のジョー17Aが回動軸18を支点として一方へ回転され、第2のジョー17Aが開放方向へ動作される(図10参照)。このとき第2の閉塞用プーリー25に連結された第2の閉塞用ワイヤー30は第2のジョー17Aの開放方向への動作に伴って第2の閉塞用プーリー25に巻き付く方向へ引き戻される。
逆に、第2の閉塞用プーリー25に連結された第2の閉塞用ワイヤー30が引っ張られると、第2のジョー17Aが回動軸18を支点として他方へ回転され、第2のジョー17Aが閉塞方向へ動作される(図11参照)。このとき第2の開放用プーリー24に連結された第2の開放用ワイヤー29は第2のジョー17Aの閉塞方向への動作に伴って第2の開放用プーリー24に巻き付く方向へ引き戻される。
手術器具1Aにおいては、上記した第1のジョー16Aの開放動作と第2のジョー17Aの開放動作とが同時に行われ、開放動作により第1のブレード部22と第2のブレード部26が互いに離隔する方向へ移動され、例えば、血管等の組織に形成した穴の大きさを広げる施術等が行われる。また、上記した第1のジョー16Aの閉塞動作と第2のジョー17Aの閉塞動作とが同時に行われ、閉塞動作により第1のブレード部22と第2のブレード部26が互いに近付く方向へ移動され、例えば、患者の患部の切除等が行われる。
エンドエフェクター4Aにおいては、開閉方向(図9に示すH)に直交する方向(上下方向)において第1の開放用プーリー20が第1の閉塞用プーリー21に対して第2のブレード部26より第1のブレード部22側に位置されている。
従って、第1の開放用プーリー20に連結された第1の開放用ワイヤー27が引っ張られ第1のジョー16Aが開放方向へ動作されたときには、第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21の並び方向における中点Pを基準とした回転モーメントM1Aにより、第1のブレード部22に第2のブレード部26から離れる方向への力F1Aが付与される(図12参照)。
一方、エンドエフェクター4Aにおいては、開閉方向に直交する方向において第1の閉塞用プーリー21が第1の開放用プーリー20に対して第1のブレード部22より第2のブレード部26側に位置されている。
従って、第1の閉塞用プーリー21に連結された第1の閉塞用ワイヤー28が引っ張られ第1のジョー16Aが閉塞方向へ動作されたときには、中点Pを基準とした回転モーメントM1Bにより、第1のブレード部22に第2のブレード部26に接する方向への力F1Bが付与される(図13参照)。
また、エンドエフェクター4Aにおいては、開閉方向に直交する方向において第2の開放用プーリー24が第2の閉塞用プーリー25に対して第1のブレード部22より第2のブレード部26側に位置されている。
従って、第2の開放用プーリー24に連結された第2の開放用ワイヤー29が引っ張られ第2のジョー17Aが開放方向へ動作されたときには、第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25の並び方向における中点Qを基準とした回転モーメントM2Aにより、第2のブレード部26に第1のブレード部22から離れる方向への力F2Aが付与される(図12参照)。
一方、エンドエフェクター4Aにおいては、開閉方向に直交する方向において第2の閉塞用プーリー25が第2の開放用プーリー24に対して第2のブレード部26より第1のブレード部22側に位置されている。
従って、第2の閉塞用プーリー25に連結された第2の閉塞用ワイヤー30が引っ張られ第2のジョー17Aが閉塞方向へ動作されたときには、中点Qを基準とした回転モーメントM2Bにより、第2のブレード部26に第1のブレード部22に接する方向への力F2Bが付与される(図13参照)。
このように第1のジョー16Aと第2のジョー17Aが開放方向へ動作され第1のブレード部22と第2のブレード部26が互いに離隔する方向へ移動されたときには、回転モーメントM1Aと回転モーメントM2Aにより、開放動作の方向に直交する方向において第1のブレード部22と第2のブレード部26にそれぞれ互いに離れる方向への力が付与される(図12参照)。
従って、第1のブレード部22と第2のブレード部26が閉じられた状態(図11参照)から開かれる状態(図10参照)に移動されるときに、第1のブレード部22と第2のブレード部26の間の摩擦力が小さくなり、第1のジョー16Aと第2のジョー17Aの開放動作を小さな駆動力で行うことが可能になり、エンドエフェクター4Aの安定した円滑な開放動作を確保することができる。
特に、血管等の組織に第1のブレード部22と第2のブレード部26が挿入された状態において組織に形成した穴の大きさを広げる施術を行う場合等に、小さな駆動力により低速又は一定の速度で開放動作を行うことが可能になり、患者への負担を少なくした状態で手術を行うことができる。
また、第1のジョー16Aと第2のジョー17Aが閉塞方向へ動作され第1のブレード部22と第2のブレード部26が互いに近付く方向へ移動されたときには、回転モーメントM1Bと回転モーメントM2Bにより、閉塞動作の方向に直交する方向において第1のブレード部22と第2のブレード部26にそれぞれ互いに接する方向への力が付与される(図13参照)。
従って、第1のブレード部22と第2のブレード部26が開かれた状態(図10参照)から閉じられた状態(図11参照)に移動されるときに、第1のブレード部22と第2のブレード部26によって剪断抵抗に負けることのない切れ味を発生させることが可能になり、エンドエフェクター4Aの安定した円滑な閉塞動作を確保することができる。
特に、第1のブレード部22と第2のブレード部26によって患者の患部を切除したい場合等に、組織に大きなダメージを与えることなく切除等を行うことが可能になり、患者への負担を少なくした状態で手術を行うことができる。
尚、手術器具1Aにおいては、支持体3がベース体2に支点軸13を支点として回動可能に連結されているため、支持体用ワイヤー15が引っ張られることによりエンドエフェクター4Aが支持体3とともに支点軸13を支点としてベース体2に対して回動される。
また、支持体3がベース体2に支点軸13を支点として回動可能に連結され、エンドエフェクター4Aの支持体3に対する回動支点となる回動軸18の軸方向と支点軸13の軸方向とが直交する方向にされている。
従って、エンドエフェクター4Aが直交する2方向へ動作可能にされるため、高い位置精度かつ高い動作自由度で手術を行うことができる。
さらに、手術器具1Aにおいては、第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21の間に第2の開放用プーリー24が位置され、第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25の間に第1の開放用プーリー20が位置されている。
従って、第1のジョー16Aのプーリーと第2のジョー17Aのプーリーとが交互に位置されるため、回動軸18の軸方向における四つのプーリーの配置スペースを小さくした上で第1のジョー16Aの二つのプーリーと第2のジョー17Aの二つのプーリーとをそれぞれ離隔して位置させることが可能になる。これにより、エンドエフェクター4Aの小型化を図った上で開閉動作において第1のブレード部22と第2のブレード部26に互いに離れる方向への力F1A、力F2Aと互いに接する方向への力F1B、力F2Bを付与することができる。
さらにまた、回動軸18の軸方向において順に第2の閉塞用プーリー25と第1の開放用プーリー20と第2の開放用プーリー24と第1の閉塞用プーリー21が位置され、開閉方向に直交する方向(上下方向)において第2の閉塞用プーリー25が第1のブレード部22側に位置され第1の閉塞用プーリー21が第2のブレード部26側に位置されている。
従って、第2の閉塞用プーリー25と第1の閉塞用プーリー21が第1の開放用プーリー20と第2の開放用プーリー24の両側に位置されるため、特に、閉塞動作においてモーメントを大きくすることが可能な構成になり、開放動作において第1のブレード部22と第2のブレード部26に付与される離隔する方向への適度な力を付与した上で閉塞動作において第1のブレード部22と第2のブレード部26に付与される接する方向への大きな力を付与することができる。
また、第1のジョー16Aに第1のベース部19が設けられると共に第1の開放用プーリー20と第1の閉塞用プーリー21が第1のベース部19の両端部から同じ方向に突出され、第2のジョー17Aに第2のベース部23が設けられると共に第2の開放用プーリー24と第2の閉塞用プーリー25が第2のベース部23の両端部から同じ方向に突出されている。
従って、第1のジョー16Aと第2のジョー17Aが何れも二股状の形状に形成されるため、簡素な構成により第1のジョー16Aのプーリーと第2のジョー17Aのプーリーとを交互に位置させることが可能になり、構造の簡素化及び製造コストの低減を図ることができる。
<まとめ>
以上に記載した通り、手術器具1及び手術器具1Aにあっては、第1のブレード部22と第2のブレード部26はそれぞれ第1の開放用ワイヤー27と第2の開放用ワイヤー29が引っ張られることにより互いに離隔する開放方向へ動作されると共にそれぞれ第1の閉塞用ワイヤー28と第2の閉塞用ワイヤー30が引っ張られることにより互いに近付く閉塞方向へ動作される。また、開閉方向に直交する方向において第1の開放用プーリー20が第1の閉塞用プーリー21に対して第2のブレード部26より第1のブレード部22側に位置され、開閉方向に直交する方向において第2の開放用プーリー24が第2の閉塞用プーリー25に対して第2のブレード部26より第1のブレード部22側に位置されている。
従って、第1のジョー16と第2のジョー17の開放動作においてそれぞれ発生するモーメントM1AとM2Aにより第1のブレード部22と第2のブレード部26に開閉方向に直交する方向において互いに離れる方向への力が付与されると共に第1のジョー16と第2のジョー17の閉塞動作においてそれぞれ発生するモーメントM1BとM2Bにより第1のブレード部22と第2のブレード部26に開閉方向に直交する方向において互いに接する方向への力が付与されるため、エンドエフェクター4、4Aの安定かつ高精度の動作状態を確保することができる。
50 手術用ロボット
54 第1の支持アーム(ロボットアーム)
55 第2の支持アーム(ロボットアーム)
56 第1の連結アーム(ロボットアーム)
57 第2の連結アーム(ロボットアーム)
1 手術器具
2 ベース体
3 支持体
4 エンドエフェクター
13 支点軸
16 第1のジョー
17 第2のジョー
18 回動軸
19 第1のベース部
20 第1の開放用プーリー
21 第1の閉塞用プーリー
22 第1のブレード部
23 第2のベース部
24 第2の開放用プーリー
25 第2の閉塞用プーリー
26 第2のブレード部
27 第1の開放用ワイヤー
28 第1の閉塞用ワイヤー
29 第2の開放用ワイヤー
30 第2の閉塞用ワイヤー
1A 手術器具
4A エンドエフェクター
16A 第1のジョー
17A 第2のジョー

Claims (7)

  1. 手術用のロボットアームに取り付けられる手術器具であって、
    前記ロボットアームに着脱可能にされたベース体と、
    前記ベース体に連結された支持体と、
    前記支持体に回動軸を支点としてそれぞれ回動可能に支持された第1のジョーと第2のジョーを有するエンドエフェクターとを備え、
    前記第1のジョーは第1の開放用ワイヤーが連結された第1の開放用プーリーと第1の閉塞用ワイヤーが連結された第1の閉塞用プーリーと開閉方向へ動作される第1のブレード部とを有し、
    前記第2のジョーは第2の開放用ワイヤーが連結された第2の開放用プーリーと第2の閉塞用ワイヤーが連結された第2の閉塞用プーリーと前記開閉方向へ動作される第2のブレード部とを有し、
    前記第1の開放用プーリーと前記第1の閉塞用プーリーが前記回動軸の軸方向において離隔した状態でそれぞれ前記回動軸に支持され、
    前記第2の開放用プーリーと前記第2の閉塞用プーリーが前記回動軸の軸方向において離隔した状態でそれぞれ前記回動軸に支持され、
    前記第1のブレード部と前記第2のブレード部はそれぞれ前記第1の開放用ワイヤーと前記第2の開放用ワイヤーが引っ張られることにより互いに離隔する開放方向へ動作されると共にそれぞれ前記第1の閉塞用ワイヤーと前記第2の閉塞用ワイヤーが引っ張られることにより互いに近付く閉塞方向へ動作され、
    前記第1のブレード部と前記第2のブレード部が前記開閉方向に直交する方向に並び、
    前記開閉方向に直交する方向において前記第1の開放用プーリーが前記第1の閉塞用プーリーに対して前記第1のブレード部側に位置され
    前記開閉方向に直交する方向において前記第2の開放用プーリーが前記第2の閉塞用プーリーに対して前記第2のブレード部側に位置された
    手術器具。
  2. 前記第1の開放用プーリーと前記第1の閉塞用プーリーの間に前記第2の開放用プーリー又は前記第2の閉塞用プーリーが位置され、
    前記第2の開放用プーリーと前記第2の閉塞用プーリーの間に前記第1の開放用プーリー又は前記第1の閉塞用プーリーが位置された
    請求項1に記載の手術器具。
  3. 前記回動軸の軸方向において順に前記第1の開放用プーリーと前記第2の閉塞用プーリーと前記第1の閉塞用プーリーと前記第2の開放用プーリーが位置され、
    前記開閉方向に直交する方向において前記第1の開放用プーリーが前記第1のブレード部側に位置され前記第2の開放用プーリーが前記第2のブレード部側に位置された
    請求項2に記載の手術器具。
  4. 前記回動軸の軸方向において順に前記第2の閉塞用プーリーと前記第1の開放用プーリーと前記第2の開放用プーリーと前記第1の閉塞用プーリーが位置され、
    前記第1のブレード部と前記第2のブレード部の並び方向において前記第2の閉塞用プーリーが前記第1のブレード部側に位置され前記第1の閉塞用プーリーが前記第2のブレード部側に位置された
    請求項2に記載の手術器具。
  5. 前記第1のジョーに第1のベース部が設けられると共に前記第1の開放用プーリーと前記第1の閉塞用プーリーが前記第1のベース部の両端部から同じ方向に突出され、
    前記第2のジョーに第2のベース部が設けられると共に前記第2の開放用プーリーと前記第2の閉塞用プーリーが前記第2のベース部の両端部から同じ方向に突出された
    請求項2、請求項3又は請求項4に記載の手術器具。
  6. 前記第1のベース部と前記第1のブレード部と前記第1の開放用プーリーと前記第1の閉塞用プーリーが一体に形成され、
    前記第2のベース部と前記第2のブレード部と前記第2の開放用プーリーと前記第2の閉塞用プーリーが一体に形成された
    請求項5に記載の手術器具。
  7. 前記支持体が前記ベース体に支点軸を支点として回動可能に連結され、
    前記回動軸の軸方向と前記支点軸の軸方向とが直交する方向にされた
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6に記載の手術器具。
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