JP7014189B2 - Rfタグの製造方法、及びrfタグ - Google Patents

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本開示は、IC等を実装した回路基板を備え、無線による外部との交信により、ID(Identification)情報やデータの送受信等を行うRFタグの製造方法、及びRFタグに関するものである。
RF(Radio Frequency Identification)タグは、RFID(Radio Frequency Identification)とも称され、個体の識別が可能な情報を保持するICチップ及びアンテナ部を備え、専用の読み取り機を用いて、無線通信により非接触での情報の読み取りが可能となっている。RFタグは、小型であり、単体毎の認識が可能であることから、近年では、例えば、工場のラインや物流において、物品を収納した収納容器やパレットに取り付けられ、繰り返し使用されるタグとして用いられている。
RFタグについて、ICの保護や取り扱い性の向上等の観点から、特許文献1及び特許文献2に開示するように、ICを実装した回路基板全体を樹脂部材で覆うようにして構成される場合がある。このようなRFタグを製造するに際しては、まず、ICを実装した回路基板、及び板状の樹脂製の一次成形体を準備する。次に、ICが実装された回路基板を一次成形体に取り付け、一次成形体に取り付けられた回路基板をさらに樹脂で覆うようにして二次成形体を形成する。このようにして、ICを実装した回路基板を樹脂部材により密封したRFタグが製造される。RFタグの製造については、このような二段階の樹脂成形、いわゆる二重成形が採用される場合がある。
特開2014-136327号公報 特開2010-176596号公報
ところで、RFタグにおいては、回路基板のアンテナ部で生じる磁界が金属の影響によって通信距離を低下させることを防止するための磁性シートを設ける場合がある。
しかしながら、磁性シートを備えたRFタグを製造する際に、二次成形体を射出成形するときに、射出成形圧力によって変形した磁性シートが回路基板の側面に回り込む可能性がある。その結果、回路基板のアンテナ部における共振周波数のばらつきが大きくなるという問題を有している。また、アンテナ特性にばらつきが生じると、製品毎に通信距離のばらつきが生じることになる。
本開示の一態様は、前記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、磁性シートが回路基板の側面に回り込むのを防止し、アンテナ部において共振周波数のばらつきが大きくなるのを防止し得るRFタグの製造方法及びRFタグを提供することにある。
本開示の一態様におけるRF(Radio Frequency)タグの製造方法は、上記の課題を解決するために、アンテナ部が第1面に形成された回路基板の第2面における、前記アンテナ部に対応する位置に、磁性シートを配置する磁性シート配置工程と、前記磁性シートにおける前記回路基板とは反対側の表面の少なくとも一部が空間に露出し、かつ、前記磁性シートの該表面の他の部分が樹脂からなる一次成形体に接するように、一次成形体に対して前記回路基板を配置する回路基板配置工程と、前記回路基板を覆う二次成形体を樹脂成形する成形工程とを含む。
前述した製造方法によれば、二次成形体の成形工程の開始前において、磁性シートの表面の少なくとも一部が空間に露出している。このため、成形工程において、二次成形体の樹脂の注入圧力によって、磁性シートは該空間に逃げるように変形することができる。この結果、変形した磁性シートが回路基板の側面に回り込むことを防ぐことができる。したがって、アンテナ部において共振周波数のばらつきが大きくなるのを防止し得るRFタグの製造方法を提供することができる。
本開示の一態様におけるRFタグの製造方法では、前記磁性シート配置工程において、前記磁性シートを前記回路基板に接着する。
これによれば、回路基板の第2面における、アンテナ部に対応する位置に磁性シートを固定する。このため、磁性シートがアンテナ部に対応する位置からずれるのを防止することができる。
本開示の一態様におけるRFタグの製造方法では、前記一次成形体の表面に第1凹部が形成されており、前記回路基板配置工程において、前記磁性シートの前記表面の外周端部の少なくとも一部が前記一次成形体の前記第1凹部に対応する位置になるよう、前記回路基板を配置する。
これによれば、成形工程において、二次成形体の樹脂の注入圧力によって、磁性シートの外周端部は、第1凹部に逃げるよう変形することができる。したがって、磁性シートが、回路基板の側面に回り込むことを防ぐことができる。
本開示の一態様におけるRFタグの製造方法では、前記一次成形体の表面に第2凹部が形成されており、前記回路基板配置工程において、前記磁性シートの前記表面の外周端部以外の領域に前記一次成形体の前記第2凹部が対応するよう、前記回路基板を配置する。
これによれば、成形工程において、二次成形体の樹脂の注入圧力が磁性シートの外周端部に加わると、磁性シートは第2凹部に逃げるよう変形することができる。それゆえ、磁性シートの外周端部が外側に延びて回路基板の側面に回り込むことを防ぐことができる。
本開示の一態様におけるRFタグの製造方法では、平面視において、前記磁性シートの外形は、前記一次成形体における前記回路基板が配置される面の外形よりも大きい。
これによれば、磁性シートの外周端部は、一次成形体に支持されず、空間に露出している。成形工程において、二次成形体の樹脂の注入圧力が磁性シートの外周端部に加わると、磁性シートは一次成形体側(例えば一次成形体の側面)に逃げるよう変形することができる。
本開示の一態様におけるRFタグは、アンテナ部が第1面に形成された回路基板と、前記回路基板の第2面における、前記アンテナ部が対応する位置に配置された磁性シートと、前記磁性シートを支持する樹脂からなる一次成形体であって、前記磁性シートにおける前記回路基板とは反対側の表面の少なくとも一部に対向する位置に、凹部が形成されている、または、前記少なくとも一部を支持していない一次成形体と、前記回路基板を覆う樹脂からなる二次成形体とを備える。尚、RFタグの切断面を観察すれば、一次成形体と二次成形体との境界を特定することができる。
これにより、磁性シートが回路基板の側面に回り込むのを防止し、アンテナ部において共振周波数のばらつきが大きくなるのを防止し得るRFタグを提供することができる。
本開示の一態様によれば、磁性シートが回路基板の側面に回り込むのを防止し、アンテナ部において共振周波数にばらつきが大きくなるのを防止し得るRFタグの製造方法及びRFタグを提供するという効果を奏する。
本開示の実施形態1におけるRFタグの製造方法を示すフローチャートである。 (a)は前記RFタグの製造方法を示す分解断面図であり、(b)は一次成形体に配置された回路基板を覆った状態の二次成形体用型を示す断面図である。 (a)は前記製造方法により形成されたRFタグの構成を示す平面図であり、(b)は(a)のA-A’線断面図である。 (a)は本開示の実施形態2におけるRFタグの製造方法を示す分解断面図であり、(b)は一次成形体に配置された回路基板を覆った状態の二次成形体用型を示す断面図である。 (a)は前記RFタグの製造方法、及びRFタグの構成を示す平面図であり、(b)は(a)のB-B’線断面図である。 (a)は本開示の実施形態3におけるRFタグの製造方法を示す分解断面図であり、(b)は一次成形体に配置された回路基板を覆った状態の二次成形体用型を示す断面図である。 (a)は前記RFタグの製造方法、及びRFタグの構成を示す平面図であり、(b)は(a)のC-C’線断面図である。
〔実施の形態1〕
以下、本開示の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。
(適用例)
図1~図3の(a)(b)に基づいて、本開示が適用される場面の一例について説明する。図1は、本開示の実施の形態1におけるRFタグ1Aの製造方法を示すフローチャートである。図2の(a)は、RFタグ1Aの製造方法を示す分解断面図である。図2の(b)は、一次成形体11に配置された回路基板3を覆った状態の二次成形体用型30を示す断面図である。図3の(a)は、本開示の実施の形態におけるRFタグ1Aの構成を示す平面図である。図3の(b)は、図3の(a)のA-A’線断面図である。
本実施形態では、パターンコイル5が表面(第1面)側に形成された回路基板3の裏面(第2面)における、パターンコイル5が対応する位置に磁性シート2を配置する(磁性シート配置工程S1)。次いで、樹脂からなる一次成形体11の上に、磁性シート2を含む回路基板3を配置する。磁性シート2における回路基板3とは反対側の表面の少なくとも一部が空間に露出し、かつ、磁性シート2の該表面の他の部分が一次成形体11に接するように、一次成形体11に対して回路基板3を配置する(回路基板配置工程S2)。ここでは、回路基板3には第1凹部11aが形成されている。第1凹部11aが磁性シート2の少なくとも一部に対向する。その後、回路基板3を覆う二次成形体21を樹脂成形する(成形工程S3)。尚、パターンコイル5は、アンテナ部として機能する。また、第1凹部11aは、磁性シート2の一部を空間に露出させる。
成形工程の開始前において、一次成形体11の表面には第1凹部11aが形成されており、かつ第1凹部11aの少なくとも一部は、磁性シート2に対向している。このため、成形工程において、二次成形体21の樹脂の注入圧力によって、磁性シート2は、第1凹部11aに逃げるように変形する。この結果、磁性シート2が回路基板3の側面に回り込むことを防ぐことができる。
したがって、磁性シート2が回路基板3の側面に回り込むのを防止し、パターンコイル5において共振周波数のばらつきが大きくなるのを防止し得るRFタグ1Aの製造方法を提供することができる。
本実施の形態のRFタグ1Aは、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグとして利用される。そして、工場のラインや物流において、物品を収納した収納容器やパレットに取り付けられ、繰り返し使用されるタグとして用いられる。尚、このようなRFタグ1Aは、例えば、HF(High Frequency)帯やUHF(Ultra-High Frequency)帯域で使用される。
(構成例)
図2の(a)(b)及び図3の(a)(b)に基づいて、本実施形態のRFタグ1Aの構成例について説明する。RFタグ1Aは、直方体の形状を有する。RFタグ1Aは、一次成形体11、磁性シート2、回路基板3、IC(集積回路)チップ4、パターンコイル5(アンテナ部)、および二次成形体21を備える。
回路基板3は、略矩形の平板状からなっており、回路基板3の表面には、ICチップ4とアンテナ部としてのパターンコイル5が形成されている。ICチップ4は、回路基板3の表面の略中央に実装されており、無線による外部との交信により、ID(Identification)情報及び/又はデータの送受信等を行う。
パターンコイル5は、図3の(a)に示すように、回路基板3の表面に例えば渦状に(環状に)形成されている。パターンコイル5は、ICチップ4に接続されている。パターンコイル5は、外部機器と非接触で通信するためのアンテナ部として機能している。パターンコイル5は、アンテナ特性をよくするために、できる限り大きい外形を有するよう、回路基板3の外周に寄せて形成される。
磁性シート2は、磁化された柔軟なシートであり、例えばフェライトを含有したフェライトシートである。尚、本実施の形態では、磁性シート2としてフェライトシートを使用しているが、磁性シート2は、必ずしもフェライトを含むシートでなく、例えば鉄、ニッケル、コバルト等の磁性体を含む柔軟なシートでもよい。
例えば、RFタグ1Aが、金属部材(金属ケース等)に取り付けられて用いられる場合には、アンテナ部であるパターンコイル5と外部との交信において、該金属部材からの磁界が交信の障害となる虞がある。そこで、本実施の形態では、パターンコイル5に対応する平面領域に磁性シート2を設けることによって(例えばパターンコイル5と金属部材との間に磁性シート2を設けることによって)、金属部材からの磁界の影響を低減する。これにより、RFタグ1Aのアンテナ特性を均一にすることができる。
磁性シート2は、回路基板3の表面に設けられたパターンコイル5の平面領域に対向するように、回路基板3の裏面において、環状に設けられている。磁性シート2の外周は、本実施の形態では、回路基板3の外形と一致している。ただし、必ずしもこれに限らず、磁性シート2の外周は、回路基板3の外形の内側にあってもよい。
磁性シート2は、回路基板3の裏面に接着して設けられている。これにより、パターンコイル5が表面側に形成された回路基板3の裏面における、パターンコイル5が対応する位置に磁性シート2を固定することができる。このため、磁性シート2が、パターンコイル5が対応する位置からずれるのを防止することができる。その結果、後述する一次成形体11の表面の第1凹部11aと磁性シート2との対向位置が一律に定まるようになっている。
一次成形体11は、回路基板3を、磁性シート2を介して支持すると共に、回路基板3を保護する樹脂成形体である。一次成形体11には、環状の溝である第1凹部11aが形成されている。第1凹部11aの少なくとも一部は、磁性シート2に対向して配置されている。具体的には、本実施の形態では、一次成形体11の外周端部において、第1凹部11aの一部が磁性シート2の外周端部の一部に対向する状態で、第1凹部11aは、該磁性シート2の全周に沿って環状に形成されている。ただし、必ずしもこれに限らず、例えば、磁性シート2の外周の一部に対応する位置に、1つまたは複数の第1凹部11aが形成されていてもよい。
本実施の形態では、図2の(b)に示すように、磁性シート2は環状に形成されているので、一次成形体11の中央部の表面と回路基板3の下面との間には、空間部が形成される。この空間部には、後述する二次成形体21の成形時に該二次成形体21が充填されるようになっている。
また、本実施の形態では、一次成形体11の両側の端部に、立上がり部11bが形成されている。立上がり部11bと、回路基板3の側端面及び磁性シート2の側端面との間に隙間が形成されている。これによって、二次成形体21がこの隙間に充填されるようになっている。立上がり部11bの高さは、回路基板3の表面よりも高くなっている。この結果、回路基板3が容器状の一次成形体11に収容された状態となっている。なお、立上がり部11bはなくてもよい。一次成形体11は、第1凹部11aを有する平板形状であってもよい。
二次成形体21は、回路基板3を覆って保護する樹脂成形体である。二次成形体21に使用される樹脂は、一次成形体11と同じものが使用される。ただし、二次成形体21の樹脂と一次成形体11の樹脂とは、必ずしも同じである必要はなく、互いに異なる樹脂であってもよい。ICチップ4、パターンコイル5及び磁性シート2を備えた回路基板3は、一次成形体11と二次成形体21とで封止されている。
(製造方法)
図1及び図2の(a)(b)に基づいて、本実施形態のRFタグ1Aの製造方法の一例について説明する。
先ず、パターンコイル5が表面側に形成された回路基板3の裏面における、パターンコイル5が対応する位置に磁性シート2を配置し(磁性シート配置工程S1)、磁性シート2を回路基板3に接着する。
一次成形体11は、図示しない一次成形体用型を用いて、樹脂にて例えば射出成形にて形成される。一次成形体11に用いる樹脂としては、例えば、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を適用することができる。ただし、必ずしもポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)に限らず、例えば、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合樹脂(ABS)や、ポリプロピレン樹脂(PP)、PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)、ポリカーボネート樹脂(PC)等、使用する環境や望まれる特性等に応じて、適宜熱可塑性樹脂を選択して使用することができる。また、エポキシ樹脂やフェノール樹脂等、射出成形可能な熱硬化性樹脂を用いてもよい。
次いで、樹脂からなる一次成形体11の表面に形成された第1凹部11aの少なくとも一部が、回路基板3の裏面に配置された磁性シート2の一部に対向するように、回路基板3を一次成形体11の表面に配置する(回路基板配置工程S2)。この結果、磁性シート2の外周端が、第1凹部11aの半ばに位置するように回路基板3が配置される。このとき、磁性シート2を一次成形体11に接着させる必要はない。
一次成形体11は、回路基板3よりも広い面積の平面形状を有しており、周囲の端部には、回路基板3の側端面及び磁性シート2の側端面との間に隙間を有して、回路基板3よりも高い立上がり部11bが形成されている。この結果、見かけ上、容器状の一次成形体11に、回路基板3が収容された状態となっている。
次いで、二次成形体用型30を用いて回路基板3を覆う二次成形体21を樹脂成形する(成形工程S3)。具体的には、図2の(a)(b)に示すように、二次成形体用型30は上金型31と下金型32とからなっている。上金型31と下金型32との間に一次成形体11、磁性シート2及び回路基板3が配置される。上金型31には、二次成型用の樹脂を注入するためのゲート31aが形成されている。二次成形体用型30には、図示しない空気抜孔が設けられている。
樹脂成形においては、回路基板3の例えば上側から樹脂を注入して二次成形体21を射出成形する。詳細には、射出成形においては、例えば、二次成形体用型30の内部に樹脂を注入して、二次成形体21の硬化と並行して、さらに樹脂を注入する。これは、二次成形体21が硬化したときに、二次成形体21が収縮するためである。
磁性シート2は、柔軟なシートである。このため、二次成形用樹脂の圧力で、磁性シート2が変形することがある。したがって、仮に、一次成形体11に第1凹部11aが無かったとすると、二次成形用樹脂の圧力で、変形した磁性シート2が回路基板3の側面に回り込む虞がある。磁性シート2が回路基板3の側面に回り込むと、磁性シート2によってパターンコイル5に形成される磁界が変化してしまう。これにより、アンテナ特性が変化してしまう。
一方、本実施の形態によれば、二次成形時において、一次成形体11の表面には第1凹部11aが形成されており、第1凹部11aの少なくとも一部は、磁性シート2に対向している。このため、図3の(b)に示すように、成形工程において、二次成形体21の樹脂の注入圧力によって、磁性シート2の一部は第1凹部11aの中に逃げるように変形して変形部2aとなる。つまり、変形部2aを第1凹部11aに積極的に誘導する。これにより、磁性シート2が回路基板3の側面に回り込むことを防ぐことができる。また、二次成形体の成形後の磁性シート2の形状が安定する。
したがって、磁性シート2が回路基板3の側面に回り込むのを防止し、パターンコイル5において共振周波数のばらつきが大きくなるのを防止し得るRFタグ1Aの製造方法及びRFタグ1Aを提供することができる。
回路基板3の裏面において、該回路基板3裏面と環状の磁性シート2と一次成形体11とで囲まれた空間部には、二次成形体21が充填される。これにより、二次成形体21の射出成型時に、回路基板3が一次成形体11側に押圧されて撓むのを防止することができる。
また、一次成形体11の第1凹部11aは、磁性シート2の外周端部の全域に対向している必要はなく、磁性シート2の外周端部の一部で対向していればよい。これによっても、同様の効果を得ることができる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について、図4及び図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態のRFタグ1Bの製造方法、及びRFタグ1Bの構成は、前記実施の形態1のRFタグ1Aの製造方法、及びRFタグ1Aの構成に比べて、空隙部としての第2凹部12aの全体が磁性シート2に対向するように、一次成形体11の表面に形成されている点が異なっている。
図4の(a)は、本実施の形態におけるRFタグ1Bの製造方法を示す分解断面図である。図4の(b)は、一次成形体12に配置された回路基板3を覆った状態の二次成形体用型30を示す断面図である。図5の(a)は、RFタグ1Bの構成を示す平面図である。図5の(b)は、図5の(a)のB-B’線断面図である。
RFタグ1Bは、ICチップ4及びパターンコイル5を備えた回路基板3、磁性シート2、一次成形体12、並びに二次成形体22を備えている。
本実施の形態では、図4の(a)(b)に示すように、一次成形体12の表面には空隙部としての第2凹部12aが形成されており、第2凹部12aの全体が磁性シート2に対向するようになっている。
これにより、図5の(a)(b)に示すように、成形工程において、二次成形体22の樹脂の注入圧力によって、磁性シート2の一部は、外周端よりも内側において、一次成形体12の第2凹部12aに逃げるように変形部2bとして変形する。つまり、変形部2bは、一次成形体12の表面における磁性シート2の平面領域内の第2凹部12a内に形成される。つまり、変形部2bを第2凹部12aに積極的に誘導する。二次成形体22の樹脂の注入圧力が磁性シート2に加わったとき、磁性シート2は、回路基板3の側面側ではなく、内側(第2凹部12a側)に変形する余地がある。この結果、磁性シート2が回路基板3の側面に回り込むことを防ぐことができる。
したがって、磁性シート2が回路基板3の側面に回り込むのを防止し、パターンコイル5において共振周波数のばらつきが大きくなるのを防止し得るRFタグ1Bの製造方法及びRFタグ1Bを提供することができる。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について、図6及び図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1・2と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1・2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態のRFタグ1Cの製造方法、及びRFタグ1Cの構成は、前記実施の形態1のRFタグ1Aの製造方法、及びRFタグ1A等の構成に比べて、磁性シート2の外周端が一次成形体13の外周端よりも外側になるように一次成形体13が形成されている点が異なっている。
図6の(a)は、本実施の形態におけるRFタグ1Cの製造方法を示す分解断面図である。図6の(b)は、一次成形体13に配置された回路基板3を覆った状態の二次成形体用型30を示す断面図である。図7の(a)は、RFタグ1Cの構成を示す平面図である。図7の(b)は、図7の(a)のC-C’線断面図である。
RFタグ1Cは、ICチップ4及びパターンコイル5を備えた回路基板3、磁性シート2、一次成形体13、並びに二次成形体23を備えている。
本実施の形態では、図6の(a)(b)に示すように、磁性シート2の外周端が一次成形体13の外周端よりも外側になるように一次成形体13が形成されている。言い換えれば、平面視において、磁性シート2の外形は、一次成形体13における回路基板3が配置される面の外形よりも大きい。一次成形体13は、磁性シート2の下側面(回路基板3とは反対側の表面)における一部(外周端部)を支持していない。二次成形体23の樹脂注入前において、磁性シート2の下側面における一部は、空間に露出している。
成形工程時、変形前の平板状の磁性シート2の下側において、一次成形体13と二次成形体用型30との間に隙間が存在する。成形工程において、二次成形体23の樹脂の注入圧力によって変形した磁性シート2の外周端部は、一次成形体13の側面に逃げる余地がある。
図7の(a)(b)に示すように、二次成形体23を射出成形したとき、変形した磁性シート2の外周端部は一次成形体13の側面に沿って変形して変形部2cとなる。変形部2cは、変形前の平板状の磁性シート2の下部における、一次成形体13と二次成形体23との隙間13aに位置する。この結果、磁性シート2が回路基板3の側面に回り込むことを防ぐことができる。本実施の形態では、凹部を一次成形体13の表面に形成する必要がないので、一次成形体13の構成を簡単にすることができる。
尚、本開示は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1A・1B・1C RFタグ
2 磁性シート
2a・2b・2c 変形部
3 回路基板
4 ICチップ
5 パターンコイル(アンテナ部)
11・12・13 一次成形体
11a 第1凹部(空間)
12a 第2凹部(空間)
21・22・23 二次成形体
30 二次成形体用型
31 上金型
31a ゲート
32 下金型

Claims (6)

  1. アンテナ部が第1面に形成された回路基板の前記第1面の裏面である第2面における、前記アンテナ部に対応する位置に、磁性シートを配置する磁性シート配置工程と、
    前記磁性シートにおける前記回路基板とは反対側の表面の少なくとも一部が空間に露出し、かつ、前記磁性シートの該表面の他の部分が樹脂からなる一次成形体に接するように、一次成形体に対して前記回路基板を配置する回路基板配置工程と、
    前記回路基板を覆う二次成形体を樹脂成形する成形工程とを含むRFタグの製造方法。
  2. 前記磁性シート配置工程において、前記磁性シートを前記回路基板に接着する請求項1に記載のRFタグの製造方法。
  3. 前記一次成形体の表面に第1凹部が形成されており、
    前記回路基板配置工程において、前記磁性シートの前記表面の外周端部の少なくとも一部が前記一次成形体の前記第1凹部に対応する位置になるよう、前記回路基板を配置する請求項1又は2に記載のRFタグの製造方法。
  4. 前記一次成形体の表面に第2凹部が形成されており、
    前記回路基板配置工程において、前記磁性シートの前記表面の外周端部以外の領域に前記一次成形体の前記第2凹部が対応するよう、前記回路基板を配置する請求項1又は2に記載のRFタグの製造方法。
  5. 平面視において、前記磁性シートの外形は、前記一次成形体における前記回路基板が配置される面の外形よりも大きい請求項1又は2に記載のRFタグの製造方法。
  6. アンテナ部が第1面に形成された回路基板と、
    前記回路基板の前記第1面の裏面である第2面における、前記アンテナ部が対応する位置に配置された磁性シートと、
    前記磁性シートを支持する樹脂からなる一次成形体であって、前記磁性シートにおける前記回路基板とは反対側の表面の少なくとも一部に対向する位置に、凹部が形成されている、または、前記少なくとも一部を支持していない一次成形体と、
    前記回路基板を覆う樹脂からなる二次成形体とを備えるRFタグ。
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