JP7009908B2 - 装置、管理システム及びプログラム - Google Patents
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Description
請求項2に記載の発明は、前記制限手段は、照明の照度を徐々に低減する、請求項1に記載の装置である。
請求項3に記載の発明は、予約されていた時間の経過後に、予約に基づいて利用されていた空間への再入室の要求を受付部が受け付けた場合、再入室を要求した利用者と要求の対象である当該空間を予約に基づいて利用していた利用者との一致を認証し、認証が成功すると、再入室中に当該空間に設けられた扉を最も開いた位置に固定する制限手段を有する装置である。
請求項4に記載の発明は、空間の予約を管理するデータを保持するデータベースと、予約されていた時間の経過後に、予約に基づいて利用されていた前記空間への再入室の要求を受付部が受け付けた場合、前記データを使用し、再入室を要求した利用者と要求の対象である当該空間を予約に基づいて利用していた利用者との一致を認証し、認証が成功すると、再入室中に当該空間の照明の照度を予約中の照度に比して低く設定する制限手段と、を有する管理システムである。
請求項5に記載の発明は、前記制限手段は、照明の照度を徐々に低減する、請求項4に記載の管理システムである。
請求項6に記載の発明は、空間の予約を管理するデータを保持するデータベースと、予約されていた時間の経過後に、予約に基づいて利用されていた前記空間への再入室の要求を受付部が受け付けた場合、前記データを使用し、再入室を要求した利用者と要求の対象である当該空間を予約に基づいて利用していた利用者との一致を認証し、認証が成功すると、再入室中に当該空間に設けられた扉を最も開いた位置に固定する制限手段とを有する管理システムである。
請求項7に記載の発明は、コンピュータに、予約されていた時間の経過後に、予約に基づいて利用されていた空間への再入室の要求を受付部が受け付けた場合、再入室を要求した利用者と要求の対象である当該空間を予約に基づいて利用していた利用者との一致を認証する機能と、前記機能による認証が成功した場合、再入室中に前記空間の照明の照度を予約中の照度に比して低く設定する機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項8に記載の発明は、前記機能は、照明の照度を徐々に低減する、請求項7に記載のプログラムである。
請求項9に記載の発明は、コンピュータに、予約されていた時間の経過後に、予約に基づいて利用されていた空間への再入室の要求を受付部が受け付けた場合、再入室を要求した利用者と要求の対象である当該空間を予約に基づいて利用していた利用者との一致を認証する機能と、前記機能による認証が成功した場合、再入室中に前記空間に設けられた扉を最も開いた位置に固定する機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項2記載の発明によれば、目的外の利用を制限できる。
請求項3記載の発明によれば、再入室を許容しつつも目的外の利用を制限できる。
請求項4記載の発明によれば、再入室を許容しつつも荷物の持ち出しに対応できる。
請求項5記載の発明によれば、目的外の利用を制限できる。
請求項6記載の発明によれば、再入室を許容しつつも目的外の利用を制限できる。
請求項7記載の発明によれば、再入室を許容しつつも荷物の持ち出しに対応できる。
請求項8記載の発明によれば、目的外の利用を制限できる。
請求項9記載の発明によれば、再入室を許容しつつも目的外の利用を制限できる。
<実施の形態1>
<管理システムの全体構成>
通信速度の向上や通信端末の小型化に伴い、オフィス外でも各種の情報にアクセスできる環境が整っている。一方で、ビジネス上の会話や情報は秘匿性が高いため、静かでセキュアな環境が求められている。
本実施の形態では、これらの要望を満たす空間を提供するための管理システムについて説明する。もっとも、以下に説明する空間は、ビジネス用途に限るものでなく、個人での利用も可能である。
図1に示すように、管理システム1は、クラウドネットワーク2に接続された各種の端末で構成される。
図1には、管理システム1を構成する端末の例として、複数台の時間貸し空間3と、時間貸し空間3を利用する個々のユーザが携帯する複数台のユーザ端末4と、個々の時間貸し空間3の予約を管理する予約管理サーバ5と、個々の時間貸し空間3の利用の状況を管理する空間管理サーバ6と、利用者に対する請求を管理する請求管理サーバ7と、時間貸し空間3を利用できる会員の情報を管理する会員管理サーバ8とが示されている。
なお、本実施の形態における時間貸し空間3は、保守等で使用される時間を除き、24時間365日の利用が可能である。
時間貸し空間3の時間貸しサービスを提供する事業者は、単独でも複数でもよい。例えば予約の管理、入退室や室内の利用状況などの管理、ユーザに対する利用料金の請求に関する管理、利用者として登録されている会員の管理のそれぞれを異なる事業者が分担してもよい。なお、1つの目的(機能)についての管理を複数の事業者が協働で提供してもよい。
また、1つの目的(機能)に対して複数のサーバを用意してもよい。単独の事業者が1つの目的(機能)に対して複数のサーバを用意する場合や複数の目的(機能)に対応する複数のサーバを用意する場合には、イントラネットを介して接続すればよい。
また、時間貸し空間3も単独の事業者が提供する場合だけでなく、複数の事業者によって提供されてもよい。
すなわち、管理システム1は、複数の事業者が提供するサービスの集合体として実現されてもよい。
電子鍵の場合には、施錠や解錠を有効に行える時間を自由に定めることができる。また、1つの時間貸し空間3の利用に必要な電子鍵を同じ時間帯に対して複数発行することもできる。
なお、物理的な鍵を予約された時間別に複数用意し、時間貸し空間3を施錠し又は解錠できるようにしてもよい。また、利用者の認証を鍵の代わりに使用してもよいし、電子鍵や物理的な鍵を補足する手段として使用してもよい。
本実施の形態の場合、予約管理サーバ5は、保守等に確保された時間を除き、24時間365日、時間貸し空間3の予約を受け付ける。また、必要に応じて、ユーザ端末4に対する電子鍵の発行や認証の処理を実行する。なお、認証の処理は空間管理サーバ6の側で行ってもよい。
この他、空間管理サーバ6は、時間貸し空間3内に配置されている各種の機器31からの情報の収集や各種の機器31の制御を実行する機能を有している。
図1の例では、空間管理サーバ6はクラウドネットワーク2に接続されているが、機能の一部又は全部が、時間貸し空間3に収容されていてもよい。
会員管理サーバ8は、登録されている会員の情報と利用者の情報とを管理する。会員が自然人の場合には、会員と利用者は一致する。一方、会員が法人の場合には、会員別に個々の利用者が登録され、管理される。
本実施の形態における時間貸し空間3は、例えば駅の構内、空港、オフィスビル、飲食店やデーパート等の商業施設、銀行、図書館、美術館、博物館、公共機関や施設、連絡通路、公園等、室内外を問わずに配置される。
本実施の形態では、時間貸し空間3として防音性に優れた小部屋を想定する。この意味で、時間貸し空間3は、閉鎖型の空間の一例である。本実施の形態において、閉鎖型とは、密閉の意味ではなく、実用的な防音性能を備える意味で使用する。従って、通気口や小窓等の開口や隙間が、時間貸し空間3を構成する躯体30の一部分に設けられていてもよい。
本実施の形態の場合、扉32として、1枚の扉部材が弧を描くように開閉する片開きの開き戸を想定する。もっとも、扉32は、1つの開口部を2枚の扉部材で仕切る両開きの開き戸でもよい。
また、扉32は、引き戸でもよい。引き戸は、1枚の扉をスライドする片引きタイプでも、2枚以上の扉を行き違わせて開閉する引き違いタイプでも、2枚の扉を左右にスライドする引き分けタイプでもよい。
また、扉32は、蝶番で連結された2枚1組の扉部材を折り畳むように開く折れ戸でもよい。折れ戸にも、片方にのみ開くタイプと、両方向に開くタイプがある。
また、特殊なタイプとして、収納時に扉32が壁の中に引き込まれる引き込み戸や間仕切り戸であってもよい。
なお、扉32は内開きでも外開きでも構わない。
もっとも、壁面30D及び30Eの少なくとも一部には、目隠し(外部から室内の観察を難しくする又は視認性を低下させる)の機能を実現する構造、材質、加工などが採用されていてもよい。
例えば壁面30D及び30Eの材質自体が半透明の部材でもよいし、光が散乱するように部材の表面に細かい傷がつけられた部材でもよいし、同等の機能を備えるフィルム状の部材が貼り付けられていてもよい。なお、フィルム状の部材は、透過と白濁を電気的に切り替え可能な液晶フィルムや透過率を電気的に制御可能な偏光フィルムでもよい。
また、目隠しのための構造や部材が別に用意されていてもよい。もっとも、壁面30D及び30Eも、他の面と同じく光を通さない部材で構成されてもよい。もっとも、3面以上が透明又は半透明の部材で構成されていてもよい。
なお、個室型とは1人しか利用できない意味ではなく、少人数、例えば2~3人の利用が可能な意味で使用する。
個々の時間貸し空間3を構成する躯体30の形状や構造、提供される設備や性能は任意である。
本実施の形態の場合、躯体30の内部には、机33と椅子34が1つずつ配されている。また、机33の上には、機器31の一例である印刷装置31D、コンピュータ本体31E、表示デバイス31F、入力デバイス31Gが配されている。なお、コンピュータ本体31Eに記憶されているデータや履歴の情報は、システム側の制御によって、利用の終了後に全て消去される。利用者の情報を保護するためである。
なお、機器31として例示した具体的な電子機器は一例である。例えば机33の上に配されている印刷装置31D、コンピュータ本体31E、表示デバイス31F、入力デバイス31Gは設置されていなくてもよい。そのような場合は、利用者のコンピュータやスマートフォンが用いられる。
また、ユーザ端末4、予約管理サーバ5、空間管理サーバ6、請求管理サーバ7、会員管理サーバ8も、特許請求の範囲における装置の一例である。
また、管理システム1は、特許請求の範囲における管理システムの一例である。
図3~図5を使用して、管理システム1を構成する端末の構成例を説明する。
図3は、ユーザ端末4のハードウェア構成の例を説明する図である。
本実施の形態では、ユーザ端末4として、例えばスマートフォンを使用する。
ユーザ端末4は、ファームウェアやアプリケーションプログラムの実行を通じて各種の機能を提供するCPU(Central Processing Unit)41と、ファームウェアやBIOS(Basic Input Output System)を格納する記憶領域であるROM(Read Only Memory)42と、プログラムの実行領域であるRAM(Random Access Memory)43を有している。
また、ユーザ端末4は、ダウンロードしたアプリケーションプログラムや電子鍵等を記憶する揮発性の記憶装置44と、外部との通信に使用される通信インタフェース(通信IF)45と、タッチパネル等の入力デバイス46と、情報の表示に使用される表示デバイス47と、撮像カメラ48とを有している。記憶装置44には、例えば半導体メモリが用いられる。
ここで、CPU41と各種のデバイスはバス49を通じて接続されている。
図4では、予約管理サーバ5の構成を代表的に表している。もっとも、他のサーバ、すなわち、空間管理サーバ6、請求管理サーバ7、会員管理サーバ8の構成も図4に示す構成と同様である。
予約管理サーバ5は、オペレーションシステムやアプリケーションプログラムの実行を通じて各種の管理機能を提供するCPU51Aと、オペレーションシステムやBIOSを格納する記憶領域であるROM52Aと、プログラムの実行領域であるRAM53を有している。
また、予約管理サーバ5は、担当する管理機能を実現するアプリケーションプログラムや各種の管理データを記憶する揮発性のハードディスクドライブ(HDD)54と、外部との通信に使用される通信インタフェース(通信IF)55と、キーボード等の入力デバイス56と、情報の表示に使用される表示デバイス57とを有している。
ここで、CPU51Aと各種のデバイスはバス58を通じて接続されている。
なお、各サーバは、管理データを保持するデータベースの一例である。
時間貸し空間3は、空調装置31A、人感センサ31B、照明器具31C、印刷装置31D、コンピュータ本体31E、表示デバイス31F、入力デバイス31G、制御装置31H、認証ユニット32Aを有している。
ここで、空調装置31Aは、室内の気温や湿度の調整に使用される。なお、空調装置31Aと共に、又は、空調装置31Aとは別に換気に特化した機構を設けてもよい。
人感センサ31Bは、室内の人の検知に用いられるセンサであり、様々なタイプが存在する。例えば人の動きを検知可能な焦電型赤外線人感センサ、人の数と位置を検知可能な画像型人感センサやサーモパイル型人感センサがある。目的に応じて、これらのセンサのうちのいずれか、または、複数を組み合わせて使用する。
制御装置31Hは、LAN31Vに接続された機器から情報を収集すると共に、個々の機器の動作を制御する制御用のコンピュータである。なお、制御装置31Hは、管理システム1によっては、空間管理サーバ6としての機能を提供することもある。
認証ユニット32Aは、例えば扉32に取り付けられている。認証ユニット32Aは、扉32の施錠や解錠に必要となる情報の取得や受け渡しに使用される。例えば認証の処理は、予約管理サーバ5で実行され、認証の結果だけが認証ユニット32Aに通知される。認証ユニット32Aは、認証が成功した場合、扉32を解錠する。解錠の後、扉32の開閉が可能になり、時間貸し空間3(図2参照)への入室が可能になる。
時間貸し空間3には、扉32の開閉を機械的に制御する扉開閉機構31Jが用意されている。扉開閉機構31Jには、例えば扉32を駆動して開閉する機構や利用者による扉32の開閉操作に介在して開閉に要する負荷の大きさを調整する機構が含まれる。
時間貸し空間3には、開閉ロック機構31Kが用意されている。開閉ロック機構31Kは、利用者による扉32の開閉を制限する機構である。開閉ロック機構31Kが作動している間、少なくとも扉32を閉じる操作が制限される。
時間貸し空間3には、表示デバイス31Mが用意される。本実施の形態における表示デバイス31Mは、例えば扉32が設けられている壁面30Cの外側に配置され、入室しようとする利用者の操作用や情報の提供用に使用される。また、表示デバイス31Mは、時間貸し空間3を利用している利用者の操作用や情報の提供用に使用される。
時間貸し空間3には、スピーカ31Nが用意される。スピーカ31Nは、室内の利用者に対する情報の報知や室外にいる人への情報の報知に使用される。スピーカ31Nは報知手段の一例である。
時間貸し空間3には、集音マイク31Oが用意される。集音マイク31Oは、室内の音の取得に使用される。
時間貸し空間3には、湿度センサ31Qが用意される。湿度センサ31Qは、室内の湿度の測定に使用される。
時間貸し空間3には、マグネットセンサ31Rが用意される。マグネットセンサ31Rは、扉32に取り付けられており、磁力の検知を通じて扉32の開閉を検知する。
時間貸し空間3には、加速度センサ31Sが用意される。加速度センサ31Sは、モノの動きの検知に使用される。
時間貸し空間3には、空気環境モニタ31Uが用意される。空気環境モニタ31Uは、室内の空気に含まれる成分を検知するセンサであり、例えばPM2.5やPM10の濃度、二酸化炭素の濃度、温度、湿度、揮発性有機化合物の濃度などを測定する。なお、測定対象はこれらの全てである必要はないし、他の成分も測定対象であってもよい。空気環境モニタ31Uによって温度や湿度を測定可能な場合、温度センサ31Pと湿度センサ31Qを別に設ける必要はない。
ここでは、図6を使用して、管理システム1を構成する端末のいずれかにより、又は、複数の端末の協働により実現される制御機能について説明する。
ここでは、制御装置31Hが単独で制御機能を提供する場合について説明する。
図6は、制御装置31Hのソフトウェア構成の例を説明する図である。
制御装置31Hはプログラムの実行を通じて該当する機能を実現する。
本実施の形態に係る制御装置31Hは、予約されていた時間の経過後の入室(本実施の形態では「再入室」という)に備えた制御機能を有している。本実施の形態では、この機能を再入室制御部101という。再入室制御部101は、特許請求の範囲における制限手段の一例である。
本実施の形態における再入室制御部101は、複数の機能で構成されている。
例えば再入室制御部101は、利用者からの再入室の要求を受け付ける再入室要求受付部102と、再入室を要求する利用者に対して再入室の条件を通知する再入室条件通知部103と、利用者を認証する入室認証部104と、再入室後の機能を制限する機能制限部105と、再入室後の課金を管理する課金管理部106と、必要に応じて次の予約者に代替的な空間を提示する代替空間提示部107とを含んでいる。
再入室条件通知部103は、再入室の条件を事前に通知し、利用者の承諾を得る処理を実行する。再入室は、例外的な入室であり、長時間の滞在を認める必要性も乏しいことによる。また、片付けや置き忘れた荷物の取り出しが可能な環境が実現されればよいことによる。換言すると、快適で便利な空間を提供する必要はないことによる。
そこで、再入室条件通知部103は、各事業者が要求する条件の通知と再入室を要求する利用者からの承諾を確認する処理を実行する。
本実施の形態では、再入室する利用者と時間貸し空間3を利用していた先の利用者との同一性を担保するために、例えば先の予約の時間帯の入室時に使用されたユーザ端末4(例えばスマートフォン)と再入室に使用されるユーザ端末4とが同一であることを要求する。具体的には、予約の時間帯と再入室の際とで、ユーザ端末4の物理アドレス(例えばMAC(Media Access Control)アドレス)が一致することを要求する。
ここで、ユーザ端末4の物理アドレスが一致すれば、利用者が同一であるとみなす。ユーザ端末4を他者に貸与することは、一般に考えにくいためである。
機能を制限する手法は様々である。
例えば扉開閉機構31Jと開閉ロック機構31Kを制御して、扉32(図2参照)を閉じることができない状態にする、又は、閉じても施錠できない状態にする。すなわち、室内を開の状態に制御する。
例えば片付けや荷物の持ち出しを容易にすべく、照明器具31Cの点灯は許可するが、他の設備は利用できないように制御する。すなわち、照明以外の機能を無効化する。なお、照度も性能上の一部に限定する(例えば最大照度の20%)、再入室からの時間の経過に伴って照度を徐々に低減する等の手法を組み合わせてもよい。
課金の発生は、再入室の条件として事前に利用者に通知され、事前に承諾を得る。また、再入室後も、課金が開始される前や課金が開始された後に、課金が開始されることや課金が開始されたことを利用者に報知する。
報知には、例えば時間貸し空間3内のスピーカ31Nや表示デバイス31Mを使用する。また例えば、再入室に使用された利用者のユーザ端末4を使用する。
課金管理部106の機能は、請求管理サーバ7(図1参照)が実行してもよい。
例えば次の予約者の予約の時間が間近に迫っている場合や予約の時間が既に開始しているが利用が開始されていない場合に、次の予約者が満足できる代替案を提示できれば、再入室も許可することができ、次の予約者の利便性を損なうこともないためである。
代替空間提示部107は、予約管理サーバ5(図1参照)と通信し、再入室が要求されている時間貸し空間3の近くに設置され、かつ、同じ時間帯に予約が空いている他の時間貸し空間3の候補を提示する。本実施の形態では、次の予約者の利便性を優先するべく、同じ場所で同じ時間帯に予約が入っていない時間貸し空間3を候補とする。該当する候補が存在しない場合には、代替案としての時間貸し空間3の候補を提示しない。もっとも、次の予約者の了承が得られるのであれば、他の場所の時間貸し空間3を候補に含めてもよい。
代替空間提示部107の機能は、予約管理サーバ5が実行してもよい。
図7は、再入室を要求する利用者が操作するユーザ端末4で実行されるソフトウェア構成の例を説明する図である。このソフトウェア構成は、CPU41によるプログラムの実行を通じて実現される。
この役割としてのCPU41は、再入室の要求をサービスの提供者に宛てて送信する再入室要求送信部111と、前述した再入室の条件を受信する再入室条件受信部112と、再入室の条件を利用者に通知する再入室条件提示部113と、再入室後の課金の開始を利用者に報知する課金開始報知部114と、次の予約者に対する問い合わせの状況を利用者に通知する問い合わせ状況報知部115として機能する。
ここでの再入室条件受信部112は、特許請求の範囲における受付手段の一例である。また、再入室条件提示部113は、特許請求の範囲における通知手段の一例である。
再入室条件受信部112は、サービスの提供者側から提示された再入室のための条件をメッセージや音声メール等の形式で受信する。
再入室条件提示部113は、表示デバイス57や不図示のスピーカを通じて、再入室のための条件を利用者に提示する。
課金開始報知部114は、再入室後に課金が発生することや実際に課金が開始されたことを表示デバイス57や不図示のスピーカを通じて利用者に報知する。
問い合わせ状況報知部115は、次の利用者の予約の時間が開始されているが利用が開始していない場合に実行される次の利用者への問い合わせの進捗の状況を表示デバイス57や不図示のスピーカを通じて利用者に報知する。
この役割としてのCPU41は、再入室の要求の発生をサービスの提供者から受信する要求連絡受信部121と、再入室の要求の発生を次の予約者である利用者に報知する要求連絡報知部122と、サービスの提供者側から提示された代替の空間を利用者に提示する代替空間提示部123と、代替の空間の受け入れの可否を受け付ける可否受付部124として機能する。
ここでの要求連絡報知部122は、特許請求の範囲における通知手段の一例である。また、可否受付部124は、特許請求の範囲における受付手段の一例である。
要求連絡報知部122は、表示デバイス57や不図示のスピーカを通じて、再入室の要求の発生を通知する。後述する制御例では、再入室の要求の発生の通知を、代替の空間の提示で兼用している。
代替空間提示部123は、予約されている時間貸し空間3の代替としてサービスの提供者側から提示のあった時間貸し空間3の候補を、表示デバイス57や不図示のスピーカを通じて提示する。
可否受付部124は、代替の時間貸し空間3の候補を受け入れるか否か、サービスの提供者側から受信した連絡に対する応答の受け付け等に用いられる。利用者の操作は、入力デバイス56を通じて受け付けられる。
以下では、再入室制御部101(図6参照)の制御を通じて実現される制御の例を説明する。
図9は、再入室制御部101の制御動作例を説明する図である。
まず、再入室制御部101は、再入室の要求があったか否かを判定する(ステップ11)。締め出し連絡ボタンの操作や忘れ物連絡ボタンの操作などの操作があった場合、再入室の要求があったと判定される。
ステップ11で否定結果が得られている間、この判定の処理が繰り返される。
この判定は、例えば再入室の要求があった時点で実行される。この要求を受信した時点で、再入室制御部101は、予約管理サーバ5(図1参照)と通信し、新たな予約の受付を停止するように指示を出す。新たな予約が受け付けられると、調整が難しくなるためである。予約管理サーバ5は、例えば再入室の要求を受け付けた時点から次の予約が開始される時間までを整備中として管理する。
そこで、本実施の形態では、再入室の要求があってから次の予約が開始するまでの空き時間が予め定めた時間以上(例えば30分以上)であることを要求する。さらに好ましくは、再入室の対象である時間貸し空間3に到着可能な時間からの空き時間が予め定めた時間以上(例えば10分以上)あることを要求する。
例えば再入室の対象である時間貸し空間3の外壁面に配置されたユーザインタフェース(例えば表示デバイス31M)から再入室の要求が入力された場合(移動の時間が0分の場合)には、再入室の要求を受け付けた時間を使用すればよい。
一方、再入室の対象である時間貸し空間3から離れた場所に利用者がいる場合、ユーザ端末4の位置から移動に必要な時間を含めて次の予約者の予約が開始しているか否かを判定してもよい。
ここで、前の予約とは、再入室を要求している利用者の予約である。
予約された時間の終了からの経過の時間が長くなると、締め出しや忘れ物に伴う再入室を許可する必要性が低下するためである。例えば管理スタッフの巡回によって忘れ物が回収され、別の場所で保管されている可能性もある。本実施の形態では、予め定めた時間として例えば3時間を設定する。
なお、ステップ13で否定結果が得られた場合、再入室制御部101は、再入室に関連する一連の処理を実行せず終了する。既に再入室できない状態にあるためである。
本実施の形態の場合、再入室の条件は、時間貸し空間3で利用可能な機能が制限されること、予め定めた時間(例えば3分)を経過すると課金されること等を含む。
通知には、制限の具体的な内容が含まれても良い。例えば室内の照度が予約中の照度に比して低いこと、時間の経過に伴って徐々に低下すること等が含まれてもよい。
この後、再入室制御部101は、通知した条件に対する要求者の承諾が得られたか否かを判定する(ステップ15)。
ステップ15で否定結果が得られた場合(承諾がなかった場合)、再入室制御部101は、再入室に関連する一連の処理を実行せず終了する。
なお、電子鍵による認証では、再入室のために発行された専用の電子鍵を用いてもよいし、予約された時間内に有効であった電子鍵を用いてもよい。本実施の形態では、再入室するユーザ端末4の物理アドレスと先の予約中に使用されたユーザ端末4の物理アドレスとが一致する場合に本人とみなす。
因みに、この再入室は、片付けや忘れ物の取り出しが目的であるので、再入室は1回に限定してもよい。
ステップ16で否定結果が得られた場合(本人と確認できない場合)、再入室制御部101は、再入室を許可しない。すなわち、再入室制御部101は、再入室に関連する一連の処理を実行せず終了する。
本実施の形態では、照明器具31C(図5参照)と扉開閉機構31J(図5参照)と開閉ロック機構31K(図5参照)の動作だけを有効にする。ただし、本実施の形態の場合、室内の照度は、予約中の照度よりも低く制御される。
Aさんが予約している時間、照明器具31C(図5参照)は全灯状態(すなわち100%)に制御される。もっとも、利用者の好みに応じ、照度は0%~100%の間で自由に調整できる。ここでの照度は、照明器具31Cに起因する照度であり、外光の影響は無視している。
Aさんが退室すると、照明器具31Cは消灯状態に制御される。すなわち照度は0%である。
なお、20%との数値は一例にすぎず、20%以上でも20%以下でもよい。例えば照度は、全灯状態(100%)に制御されてもよいし、0%に制御されてもよい。時間貸し空間3が設置されている場所や扉32の向きによっては外光が室内に入射し、片付けや忘れ物の取り出しに必要な照度を確保できるためである。
また、室内の照度は、時間の経過とともに100%、50%、30%、20%、10%、0%というように徐々に低減されてもよい。この場合は、再入室の直後は照度を高くすることで片付けや忘れ物の取り出しを容易にする一方で、徐々に室内の照度を低減すれば、利用者に作業の促進を促すことができる。この仕組みは、目的外での利用を制限するための仕組みでもある。
続いて、再入室制御部101は、時間貸し空間3を開の状態に制御する(ステップ18)。
ステップ17とステップ18の制御は順番が入れ替わってもよいし、並行に実行されてもよい。
本実施の形態の場合、時間貸し空間3を開の状態に制御するとは、解錠してその状態を維持すること、扉32を物理的に開くこと、不図示の窓や換気用の開口部を開くこと等の全部又は一部である。
図11は、開の状態を説明する図である。図11では、「新宿#003」として管理される時間貸し空間3の扉32(図2参照)を開の状態に制御する例を示している。
図11に示すように、Aさんの退室後の時間貸し空間3は施錠されている。図11の例では、扉32は出入り口の全体を塞ぎ、有効な鍵を有する利用者以外が入室できないように錠がかかっている。なお、予約されていない期間は、予約者以外の人が入室できなければよいので、出入り口は人の出入りができない状態にあればよい。
なお、手動で扉32を開く場合には、開く方向には扉32が移動できるように開閉ロック機構31Kを制御する。これにより、開口部の面積を大きくすることはできても、小さくすることはできなくなる。また、扉開閉機構31Jが扉32の開閉を制御する場合には、扉開閉機構31Jによって開かれた扉32の位置で開閉ロック機構31Kが維持する。
扉32を閉じることができなければ、室内は常に人目に晒される状態になるので、秘匿性が要求される作業には適さない。このため、片付けや忘れ物の取り出しが終わった利用者の退室を促すことができる。この仕組みは、目的外での利用を抑制するための仕組みとして用いることができる。
続いて、再入室制御部101は、再入室した利用者が退室したか否かを判定する(ステップ19)。
ステップ19で肯定結果が得られた場合(退室が確認された場合)、再入室制御部101は、一連の処理を終了する。
退室は、例えば人感センサ31B(図5参照)によって確認される。人感センサ31Bが検知する範囲や検知の精度を考慮し、本実施の形態では、人感センサ31Bが退室を検知してから5秒後を退室の時刻とみなす。
なお、退室の時点で既に課金が始まっていた場合、再入室制御部101は、課金が開始してから経過した時間に応じた金額を計算し、再入室した利用者に通知する。本実施の形態では、人感センサ31Bが退室を検知した時刻又はこの時刻よりも3秒前の時刻を退室の時刻とみなす。
ステップ20で否定結果が得られた場合、再入室制御部101は、ステップ19に戻る。すなわち、再入室制御部101は、退室が確認されていない間、予め定めた時間が経過するまで、ステップ20の判定を繰り返す。
続いて、再入室制御部101は、再予約の有無を判定する(ステップ22)。
再予約は、次の予約の開始時間との関係で予約の追加が可能であり、かつ、再入室した利用者が希望する場合に選択される。
なお、正規の予約となれば、照明は勿論、他の機能も利用可能な状態となり、片付けや忘れ物も明るい環境で行うことが可能になる。
ステップ22で肯定結果が得られると(再予約が確定すると)、再入室制御部101は、機能の制限を解除し(ステップ23)、再入室に関連する一連の制御を終了する。
一方、ステップ22で否定結果が得られた場合、再入室制御部101は、ステップ19に戻る。
ステップ22で否定結果が得られる場合には、次の予約との関係で再予約が無理な場合と利用者が再予約を望まない場合がある。
この場合、再入室制御部101は、次の予約者が未利用であるか否かを判定する(ステップ24)。
既に利用が開始している場合には再入室を許可できないので、再入室制御部101は、ステップ24で否定結果を得、一連の処理を終了する。
なお、この場合には、現在の利用者に対して、忘れ物ボックス(BOX)に忘れ物を入れるように依頼する通知を発行すると共に、再入室を要求した利用者には忘れ物ボックスの確認を要請する。
本実施の形態の場合には、再入室の要求の発生の通知と共に、代替的に利用可能な時間貸し空間3の候補も通知する。
例えば同じ場所に同じ時間帯で予約が入っていない時間貸し空間3が存在し、かつ、この時間貸し空間3への予約の変更を次の予約者が受け入れる場合には、次の予約者の行動を妨げることなく、再入室も実現できるためである。
なお、優先すべきは次の予約者であるので、別の場所への移動を伴うような提案は行わないようにしてもよい。もっとも、次の予約者が別の場所への移動も受け入れるのであれば、別の場所に設置された時間貸し空間3の提案を避ける理由はない。
この通知では、次の予約者の予約の開始と利用の未開始が含まれる。この通知により、再入室を要求した利用者は、次の予約者(他の利用者)の許可があれば再入室が可能性であることを知ることができる。
この後、再入室制御部101は、次の予約者によって前の予約者の再入室が許可されたか否か、又は、代替案として提示された他の時間貸し空間3への予約の変更を許可したか否かを判定する(ステップ27)。
ステップ27で否定結果が得られた場合(再入室が許可されない場合)、再入室制御部101は、処理を終了する。なお、この場には、ステップ24で否定結果が得られた場合と同様に、次の予約者に対して、忘れ物ボックス(BOX)に忘れ物を入れるように依頼する通知を発行すると共に、再入室を要求した利用者には忘れ物ボックスを確認するように通知する。
一方、ステップ27で肯定結果が得られた場合、再入室制御部101は、ステップ14に移行する。
以下では、再入室が要求された時点での状況に応じた制御の例を説明する。
<例1>
ここでは、再入室を要求した時点で次の予約の時間が開始していない場合の制御の例を説明する。
図12は、Aさんが再入室を要求した時点でBさんの予約の時間が開始していない場合の例を説明する図である。
図13は、制御の過程で、再入室を要求したAさんが所持するユーザ端末4(図1参照)の表示デバイス47(図3参照)に表示される予約用のチャット画面200の例を説明する図である。
この例の制御は、ステップ12(図9参照)で肯定結果が得られる場合に対応する。具体的には、ステップ12で肯定結果が得られた後、ステップ22を経て退室が確認されるまでの一連の動作に対応する。
このため、Aさんの予約が終了してからBさんの予約が開始されるまでの間に1時間の空き時間がある。この18時から19時までの間が再入室可能な時間であると共に、誰もが予約可能な時間でもある。
図12の例では、Aさんから17時10分に締め出し連絡又は忘れ物連絡があった場合を想定している。
図12の例では、17時30分にAさんが再入室している。また、滞在時間が3分を超えたために課金が発生している。
なお、Aさんの退室は、Bさんの予約が開始する18時よりも前に完了しているので、Bさんに迷惑は掛からない。
この例の場合、Aさんには課金が発生するものの、他者に貸し出せる機会も損なわれているとも考えられるので、再入室を有料とすることも可能である。
本実施の形態の場合、チャット画面200は、再入室制御部101(図6参照)が管理している。チャット画面200では、メッセージの発信者としての再入室制御部101を「予約システム」と表している。
再入室の動作は、再入室を要求するAさんによる締め出し連絡ボタン212の操作によって開始される。
このメッセージは、再入室制御部101によって受信される(図9のステップ11)。
この例では再入室が可能であるので、再入室が可能であること及び再入室の条件を示すメッセージ202がチャット画面200の2行目に表示される。
メッセージ202には、「新宿#003を解錠可能にできます。以下を確認の上で「了承」と返答してください。」と表示されている。ロック解除可能とは、再入室ができることを意味する。
チャット画面200の3行目と4行目には、再入室の条件を示すメッセージ203及び204が表示される。
メッセージ203には、「解錠以外は利用できません。」との表示と、制限される機能の具体例が示されている。メッセージ203では照明、電源、ネット環境も制限されている。
メッセージ204には、「解錠後、3分を経過すると課金が開始されます。」との表示と、1分毎に100円が請求されることが示されている。
Aさんによる承諾を確認すると、予約システムは、再入室が可能になったことを示すメッセージ206をチャット画面の6行目に表示する。メッセージ206には「新宿#003を解錠可能にしました。」と表示されている。
その後、Aさんが「新宿#003」に到着し、再入室のための認証に成功すると、予約システムは、メッセージ207をチャット画面200の7行目に表示する。メッセージ207には「解錠を確認しました。3分経過すると課金が開始されます。」との表示と、1分毎に100円が請求されることが表示される。
Aさんの退室が確認されると、予約システムは、メッセージ209をチャット画面200の9行目に表示する。チャット画面209には「退室を確認しました。経過時間は1分48秒でした。料金は100円です。」と表示されている。この例では、1分未満の料金を切り捨てている。
以上が、次の予約の時間が開始されていない状況での再入室の例である。
図14~図16を使用して、再入室を要求した時点で次の予約の時間が開始している場合について説明する。
図14は、Aさんが再入室を要求した時点でBさんの予約の時間が開始しているが、利用が開始していない場合の例を説明する図である。
図15は、再入室を要求した利用者が所持するユーザ端末4(図1参照)の表示デバイス47(図3参照)に表示される予約用のチャット画面220の例を説明する図である。
図16は、再入室の要求の発生の通知を受けた利用者が所持するユーザ端末4の表示デバイス47に表示される予約用のチャット画面230の例を説明する図である。
図14の例では、「新宿#003」として管理される時間貸し空間3について、13時から17時までをAさんが予約し、17時から19時までをBさんが予約している。このように、Aさんの予約とBさんの予約との間には空き時間が存在しない。この場合、本来であれば、Aさんの「新宿#003」として管理される時間貸し空間3への再入室は認められない。
この場合、前述したように、Bさんには締め出し連絡又は忘れ物連絡が発生した旨が通知される。また、場合によっては代替となる時間貸し空間3の候補が通知される。
図14では、BさんがAさんの再入室を許可しており、又は、代替となる時間貸し空間3への予約の変更を許可している。
このため、再入室の条件を受け入れたAさんによる「新宿#003」として管理される時間貸し空間3への再入室が実現されている。なお、Aさんは17時20分まで滞在したので、超過した7分に対応する課金が発生する。
この例の場合も、チャット画面220及び230は、再入室制御部101(図6参照)が管理している。
まず、Aさんが操作するユーザ端末4(図1参照)に表示されるチャット画面220について説明する。
Aさんが締め出し連絡ボタン212を操作した結果として、チャット画面220の1行目には、「締め出されました。新宿#003です。」とのメッセージ221が表示される。
このメッセージは、再入室制御部101によって受信される(図9のステップ11)。
メッセージ222には、「新宿#003は他の利用者の予約時間中ですが、まだ利用を開始していません。」と表示され、メッセージ223には、「他の利用者に、予約空間の変更を確認しますので、暫しお待ちください。」と表示されている。
この後、BさんがAさんの再入室を許可すると、前述したメッセージ202(図13参照)以降の内容がチャット画面220に表示される。
Aさんによる締め出し連絡ボタン212の操作を予約システムが検知した結果として、チャット画面230の1行目には、「新宿#003は前の利用者の忘れ物があります。」とのメッセージ231が表示されている。
続いて、予約システムは、チャット画面230の2行目に「隣の新宿#004は同じ時間帯で予約可能です。」とのメッセージ232を表示する。代替案として提示された新宿#004は、新宿#003と同じ場所に配置されており、新宿#003からの移動に要する時間は実質的に0(ゼロ)である。このため、Bさんに不利益はない。
この提示とともに、予約システムは、チャット画面230の3行目に「新宿#004に変更して良いですか。良ければ「了承」と返答してください。」とのメッセージ233を表示し、Bさんの対応を促している。
図16の例では、Bさんの「了承」を示すメッセージ234がチャット画面230の4行目に示されている。
以上が、次の予約の時間が開始されていても利用が開始していない状況での再入室の例である。
図17~図19を使用して、再入室を要求した時点で次の予約の時間が開始している場合の他の例について説明する。
図17は、Aさんが再入室を要求した時点でBさんの予約の時間が開始しており、かつ、Bさんの利用が開始している場合の例を説明する図である。
図18は、再入室の要求の発生の通知を受けた利用者が所持するユーザ端末4(図1参照)の表示デバイス47(図3参照)に表示される予約用のチャット画面240の例を説明する図である。
図19は、再入室を要求した利用者が所持するユーザ端末4の表示デバイス47に表示される予約用のチャット画面250の例を説明する図である。
この例の制御は、ステップ24(図9参照)で否定結果が得られた場合に対応する。
図17の例では、「新宿#003」として管理される時間貸し空間3について、13時から17時までをAさんが予約し、17時から19時までをBさんが予約している。そして、Aさんが締め出し連絡又は忘れ物連絡を行った17時5分の時点ではBさんの利用が開始されている。
この例の場合も、チャット画面240及び250は、予約システムとしての再入室制御部101(図6参照)が管理している。
まず、Bさんが操作するユーザ端末4(図1参照)に表示されるチャット画面240について説明する。
このチャット画面240の1行目には、「Bさん、新宿#003には、前の利用者の忘れ物があります。」との予約システムからのメッセージ241が表示されている。
この場合、Aさんの再入室を認めないので、チャット画面240の2行目にはメッセージ242として「前の利用者の荷物を忘れ物BOXに入れてください。」なるBさんへの依頼が表示される。
この例では、チャット画面240の3行目に、Bさんの「了承」を示すメッセージ243が示されている。
チャット画面250の1行目には、「締め出されました。新宿#003です。」とのメッセージ251が表示される。
このメッセージ251に応答して、予約システムからは、チャット画面250の2行目に「Aさん、新宿#003の後の利用者に荷物を忘れ物BOXに入れるように依頼しました。忘れ物BOXを確認してください。」とのメッセージ252が表示される。
この例では、チャット画面250の3行目には、Aさんの「了承」を示すメッセージ253が示されている。
以上が、次の予約の時間が開始され、利用も開始している状況の例である。
本実施の形態で説明した手法を用いれば、時間貸し空間3から締め出された場合や忘れ物をした場合でも、次の予約者を優先する条件の下、再入室を可能にすることができる。
この際、再入室中の機能の制限や課金の発生を再入室の条件とすることにより、目的外の利用を制限することができる。
なお、本実施の形態では、締め出し連絡の場合と忘れ物連絡の場合とで処理の内容に違いを設けていないが、連絡の内容に応じて処理の内容に違いを設けてもよい。例えば課金が開始されるまでの時間に差を設けてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上述の実施の形態に記載の範囲には限定されない。上述の実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば管理システム1(図1参照)は前述した構成に限らない。図20は、管理システム1Aの他の構成例を示す図である。図20には、図1と対応する部分に対応する符号を付して示している。管理システム1Aは、複数の時間貸し空間3を管理する拠点サーバ301を用いる点で管理システム1(図1)と異なっている。コンピュータの構成を有する拠点サーバ301は、プログラムの実行を通じて再入室制御部101(図6参照)の機能を実行してもよい。この意味において、拠点サーバ301は、特許請求の範囲における装置の一例である。
前述の実施の形態では、扉32が施錠可能な場合を前提に説明しているが、前述した制御機能は、扉32が施錠できない場合にも利用できる。
前述の実施の形態では、時間貸しされる空間を前提としているが、必ずしも時間単位で貸し出される空間でなくてもよい。
Claims (9)
- 予約されていた時間の経過後に、予約に基づいて利用されていた空間への再入室の要求を受付部が受け付けた場合、再入室を要求した利用者と要求の対象である当該空間を予約に基づいて利用していた利用者との一致を認証し、認証が成功すると、再入室中に当該空間の照明の照度を予約中の照度に比して低く設定する制限手段
を有する装置。 - 前記制限手段は、照明の照度を徐々に低減する、請求項1に記載の装置。
- 予約されていた時間の経過後に、予約に基づいて利用されていた空間への再入室の要求を受付部が受け付けた場合、再入室を要求した利用者と要求の対象である当該空間を予約に基づいて利用していた利用者との一致を認証し、認証が成功すると、再入室中に当該空間に設けられた扉を最も開いた位置に固定する制限手段
を有する装置。 - 空間の予約を管理するデータを保持するデータベースと、
予約されていた時間の経過後に、予約に基づいて利用されていた前記空間への再入室の要求を受付部が受け付けた場合、前記データを使用し、再入室を要求した利用者と要求の対象である当該空間を予約に基づいて利用していた利用者との一致を認証し、認証が成功すると、再入室中に当該空間の照明の照度を予約中の照度に比して低く設定する制限手段と、
を有する管理システム。 - 前記制限手段は、照明の照度を徐々に低減する、請求項4に記載の管理システム。
- 空間の予約を管理するデータを保持するデータベースと、
予約されていた時間の経過後に、予約に基づいて利用されていた前記空間への再入室の要求を受付部が受け付けた場合、前記データを使用し、再入室を要求した利用者と要求の対象である当該空間を予約に基づいて利用していた利用者との一致を認証し、認証が成功すると、再入室中に当該空間に設けられた扉を最も開いた位置に固定する制限手段と
を有する管理システム。 - コンピュータに、
予約されていた時間の経過後に、予約に基づいて利用されていた空間への再入室の要求を受付部が受け付けた場合、再入室を要求した利用者と要求の対象である当該空間を予約に基づいて利用していた利用者との一致を認証する機能と、
前記機能による認証が成功した場合、再入室中に前記空間の照明の照度を予約中の照度に比して低く設定する機能と、
を実現させるためのプログラム。 - 前記機能は、照明の照度を徐々に低減する、請求項7に記載のプログラム。
- コンピュータに、
予約されていた時間の経過後に、予約に基づいて利用されていた空間への再入室の要求を受付部が受け付けた場合、再入室を要求した利用者と要求の対象である当該空間を予約に基づいて利用していた利用者との一致を認証する機能と、
前記機能による認証が成功した場合、再入室中に前記空間に設けられた扉を最も開いた位置に固定する機能と、
を実現させるためのプログラム。
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