JP7009221B2 - トナーの製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、この方法では、トナー像と定着ローラー表面が加熱溶融状態で圧接触するため、トナーの一部が、定着ローラー表面に付着し、次の被記録媒体上に移転して被記録媒体に汚れを発生させる、所謂ホットオフセット現象が生じたりすることがある。そこで、この問題に対応する方法としてトナー中に離型剤としてアルキルワックスなどのオレフィン系化合物、アミドワックス、シリコーンワックスなどを含有させる提案がなされている。(特許文献1~4)。
しかし、十分な離型剤量を内包させなければ定着時にトナー外部に染み出す離型剤の量が不足しホットオフセットが発生してしまう場合があり、一方でトナー内部の離型剤ドメイン径が大きくなりすぎるとトナーの帯電特性が悪化してしまうという懸念がある。特に溶融混練粉砕トナーにおいては、離型剤分散剤をトナーに用いることで、結着樹脂との親和性を高めることで離型剤を含有させやすくし、さらに混練時の離型剤分散状態を安定化することで分散状態を制御することが提案されている(特許文献5)。
そこで、本発明の課題は、溶融混練粉砕トナーにおいて、結着樹脂と離型剤の親和性が低い場合であってもトナー中の離型剤ドメイン径を制御し、帯電性と耐ホットオフセット性を両立できるトナーの製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、酸価を有する樹脂A及び離型剤を有機溶剤に溶解させて溶解物を得る工程、
前記溶解物を水系媒体中で分散させ、前記有機溶剤を除去することで樹脂A-離型剤複合微粒子の水系分散液を得る工程、
前記水系分散液中で前記樹脂A-離型剤複合微粒子を凝集させて、凝集体を得る工程、並びに、
前記凝集体及び結着樹脂を溶融混練し、粉砕することによりトナー粒子を得る工程を有するトナーの製造方法であって、
前記結着樹脂と前記離型剤とのSP値の差の絶対値が3以上であり、
前記樹脂Aと前記結着樹脂とのSP値の差の絶対値が0以上1以下であり、
得られるトナーが、
前記酸価を有する樹脂A、前記結着樹脂及び前記離型剤を含有し、
体積平均粒径が4.0μm以上8.0μm以下であり、
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断面観察における離型剤ドメイン径が長軸で200nm以上400nm以下であり、離型剤ドメイン径の長軸の分布の半値幅が100nm以下である
ことを特徴とするトナーの製造方法に関する。
(1)酸価を有する樹脂A及び離型剤を有機溶剤に溶解させて溶解物を得る工程
(2)前記溶解物を水系媒体中で分散させ、前記有機溶剤を除去することで樹脂A-離型剤複合微粒子の水系分散液を得る工程
(3)前記水系分散液中で前記樹脂A-離型剤複合微粒子を凝集させて、凝集体を得る工程
(4)前記凝集体及び結着樹脂を溶融混練し、粉砕する工程
上記SP値(溶解性パラメータ)は、Fedors法で算出している。算出に当たり使用した蒸発エネルギー(Δei[cal/mole])とモル体積(Δvi[cal/mole])は、井上稔著「接着の基礎理論」刊行会発行 第五章、R.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.14,147(1974)に記載の数値を使用している。本発明においては、ポリマー構成単位の構造を元に計算を行っている。
上記ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。
試験モード:昇温法
開始温度:40℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm2
試験荷重(ピストン荷重):5.0kgf
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
離型剤及び結晶性樹脂の融点は示査走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。具体的には、0.01g~0.02gの試料をアルミパンに精秤し、昇温速度10℃/minで、0℃から200℃まで昇温し、DSC曲線を得る。得られたDSC曲線より、融解吸熱ピークのピーク温度を融点とする。
酸価とは試料1g中に含有されている酸基を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数である。測定方法は、JIS-K0070に準じ以下のように測定する。
・溶剤:テトラヒドロフラン-エチルアルコール混液(2:1)を、使用直前にフェノールフタレインを指示薬として0.1規定の水酸化カリウムエチルアルコール溶液で中和しておく。
・フェノールフタレイン溶液:フェノールフタレイン1gをエチルアルコール(95体積%)100mlに溶かす。
・0.1規定の水酸化カリウムエチルアルコール溶液:水酸化カリウム7.0gをできるだけ少量の水に溶かしエチルアルコール(95体積%)を加えて1リットルとし、2乃至3日放置後ろ過する。標定はJIS K 8006(試薬の含量試験中滴定に関する基本事項)に準じて行う。
試料として樹脂1乃至20gを正しくはかりとり、これに上記溶剤100ml及び指示薬として上記フェノールフタレイン溶液数滴を加え、試料が完全に溶けるまで十分に振る。固体試料の場合は水浴上で加温して溶かす。冷却後これを上記0.1規定の水酸化カリウムエチルアルコール溶液で滴定し、指示薬の微紅色が30秒間続いたときを中和の終点とする。
次の式によって酸価を算出する。
A=B×f×5.611/S
A:酸価
B:0.1規定の水酸化カリウムエチルアルコール溶液の使用量(ml)
f:0.1規定の水酸化カリウムエチルアルコール溶液のファクター
S:試料(g)
酸基を有する樹脂の平均酸価=A1×W1+A2×W2+…+An×Wn
前記トナーの透過型電子顕微鏡(TEM)による断面観察及び離型剤ドメインの評価は、以下のようにして実施することができる。
トナーの体積平均粒径は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、体積平均粒径を算出する。
樹脂A-離型剤複合微粒子の粒度分布は、動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用い、該装置の操作マニュアルに従い測定する。具体的には、前記測定装置の試料導入部で、透過率が測定範囲内(70乃至95%)になるように、測定試料を調整し、体積分布を測定した。体積分布基準の50%粒径は、累積50%に相当する粒子径(メジアン径)である。
工程(1):
トルエン(和光純薬製) 300g
樹脂A1(ポリエステル樹脂) 120g
[組成(モル%)〔ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:イソフタル酸:テレフタル酸=100:50:50〕、数平均分子量(Mn)=4,800、重量平均分子量(Mw)=16,500、軟化温度(Tm)=122℃、ガラス転移温度(Tg)=70℃、酸価=10mgKOH/g、SP値=22.5(J/mol)1/2]
アニオン界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.5g
離型剤(HNP-51、融点78℃、SP値=17.0(J/mol)1/2日本精蝋製)
30g
上記を混合後、70℃の条件で、12時間撹拌し、樹脂を溶解した。
次いで、1N水酸化ナトリウム25gを加え、超高速撹拌装置T.K.ロボミックス((株)プライミクス製)を用いて70℃、4000rpmで撹拌した。
前記樹脂A-離型剤複合微粒子1分散液を加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、撹拌しつつ50℃まで加熱した。さらに、1N塩酸50gを1g/minの速度で添加し、50℃で6時間保持し、微粒子の凝集を進行させたのち25℃に冷却後、凝集体を濾別、洗浄、乾燥を経て樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体を得た。
樹脂A1を樹脂A2[組成(モル%)〔ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:イソフタル酸:テレフタル酸=100:50:50〕、数平均分子量(Mn)=5,400、重量平均分子量(Mw)=18,500、軟化温度(Tm)=121℃、ガラス転移温度(Tg)=71℃、酸価=16mgKOH/g、SP値=23.3(J/mol)1/2]とした以外は樹脂A-離型剤複合微粒子凝集体1と同様にして樹脂A-離型剤複合微粒子2凝集体を製造した。また樹脂A-離型剤複合微粒子2の体積分布基準の50%粒径(d50)を、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.50μmであった。
樹脂A1を樹脂A3[組成(モル%)〔ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:イソフタル酸:テレフタル酸=100:50:50〕、数平均分子量(Mn)=5,800、重量平均分子量(Mw)=18,000、軟化温度(Tm)=121℃、ガラス転移温度(Tg)=69℃、酸価=5mgKOH/g、SP値=23.2(J/mol)1/2]とした以外は樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体と同様にして樹脂A-離型剤複合微粒子3凝集体を製造した。また樹脂A-離型剤複合微粒子3の体積分布基準の50%粒径(d50)を、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.65μmであった。
樹脂A1を樹脂A4[組成(モル%)〔ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:イソフタル酸:トリメリット酸=100:50:50〕、数平均分子量(Mn)=8,500、重量平均分子量(Mw)=21,000、ピーク分子量(Mp)=12,800、軟化温度(Tm)=123℃、ガラス転移温度(Tg)=68℃、酸価=55mgKOH/g、SP値=23.4(J/mol)1/2]とした以外は樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体と同様にして樹脂A-離型剤複合微粒子4凝集体を製造した。また樹脂A-離型剤複合微粒子4の体積分布基準の50%粒径(d50)を、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.40μmであった。
樹脂A1を樹脂A5[スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸ブチル共重合樹脂、組成(モル%)〔スチレン:メタクリル酸:メタクリル酸ブチル=80:4:16〕、数平均分子量(Mn)=5,800、重量平均分子量(Mw)=21,000、軟化温度(Tm)=134℃、ガラス転移温度(Tg)=69℃、酸価=21mgKOH/g、SP値=21.2(J/mol)1/2]とした以外は樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体と同様にして樹脂A-離型剤複合微粒子5凝集体を製造した。また樹脂A-離型剤複合微粒子5の体積分布基準の50%粒径(d50)を、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.61μmであった。
樹脂A1を樹脂A6[スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸ブチル共重合樹脂、組成(モル%)〔スチレン:メタクリル酸:メタクリル酸ブチル=20:3:77〕、数平均分子量(Mn)=5,600、重量平均分子量(Mw)=20,000、軟化温度(Tm)=132℃、ガラス転移温度(Tg)=71℃、酸価=13mgKOH/g、SP値=19.8(J/mol)1/2]とした以外は樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体と同様にして樹脂A-離型剤複合微粒子6凝集体を製造した。また樹脂A-離型剤複合微粒子6の体積分布基準の50%粒径(d50)を、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.69μmであった。
樹脂A1を樹脂A7[スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸ブチル共重合樹脂、組成(モル%)〔スチレン:メタクリル酸:メタクリル酸ブチル=80:5:15〕、数平均分子量(Mn)=5,400、重量平均分子量(Mw)=19,500、軟化温度(Tm)=133℃、ガラス転移温度(Tg)=71℃、酸価=28mgKOH/g、SP値=21.6(J/mol)1/2]とした以外は樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体と同様にして樹脂A-離型剤複合微粒子7凝集体を製造した。また樹脂A-離型剤複合微粒子7の体積分布基準の50%粒径(d50)を、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.59μmであった。
樹脂A1の量を70gとし離型剤の量を80gとした以外は樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体と同様にして樹脂A-離型剤複合微粒子8凝集体を製造した。また樹脂A-離型剤複合微粒子8の体積分布基準の50%粒径(d50)を、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.82μmであった。
樹脂A1の量を138gとし離型剤の量を12gとした以外は樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体と同様にして樹脂A-離型剤複合微粒子9凝集体を製造した。また樹脂A-離型剤複合微粒子9の体積分布基準の50%粒径(d50)を、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.43μmであった。
トルエンの量を600g、イオン交換水の量を720g、ロボミックスで撹拌する際の温度を90℃とした以外は樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体と同様にして樹脂A-離型剤複合微粒子10凝集体を製造した。また樹脂A-離型剤複合微粒子10の体積分布基準の50%粒径(d50)を、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、1.23μmであった。
トルエンの量を200g、ロボミックスで撹拌する際の温度を50℃とした以外は樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体と同様にして樹脂A-離型剤複合微粒子11凝集体を製造した。また樹脂A-離型剤複合微粒子11の体積分布基準の50%粒径(d50)を、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.19μmであった。
トルエン(和光純薬製) 300g
樹脂A1(ポリエステル樹脂) 150g
アニオン界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.5g
上記を混合後、70℃の条件で、12時間撹拌し、樹脂を溶解した。
・着色剤 10.0部
(シアン顔料 大日精化製:Pigment Blue 15:3)
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.5部
・イオン交換水 88.5部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)を用いて約1時間分散して、着色剤を分散させてなる着色剤微粒子の濃度10%の水系分散液(着色剤微粒子分散液)を調製した。
工程(4):
・樹脂A1 680g
・樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体 400g
・シアン顔料1(シアン顔料 大日精化製:Pigment Blue 15:3)
70g
上記材料をヘンシェルミキサー(FM-75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20s-1、回転時間5minで混合した後、温度140℃に設定した二軸混練機(PCM-30型、株式会社池貝製)にて溶融及び混練した。得られた溶融混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T-250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらにファカルティF-300(ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、トナー粒子1を得た。ファカルティF-300の運転条件は、分級ローター回転数を130s-1、分散ローター回転数を120s-1とした。
樹脂A1、樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体、シアン顔料1に加えて結晶性ポリエステル樹脂1(組成(モル比)〔1,9-ノナンジオール:セバシン酸=100:100〕、数平均分子量(Mn)=5,500、重量平均分子量(Mw)=15,500、ピーク分子量(Mp)=11,400、融点=72℃、酸価=13mgKOH/g)75gを用いたこと以外はトナー1と同様にしてトナー2を得た。トナー2の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.3μmであった。
樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体を樹脂A-離型剤複合微粒子2凝集体とした以外はトナー1と同様にしてトナー3を得た。トナー3の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.1μmであった。
樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体を樹脂A-離型剤複合微粒子3凝集体とした以外はトナー1と同様にしてトナー4を得た。トナー4の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.0μmであった。
樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体を樹脂A-離型剤複合微粒子4凝集体とした以外はトナー1と同様にしてトナー5を得た。トナー5の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.4μmであった。
樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体を樹脂A-離型剤複合微粒子7凝集体とした以外はトナー1と同様にしてトナー6を得た。トナー6の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.2μmであった。
樹脂A1の量680gを930gとし、樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体400gを樹脂A-離型剤複合微粒子8凝集体150gとした以外はトナー1と同様にしてトナー7を得た。トナー7の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.1μmであった。
樹脂A1の量680gを80gとし、樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体400gを樹脂A-離型剤複合微粒子9凝集体1000gとした以外はトナー1と同様にしてトナー8を得た。トナー8の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.3μmであった。
樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体を樹脂A-離型剤複合微粒子10凝集体とした以外はトナー1と同様にしてトナー9を得た。トナー9の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.4μmであった。
樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体を樹脂A-離型剤複合微粒子11凝集体とした以外はトナー1と同様にしてトナー10を得た。トナー1の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ5.9μmであった。
樹脂A1を樹脂A7とし、樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体を樹脂A-離型剤複合微粒子7凝集体とした以外はトナー1と同様にしてトナー11を得た。トナー1の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.2μmであった。
樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体を樹脂A-離型剤複合微粒子5凝集体とした以外はトナー1と同様にして比較トナー1を得た。比較トナー1の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.1μmであった。
樹脂A1を樹脂A6とし、樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体を樹脂A-離型剤複合微粒子6凝集体とした以外はトナー1と同様にして比較トナー2を得た。比較トナー2の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.2μmであった。
樹脂A1を樹脂A7とし、樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体を樹脂A-離型剤複合微粒子2凝集体とした以外はトナー1と同様にして比較トナー3を得た。比較トナー3の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.3μmであった。
樹脂A1の量680gを1000gとし、樹脂A-離型剤複合微粒子1凝集体400gを離型剤80gとした以外はトナー1と同様にして比較トナー4を得た。比較トナー4の粒径をコールター・カウンター Multisizer 3を用いて測定したところ6.2μmであった。
樹脂A1乳化液 68.0g
樹脂A-離型剤複合微粒子1分散液 40.0g
着色剤微粒子分散液 14.0g
イオン交換水 108.0g
上記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、1N塩酸7.2gを添加した。続いてホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながらで70℃まで加熱した。70℃で20分保持した後、形成された凝集粒子の体積平均粒径を、コールター・カウンター Multisizer 3を用い、体積平均粒径が約6.0μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。
以下の評価方法に基づいて評価し、その結果を表2に示す。
前記外添トナー1gと、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)9gとを、プラスチックボトルに秤量し、温度35℃、湿度85%RHの環境下で24時間静置した。その後、振盪器(YS-LD、(株)ヤヨイ製)を用いて、温度30℃、湿度80%RHの環境下で、1分間に150往復の速さで30分間振盪し、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を調製するとともに、前記トナーを帯電させた。
A:トナーの帯電量が-35μC/g以下
B:トナーの帯電量が-35μC/gより高く、-30μC/g以下
C:トナーの帯電量が-30μC/gより高く、-25μC/g以下
D:トナーの帯電量が-25μC/gより高い
紙 :CS-680(68.0g/m2)
(キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)
トナーの載り量 :1.20mg/cm2
評価画像 :上記A4用紙の中心に10cm2の画像を配置
定着試験環境 :低温低湿環境、15℃/10%RH(以下「L/L」)
プロセススピード:450mm/sec
定着温度 :130℃
A:濃度低下率が1.0%未満
B:濃度低下率が1.0%以上5.0%未満
C:濃度低下率が5.0%以上10.0%未満
D:濃度低下率が10.0%以上
紙:CS-680(68.0g/m2)
(キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)
トナーの載り量:0.08mg/cm2
評価画像:上記A4用紙の中心にYMCKの単色のハーフトーン画像(2cm×2cm)を配置
定着試験環境:常温低湿環境:温度23℃/湿度5%RH(以下「N/L」)
プロセススピード:321mm/sec
定着温度:200℃
カブリ(%)=Dr(%)-Ds(%)
A:0.2%未満
B:0.2%以上0.5%未満
C:0.5%以上1.0%未満
D:1.0%以上
紙:GFR-070(70.0g/m2)
(キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)
紙上のトナーの載り量:1.20mg/cm2
(現像剤担持体の直流電圧VDC、静電潜像担持体の帯電電圧VD、及びレーザーパワーにより調整)
評価画像:上記A4用紙の長手方向に先端余白3mm空けて29cm×5cmの画像を配置
定着試験環境:高温高湿環境:温度30℃/湿度80%RH(以下「H/H」)
定着温度:120℃から170℃まで1℃刻みで通紙
プロセススピード:321mm/sec
A:分離可能温度160℃以上
B:分離可能温度150℃以上160℃未満
C:分離可能温度140℃以上150℃未満
D:分離可能温度140℃未満
Claims (5)
- 酸価を有する樹脂A及び離型剤を有機溶剤に溶解させて溶解物を得る工程、
前記溶解物を水系媒体中で分散させ、前記有機溶剤を除去することで樹脂A-離型剤複合微粒子の水系分散液を得る工程、
前記水系分散液中で前記樹脂A-離型剤複合微粒子を凝集させて、凝集体を得る工程、並びに、
前記凝集体及び結着樹脂を溶融混練し、粉砕することによりトナー粒子を得る工程を有するトナーの製造方法であって、
前記結着樹脂と前記離型剤とのSP値の差の絶対値が3以上であり、
前記樹脂Aと前記結着樹脂とのSP値の差の絶対値が0以上1以下であり、
得られるトナーが、
前記酸価を有する樹脂A、前記結着樹脂及び前記離型剤を含有し、
体積平均粒径が4.0μm以上8.0μm以下であり、
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断面観察における離型剤ドメイン径が長軸で200nm以上400nm以下であり、離型剤ドメイン径の長軸の分布の半値幅が100nm以下である
ことを特徴とするトナーの製造方法。 - 前記樹脂Aの酸価が8mgKOH/g以上30mgKOH/g以下である請求項1に記載のトナーの製造方法。
- 前記凝集体中の前記離型剤の含有量が10質量%以上50質量%以下である請求項1または2に記載のトナーの製造方法。
- 前記樹脂A-離型剤複合微粒子の粒径が200nm以上1μm以下である請求項1~3のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
- 前記凝集体及び結着樹脂に着色剤を加えて溶融混練する請求項1~4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
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