JP7009150B2 - ユニット、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
画像形成装置の装置本体に着脱可能に構成されたユニットであって、
現像剤を搬送する搬送部材と、
現像剤を収納する枠体であって、
前記搬送部材を収納する第1室と、
第2室と、
前記第1室と前記第2室を連通し、前記第1室から前記第2室に搬送される現像剤を通過させるための第1開口と、
前記搬送部材の回転軸線の方向と直交する直交方向において、前記第2室の内部と前
記枠体の外部を連通する第2開口と、
が備えられた枠体と、
空気が通過することを許容し、現像剤が通過することを規制するフィルタであって、前記第2開口を覆うように前記枠体に対して固定されたフィルタと、
を有し、
前記搬送部材の変形が解放されることで、現像剤が前記第1開口を介して前記第1室から前記第2室に搬送されるように、前記搬送部材は変形可能であり、
前記枠体は、前記ユニットが前記装置本体に装着された状態において、前記フィルタが前記装置本体に対して変位するように第1の位置と第2の位置との間で前記装置本体に対して変位可能であり、
前記フィルタは、前記第2室の内部に露出された露出面を備え、かつ前記第1の位置における前記露出面と水平面の間の角度が、前記第2の位置における前記露出面と前記水平面の間の角度よりも小さくなるように配置されることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明のユニットは、
画像形成装置の装置本体に着脱可能に構成されたユニットであって、
現像剤を搬送する搬送部材と、
現像剤を収納する枠体であって、
前記搬送部材を収納する第1室と、
第2室と、
前記第1室と前記第2室を連通し、前記第1室から前記第2室に搬送される現像剤を通過させるための第1開口と、
前記搬送部材の回転軸線の方向と直交する直交方向において、前記第2室の内部と前記枠体の外部を連通する第2開口と、
が備えられた枠体と、
空気が通過することを許容し、現像剤が通過することを規制するフィルタであって、前記第2開口を覆うように前記枠体に対して固定されたフィルタと、
を有し、
前記搬送部材の変形が解放されることで、現像剤が前記第1開口を介して前記第1室から前記第2室に搬送されるように、前記搬送部材は変形可能であり、
前記枠体は、前記ユニットが前記装置本体に装着された状態において、前記フィルタが前記装置本体に対して変位するように第1の位置と第2の位置との間で前記装置本体に対して変位可能であり、
前記搬送部材は、80rpm以上の速度で回転可能に構成されていることを特徴とする。
画像形成装置の装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
現像剤を搬送する搬送部材と、
現像剤を収納する枠体であって、前記搬送部材を収納する第1室と、第2室と、前記第1室と前記第2室を連通し、前記第1室から前記第2室に搬送される現像剤を通過させるための第1開口と、前記搬送部材の回転軸線の方向と直交する直交方向において、前記第2室の内部と前記枠体の外部を連通する第2開口と、が備えられた枠体と、
空気が通過することを許容し、現像剤が通過することを規制するフィルタであって、前記第2開口を覆うように前記枠体に対して固定されたフィルタと、
前記枠体に回転可能に組み付けられた現像剤担持体と、
を有する第1のユニットと、
像担持体を有する第2のユニットと、
を備え、
前記搬送部材の変形が解放されることで、現像剤が前記第1開口を介して前記第1室から前記第2室に搬送されるように、前記搬送部材は変形可能であり、
前記枠体は、前記第1のユニットが前記装置本体に装着された状態において、前記フィルタが前記装置本体に対して変位するように第1の位置と第2の位置との間で前記装置本体に対して変位可能であり、
前記現像剤担持体と前記像担持体とが当接離間可能に、前記第1のユニットと前記第2のユニットとの相対位置を変化可能に構成されていることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
上記ユニットまたは上記のプロセスカートリッジと、
前記フィルタが前記装置本体に対して変位するように、前記枠体を前記装置本体に対して変位させる加圧部と、
を備えることを特徴とする。
本発明は、電子写真画像形成装置のうち、現像ユニット、感光体ユニット(クリーニングユニットと称される場合もある。)、プロセスカートリッジなどが装置本体に対して着脱可能な構成となっているものが対象となる。ここで、電子写真画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」ともいう)とは、電子写真画像形成方式を用いて記録材(記録媒体)に画像を形成するものである。画像形成装置の例としては、例えば、複写機、プリンタ(レーザビームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置、ワードプロセッサ、及び、これらの複合機(マルチファンクションプリンタ)などが含まれる。また、装置本体とは、画像形成装置において上記ユニットやカートリッジなどを除いた構成部分のことを指す。
図1~図3を参照して、本発明の実施例に係る電子写真画像形成装置(画像形成装置)について、本実施例の構成を説明する。図1は、プロセスカートリッジ7の概略断面図である。図2は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。図3は、画像形成装置100の装置本体にプロセスカートリッジ7が装着されている様子を示す斜視図である。画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。本実施例では、第1~第4の画像形成部の構成及び動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、Y、M、C、Kは省略して、総括的に説明する。
め部材などの装着手段を介して、画像形成装置100の装置本体に着脱可能となっている。そして、本実施例では、プロセスカートリッジ7は、図3矢印Gで示すように、感光ドラム1の軸線方向に沿って、画像形成装置100の装置本体に対して着脱可能である。また、各色用のプロセスカートリッジ7は全て同一形状を有しており、各色用のプロセスカートリッジ7内には、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーT(TY、TM、TC、TK)が収納されている。
図1を用いて、本実施例のプロセスカートリッジ7の全体構成について説明する。現像ユニット4は、現像ユニット4内の各種要素を支持する現像枠体18を有する。現像ユニット4には、感光ドラム1と接触して図1の矢印D方向(反時計周りの方向)に回転する現像剤担持体としての現像ローラ22が設けられている。現像ローラ22は、その長手方向(回転軸線方向)の両端部において、軸受を介して回転可能に現像枠体18に支持されている。また、現像枠体18は、現像剤収容部として、現像剤収納室(以下、トナー収納室)(第1室)18aと、現像室(第2室)18bと、現像剤供給開口(第1開口)(以下、トナー供給開口)18cを有する。現像室18bには、現像ローラ22が配設されている。現像剤供給開口18cは、トナー収納室18aと現像室18bとを連通する。現像剤供給開口18cは、トナー収納室18aと現像室18bとを仕切る仕切部(図1の仕切部18m)に形成されている。本実施例では、現像室18bはトナー収納室18aの上方に位置する。現像室18bには、現像ローラ22に接触して矢印E方向に回転する供給部材としてのトナー供給ローラ20と現像ローラ22のトナー層を規制するための現像剤規制部材としての現像ブレード21が配置されている。ここで、図1に示すように、現像ブレード21は、現像ローラ22の表面に当接している。
図1に示すように、現像ローラ22とトナー供給ローラ20は、互いの接触部において、現像ローラ22の表面と、トナー供給ローラ20の表面が、同じ方向に向かうように回転する。言い換えると、現像ローラ22の回転軸線またはトナー供給ローラ20の回転軸線に沿った方向で見たときに、現像ローラ22の回転方向と、トナー供給ローラ20の回転方向は逆である。
また、現像枠体18のトナー収納室18aには、収納されたトナーTを撹拌するとともに、該トナーをトナー供給開口18cを介して現像室18bに流入させてトナー供給ローラ20へ搬送するための撹拌部材(搬送部材)23が設けられている。撹拌部材23は、現像ローラ22の回転軸線方向に平行な回転軸23aと、一端が回転軸23aに取り付けられ、トナーを撹拌搬送する、可撓性シート状部材である撹拌シート23bを有する。すなわち、撹拌部材23および撹拌シート23bの回転軸線の方向は、現像ローラ22の回転軸線の方向と平行であり、回転軸23aの中心が、撹拌部材23および撹拌シート23bの回転軸線である。
5に回転可能に取り付けられている。帯電ローラ軸受15は、付勢手段としての帯電ローラ加圧バネ16により帯電ローラ2を感光ドラム1に向かって押し付けるように付勢される。クリーニングブレード6は、一次転写後に感光ドラム1の表面に残った転写残トナー(廃トナー)を除去するための弾性部材6aと、弾性部材を支持するための支持部材6bとが一体に形成されている。クリーニングブレード6によって感光ドラム1の表面から除去された廃トナーは、クリーニングブレード6とクリーニング枠体14により形成される空間を重力方向に落下し、廃トナー収容部14a内に収容される。
図1、図4を参照して、現像室18bの構成について説明する。図4(a)は、本実施例における現像ユニット4の模式的斜視図である。図4(b)は、図4(a)の状態から軸受ユニット26、現像ローラ22を取り外した状態における現像ユニット4の斜視図である。図4(c)は、図4(b)の状態から弾性シート24、現像ブレード21、端部シール部材25を取り外した状態における現像ユニット4の斜視図である。図4(d)は、図4(b)の状態における現像ユニット4の模式的断面図である。
ここで、図4(c)に示すように、現像ローラ22の回転軸線方向の現像開口18dの長さは、現像ローラ22の回転軸線方向と直交する方向の現像開口18dの長さよりも長い。すなわち、現像開口18dの長手方向は、現像ローラ22の回転軸線方向と同じである。現像開口18dの短手方向は、現像ローラ22の回転軸線方向と直交する方向と同じである。また、上縁部18hと下縁部18jは、現像開口18dの長手方向に沿って延びる縁部である。両縁部18kは、現像開口18dの長手方向の端部に相当する。両縁部18kは、現像開口18dの短手方向に沿って伸びる縁部である。
図1、図5を参照して、トナー収納室18a内のトナーを現像室18bへ搬送する構成について説明する。図5は、プロセスカートリッジ7の概略断面図である。
搬送部としての撹拌シート23bは、トナー収納室18aの内壁面に当接して、撹拌シ
ート23bが撓んだ状態で現像剤搬送部材としての撹拌部材23が100rpmで回転する。トナー収納室18aには、撹拌シート23bが撓み状態から解放される解放位置18eを有している。撹拌シート23bは解放位置18eを通過するときに、撹拌シート23bが撓み状態から解放される力によって撹拌シート23b上に乗ったトナーを跳ね上げ、トナー供給開口18cを介して現像室18b内のトナー供給ローラ20へ搬送する。すなわち、撹拌シート23bは変形可能であり、その変形が解放されることにより、トナーを搬送する。
ここで、撹拌部材23が1周する間の撹拌シート23b及びトナーの状態を、図5を用いて説明する。
このとき、回転軸23aから撹拌シート23b先端部までの長さW0が、撹拌軸23a
からトナー供給開口18cの下端部までの長さW2に対して、W0>W2となるように設定される。そのため、撹拌シートは仕切り壁18mのうち、トナー供給開口18cが設けられる部分に衝突する。
本実施例においては、脱気開口(第2開口)18gとフィルタ部材(以下フィルタ)27を設けることで、現像室18b内の圧力上昇によるトナーの漏出を効果的に抑制する。上述したように、本実施例では、攪拌部材23が100rpmで回転する(1分間に100回転する)構成としているが、これはプロセス速度の高速化の要請を受けてのものである(従来は約75rpm)。本実施例のように従来よりも攪拌速度が速い構成では、攪拌部材23の回転によって枠体18内の圧力が上昇しやすく、内圧が高いとトナーが飛散しやすくなり、上述したようなトナー漏れの発生等が懸念される。したがって、脱気開口18gとフィルタ27を設けて圧力上昇の抑制を図る必要がある。このような圧力上昇抑制のための機構は、攪拌部材23の回転数が80rpm以上の構成において必要になることが知見として得られている。脱気開口18gと、フィルタ27について、図1と図6を用いて説明する。図6(a)は、プロセスカートリッジ7の斜視図、図6(b)は、フィルタ27を取り外した状態におけるプロセスカートリッジ7の斜視図である。
ここで、図4及び図6(a)に示すように、本実施例では脱気開口18gが2か所に設けられている。このとき、現像開口18dの長手方向において、脱気開口18gは、現像開口18dの中央には配置されていない。すなわち、長手方向において、個々の脱気開口18gはそれぞれ現像開口18dの中心の位置に対して、ずれた位置に配置されている。言い換えると、現像開口18dの長手方向において、現像開口18dの中央の位置と、脱気開口18gの接続壁18nの位置が、重なっている。
現像開口18dに最も近い壁面である接続壁18nに脱気開口18gを設けることで、
現像開口18dの近傍で、圧力を効果的に下げることができる。さらに、長手方向の中央部において、現像枠体18(特に接続壁18n)の剛性を高くすることができる。
さらに、図4および図5に示すように、脱気開口18gの周囲には、凸部18pを設けている。これにより、脱気開口18gの周囲において、現像枠体18の剛性を高くすることができる。本実施例においては、凸部18pは、脱気開口18gの長手方向と短手方向に沿って延長されている。そして、それぞれの凸部18pは、脱気開口18gの両側に設けられている。なお、凸部18gは、開口18cの長手中央において、脱気開口18gの間を横切るように、短手方向に延長される部分を備えていてもよい。
さらに、図1に示すように、回転軸23cと直交する方向において、脱気開口18gの一端と、開口18cの一端を結ぶ線を第1線L1とする。さらに、脱気開口18gの他端と開口198cの他端を結ぶ線を第2線L2とする。このとき、第1線L1と第2線L2の間の領域は、開口18cを通過した空気が、脱気開口18gに到達する経路のうち、最も短い経路を含んだ領域と言える。図1に示した構成では、供給ローラ20の少なくとも一部が、第1線L1と第2線L2の間の領域の外に位置するように配置した。こうすることで、第1線L1と第2線L2の間の領域が、供給ローラ20によって狭められることを低減できる。なお、脱気開口18gが複数設けられる構成においては、すべての脱気開口18gが上記の配置である必要はない。すなわち、一部の脱気開口18gと供給ローラ20が、上記の配置関係となっていても良い。
さらに、脱気開口18gが設けられる壁面は、一方の面が現像室18bの内壁を形成し、他方の面が現像枠体18の外壁の一部を形成する壁面である。図1に示すように、このような壁面のうち、最も広い壁面に脱気開口18gを設けることで、脱気開口18gの大きさをより大きくできる。
て取り付けられる。フィルタ27の現像枠体18への固定方法は溶着に限らず、例えば両面テープや、接着剤などで固定してもよい。また、フィルタ27は、現像ユニット4内側から固定されてもよい。さらに、フィルタ27は現像ユニットにインサート成形されるなど、現像枠体18と一体になって構成されていてもよい。フィルタ27は、空気が通過でき、かつ脱気開口18gからのトナーの漏出を防ぐ固定方法であればよい。
図8(a)に示すように、現像開口18dの長手方向中央を境にした一方の領域と他方の領域のそれぞれの領域において、それぞれ単一の脱気開口18gを形成する(各脱気開口18gがそれぞれ各領域の略全域にわたって開口する)構成としてよい。なお、脱気開口18gの形状は、図示のような矩形に限られず、角の丸い形状や楕円形等の種々の形状を採用し得る。
また、図8(b)に示すように、上記一方の領域及び他方の領域のそれぞれにおいて、複数の脱気開口18gが長手方向に並んで開口する構成(図8(a)の各脱気開口18gを長手方向に分割した構成)としてもよい。各領域に形成される脱気開口18gの数は、図8(b)に図示した構成に限られず、例えば各2つでもよいし、各3つ以上でもよい。また、各脱気開口18gの形状・大きさも、図8(b)に図示したようにそれぞれ同じ形状・大きさとしてもよいし、個々に異なる形状・大きさとしてもよい。ここで、個々の脱気開口18gにおいて、長手方向(攪拌シート23bの回転軸線方向)における長さが、長手方向と直交する短手方向(現像ユニット4の短手方向)における長さよりも短くてもよい。すなわち、各領域における個々の脱気開口18gの長手方向の長さを足した全体の長さが、個々の脱気開口18gの短手方向の長さよりも長ければよい。
さらに、図8(c)に示すように、各領域において、現像開口18dの短手方向に複数の脱気開口18gが並んで開口する構成としてもよい。短手方向に並べる脱気開口18gの数は、図8(c)に図示した構成に限られず、3つ以上でもよい。また、短手方向における各行の脱気開口18gの数や形状・大きさ、配置も、図8(c)に図示したように、それぞれ異なる数、異なる形状・大きさ、互い違いの配置とする構成に限られない。すなわち、同じ数、同じ形状・大きさ、各行揃えた配置の、網の目のような配置構成としてもよい。
画像形成時には、まず、感光ドラム1は、図示矢印A方向にφ30の真円形状で、300rpmで回転している。そして、感光ドラム1の表面が帯電ローラ2によって一様に帯電される。帯電ローラ2は、φ20の導電性ゴムローラで、ローラ部を感光ドラム1に加圧接触することで従動回転し、帯電ローラ2の芯金には、帯電工程として、感光ドラム1に対して所定の直流電圧が印加されている。これにより感光ドラム1の表面には、一様な暗部電位(Vd)が形成される。
次に、感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像ユニット4によって現像ローラ22まで搬送供給されたトナーと接触現像し、トナー像となる。ここで、現像ローラ22に対してVdc=-300Vを印加することにより、明部電位との電位差ΔV=200Vを形成し、感光ドラムと従動方向に周速差150%で回転してトナー像を形成する。
凝集度(%)=(100メッシュふるい上の残試料質量/5g)×100+(200メッシュふるい上の残試料質量/5g)×60+(390メッシュふるい上の残試料質量/5g)×20
みを用いて、単色又はマルチカラーの画像を形成することもできるようになっている。
図7を参照して、本実施例の特徴について具体的に説明する。図7(a)は、画像形成(現像当接)時のフィルタ位置の拡大模式図、図7(b)は非画像形成(現像離間)時のフィルタ位置の拡大模式図である。プロセスカートリッジ7は、現像ローラ22と感光ドラム1とが当接離間可能に、第1のユニットとしての現像ユニット4と第2のユニットとしての感光体ユニット13との相対位置を変化可能に構成されている。現像ユニット4(現像枠体18)は、画像形成装置100に設けられた現像当接離間機構の加圧部80による被加圧部18iに対する加圧の有無によって、現像当接離間支点17を支点として回転して位置(感光体ユニット13に対する角度)を変化させる。これにより、現像ユニット4が感光体ユニット13に対して、感光ドラム1と現像ローラ22とが当接する当接状態(当接位置および第2の位置に相当する)と、当接しない離間状態(離間位置および第1の位置に相当する)と、のいずれかを取る。これにより、感光ドラム1と現像ローラ22の現像離間が可能となっている。このように、現像ユニット4は当接位置と離間位置との間を移動可能(装置本体に対して変位可能)である。なお、現像枠体18の第2の位置は、現像ローラ22と感光ドラム1が隙間をあけて近接した位置でもよい。すなわち、本実施例の現像ユニット4は、現像枠体18の第1の位置における現像ローラ22と感光ドラム1の間の距離が、現像枠体18の第2の位置における現像ローラ22と感光ドラム1の間の距離よりも長いように構成される。
上述したように、フィルタ27は、当接状態と離間状態で、水平面と露出面の間の角度が変化する。そして、本実施例では離間状態における水平面と露出面の間の角度は、当接状態における水平面と露出面の間の角度よりも小さい。
面凹凸の凹みに徐々にトナーが溜まってしまう。すなわち、フィルタ27において現像枠体18の内部に露出された露出面にトナーが付着する。この際にフィルタ27に無数に空いているフィルタ穴27aを塞いでしまい、脱気能力が大幅に低下する。特に、現像当接状態では、撹拌部材23が矢印F方向に回転すると、撹拌シート23bの移動によって、壁面に脱気開口18g及びフィルタ27が配置されている現像室18bのトナー供給開口18cに向けて空気が送り込まれる構成である。このような構成のため、フィルタ27の表面凹凸へトナーが溜りやすい。一方、現像離間状態では図7(b)に示す位置となり、凹みに溜まっていたトナーが重力によって鉛直方向にトナーが落下しやすくなる。その結果、フィルタ穴27aまわりのトナーがいなくなることで、十分に脱気することができる。そうすることで、脱気能力の低下を抑制し、現像室18bの圧力上昇を抑えることができ、トナーの漏出を抑えることができる。
本実施例におけるトナー漏出抑制の効果を確認するために、以下の実験を行った。
1.現像離間量とフィルタの角度の適正値
<検証内容>
トナー漏出を抑制するために現像ユニットの位置、さらにはフィルタ部材の位置(鉛直方向に対する角度)について、現像離間量を変えながら、本実施例と比較例1~3を用いて検証した。具体的には、比較例1は現像離間なし、比較例2・比較例3・本実施例の順に現像離間量が5mmずつ大きくしていった。なお、比較例1・比較例2・比較例3について、上記以外のプロセスカートリッジの構成および画像形成装置の全体構成は、本実施例と同様である。
また、トナーの漏出を防止できるかどうかを評価するために、トナーの凝集度が小さくなり、フィルタに目詰まりしやすい高温高湿条件の環境下(温度30℃、湿度80%)に
て連続印字耐久試験を60K枚行った。この連続印字耐久では、画像比率1%の横線を記録画像に印字し、トナーを400g充填している。10K枚毎に現像剤規制部材上に溜まった漏出トナーの有無を目視にて確認した。
次に、比較例2について述べる。比較例2では40K枚で少量のトナー漏出を確認し、50kにて激しくトナー漏出が発生してしまった。比較例1に対して10K分良化した。これは、現像離間時に現像離間量を5mmとしたことで、比較例1と比べフィルタ部材の角度が10°分水平に近くなることで、フィルタの凹みに溜まったトナーが落下し、脱気能力の低下を抑制したためと思われる。しかしながら、目標の60kには未達であった。
続いて、比較例3について述べる。比較例3では50K枚で少量のトナー漏出を確認し、60kにて激しくトナー漏出が発生してしまった。比較例2と同様に現像離間量が増えたことによって、フィルタ部材がよりフラットになり、フィルタの凹みに溜まったトナーが落下し、脱気能力の低下を抑制したためと思われる。しかしながらこの構成においても、目標の60kには未達であった。
そして、本実施例について述べる。本実施例では60K枚まで、トナーの漏出は発生しなかった。フィルタ部材が水平になり、フィルタの凹みに溜まったトナーが落下し、脱気能力の低下を抑制したためと思われる。
<検証内容>
次に、現像離間を行うタイミングについて、トナー漏出が発生しないための実施枚数について確認した。比較例4では現像離間のタイミングを750枚毎、比較例5では現像離間のタイミングを1000枚毎に強制的に実行する。なお、比較例4および比較例5について、上記以外のプロセスカートリッジの構成および画像形成装置の全体構成は、本実施例と同様である。
次に、比較例5について述べる。比較例5では現像離間のタイミングを750枚毎に実行しているが、10K枚時点で少量のトナー漏出が発生した。そして20K時点では激しくトナー漏出が発生していた。750枚毎の現接離間でもトナーの目詰まりを抑制するには足りないことが分かった。
続いて、本実施例について述べる。本実施例では60K枚までトナー漏出は発生しなかった。この結果から、現像離間のタイミングは最低でも500枚に1度実行する必要があることがわかった。
Claims (40)
- 画像形成装置の装置本体に着脱可能に構成されたユニットであって、
現像剤を搬送する搬送部材と、
現像剤を収納する枠体であって、
前記搬送部材を収納する第1室と、
第2室と、
前記第1室と前記第2室を連通し、前記第1室から前記第2室に搬送される現像剤を通過させるための第1開口と、
前記搬送部材の回転軸線の方向と直交する直交方向において、前記第2室の内部と前記枠体の外部を連通する第2開口と、
が備えられた枠体と、
空気が通過することを許容し、現像剤が通過することを規制するフィルタであって、前記第2開口を覆うように前記枠体に対して固定されたフィルタと、
を有し、
前記搬送部材の変形が解放されることで、現像剤が前記第1開口を介して前記第1室から前記第2室に搬送されるように、前記搬送部材は変形可能であり、
前記枠体は、前記ユニットが前記装置本体に装着された状態において、前記フィルタが前記装置本体に対して変位するように第1の位置と第2の位置との間で前記装置本体に対して変位可能であり、
前記フィルタは、前記第2室の内部に露出された露出面を備え、かつ前記第1の位置における前記露出面と水平面の間の角度が、前記第2の位置における前記露出面と前記水平面の間の角度よりも小さくなるように配置されることを特徴とするユニット。 - 前記搬送部材は、80rpm以上の速度で回転可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のユニット。
- 画像形成装置の装置本体に着脱可能に構成されたユニットであって、
現像剤を搬送する搬送部材と、
現像剤を収納する枠体であって、
前記搬送部材を収納する第1室と、
第2室と、
前記第1室と前記第2室を連通し、前記第1室から前記第2室に搬送される現像剤を通過させるための第1開口と、
前記搬送部材の回転軸線の方向と直交する直交方向において、前記第2室の内部と前記枠体の外部を連通する第2開口と、
が備えられた枠体と、
空気が通過することを許容し、現像剤が通過することを規制するフィルタであって、前記第2開口を覆うように前記枠体に対して固定されたフィルタと、
を有し、
前記搬送部材の変形が解放されることで、現像剤が前記第1開口を介して前記第1室から前記第2室に搬送されるように、前記搬送部材は変形可能であり、
前記枠体は、前記ユニットが前記装置本体に装着された状態において、前記フィルタが前記装置本体に対して変位するように第1の位置と第2の位置との間で前記装置本体に対して変位可能であり、
前記搬送部材は、80rpm以上の速度で回転可能に構成されていることを特徴とするユニット。 - 前記枠体に回転可能に組み付けられた現像剤担持体を有し、
前記枠体の前記変位によって、前記現像剤担持体が像担持体に対して変位することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のユニット。 - 前記枠体は、前記第1の位置における前記現像剤担持体と前記像担持体の間の距離が、前記第2の位置における前記現像剤担持体と前記像担持体の間の距離よりも長くなるように変位すること特徴とする請求項4に記載のユニット。
- 前記枠体は、前記像担持体を支持する第2の枠体との間に設けられた付勢部材から、前記枠体を前記現像剤担持体が前記像担持体から離間した離間位置から前記現像剤担持体が前記像担持体と当接する当接位置へ変位させるように作用する付勢力を受けていることを特徴とする請求項4または5に記載のユニット。
- 前記枠体が前記変位した際、前記フィルタが変位する量が、前記現像剤担持体が変位する量よりも大きいことを特徴とする請求項4~6のいずれか1項に記載のユニット。
- 前記枠体の前記変位は、回転変位であり、
前記フィルタは、前記フィルタと前記回転変位の中心との間の距離が、前記現像剤担持体と前記中心との間の距離よりも長くなるように配置されることを特徴とする請求項4~7のいずれか1項に記載のユニット。 - 前記現像剤担持体が前記第2室に配置されていることを特徴とする請求項4~8のいずれか1項に記載のユニット。
- 前記枠体は、前記現像剤担持体の一部を前記枠体の外部に露出させる第3開口を有し、前記第2開口は、前記第2室における現像剤の搬送経路において前記第3開口よりも上流側に位置していることを特徴とする請求項9に記載のユニット。
- 前記第2開口は、前記第1開口、前記現像剤担持体、前記第3開口よりも上方に位置していることを特徴とする請求項10に記載のユニット。
- 前記第3開口の長手方向の両縁部に配置される端部シールと、前記枠体に固定され、前
記端部シールの間において、前記現像剤担持体に接触する封止シートと、を含むことを特徴とする請求項10または11に記載のユニット。 - 前記枠体は、前記封止シートが固定される被固定部と、前記被固定部に接続される接続壁であって、前記封止シートが伸びる方向と交差する方向に延びる接続壁と、を備え、
前記第2開口は、前記接続壁に備えられることを特徴とする請求項12に記載のユニット。 - 前記枠体に、複数の前記第2開口が備えられ、
前記長手方向において、前記第2開口は、前記第3開口の中心の位置に対して、ずれた位置に配置されることを特徴とする請求項13に記載のユニット。 - 前記回転軸線の方向において、前記第2開口は、前記現像剤担持体の一方の端部側から他方の端部側まで延在するように設けられていることを特徴とする請求項8~14のいずれか1項に記載のユニット。
- 前記第2室において前記枠体に回転可能に組み付けられ、前記現像剤担持体と接触することにより現像剤を前記現像剤担持体に供給する供給部材をさらに有することを特徴とする請求項8~15のいずれか1項に記載のユニット。
- 前記直交方向において、前記第1開口の一端と前記第2開口の一端とを結ぶ第1線と、前記第1開口の他端と前記第2開口の他端とを結ぶ第2線と、を引いた場合に、前記供給部材の少なくとも一部が、前記第1線と前記第2線の間の領域の外に位置することを特徴とする請求項16に記載のユニット。
- 前記直交方向において、変形していない状態の前記搬送部材の先端と前記回転軸線との間の距離は、前記第1開口と前記回転軸線との間の最短距離よりも大きいことを特徴とする請求項8~17のいずれか1項に記載のユニット。
- 前記第2室は、前記第1室よりも上方に位置することを特徴とする請求項8~18のいずれか1項に記載のユニット。
- 前記枠体が前記第1の位置にあるとき、前記現像剤担持体が前記像担持体から離間することを特徴とする請求項4~19のいずれか1項に記載のユニット。
- 画像形成装置の装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
現像剤を搬送する搬送部材と、
現像剤を収納する枠体であって、前記搬送部材を収納する第1室と、第2室と、前記第1室と前記第2室を連通し、前記第1室から前記第2室に搬送される現像剤を通過させるための第1開口と、前記搬送部材の回転軸線の方向と直交する直交方向において、前記第2室の内部と前記枠体の外部を連通する第2開口と、が備えられた枠体と、
空気が通過することを許容し、現像剤が通過することを規制するフィルタであって、前記第2開口を覆うように前記枠体に対して固定されたフィルタと、
前記枠体に回転可能に組み付けられた現像剤担持体と、
を有する第1のユニットと、
像担持体を有する第2のユニットと、
を備え、
前記搬送部材の変形が解放されることで、現像剤が前記第1開口を介して前記第1室から前記第2室に搬送されるように、前記搬送部材は変形可能であり、
前記枠体は、前記第1のユニットが前記装置本体に装着された状態において、前記フィ
ルタが前記装置本体に対して変位するように第1の位置と第2の位置との間で前記装置本体に対して変位可能であり、
前記現像剤担持体と前記像担持体とが当接離間可能に、前記第1のユニットと前記第2のユニットとの相対位置を変化可能に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 前記フィルタは、前記第2室の内部に露出された露出面を備え、かつ前記第1の位置における前記露出面と水平面の間の角度が、前記第2の位置における前記露出面と前記水平面の間の角度よりも小さくなるように配置されることを特徴とする請求項21に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記搬送部材は、80rpm以上の速度で回転可能に構成されていることを特徴とする請求項21または22に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記枠体は、前記第1の位置における前記現像剤担持体と前記像担持体の間の距離が、前記第2の位置における前記現像剤担持体と前記像担持体の間の距離よりも長くなるように変位すること特徴とする請求項21~23のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記枠体は、前記像担持体を支持する第2の枠体との間に設けられた付勢部材から、前記枠体を前記現像剤担持体が前記像担持体から離間した離間位置から前記現像剤担持体が前記像担持体と当接する当接位置へ変位させるように作用する付勢力を受けていることを特徴とする請求項21~24に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記枠体が前記変位した際、前記フィルタが変位する量が、前記現像剤担持体が変位する量よりも大きいことを特徴とする請求項21~25のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記枠体の前記変位は、回転変位であり、
前記フィルタは、前記フィルタと前記回転変位の中心との間の距離が、前記現像剤担持体と前記中心との間の距離よりも長くなるように配置されることを特徴とする請求項21~26のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。 - 前記現像剤担持体が前記第2室に配置されていることを特徴とする請求項21~27のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記枠体は、前記現像剤担持体の一部を前記枠体の外部に露出させる第3開口を有し、前記第2開口は、前記第2室における現像剤の搬送経路において前記第3開口よりも上流側に位置していることを特徴とする請求項28に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記第2開口は、前記第1開口、前記現像剤担持体、前記第3開口よりも上方に位置していることを特徴とする請求項29に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記第3開口の長手方向の両縁部に配置される端部シールと、前記枠体に固定され、前記端部シールの間において、前記現像剤担持体に接触する封止シートと、を含むことを特徴とする請求項29または30に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記枠体は、前記封止シートが固定される被固定部と、前記被固定部に接続される接続壁であって、前記封止シートが伸びる方向と交差する方向に延びる接続壁と、を備え、
前記第2開口は、前記接続壁に備えられることを特徴とする請求項31に記載のプロセス
カートリッジ。 - 前記枠体に、複数の前記第2開口が備えられ、
前記長手方向において、前記第2開口は、前記第3開口の中心の位置に対して、ずれた位置に配置されることを特徴とする請求項32に記載のプロセスカートリッジ。 - 前記回転軸線の方向において、前記第2開口は、前記現像剤担持体の一方の端部側から他方の端部側まで延在するように設けられていることを特徴とする請求項21~33のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記第2室において前記枠体に回転可能に組み付けられ、前記現像剤担持体と接触することにより現像剤を前記現像剤担持体に供給する供給部材をさらに有することを特徴とする請求項21~34のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記直交方向において、前記第1開口の一端と前記第2開口の一端とを結ぶ第1線と、前記第1開口の他端と前記第2開口の他端とを結ぶ第2線と、を引いた場合に、前記供給部材の少なくとも一部が、前記第1線と前記第2線の間の領域の外に位置することを特徴とする請求項35に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記直交方向において、変形していない状態の前記搬送部材の先端と前記回転軸線との間の距離は、前記第1開口と前記回転軸線との間の最短距離よりも大きいことを特徴とする請求項21~36のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記第2室は、前記第1室よりも上方に位置することを特徴とする請求項21~37のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記枠体が前記第1の位置にあるとき、前記現像剤担持体が前記像担持体から離間することを特徴とする請求項21~38のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
- 請求項1~20のいずれか1項に記載のユニットまたは請求項21~39のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジと、
前記フィルタが前記装置本体に対して変位するように、前記枠体を前記装置本体に対して変位させる加圧部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
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