JP7008036B2 - セラミド微粒子分散物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミド微粒子分散物及びその製造方法に関する。
肌に潤いを与える保湿成分としてセラミドを化粧料に配合することが知られている。かかる化粧料には、セラミド微粒子分散物を用いて調製されるものがある。そして、そのセラミド微粒子分散物の製造方法として、例えば、特許文献1及び2には、セラミドを含有する油性成分と水性成分とをそれぞれ流動させると共にそれらを合流させた後、その合流させた流体を細孔に流通させる方法が開示されている。特許文献3には、セラミド及びコレステロールを含有する油性成分を水性成分に添加した後、それを超音波ホモジナイザーを用いて混合することにより予備分散物を調製し、その予備分散物に対して更に高圧乳化処理を行う方法が開示されている。
また、特許文献4には、分散安定性に優れたセラミド分散組成物の製造方法として、セラミド1.35g及びフィトステロール0.5gを80gの水溶性有機溶媒のエタノールに溶解させた油相を調整し、その油相と、それに対する体積倍率が7倍の水とをマイクロミキサーを用いて混合する方法が開示されている。特許文献5には、セラミド2.0部、ポリグリセリン脂肪酸エステル2.5部、及びコレステロール2.0部を76.0部の水溶性有機溶媒のエタノールに溶解させた油相を調整し、その油相と、それに対する質量倍率が7倍の水とをマイクロミキサーを用いて混合する方法が開示されている。
さらに、特許文献6には、セラミドを非結晶化させてリポソームに内包させたリポソーム組成物の製造方法として、セラミド、デキストリン脂肪酸エステル、リン脂質、コレステロール及びジプロピレングリコールを精製水に添加して撹拌混合したものに高圧処理を行う方法が開示されている。
特開2008-37842号公報 特開2015-24404号公報 特開2015-174840号公報 特開2013-224314号公報 WO2009/145299 特開2014-208626号公報
本発明は、セラミド及びステロール類を含有する液体の第1混合物と水を含有する液体の第2混合物とをそれぞれ流動させると共にそれらを合流させる合流ステップと、前記合流ステップで前記第1及び第2混合物を合流させた流体を孔径が0.03mm以上20mm以下の細孔に流通させる細孔流通ステップとを備えたセラミド微粒子分散物の製造方法であって、前記第1混合物における水溶性有機溶媒の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が0以上30以下である。
本発明は、セラミド微粒子を含むセラミド微粒子分散物であって、前記セラミド微粒子の45℃以上80℃以下の温度範囲における融解熱量が0.30J/g以下である。
マイクロミキサーシステムの構成を示す図である。 第1の構成のマイクロミキサーにおける要部の部分縦断面図である。 図2AにおけるIIB-IIB断面図である。 第2の構成のマイクロミキサーにおける要部の部分縦断面図である。 セラミド微粒子分散物におけるコレステロール含有量とセラミド微粒子の平均粒子径との関係を示すグラフである。 セラミド微粒子分散物におけるコレステロール含有量とセラミド微粒子の融解熱量との関係を示すグラフである。 第2混合物の温度とセラミド微粒子の平均粒子径との関係を示すグラフである。 第2混合物の温度とセラミド微粒子の融解熱量との関係を示すグラフである。 細孔の孔径とセラミド微粒子の平均粒子径との関係を示すグラフである。 細孔の孔径とセラミド微粒子の融解熱量との関係を示すグラフである。 セラミド微粒子分散物における界面活性剤Bの含有量とセラミド微粒子の平均粒子径との関係を示すグラフである。 セラミド微粒子分散物における界面活性剤Bの含有量とセラミド微粒子の融解熱量との関係を示すグラフである。
以下、実施形態について詳細に説明する。
実施形態に係るセラミド微粒子分散物の製造方法は、成分調整ステップと合流ステップと細孔流通ステップとを備える。具体的には、実施形態に係る分散物の製造方法では、成分調製ステップにおいて、セラミド及びステロール類を含有し且つ水溶性有機溶媒の含有量のセラミドの含有量に対する質量比が0以上30以下である液体の第1混合物と水を含有する液体の第2混合物とを調製した後、合流ステップにおいて、成分調製ステップで調製した液体の第1混合物と液体の第2混合物とをそれぞれ流動させると共にそれらを合流させ、細孔流通ステップにおいて、合流ステップで第1及び第2混合物を合流させた流体を孔径が0.03mm以上20mm以下の細孔に流通させる。
実施形態に係るセラミド微粒子分散物の製造方法によれば、セラミド及びステロール類を含有し且つ水溶性有機溶媒の含有量のセラミドの含有量に対する質量比が0以上30以下である液体の第1混合物と水を含有する液体の第2混合物とをそれぞれ流動させると共にそれらを合流させ、そして、それらの第1及び第2混合物を合流させた流体を孔径が0.03mm以上20mm以下の細孔に流通させることにより、セラミドの結晶性が低いセラミド微粒子分散物を得ることができる。これは、第1及び第2混合物を合流させた流体を細孔に流通させたとき、第1混合物がセラミド微粒子を形成する際に、セラミド分子間にステロール類の分子が存在することとなってセラミドの結晶化を阻害するためであると考えられる。ここで、本出願における「セラミド微粒子」とは、第2混合物に分散したセラミドを含有する第1混合物の粒子を意味する。
この実施形態に係る製造方法によって得られるセラミド微粒子分散物は、セラミドの結晶性が低く、従って、これを例えば化粧料に使用することができる。その場合、セラミドの結晶崩壊に要する時間が短い或いは不要であるので、化粧料を肌に塗布したとき、セラミドが即時的に肌に浸透することを期待することができる。
(成分調整ステップ)
<第1混合物>
第1混合物は、固体脂であるセラミド及びステロール類を含有する。ここで、「固体脂」とは、25℃において固体である油剤をいう。なお、液体の第1混合物では、これらの固体脂は加温されて、又は、溶媒が加えられて液状化している。
本出願における「セラミド」は、融点35℃以上の固体のセラミド及びセラミド類似物質を含む。具体的には、セラミドとしては、例えば、糖セラミド、タイプI~タイプVIの天然セラミド、N-(ヘキサデシロキシヒドロキシプロピル)-N-ヒドロキシエチルヘキサデカンアミド、N-(2-ヒドロキシ-3-ヘキサデシロキシプロピル)-N-2-ヒドロキシエチルヘキサデカナミド、N-(2-ヒドロキシ-3-ヘキサデシロキシプロピル)-N-2-ヒドロキシエチルデカナミド、N-(テトラデシロキシヒドロキシプロピル-N-ヒドロキシエチルデカナミドなどのセラミドの脂肪族アミド誘導体等が挙げられる。セラミドは、これらのうちの1種又は2種以上を用いることが好ましい。
第1混合物におけるセラミドの含有量は、セラミド微粒子分散物におけるセラミド含有量を高める観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、より更に好ましくは10質量%以上であり、また、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは28質量%以下、更に好ましくは25質量%以下、より更に好ましくは22質量%以下である。第1混合物におけるセラミドの含有量は、好ましくは0.1質量%以上30質量%以下、より好ましくは1質量%以上28質量%以下、更に好ましくは5質量%以上25質量%以下、より更に好ましくは10質量%以上22質量%以下である。
製造するセラミド微粒子分散物におけるセラミドの含有量は、保湿成分であるセラミド含有量を高める観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。製造するセラミド微粒子分散物におけるセラミドの含有量は、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、より好ましくは0.3質量%以上5質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以上3質量%以下である。
ステロール類としては、例えば、コレステロール、フィトステロール、ジヒドロコレステロール、ステアリン酸コレステリル、ノナン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル等の他、これらの誘導体や類似体が挙げられる。ステロール類は、これらのうちの1種又は2種以上を用いることが好ましい。
第1混合物におけるステロール類の含有量は、セラミドの結晶性を低くする観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上であり、また、セラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。第1混合物におけるステロール類の含有量は、好ましくは0.5質量%以上30質量%以下、より好ましくは1質量%以上20質量%以下、更に好ましくは2質量%以上15質量%以下である。
製造するセラミド微粒子分散物におけるステロール類の含有量は、セラミドの結晶性を低くする観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、セラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以下である。製造するセラミド微粒子分散物におけるステロール類の含有量は、好ましくは0.1質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.2質量%以上3質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以上1.5質量%以下である。
第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、ステロール類の含有量は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、セラミドの含有量と同一又はセラミドの含有量よりも少ないことが好ましい。第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、ステロール類の含有量のセラミドの含有量に対する質量比(ステロール類の含有量/セラミドの含有量)は、セラミドの結晶性を低くする観点から、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.20以上、更に好ましくは0.30以上であり、また、セラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは5.0以下、より好ましくは3.0以下、更に好ましくは1.5以下である。第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、ステロール類の含有量のセラミドの含有量に対する質量比(ステロール類の含有量/セラミドの含有量)は、好ましくは0.1以上5.0以下、より好ましくは0.20以上3.0以下、更に好ましくは0.30以上1.5以下である。
第1混合物は、セラミドの結晶性を低くすると共に良好な調製作業性を得る観点から、水溶性有機溶媒を含有することが好ましい。ここで、本出願における「水溶性有機溶媒」とは、25℃の水に対する溶解度が1質量%以上の有機溶媒をいう。かかる水溶性有機溶媒としては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどの低級アルコール;エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、グリセリン、1,2-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ヘキシレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、メチルグルセスなどの多価アルコール;酢酸メチル、酢酸エチルなどの脂肪族カルボン酸エステル等が挙げられる。水溶性有機溶媒は、これらのうちの1種又は2種以上を用いることが好ましい。
第1混合物が水溶性有機溶媒を含有する場合、その含有量は、良好な調製作業性を得る観点から、好ましくは0質量%超、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは65質量%以上であり、また、セラミドの結晶性を低くする観点から、好ましくは99質量%以下、より好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である。
第1混合物が水溶性有機溶媒を含有する場合、第1混合物における水溶性有機溶媒の含有量のセラミドの含有量に対する質量比(水溶性有機溶媒の含有量/セラミドの含有量)は、0超であって、良好な調製作業性を得る観点から、好ましくは1.0以上、より好ましくは2.0以上、更に好ましくは3.0以上、更に好ましくは4.0以上、更に好ましくは5.0以上であり、また、セラミドの結晶性を低くする観点から、好ましくは22以下、より好ましくは17以下、更に好ましくは12以下、更に好ましくは7.0以下である。
製造するセラミド微粒子分散物における水溶性有機溶媒の含有量は、良好な調製作業性を得る観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、また、セラミドの結晶性を低くする観点から、好ましくは40質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
製造するセラミド微粒子分散物における水溶性有機溶媒の含有量のセラミドの含有量に対する質量比(水溶性有機溶媒の含有量/セラミドの含有量)は、良好な調製作業性を得る観点から、好ましくは1.0以上、より好ましくは3.0以上、更に好ましくは5.0以上であり、また、セラミドの結晶性を低くする観点から、好ましくは30以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは17以下、更に好ましくは12以下、更に好ましくは7.0以下である。
第1混合物は界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、イオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤が挙げられる。
第1混合物は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、中和可能な官能基を有する界面活性剤を含有することが好ましい。ここで、本出願における「中和可能な官能基を有する界面活性剤」とは、未中和の状態ではイオン性をほとんど示さず且つ所定の中和剤と混合することにより、イオン性の塩を形成する界面活性剤をいう。以下、この中和可能な官能基を有する界面活性剤を「界面活性剤A」ともいう。
所定の中和剤と混合して例えばカチオン性の塩を形成する界面活性剤Aとしては、例えば、アミノ基及び疎水性基を有する界面活性剤Aが挙げられる。
疎水性基としては、例えば、飽和若しくは不飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基が挙げられる。炭化水素基に含まれる炭素数は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは8以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上であり、また、同様の観点から、好ましくは30以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは20以下、より更に好ましくは18以下である。炭化水素基に含まれる炭素数は、好ましくは8以上30以下、より好ましくは10以上22以下、更に好ましくは12以上20以下、より更に好ましくは12以上18以下である。具体的な炭化水素基としては、例えば、2-エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、イソオクタデシル基などのアルキル基;オレイル基などのアルケニル基等が挙げられる。セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点からは、これらのうちのヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、イソオクタデシル基が好ましく、オクタデシル基、イソオクタデシル基がより好ましい。界面活性剤Aは、これらのうちの1種又は2種以上の疎水性基を有することが好ましい。
アミノ基及び疎水性基を有する界面活性剤Aとしては、第一級アミン化合物、第二級アミン化合物、及び第三級アミン化合物が挙げられる。
第一級アミン化合物としては、例えば、長鎖アルキルアミン等が挙げられる。長鎖アルキルアミンの長鎖アルキル基の炭素数は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは8以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上であり、また、同様の観点から、好ましくは30以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは20以下、より更に好ましくは18以下である。長鎖アルキルアミンの長鎖アルキル基の炭素数は、好ましくは8以上30以下、より好ましくは10以上22以下、更に好ましくは12以上20以下、より更に好ましくは12以上18以下である。なお、以下に記載の長鎖の好ましい炭素数も同様である。
第二級アミン化合物としては、例えば、長鎖アルキルメチルアミン、長鎖アルキルエチルアミン、長鎖アルキルプロピルアミンなどの長鎖アルキル基と短鎖アルキル基とを有するジアルキルアミン;スフィンゴシン類(例えば、4D-ヒドロキシスフィンゴカニン、1-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-3-イソステアリルオキシ-2-プロパノール)等が挙げられる。短鎖アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基等の炭素数1以上4以下のアルキル基が挙げられる。なお、以下に記載の短鎖アルキル基の具体例も同様のものが挙げられる。
スフィンゴシン類としては、例えば、次の(i)~(iv)が挙げられる。
Figure 0007008036000001
第三級アミン化合物としては、例えば、長鎖アルキルジメチルアミン、長鎖アルキルジエチルアミン、長鎖アルキルジプロピルアミンなどの長鎖アルキル基と短鎖アルキル基とを有するトリアルキルアミン;ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミドなどの長鎖脂肪酸ジアルキルアミノエチルアミド及び長鎖脂肪酸ジアルキルアミノプロピルアミド;ヘキサデシロキシプロピルジメチルアミン、ステアロキシプロピルジメチルアミン、ステアロキシエチルジメチルアミン、オクタデシロキシプロピルジメチルアミン(N,N-ジメチル-3-オクタデシルオキシプロピルアミン)などのアラキロキシプロピルジメチルアミン、ベヘニロキシプロピルジメチルアミンなどのアシロキシエチルジアルキルアミン及びアシロキシプロピルジアルキルアミン等が挙げられる。長鎖脂肪酸やアシル基に含まれる炭素数は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは8以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上であり、また、同様の観点から、好ましくは30以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは20以下、より更に好ましくは18以下である。長鎖脂肪酸やアシル基に含まれる炭素数は、好ましくは8以上30以下、より好ましくは10以上22以下、更に好ましくは12以上20以下、より更に好ましくは12以上18以下である。長鎖脂肪酸やアシル基に含まれる炭化水素基としては、上記疎水性基で例示したのと同様のものが挙げられる。ジアルキルに含まれるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基等の炭素数1以上4以下の短鎖アルキル基が挙げられる。
界面活性剤Aは、これらのうちの1種又は2種以上を用いることが好ましく、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、所定の中和剤と混合してカチオン性の塩を形成する界面活性剤Aを用いることがより好ましい。なお、界面活性剤Aは、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする効果を損なわない限度において、一部中和されていてもよい。
第1混合物における界面活性剤Aの含有量は、セラミドの結晶性を低くすると共に少量の界面活性剤Aの含有量によりセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。第1混合物における界面活性剤Aの含有量は、好ましくは0.5質量%以上20質量%以下、より好ましくは1質量%以上15質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以上10質量%以下である。
製造するセラミド微粒子分散物における界面活性剤Aの含有量は、セラミドの結晶性を低くすると共に少量の界面活性剤Aの含有量によりセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.07質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下である。製造するセラミド微粒子分散物における界面活性剤Aの含有量は、好ましくは0.05質量%以上2質量%以下、より好ましくは0.07質量%以上1質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以上0.5質量%以下である。
第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、界面活性剤Aの含有量のセラミドの含有量に対する質量比(界面活性剤Aの含有量/セラミドの含有量)は、セラミドの結晶性を低くすると共に少量の界面活性剤Aの含有量によりセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.050以上、より好ましくは0.070以上、更に好ましくは0.10以上であり、また、同様の観点から、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.50以下である。第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、界面活性剤Aの含有量のセラミドの含有量に対する質量比(界面活性剤Aの含有量/セラミドの含有量)は、好ましくは0.050以上2.0以下、より好ましくは0.070以上1.0以下、更に好ましくは0.10以上0.50以下である。
第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、界面活性剤Aの含有量のステロール類の含有量に対する質量比(界面活性剤Aの含有量/ステロール類の含有量)は、セラミドの結晶性を低くすると共に少量の界面活性剤Aの含有量によりセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.050以上、より好ましくは0.070以上、更に好ましくは0.10以上であり、また、同様の観点から、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.40以下、更に好ましくは0.20以下である。
第1混合物は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、ノニオン性界面活性剤(以下「界面活性剤B」ともいう。)を含有することが好ましい。
界面活性剤Bとしては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、プロピレン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、アルキルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。界面活性剤Bは、これらのうちの1種又は2種以上を用いることが好ましい。
界面活性剤BのHLBは、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは4以上であり、また、同様の観点から、好ましくは15以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下である。界面活性剤BのHLBは、好ましくは2以上15以下、より好ましくは3以上14以下、更に好ましくは4以上12以下である。
HLBは、「乳化・可溶化の技術」工学図書(株)(昭59-5-20)p.8-12に記載の計算式に基づいて求められる。
より具体的には、多価アルコール脂肪酸エステルの場合、
式:〔HLB〕=20(1-S/A)
(式中、Sはエステルのケン化価、Aは脂肪酸の酸価を示す。)
に基づいて求められる。
多価アルコール脂肪酸エステルのオキシエチレン付加物の場合、
式:〔HLB〕=(E+P)/5
(式中、Eはオキシエチレン含量(質量%)、Pは多価アルコール含量(質量%)を示す。)
に基づいて求められる。
高級アルコールのオキシエチレン付加物の場合、
式:〔HLB〕=E/5
(式中、Eは前記と同じ。)
に基づいて求められる。
前記以外の界面活性剤Bの場合、
式:〔HLB〕=7+1.171log(Mw/Mo)
(式中、Mwは界面活性剤の親水性基の分子量、Moは界面活性剤の疎水性基の分子量、logは底が10の対数を示す。)
に基づいて求められる。
界面活性剤Bとして、界面活性剤Xと界面活性剤Yの2種類を併用する場合、それぞれのHLBをHLB及びHLBとすると、両者を混合した界面活性剤BのHLBは、それぞれの質量分率をW、Wとすると、
式:〔HLB〕=〔(W×HLBX)+(W×HLB)〕÷(W+W)
に基づいて求められる。また、界面活性剤Bとして3種類以上を併用する場合、前記と同様にしてそれらを混合した界面活性剤BのHLBを求めることができる。
第1混合物における界面活性剤Bの含有量は、セラミドの結晶性を低くすると共に少量の界面活性剤Bの含有量によりセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。第1混合物における界面活性剤Bの含有量は、好ましくは1質量%以上20質量%以下、より好ましくは3質量%以上15質量%以下、更に好ましくは5質量%以上10質量%以下である。
製造するセラミド微粒子分散物における界面活性剤Bの含有量は、セラミドの結晶性を低くすると共に少量の界面活性剤Bの含有量によりセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.8質量%以下である。製造するセラミド微粒子分散物における界面活性剤Bの含有量は、好ましくは0.1質量%以上2.0質量%以下、より好ましくは0.2質量%以上1.0質量%以下、更に好ましくは0.4質量%以上0.8質量%以下である。
第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、界面活性剤Bの含有量のセラミドの含有量に対する質量比(界面活性剤Bの含有量/セラミドの含有量)は、セラミドの結晶性を低くすると共に少量の界面活性剤Bの含有量によりセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.20以上、更に好ましくは0.40以上であり、また、同様の観点から、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.80以下である。第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、界面活性剤Bの含有量のセラミドの含有量に対する質量比(界面活性剤Bの含有量/セラミドの含有量)は、好ましくは0.10以上2.0以下、より好ましくは0.20以上1.0以下、更に好ましくは0.40以上0.80以下である。
第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、界面活性剤Bの含有量のステロール類の含有量に対する質量比(界面活性剤Bの含有量/ステロール類の含有量)は、セラミドの結晶性を低くすると共に少量の界面活性剤Bの含有量によりセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.50以上、更に好ましくは1.0以上であり、また、同様の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは5.0以下、更に好ましくは3.0以下である。
第1混合物は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、界面活性剤A及び界面活性剤Bの両方を含有することが好ましい。
第1混合物が界面活性剤A及び界面活性剤Bの両方を含有する場合、第1混合物における界面活性剤A及び界面活性剤Bの含有量の和は、セラミドの結晶性を低くすると共に少量の界面活性剤A及び界面活性剤Bの含有量によりセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは7質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは25質量%以下、より好ましくは18質量%以下、更に好ましくは12質量%以下である。第1混合物における界面活性剤A及び界面活性剤Bの含有量の和は、好ましくは3質量%以上25質量%以下、より好ましくは5質量%以上18質量%以下、更に好ましくは7質量%以上12質量%以下である。
第1混合物が界面活性剤A及び界面活性剤Bの両方を含有する場合、製造するセラミド微粒子分散物における界面活性剤A及び界面活性剤Bの含有量の和は、セラミドの結晶性を低くすると共に少量の界面活性剤A及び界面活性剤Bの含有量によりセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは3.0質量%以下、より好ましくは2.0質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下である。製造するセラミド微粒子分散物における界面活性剤A及び界面活性剤Bの含有量の和は、好ましくは0.1質量%以上3.0質量%以下、より好ましくは0.2質量%以上2.0質量%以下、更に好ましくは0.4質量%以上1.0質量%以下である。
第1混合物が界面活性剤A及び界面活性剤Bの両方を含有する場合、第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、界面活性剤Bの含有量は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、界面活性剤Aの含有量よりも多いことが好ましい。第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、界面活性剤Bの含有量の界面活性剤Aの含有量に対する質量比(界面活性剤B/界面活性剤A)は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.50以上、より好ましくは1.0以上、更に好ましくは2.0以上であり、また、同様の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは8.0以下、更に好ましくは5.0以下である。第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、界面活性剤Bの含有量の界面活性剤Aの含有量に対する質量比(界面活性剤B/界面活性剤A)は、好ましくは0.50以上10以下、より好ましくは1.0以上8.0以下、更に好ましくは2.0以上5.0以下である。
第1混合物が界面活性剤A及び界面活性剤Bの両方を含有する場合、第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、界面活性剤A及び界面活性剤Bの含有量の和のセラミドの含有量に対する質量比(界面活性剤A及び界面活性剤Bの含有量の和/セラミドの含有量)は、セラミドの結晶性を低くすると共に少量の界面活性剤A及び界面活性剤Bの含有量によりセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.15以上、より好ましくは0.27以上、更に好ましくは0.50以上であり、また、同様の観点から、好ましくは4.0以下、より好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.0以下である。
第1混合物が界面活性剤A及び界面活性剤Bの両方を含有する場合、第1混合物及び製造するセラミド微粒子分散物のそれぞれにおいて、界面活性剤A及び界面活性剤Bの含有量の和のステロール類の含有量に対する質量比(界面活性剤A及び界面活性剤Bの含有量の和/ステロール類の含有量)は、セラミドの結晶性を低くすると共に少量の界面活性剤A及び界面活性剤Bの含有量によりセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.50以上、より好ましくは1.0以上、更に好ましくは2.0以上であり、また、同様の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは6.0以下、更に好ましくは4.0以下である。
第1混合物は、その他にセラミド及びステロール類以外の固体脂、25℃において液体である油剤の液体油等を含有していてもよい。
<第2混合物>
第2混合物は、水を主たる構成成分とする混合物であり、好ましくはイオン交換水や蒸留水等を含有する。第2混合物は、水に加えて水溶性有機溶媒を含有してもよい。水溶性有機溶媒としては、例えば、エタノール、エチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。製造する分散物における溶媒の含有量は、例えば1質量%以上20質量%以下である。
第1混合物が中和可能な官能基を有する界面活性剤Aを含有する場合、第2混合物は、界面活性剤Aとの塩形成能を有する中和剤を含有することが好ましい。ここで、本出願における「界面活性剤Aとの塩形成能を有する中和剤」とは、界面活性剤Aとの塩形成能を有する酸性化合物又は塩基性化合物をいう。
界面活性剤Aがアミノ基及び疎水性基を有する界面活性剤Aである場合、中和剤は酸性化合物であることが好ましい。
酸性化合物の中和剤としては、無機酸及び有機酸が挙げられる。無機酸としては、例えば、リン酸、塩酸、硝酸、硫酸、過塩素酸、炭酸等が挙げられる。有機酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸などのモノカルボン酸;コハク酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸などのジカルボン酸;グリコール酸、クエン酸、乳酸、ピルビン酸、リンゴ酸、酒石酸などのオキシカルボン酸;L-グルタミン酸、アスパラギン酸などのアミノ酸等が挙げられる。有機酸に含まれる炭素数は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは2以上、より好ましくは3以上であり、また、好ましくは7以下、より好ましくは6以下である。有機酸に含まれる炭素数は、好ましくは2以上7以下、より好ましくは3以上6以下である。酸性化合物の中和剤は、これらのうちの1種又は2種以上を用いることが好ましい。酸性化合物の中和剤は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、有機酸を用いることが好ましく、アミノ酸及びオキシカルボン酸のうちの少なくとも一方を用いることがより好ましく、L-グルタミン酸及び乳酸のうちの少なくとも一方を用いることが更に好ましい。
第2混合物における中和剤の含有量は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.08質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以下である。第2混合物における中和剤の含有量は、好ましくは0.05質量%以上1.0質量%以下、より好ましくは0.08質量%以上0.5質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以上0.2質量%以下である。
製造するセラミド微粒子分散物における中和剤の含有量は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.03質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.08質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以下である。製造するセラミド微粒子分散物における中和剤の含有量は、好ましくは0.03質量%以上1.0質量%以下、より好ましくは0.05質量%以上0.5質量%以下、更に好ましくは0.08質量%以上0.2質量%以下である。
第2混合物は、界面活性剤を含有していてもよいが、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、実質的に界面活性剤を含有していないことが好ましい。第2混合物に含有される界面活性剤の含有量は、製造するセラミド微粒子分散物における含有量に換算して、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である。なお、第2混合物は、その他に防腐剤等を含有していてもよい。
(合流ステップ)
合流ステップでは、液体の第1混合物と液体の第2混合物とをそれぞれ流動させると共にそれらを合流させる。
合流前の第1混合物の流量Qの第2混合物の流量Qに対する比(Q/Q)は、セラミド含有量を高める観点から、好ましくは1/99以上、より好ましくは3/97以上、更に好ましくは5/95以上であり、また、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは30/70以下、より好ましくは25/75以下、更に好ましくは20/80以下である。合流前の第1混合物の流量Qの第2混合物の流量Qに対する比(Q/Q)は、好ましくは1/99以上30/70以下、より好ましくは3/97以上25/75以下、更に好ましくは5/95以上20/80以下である。
合流前の第1混合物の温度は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、更に好ましくは80℃以上であり、また、同様の観点から、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下、更に好ましくは100℃以下である。合流前の第1混合物の温度は、好ましくは60℃以上120℃以下、より好ましくは70℃以上110℃以下、更に好ましくは80℃以上100℃以下である。
合流前の第2混合物の温度は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上、更に好ましくは30℃以上であり、また、同様の観点から、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下である。合流前の第2混合物の温度は、好ましくは10℃以上90℃以下、より好ましくは20℃以上80℃以下、更に好ましくは30℃以上70℃以下である。
合流前において、第1混合物の温度は第2混合物の温度と同一であってもよいが、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、第1混合物の温度は第2混合物の温度よりも高いことが好ましい。
合流ステップにおける第1及び第2混合物の合流の態様は特に限定されるものではない。
第1混合物と第2混合物とを合流させる際の衝突の態様(角度等)としては、例えば、両方を正面衝突させて合流させる態様(耐向流衝突)、一方を他方に直交する方向から衝突させて合流させる態様、一方を他方に斜め後方から衝突させて合流させる態様、一方を他方に斜め前方から衝突させて合流させる態様、一方を他方に沿うように接触させて合流させる態様、一方を他方の全周から衝突させて合流させる態様が挙げられる。これらのうち一方を他方の全周から衝突させて合流させる態様が好ましい。
第1混合物と第2混合物とを合流させる際の合流方式の態様(数等)としては、両方をそれぞれ複数の方向から衝突させて合流させる態様、一方を他方に複数の方向から衝突させて合流させる態様が挙げられる。前者では、両方をそれぞれ2方向以上から衝突させることが好ましく、また、上限は特にないが生産性の観点からそれぞれ4方向以下から衝突させることが好ましい。後者では、一方を好ましくは2方向以上から他方に衝突させることが好ましく、また、上限は特にないが生産性の観点から一方を4方向以下から他方に衝突させることが好ましい。
なお、第1及び第2混合物のうちの少なくとも一方を、後述の細孔流通ステップにおいて合流させた流体を流通させる細孔と同様の構成の細孔に流通させた後、又は、細孔に流通させると共に、それらを合流させてもよい。
(細孔流通ステップ)
細孔流通ステップでは、合流ステップで第1及び第2混合物を合流させた流体を孔径が0.03mm以上20mm以下の細孔に流通させる。
細孔の横断面形状としては、例えば、円形、半円形、楕円形、半楕円形、正方形、長方形、台形、平行四辺形、星形、不定形等が挙げられる。これらのうち円形が好ましい。細孔の横断面形状は、長さ方向に沿って同一であることが好ましい。
細孔の延びる方向は、第1混合物の流動方向及び第2混合物の流動方向のうちの少なくとも一方と同一であることが好ましい。
細孔の孔径は0.03mm以上20mm以下である。少量生産設備の場合、細孔の孔径は、操作圧力を下げると共に処理液量を増加させる観点から、好ましくは0.04mm以上、より好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上、より更に好ましくは0.15mm以上であり、また、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは10mm以下、より好ましくは7mm以下、更に好ましくは3mm以下、より更に好ましくは1mm以下である。細孔の孔径は、好ましくは0.04mm以上10mm以下、より好ましくは0.05mm以上7mm以下、更に好ましくは0.1mm以上3mm以下、より更に好ましくは0.15mm以上1mm以下である。大量生産設備の場合、細孔の孔径は、操作圧力を下げると共に処理液量を増加させる観点から、好ましくは2.0mm以上、より好ましくは4.0mm以上、更に好ましくは6.0mm以上であり、また、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは20mm以下、より好ましくは18mm以下、更に好ましくは16mm以下である。細孔の孔径は、好ましくは2.0mm以上20mm以下、より好ましくは4.0mm以上18mm以下、更に好ましくは6.0mm以上16mm以下である。なお、細孔の孔径は、細孔の横断面形状が円形の場合には直径であるが、細孔の横断面形状が非円形の場合には等価水力直径(4×流路面積/断面長)である。なお、細孔の孔径は、細孔の横断面形状が円形の場合には直径であるが、細孔の横断面形状が非円形の場合には等価水力直径(4×流路面積/断面長)である。
細孔の長さは、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.3mm以上、より更に好ましくは0.4mm以上、より更に好ましくは0.5mm以上であり、また、操作圧力を下げると共に処理液量を増加させる観点から、好ましくは30mm以下、より好ましくは17mm以下、更に好ましくは9mm以下、より更に好ましくは3mm以下、より更に好ましくは1mm以下である。細孔の長さは、好ましくは0.05mm以上30mm以下、より好ましくは0.1mm以上17mm以下、更に好ましくは0.3mm以上9mm以下、より更に好ましくは0.4mm以上3mm以下、より更に好ましくは0.5mm以上1mm以下である。
細孔の長さの孔径に対する比(長さ/孔径)は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.50以上、更に好ましくは1.0以上であり、また、操作圧力を下げると共に処理液量を増加させる観点から、好ましくは30以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは5.0以下である。細孔の長さの孔径に対する比(長さ/孔径)は、好ましくは0.10以上30以下、より好ましくは0.50以上10以下、更に好ましくは1.0以上5.0以下である。
細孔の流路面積は、操作圧力を下げると共に処理液量を増加させる観点から、好ましくは0.005mm以上、より好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上、より更に好ましくは0.05mm以上であり、また、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは180mm以下、より好ましくは70mm以下、更に好ましくは8mm以下、より更に好ましくは1mm以下である。細孔の流路面積は、好ましくは0.005mm以上180mm以下、より好ましくは0.01mm以上70mm以下、更に好ましくは0.02mm以上8mm以下、より更に好ましくは0.05mm以上1mm以下である。
第1及び第2混合物を合流させた流体を細孔に流通させる方法は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、第1及び第2混合物を細孔の直前で合流させ、その合流した直後の流体をそのまま細孔に流通させる方法、又は、第1及び第2混合物を細孔内で合流させ、その合流した流体を引き続き細孔に流通させる方法が好ましい。なお、第1及び第2混合物を液溜め部で一旦合流させ、それらが混在状態となった流体を細孔に流通させる方法であってもよい。
細孔を流通する流体の平均流速uは、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは5m/s以上、より好ましくは10m/s以上、更に好ましくは15m/s以上であり、また、同様の観点から、好ましくは70m/s以下、より好ましくは50m/s以下、更に好ましくは30m/s以下である。細孔を流通する流体の平均流速uは、好ましくは5m/s以上70m/s以下、より好ましくは10m/s以上50m/s以下、更に好ましくは15m/s以上30m/s以下である。この細孔を流通する流体の平均流速uは、細孔を流通する流体の流量Qによって制御することができる。
セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点からは、流体は、乱流条件で細孔を流通することが好ましい。細孔を流通する流体のレイノルズ数Reは、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは3000以上、より好ましくは5000以上、更に好ましくは8000以上であり、また、操作圧力を下げると共に処理液量を増加させる観点から、好ましくは300000以下、より好ましくは250000以下、更に好ましくは200000以下である。細孔を流通する流体のレイノルズ数Reは、好ましくは3000以上300000以下、より好ましくは5000以上250000以下、更に好ましくは8000以上200000以下である。ここで、細孔を流通する流体のレイノルズ数Reは、細孔内での流体の平均流速u(m/s)、細孔の孔径d(m)、流体の粘度μ(Pa・s)、及び流体の密度ρ(kg/m)の値を用いた一般的な配管流れのレイノルズ数算出式(レイノルズ数Re=duρ/μ)により求められる。
細孔の前後の圧力損失ΔPは、細孔流通前後の圧力差であり、それにより噴流の大きさを評価することができる。この圧力損失ΔPは、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは0.050MPa以上、より好ましくは0.1MPa以上、更に好ましくは0.2MPa以上であり、また、過大な圧力損失ΔPが生じて機器に障害をもたらすことを防ぐ観点から、好ましくは5.0MPa以下、より好ましくは2.0MPa以下、更に好ましくは1.0MPa以下である。この圧力損失ΔPは、好ましくは0.050MPa以上5.0MPa以下、より好ましくは0.1MPa以上2.0MPa以下、更に好ましくは0.2MPa以上1.0MPa以下である。
セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点からは、細孔を流通した流体を、流路径の拡大した流路拡大部に流出させて乱流を発生し易くすることが好ましい。
流路拡大部の流路の横断面形状としては、例えば、円形、半円形、楕円形、半楕円形、正方形、長方形、台形、平行四辺形、星形、不定形等が挙げられる。これらのうち円形が好ましい。流路拡大部の横断面形状は、長さ方向に沿って同一であることが好ましいが、長さ方向に沿って異なる形状を含んでいてもよい。
流路拡大部は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、細孔から最大流路径を有する部分までコーン形状に拡大するように形成されていることが好ましい。このコーン拡大角(図2Aにおけるθ12)は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、好ましくは80°以上、より好ましくは90°以上、更に好ましくは100°以上であり、また、同様の観点から、好ましくは180°以下、より好ましくは170°以下、更に好ましくは140°以下である。このコーン拡大角は、好ましくは80°以上180°以下、より好ましくは90°以上170°以下、更に好ましくは100°以上140°以下である。
流路拡大部の最大流路径は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、細孔の孔径の好ましくは2倍以上、より好ましくは3倍以上、更に好ましくは4倍以上であり、また、同様の観点から、好ましくは20倍以下、より好ましくは12倍以下、より更に好ましくは10倍以下である。流路拡大部の最大流路径は、細孔の孔径の好ましくは2倍以上20倍以下、より好ましくは3倍以上12倍以下、更に好ましくは4倍以上10倍以下である。なお、流路拡大部の最大流路径は、流路の横断面形状が円形の場合には直径であるが、流路の横断面形状が非円形の場合には等価水力直径である。
第1及び第2混合物を合流させた流体を細孔に流通させる操作は、セラミドの結晶性を低くすると共にセラミド微粒子の粒子径を小さくする観点から、後述する方法で求められるセグリゲーション指数(Segregation index(Xs))が、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.01以下、更に好ましくは0.004以下となる条件で行うのがよい。なお、下限は特にないが、0.0001以上であれば充分であり、0.001以上であってもよい。
ここで、セグリゲーション指数(Xs)は、実施形態に係るセラミド微粒子分散物の製造方法おける第1混合物と第2混合物との混合攪拌効果を示すものであり、値が小さいほど混合性が高いことを示す。セグリゲーション指数(Xs)は、学術的に混合器の混合性能評価に汎用的に用いられる指標であり、Villermaux/Dushman reactionを用いて下記式から導出することができる。なお、本反応系の詳細については、P. Guichardon and L. Falk, Chemical Engineering Science 55 (2000) 4233-4243に記載されている。
具体的には、まず、混合により反応する2つの水溶液として、0.171N硫酸とほう酸緩衝液とをそれぞれ準備する。ほう酸緩衝液の組成は、ほう酸0.045mol/L、水酸化ナトリウム0.045mol/L、よう素酸カリウム0.00313mol/L、及びよう化カリウム0.0156mol/Lとする。そして、この2液を混合すると、下記の中和反応(I)と、よう素が生成する酸化還元反応(II)とが同時に進行する。なお、2液の混合は、混合後の状態でほう酸緩衝液が過剰となる条件で実施する。
Figure 0007008036000002
Figure 0007008036000003
細孔を流通した流体は、冷却してセラミド微粒子を固化させることによりセラミド微粒子分散物となる。
得られたセラミド微粒子分散物におけるセラミド微粒子の平均粒子径は、好ましくは100nm以下、より好ましくは80nm以下、更に好ましくは60nm以下である。ここで、本出願における「平均粒子径」は、粒度分布測定機を用いて光子相関法(動的光散乱法)により測定されるキュムラント径である。
得られたセラミド微粒子分散物におけるセラミド微粒子の45℃以上80℃以下の温度範囲における融解熱量は、好ましくは0.30J/g以下、より好ましくは0.2J/g以下、更に好ましくは0.1J/g以下である。この融解熱量は、示差走査熱量分析装置を用いた測定により得られた融解曲線の45℃以上80℃以下の温度範囲における全吸熱量から求める。
以上のようにして製造されたセラミド微粒子分散物は、例えば化粧料等の成分として用いられる。
[マイクロミキサーシステムS]
図1は、実施形態に係る分散物の製造方法に用いることができるマイクロミキサーシステムSの一例を示す。なお、以下では、第1及び第2液のうちの一方を第1混合物及び他方を第2混合物とする。
マイクロミキサーシステムSは、マイクロミキサー100と流体供給系等の付帯部とで構成されている。
図2A及びBは、第1の構成のマイクロミキサー100を示す。
第1の構成のマイクロミキサー100は、流体流路部10と、その下流側に連続して設けられた流体合流縮流部20と、更にその下流側に連続して設けられた流体流出部30とを備える。
流体流路部10は、小径管11と大径管12とを有する。大径管12は小径管11を収容しており、それらは長さ方向を共通にし且つ同軸に配置されている。これにより、流体流路部10には、小径管11内部に第1流路11aが構成され、また、大径管12内部で且つ小径管11外部に第2流路12aが構成されている。なお、小径管11内の第1流路11aは装置一端に設けられた第1液供給部101に連通しており、また、大径管12内の第2流路12aは装置側面に設けられた第2液供給部102に連通している。
小径管11の外形及び孔の横断面形状は、特に限定されるものではなく、例えば、円形、半円形、楕円形、半楕円形、正方形、長方形、台形、平行四辺形、星形、不定形等であってもよい。大径管12の孔の横断面形状も、特に限定されるものではなく、小径管11と同様、例えば、円形、半円形、楕円形、半楕円形、正方形、長方形、台形、平行四辺形、星形、不定形等であってもよい。但し、小径管11の外形及び孔並びに大径管12の孔のいずれの横断面形状も円形であることが好ましい。また、小径管11と大径管12とは、横断面形状が対称となり且つ同軸となるように設けられていることが好ましい。従って、小径管11と大径管12とは、図2Bに示すように、第1流路11aの横断面形状が円形で且つ第2流路12aの横断面形状がドーナツ型形状となるように設けられた構成であることが好ましい。
小径管11の外形及び孔のいずれの横断面形状も、後述の管端部分11bを除いて、長さ方向に沿って同一形状であることが好ましい。大径管12の孔の横断面形状も、小径管11の管端部分11bに対応する部分を除いて、長さ方向に沿って同一形状であることが好ましい。
小径管11の外形及び孔のいずれの横断面形状も円形である場合、その外径D11は、好ましくは1.6mm以上、より好ましくは2mm以上であり、また、好ましくは25mm以下、より好ましくは15mm以下、更に好ましくは10mm以下、より更に好ましくは4mm以下である。外径D11は、好ましくは1.6mm以上25mm以下、より好ましくは2mm以上15mm以下、更に好ましくは2mm以上10mm以下、より更に好ましくは2mm以上4mm以下である。
小径管11の内径D12、つまり、第1流路11aの流路径は、好ましくは0.8mm以上、より好ましくは1mm以上であり、また、好ましくは20mm以下、より好ましくは10mm以下、更に好ましくは5mm以下、より更に好ましくは3mm以下である。内径D12は、好ましくは0.8mm以上20mm以下、より好ましくは1mm以上10mm以下、更に好ましくは1mm以上5mm以下、より更に好ましくは1mm以上3mm以下である。
大径管12の孔の横断面形状が円形である場合、その内径D13は、好ましくは1.8mm以上、より好ましくは4mm以上であり、また、好ましくは50mm以下、より好ましくは20mm以下、更に好ましくは10mm以下、より更に好ましくは6mm以下である。内径D13は、好ましくは1.8mm以上50mm以下、より好ましくは4mm以上20mm以下、更に好ましくは4mm以上10mm以下、より更に好ましくは4mm以上6mm以下である。
小径管11と大径管12と間の第2流路12aの隙間Δは、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.3mm以上、更に好ましくは0.7mm以上であり、また、好ましくは12.5mm以下、より好ましくは6mm以下、更に好ましくは3mm以下、より更に好ましくは1mm以下である。隙間Δは、好ましくは0.1mm以上12.5mm以下、より好ましくは0.3mm以上6mm以下、更に好ましくは0.7mm以上3mm以下、より更に好ましくは0.7mm以上1mm以下である。
小径管11の下流側の管端部分11bは、図2Aに示すように、その外周部がテーパ形状に形成されていることが好ましく、厚さ方向の横断面形状が内周側で尖った尖塔形状に形成されていることがより好ましい。
大径管12の管内壁と小径管11の管端部分11bとの間に構成される第2流路12aの一部分となる隙間δは、流体流動方向で均一であることが好ましい。その隙間δは、好ましくは0.02mm以上、より好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上であり、また、好ましくは12.5mm以下、より好ましくは6mm以下、更に好ましくは1mm以下、より更に好ましくは0.40mm以下である。その隙間δは、好ましくは0.02mm以上12.5mm以下、より好ましくは0.05mm以上6mm以下、更に好ましくは0.1mm以上1mm以下、より更に好ましくは0.1mm以上0.4mm以下である。
流体合流縮流部20には、小径管11の管端前方に流体合流部21が構成されており、その流体合流部21に連続して細孔22が穿孔されている。従って、流体合流部21では、第1流路11aを流動した第1液と第2流路12aを流動した第2液とが細孔22の直前で合流し、その合流した直後の流体がそのまま細孔22に流通する。
流体合流部21は、図2Aに示すように、細孔22に向かって収束した先細ったコーン形状に形成されていることが好ましい。このコーン収束角θ11は、好ましくは90°以上、より好ましくは100°以上であり、また、好ましくは180°以下、より好ましくは170°以下、更に好ましくは140°以下である。コーン収束角θ11は、好ましくは90°以上180°以下、より好ましくは100°以上170°以下、更に好ましくは100°以上140°以下である。このコーン収束角θ11は、流路拡大部31がコーン形状の場合には、そのコーン拡大角θ12と同一であることが好ましい。
流体合流部21の小径管11の管端、つまり、流体流路部10の終端から細孔22までの長さLは、好ましくは0.02mm以上、より好ましくは0.2mm以上、更に好ましくは0.3mm以上であり、また、好ましくは20mm以下、より好ましくは10mm以下、更に好ましくは1mm以下である。この長さLは、好ましくは0.02mm以上20mm以下、より好ましくは0.2mm以上10mm以下、更に好ましくは0.3mm以上1mm以下である。
細孔22の横断面形状、延びる方向、孔径d、長さl、及び長さlの孔径dに対する比(長さl/孔径d)、並びに流路面積sは既述の通りである。
流体流出部30は、細孔22の前方に流路拡大部31が構成されている。流路拡大部31には、細孔22を流通した流体が流出する。なお、流路拡大部31は装置他端に設けられた流体排出部103に連通している。
流体流出部30の流路の横断面形状、形状、コーン拡大角θ12、及び流路拡大部31の最大流路径D14は既述の通りである。
第1の構成のマイクロミキサー100は、各々、金属やセラミックス、樹脂等で形成された複数の部材で構成されていてもよく、そして、それらの部材の組合せによって流体流路部10、流体合流縮流部20、及び流体流出部30が構成されていてもよい。
第1の構成のマイクロミキサー100は、第1流路11aに連通した第1液供給部101に、第1液貯槽41aから延びた第1液供給管42aが接続されている。第1液供給管42aには、第1液を流通させる第1ポンプ43a、第1液の流量を検知する第1流量計44a、及び第1液の夾雑物を除去する第1フィルタ45aが上流側から順に介設されており、第1流量計44aと第1フィルタ45aとの間の部分に第1液の圧力を検知する第1圧力計46aが取り付けられている。第1ポンプ43a、第1流量計44a、及び第1圧力計46aのそれぞれは、流量コントローラ47に電気的に接続されている。
第2流路12aに連通した第2液供給部102には、第2液貯槽41bから延びた第2液供給管42bが接続されている。第2液供給管42bには、第2液を流通させる第2ポンプ43b、第2液の流量を検知する第2流量計44b、及び第2液の夾雑物を除去する第2フィルタ45bが上流側から順に介設されており、第2流量計44bと第2フィルタ45bとの間の部分に第2液の圧力を検知する第2圧力計46bが取り付けられている。第2ポンプ43b、第2流量計44b及び第2圧力計46bのそれぞれは、流量コントローラ47に電気的に接続されている。なお、このマイクロミキサーシステムSは、細孔22の流通前の圧力が第2圧力計46bで計測される圧力であると共に、細孔22の流通後の圧力が開放系で0であるので、細孔22の前後の圧力損失ΔPは、第2圧力計46bで計測される圧力値ということになる。
流量コントローラ47は、第1液の設定流量及び設定圧力の入力が可能に構成されていると共に演算素子が組み込まれており、第1液の設定流量情報、第1流量計44aで検知された流量情報及び第1圧力計46aで検知された圧力情報に基づいて第1ポンプ43aを運転制御する。同様に、流量コントローラ47は、第2液の設定流量及び設定圧力の入力も可能に構成されており、第2液の設定流量情報、第2流量計44bで検知された流量情報及び第2圧力計46bで検知された圧力情報に基づいて第2ポンプ43bを運転制御する。
流路拡大部31に連通した流体排出部103からは流体回収管48が延びて流体回収槽49に接続されている。流体回収管48、又は、流体回収管48と流体回収槽49との間には、熱交換器等の流体冷却器が設けられていてもよい。
以上の構成のマイクロミキサーシステムSは、マイクロミキサー100において第1及び第2液を接触させて細孔22に流通させることにより連続操作でそれらを混合した流体を製造する。次に、そのマイクロミキサーシステムSの動作について説明する。
第1液貯槽41aに第1液を仕込むと共に第2液貯槽41bに第2液を仕込んだ後、マイクロミキサーシステムSを稼働させると、第1ポンプ43aは、第1液を、第1液貯槽41aから第1液供給管42aを介し、第1流量計44a及び第1フィルタ45aを順に経由させて流体流路部10の第1液供給部101から小径管11の第1流路11aに継続的に供給する。第1流量計44aは、検知した第1液の流量情報を流量コントローラ47に送る。また、第1圧力計46aは、検知した第1圧力計46aの圧力情報を流量コントローラ47に送る。
第2ポンプ43bは、第2液を、第2液貯槽41bから第2液供給管42bを介し、第2流量計44b及び第2フィルタ45bを順に経由させて流体流路部10の第2液供給部102から大径管12と小径管11との間の第2流路12aに継続的に供給する。第2流量計44bは、検知した第2液の流量情報を流量コントローラ47に送る。また、第2圧力計46bは、検知した第2圧力計46bの圧力情報を流量コントローラ47に送る。
流量コントローラ47は、第1液の設定流量情報及び設定圧力情報、並びに、第1流量計44aで検知された流量情報及び第1圧力計46aで検知された圧力情報に基づいて、第1液の設定流量及び設定圧力がそれぞれ維持されるように第1ポンプ43aを運転制御する。それと共に、流量コントローラ47は、第2液の設定流量情報及び設定圧力情報、並びに、第2流量計44bで検知された流量情報及び第2圧力計46bで検知された圧力情報に基づいて、第2液の設定流量及び設定圧力がそれぞれ維持されるように第2ポンプ43bを運転制御する。
第1の構成のマイクロミキサー100において、流体流路部10では、第1液が第1流路11aを流通すると共に、第2液が第2流路12aを流通する。
流体合流縮流部20では、流体流路部10から流出した第1及び第2液は、流体合流部21において、流動する第1液に対し、斜め後方からで且つその全周から第2液が衝突する態様で合流する。流体合流部21では、第1及び第2液が合流した流体が細孔22を流通する過程で混合される。
流体流出部30では、流路拡大部31に細孔22を流通した流体が流出する。この流体は、第1及び第2液のうちの一方に他方が分散したものである。流路拡大部31に連通した流体排出部103からは、得られた流体が流体回収管48を介して流体回収槽49に回収される。
図3は、第2の構成のマイクロミキサー100を示す。なお、第1の構成のマイクロミキサー100と同一名称の部分は、第1の構成と同一符号を用いて示す。
この第2の構成のマイクロミキサー100では、小径管11の下流側の管端部分11bは、第1流路11aを狭めるように全周に渡って内向きに屈曲しており、その中央に第1流路11aの内径D12よりも小さい内径D15の第1液流出孔13が構成されている。
第1液流出孔13の内径D15は、好ましくは0.4mm以上、より好ましくは1mm以上であり、また、好ましくは15mm以下、より好ましくは12mm以下、更に好ましくは10mm以下である。内径D15は、好ましくは0.4mm以上15mm以下、より好ましくは1mm以上12mm以下、更に好ましくは1mm以上10mm以下である。
管端部分11bの外周部は外向きに膨出した曲面に形成されている。大径管12の内壁は、管端部分11bに対応する部分が内向きに没入した曲面に形成されており、また、それに連続する部分が第1液流出孔13に対向する縦壁を構成しており、更に、その中心には第1液流出孔13と同軸に細孔22が穿孔されている。そして、第1液流出孔13と細孔22との間に流体合流部21が構成されている。
大径管12の管内壁と小径管11の管端部分11bとの間に構成される第2流路12aは、管端部分11bの先端に向かうに従って狭く形成され、その開口端が最も狭い隙間δに構成されている。この開口端は、第1液流出孔13の開口に対して直交方向に開口している。従って、隙間δは、流体流路部10の終端から細孔22までの長さLにも相当する。また、流体合流縮流部20では、流体流路部10から流出した第1及び第2液は、流体合流部21において、流動する第1液に対し、直交方向からで且つその全周から第2液が衝突する態様で合流する。その他の構成は第1の構成と同一である。
上述した実施形態に関し、更に以下の構成を開示する。
<1>セラミド及びステロール類を含有する液体の第1混合物と水を含有する液体の第2混合物とをそれぞれ流動させると共にそれらを合流させる合流ステップと、前記合流ステップで前記第1及び第2混合物を合流させた流体を孔径が0.03mm以上20mm以下の細孔に流通させる細孔流通ステップとを備えたセラミド微粒子分散物の製造方法であって、前記第1混合物における水溶性有機溶媒の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が0以上30以下である、セラミド微粒子分散物の製造方法。
<2>前記第1混合物における前記セラミドの含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、より更に好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下、より好ましくは28質量%以下、更に好ましくは25質量%以下、より更に好ましくは22質量%以下である、<1>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<3>前記セラミド微粒子分散物における前記セラミドの含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である、<1>又は<2>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<4>前記ステロール類が、コレステロール、フィトステロール、ジヒドロコレステロール、ステアリン酸コレステリル、ノナン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、及びオレイン酸ジヒドロコレステリル、並びにこれらの誘導体及び類似体のうちの1種又は2種以上を含む、<1>乃至<3>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<5>前記ステロール類がコレステロールを含む、<1>乃至<4>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<6>前記第1混合物における前記ステロール類の含有量が、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である、<1>乃至<5>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<7>前記セラミド微粒子分散物における前記ステロール類の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以下である、<1>乃至<6>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<8>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記ステロール類の含有量が、前記セラミドの含有量と同一又は前記セラミドの含有量よりも少ない、<1>乃至<7>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<9>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記ステロール類の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.20以上、更に好ましくは0.30以上であり、また、好ましくは5.0以下、より好ましくは3.0以下、更に好ましくは1.5以下である、<1>乃至<8>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<10>前記第1混合物が水溶性有機溶媒を含有する、<1>乃至<9>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<11>前記水溶性有機溶媒が、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、グリセリン、酢酸メチル、酢酸エチルのうちの1種又は2種以上を含む、<10>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<12>前記第1混合物における前記水溶性有機溶媒の含有量が、好ましくは0質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは65質量%以上であり、また、好ましくは99質量%以下、より好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下である、<10>又は<11>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<13>前記セラミド微粒子分散物における前記水溶性有機溶媒の含有量が、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは40質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である、<10>乃至<12>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<14>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記水溶性有機溶媒の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が1.0以上である、<10>乃至<13>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<15>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記水溶性有機溶媒の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が2.0以上である、<10>乃至<13>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<16>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記水溶性有機溶媒の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が3.0以上である、<10>乃至<13>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<17>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記水溶性有機溶媒の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が30以下である、<10>乃至<16>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<18>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記水溶性有機溶媒の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が20以下である、<10>乃至<16>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<19>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記水溶性有機溶媒の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が10以下である、<10>乃至<16>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<20>前記第1混合物が中和可能な官能基を有する界面活性剤を含有する、<1>乃至<19>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<21>前記第1混合物における前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量が、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である、<20>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<22>前記セラミド微粒子分散物における前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量が、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.07質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下である、<20>又は<21>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<23>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が、好ましくは0.050以上、より好ましくは0.070以上、更に好ましくは0.10以上であり、また、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.50以下である、<20>乃至<22>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<24>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.50以上、更に好ましくは0.80以上であり、また、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下である、<20>乃至<23>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<25>前記第2混合物が前記中和可能な官能基を有する界面活性剤との塩形成能を有する中和剤を含有する、<20>乃至<24>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<26>前記第2混合物における前記中和剤の含有量が、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.08質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以下である、<25>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<27>前記セラミド微粒子分散物における前記中和剤の含有量が、好ましくは0.03質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.08質量%以上であり、また、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以下である、<25>又は<26>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<28>前記第1混合物がノニオン性界面活性剤を含有する、<1>乃至<27>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<29>前記ノニオン性界面活性剤のHLBが、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは4以上であり、また、好ましくは15以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下である、<28>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<30>前記第1混合物における前記ノニオン性界面活性剤の含有量が、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である、<28>又は<29>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<31>前記セラミド微粒子分散物における前記ノニオン性界面活性剤の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上であり、また、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.8質量%以下である、<28>乃至<30>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<32>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記ノニオン性界面活性剤の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.50以上、更に好ましくは1.0以上であり、また、好ましくは10以下、より好ましくは5.0以下、更に好ましくは3.0以下である、<28>乃至<31>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<33>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が0.050以上である、<28>乃至<32>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<34>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が0.070以上である、<28>乃至<32>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<35>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が0.10以上である、<28>乃至<32>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<36>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が3.0以下である、<28>乃至<35>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<37>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が2.0以下である、<28>乃至<35>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<38>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が1.0以下である、<28>乃至<35>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<39>前記第1混合物が、中和可能な官能基を有する界面活性剤及びノニオン性界面活性剤の両方を含有する<1>乃至<38>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<40>前記第1混合物における前記中和可能な官能基を有する界面活性剤及び前記ノニオン性界面活性剤の含有量の和が、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは7質量%以上であり、また、好ましくは25質量%以下、より好ましくは18質量%以下、更に好ましくは12質量%以下である、<39>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<41>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記ノニオン性界面活性剤の含有量が前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量よりも多い、<39>又は<40>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<42>前記セラミド微粒子分散物における前記中和可能な官能基を有する界面活性剤及び前記ノニオン性界面活性剤の含有量の和が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上であり、また、好ましくは3.0質量%以下、より好ましくは2.0質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下である、<39>乃至<41>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<43>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記ノニオン性界面活性剤の含有量の前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量に対する質量比が、好ましくは0.50以上、より好ましくは1.0以上、更に好ましくは2.0以上であり、また、好ましくは10以下、より好ましくは8.0以下、更に好ましくは5.0以下である、<39>乃至<42>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<44>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記中和可能な官能基を有する界面活性剤及び前記ノニオン性界面活性剤の含有量の和の前記セラミドの含有量に対する質量比が、好ましくは0.15以上、より好ましくは0.27以上、更に好ましくは0.50以上であり、また、好ましくは4.0以下、より好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.0以下である、<39>乃至<43>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<45>前記第1混合物及び/又は前記セラミド微粒子分散物において、前記中和可能な官能基を有する界面活性剤及び前記ノニオン性界面活性剤の含有量の和の前記ステロール類の含有量に対する質量比が、好ましくは0.50以上、より好ましくは1.0以上、更に好ましくは2.0以上であり、また、好ましくは10以下、より好ましくは6.0以下、更に好ましくは4.0以下である、<39>乃至<44>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<46>前記合流ステップの合流前の前記第1混合物の流量の前記第2混合物の流量に対する比が、好ましくは1/99以上、より好ましくは3/97以上、更に好ましくは5/95以上であり、また、好ましくは30/70以下、より好ましくは25/75以下、更に好ましくは20/80以下である、<1>乃至<45>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<47>前記合流ステップの合流前の前記第1混合物の温度が、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、更に好ましくは80℃以上であり、また、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下、更に好ましくは100℃以下である、<1>乃至<46>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<48>前記合流ステップの合流前の前記第2混合物の温度が、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上、更に好ましくは30℃以上であり、また、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下である、<1>乃至<47>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<49>前記合流ステップの合流前において、前記第1混合物の温度が前記第2混合物の温度よりも高い、<1>乃至<48>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<50>前記合流ステップにおける前記第1混合物と前記第2混合物とを合流させる際の衝突の態様(角度等)が、両方を正面衝突させて合流させる態様、一方を他方に直交する方向から衝突させて合流させる態様、一方を他方に斜め後方から衝突させて合流させる態様、一方を他方に斜め前方から衝突させて合流させる態様、一方を他方に沿うように接触させて合流させる態様、又は、一方を他方の全周から衝突させて合流させる態様である、<1>乃至<49>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<51>前記合流ステップにおける前記第1混合物と前記第2混合物とを合流させる際の合流方式の態様が、両方をそれぞれ複数の方向から衝突させて合流させる態様、又は、一方を他方に複数の方向から衝突させて合流させる態様である、<1>乃至<50>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<52>前記細孔の延びる方向が、前記第1混合物の流動方向及び前記第2混合物の流動方向のうちの少なくとも一方と同一である、<1>乃至<51>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<53>前記細孔の孔径が、好ましくは0.04mm以上、より好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上で、より更に好ましくは0.15mm以上であり、また、好ましくは10mm以下、より好ましくは7mm以下、更に好ましくは3mm以下、より更に好ましくは1mm以下である、<1>乃至<52>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<54>前記細孔の孔径が、好ましくは2.0mm以上、より好ましくは4.0mm以上、更に好ましくは6.0mm以上であり、また、好ましくは20mm以下、より好ましくは18mm以下、更に好ましくは16mm以下である、<1>乃至<52>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<55>前記細孔の長さが、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.3mm以上、より更に好ましくは0.4mm以上、より更に好ましくは0.5mm以上であり、また、好ましくは30mm以下、より好ましくは17mm以下、更に好ましくは9mm以下、より更に好ましくは3mm以下、より更に好ましくは1mm以下である、<1>乃至<54>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<56>前記細孔の長さの孔径に対する比が、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.50以上、更に好ましくは1.0以上であり、また、好ましくは30以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは5.0以下である、<1>乃至<55>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<57>前記細孔の流路面積が、好ましくは0.005mm以上、より好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上、より更に好ましくは0.05mm以上であり、また、同様の観点から、好ましくは180mm以下、より好ましくは70mm以下、更に好ましくは8mm以下、より更に好ましくは1mm以下である、<1>乃至<56>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<58>前記細孔流通ステップで前記第1及び第2混合物を合流させた前記流体を前記細孔に流通させる方法が、前記第1及び第2混合物を前記細孔の直前で合流させ、その合流した直後の前記流体をそのまま前記細孔に流通させる方法、又は、前記第1及び第2混合物を前記細孔内で合流させ、その合流した前記流体を引き続き前記細孔に流通させる方法である、<1>乃至<57>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<59>前記細孔流通ステップで前記細孔を流通する前記流体の平均流速が、好ましくは5m/s以上、より好ましくは10m/s以上、更に好ましくは15m/s以上であり、また、好ましくは70m/s以下、より好ましくは50m/s以下、更に好ましくは30m/s以下である、<1>乃至<58>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<60>前記流体が乱流条件で前記細孔を流通する、<1>乃至<59>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<61>前記細孔流通ステップで前記細孔を流通する前記流体のレイノルズ数が、好ましくは3000以上、より好ましくは5000以上、更に好ましくは8000以上であり、また、好ましくは300000以下、より好ましくは250000以下、更に好ましくは200000以下である、<1>乃至<60>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<62>前記細孔流通ステップにおける前記細孔の前後の圧力損失が、好ましくは0.050MPa以上、より好ましくは0.1MPa以上、更に好ましくは0.2MPa以上であり、また、好ましくは5.0MPa以下、より好ましくは2.0MPa以下、更に好ましくは1.0MPa以下である、<1>乃至<61>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<63>前記細孔流通ステップで前記細孔を流通した前記流体を、流路径の拡大した流路拡大部に流出させる、<1>乃至<62>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<64>前記流路拡大部が、前記細孔から最大流路径を有する部分までコーン形状に拡大するように形成されている、<63>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<65>前記コーン形状のコーン拡大角が、好ましくは80°以上、より好ましくは90°以上、更に好ましくは100°以上であり、また、好ましくは180°以下、より好ましくは170°以下、更に好ましくは140°以下である、<64>に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<66>前記流路拡大部の最大流路径が、前記細孔の孔径の好ましくは2倍以上、より好ましくは3倍以上、更に好ましくは4倍以上であり、また、好ましくは20倍以下、より好ましくは12倍以下、より更に好ましくは10倍以下である、<63>乃至<65>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<67>前記第1及び第2混合物を合流させた前記流体を前記細孔に流通させる操作のセグリゲーション指数が、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.01以下、更に好ましくは0.004以下である、<1>乃至<66>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<68>前記セラミド微粒子分散物におけるセラミド微粒子の平均粒子径が、好ましくは100nm以下、より好ましくは80nm以下、更に好ましくは60nm以下である、<1>乃至<67>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<69>前記セラミド微粒子分散物におけるセラミド微粒子の45℃以上80℃以下の温度範囲における融解熱量が、好ましくは0.30J/g以下、より好ましくは0.2J/g以下、更に好ましくは0.1J/g以下である、<1>乃至<68>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
<70><1>乃至<69>のいずれかに記載された製造方法により製造されたセラミド微粒子分散物。
<71>セラミド微粒子を含むセラミド微粒子分散物であって、前記セラミド微粒子の45℃以上80℃以下の温度範囲における融解熱量が0.30J/g以下である、セラミド微粒子分散物。
<72>中和可能な官能基を有する界面活性剤を含有する、<70>又は<71>に記載されたセラミド微粒子分散物。
<73>ステロール類を含有する、<70>乃至<72>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物。
<74>中和可能な官能基を有する界面活性剤及びステロール類を含有する、<70>乃至<73>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物。
<75>前記セラミド微粒子分散物における前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が0.010以上である、<74>に記載されたセラミド微粒子分散物。
<76>前記セラミド微粒子分散物における前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が0.10以上である、<74>に記載されたセラミド微粒子分散物。
<77>前記セラミド微粒子分散物における前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が0.30以上である、<74>に記載されたセラミド微粒子分散物。
<78>前記セラミド微粒子分散物における前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が5.0以下である、<74>乃至<77>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物。
<79>前記セラミド微粒子分散物における前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が4.0以下である、<74>乃至<77>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物。
<80>前記セラミド微粒子分散物における前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が3.0以下である、<74>乃至<77>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物。
<81><70>乃至<80>のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の使用。
(セラミド微粒子分散物の製造装置)
上記実施形態の図1に示すのと同様の構成のマイクロミキサーシステムSを用いて、下記の実施例1~12及び比較例1のセラミド微粒子分散物の製造実験を行った。
実施例1~6及び10~16並びに比較例1では、図2A及びBに示す第1の構成のマイクロミキサー100であって、小径管11の外径D11:3mm、小径管11の内径D12:2mm、大径管12の内径D13:4.71mm、小径管11と大径管12との隙間Δ:0.855mm、小径管11と大径管12との隙間δ:0.25mm、流体流路部10の終端から細孔22までの長さL:0.68mm、流体合流部21のコーン収束角θ11:120°、細孔22の孔径d:0.40mm、細孔22の長さl:0.55mm、細孔22の流路面積s:0.126mm、細孔22の長さl/細孔22の孔径d:1.4、流路拡大部31のコーン拡大角θ12:120°、流路拡大部31の最大流路径D14:2mm、及び最大流路径D14/細孔22の孔径d:5.0の構成のものを用いた。
実施例7では、細孔22の孔径d:0.30mm及び細孔22の流路面積s:0.0707mmに変更し、細孔22の長さl/細孔22の孔径d:1.8、及び最大流路径D14/細孔22の孔径d:6.7の構成のものを用いた。実施例8では、細孔22の孔径d:0.50mm及び細孔22の流路面積s:0.196mmに変更し、細孔22の長さl/細孔22の孔径d:1.1、及び最大流路径D14/細孔22の孔径d:5.0の構成のものを用いた。
実施例9では、図3に示す第2の構成のマイクロミキサー100であって、小径管11の外径D11:20mm、小径管11の内径D12:13mm、第1液流出孔13の内径D15:8.8mm、大径管12の内径D13:25mm、小径管11と大径管12との隙間Δ:2.5mm、小径管11と大径管12との開口端の隙間δ(=流体流路部10の終端から細孔22までの長さL):0.86mm、細孔22の孔径d:6.2mm、細孔22の長さl:15.5mm、細孔22の流路面積s:30.2mm、細孔22の長さl/細孔22の孔径d:2.5、流路拡大部31のコーン拡大角θ12:120°、流路拡大部31の最大流路径D14:34mm、及び最大流路径D14/細孔22の孔径d:5.5の構成のものを用いた。
また、ホモミキサー(TKホモミクサーMARKII2.5 プライミクス社製)を用いて下記の比較例2のセラミド微粒子分散物の製造実験を行った。
(使用材料)
セラミド微粒子分散物の製造実験で用いた材料は以下の通りである。
・セラミドA(N-(ヘキサデシロキシヒドロキシプロピル)-N-ヒドロキシエチルヘキサデカンアミド):スフィンゴリピッドE 花王社製
・セラミドB(タイプVIの天然セラミド):セラミド6 エボニック社製
・コレステロール:コレステロールJSQI 日本精化社製
・フィトステロール:フィトステロール-SKP タマ生化学社製
・界面活性剤A1(4D-ヒドロキシスフィンゴカニン):フィトスフィンゴシン Evonik社製
・界面活性剤A2(1-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-3-イソステアリルオキシ-2-プロパノール):HE-ISP 花王社製
・界面活性剤B(ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル):EMALEX OD-25(HLB:14) 日本エマルジョン社製
・1,3-プロパンジオール:Zemea Select プロパンジオール 岩瀬コスファ社製
・ジプロピレングリコール:DPG-RF ADEKA社製
・PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン:WILBRIDE S-753 日油社製
・中和剤:L-グルタミン酸 味の素社製
・グリセリン:花王社製
なお、界面活性剤A1及び界面活性剤A2は、中和剤により塩を形成してカチオン界面活性剤を構成する。
(セラミド微粒子分散物の製造)
以下の実施例1~16並びに比較例1及び2のセラミド微粒子分散物の製造実験を行った。それぞれの詳細については表1A~C及び表2A~Cに示す。
<実施例1、7、及び8>
第1混合物として、セラミドA、コレステロール、界面活性剤A1、界面活性剤B、1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、及びPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリンを混合して第2液貯槽41bに仕込んで液温を90℃に調温した。製造するセラミド微粒子分散物におけるそれぞれの含有量は、セラミドA:1.00質量%、コレステロール:0.15質量%、界面活性剤A1:0.15質量%、界面活性剤B:0.50質量%、1,3-プロパンジオール:1.00質量%、ジプロピレングリコール:3.00質量%、及びPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン:1.00質量%とした。
第2混合物として、中和剤及びイオン交換水を混合して第1液貯槽41aに仕込んで液温を65℃に調温した。製造するセラミド微粒子分散物におけるそれぞれの含有量は、中和剤:0.10質量%及びイオン交換水:93.10質量%とした。
マイクロミキサーシステムSを稼働させ、マイクロミキサー100において第1混合物と第2混合物とを混合することによりセラミド微粒子分散物を製造した。
<実施例2~4>
製造するセラミド微粒子分散物におけるコレステロールの含有量を、0.30質量%、0.50質量%、及び1.00質量%とし、また、イオン交換水の含有量をそれぞれ92.95質量%、92.75質量%、及び92.25質量%としたことを除いて実施例1と同様の操作を行うことによりセラミド微粒子分散物を製造した。
<実施例5及び6>
第2混合物の温度を35℃及び85℃としたことを除いて実施例2と同様の操作を行うことによりセラミド微粒子分散物を製造した。
<実施例9>
第1混合物として、セラミドA、コレステロール、界面活性剤A2、ジプロピレングリコール、及びPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリンを混合して第2液貯槽41bに仕込んで液温を90℃に調温した。製造するセラミド微粒子分散物におけるそれぞれの含有量は、セラミドA:1.00質量%、コレステロール:0.40質量%、界面活性剤A2:0.40質量%、ジプロピレングリコール:1.50質量%、及びPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン:1.50質量%とした。
第2混合物として、中和剤、グリセリン、及びイオン交換水を混合して第1液貯槽41aに仕込んで液温を65℃に調温した。製造するセラミド微粒子分散物におけるそれぞれの含有量は、中和剤:0.16質量%、グリセリン:10.00質量%、及びイオン交換水:85.04質量%とした。
マイクロミキサーシステムSを稼働させ、マイクロミキサー100において第1混合物と第2混合物とを混合することによりセラミド微粒子分散物を製造した。
<実施例10~12>
製造するセラミド微粒子分散物における界面活性剤Bの含有量を、0質量%、0.20質量%、及び1.00質量%とし、また、イオン交換水の含有量をそれぞれ93.60質量%、93.40質量%、及び92.60質量%としたことを除いて実施例1と同様の操作を行うことによりセラミド微粒子分散物を製造した。
<実施例13>
第1混合物として、セラミドB、コレステロール、界面活性剤A1、界面活性剤B、1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、及びPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリンを混合して第2液貯槽41bに仕込んで液温を90℃に調温した。製造するセラミド微粒子分散物におけるそれぞれの含有量は、セラミドB:1.00質量%、コレステロール:0.30質量%、界面活性剤A1:0.15質量%、界面活性剤B:0.50質量%、1,3-プロパンジオール:1.00質量%、ジプロピレングリコール:3.00質量%、及びPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン:1.00質量%とした。
第2混合物として、中和剤及びイオン交換水を混合して第1液貯槽41aに仕込んで液温を65℃に調温した。製造するセラミド微粒子分散物におけるそれぞれの含有量は、中和剤:0.10質量%及びイオン交換水:92.95質量%とした。
マイクロミキサーシステムSを稼働させ、マイクロミキサー100において第1混合物と第2混合物とを混合することによりセラミド微粒子分散物を製造した。
<実施例14>
製造するセラミド微粒子分散物における1,3-プロパンジオールの含有量を4.00質量%、ジプロピレングリコールの含有量を12.00質量%、及びPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリンの含有量を4.00質量%とし、また、イオン交換水の含有量を77.95質量%としたことを除いて実施例2と同様の操作を行うことによりセラミド微粒子分散物を製造した。
<実施例15>
製造するセラミド微粒子分散物における界面活性剤A1の含有量を0.05質量%とし、また、イオン交換水の含有量を93.00質量%としたことを除いて実施例2と同様の操作を行うことによりセラミド微粒子分散物を製造した。
<実施例16>
第1混合物として、セラミドA、フィトステロール、界面活性剤A2、ジプロピレングリコール、及びPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリンを混合して第2液貯槽41bに仕込んで液温を80℃に調温した。製造するセラミド微粒子分散物におけるそれぞれの含有量は、セラミドA:1.00質量%、フィトステロール:0.40質量%、界面活性剤A2:0.40質量%、ジプロピレングリコール:1.50質量%、及びPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン:1.50質量%とした。
第2混合物として、中和剤、グリセリン、及びイオン交換水を混合して第1液貯槽41aに仕込んで液温を70℃に調温した。製造するセラミド微粒子分散物におけるそれぞれの含有量は、中和剤:0.16質量%、グリセリン:10.00質量%、及びイオン交換水:85.04質量%とした。
マイクロミキサーシステムSを稼働させ、マイクロミキサー100において第1混合物と第2混合物とを混合することによりセラミド微粒子分散物を製造した。
<比較例1>
コレステロールを用いなかったことを除いて実施例1と同様の操作を行うことによりセラミド微粒子分散物を製造した。
<比較例2>
実施例1で用いた65℃に調温した第2混合物に90℃に調温した第1混合物を投入し、ホモミキサーの撹拌翼を回転数4000rpm(撹拌翼の周速5.24m/s)で5分間回転させて撹拌することによりセラミド微粒子分散物を製造した。
Figure 0007008036000004
Figure 0007008036000005
Figure 0007008036000006
Figure 0007008036000007
Figure 0007008036000008
Figure 0007008036000009
(試験方法)
実施例1~16並びに比較例1及び2で製造したセラミド微粒子分散物について、粒度分布測定装置(ELS-Z 大塚電子社製)を用いて光子相関法(動的光散乱法)により測定したキュムラント径をセラミド微粒子の平均粒子径とした。
実施例1~16並びに比較例1及び2で製造したセラミド微粒子分散物について、示差走査熱量分析装置(μDSCVIIevo リガク社製)を用いた測定(昇温速度:0.3℃/min)により得られた融解曲線の45℃以上80℃以下の温度範囲における全吸熱量から融解熱量を求めた。
(試験結果)
試験結果を表2に示す。
表2によれば、実施例1~16と比較例1及び2とを比較すると、実施例1~16は、比較例1及び2に比べて平均粒子径が小さく、また、融解熱量が低い、つまり、セラミドの結晶性が低いことが分かる。
<コレステロール含有量>
セラミド微粒子分散物におけるコレステロール含有量を変量した実施例1~4及び比較例1について、図4Aは、セラミド微粒子分散物におけるコレステロール含有量とセラミド微粒子の平均粒子径との関係を示す。図4Bは、セラミド微粒子分散物におけるコレステロール含有量とセラミド微粒子の融解熱量との関係を示す。
図4Aによれば、コレステロール含有量が多くなるに従って、セラミド微粒子の平均粒子径がやや大きくなることが分かる。図4Bによれば、コレステロールの含有量が0.50質量%程度までの間に、コレステロール含有量が多くなるに従って、セラミド微粒子の融解熱量が著しく低くなって結晶性が低下し、コレステロール含有量がそれよりも多くなると融解熱量がほとんど0J/gとなって非晶化することが分かる。
<第2混合物の温度>
第2混合物の温度を変量した実施例2、5、及び6について、図5Aは、第2混合物の温度とセラミド微粒子の平均粒子径との関係を示す。図5Bは、第2混合物の温度とセラミド微粒子の融解熱量との関係を示す。
図5Aによれば、第2混合物の温度が高くなる、つまり、第1混合物との温度差が小さくなるに従って、セラミド微粒子の平均粒子径が小さくなることが分かる。図5Bによれば、第2混合物の温度が高くなるに従ってセラミド微粒子の融解熱量がやや低くなって結晶性が低下することが分かる。
<細孔の孔径>
細孔の孔径を変量した実施例1、7、及び8について、図6Aは、細孔の孔径とセラミド微粒子の平均粒子径との関係を示す。図6Bは、細孔の孔径とセラミド微粒子の融解熱量との関係を示す。
図6Aによれば、細孔の孔径が大きくなるに従って、セラミド微粒子の平均粒子径が大きくなることが分かる。図6Bによれば、細孔の孔径とセラミド微粒子の融解熱量とには相関性が認められないことが分かる。
<界面活性剤Bの含有量>
セラミド微粒子分散物における界面活性剤Bの含有量を変量した実施例1及び10~12について、図7Aは、セラミド微粒子分散物における界面活性剤Bの含有量とセラミド微粒子の平均粒子径との関係を示す。図7Bは、セラミド微粒子分散物における界面活性剤Bの含有量とセラミド微粒子の融解熱量との関係を示す。
図7Aによれば、界面活性剤Bの含有量が0.50質量%程度までは、界面活性剤Bの含有量が多くなるに従って、セラミド微粒子の平均粒子径が著しく小さくなるが、界面活性剤Bの含有量がそれよりも多くなると、平均粒子径が概ね60nm弱のほぼ一定となることが分かる。図7Bによれば、界面活性剤Bの含有量が0.20質量%程度までは、界面活性剤Bの含有量が多くなるに従って、セラミド微粒子の融解熱量が急激に高くなって結晶性が上昇するものの、界面活性剤Bの含有量がそれよりも多くなると、界面活性剤Bの含有量が多くなるに従って、セラミド微粒子の融解熱量が徐々に高くなって結晶性が上昇することが分かる。
本発明は、セラミド微粒子分散物及びその製造方法の技術分野について有用である。
22 細孔

Claims (15)

  1. セラミド及びステロール類を含有する液体の第1混合物と水を含有する液体の第2混合物とをそれぞれ流動させると共にそれらを合流させる合流ステップと、
    前記合流ステップで前記第1及び第2混合物を合流させた流体を孔径が0.03mm以上20mm以下の細孔に流通させる細孔流通ステップと、
    を備えたセラミド微粒子分散物の製造方法であって、
    前記第1混合物における水溶性有機溶媒の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が0以上30以下である、
    セラミド微粒子分散物の製造方法。
  2. 前記第1混合物が水溶性有機溶媒を含有する、請求項1に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
  3. 前記ステロール類がコレステロールを含む、請求項1又は2に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
  4. 前記第1混合物における前記ステロール類の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が0.20以上1.0以下である、請求項1乃至3のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
  5. 前記合流ステップの合流前の前記第1混合物の温度が前記第2混合物の温度よりも高い、請求項1乃至4のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
  6. 前記セラミド微粒子分散物に含まれるセラミド微粒子の45℃以上80℃以下の温度範囲における融解熱量が0.30J/g以下である、請求項1乃至5のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
  7. 前記第1混合物が中和可能な官能基を有する界面活性剤を含有する、請求項1乃至6のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
  8. 前記第2混合物が前記中和可能な官能基を有する界面活性剤との塩形成能を有する中和剤を含有する、請求項7に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
  9. 前記第1混合物における前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が0.050以上0.20以下である、請求項7又は8に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
  10. 前記第1混合物がノニオン性界面活性剤を含有する、請求項1乃至9のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
  11. 前記第1混合物における前記ノニオン性界面活性剤の含有量の前記セラミドの含有量に対する質量比が0.050以上1.0以下である、請求項10に記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
  12. 前記セラミド微粒子分散物に含まれるセラミド微粒子の平均粒子径が100nm以下である、請求項1乃至11のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物の製造方法。
  13. セラミド微粒子を含むセラミド微粒子分散物であって、
    前記セラミド微粒子の45℃以上80℃以下の温度範囲における融解熱量が0.30J/g以下であり、且つステロール類を含有する、セラミド微粒子分散物。
  14. 中和可能な官能基を有する界面活性剤を含有する、請求項13に記載されたセラミド微粒子分散物。
  15. 中和可能な官能基を有する界面活性剤及びステロール類を含有し、前記セラミド微粒子分散物における前記中和可能な官能基を有する界面活性剤の含有量の前記ステロール類の含有量に対する質量比が0.010以上5.0以下である、請求項13乃至15のいずれかに記載されたセラミド微粒子分散物。
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